JP2002213936A - 材料厚さの非接触測定方法及び装置 - Google Patents
材料厚さの非接触測定方法及び装置Info
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- JP2002213936A JP2002213936A JP2001340664A JP2001340664A JP2002213936A JP 2002213936 A JP2002213936 A JP 2002213936A JP 2001340664 A JP2001340664 A JP 2001340664A JP 2001340664 A JP2001340664 A JP 2001340664A JP 2002213936 A JP2002213936 A JP 2002213936A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被測定材料が高温の場合や、測定環境の振
動、材料移動等がある場合においても、材料の厚さを、
簡単な装置構成で、非接触且つ高精度で測定する。 【解決手段】 超音波発生用レーザー20の照射位置と
光学的超音波検出装置30による検出位置の距離dを、
表面波26の伝搬時間に基づいて実測し、この値と縦波
あるいは横波の伝搬時間を用いて材料10の厚さDを算
出する。
動、材料移動等がある場合においても、材料の厚さを、
簡単な装置構成で、非接触且つ高精度で測定する。 【解決手段】 超音波発生用レーザー20の照射位置と
光学的超音波検出装置30による検出位置の距離dを、
表面波26の伝搬時間に基づいて実測し、この値と縦波
あるいは横波の伝搬時間を用いて材料10の厚さDを算
出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料厚さの非接触
測定方法及び装置に係り、特に、ラインで高速移動中の
鋼板や鋼管の厚さを非接触で測定する際に用いるのに好
適な、材料厚さの非接触測定方法及び装置に関する。
測定方法及び装置に係り、特に、ラインで高速移動中の
鋼板や鋼管の厚さを非接触で測定する際に用いるのに好
適な、材料厚さの非接触測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】板状あるいはパイプ状などの材料の厚さ
測定方法として、被測定物の厚さ方向に超音波を伝搬さ
せ、その伝搬時間と被測定物中の超音波音速から被測定
物の厚さを測定する方法がよく知られており、この方法
を用いた厚さ測定装置も多数市販されている。
測定方法として、被測定物の厚さ方向に超音波を伝搬さ
せ、その伝搬時間と被測定物中の超音波音速から被測定
物の厚さを測定する方法がよく知られており、この方法
を用いた厚さ測定装置も多数市販されている。
【0003】図1は、この従来法の測定装置の概要を示
したものである。圧電振動子等で構成される超音波探触
子14を、被測定物10の表面に機械油等を媒体として
接触させ、超音波送受信器12により超音波探触子14
を駆動して、被測定物10の内部に超音波16を発生す
る。本方法では通常、被測定物表面に垂直な方向に伝搬
する超音波の縦波を利用する。被測定物の底面で反射し
た超音波を、超音波発生に用いたのと同じ超音波探触子
14を介して、超音波送受信器12で受信する。
したものである。圧電振動子等で構成される超音波探触
子14を、被測定物10の表面に機械油等を媒体として
接触させ、超音波送受信器12により超音波探触子14
を駆動して、被測定物10の内部に超音波16を発生す
る。本方法では通常、被測定物表面に垂直な方向に伝搬
する超音波の縦波を利用する。被測定物の底面で反射し
た超音波を、超音波発生に用いたのと同じ超音波探触子
14を介して、超音波送受信器12で受信する。
【0004】図2は、この時の超音波探触子14の受信
波形を模式的に示したものであり、Tは送信パルスを、
B1、B2はそれぞれ第1底面エコー、第2底面エコー
を示す。パルスTとB1の到達時間間隔tLを測定する
ことにより、予め求めておいた超音波音速VLを用い
て、被測定物の厚さDは D=VL・tL/2 …(1) として求められる。あるいは、パルスB1とB2の到達
時間間隔tL′を測定することにより、 D=VL・tL′/2 …(2) として求めることもできる。
波形を模式的に示したものであり、Tは送信パルスを、
B1、B2はそれぞれ第1底面エコー、第2底面エコー
を示す。パルスTとB1の到達時間間隔tLを測定する
ことにより、予め求めておいた超音波音速VLを用い
て、被測定物の厚さDは D=VL・tL/2 …(1) として求められる。あるいは、パルスB1とB2の到達
時間間隔tL′を測定することにより、 D=VL・tL′/2 …(2) として求めることもできる。
【0005】しかしながら、この方法では、超音波探触
子14を水、油等を介して被測定物10に接触させる必
要があるため、製造ライン等における高温材料、あるい
は高速で移動する材料への適用が困難であった。この問
題を解決する方法として、レーザー超音波法が知られて
いる。この方法は、図3に示すように、超音波発生用レ
ーザー20から被測定物10の表面にパルスレーザービ
ーム22を照射し、被測定物表面の局所的な温度上昇が
弾性波として被測定物中に伝搬する熱弾性効果、あるい
は被測定物表面で発生するアブレーションの反力によ
り、被測定物内部に超音波(縦波及び横波)24を非接
触で発生させる。この超音波は、被測定物内部を伝搬し
た後、再び表面に到達するが、これを超音波検出用レー
ザー32と光干渉計34からなる超音波検出装置30を
用いて、やはり非接触で検出する。図において、27は
ダイクロイックミラー、28はハーフミラーである。
子14を水、油等を介して被測定物10に接触させる必
要があるため、製造ライン等における高温材料、あるい
は高速で移動する材料への適用が困難であった。この問
題を解決する方法として、レーザー超音波法が知られて
いる。この方法は、図3に示すように、超音波発生用レ
ーザー20から被測定物10の表面にパルスレーザービ
ーム22を照射し、被測定物表面の局所的な温度上昇が
弾性波として被測定物中に伝搬する熱弾性効果、あるい
は被測定物表面で発生するアブレーションの反力によ
り、被測定物内部に超音波(縦波及び横波)24を非接
触で発生させる。この超音波は、被測定物内部を伝搬し
た後、再び表面に到達するが、これを超音波検出用レー
ザー32と光干渉計34からなる超音波検出装置30を
用いて、やはり非接触で検出する。図において、27は
ダイクロイックミラー、28はハーフミラーである。
【0006】レーザー超音波法を用いた厚さ測定法とし
て、例えば"Proceeding of 39thMechanical Work S
teel Process Conference",ISS,Vol.XXXV,p.927 (1
998)には、高温の鋼管の肉厚測定例が記載されている。
レーザー超音波法を用いた場合でも、厚さの測定原理は
上記と同様である。
て、例えば"Proceeding of 39thMechanical Work S
teel Process Conference",ISS,Vol.XXXV,p.927 (1
998)には、高温の鋼管の肉厚測定例が記載されている。
レーザー超音波法を用いた場合でも、厚さの測定原理は
上記と同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
レーザー超音波法による厚さ測定法では、次のような問
題があった。即ち、図3のように、超音波発生用レーザ
ー20の照射位置と超音波検出用レーザー32の照射位
置(超音波検出位置)を被測定物表面上の同一位置にす
ると、超音波発生用レーザー照射によって被測定物表面
に生ずる物理的変形や被測定物表面近傍に生ずるプラズ
マ等によって超音波検出波形が歪められ、十分なS/N
の底面エコーが得られない。超音波発生用レーザーの出
力を十分低くして、いわゆる熱弾性機構で超音波を発生
させれば、このような現象は回避できるが、熱弾性機構
では超音波振幅が小さくS/Nが低下するばかりでな
く、金属材料の場合、被測定物の垂線方向に放射される
超音波エネルギーが小さくなる問題がある。
レーザー超音波法による厚さ測定法では、次のような問
題があった。即ち、図3のように、超音波発生用レーザ
ー20の照射位置と超音波検出用レーザー32の照射位
置(超音波検出位置)を被測定物表面上の同一位置にす
ると、超音波発生用レーザー照射によって被測定物表面
に生ずる物理的変形や被測定物表面近傍に生ずるプラズ
マ等によって超音波検出波形が歪められ、十分なS/N
の底面エコーが得られない。超音波発生用レーザーの出
力を十分低くして、いわゆる熱弾性機構で超音波を発生
させれば、このような現象は回避できるが、熱弾性機構
では超音波振幅が小さくS/Nが低下するばかりでな
く、金属材料の場合、被測定物の垂線方向に放射される
超音波エネルギーが小さくなる問題がある。
【0008】又、上記の現象を回避する方法としては、
被測定物表面上の超音波発生用レーザー照射位置と超音
波検出位置を距離dだけ離した位置にする方法も考えら
れる。しかしながら、本発明者が鋭意実験を重ねたとこ
ろ、製造ラインなど測定環境の悪いところでは、機械的
振動や、測定装置と被測定物との距離や傾き変動等によ
り、上記距離dの値が変動する場合があり、これが厚さ
測定における大きな誤差要因となることがわかった。上
記距離dの値が常に一定の値になるように高精度に維持
するためには、移動する被測定物に対して測定光学系を
高精度で倣わせるための複雑な機構や、大型、頑強な測
定ハウジング等が必要となり、測定装置全体の大型化及
び高価格化が避けられない。
被測定物表面上の超音波発生用レーザー照射位置と超音
波検出位置を距離dだけ離した位置にする方法も考えら
れる。しかしながら、本発明者が鋭意実験を重ねたとこ
ろ、製造ラインなど測定環境の悪いところでは、機械的
振動や、測定装置と被測定物との距離や傾き変動等によ
り、上記距離dの値が変動する場合があり、これが厚さ
測定における大きな誤差要因となることがわかった。上
記距離dの値が常に一定の値になるように高精度に維持
するためには、移動する被測定物に対して測定光学系を
高精度で倣わせるための複雑な機構や、大型、頑強な測
定ハウジング等が必要となり、測定装置全体の大型化及
び高価格化が避けられない。
【0009】更には、被測定物の表面に超音波発生用レ
ーザーを照射し、その裏面で超音波を検出する方法も考
えられるが、この場合でも両者の位置ずれが厚さ測定精
度に大きく影響する問題があり、又、被測定物に関して
表裏両側に測定装置を設置する必要があるため、装置全
体が大型化し、価格面及び保守面で不利である。
ーザーを照射し、その裏面で超音波を検出する方法も考
えられるが、この場合でも両者の位置ずれが厚さ測定精
度に大きく影響する問題があり、又、被測定物に関して
表裏両側に測定装置を設置する必要があるため、装置全
体が大型化し、価格面及び保守面で不利である。
【0010】本発明は、以上のような問題を解決するべ
くなされたもので、被測定材料が高温の場合や、測定環
境の振動や材料移動等がある場合においても、材料の厚
さを、簡単な装置構成で、非接触且つ高精度で測定可能
とすることを課題とする。
くなされたもので、被測定材料が高温の場合や、測定環
境の振動や材料移動等がある場合においても、材料の厚
さを、簡単な装置構成で、非接触且つ高精度で測定可能
とすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、被測定物の表
面にレーザーを照射して、被測定物の内部に伝搬する超
音波縦波又は横波及び被測定物の表面に沿って伝搬する
超音波表面波を発生させると共に、上記表面上の上記照
射位置と異なる位置において上記超音波縦波又は横波及
び超音波表面波を検出し、超音波縦波又は横波の被測定
物内部の伝搬時間、及び、超音波表面波の被測定物表面
の伝搬時間を計測し、上記被測定物における超音波表面
波の音速と上記超音波表面波の伝搬時間から、上記レー
ザー照射位置と超音波検出位置の距離を求め、上記被測
定物における超音波縦波又は横波の音速と上記超音波縦
波又は横波の伝搬時間、及び、上記レーザー照射位置と
超音波検出位置の距離から、被測定物の厚さを求めるよ
うにして、前記課題を解決したものである。
面にレーザーを照射して、被測定物の内部に伝搬する超
音波縦波又は横波及び被測定物の表面に沿って伝搬する
超音波表面波を発生させると共に、上記表面上の上記照
射位置と異なる位置において上記超音波縦波又は横波及
び超音波表面波を検出し、超音波縦波又は横波の被測定
物内部の伝搬時間、及び、超音波表面波の被測定物表面
の伝搬時間を計測し、上記被測定物における超音波表面
波の音速と上記超音波表面波の伝搬時間から、上記レー
ザー照射位置と超音波検出位置の距離を求め、上記被測
定物における超音波縦波又は横波の音速と上記超音波縦
波又は横波の伝搬時間、及び、上記レーザー照射位置と
超音波検出位置の距離から、被測定物の厚さを求めるよ
うにして、前記課題を解決したものである。
【0012】この際、上記レーザービームの被測定物表
面上における形状を、レーザー照射位置と超音波検出位
置を結ぶ方向と垂直な方向に伸びる線状とするのが望ま
しい。
面上における形状を、レーザー照射位置と超音波検出位
置を結ぶ方向と垂直な方向に伸びる線状とするのが望ま
しい。
【0013】又、本発明は、上記方法を実現するのに好
適な測定装置を、被測定物の表面にレーザーを照射し
て、被測定物の内部に伝搬する超音波縦波又は横波及び
被測定物の表面に沿って伝搬する超音波表面波を発生さ
せる超音波発生用レーザーと、上記表面上の上記照射位
置と隔たった位置において上記超音波縦波又は横波及び
超音波表面波を検出する超音波検出装置と、該超音波検
出装置によって検出された超音波信号から、被測定物内
部に伝搬する超音波縦波又は横波の伝搬時間、及び、被
測定物表面に伝搬する超音波表面波の伝搬時間を計測す
る時間計測手段と、計測された超音波縦波又は横波及び
超音波表面波の伝搬時間と被測定物における超音波縦波
又は横波の音速及び超音波表面波の音速から、被測定物
の厚さを算出する演算処理手段によって構成したもので
ある。
適な測定装置を、被測定物の表面にレーザーを照射し
て、被測定物の内部に伝搬する超音波縦波又は横波及び
被測定物の表面に沿って伝搬する超音波表面波を発生さ
せる超音波発生用レーザーと、上記表面上の上記照射位
置と隔たった位置において上記超音波縦波又は横波及び
超音波表面波を検出する超音波検出装置と、該超音波検
出装置によって検出された超音波信号から、被測定物内
部に伝搬する超音波縦波又は横波の伝搬時間、及び、被
測定物表面に伝搬する超音波表面波の伝搬時間を計測す
る時間計測手段と、計測された超音波縦波又は横波及び
超音波表面波の伝搬時間と被測定物における超音波縦波
又は横波の音速及び超音波表面波の音速から、被測定物
の厚さを算出する演算処理手段によって構成したもので
ある。
【0014】この際、上記レーザービームの被測定物表
面上における形状を、レーザー照射位置と超音波検出位
置を結ぶ方向と垂直な方向に伸びる線状とするのが好ま
しい。
面上における形状を、レーザー照射位置と超音波検出位
置を結ぶ方向と垂直な方向に伸びる線状とするのが好ま
しい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。
実施形態を詳細に説明する。
【0016】まず、レーザー超音波法による固体中への
超音波発生形態について説明する。被測定物の表面にパ
ルスレーザービームを照射すると、被測定物表面の被照
射部分を音源とする超音波の縦波、横波、及び表面波
が、同時に被測定物内部及び表面に発生する。これらの
超音波の発生形態は、照射するレーザービームのパワー
密度によって変わり、パワー密度が十分高い時にはアブ
レーション機構で、又、低い時には熱弾性機構で超音波
が発生する。
超音波発生形態について説明する。被測定物の表面にパ
ルスレーザービームを照射すると、被測定物表面の被照
射部分を音源とする超音波の縦波、横波、及び表面波
が、同時に被測定物内部及び表面に発生する。これらの
超音波の発生形態は、照射するレーザービームのパワー
密度によって変わり、パワー密度が十分高い時にはアブ
レーション機構で、又、低い時には熱弾性機構で超音波
が発生する。
【0017】金属材料の場合、アブレーション機構で
は、発生する縦波の指向特性は被測定物表面の垂線方向
にピークを有するが、発生する横波の指向特性ピーク
は、この垂線方向に対して約35°だけ傾いた角度にな
る。このアブレーション機構では、縦波の方が横波より
格段に効率的に発生される。一方、熱弾性機構では、被
測定物表面の垂線方向には縦波も横波もほとんど伝搬さ
れず、縦波と横波の指向特性のピークは、それぞれ約6
5°、約30°になる。この場合、横波の指向特性は非
常に鋭くなるので、特定方向に横波を伝搬させる場合
は、熱弾性機構の方が有利である。材料の厚さを測定す
る場合、材料表面に垂直な方向に多くのエネルギーが放
射される形態、即ちアブレーション機構によって発生さ
せた縦波を利用するのが一般には好ましい。又、表面波
に関しては、レーザービーム照射点を中心(音源)とし
て、被測定物表面上あらゆる方向に表面波が発生する。
は、発生する縦波の指向特性は被測定物表面の垂線方向
にピークを有するが、発生する横波の指向特性ピーク
は、この垂線方向に対して約35°だけ傾いた角度にな
る。このアブレーション機構では、縦波の方が横波より
格段に効率的に発生される。一方、熱弾性機構では、被
測定物表面の垂線方向には縦波も横波もほとんど伝搬さ
れず、縦波と横波の指向特性のピークは、それぞれ約6
5°、約30°になる。この場合、横波の指向特性は非
常に鋭くなるので、特定方向に横波を伝搬させる場合
は、熱弾性機構の方が有利である。材料の厚さを測定す
る場合、材料表面に垂直な方向に多くのエネルギーが放
射される形態、即ちアブレーション機構によって発生さ
せた縦波を利用するのが一般には好ましい。又、表面波
に関しては、レーザービーム照射点を中心(音源)とし
て、被測定物表面上あらゆる方向に表面波が発生する。
【0018】次に、本発明の第1実施形態について詳し
く説明する。図4は、本発明による材料の厚さ測定装置
の第1実施形態の概要を示す模式図であり、図5は、図
4において光干渉計で検出される超音波波形を示す模式
図である。又、図6は、本発明による材料の厚さ測定の
手順を示すフローチャートである。
く説明する。図4は、本発明による材料の厚さ測定装置
の第1実施形態の概要を示す模式図であり、図5は、図
4において光干渉計で検出される超音波波形を示す模式
図である。又、図6は、本発明による材料の厚さ測定の
手順を示すフローチャートである。
【0019】まず、超音波発生用レーザー20から、被
測定物10の表面にレーザー22を照射する(図6のス
テップ100)。超音波を発生させるためのレーザー2
0としては、QスイッチYAGレーザーや、Arレーザ
ー等のパルス発振レーザーが好適である。金属材料の垂
線方向近辺に効率良く縦波を発生させるためには、レー
ザービームをレンズで集束してパワー密度を大きくして
(アブレーション機構にする)、被測定物10に照射す
るとよい。以下、アブレーション機構で発生させた縦波
24を利用して厚さを測定する場合について述べる。被
測定物10のレーザー照射部分は局所的にアブレーショ
ンを発生し、その反力で被測定物内部に縦波24が発生
する。又、被測定物表面には、全周方向に表面波26が
伝搬する。
測定物10の表面にレーザー22を照射する(図6のス
テップ100)。超音波を発生させるためのレーザー2
0としては、QスイッチYAGレーザーや、Arレーザ
ー等のパルス発振レーザーが好適である。金属材料の垂
線方向近辺に効率良く縦波を発生させるためには、レー
ザービームをレンズで集束してパワー密度を大きくして
(アブレーション機構にする)、被測定物10に照射す
るとよい。以下、アブレーション機構で発生させた縦波
24を利用して厚さを測定する場合について述べる。被
測定物10のレーザー照射部分は局所的にアブレーショ
ンを発生し、その反力で被測定物内部に縦波24が発生
する。又、被測定物表面には、全周方向に表面波26が
伝搬する。
【0020】被測定物表面上、超音波発生用レーザー照
射位置から距離d離れた位置において、超音波検出装置
30により超音波を受信する(ステップ102)。距離
dだけ離すのは、前述のように、超音波発生用レーザー
照射によって被測定物表面に生ずる物理的変形や、被測
定物表面近傍に生ずるプラズマ等によって、超音波検出
波形が歪められるのを回避するためである。本発明者
は、距離dを種々の値に変えた条件で実験を行った結
果、被測定物の材質や超音波発生用レーザーのパワー密
度にも依存するが、いずれの場合も、d<1mmでは波
形歪みによって厚さ測定が困難であることを見出した。
従って、距離dは1mm以上にすることが望ましい。一
方、dの値を大きくし過ぎると、受信される縦波のエネ
ルギーが小さくなるので、例えば厚さ10mmの材料を
測定する場合は、d≦5mmとするのが好ましい。
射位置から距離d離れた位置において、超音波検出装置
30により超音波を受信する(ステップ102)。距離
dだけ離すのは、前述のように、超音波発生用レーザー
照射によって被測定物表面に生ずる物理的変形や、被測
定物表面近傍に生ずるプラズマ等によって、超音波検出
波形が歪められるのを回避するためである。本発明者
は、距離dを種々の値に変えた条件で実験を行った結
果、被測定物の材質や超音波発生用レーザーのパワー密
度にも依存するが、いずれの場合も、d<1mmでは波
形歪みによって厚さ測定が困難であることを見出した。
従って、距離dは1mm以上にすることが望ましい。一
方、dの値を大きくし過ぎると、受信される縦波のエネ
ルギーが小さくなるので、例えば厚さ10mmの材料を
測定する場合は、d≦5mmとするのが好ましい。
【0021】超音波検出装置30は、縦波及び表面波を
検出できるものであればよく、一般にはレーザー超音波
法で用いられる構成、即ち図3に示した超音波検出用レ
ーザー32と光干渉計34によって構成することができ
る。この場合、超音波検出用レーザー32としては連続
発振レーザー又はパルス発振レーザーを、又、光干渉計
34としては周知のマイケルソン干渉計やファブリペロ
ー干渉計等を用いることができる。
検出できるものであればよく、一般にはレーザー超音波
法で用いられる構成、即ち図3に示した超音波検出用レ
ーザー32と光干渉計34によって構成することができ
る。この場合、超音波検出用レーザー32としては連続
発振レーザー又はパルス発振レーザーを、又、光干渉計
34としては周知のマイケルソン干渉計やファブリペロ
ー干渉計等を用いることができる。
【0022】該超音波検出装置30の出力波形には、図
5に示すように、被測定物の底面で反射した縦波エコー
B1、被測定物を厚さ方向に2往復した縦波エコーB2及
び被測定物表面を伝搬する表面波エコーRが現われる。
実際には縦波の多重反射エコーB3、B4・・・あるいは
横波エコーも現われるが、これらは振幅が比較的小さ
く、図5では図示していない。なお、図5における2つ
のエコーR及びB1が互いに重ならないようにするため
には、被測定物の厚さの予測値をD′とした時、超音波
発生用レーザー照射位置と超音波検出位置との距離dを
2D′(VR/VL)より十分小さくなるようにするべき
である。ここで、VR、VLは、それぞれ被測定物におけ
る表面波及び縦波の音速である。
5に示すように、被測定物の底面で反射した縦波エコー
B1、被測定物を厚さ方向に2往復した縦波エコーB2及
び被測定物表面を伝搬する表面波エコーRが現われる。
実際には縦波の多重反射エコーB3、B4・・・あるいは
横波エコーも現われるが、これらは振幅が比較的小さ
く、図5では図示していない。なお、図5における2つ
のエコーR及びB1が互いに重ならないようにするため
には、被測定物の厚さの予測値をD′とした時、超音波
発生用レーザー照射位置と超音波検出位置との距離dを
2D′(VR/VL)より十分小さくなるようにするべき
である。ここで、VR、VLは、それぞれ被測定物におけ
る表面波及び縦波の音速である。
【0023】時間計測手段40は、超音波検出装置30
の出力から、縦波及び表面波の伝搬時間を検出する。具
体的には、図5に示す時間tR及びtL(又はtL′)を
検出する(ステップ104、106)。時間計測手段4
0としては、従来の超音波厚さ計で用いられている周知
の方法を用いてよい。又、多重反射エコーB3、B4、・
・・を用いて縦波の伝搬時間を求めても差し支えない。
の出力から、縦波及び表面波の伝搬時間を検出する。具
体的には、図5に示す時間tR及びtL(又はtL′)を
検出する(ステップ104、106)。時間計測手段4
0としては、従来の超音波厚さ計で用いられている周知
の方法を用いてよい。又、多重反射エコーB3、B4、・
・・を用いて縦波の伝搬時間を求めても差し支えない。
【0024】次に演算処理手段50によって、超音波発
生用レーザー20の照射位置と超音波検出装置30の検
出位置との距離dの正確な値を次式により求める(ステ
ップ108)。
生用レーザー20の照射位置と超音波検出装置30の検
出位置との距離dの正確な値を次式により求める(ステ
ップ108)。
【0025】d=VR・tR …(3) ここで、VRは表面波音速であり、被測定物の材質等に
よって異なるので、予め別途求めておく。
よって異なるので、予め別途求めておく。
【0026】このようにして正確なdの値が求まった
ら、演算処理手段50によって、被測定物の厚さDが、
幾何学的な位置関係を利用して、次式により求められる
(ステップ110)。
ら、演算処理手段50によって、被測定物の厚さDが、
幾何学的な位置関係を利用して、次式により求められる
(ステップ110)。
【0027】 D=√(VL2・tL2−d2)/2 …(4)
【0028】なお、演算処理手段50として、パソコン
やワークステーションあるいはDSP(デジタル信号プ
ロセッサ)等を用いればよい。
やワークステーションあるいはDSP(デジタル信号プ
ロセッサ)等を用いればよい。
【0029】次に上記において、縦波の伝搬時間だけで
はなく、表面波の伝搬時間を用いる理由について説明す
る。上述の説明から明らかなように、超音波発生用レー
ザー照射位置と超音波検出装置による超音波検出位置の
距離dが一定であれば、表面波の伝搬時間は厚さ測定に
は必要ない。しかしながら本発明者が鋭意実験を重ねた
ところ、特に金属材料の製造ライン等で厚さ測定を行う
場合、距離dを一定とみなすと測定誤差が大きくなるこ
とがわかった。即ち、製造ライン等では一方向に移動中
の被測定物の厚さを測定することが要求されることが多
く、又、被測定物表面が高温であることも多い。この場
合、被測定物の上下動や傾きによって、あるいは熱膨張
による測定装置架台の変形等によって、距離dはかなり
変動する。図7は、厚さ10mm前後の鋼板の縦波エコ
ーの伝搬時間を計算してプロットしたものである(縦波
音速を5900m/sとした)。この図より、真の厚さ
10.0mmの鋼板を測定する場合、例えば前記距離d
が2mmから3mmにずれたにもかかわらず、d=2m
mとして厚さを算出すると10.06mmとなり、60
μmもの測定誤差を生じてしまう。
はなく、表面波の伝搬時間を用いる理由について説明す
る。上述の説明から明らかなように、超音波発生用レー
ザー照射位置と超音波検出装置による超音波検出位置の
距離dが一定であれば、表面波の伝搬時間は厚さ測定に
は必要ない。しかしながら本発明者が鋭意実験を重ねた
ところ、特に金属材料の製造ライン等で厚さ測定を行う
場合、距離dを一定とみなすと測定誤差が大きくなるこ
とがわかった。即ち、製造ライン等では一方向に移動中
の被測定物の厚さを測定することが要求されることが多
く、又、被測定物表面が高温であることも多い。この場
合、被測定物の上下動や傾きによって、あるいは熱膨張
による測定装置架台の変形等によって、距離dはかなり
変動する。図7は、厚さ10mm前後の鋼板の縦波エコ
ーの伝搬時間を計算してプロットしたものである(縦波
音速を5900m/sとした)。この図より、真の厚さ
10.0mmの鋼板を測定する場合、例えば前記距離d
が2mmから3mmにずれたにもかかわらず、d=2m
mとして厚さを算出すると10.06mmとなり、60
μmもの測定誤差を生じてしまう。
【0030】なお、上記(4)式は、図5における時間
tLを用いる場合の計算式であるが、図8に示す第2実
施形態のように、図5における時間tL′を用いて厚さ
を計算してもよい。この場合は、縦波24′の第2底面
エコーの伝搬経路は、図8に破線で示すような経路にな
るため、厚さDは(4)式のような形では算出できない
が、簡単な幾何学的計算により次式を満たす。
tLを用いる場合の計算式であるが、図8に示す第2実
施形態のように、図5における時間tL′を用いて厚さ
を計算してもよい。この場合は、縦波24′の第2底面
エコーの伝搬経路は、図8に破線で示すような経路にな
るため、厚さDは(4)式のような形では算出できない
が、簡単な幾何学的計算により次式を満たす。
【0031】 √(16D2+d2)−√(4D2+d2)=VL・tL′ …(5)
【0032】従って、tL′及びdを測定することによ
って厚さDが求められる。
って厚さDが求められる。
【0033】以上、板状の材料の厚さを測定する場合に
ついて述べたが、本発明の適用対象は板状の材料に限っ
たものではなく、例えばパイプ状の材料の肉厚測定にも
適用することができる。
ついて述べたが、本発明の適用対象は板状の材料に限っ
たものではなく、例えばパイプ状の材料の肉厚測定にも
適用することができる。
【0034】以上の説明では、簡単のため、アブレーシ
ョン機構で縦波を発生させ、この伝搬時間と表面波の伝
搬時間に基づいて、材料の厚さを高精度で測定する方法
と装置について述べたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、アブレーション機構で発生させた横波、あ
るいは熱弾性機構で発生させた縦波や横波を用いてもよ
く、表面波の伝搬時間測定によって超音波発生位置と検
出位置の正確な距離を検出し、これに基づいて材料の厚
さを高精度で求めるという本発明の主旨に即したもので
あれば差し支えない。
ョン機構で縦波を発生させ、この伝搬時間と表面波の伝
搬時間に基づいて、材料の厚さを高精度で測定する方法
と装置について述べたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、アブレーション機構で発生させた横波、あ
るいは熱弾性機構で発生させた縦波や横波を用いてもよ
く、表面波の伝搬時間測定によって超音波発生位置と検
出位置の正確な距離を検出し、これに基づいて材料の厚
さを高精度で求めるという本発明の主旨に即したもので
あれば差し支えない。
【0035】次に、超音波発生用レーザーによって被測
定物表面に照射するレーザービームの形状について説明
する。レーザー超音波法では、材料の表面に垂直方向に
縦波を発生させる場合、通常、円形あるいは矩形のビー
ムを照射する。しかし、前述のように、表面波はレーザ
ー照射位置の周りの360°全方向に放射されるので、
特定の方向にある超音波検出装置の検出位置に伝搬して
くる表面波のエネルギーは小さく、被測定物の材質によ
っては、図5に示すような十分大きな振幅を有した表面
波エコーが得られない可能性がある。
定物表面に照射するレーザービームの形状について説明
する。レーザー超音波法では、材料の表面に垂直方向に
縦波を発生させる場合、通常、円形あるいは矩形のビー
ムを照射する。しかし、前述のように、表面波はレーザ
ー照射位置の周りの360°全方向に放射されるので、
特定の方向にある超音波検出装置の検出位置に伝搬して
くる表面波のエネルギーは小さく、被測定物の材質によ
っては、図5に示すような十分大きな振幅を有した表面
波エコーが得られない可能性がある。
【0036】このような場合、図9(平面図)及び図1
0(側面図)に示す第3実施形態のように、円形のレー
ザービーム22を、シリンドリカルレンズ60などによ
って線状ビーム23に変換してから照射する方法が有効
である。即ち、線状ビーム23を照射すると、そのビー
ムに対して垂直な方向に伝搬する表面波のエネルギーが
大きくなり、超音波検出装置30で検出される表面波エ
コーの振幅が向上する。又、本発明者が実験したとこ
ろ、本発明で用いるような、斜め方向に伝搬される縦波
や横波についても、照射レーザービームの形状を線状に
するとS/Nが向上することが確認された。従って、斜
め方向に伝搬する縦波あるいは横波と表面波の双方を用
いる本発明による方法では、線状ビームの照射は非常に
有効である。
0(側面図)に示す第3実施形態のように、円形のレー
ザービーム22を、シリンドリカルレンズ60などによ
って線状ビーム23に変換してから照射する方法が有効
である。即ち、線状ビーム23を照射すると、そのビー
ムに対して垂直な方向に伝搬する表面波のエネルギーが
大きくなり、超音波検出装置30で検出される表面波エ
コーの振幅が向上する。又、本発明者が実験したとこ
ろ、本発明で用いるような、斜め方向に伝搬される縦波
や横波についても、照射レーザービームの形状を線状に
するとS/Nが向上することが確認された。従って、斜
め方向に伝搬する縦波あるいは横波と表面波の双方を用
いる本発明による方法では、線状ビームの照射は非常に
有効である。
【0037】
【実施例】本発明による厚さ測定の実施例について述べ
る。本例では、厚さ10.0mmの鋼板の板厚を、図4
に示した装置構成で測定した。超音波発生用レーザー2
0としては、QスイッチYAGレーザーを用い、アブレ
ーション機構で超音波を発生させた。超音波検出装置3
0としては、連続発振のHe−Neレーザーと共焦点フ
ァブリペロー干渉計を用いた。距離dの値を、マイクロ
メータにより0.5〜3.5mmまで0.5mm刻みで
変化させて測定した。測定結果を図11に示す。図11
に白丸で示したのが本発明の方法による測定値、黒丸で
示したのが、表面波の伝搬時間を用いずにd=2mmと
想定して算出した測定値である。d=0.5mmの時
は、超音波発生用レーザーの干渉により超音波波形が受
信できなかった。図11より、距離dが大きく変化する
ような場合でも、本発明による方法及び装置では高精度
で厚さを測定することが確認された。
る。本例では、厚さ10.0mmの鋼板の板厚を、図4
に示した装置構成で測定した。超音波発生用レーザー2
0としては、QスイッチYAGレーザーを用い、アブレ
ーション機構で超音波を発生させた。超音波検出装置3
0としては、連続発振のHe−Neレーザーと共焦点フ
ァブリペロー干渉計を用いた。距離dの値を、マイクロ
メータにより0.5〜3.5mmまで0.5mm刻みで
変化させて測定した。測定結果を図11に示す。図11
に白丸で示したのが本発明の方法による測定値、黒丸で
示したのが、表面波の伝搬時間を用いずにd=2mmと
想定して算出した測定値である。d=0.5mmの時
は、超音波発生用レーザーの干渉により超音波波形が受
信できなかった。図11より、距離dが大きく変化する
ような場合でも、本発明による方法及び装置では高精度
で厚さを測定することが確認された。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被測定材料が高温の場合や、測定環境の振動、材料移動
等がある場合においても、材料の厚さを、簡単な装置構
成で、非接触且つ高精度で測定することが可能になる。
又、超音波発生用レーザーの照射位置と超音波検出装置
の検出位置を高精度に保持する必要がなくなるため、装
置全体の小型化、低価格化が図れるという効果も有す
る。
被測定材料が高温の場合や、測定環境の振動、材料移動
等がある場合においても、材料の厚さを、簡単な装置構
成で、非接触且つ高精度で測定することが可能になる。
又、超音波発生用レーザーの照射位置と超音波検出装置
の検出位置を高精度に保持する必要がなくなるため、装
置全体の小型化、低価格化が図れるという効果も有す
る。
【図1】従来の超音波厚さ測定装置の概要を示す模式図
【図2】従来の超音波厚さ測定装置における超音波受信
波形の例を示す模式図
波形の例を示す模式図
【図3】従来のレーザー超音波による厚さ測定装置の概
要を示す模式図
要を示す模式図
【図4】本発明による厚さ測定装置の第1実施形態を示
す模式図
す模式図
【図5】第1実施形態における超音波受信波形の例を示
す模式図
す模式図
【図6】同じく厚さ測定手順を示すフローチャート
【図7】本発明による厚さ測定装置の有効性を示す特性
図
図
【図8】本発明による厚さ測定装置の第2実施形態を示
す模式図
す模式図
【図9】本発明による厚さ測定装置の第3実施形態を示
す平面図
す平面図
【図10】同じく側面図
【図11】本発明による厚さ測定装置の実施例結果を示
す特性図
す特性図
10…被測定物 14…超音波探触子 16、24、24′…縦波 20…超音波発生用レーザー 22…レーザービーム 23…線状レーザービーム 26…表面波 27…ダイクロイックミラー 28…ハーフミラー 30…超音波検出装置 32…超音波検出用レーザー 34…干渉計 40…時間計測手段 50…演算処理手段 60…シリンドリカルレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F068 AA28 BB01 BB09 CC15 CC16 FF12 FF14 FF25 GG07 JJ05 JJ12 JJ22 KK12 QQ44 2G047 AA07 AB01 AB02 BA03 BC18 CA04 CB01 CB02 CB03 DA01 EA10 EA14 GD01 GG30 GG31
Claims (4)
- 【請求項1】被測定物の表面にレーザーを照射して、被
測定物の内部に伝搬する超音波縦波又は横波及び被測定
物の表面に沿って伝搬する超音波表面波を発生させると
共に、上記表面上の上記照射位置と異なる位置において
上記超音波縦波又は横波及び超音波表面波を検出し、 超音波縦波又は横波の被測定物内部の伝搬時間及び超音
波表面波の被測定物表面の伝搬時間を計測し、 上記被測定物における超音波表面波の音速と上記超音波
表面波の伝搬時間から、上記レーザー照射位置と超音波
検出位置の距離を求め、 上記被測定物における超音波縦波又は横波の音速と上記
超音波縦波又は横波の伝搬時間、及び、上記レーザー照
射位置と超音波検出位置の距離から、被測定物の厚さを
求めることを特徴とする材料厚さの非接触測定方法。 - 【請求項2】上記レーザービームの被測定物表面上にお
ける形状を、レーザー照射位置と超音波検出位置を結ぶ
方向と垂直な方向に伸びる線状とすることを特徴とする
請求項1に記載の材料厚さの非接触測定方法。 - 【請求項3】被測定物の表面にレーザーを照射して、被
測定物の内部に伝搬する超音波縦波又は横波及び被測定
物の表面に沿って伝搬する超音波表面波を発生させる超
音波発生用レーザーと、 上記表面上の上記照射位置と隔たった位置において上記
超音波縦波又は横波及び超音波表面波を検出する超音波
検出装置と、 該超音波検出装置によって検出された超音波信号から、
被測定物内部に伝搬する超音波縦波又は横波の伝搬時
間、及び、被測定物表面に伝搬する超音波表面波の伝搬
時間を計測する時間計測手段と、 計測された超音波縦波又は横波及び超音波表面波の伝搬
時間と被測定物における超音波縦波又は横波の音速及び
超音波表面波の音速から、被測定物の厚さを算出する演
算処理手段と、 を備えたことを特徴とする材料厚さの非接触測定装置。 - 【請求項4】上記レーザービームの被測定物表面上にお
ける形状を、レーザー照射位置と超音波検出位置を結ぶ
方向と垂直な方向に伸びる線状とすることを特徴とする
請求項3に記載の材料厚さの非接触測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001340664A JP2002213936A (ja) | 2000-11-16 | 2001-11-06 | 材料厚さの非接触測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000350149 | 2000-11-16 | ||
JP2000-350149 | 2000-11-16 | ||
JP2001340664A JP2002213936A (ja) | 2000-11-16 | 2001-11-06 | 材料厚さの非接触測定方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002213936A true JP2002213936A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=26604112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001340664A Pending JP2002213936A (ja) | 2000-11-16 | 2001-11-06 | 材料厚さの非接触測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002213936A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2007017298A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Toshiba Corp | 表面検査方法およびその表面検査装置 |
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KR100832839B1 (ko) | 2006-08-25 | 2008-05-28 | 한양대학교 산학협력단 | 초음파 종파와 횡파를 이용한 두께 측정 장치 및 방법 |
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KR101253909B1 (ko) | 2011-08-01 | 2013-04-16 | 주식회사 포스코 | 레이저 초음파를 이용한 소성 변형률 측정 방법 및 장치 |
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-
2001
- 2001-11-06 JP JP2001340664A patent/JP2002213936A/ja active Pending
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