JP6368660B2 - 超音波検査方法及び超音波検査装置 - Google Patents

超音波検査方法及び超音波検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、2つの斜角探触子を用い、それらの間隔を可変して交軸点を被検体の深さ方向に走査する超音波検査方法及び超音波検査装置に関する。
発電プラントにおける構成機器の保全は正常な運転を維持するために必要であり、非破壊検査技術の果たす役割は重要性が高い。特に原子力プラントでは、原子炉圧力容器(RPV)や再循環系配管などの原子炉一次系機器の健全性確保が重要であり、欠陥が生じやすい溶接部に対し、体積検査として超音波探傷試験(UT)が実施され、欠陥の検出や大きさの評価を行っている。
被検体の溶接部に生じ易いきずのうち、重大な欠陥として、被検体の厚さ方向に延在する面状欠陥(詳細には、割れや溶け込み不良など)がある。このような面状欠陥を高感度に検出する超音波検査方法として、2つの斜角探触子を用いるタンデム法がある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1は、2つの横波斜角探触子を用いるタンデム法を開示している。詳細には、例えば、第1の横波探触子から横波を送信して面状欠陥に向けて伝播させ、面状欠陥で反射した横波を被検体の裏面に向けて伝播させ、被検体の裏面で反射した横波を第2の横波斜角探触子にて受信する。
また、特許文献1は、横波斜角探触子と縦波斜角探触子を用いるタンデム法を開示している。詳細には、例えば、横波斜角探触子から横波を送信して面状欠陥に向けて伝播させ、面状欠陥でモード変換して反射した縦波を被検体の裏面に向けて伝播させ、被検体の裏面で反射した縦波を縦波斜角探触子にて受信する。
特開平11−118770号公報
ところで、2つの斜角探触子の間隔を可変すれば、交軸点(詳細には、送信ビーム軸と受信ビーム軸が交わる点)を被検体の厚さ方向(深さ方向)に走査して、被検体の厚さ方向の全範囲を検査することが可能である。
そこで、例えば図19(a)、図19(b)、及び図19(c)で示す第1の比較例のように、被検体100の溶接部101の幅方向一方側(図中右側)に横波斜角探触子102A,102Bを配置し、横波斜角探触子102A,102Bの間隔を可変して、交軸点P1を被検体100の厚さ方向(図中上下方向)に走査することが考えられる。
この場合、図19(a)で示すように被検体100の厚さtのほぼ中間に設定された交軸点P1に対しては、斜角探触子102A,102Bの間隔L1aとなる。また、図19(b)で示すように比較的深い領域に設定された交軸点P1に対しては、斜角探触子102A,102Bの間隔L1bが小さくなる(L1b<L1a)。一方、図19(c)で示すように比較的浅い領域に設定された交軸点P1に対しては、斜角探触子102A,102Bの間隔L1cが非常に大きくなる(L1c>L1a)。そして、交軸点P1に対する探触子102A,102Bの最大移動範囲Y1maxも非常に大きくなる。そのため、探触子102A,102Bの最大移動範囲Y1max(言い換えれば、探触子102A,102Bの設置範囲)を確保できない被検体においては、その厚さ方向の全範囲を検査することができない。したがって、検査適用対象が制限される。
そこで、例えば図20(a)、図20(b)、及び図20(c)で示す第2の比較例のように、被検体100の溶接部101の幅方向一方側(図中右側)に横波斜角探触子103A及び縦波斜角探触子103Bを配置し、横波斜角探触子103Aと縦波斜角探触子103Bの間隔を可変して、交軸点P2を被検体100の厚さ方向(図中上下方向)に走査することが考えられる。
この場合、図20(a)で示すように被検体100の厚さtのほぼ中間に設定された交軸点P2に対しては、斜角探触子103A,103Bの間隔L2aが比較的小さくなる。一方、図20(b)で示すように比較的浅い領域に設定された交軸点P2に対しては、斜角探触子103A,103Bの間隔L2bが大きくなるものの(L2b>L2a)、この間隔L2bは上述した斜角探触子102A,102Bの間隔L1cより小さくなる。また、図20(c)で示すように比較的浅い領域に設定された交軸点P2に対しては、斜角探触子103A,103Bの間隔L2cが大きくなるものの(L2c>L2a)、この間隔L2cは上述した斜角探触子102A,102Bの間隔L1cより小さくなる。そして、交軸点P2に対する探触子103A,103Bの最大移動範囲Y2maxも、上述した探触子102A,102Bの最大移動範囲Y1maxより小さくなる。しかし、探触子の最大移動範囲をさらに小さくすることが可能な点で、改善の余地がある。
本発明の目的は、探触子の最大移動範囲を小さくして検査適用対象の拡大を図ることができる超音波検査装置及び超音波検査方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、第1の送信用振動子及び第1の受信用振動子のうちの一方と第2の送信用振動子及び第2の受信用振動子のうちの一方を有する第1の斜角探触子と、前記第1の送信用振動子及び前記第1の受信用振動子のうちの他方と前記第2の送信用振動子及び前記第2の受信用振動子のうちの他方を有する第2の斜角探触子とを用い、被検体の表面上に配置された前記第1の斜角探触子と前記第2の斜角探触子との間隔を可変して、送信ビーム軸と受信ビーム軸が交わる交軸点を被検体の深さ方向に走査する超音波検査方法であって、所定の深さより深い領域に設定された交軸点に対しては、第1の超音波伝播モードを実行し、前記所定の深さより浅い領域に設定された交軸点に対しては、第2の超音波伝播モードを実行しており、前記第1の超音波伝播モードでは、前記第1の送信用振動子から第1の斜角αで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥で反射した横波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した横波を前記第1の受信用振動子にて前記第1の斜角αで受信し、前記第2の超音波伝播モードでは、前記第2の送信用振動子から前記第1の斜角αより大きな第2の斜角βで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥でモード変換して反射した縦波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した縦波を前記第2の受信用振動子にて前記第2の斜角βより小さな第3の斜角γで受信する。
本発明によれば、深い領域に設定された交軸点に対しては第1の超音波伝播モードを実行し、浅い領域に設定された交軸点に対しては第2の超音波伝播モードを実行することにより、探触子の最大移動範囲を小さくすることができる。したがって、検査適用対象の拡大を図ることができる。
本発明の一実施形態における超音波検査装置の構成を表すブロック図である。 本発明の一実施形態における探触子移動機構の構造を表す被検体軸方向の断面図である。 図2中矢印III方向から見た図である。 図2中矢印IV方向から見た図である。 本発明の一実施形態における2つの斜角探触子の構造とともに第1及び第2の超音波伝播モードを表す被検体の軸方向の断面図である。 図5中矢印VI方向から見た断面図である。 図5中矢印VII方向から見た断面図である。 横波が反射面に入射した場合の横波反射波及び縦波反射波へのエネルギー分配率を表す図である。 縦波が反射面に入射した場合の縦波反射波及び横波反射波へのエネルギー分配率を表す図である。 本発明の一実施形態における探傷制御の処理手順を表すフローチャートである。 本発明の一実施形態における交軸点の深さ設定の具体例を説明するための図である。 本発明の一実施形態における交軸点の深さ設定の具体例を説明するための図である。 本発明の一実施形態における第1及び第2の超音波伝播モードの路程を表す図である。 本発明の一実施形態における表示装置の表示画面の具体例を表す図である。 本発明の一実施形態における探触子の移動範囲を説明するための図である。 本発明の第1の変形例における2つの斜角探触子の構造とともに第3及び第4の超音波伝播モードを表す被検体の軸方向の断面図である。 本発明の第2の変形例における2つの斜角探触子の構造とともに第1及び第4の超音波伝播モードを表す被検体の軸方向の断面図である。 本発明の第3の変形例における2つの斜角探触子の構造とともに第3及び第4の超音波伝播モードを表す被検体の軸方向の断面図である。 第1の比較例における2つの横波斜角探触子の配置と共に超音波伝播経路を表す被検体の断面図である。 第2の比較例における横波斜角探触子及び縦波斜角探触子の配置と共に超音波伝播経路を表す被検体の断面図である。
本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における超音波検査装置の構成を表すブロック図である。図2は、本実施形態における探触子移動機構の構造を表す被検体の軸方向の断面図である。図3は、図2中矢印III方向から見た図であり、図4は、図2中矢印IV方向から見た図である。図5は、本実施形態における2つの斜角探触子の構造と共に第1及び第2の超音波伝播モードを表す被検体の軸方向の断面図である。図6は、図5中矢印VI方向から見た断面図であり、図7は、図5中矢印VII方向から見た断面図である。
本実施形態の超音波検査装置は、円筒状の被検体1(詳細には、例えば原子炉圧力容器の胴体)において周方向(図3中上下方向、図4中左右方向)に延在する溶接部2を検査範囲とし、その厚さ方向(図2及び図4中上下方向)の全範囲を検査するためのものである。また、被検体1の厚さ方向に延在する面状欠陥3を高感度に検出するためのものである。
この超音波検査装置は、被検体1の表面4上で溶接部2の幅方向一方側(図2及び図3中右側)に配置された斜角探触子6A,6Bと、溶接部2に対する斜角探触子6A,6Bの位置関係を調整する探触子移動機構7と、斜角探触子6A,6Bによる超音波の送受信を制御する送受信装置8と、探触子移動機構7及び送受信装置8を制御する制御装置9と、各種の演算処理を実行する計算装置10と、各種のデータを記録する記憶装置11と、各種の情報を画面表示する表示装置12と、各種の条件を入力するとともに、各種の操作を実行するための入力装置13とを備えている。なお、計算装置10はコンピュータや電子部品を搭載した基板等で構成され、記憶装置11はハードディスクやランダムアクセスメモリ(RAM)等で構成されている。また、表示装置12はディスプレイ等で構成され、入力装置13はマウスやキーボード、タッチパネルやボタン等で構成されている。
探触子移動機構7は、被検体1の外周側に取付けられた円環状の軌道14と、この軌道14に沿って(すなわち、図3及び図4中矢印D1で示す方向であって、被検体1の周方向に)移動可能に設けられた周方向移動装置15と、この周方向移動装置15に設けられ、軌道14に対して垂直な方向に(すなわち、図2及び図3中矢印D2で示す方向であって、被検体1の軸方向に)アーム16を移動させるアーム移動装置17と、アーム16に沿って(すなわち、被検体1の軸方向に)移動可能に設けられ、斜角探触子6A,6Bをそれぞれ保持する探触子保持装置18A,18Bとを備えている。
周方向移動装置15は、軌道14の外周側に形成されたラック19と噛み合うピニオン20と、このピニオン20を回転させるモータ(図示せず)と、このモータの回転量を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。そして、ピニオン20が回転することにより、周方向移動装置15が軌道14に沿って移動する。これに伴い、斜角探触子6A,6Bが被検体1の周方向に移動して、後述する交軸点の周方向位置を調整可能としている。
アーム移動装置17は、軌道14に対して垂直な方向にアーム16を移動させるモータ(図示せず)と、このモータの回転量を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。そして、アーム16が移動することにより、斜角探触子6A,6Bが被検体1の軸方向に移動して、交軸点の軸方向位置を調整可能としている。
探触子保持装置18Aは、押付アーム21Aと、この押付アーム21Aの先端側に取付けられ、斜角探触子6Aを保持する探触子ホルダ22Aと、押付アーム21Aを被検体1側に付勢して、斜角探触子6Aを被検体1の表面4に押圧する付勢機構(図示しないが、例えばバネ、空気圧シリンダ、又は油圧シリンダ)とを有している。同様に、探触子保持装置18Bは、押付アーム21Bと、この押付アーム21Bの先端側に取付けられ、斜角探触子6Bを保持する探触子ホルダ22Bと、押付アーム21Bを被検体1側に付勢して、斜角探触子6Bを被検体1の表面4に押圧する付勢機構とを有している。
また、探触子保持装置18Aは、アーム16の一方側(図3中下側、図4中左側)側面に形成されたラック23Aと噛み合うピニオン24Aと、このピニオン24Aを回転させるモータ(図示せず)と、このモータの回転量を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。同様に、探触子保持装置18Bは、アーム16の他方側(図3中上側、図4中右側)側面に形成されたラック23Bと噛み合うピニオン24Bと、このピニオン24Bを回転させるモータ(図示せず)と、このモータの回転量を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。なお、探触子保持装置18Aと探触子保持装置18Bは、アーム16を挟んで対向するように設けられており、互いに干渉しないようになっている。
そして、例えばピニオン24A及びピニオン24Bのうちの少なくとも一方が回転すれば、探触子保持装置18A及び探触子保持装置18Bのうちの少なくとも一方がアーム16に沿って移動する。これにより、被検体1の軸方向における斜角探触子6A,6Bの間隔(相対変位量)を調整可能としている。そして、被検体1の軸方向における斜角探触子6A,6Bの間隔を可変することにより、交軸点を被検体1の厚さ方向(深さ方向)に走査して、被検体1の厚さ方向の全範囲を検査することが可能である。
斜角探触子6Aは、複数の傾斜面を有するウェッジ25Aと、ウェッジ25Aの各傾斜面上に配置された送信用の振動子(圧電素子)26A,27Aと、ノイズを抑制するための吸音材28Aとを有している。同様に、斜角探触子6Bは、複数の傾斜面を有するウェッジ25Bと、ウェッジ25Bの各傾斜面上に配置された受信用の振動子(圧電素子)26B,27Bと、ノイズを抑制するための吸音材28Bとを有している。
斜角探触子6Aの振動子26A,27Aは、それぞれ、送受信装置8からの電気信号によって振動し、ウェッジ25Aを介して被検体1の内部に超音波を送信する。詳細には、振動子26A又は27Aからの縦波がウェッジ25Aの内部に伝播し、被検体1の表面4で横波にモード変換して、被検体1の内部に送信されるようになっている。なお、被検体1の軸方向の断面における振動子26Aの横波送信角が斜角αとなり、振動子27Aの横波送信角が斜角β(但し、β>α)となるように、ウェッジ25Aの各傾斜面の角度が設計されている。また、被検体1の軸方向における振動子26Aの横波送信点と振動子27Aの横波送信点との間隔が、所定値M1(詳細には、例えば被検体1の厚さtの10〜40%の範囲内であって、本実施形態では20%)となるように設計されている。
斜角探触子6Bの振動子26B,27Bは、それぞれ、ウェッジ25Bを介して被検体1の内部からの超音波を受信し、波形信号(電気信号)に変換して送受信装置8に出力する。詳細には、被検体1の内部からの横波が被検体1の表面4で縦波にモード変換し、ウェッジ25Bの内部に伝播して、振動子26Bにて受信される。また、被検体1の内部からの縦波がウェッジ25Bの内部に伝播して、振動子27Bにて受信されるようになっている。なお、被検体1の軸方向の断面における振動子26Bの横波受信角が斜角αとなり、振動子27Bの縦波受信角が斜角γとなるように、ウェッジ25Bの各傾斜面の角度が設計されている。また、被検体1の軸方向における振動子26Bの横波受信点と振動子27Bの縦波受信点との間隔が、所定値M2(詳細には、例えば被検体1の厚さtの0〜20%の範囲内であって、本実施形態では10%)となるように設計されている。
斜角探触子6A,6Bは、被検体1の軸方向に沿うように平行配置されている。また、被検体1の周方向における振動子26Aの横波送信点と振動子26Bの横波受信点との間隔や、被検体1の周方向における振動子27Aの横波送信点と振動子27Bの縦波受信点との間隔は、所定値M0である。そのため、被検体1の周方向の断面において振動子26Aの送信ビーム軸及び振動子26Bの受信ビーム軸が所定の角度δ(下記の数式(1)参照)だけ傾くように設計されている。同様に、被検体1の周方向の断面において振動子27Aの送信ビーム軸及び振動子27Bの受信ビーム軸が所定の角度δだけ傾くように設計されている。これにより、送信ビーム軸と受信ビーム軸が交わるとともに、その交軸点の深さを任意に設定可能としている。
δ=arctan(M0/2×t)・・・(1)
送受信装置8は、本実施形態の大きな特徴として、所定の深さh(詳細は後述するものの、例えば被検体1の厚さtの70%)以上の深い領域に設定された交軸点P3に対しては、第1の超音波伝播モードを実行し、所定の深さh未満の浅い領域に設定された交軸点P4に対しては、第2の超音波伝播モードを実行するようになっている。
第1の超音波モードでは、斜角探触子6Aの振動子26Aから斜角αで横波を送信して交軸点P3に向けて伝播させ、交軸点P3近傍に欠陥3が存在するときに欠陥3で反射した横波を被検体1の裏面5に向けて伝播させ、被検体1の裏面5で反射した横波を斜角探触子6Bの振動子26Bにて斜角αで受信する。
第2の超音波モードでは、斜角探触子6Aの振動子27Aから斜角βで横波を送信して交軸点P4に向けて伝播させ、交軸点P4近傍に欠陥3が存在するときに欠陥3でモード変換して反射した縦波を被検体1の裏面5に向けて伝播させ、被検体1の裏面で反射した縦波を斜角探触子6Bの振動子27Bにて斜角γで受信する。
次に、上述した斜角α,β,γの設定範囲を説明する。
第1の超音波伝播モードでは、欠陥3に対する横波の入射角は、送信斜角αの余角、すなわち(90°−α)である。被検体1の裏面5に対する横波の入射角は、欠陥3に対する横波の反射角(90°−α)の余角、すなわち90°−(90°−α)=αである。ここで、図8で示すように、横波入射波から横波反射波へのエネルギー分配率(反射効率)は、横波の入射角が33°〜90°の範囲にて最大となる。そのため、欠陥3での反射効率が最大となるように、欠陥3に対する横波の入射角(90°−α)は、33°≦(90°−α)<90°の関係を満たすほうがよい。また、被検体1の裏面5での反射効率が最大となるように、被検体1の裏面5に対する横波の入射角αは、33°≦α<90°の関係を満たすほうがよい。したがって、斜角αは、33°≦α≦57°の範囲内で設定すればよい。なお、本実施形態では、超音波の指向性を考慮して、α=45°に設定する。
第2の超音波伝播モードでは、欠陥3に対する横波の入射角は、送信斜角βの余角、すなわち(90°−β)である。ここで、図8で示すように、横波入射波から縦波反射波へのエネルギー分配率(モード変換効率)は、横波の入射角が25°〜33°の範囲で90%以上となる。そのため、欠陥3でのモード変換効率が90%以上となるように、欠陥3に対する横波の入射角(90°−β)は、25°≦(90°−β)<33°の関係を満たすほうがよい。したがって、斜角βは、57°<β≦65°の範囲内で設定すればよい。
また、欠陥3に対する縦波の反射角は、スネルの法則と上述した斜角βの範囲を用いて演算すれば、50°〜82°の範囲となる。被検体1の裏面5に対する縦波の入射角は、欠陥3に対する縦波の反射角の余角であるから、8°〜40°の範囲となる。受信斜角γは、被検体1の裏面5に対する縦波の入射角及び縦波の反射角と同じであるから、8°≦γ≦40°の範囲内で設定すればよい。
なお、図9で示すように、被検体1の裏面5における縦波入射波から縦波反射波へのエネルギー分配率(反射効率)は、縦波の入射角が小さいほどよく、縦波の入射角40°で23%、縦波の入射角8°で94%である。縦波入射波から縦波反射波へのエネルギー分配率が横波反射波へのエネルギー分配率を上回るのは、縦波の入射角28°以下である。また、縦波の入射角が小さすぎると、裏面エコーなどの擬似エコーが生じやすいため、縦波の入射角15度以上としたほうがよい。したがって、好ましくは、受信斜角γは、15°≦γ≦28°の範囲内で設定したほうがよい。そのため、本実施形態では、β=60°、γ=25°に設定する。この場合、欠陥3でのモード変換効率が98%、被検体1の裏面5での反射効率が60%となり、第2の超音波伝播モードのエネルギー伝播効率が約59%となる。
次に、本実施形態の動作を、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態における探傷制御の処理手順を表すフローチャートである。
まず、ステップS1にて、制御装置9は、探触子移動機構7の周方向移動装置15を制御して、斜角探触子6A,6Bを被検体1の周方向に移動させる。これにより、交軸点P3,P4の周方向位置を調整する。
その後、ステップS2に進み、制御装置9は、探触子移動機構7の探触子保持装置18A,18Bのうちの少なくとも一方を制御して、被検体1の軸方向における斜角探触子6A,6Bの間隔を変更させる。これにより、交軸点P3,P4の深さを調整する。
その後、ステップS3に進み、制御装置9は、探触子移動機構7のアーム移動装置17を制御してアーム16を移動させ、斜角探触子6A,6Bを被検体1の軸方向に移動させる。これにより、交軸点P3,P4の軸方向位置を調整する。
そして、ステップS4に進み、制御装置9は、送受信装置8を制御して、上述した第1の超音波伝播モードを実行させる。また、ステップS5に進み、制御装置9は、送受信装置8を制御して、上述した第2の超音波伝播モードを実行させる。
その後、ステップS6に進み、送受信装置8は、第1の超音波伝播モードにて斜角探触子6Bの振動子26Bから得られた波形信号に対し、予め設定された第1の時間ゲートにおける波高値が閾値を超えているか否かを判定することにより、エコーを検出する。同様に、第2の超音波伝播モードにて斜角探触子6Bの振動子27Bから得られた波形信号に対し、予め設定された第2の時間ゲートにおける波高値が閾値を超えているか否かを判定することにより、エコーを検出する。エコーを検出した場合は、その検出結果(詳細には、波形データと探触子移動機構7の制御パラメータ)を記憶装置11に記憶させる。
そして、ステップS7に進み、交軸点P3,P4の軸方向走査が完了したか否かを判定する。最初のうちは、ステップS7の判定が満たされないから、ステップS3に戻って交軸点P3,P4の軸方向位置を変更した後、上述したステップS4〜S6を繰り返す。
その後、ステップS7の判定が満たされると、ステップS8に進み、交軸点P3,P4の深さ方向走査が完了したか否かを判定する。最初のうちは、ステップS8の判定が満たされないから、ステップS2に戻って交軸点P3,P4の深さを変更した後、上述したステップS3〜S7を繰り返す。
その後、ステップS8の判定が満たされると、ステップS9に進み、交軸点P3,P4の周方向走査が完了したか否かを判定する。最初のうちは、ステップS8の判定が満たされないから、ステップS1に戻って交軸点P3,P4の周方向位置を変更した後、上述したステップS2〜S8を繰り返す。その後、ステップS9の判定が満たされると、探傷制御が終了する。
上述したステップS2における交軸点P3,P4の深さの設定について、図11及び図12を用いて説明する。送信ビーム及び受信ビームは、例えば±8度の指向角で拡散していることから、それらが交わるクロスエリアを考慮して、交軸点P3,P4の深さを設定する。
例えば図11(a)及び図11(b)で示すように、被検体1の軸方向における斜角探触子6A,6Bの間隔を変更することにより、振動子26Aの横波送信点と振動子26Bの横波受信点との間隔L3aを、被検体1の厚さtの60%に設定するとともに、振動子27Aの横波送信点と振動子27Bの縦波受信点との間隔L4aを、被検体1の厚さtの70%に設定する。これにより、図11(a)で示すように、第1の超音波伝播モードにおける交軸点P3の深さを、被検体1の厚さtの70%に設定し、交軸点P3の近傍にクロスエリアE1aを設定する。また、図11(b)で示すように、第2の超音波伝播モードにおける交軸点P4の深さを、被検体1の厚さtの10%に設定し、交軸点P4の近傍にクロスエリアE2aを設定する。
また、例えば図12(a)及び図12(b)で示すように、被検体1の軸方向における斜角探触子6A,6Bの間隔を変更することにより、振動子26Aの横波送信点と振動子26Bの横波受信点との間隔L3bを、被検体1の厚さtの20%に設定するとともに、振動子27Aの横波送信点と振動子27Bの縦波受信点との間隔L4bを、被検体1の厚さtの30%に設定する。これにより、図12(a)で示すように、第1の超音波伝播モードにおける交軸点P3の深さを、被検体1の厚さtの90%に設定し、交軸点P3の近傍にクロスエリアE1bを設定する。また、図12(b)で示すように、第2の超音波伝播モードにおける交軸点P4の深さを、被検体1の厚さtの30%に設定し、交軸点P4の近傍にクロスエリアE2bを設定する。
上述したステップS6で用いる第1及び第2の時間ゲートについて、図13を用いて説明する。図13は、第1及び第2の超音波伝播モードの路程を表す図である。横軸は、交軸点P3,P4の深さを、被検体1の厚さtを基準(100%)とした相対値で表し、縦軸は、第1及び第2の超音波伝播モードの路程(但し、超音波の伝播時間に換算したもの)を相対値で表している。第1の超音波伝播モードの路程は、交軸点P3の深さにかかわらず、一定である。一方、第2の超音波伝播モードの路程は、交軸点P4が深くなるほど増加するものの、所定の深さhでも第1の超音波伝播モードの70%弱にしかならない。そのため、第1の時間ゲートを、例えば第1の超音波伝播モードの路程の80%以上となるように設定し、第2の時間ゲートを、例えば第1の超音波伝播モードの路程の80%未満となるように設定すればよい。
なお、表示装置12は、例えば図14(a)で示すように、記憶装置11で記録された第1の超音波伝播モードの波形データを表示したり、例えば図14(b)で示すように、記憶装置11で記録された第2の超音波伝播モードの波形データを表示するようになっている。
次に、本実施形態の作用効果を、図15を用いて説明する。図15は、本実施形態における探触子の移動範囲を説明するための図である。
図15中の実線は、上述の図19で示した第1の比較例とほぼ同様、第1の超音波伝播モード(送信斜角α=45°、受信斜角α=45°)のみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合の(すなわち、交軸点P3の深さを被検体1の厚さtの0%から100%まで変化させた場合の)、被検体1の軸方向における交軸点P3と斜角探触子6Aの振動子26Aの送信点の間の距離N1の変化を表す。図15中の点線は、第1の超音波伝播モードのみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合の、被検体1の軸方向における交軸点P3と斜角探触子6Bの振動子26Bの受信点の間の距離N2の変化を表す。
図15中の一点鎖線は、上述の図20で示した第2の比較例とほぼ同様、第2の超音波伝播モード(送信斜角β=60°、受信斜角γ=25°)のみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合の(すなわち、交軸点P4の深さを被検体1の厚さtの0%から100%まで変化させた場合の)、被検体1の軸方向における交軸点P4と斜角探触子6Aの振動子27Aの送信点の間の距離N3の変化を表す。図15中の二点鎖線は、第2の超音波伝播モードのみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合の、被検体1の軸方向における交軸点P4と斜角探触子6Bの振動子27Bの受信点の間の距離N4の変化を表す。なお、距離N1,N2,N3,N4は、被検体1の厚さtを基準(100%)とした相対値で表している。
この図15から明らかなように、第1の超音波伝播モードのみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合に、交軸点P3と斜角探触子6Bの振動子26Bの受信点の間の距離N2は、交軸点P3が浅くなるに従って増加し、200%に達する。一方、第2の超音波伝播モードのみで被検体1の厚さ方向の全範囲を走査した場合に、交軸点P4と斜角探触子6Aの振動子27Aの送信点の間の距離N3は、交軸点P4が深くなるに従って増加し、173%に達する。
そこで、本実施形態では、距離N3と距離N4の大小関係が逆転する交軸点の深さ(具体的には、斜角α=45°、斜角β=60°、斜角γ=25°の条件では、被検体1の厚さtの73%)に着目し、その前後(本実施形態では、被検体1の厚さtの70%)に所定の深さhを設定する。そして、所定の深さh以上の深い領域に設定された交軸点P3に対しては、第1の超音波伝播モードを実行し、所定の深さh未満の浅い領域に設定された交軸点P4に対しては、第2の超音波伝播モードを実行する。これにより、距離N2,N3の最大値を、被検体1の厚さtの130%弱まで抑えることができる。したがって、交軸点に対する斜角探触子6A,6Bの最大移動範囲を小さくすることができ、検査適用対象の拡大を図ることができる。
なお、斜角α、β、γの設定範囲内(33°≦α≦57°、57°<β≦65°、8°≦γ≦40°)において、最も小さな角度の組み合わせ(α=33°、β≒57°、γ=8°)であるとき、距離N2と距離N3の大小関係が逆転する交軸点の深さは、被検体1の厚さtの60%である。また、最も大きな角度の組み合わせ(α=57°、β=65°、γ=40°)であるとき、距離N2と距離N3の大小関係が逆転する交軸点の深さは、被検体1の厚さtの84%である。そのため、所定の深さhは、被検体1の厚さtの60%〜84%の範囲内で設定することが好ましい。
なお、上記一実施形態においては、探触子移動機構7は、軌道14、周方向移動装置15、アーム16、アーム移動装置17、及び探触子保持装置18A,18Bで構成された場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。また、上記一実施形態においては、円筒状の被検体1の溶接部2を検査範囲とする場合を例にとって説明したが、これに限られない。
また、上記一実施形態においては、斜角探触子6Aは、送信用として振動子26A,27Aを有し、斜角探触子6Bは、受信用として振動子26B,26Bを有する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば図17で示す第1の変形例のように、斜角探触子6Aは、受信用として振動子26A、送信用として振動子27Aを有し、斜角探触子6Bは、送信用として振動子26B、受信用として振動子27Bを有してもよい。そして、送受信装置8は、所定の深さh以上の深い領域に設定された交軸点P3に対しては、上述した第1の超音波伝播モードの代わりに、第3の超音波伝播モードを実行する。第3超音波伝播モードでは、斜角探触子6Bの振動子26Bから斜角αで横波を送信して被検体1の裏面5に向けて伝播させ、被検体1の裏面5で反射した横波を交軸点P3に向けて伝播させ、交軸点P3近傍に欠陥3が存在するときに欠陥3で反射した横波を斜角探触子6Aの振動子26Aにて斜角αで受信する。
また、例えば図18で示す第2の変形例のように、斜角探触子6Aは、送信用として振動子26A、受信用として振動子27Aを有し、斜角探触子6Bは、受信用として振動子26B、送信用として振動子27Bを有してもよい。そして、送受信装置8は、所定の深さh未満の浅い領域に設定された交軸点P4に対しては、第2の超音波伝播モードの代わりに、第4の超音波伝播モードを実行する。第4の超音波伝播モードでは、斜角探触子6Bの振動子27Bから斜角γで縦波を送信して被検体1の裏面5に向けて伝播させ、被検体1の裏面5で反射した縦波を交軸点P4に向けて伝播させ、交軸点P4近傍に欠陥3が存在するときに欠陥3でモード変換して反射した横波を斜角探触子6Aの振動子27Aにて斜角βで受信する。
また、例えば図19で示す第3の変形例のように、斜角探触子6Aは、受信用として振動子26A,27Aを有し、斜角探触子6Bは、送信用として振動子26B,27Bを有してもよい。そして、送受信装置8は、所定の深さh以上の深い領域に設定された交軸点P3に対しては、上述した第1の超音波伝播モードの代わりに、第3の超音波伝播モードを実行する。また、所定の深さh未満の浅い領域に設定された交軸点P4に対しては、第2の超音波伝播モードの代わりに、第4の超音波伝播モードを実行する。
上述した第1〜第3の変形例においても、上記一実施形態と同様の効果を得ることができる。
6A,6B 斜角探触子
7 探触子移動機構
8 送受信装置
26A,26B 振動子(第1の送信用振動子、第1の受信用振動子)
27A,27B 振動子(第2の送信用振動子、第2の受信用振動子)

Claims (10)

  1. 第1の送信用振動子及び第1の受信用振動子のうちの一方と第2の送信用振動子及び第2の受信用振動子のうちの一方を有する第1の斜角探触子と、前記第1の送信用振動子及び前記第1の受信用振動子のうちの他方と前記第2の送信用振動子及び前記第2の受信用振動子のうちの他方を有する第2の斜角探触子とを用い、
    被検体の表面上に配置された前記第1の斜角探触子と前記第2の斜角探触子との間隔を可変して、送信ビーム軸と受信ビーム軸が交わる交軸点を被検体の深さ方向に走査する超音波検査方法であって、
    所定の深さより深い領域に設定された交軸点に対しては、第1の超音波伝播モードを実行し、前記所定の深さより浅い領域に設定された交軸点に対しては、第2の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第1の超音波伝播モードでは、前記第1の送信用振動子から第1の斜角αで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥で反射した横波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した横波を前記第1の受信用振動子にて前記第1の斜角αで受信し、
    前記第2の超音波伝播モードでは、前記第2の送信用振動子から前記第1の斜角αより大きな第2の斜角βで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥でモード変換して反射した縦波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した縦波を前記第2の受信用振動子にて前記第2の斜角βより小さな第3の斜角γで受信することを特徴とする超音波検査方法。
  2. 請求項1記載の超音波検査方法において、
    前記所定の深さより深い領域に設定された交軸点に対しては、前記第1の超音波伝播モードの代わりに、第3の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第3の超音波伝播モードでは、前記第1の送信用振動子から前記第1の斜角αで横波を送信して前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した横波を前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥で反射した横波を前記第1の受信用振動子にて前記第1の斜角αで受信することを特徴とする超音波検査方法。
  3. 請求項1又は2記載の超音波検査方法において、
    前記所定の深さより浅い領域に設定された交軸点に対しては、前記第2の超音波伝播モードの代わりに、第4の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第4の超音波伝播モードでは、前記第2の送信用振動子から前記第3の斜角γで縦波を送信して前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した縦波を前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥でモード変換して反射した横波を前記第2の受信用振動子にて前記第2の斜角βで受信することを特徴とする超音波検査方法。
  4. 請求項1記載の超音波検査方法において、
    前記第1の斜角αは、33°≦α≦57°の範囲内で設定され、前記第2の斜角βは、57°<β≦65°の範囲内で設定され、前記第3の斜角γは、8°≦γ≦40°の範囲内で設定されたことを特徴とする超音波検査方法。
  5. 請求項4記載の超音波検査方法において、
    前記所定の深さは、被検体の厚さの60〜84%の範囲内で設定されたことを特徴とする超音波検査方法。
  6. 第1の送信用振動子及び第1の受信用振動子のうちの一方と第2の送信用振動子及び第2の受信用振動子のうちの一方を有する第1の斜角探触子と、
    前記第1の送信用振動子及び前記第1の受信用振動子のうちの他方と前記第2の送信用振動子及び前記第2の受信用振動子のうちの他方を有する第2の斜角探触子と、
    被検体の表面上に配置された前記第1の斜角探触子と前記第2の斜角探触子との間隔を可変して、送信ビーム軸と受信ビーム軸の交点である交軸点を被検体の深さ方向に走査する探触子移動機構と、
    前記第1の斜角探触子及び前記第2の斜角探触子による超音波の送受信を制御する送受信装置とを備え、
    前記送受信装置は、
    所定の深さより深い領域に設定された交軸点に対しては、第1の超音波伝播モードを実行し、前記所定の深さより浅い領域に設定された交軸点に対しては、第2の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第1の超音波伝播モードでは、前記第1の送信用振動子から第1の斜角αで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥で反射した横波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した横波を前記第1の受信用振動子にて前記第1の斜角αで受信し、
    前記第2の超音波伝播モードでは、前記第2の送信用振動子から前記第1の斜角αより大きな第2の斜角βで横波を送信して前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥でモード変換して反射した縦波を前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した縦波を前記第2の受信用振動子にて第3の斜角γで受信することを特徴とする超音波検査装置。
  7. 請求項6記載の超音波検査装置において、
    前記送受信装置は、
    前記所定の深さより深い領域に設定された交軸点に対しては、前記第1の超音波伝播モードの代わりに、第3の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第3の超音波伝播モードでは、前記第1の送信用振動子から前記第1の斜角αで横波を送信して前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した横波を前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥で反射した横波を前記第1の受信用振動子にて前記第1の斜角αで受信することを特徴とする超音波検査装置。
  8. 請求項6又は7記載の超音波検査装置において、
    前記送受信装置は、
    前記所定の深さより浅い領域に設定された交軸点に対しては、前記第2の超音波伝播モードの代わりに、第4の超音波伝播モードを実行しており、
    前記第4の超音波伝播モードでは、前記第2の送信用振動子から前記第3の斜角γで縦波を送信して前記被検体の裏面に向けて伝播させ、前記被検体の裏面で反射した縦波を前記交軸点に向けて伝播させ、前記交軸点近傍に欠陥が存在するときに前記欠陥でモード変換して反射した横波を前記第2の受信用振動子にて前記第2の斜角βで受信することを特徴とする超音波検査装置。
  9. 請求項6記載の超音波検査装置において、
    前記第1の斜角αは、33°≦α≦57°の範囲内で設定され、前記第2の斜角βは、57°<β≦65°の範囲内で設定され、前記第3の斜角γは、8°≦γ≦40°の範囲内で設定されたことを特徴とする超音波検査装置。
  10. 請求項9記載の超音波検査装置において、
    前記所定の深さは、被検体の厚さの60〜84%の範囲内で設定されたことを特徴とする超音波検査装置。
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