JP2002005907A - 接合部の検査方法および検査装置 - Google Patents

接合部の検査方法および検査装置

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JP2002005907A
JP2002005907A JP2000182156A JP2000182156A JP2002005907A JP 2002005907 A JP2002005907 A JP 2002005907A JP 2000182156 A JP2000182156 A JP 2000182156A JP 2000182156 A JP2000182156 A JP 2000182156A JP 2002005907 A JP2002005907 A JP 2002005907A
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Kenichi Kaneshige
健一 兼重
Yoji Ozawa
陽二 小澤
Nobuyuki Takahashi
信幸 高橋
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/26Scanned objects
    • G01N2291/269Various geometry objects
    • G01N2291/2693Rotor or turbine parts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 略直交する2つの接合面での欠陥の有無を、
精度良く検査する。 【解決手段】 探傷液が貯留された探傷槽22の内部に
配置された支持装置32に、被検査材24が回動可能に
支持される。支持装置32の上方に、被検査材24を回
転駆動する回転駆動装置40が配設される。該装置40
の保持部材42に、探触ホルダ74を介して第1探触子
26および第2探触子28が配設される。第1探触子2
6は、被検査材24における接合部18の第1接合面を
探傷するタンデム型の探触子である。また第2探触子2
8は、被検査材24における接合部18の第2接合面を
探傷するラインフォーカス式の探触子である。回転駆動
装置40は、第1エアシリンダ60により上下方向に移
動調節可能に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接合部の検査方
法および装置に関し、更に詳細には、略直交する2つの
接合面で接合された2つの部材の接合部において、両接
合面での欠陥の有無を非破壊で検査する接合部の検査方
法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12に示す如く、例えば自動車のター
ボチャージャに用いられるインペラー10と回転軸12
とは、該インペラー10の軸中心に凸部14を形成する
と共に、該凸部14に対応する凹部16を回転軸12の
軸端に形成し、この凸部14と凹部16とを嵌合してロ
ー付け接合されている。このように2つの部材10,1
2を接合した製品における接合部18には、その接合過
程で未接合部や空孔等の欠陥を生ずることがある。接合
部18の内部に生ずる欠陥があるか否かは、外部から確
認することができず、前述した欠陥を内在している製品
を、次工程等に向けて出荷すると、前記欠陥に起因する
構造強度の劣下および品質低下を招くことになる。そこ
で、従来は出荷に先立ち、所定本数毎に製品を抜き出
し、該製品を引張り試験することで、内部欠陥の有無を
検査していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した引張り試験等
の破壊検査に代えて、製品を破壊することなく視認不能
な内部欠陥を検査する非破壊検査が求められている。そ
して、このような非破壊の検査手段としては、超音波探
傷方法が知られている。この超音波探傷方法としては、
垂直または斜角探触子から発信した超音波を接合面に対
して垂直また所要の角度で入射させ、欠陥部からの反射
エコーを検出して欠陥の有無を検査する反射法が一般的
である。
【0004】しかし、前述したインペラー10と回転軸
12との接合部18は、図12に示す如く、回転軸12
における環状の軸端面と、インペラー10における凸部
14の底部外側に臨む環状の端面とが接合する第1接合
面18aと、凹部16の内周面と凸部14の外周面とが
接合する第2接合面18bとが略直交しており、両接合
面18a,18bでの接合状態を1基の超音波探触子に
より検査することはできなかった。そこで、回転軸12
の外周側に配置した斜角探触子で第1接合面18aを探
傷すると共に、同じく回転軸12の外周側に配置した垂
直探触子で第2接合面18bを探傷する試みがなされ
た。しかしながら、前記第1接合面18aに関しては、
斜角探触子では表面あるいは内面の反射エコーにより表
面付近が不感帯となり、表層欠陥が探傷できない問題が
あった。また第2接合面18bは円周面であるため、垂
直探触子から発信された超音波が第2接合面18bに収
束せず、S/N比が低くなって精度の良い探傷ができな
い難点が指摘される。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述した接合部の検査に内在
している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提
案されたものであって、略直交する2つの接合面での欠
陥の有無を、精度良く検査し得る接合部の検査方法およ
び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため、本発明に係る接合部の検査方法
は、2つの部材を接合した接合部が、一方の部材の外面
に対して略直交する第1接合面と、該外面と略平行な第
2接合面とからなる被検査材の該接合部を検査する検査
方法であって、前記一方の部材の外面に向けて発信した
超音波が、一方の部材の表層部を進んで第1接合面で反
射するクリーピング波と、一方の部材内を所定角度で進
んで第1接合面で反射する縦波に分かれるようにタンデ
ム型の探触子を配置し、両波の反射エコー高さにより第
1接合面での欠陥の有無を検査することを特徴とする。
【0007】また、前記課題を克服し、所期の目的を達
成するため、本願の別の発明に係る接合部の検査装置
は、2つの部材を接合した接合部が、一方の部材の外面
に対して略直交する第1接合面と、該外面と略平行な第
2接合面とからなる被検査材の該接合部を検査する検査
装置であって、前記一方の部材の外面に向けて発信した
超音波が、一方の部材の表層部を進んで第1接合面で反
射するクリーピング波と、一方の部材内を所定角度で進
んで第1接合面で反射する縦波に分かれるタンデム型の
第1探触子と、前記一方の部材の外面に向けて発信した
超音波が、前記第2接合面で焦点を結ぶラインフォーカ
ス式の第2探触子とを備えたことを特徴とする。
【0008】更に、前記課題を克服し、所期の目的を達
成するため、本願の更に別の発明に係る接合部の検査装
置は、2つの部材を接合した接合部が、一方の部材の外
面に対して略直交する第1接合面と、該外面と略平行な
第2接合面とからなる被検査材の該接合部を検査する検
査装置であって、前記被検査材を回動可能に支持する支
持装置と、前記支持装置で支持されている被検査材を回
転駆動する回転駆動装置と、前記回転駆動装置を被検査
材に対して径方向に近接・離間移動させる移動手段と、
前記移動手段により前記回転駆動装置と一体的に移動さ
れ、前記一方の部材の外面に向けて発信した超音波が、
一方の部材の表層部を進んで第1接合面で反射するクリ
ーピング波と、一方の部材内を所定角度で進んで第1接
合面で反射する縦波に分かれるタンデム型の第1探触子
と、前記移動手段により前記回転駆動装置と一体的に移
動され、前記一方の部材の外面に向けて発信した超音波
が、前記第2接合面で焦点を結ぶラインフォーカス式の
第2探触子とから構成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る接合部の検査
方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図
面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明に係る検査装置の好適な実
施例を示すものであって、該検査装置20は、伝達媒体
としての例えば水や油等の探傷液が所定量貯留された探
傷槽22の内部に配置されて、検査対象となる被検査材
24および各探触子26,28(後述)が探傷液に浸漬さ
れるようになっている。検査装置20のベース30に
は、被検査材24を回動可能に支持する支持装置32が
配設される。この支持装置32は、ベース30に配置さ
れた基台34に、幅方向に離間して平行に配設された一
対の支軸36,36(一方のみ図示)と、各支軸36の軸
方向に離間して回動可能に枢支された2個の支持ローラ
38,38とから構成される。そして、これら4個の支
持ローラ38,38,38,38間に、前記被検査材24
が自由回動可能に載置されるようになっている。
【0011】なお、前記被検査材24は、図12を参照
して従来の技術の項で説明したものと同一であって、イ
ンペラー(部材)10と回転軸(一方の部材)12との2つ
の部材を、前記凸部14と凹部16とを嵌合してロー付
け接合したものであり、回転軸12が前記支持装置32
に載置支持される。そして、支持装置32に回転軸12
が回動可能に支持された被検査材24のインペラー10
および接合部18は、前記基台34から離間する位置に
臨むよう設定される。なお接合部18は、回転軸12の
外面(外周面)に対して略直交する第1接合面18aと、
該外面と略平行な第2接合面18bとからなり、両接合
面18a,18bが略直交する関係になっていることは
前述した通りである。ちなみに、インペラー10の材質
はTiAlであり、回転軸12の材質はSNCM435
である。
【0012】前記支持装置32の上方には、ベース30
に配設された図示しないガイド手段に沿って昇降移動可
能な回転駆動装置40が配設されている。この回転駆動
装置40は、ガイド手段に昇降可能に配設された保持部
材42に、前記支軸36の軸方向に離間して一対の支持
フレーム44,44が垂設されており、両フレーム44,
44の下端部間に、支軸36と平行な従動軸46が回動
可能に軸支されている。この従動軸46の両支持フレー
ム44,44の間に臨む位置に、前記支持装置32に支
持されている被検査材24の回転軸12に上方から当接
可能なピンチローラ48が一体回動可能に配設されると
共に、一方(被検査材24のインペラー側)の支持フレー
ム44から外方に突出する従動軸46の軸端に従動プー
リ50が一体回動可能に配設してある。また、両支持フ
レーム44,44の間に臨む保持部材42に駆動手段と
してのサーボモータ52が配設されると共に、該モータ
52における一方の支持フレーム44から外方に突出す
る出力軸52aの軸端に駆動プーリ54が一体回動可能
に配設され、該駆動プーリ54と前記従動プーリ50と
の間に無端ベルト56が巻掛けられている。すなわち、
ピンチローラ48を被検査材24の回転軸12に当接し
た状態で、前記サーボモータ52を駆動することによ
り、ベルト−プーリ手段を介してピンチローラ48が回
転し、これにより被検査材24が支持装置32上で回転
するよう構成される。
【0013】前記支持装置32の配設位置を挟んで、被
検査材24のインペラー10が臨む側とは反対側のベー
ス30上に支持部材58が立設され、該支持部材58に
移動手段としての第1エアシリンダ60が、そのピスト
ンロッド60aを上方に指向した状態で配設されてい
る。そしてこのピストンロッド60aが、前記回転駆動
装置40の保持部材42に連結されており、第1エアシ
リンダ60を正逆付勢することにより、前記ピンチロー
ラ48を回転軸12に対して径方向に近接・離間移動
(昇降移動)するよう構成される。すなわち、オーダ変更
等によって被検査材24における回転軸12の径寸法が
変わった場合は、回転駆動装置40を移動調整すること
で対応し得るようになっている。
【0014】前記ベース30における支持装置32を挟
んで前記支持部材58の配設側とは反対側(被検査材2
4のインペラー側)に、被検査材24を検査位置に位置
決めするための位置決め装置62が配置されている。こ
の位置決め装置62は、ベース30に配置された取付台
64に、ピストンロッド66aを支持装置32に支持さ
れる被検査材24に指向した状態で第2エアシリンダ6
6が配設される。またピストンロッド66aの先端に
は、被検査材24のオーダ変更に対応し得るように上下
方向に所定長さを有する押え部材68が配設されてお
り、該ロッド66aを延出する方向に第2エアシリンダ
66を付勢した際に、押え部材68が被検査材24にお
けるインペラー10の一端部(回転軸12との接合部1
8とは反対側)に当接するよう構成される。
【0015】また、前記基台34と取付台64との間の
ベース30上に支柱70が立設され、該支柱70の取付
台64を指向する側に、前記インペラー10の他端部に
当接可能な位置決め用のベアリング72が回動可能に配
設されている。すなわち、インペラー10の他端部がベ
アリング72に当接する位置まで第2エアシリンダ66
で該インペラー10を押すことで、被検査材24におけ
る接合部18が検査位置に臨むようになっている(図1
参照)。なお第2エアシリンダ66は、被検査材24の
回動を許容する付勢力で、インペラー10を常にベアリ
ング72に押付けるよう設定され、検査中に接合部18
が検査位置からずれるのを防止するよう構成してある。
【0016】前記回転駆動装置40における保持部材4
2には、前記一方の支持フレーム44から外方に延出す
る端部に探触ホルダ74が垂設されており、該ホルダ7
4の下端部に、前記被検査材24における接合部18の
第1接合面18aを探傷するタンデム型の第1探触子2
6が配設されている。この第1探触子26は、図1に示
す如く、前記ピンチローラ48が回転軸12に当接した
状態で、該回転軸12の外面から所定間隔離間した位置
に、前記接合部18に対して一定の関係を保った状態で
保持されるよう設定される。すなわち、回転軸12の径
寸法が変更された場合であっても、第1探触子26は回
転駆動装置40と一体的に移動するよう構成されている
から、ピンチローラ48が回転軸12に当接している状
態では、該第1探触子26と第1接合面18aとは常に
一定の関係に保持される。
【0017】前記第1探触子26は、図2に示す如く、
送信用振動子26aと受信用振動子26bとが、前記回
転軸12の軸方向にずらして配置される。また、該送信
用振動子26aから回転軸12の外面に向けて発信され
た超音波が、該回転軸12の表層部を進んで第1接合面
18aで反射するクリーピング波と、回転軸12の内部
を所定角度(例えば80°)で進んで第1接合面18aで
反射する縦波に分かれるように、回転軸12の外面に対
して送信用振動子26aを所定角度で傾斜した姿勢で配
置してある。なお、受信用振動子26bは、第1接合面
18aから反射されるクリーピング波の反射エコーおよ
び縦波の反射エコーを受信し得る傾斜角度で配置され
る。また受信用振動子26bで受信された各反射エコー
は、図示しない制御装置で電気的な信号に変換すると共
に増幅してブラウン管(CRT)等に映像化することによ
り、内部欠陥の有無を検査するよう構成される。
【0018】すなわち、前記クリーピング波を用いるこ
とで、表層部での不感帯を生ずることなく、第1接合面
18aの表層部での内部欠陥を検出することが可能とな
る。また、表層部を進むクリーピング波と内部を進む縦
波の第1接合面18aからの各反射エコー高さを比較す
ることで、内部欠陥の位置を判定することができる。例
えば、第1接合面18aの外周近傍(回転軸12の外面
近傍)に内部欠陥があれば、クリーピング波の反射エコ
ー高さが、縦波の反射エコー高さより高くなり(図9参
照)、逆に第1接合面18aの内周近傍(凹部16の外周
近傍)に内部欠陥があれば、クリーピング波の反射エコ
ー高さが、縦波の反射エコー高さより低くなるから(図
10参照)、これにより内部欠陥の位置を判定し得る。
また第1接合面18aの略中央(外周と内周との間)に内
部欠陥があれば、クリーピング波の反射エコー高さおよ
び縦波の反射エコー高さの何れもが高く、かつその差が
小さくなるため(図11参照)、中央部での欠陥位置も判
定が可能となる。
【0019】図1に示す如く、前記探触ホルダ74に
は、前記被検査材24における接合部18の第2接合面
18bを探傷するラインフォーカス式の第2探触子28
が配設されている。この第2探触子28も、前記回転駆
動装置40と一体的に移動するよう構成されているか
ら、ピンチローラ48が回転軸12に当接している状態
では、該第2探触子28と接合部18とが常に一定の関
係に保持されるようになっている。また第2探触子28
は、その超音波の発信面28aが、図4に示すように弧
状に形成されて、該発信面28aから回転軸12の外面
に向けて発信された超音波が、第2接合面18bで焦点
を結ぶように設定される。これにより精度の良い内部欠
陥の検出が可能となる。なお、第2探触子28の発信面
28aは、第2接合面18bで超音波が焦点を結ぶ形状
であれば、弧状でなくてもよい。また、第2探触子28
で受信された反射エコーも、前記制御装置で電気的な信
号に変換すると共に増幅してブラウン管(CRT)等に映
像化することにより内部欠陥の有無を検査するよう構成
される。
【0020】
【実施例の作用】次に、前述した実施例に係る検査装置
につき、その作用を説明する。前記被検査材24におけ
る接合部18の検査を行なう際には、該被検査材24の
回転軸12を支持装置32の支持ローラ群上に載置した
状態で、前記第2エアシリンダ66を付勢して押え部材
68によりインペラー10の他端部をベアリング72に
当接させ、接合部18を検査位置に位置決めする。また
前記第1エアシリンダ60を付勢して、回転駆動装置4
0のピンチローラ48を回転軸12に上方から当接させ
る。このとき、前記第1探触子26および第2探触子2
8は、何れも対応する第1接合面18aおよび第2接合
面18bに対して一定の位置関係に保持される。そし
て、この状態で検査装置20による検査が行なわれる。
【0021】すなわち、先ず第1探触子26の送信用振
動子26aから、図2に示すように、前記回転軸12の
外面に向けて超音波が発信され、該回転軸12の表層部
を進むクリーピング波が第1接合面18aの表層部分で
反射した反射エコーが、前記受信用振動子26bで受信
される。また回転軸12に入射された超音波の所定角度
の縦波が、該回転軸12の内部を進んで第1接合面18
aの内部側で反射した反射エコーが、同じく受信用振動
子26bで受信される。そして、受信用振動子26bで
受信された各反射エコーが制御装置で増幅されてブラウ
ン管に表示され、その映像化された反射エコー高さによ
って内部欠陥の有無を検査することができる。すなわ
ち、内部欠陥があれば反射エコー高さが高くなり(図6
参照)、欠陥が無ければ反射エコー高さは低くなる(図5
参照)。またクリーピング波により、不感帯を生ずるこ
となく第1接合面18aの表層部における内部欠陥を確
実に検出することができる。更に、第1接合面18aの
検査にクリーピング波と所定角度の縦波とを用いること
で、両波の反射エコー高さを比較すれば、内部欠陥の位
置を判定することが可能となる。
【0022】次に、前記第2探触子28から、図3およ
び図4に示すように前記回転軸12の外面に向けて超音
波が発信され、前記第2接合面18bで反射した反射エ
コーが第2探触子28で受信される。そして、第2探触
子28で受信された反射エコーが制御装置で増幅されて
ブラウン管に表示され、その映像化された反射エコー高
さによって内部欠陥の有無を検査することができる。す
なわち、内部欠陥があれば反射エコー高さが高くなり
(図8参照)、欠陥が無ければ反射エコー高さは低くなる
(図7参照)。また第2探触子28の発信面28aは、該
発信面28aから発信された超音波が第2接合面18b
で焦点を結ぶ形状に形成されているから、内部欠陥を精
度良く検出することができる。
【0023】なお、前記被検査材24の検査に際して
は、前記回転駆動装置40により被検査材24が支持装
置32上で回転し、第1接合面18aおよび第2接合面
18bの全周に亘る探傷をなし得る。また、オーダ変更
等によって被検査材24における回転軸12の径寸法が
変わった場合は、前記第1エアシリンダ60を所定方向
に付勢して回転駆動装置40を移動調整することで、前
記ピンチローラ48を回転軸12に当接して回転するこ
とができる。しかも、回転駆動装置40と第1探触子2
6および第2探触子28が一体的に移動するので、両探
触子26,28と被検査材24の接合部18とは常に一
定の関係に保持され、オーダ変更に際して両探触子2
6,28を個々に調節することなく、常に精度の良い探
傷が達成される。
【0024】
【第1実験例】回転軸12の直径16mm、凹部16の
内径10mm、インペラー10における凸部14の外径
10mm、該凸部14の突出長さ5mmに設定された被
検査材24を用い、以下の条件で第1探触子26または
第2探触子28で接合部18を探傷した。
【0025】図5(a)に示す如く、第1接合面18aを
全面に亘って接合した条件で第1探触子26により探傷
した結果、図5(b)に示すように、受信された反射エコ
ー高さは全てに亘って低く、該第1接合面18aが完全
に接合されていることが確認された。また図6(a)に示
す如く、第1接合面18aを周方向に180°異なる部
分の2箇所のみで接合した条件で第1探触子26により
探傷した結果、図6(b)に示すように、受信された反射
エコー高さは、非接合部分で高くなり、内部欠陥(非接
合部)を確実に検出し得ることが確認された。
【0026】次に、図7(a)に示す如く、第2接合面1
8bを全面に亘って接合した条件で第2探触子28によ
り探傷した結果、図7(b)に示すように、受信された反
射エコー高さは全てに亘って低く、該第2接合面18b
が完全に接合されていることが確認された。また図8
(a)に示す如く、第2接合面18bにおける周方向の半
分のみを接合した条件で第2探触子28により探傷した
結果、図8(b)に示すように、受信された反射エコー高
さは、非接合部分で高くなり、内部欠陥(非接合部)を確
実に検出し得ることが確認された。
【0027】
【第2実験例】前記第1実験例と同じ寸法の被検査材2
4を用い、その接合部18における第1接合面18aの
外周部、内周部および中央部に、(a)直径2.5
mm、(b)直径3.0mmの穴を設けた試験片の夫々に
ついて、第1探触子26による探傷を行なった。
【0028】図9(a),(b)に示す如く、第1接合面1
8aの外周部に穴を設けた場合は、クリーピング波の反
射エコー高さが、縦波の反射エコー高さより高くなっ
た。また図10(a),(b)に示す如く、第1接合面18
aの内周部に穴を設けた場合は、縦波の反射エコー高さ
が、クリーピング波の反射エコー高さより高くなった。
更に、図11(a),(b)に示す如く、第1接合面18a
の中央部に穴を設けた場合は、クリーピング波の反射エ
コー高さと縦波の反射エコー高さは何れも高く、かつそ
の差が小さくなった。すなわち、クリーピング波の反射
エコー高さと、縦波の反射エコー高さとを比較すること
により、第1接合面18aに存在する内部欠陥の位置を
判定し得ることが確認された。
【0029】なお、支持装置、回転駆動装置および移動
手段は、実施例で説明した構造のものに限定されるもの
でなく、他の構造のものを適宜に採用可能である。例え
ば、回転駆動装置としては、ピンチローラをサーボモー
タで直に回転させたり、あるいは他の型式のモータを採
用することができる。また、実施例の支持装置における
支持ローラを回転駆動すると共に、ピンチローラは自由
回動するよう構成し、該ピンチローラを移動手段で移動
調節するようにしてもよい。前記移動手段としては、エ
アシリンダに限らず他の流体圧(水圧,油圧)シリンダを
採用したり、あるいはモータを駆動源としてチェーン−
スプロケットやラック−ピニオン等の機構を駆動して回
転駆動装置を移動する構成を採用し得る。更に、被検査
材の位置決め装置に関しても、エアシリンダにより直に
被検査材を押す構成に限らず、リンク機構や他の機構を
介して被検査材を押す構成を採用することができる。更
にまた、被検査材としては、インペラーと回転軸とを接
合したものに限らず、接合部における2つの接合面が略
直交するような部材に適用可能である。なお、2つの部
材の接合は、ロー付けに限らず、溶接、摩擦溶接、液相
拡散接合、焼嵌め等であってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る接合
部の検査方法および装置によれば、一方の部材の外面と
略直交する第1接合面における内部欠陥の有無を、クリ
ーピング波と所定角度の縦波とを用いることにより、表
層部に不感帯を生ずることなく、その全面に亘って検査
することができる。また2つの波を用いることで、両波
の反射エコー高さを比較すれば、第1接合面における内
部欠陥の位置を判定することが可能となる。
【0031】接合部における第1接合面を、タンデム型
の第1探触子で探傷し、第2接合面を、ラインフォーカ
ス式の第2探触子で探傷するよう構成したので、両接合
面での内部欠陥の有無を精度よく検査することができ
る。また、被検査材を回転させることで、接合部の全周
を検査し得る。更には、被検査材を回転させる回転駆動
装置と第1および第2探触子を一体的に移動調節するよ
う構成したから、被検査材のオーダ変更に際しても、両
探触子と接合部とを常に一定の関係に保持することがで
き、各探触子を個々に調節することなく対応し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る検査装置を示す概
略構成図である。
【図2】実施例に係る第1探触子と被検査材の第1接合
面との関係を示す説明図である。
【図3】実施例に係る第2探触子と被検査材の第2接合
面との関係を示す説明図である。
【図4】実施例に係る第2探触子と被検査材の第2接合
面との関係を示す説明斜視図である。
【図5】第1実験例において第1接合面の全面を接合し
た場合の探傷結果を示す説明図である。
【図6】第1実験例において第1接合面を部分的に接合
した場合の探傷結果を示す説明図である。
【図7】第1実験例において第2接合面の全面を接合し
た場合の探傷結果を示す説明図である。
【図8】第1実験例において第2接合面を部分的に接合
した場合の探傷結果を示す説明図である。
【図9】第2実験例において第1接合面の外周部に穴を
形成した場合の探傷結果を示すグラフ図である。
【図10】第2実験例において第1接合面の内周部に穴
を形成した場合の探傷結果を示すグラフ図である。
【図11】第2実験例において第1接合面の中央部に穴
を形成した場合の探傷結果を示すグラフ図である。
【図12】インペラーと回転軸とを接合した被検査材を
示す断面図である。
【符号の説明】
10 インペラー(部材) 12 回転軸(一方の部材) 18 接合部 18a 第1接合面 18b 第2接合面 24 被検査材 26 第1探触子 28 第2探触子 32 支持装置 40 回転駆動装置 60 第1エアシリンダ(移動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 AA07 AB07 AC06 BC07 CB00 CB01 CB06 EA10 GB02 GF18 GH04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの部材(10,12)を接合した接合部(1
    8)が、一方の部材(12)の外面に対して略直交する第1接
    合面(18a)と、該外面と略平行な第2接合面(18b)とから
    なる被検査材(24)の該接合部(18)を検査する検査方法で
    あって、 前記一方の部材(12)の外面に向けて発信した超音波が、
    一方の部材(12)の表層部を進んで第1接合面(18a)で反
    射するクリーピング波と、一方の部材(12)内を所定角度
    で進んで第1接合面(18a)で反射する縦波に分かれるよ
    うにタンデム型の探触子(26)を配置し、両波の反射エコ
    ー高さにより第1接合面(18a)での欠陥の有無を検査す
    ることを特徴とする接合部の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記クリーピング波の反射エコー高さ
    と、前記縦波の反射エコー高さとを比較して、前記第1
    接合面(18a)での欠陥の位置を判定する請求項1記載の
    接合部の検査方法。
  3. 【請求項3】 2つの部材(10,12)を接合した接合部(1
    8)が、一方の部材(12)の外面に対して略直交する第1接
    合面(18a)と、該外面と略平行な第2接合面(18b)とから
    なる被検査材(24)の該接合部(18)を検査する検査装置で
    あって、 前記一方の部材(12)の外面に向けて発信した超音波が、
    一方の部材(12)の表層部を進んで第1接合面(18a)で反
    射するクリーピング波と、一方の部材(12)内を所定角度
    で進んで第1接合面(18a)で反射する縦波に分かれるタ
    ンデム型の第1探触子(26)と、 前記一方の部材(12)の外面に向けて発信した超音波が、
    前記第2接合面(18b)で焦点を結ぶラインフォーカス式
    の第2探触子(28)とを備えたことを特徴とする接合部の
    検査装置。
  4. 【請求項4】 2つの部材(10,12)を接合した接合部(1
    8)が、一方の部材(12)の外面に対して略直交する第1接
    合面(18a)と、該外面と略平行な第2接合面(18b)とから
    なる被検査材(24)の該接合部(18)を検査する検査装置で
    あって、 前記被検査材(24)を回動可能に支持する支持装置(32)
    と、 前記支持装置(32)で支持されている被検査材(24)を回転
    駆動する回転駆動装置(40)と、 前記回転駆動装置(40)を被検査材(24)に対して径方向に
    近接・離間移動させる移動手段(60)と、 前記移動手段(60)により前記回転駆動装置(40)と一体的
    に移動され、前記一方の部材(12)の外面に向けて発信し
    た超音波が、一方の部材(12)の表層部を進んで第1接合
    面(18a)で反射するクリーピング波と、一方の部材(12)
    内を所定角度で進んで第1接合面(18a)で反射する縦波
    に分かれるタンデム型の第1探触子(26)と、 前記移動手段(60)により前記回転駆動装置(40)と一体的
    に移動され、前記一方の部材(12)の外面に向けて発信し
    た超音波が、前記第2接合面(18b)で焦点を結ぶライン
    フォーカス式の第2探触子(28)とから構成したことを特
    徴とする接合部の検査装置。
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