JP2007263956A - 超音波探傷方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電型振動子を用い、水を介して、被検査材の探傷を行なう超音波探傷方法において、被検査材に対してクリーピング波を送信し、被検査材に存在する欠陥で反射したクリーピング波を送信位置とは異なる位置で受信する。
【選択図】図1
Description
水を介して垂直パルスエコー法で探傷する方法において、超音波の周波数を高周波化して、受信される表面エコーの時間幅を短くし、さらに表層部にある欠陥から発生する多重反射エコーを検出することで、従来、不感帯に隠れてしまい検出できなかった欠陥を検出できるようにしている。
表層部に在る欠陥を探傷する方法として、表面波(レイリー波)を用いる方法が知られている。図9は、表面波(レイリー波)を用いる方法を説明する図である。この表面波は表層部にエネルギーが集中し、表面に沿って伝播する超音波である。
この技術は、クリーピング波(Creeping wave)を用いて表層部を探傷する方法である。図11は、クリーピング波の伝播の様子を示す図である。クリーピング波は検査材表面に沿って伝播する縦波の一種であり、縦波が検査材表面から少しずつ検査材内部方向へ潜り込むように伝播する。その為、検査材の表面が粗くても、表面粗さによる散乱が生じにくく、上述の(1)および(2)の技術に比べて、表層部への探傷に適している。
さらに本発明の請求項10に係る発明は、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の超音波探傷装置において、前記送信用振動子及び前記受信用振動子を、被検査体表面に対して走査させて、被検査材の複数位置における被検査材内部からの反射波を受信する走査手段と、前記複数位置で受信した反射波を入力し、各反射波に対し、欠陥位置と受信位置との距離の違いによって生じる超音波の伝播時間差に基づいて時間軸の補正を行い、その補正された受信波を合成する信号処理手段を備えたことを特徴とする超音波探傷装置である。
送信用振動子8から検査材に対して超音波を送信し、図13(A)に破線で示す伝播経路で欠陥3から反射してくる信号を受信用振動子9で受信する。このとき、図13(A)に示す伝播経路で表面エコーが受信され、ノイズとなることがある。この表面ノイズの特徴について、図14を用いて説明する。
従って、図13(B)に示すように、走査しながら複数波形を記録して各波形に対して受信する振動子の位置と欠陥との距離の違いによって生じる超音波が伝播する時間差にもとづいて時間軸を補正して合成することでノイズを低減させることが可能となる。この結果、表面粗さに起因するノイズを低減し、S/Nを向上させることができる。またx>W/2の範囲からのノイズについても、ノイズの伝播時間の変化量と欠陥からの反射エコーの伝播時間の変化量に差があれば同様にS/Nを向上させる効果がある。
このとき、送信用振動子と受信用振動子の配置方法は第1の実施形態、第2の実施形態のどちらでも良い。
図3は、本発明の第一の実施例を説明する図である。図3(A)は振動子配置および探傷条件を、図3(B)は探傷波形の一例を、および図3(C)は、探傷結果として欠陥エコーの強さとノイズレベルを示す。
図5は、本発明の第二の実施例を説明する図である。図5(A)は、振動子配置および探傷条件を、図5(B)は探傷結果として欠陥エコーの強さとノイズレベルを示す。図5(C)の縦軸の表記は、前述の図3(C)と同様であり、その絶対値は図3(C)と同じである。
図6は、本発明の第三の実施例(前記第2の実施形態)を説明する図である。図6(A)は振動子配置および探傷条件を、図6(B)は探傷結果として信号チャートを示す。この第三の実施例では、受信用振動子および送信用振動子を周波数5MHz、振動子径0.25インチの広帯域コンポジット振動子(前述第一の実施例で用いた振動子と同じ振動子)とし、音響結合方法を全没水浸法として、送信角度10を14.5°、受信角度11を13.5°に設定した。そして、受信用振動子と送信用振動子の間にはアクリルからなる厚み2mmの超音波遮蔽板(遮音板)を設置した。超音波遮蔽板の下端部と検査材表面との間隔は2mmである。被検査材はスラブから切り出した鋼片で、深さ約1mmのところにΦ1mm径の横溝人工欠陥が加工されている。また、表面粗さの最大高さRyは約0.6mmである(以下、「第2の被検査材」と記載する)。第2の検査材を第三の実施例で探傷して得られた信号チャートが図6(B)である。
図7では、横溝人工欠陥以外のところに欠陥指示が現れている。これらは図2に示す経路で、送信用振動子で送信した超音波が表面で散乱し、その一部が受信用振動子で受信された表面散乱ノイズである。図6(B)では、横溝人工欠陥のみが指示されており、第三の実施例により表面散乱ノイズが受信されなくなり、超音波遮蔽板(遮音板)が検出能の向上に寄与していることがわかる。
図16は、第四の実施例(前記第3の実施形態)を説明する図である。図中、16は走査部、17は波形送信部、18は受信信号増幅部、19は受信信号記憶部、20は信号処理部、21は表示部、22は局部水浸センサーヘッドである。また、図17は局部水浸センサーヘッドを説明する図である。図中、23は局部水浸部である。
受信信号増幅部19以降は、図中には記載されていないA/D変換器によってデジタル化することで、PCやDSPなどを用いてソフトウエア的に実現している。
2 検査材表面
3 欠陥
4,5,6 表面エコー
7 欠陥エコー
8 送信用振動子
9 受信用振動子
10 送信用振動子8の検査材表面との角度
11 受信用振動子9の検査材表面との角度
12 検査材表面での超音波の入射位置
13 検査材表面での超音波の放射位置
14 検査材内部で送信用振動子8の超音波ビームと受信用振動子9の超音波ビームとの交差点(焦点)
15 超音波遮蔽板
16 走査部
17 波形送信部
18 受信信号増幅部
19 受信信号記憶部
20 信号処理部
21 表示部
22 局部水浸センサーヘッド
23 局部水浸部
Claims (10)
- 圧電型振動子を用い、水を介して、被検査材の探傷を行なう超音波探傷方法において、
被検査材に対してクリーピング波を送信し、被検査材に存在する欠陥で反射したクリーピング波を送信位置とは異なる位置で受信することを特徴とする超音波探傷方法。 - 請求項1に記載の超音波探傷方法において、
前記送信および前記受信がタンデム法によって行なわれることを特徴とする超音波探傷方法。 - 請求項1または2に記載の超音波探傷方法において、
送信波および受信波が欠陥位置に焦点を結ぶように、被検査材に対する超音波の送信角度および受信角度を設定することを特徴とする超音波探傷方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波探傷方法において、
受信波に被検査材からの表面散乱ノイズが入らないように超音波遮蔽を行うことを特徴とする超音波探傷方法。 - 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超音波探傷方法において、
被検査材の複数位置で被検査材内部からの反射波を受信し、その受信された各反射波に対し、欠陥位置と受信位置との距離の違いによって生じる超音波の伝播時間差について補正を行い、その補正された複数の反射波を合成することを特徴とする超音波探傷方法。 - 圧電型振動子を用い、水を介して、被検査材の探傷を行なう超音波探傷装置において、
被検査材に対してクリーピング波を送信する送信用振動子と、
被検査材に存在する欠陥で反射したクリーピング波を受信する受信用振動子とを備え、
前記送信用振動子と前記受信用振動子とを異なる位置に配置したことを特徴とする超音波探傷装置。 - 請求項6に記載の超音波探傷装置において、
前記送信用振動子と前記受信用振動子との配置が、タンデム配置であることを特徴とする超音波探傷装置。 - 請求項6または7に記載の超音波探傷装置において、
送信波および受信波が欠陥位置に焦点を結ぶように、被検査体に対する前記送信用振動子および前記受信用振動子の角度を設定したことを特徴とする超音波探傷装置。 - 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の超音波探傷装置において、
前記送信用振動子と前記受信用振動子との間に超音波遮蔽板を配置したことを特徴とする超音波探傷装置。 - 請求項7乃至9のいずれか1項に記載の超音波探傷装置において、
前記送信用振動子及び前記受信用振動子を、被検査体表面に対して走査させて、被検査材の複数位置における被検査材内部からの反射波を受信する走査手段と、
前記複数位置で受信した反射波を入力し、各反射波に対し、欠陥位置と受信位置との距離の違いによって生じる超音波の伝播時間差に基づいて時間軸の補正を行い、その補正された受信波を合成する信号処理手段を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
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