JPH11100217A - 合成石英ガラス製造装置 - Google Patents

合成石英ガラス製造装置

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JPH11100217A
JPH11100217A JP9263955A JP26395597A JPH11100217A JP H11100217 A JPH11100217 A JP H11100217A JP 9263955 A JP9263955 A JP 9263955A JP 26395597 A JP26395597 A JP 26395597A JP H11100217 A JPH11100217 A JP H11100217A
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JP
Japan
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quartz glass
stage
elevating
synthetic quartz
target
Prior art date
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Application number
JP9263955A
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English (en)
Inventor
Shoji Yajima
昭司 矢島
Michio Yamaguchi
倫央 山口
Kazuhiro Nakagawa
和博 中川
Hiroki Jinbo
宏樹 神保
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Priority to EP98118425A priority patent/EP0905094B1/en
Publication of JPH11100217A publication Critical patent/JPH11100217A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1484Means for supporting, rotating or translating the article being formed

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した品質の合成石英ガラスのインゴット
を製造することができる合成石英ガラス製造装置を得
る。 【解決手段】 ターゲット5は、ステージ30に保持さ
れて炉の内側空間内に位置し、昇降系8はステージ30
を昇降させることによってバーナに対してターゲット5
を鉛直方向に昇降させるようになっている。昇降系8
は、2本のレール16,16と、このレール16,16
によって昇降自在な左右昇降部材33,34とから構成
され、レール16,16をステージ30に鉛直方向に作
用する荷重の中心位置である回転軸22に対して水平面
内におけるほぼ対称な位置に設け、左右昇降部材33,
34によってステージ30を支持するように構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光リソグラフィ技
術において400nm以下、好ましくは300nm以下
の特定波長帯域でレンズやミラー等の光学系に使用され
る光リソグラフィー用石英ガラス光学部材を製造するた
めの合成石英ガラス製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等のウエハ上に集積回路
の微細パターンを露光・転写する光リソグラフィ技術に
おいては、ステッパと呼ばれる露光装置が用いられる。
このステッパの光源は、近年のLSIの高集積化に伴っ
てg線(436nm)からi線(365nm)、さらに
はKrF(248nm)やArF(193nm)エキシ
マレーザへと短波長化が進められている。
【0003】LSIの一種であるVLSI(超LSI)
のうちでDRAMを例に挙げれば、LSIからVLSI
へと展開されていくにつれ、1K→256K→1M→4
M→16M→64M→256M→1Gと容量が増大して
いく。このような容量の増大に伴い、パターンの加工線
幅がそれぞれ10μm→2μm→1μm→0.8μm→
0.5μm→0.35μm→0.25μm→0.18μmと
微細な線幅の露光が可能なステッパが要求されるように
なってきた。
【0004】このため、ステッパの投影レンズには、高
い解像度と深い焦点深度とが必要とされる。一般に、ス
テッパの照明あるいは投影光学系に用いられるレンズ素
材は、i線では主に高透過率化した多成分の光学ガラス
が用いられ、KrF及びArFエキシマレーザでは従来
の光学ガラスに代えて合成石英ガラスやCaF2(蛍
石)等のフッ化物単結晶が用いられている。
【0005】特に16M以上の大容量のVRAMとして
用いられるマクロプロセッサ等の量産ラインには、0.
25μmの線幅の露光が可能なエキシマレーザを用いた
ステッパが導入されている。このような微細な線幅の露
光が可能なステッパに用いられる紫外線リソグラフィー
用光学素子(照明あるいは投影光学系に用いられるレン
ズ素材)としては、紫外域での高透過率を達成するため
に高純度な合成石英ガラスが用いられる。
【0006】この合成石英ガラスの有用な製法の一つと
して、火炎加水分解法が知られている。火炎加水分解法
は、合成石英ガラスの原料となるケイ素化合物を燃焼用
バーナからの火炎内へ酸水素炎と共に供給し、加水分解
反応させシリカ微粒子を合成、堆積させると同時に溶融
ガラス化する合成方法である。
【0007】この合成方法を実現する合成石英ガラス製
造装置は、いわゆるベルヌーイ炉に類似した構造であ
り、熱を逃さないように外壁を二重壁にして排気を通
し、炉内温度を1000℃以上の高温に保ちながら合成
を行うものである。この製造装置は、炉(炉枠)内部に
耐火物(耐火部材)を組むことによって構成され、これ
らに設置されたインゴット形成用のターゲットと、この
ターゲットに先端を向けて設置された石英ガラス合成用
のバーナとを有している。
【0008】ターゲットは鉛直方向に昇降自在に形成さ
れたステージに配設されており、石英ガラスの成長速度
と同じ速度でステージを降下させることによりバーナと
石英ガラスの合成面との距離を一定に保つようになって
いる。また、バーナからの火炎温度(供給熱量)を均質
に石英ガラスの合成面に供給するため、石英ガラスの合
成時にはターゲットを回転させるとともに揺動させるよ
うに構成されている。
【0009】このように構成された合成石英ガラス製造
装置を用いて合成される石英ガラスは、様々な原因によ
る屈折率の不均質が生じる場合がある。これらの原因と
しては、石英ガラスの合成時に生じる数々の条件のゆら
ぎ(合成条件の変化)がある。この中で最も影響の大き
いファクターは、バーナからの火炎温度の分布であるた
め、この分布を一定に保つことにより屈折率均質性の良
い合成石英ガラスを合成することができる。
【0010】このため、インゴットの合成時において
は、インゴットの合成面とバーナとの相対位置関係を一
定に保つ必要があるが、鉛直方向の相対位置関係は、前
記のように成長速度と同じ速度でステージを降下させる
ことにより対応可能である。
【0011】しかしながら、図6に示すようにステージ
130を昇降系108に対して1本の昇降軸で(片側
で)支持するように構成した合成石英ガラス製造装置に
おいては、合成開始時と合成終了時とではインゴットに
生じた重量の差異によりステージ130のたわみ量ωが
変化するため、回転軸122の倒れ角δが変化し、水平
方向の相対位置関係がずれてしまう。
【0012】このようにステージ130を片側で保持す
るように構成した合成石英ガラス製造装置においては、
荷重をWとし、材料のヤング率をEとし、端点から荷重
点までの距離をLとし、材料の断面二次モーメントをI
とした場合、たわみ量ωは、ω=WL3/24EIとな
る。また、回転軸(ターゲット)122の倒れ角度δ
は、δ=WL2/8EIとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、片側支持で
のδの大きさは荷重Wに比例するため、インゴットの重
量が増加すると回転軸122の倒れ角度δが増加し、片
側のみのステージ130の支持では、合成開始時にバー
ナとターゲットの水平方向の相対位置を最適条件に整え
ても、後半には違った条件で合成を行うこととなり、合
成されたインゴットの上部と下部とで屈折率均質性に変
化が生じるという問題があった。
【0014】このような重量の重いインゴットを安定し
て合成開始時から終了時まで堆積させるには、片側支持
ではどのような金属材料を使用してもたわみを抑えるこ
とは困難である。また、近時においては、合成石英ガラ
スの大口径化に伴いステージ自体の強度を増す必要も出
てきていることからステージの重量も増加してきている
ため、ステージに作用する重量がより重くなり、たわみ
量も大きくなってしまう。
【0015】そこで、昇降系に対してステージを左右で
保持する(両側保持とする)ことが考えられるが、単純
に左右で保持するように同じ昇降軸を2本に増しても常
温での調整後に合成に使用した場合、熱膨張によりお互
いの昇降軸が干渉し合い、応力の発生により駆動用モー
タに過負荷が発生し、昇降機能を維持する事ができなく
なるという問題を生じる。
【0016】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、安定した品質の合成石英ガラスのインゴ
ットを製造することができる合成石英ガラス製造装置を
提供することを目的としている。
【0017】
【発明が解決する手段】このような目的を達成するため
に、本発明に係る合成石英ガラス製造装置は、炉と、合
成石英ガラス製造用のターゲットと、石英ガラス合成用
のバーナと、昇降機構とを有して構成されている。ター
ゲットは、昇降ステージに保持されて炉の内側空間内に
位置し、石英ガラス合成用のバーナは噴出口がターゲッ
トに向けて設置されている。また、昇降機構は昇降ステ
ージを昇降させることによってバーナに対してターゲッ
トを鉛直方向に昇降させるようになっている。
【0018】このように構成された合成石英ガラス製造
装置によれば、ターゲットの回転と同時に揺動を行いな
がら、バーナと合成面との距離を一定に保つよう成長速
度と同じ速度で昇降ステージを降下させることにより、
バーナからの熱量を広範囲にわたり均質に合成面に供給
してターゲット上に合成石英ガラスを堆積させることが
できる。
【0019】ここで、昇降機構は、複数の昇降軸と、こ
れらの昇降軸に沿ってそれぞれ昇降自在に構成された複
数の昇降部材とを備え、複数の昇降軸を昇降ステージに
鉛直方向に作用する荷重の中心位置に対して水平面内に
おけるほぼ対称な位置に設け、昇降部材によって昇降ス
テージを支持するように構成している。すなわち、例え
ば昇降軸を2本設けた場合には、2本の昇降軸のほぼ中
間位置に昇降ステージの荷重中心であるターゲットの中
心が位置するように構成すればよい。
【0020】このため、合成石英ガラスが堆積するにつ
れてその重量が増加した場合、ターゲットを保持してい
る昇降ステージがたわむが、昇降ステージに作用する荷
重の中心であるターゲットの中心は、昇降ステージを支
持している複数の昇降軸のほぼ間に位置しているため、
昇降ステージがたわんでもターゲットはほぼ鉛直方向に
下降するだけであり、ほとんど傾くことがない。このた
め、合成開始時と合成終了時とで合成条件が変化してし
まうことがない。
【0021】なお、上記の合成石英ガラス製造装置にお
いては、昇降ステージを複数の昇降部材のうちのいずれ
か1つの昇降部材に固着するとともに、他の昇降部材に
は昇降ステージを固着せずに載置させるだけで鉛直方向
の支持を行うように構成することが好ましい。
【0022】このような構成とすることにより、石英ガ
ラス合成時の熱によって昇降ステージが膨張した場合で
あっても、昇降ステージとこの昇降ステージを載置させ
ている昇降部材との間でこの膨張量を吸収することがで
きる。従って、昇降軸を複数設けても、昇降ステージの
膨張に伴う昇降軸間の干渉を生じることがないため、円
滑な昇降ステージの昇降作動を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の合成石英ガラス製
造装置の好ましい実施形態について図1および図2を参
照して説明する。この合成石英ガラス製造装置1は、炉
枠3と、この炉枠3内に設けられた耐火物4と、炉枠3
および耐火物4が載置される炉床板2とからなる炉を有
して構成されている。耐火物4の内部には、インゴット
IG形成用のターゲット5と、このターゲット5に噴出
口6を向けて設置された石英ガラス合成用のバーナ7と
を有しており、ターゲット5上に石英ガラスを合成して
堆積させるようになっている。
【0024】また、炉枠3には、石英ガラスの合成時に
炉枠3の内周空間11において発生する排ガスを外部に
排出させるための排気口12が形成され、この排気口1
2には排気管13が接続されている。排気管13には、
スクラバー等の除害装置、排気ファン(共に図示せず)
が設けられており、排ガスを大気へ放出するように構成
されている。
【0025】さらに、この耐火物4および炉枠3には、
外部から内周空間11内を観察するための炉内監視用窓
41が形成されている。炉内監視用窓41の外方には炉
内の温度を低下させないように維持することができる隙
間を有して耐熱ガラス42が取り付けられている。さら
に、この耐熱ガラス42の後方(外方)にはCCDカメ
ラ等の炉内監視用カメラ14が設けられており内周空間
11の撮影、特にバーナ7と合成石英ガラスの合成面と
の距離を把握することができる撮影が可能な構成となっ
ている。
【0026】ターゲット5は、昇降系(昇降機構)8に
よって昇降作動(合成中は降下のみ)がなされる。昇降
系8は、ベース25上に平行に鉛直方向に伸びて配設さ
れた左右支柱23,24と、この左右支柱23,24に
取り付けられたレール16,16と、レール16,16
によって昇降自在に配設された左右昇降部材33,34
とを有して構成されている。左右支柱23,24に取り
付けられるレール16は、平行に設けられた2本のレー
ル部材からなり、このレール16が請求の範囲に記載の
昇降軸を構成する。
【0027】左右昇降部材33,34は、レール16の
中心軸(2本のレール部材の間)に設置されたボールネ
ジ17,17を回転させることによって昇降可能に構成
されており、このボールネジ17,17の回転駆動は左
右支柱23,24に各々取り付けられた昇降用モータ1
8,18によってなされる。
【0028】このように構成された昇降系8における左
右昇降部材33,34にはステージ(昇降ステージ)3
0が配設される。図3にも示すように、ステージ30
は、支持部材32と、この支持部材32上に載置された
上板31とから構成されている。
【0029】上板31には回転軸22が回転、揺動およ
びX−Y方向の水平移動が自在に配設されており、回転
軸22の回転は回転用モータ9によりなされるととも
に、揺動は揺動用モータ10によってなされる。なお、
回転軸22は、上下方向において2点以上で回転用ベア
リング(図示せず)によって支持され、回転用モータ9
により回転数が制御されて回転する。
【0030】支持部材32は、片側(左側)が固定ボル
ト(図示せず)により左昇降部材33に固着されてい
る。また、もう一方の側である支持側(右側)は、右昇
降部材34における載置部34a上に載置され、下から
支持することにより鉛直方向(重力方向)の荷重のみを
保持する構造となっている。
【0031】このように構成された昇降系8において
は、回転軸22等の鉛直方向のアライメントを行う。こ
のアライメントは、まず上方から重り(図示せず)を鉛
直に垂らした状態において、この重りと平行になるよう
にHe−Neレーザー照射器19からレーザ光を照射し
て鉛直基準を設定する。そして、このHe−Neレーザ
ー照射器19からのレーザ光が、ターゲット5の中心に
設けられた貫通孔(図示せず)を通過するように昇降系
8の傾斜角を調整することによりなされる。
【0032】昇降系8の傾斜角の調整は、ベース25に
対して上下方向に伸縮自在に構成された調整ネジ21,
21…を上下方向に移動させてベース25の傾斜角を調
整することによってなされる。なお、調整ネジ21,2
1…はベース25に3箇所以上配設されており、受け皿
20,20…上に設置される。
【0033】また、回転中心はステージ30上に設けら
れた調整ネジ35により回転軸22をX−Y方向に移動
させてアライメントを行う。さらに、He−Neレーザ
ー照射器19からのレーザ光により、バーナ7の中心管
である原料を噴射する直管も同様にして同軸上で鉛直に
なるようにアライメントを施す。
【0034】このように構成された合成石英ガラス製造
装置1においては、石英ガラスの原料となるSi化合物
ガスと加熱のための燃焼ガスとをバーナ7の噴出口から
噴出させることにより火炎内でターゲット5上に石英ガ
ラスを合成させて堆積させることができる。ここで、石
英ガラスの合成時には、ターゲット5を回転、揺動させ
るとともに、ステージ30全体を降下させることにより
ターゲット5を降下させる。
【0035】前記のように、合成石英ガラスを製造する
過程において、バーナ7とインゴットIGの合成面の相
対位置関係は堆積される合成石英ガラスの品質を非常に
大きく左右する。従って、屈折率均質性の良い石英ガラ
スを合成するには、この堆積速度と同じ速度でターゲッ
ト5を降下させて合成面の位置を制御することにより、
バーナ7との距離を一定に保つ必要がある。
【0036】すなわち、合成石英ガラスの径が大きく
(太く)なればそれだけ堆積速度が遅くなる。このた
め、昇降系8によるステージ30(ターゲット5)の降
下速度は一定にしておき、CCDカメラ14によって撮
影した画像を作業者が見てバーナ7からのガスの量を変
化させることにより合成される石英ガラスの径を一定に
保ちながら、下降速度と合成石英ガラスの堆積速度とを
一致させるように合成面の位置の制御を行う。
【0037】このような石英ガラス合成時には、合成石
英ガラスが堆積してゆくにつれてインゴットIGの重量
変化(重量の増加)があるため、ステージ30のたわみ
量ωも大きくなる。しかしながら、上記の昇降系8にお
いては、ステージ30が左右両側で支持されているた
め、図4に示すように、ステージ30は左右方向の中央
部が下方にたわむだけであり、回転軸22が倒れること
はなく、回転軸22の倒れ角度δは0に近くなる。
【0038】このように、ステージ30の左右両側を支
持するとともに、荷重点を端点の中心付近に調整する
(回転軸22をステージ30における左右方向の中心位
置付近に位置させる)ことで、ターゲット5の倒れ角度
δをゼロに近づけて石英ガラスの合成を行うことができ
る。
【0039】また、前記のX−Y方向のアライメント
は、あくまでも固定側の左昇降部材33に対して行って
おり、支持側の右昇降部材34に対しては、X−Y方向
に関してフリーとなっているため、熱膨張により左右の
レール16,16が干渉し合って駆動しなくなることは
ない。
【0040】さらに、耐火物4内にあるインゴットIG
の最上面である合成面は、炉内監視用カメラ14により
その位置が制御されているため、耐火物4、バーナ7に
対する相対距離に変化が無く維持され、合成面の温度分
布が石英ガラス合成開始時と終了時で一定となる。
【0041】すなわち、バーナ7より供給される酸水素
火炎はその距離により温度分布が変化し、その絶対温度
も変化するため、加水分解反応の状態変化により堆積さ
れるインゴットIGの屈折率分布に変化を与え、脈理と
いわれる屈折率の不均質を発生させるが、このようにイ
ンゴット、耐火物、バーナの相対位置関係を定常状態
(合成開始時の状態)で維持することができるため、こ
のような脈理の発生を抑制することができる。
【0042】なお、この合成石英ガラス製造装置1にお
いては、バーナ7から熱量を広範囲にわたり均質に合成
面に供給するためにステージ30上でのターゲット5の
回転と揺動を行っているわけであるが、ターゲット5の
揺動中心は、合成の積算時間内でステージ30に鉛直方
向に作用する荷重の平均位置と見なすことができるた
め、左右のレール16,16はこの揺動中心に対して左
右方向にほぼ対象な位置に位置させればよい。
【0043】また、上記の合成石英ガラス製造装置1に
おいては、昇降系8におけるレール16を左右に2本設
けることにより昇降軸を2軸とした場合について説明し
たが、本発明はこのような構成に限られるものではな
い。例えば、昇降軸は2軸に限らず3軸以上でも軸間の
調整が困難でない程度であれば問題なく合成石英ガラス
を製造することができる。このように昇降系における昇
降軸の数が増加することで重量的には非常に有利に移行
し、δの値も減少させることができる。
【0044】さらに、昇降系8の昇降用モータ18,1
8は、必ずしも左右のボールネジ17,17(昇降軸)
ごとに設ける必要はなく、ギアなどを使用して各昇降軸
を1個の昇降用モータ18で制御するようにしてもよ
い。このような構成とすることにより、2個の昇降用モ
ータ18,18を同期させる必要が無く、電気配線など
の簡略化や制御系のトラブルの抑制を図ることができ
る。
【0045】
【実施例】以下、本発明に係る合成石英ガラス製造装置
1の好ましい実施例について再度図1、図2および図3
を用いて説明する。この合成石英ガラス製造装置1にお
いては、原料となるSi化合物としてSiCl4を使用
し、このSi化合物ガスを送り出すためのキャリアガス
としては、O2ガスおよびH2ガスが用いられている。こ
れらをアルミナ99.9%以上の材質によって形成され
た耐火物4内で燃焼させて昇温し、耐火物4内に位置す
るターゲット5上に合成石英ガラスを堆積させる。
【0046】なお、炉枠3および耐火物4共にターゲッ
ト5が昇降する下面の開口部は円形に形成されて開放し
ている。また、ターゲット5は耐火物4と同様にアルミ
ナ99.9%以上の耐火材により直径が320mmの円
板状に形成したものを複数積み上げることによって形成
され、回転軸22の上端部に形成された円板部22a上
に載置されている。
【0047】ステージ30は1000mm角で形成され
た上板31と、この上板31を支持する支持部材32と
から構成され、支持部材32は、呼び寸法が150×1
50×10×7のH鋼を2本平行に使用することによっ
て形成されている。そして、固定端33aから荷重中心
点である回転軸22の中心までの距離S1は500m
m、支持点34bからの荷重中心点までの距離S2も5
00mmに形成されている。また、ステージ30が最も
下降した位置においては、ステージ30からインゴット
IGの合成面までは2500mmとなる。
【0048】そして、回転用モータ9により、回転軸2
2を7.5rpmで回転させがら揺動用モータ10によ
り一軸方向に80mmの幅で揺動を行う。また、ターゲ
ット5の降下速度は1.2mm/hで設定する。その
後、炉内監視窓41から合成面の位置を確認し、この状
況によりバーナ7からのガス量を変化させて合成面位置
を一定に制御することにより、合成石英ガラスの合成を
行う。
【0049】合成が進むにつれてインゴットIGの重量
は重くなり、合成終了後のインゴット重量は最大で60
0kg程度まで増加する。ここで、この合成時のステー
ジ30の傾斜角をステージ30に設置した傾斜計(図示
せず)により測定して、合成中のターゲット5の倒れ角
度δを測定した。
【0050】この合成石英ガラス製造装置1(ステージ
30を両側保持したもの)における測定結果および、図
6に示す従来の合成石英ガラス製造装置(ステージ13
0を片側支持したもの)における同一合成条件での回転
軸(ターゲット)の倒れ角度δの測定結果を図5に示
す。
【0051】この図からわかるように、片側支持ではイ
ンゴット重量が増す毎にインゴット重量にほぼ比例して
δも増加している。加えて、合成後にサンプルを採取
し、均質性測定をオイルオンプレート法により行ったと
ころ、インゴットの下部と上部で均質性分布の差異が生
じていた。
【0052】また、両側固定では、荷重をWとし、材料
のヤング率をEとし、端点から荷重点までの距離をLと
し、材料の断面二次モーメントをIとした場合、図4に
示すたわみ量ωは、ω=Wl3/48EIとなる。ここ
で、固定端33aと支持点34bとの中心に回転軸22
が位置していれば、鉛直方向に移動するだけであるため
回転軸22の倒れ角度δは0となる。
【0053】すなわち、図4からもあきらかなように、
立ち上げ時に若干のδの変化はあるが重量の増加との相
関は特に見られないため、立ち上げ時から終了時まで特
にバーナ7と合成面の位置関係に変化はないことが判断
できる。従って、昇降ステージを片側で固定した昇降系
に比較して、合成開始時と終了時の合成面温度分布に差
異を生じないため、前記と同様に均質性測定を行って
も、インゴットIGの下部と上部とでは均質性分布の差
異がほとんど生じていなかった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の合成石英
ガラス製造装置は、合成石英ガラスのインゴットを堆積
させるターゲットを支持する昇降ステージを2点以上で
保持し、インゴット重量の変化に伴う合成面の倒れ角度
を少なくするように構成している。これにより、バーナ
と合成面との相対位置に差異を生じないため、バーナか
らの供給熱量の温度分布を一定に維持することができ
る。
【0055】従って、合成開始時の各アライメント状態
を維持できるため、インゴット上下に渡り高品質な合成
石英ガラスを採取することができる。これにより、安定
した高品質な光リソグラフィー用投影レンズに使用可能
な合成石英ガラスを効率よく製造することがより容易な
こととなる。さらに、収率を上げることができるため、
原価率の低減を図ることもできる。
【0056】なお、本発明に係る合成石英ガラス製造装
置においては、昇降ステージを複数の昇降部材のうちの
いずれか1つの昇降部材に固着するとともに、他の昇降
部材には昇降ステージを固着せずに載置させるだけで鉛
直方向の支持を行うように構成することが好ましい。こ
れにより、常温時と合成時の温度差による影響で昇降ス
テージが熱膨張により伸縮した場合でも、昇降軸同士で
干渉を生じることもなく昇降用モータに負荷を与えるこ
ともないため、昇降ステージの昇降作動に支障をきたす
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成石英ガラス製造装置の昇降系
を示す模式図である。
【図2】上記合成石英ガラス製造装置の合成炉を示す模
式図である。
【図3】上記合成石英ガラス製造装置におけるステージ
の上面矢視模式図であり、図1におけるIII−III矢視図
である。
【図4】上記合成石英ガラス製造装置の駆動系を示す模
式図である。
【図5】片側固定と両側固定でのたわみ量の測定結果を
示す図である。
【図6】従来の合成石英ガラス製造装置の駆動系を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 合成石英ガラス製造装置 5 ターゲット 7 バーナ 8 昇降系 9 回転用モータ 10 揺動用モータ 16 レール 17 ボールネジ 18 昇降用モータ 22 回転軸 33 左昇降部材 34 右昇降部材
フロントページの続き (72)発明者 神保 宏樹 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉と、 昇降ステージに保持されて前記炉の内側空間内に位置す
    る合成石英ガラス製造用のターゲットと、 噴出口が前記ターゲットに向けて設置された石英ガラス
    合成用のバーナと、 前記昇降ステージを昇降させて、前記バーナに対して前
    記ターゲットを鉛直方向に昇降させる昇降機構とを有し
    た合成石英ガラス製造装置において、 前記昇降機構が、 前記昇降ステージに鉛直方向に作用する荷重の中心位置
    に対して水平面内におけるほぼ対称な位置に設けられた
    複数の昇降軸と、 これらの昇降軸に沿ってそれぞれ昇降自在に構成されて
    前記昇降ステージを支持する複数の昇降部材を備えるこ
    とを特徴とする合成石英ガラス製造装置。
  2. 【請求項2】 前記昇降ステージが前記複数の昇降部材
    のうちのいずれか1つの昇降部材に固着され、他の昇降
    部材は前記昇降ステージを載置させて鉛直方向の支持を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の合成石英ガラス
    製造装置。
JP9263955A 1997-09-29 1997-09-29 合成石英ガラス製造装置 Pending JPH11100217A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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