JPH1097104A - 電子写真用キャリア及びその製造方法 - Google Patents
電子写真用キャリア及びその製造方法Info
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- JPH1097104A JPH1097104A JP21703097A JP21703097A JPH1097104A JP H1097104 A JPH1097104 A JP H1097104A JP 21703097 A JP21703097 A JP 21703097A JP 21703097 A JP21703097 A JP 21703097A JP H1097104 A JPH1097104 A JP H1097104A
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Abstract
とならないキャリアを提供する。 【解決手段】 キャリア粒子表面全面に熱硬化性樹脂を
主成分とする樹脂被覆膜層を有するキャリアにおいて、
凸部樹脂膜部が薄膜形成され、凸部樹脂膜の占有比率が
キャリア全面積の55%〜90%であるもの、およびキ
ャリア粒子はシリコーン樹脂を主成分とする被覆形成液
を浸漬あるいはスプレー噴霧又は滴下方法でコート/乾
燥処理で得られ、コート/乾燥工程が加熱/減圧状態で
行われる方法である。
Description
硬化性樹脂を主成分とする樹脂を被覆コートし、尚かつ
任意のキャリア抵抗値を有し、高耐久性に優れ色汚れの
しない電子写真用キャリアに関する。
る方法としては、カスケード現像法(米国特許第261
8552号明細書参照)や磁気ブラシ現像法(米国特許
第2874063号明細書参照)が知られている。この
いずれの方法においても2成分系乾式現像剤が用いられ
ている。この2成分系乾式現像剤は、比較的大きなキャ
リア粒子表面に微小なトナー粒子が、両粒子の摩擦によ
り発生した電気力により保持されており、静電潜像に近
接すると、静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に
対する該潜像方向への吸引力がトナー粒子とキャリア粒
子間の結合力に打ち勝ってトナー粒子は静電潜像上に吸
引付着されて、静電潜像が可視化されるものである。そ
して、現像剤は現像によって消費されたトナーを補給し
ながら反復使用される。この場合、トナー粒子は必ず光
導電体上の所望の像領域へ優先的に引きつけられるよう
な正確な帯電性及び電荷の大きさを有していなければな
らない。また、キャリアは、長期間の使用中、常にトナ
ー粒子を所望とする極性で、かつ充分な帯電量に摩擦帯
電していなければならない。特にキャリアを磁気ブラシ
現像法で用いる場合には、キャリアは適切な磁性も帯び
なければならない。そこで、磁気ブラシ現像法で用いる
キャリアとして、鉄粉キャリア、フェライトキャリアあ
るいはバインダー型キャリア(磁性体微粒子を分散させ
た樹脂粒子)等が開発され、実用化されている。しか
し、これらキャリアは複写を重ねることにより、キャリ
ア表面にトナーの一部が融着する現象いわゆるスペント
化現象が発生したり、キャリアの表面抵抗が変化するな
どして画像特性が変化して寿命が短くなっている。この
ように鉄粉キャリア等は、現像機内での攪拌による現像
剤のストレスが大きくなる為に現像剤の劣化が速いとい
う問題がある。この問題を改善する為にキャリアの表面
を樹脂でコーティングする等の手法がとられている。し
かしながら、現像剤のストレスは改善されないため、根
本的な対策にはなっていない。そこで、これら鉄粉キャ
リアの欠点を克服するため最近ではフェライトキャリア
が広く用いられるようになった。
比重は4.5から5.5ぐらいであり、嵩密度は2g/
mlから3g/mlぐらいであるため、鉄粉キャリアの
欠点である重さをある程度解消し得るが、現像スリーブ
またはスリーブ内の磁石の回転数が大きい高速複写機や
汎用コンピューターの高速レーザープリンター等に対応
するためにはまだ十分でない。キャリアへのスペント化
を防止する為、従来よりキャリア表面に種々の樹脂を被
覆する方法が提案されているが、いまだ満足のいくもの
は得られていない。
は、表面の臨界表面張力が低い材料が用いられる。その
代表例として、四フッ化エチレン重合体やシリコーン樹
脂等が提案されている。しかし、四フッ化エチレン重合
体はスペント化は防止できるが、負極性が強い為、トナ
ーを負極性に帯電させようとする場合には用いる事が出
来ない。また、シリコーン樹脂の場合、耐スペント性は
向上するが、キャリアの見かけ比抵抗が高くなるので、
周辺効果を生じやすく、広い黒領域、中間調領域の再現
性が悪くなる欠点がある。また、トナー脱離時のカウン
ターチャージも過大となるので、静電潜像による非画像
部へのキャリア付着が発生しやすくなる。特にこの現象
は高バアイス時に顕著に現れる。そこで、シリコーン樹
脂からなる被覆層にカーボンブラック等の導電性を有す
る物質を混在させることが提案されている。たとえば、
特開昭56−126843号公報には、カーボンブラッ
クと樹脂とを主成分とする材料で被覆したキャリアが開
示され、特開昭62−45984号には、多孔性カーボ
ンブラックを被覆層中に含有させたキャリアが開示され
ている。しかし、これら方法は現像剤混合作成時や連続
複写時に被覆層中のカーボンが脱落し、現像スリーブ汚
染や感光体汚染、更には複写機内の汚染を起こす問題が
ある。また、カラー現像剤用キャリアについては、前記
方法で作成したキャリアを使用すると、脱落カーボンと
カラートナーとの混色により、くすんだ複写画像になる
問題を抱えている。そこで、色汚れが問題とならない白
色系金属酸化物等を混入することが提案されている。例
えば、特開昭64−35561号公報には、酸化チタン
系、酸化亜鉛系及び酸化スズ系粒子を1種あるいは2種
以上、シリコーン樹脂被覆層中に含有させたキャリアが
開示されている。このようにフェライトキャリア表面に
導電性物質を含有するシリコーン樹脂を被覆すると耐ス
ペント性は著しく向上し、かつキャリアの抵抗も容易に
調整できるが、その画質については、現在市場で求めら
れている更なる写真原稿再現性や更なる細線再現性等の
高画質化の水準には至っていない。このような高画質化
を達成させる為、トナーやキャリア粒径を小粒径化する
開発が進められている。小粒径キャリアについては、前
記した導電性物質を均一に被覆層に含有させるために
は、カーボンブラックのように微粒化する必要があると
同時に、微粒化した場合コート樹脂液の粘度が急激に増
粘し、スプレー法では、対応出来なくなる。また、前記
微粒化した導電性物質を使用するためには、あらかじめ
前工程で微粉砕処理が必要となり、処理工程増によるコ
ストアップにつながる問題もある。一方、導電性物質を
用いずキャリア抵抗を調整する方法として、膜厚を薄く
する方法や低抵抗の無機微粒子を添加する方法が提案さ
れている。膜厚を薄くした方法では、特開平4−404
72、特開平3−233464、特開平7−10452
2等が提案されており、これら提案は画像色調への影響
はないが、コート膜材料によっては膜の厚みを薄くして
も低抵抗化できなかったり、或いは、膜厚調整で抵抗調
整できたとしても、連続複写(ランニング)した際、薄
膜の為耐久性に問題が起こる。また、キャリア粒子表面
に凹凸膜を形成させ、凸部を露出させる方法も提案(特
開平4−93954)されているが、前記提案工法(流
動床法等)では凸部を露出させる事は工法上困難であ
る。また、露出できたとしても、露出部にトナーがスペ
ント化しやすく、帯電劣化を招き長期連続複写には耐え
られない問題がある。
目的は、上記の問題を解決するもので、特に (1)低抵抗なキャリアを提供することにある。 (2)高耐久性を持ちかつ高画質な電子写真画像を得る
ことのできるキャリアを提供する事にある。 (3)色汚れが問題とならないキャリアを提供する事に
ある。
とする。 ことによりキャリアは、低抵抗となり課題(1)が達成
されることを見出した。 3)熱硬化性樹脂としては特にシリコーン樹脂が好まし
い。上記1)または2)の条件を満たし、かつ、 4)赤外吸収波数領域 [1100±100]の吸光度
のスペクトル強度(Absモード)が0.8以上 5)赤外吸収波数領域 [1250±50]、[800
±100]の各吸光度のスペクトル強度(Absモー
ド)が0.5以上の条件を満たすものは、抵抗の他、耐
久性にも優れる事を見出した。 6)本被覆層は、導電性物質を含まなくとも十分特性を
満たすが、含んでいてもよい。含んでいる場合は更に低
抵抗化する。 7)本発明の請求項1〜6に示すキャリアは、実際には
請求項7〜11の特別な製法及び条件によって製造され
る。
御と凹凸部の厚み制御によって、課題を達成できる。図
4に本発明コートキャリアの電子顕微鏡写真を示し、A
が凸部(薄膜部)、Bが凹部(厚膜部)を示す。薄膜部
と厚膜部の識別は、例えばシリコーン樹脂の場合、樹脂
中のSiをX線マイクロ分析法(EPMA)によりマッ
ピング測定を行う。
ューターによりX線強度の強い部分(厚膜部)とX線強
度の弱い部分(薄膜部)に識別化処理(色分け)を行い
薄膜部分と厚膜部分の層別化した画像を得る。また、同
時にマッピングに用いたコートキャリアの断面撮影を行
い、厚膜部と薄膜部の膜厚を求める。各膜厚は、精度を
上げる為、10粒子の断面撮影を行い、1粒子につき各
膜厚部を10点づつを膜厚計測し、平均値を求める。次
いで、各膜厚部の厚みとマッピング画像の色調と対応を
とり、平均薄膜値の5倍以上の部分(厚膜部すなわち凹
部)とそれ以下の部分(薄膜部すなわち凸部)の各部分
を白黒画像に2値化変換させる。変換後、全マッピング
画像の粒子表面を全べた画像に変換し、画像解析処理装
置に取り込み、面積を求める。次に白黒画像に変換した
黒色部分(厚膜部)の面積部分の面積を求め、全表面積
から黒色部分の面積を差し引き、白色部分(薄膜部)の
面積を求める。以上が凹凸部の膜厚値及び厚膜/薄膜部
の面積算出法である。各計測においては、ばらつきをな
くす為、1サンプル当たりn=5のサンプリングを行い
実施した。
を、熱硬化性樹脂を主成分とする被覆形成液中に浸漬或
いはスプレー噴霧又は滴下させ、コーティング工程から
乾燥工程までの雰囲気を加熱/減圧状態でおこない、キ
ャリアの体積抵抗が[108〜1014LogΩcm]の
抵抗にキャリア抵抗を制御できる事を特徴とする電子写
真用キャリア及び製造方法に関する。本発明に使用され
るコーティング装置は、図1に示すような混合攪拌槽を
有し、槽内圧力を大気圧(0mmHg)より低い減圧雰
囲気を作る事ができる装置を使用する。コート・攪拌・
乾燥工程は、加熱/減圧雰囲気下で行われる。本発明の
コーティング装置は、槽内にキャリアを攪拌・混合させ
る混合攪拌羽根と解砕させる解砕羽根を有し、混合攪拌
羽根によって槽内にキャリア粒子の転動流動状態を形成
させ、解砕羽根によって被覆時に発生する造粒物(凝集
物)を解砕させるが、装置は冷却・加熱可能なジャケッ
トを有する。本発明の電子写真用キャリアは、コート時
及び乾燥時の混合攪拌羽根の周速制御と槽内雰囲気と乾
燥時間の制御、更には次工程の焼結処理によって、任意
の抵抗値を有するキャリアを得る事ができる。本発明の
電子写真用キャリアは、キャリア粒子表面に例えばカッ
プリング剤を含有したシリコーン樹脂を被覆形成し得ら
れるが、コート膜中には必ずしも導電性物質を含有させ
ずとも、前記装置・方法によって低抵抗化させる事がで
きる。このカップリング剤としては、好ましくはシラン
カップリング剤が使用され、特にその化学構造を特定す
る事により次の性能を付与あるいは向上させることがで
きる。
剤であることにより、該キャリアとシリコーン樹脂被覆
層の接着性が向上し、被覆層の剥がれない高耐久のキャ
リアとなる。 2:シランカップリング剤にアミノ基を含有させる事に
より、キャリア自体の帯電性を正極性にすることができ
る為、負極性トナーに対し均一な帯電を付与することが
可能である。 3:シランカップリング剤にクロロ基あるいはグリシド
キシ基を含有させることで、キャリア自体の帯電性を負
極性にできるので、正極性トナーに対し均一な帯電性を
付与できる。本発明の該キャリアは、コート被覆層から
溶出する特定のシリコーン樹脂成分量を制御する事によ
り、耐久性に優れたコートキャリアを提供できる。
部に於ける膜形成状態が、不均一に全面被覆形成され
る。該キャリア粒子表面の凹凸部に形成されるコート膜
は、凸部が薄膜形成され、凹部が厚膜形成される。
(55〜90%)に制御される。好ましくは(65〜7
5%)が良い。薄膜形成部が90%を超える場合、低抵
抗化効果をもたらす薄膜部の占有面積が大きくなり、所
望とする帯電能力を得る事ができなくなり、地肌汚れ等
の異常画像が出易くなる。一方、薄膜部の占有面積が5
5%未満になると、キャリア抵抗が高抵抗化すると同時
に、帯電能力も高くなりすぎ、画像濃度が得にくくな
る。また、ベタ画像をコピーした場合、ベタのエッジ部
が強調される異常画像が発生し易くなる。
し、適性キャリア抵抗域を達成させる為には、薄膜面積
で55〜90%の範囲に制御する必要がある。
凹凸部に於ける膜形成状態が、不均一に形成され凸部と
凹部の膜厚比は、(凹:凸=2:1〜100:1より好
ましくは5:1〜100:1)の比率に制御・形成され
たものであることが好ましい。キャリア粒子間の接触
は、凸部同士の接触が圧倒的に多く存在するので、前記
膜厚比率に制御・形成する事によって接触部の膜厚は薄
膜部同士の接触になり低抵抗を示す。しかし、前記比率
が同率比あるいは逆転した場合、接触部の膜厚は厚膜同
士の接触になり、抵抗値が高まる傾向がある。また、反
対に比率が大きくなりすぎ、凸部の膜厚が薄膜になりす
ぎると長期コピー時にキャリア表面が露出し、スペント
化による地汚れが出易くなる。
脂として、特定溶媒(クロロホルム)に浸漬させた時、
コート膜表面から溶出した樹脂成分の溶出液の成分が、
赤外吸光分析計測で示される特定赤外吸収波数領域[800
±100、1100:100、1250±50(cm-1)、の3領域]
で、吸光度のスペクトル強度(Absモード)が[800
±100][1250±50(cm-1)]で0.5以上に、[1100±
100]で0.8以上のものを用いると、高耐久のキャリア
を得ることができる。
クトル吸収強度が0.8未満、[800±100]のスペクトル
吸収強度が0.5未満、[1250±50]のスペクトル吸収強
度が0.5未満になるとコート膜の結合状態がより強固
になる。その場合、キャリア粒子表面に形成されたコー
ト膜部へ局部的に外的応力が加わると、膜内に存在する
シランカップリング剤のシラノール基で破断が起こりや
すく、膜内を中心に膜削れが発生しやすくなる。削り出
された膜は、トナーとともに画像上に転写され地肌汚れ
や定着不良等の問題を引き起こす。また、現像部内では
トナーとの帯電を阻害したり、前記膜剥れが進行し、キ
ャリア芯材部が露出しトナースペント化が発生し易くな
る。前記領域の吸収強度は、コート/乾燥時の装置内雰
囲気と時間及び次工程の焼結処理条件(温度・時間等)
で制御できる。前記スペクトル吸収強度は、コート/乾
燥時の強乾燥条件及び弱焼結条件で達成される。装置内
雰囲気は、大気圧(0mmHg)より低い減圧雰囲気で
行われ、−50から−500mmHgの範囲が好まし
い。減圧雰囲気が大気圧に近い0〜−50mmHgの範
囲では、コート/乾燥時の溶媒沸点と同じ或いは低い
為、溶媒蒸発が遅くなりコート/乾燥処理時間が長くな
る。また、弱減圧状態で処理すると、コート前のキャリ
ア表面に存在する気泡(ボイド)が完全に除去されない
ままコートされる為、膜とキャリアの密閉性が悪くな
る。この状態で膜硬化処理(焼結処理)を行うと、外的
応力により膜剥離が起きやすいので好ましくない。ま
た、減圧雰囲気が−500mmHgより更に低い状態
(真空に近い状態)で処理すると、急激に溶媒が除去さ
れると同時に樹脂分/キャリアも同時に排出され、設定
膜厚よりも低い膜厚となり、薄膜部の占有比率が大きく
なり、急激な低抵抗化や低帯電化を招き所望の品質が得
られなくなる。また、キャリアが排出される為、製品収
率も低くなり生産性低下を招き好ましくない。本発明の
加熱処理は、溶媒沸点±10℃の範囲で加熱される。加
熱温度が溶媒沸点より10℃以上低いと強減圧処理が必
要となり前記問題が発生し好ましくない。また、溶媒沸
点より10℃以上高温ですると、強減圧処理同様に急激
な蒸発により樹脂分も排出され、設定膜厚よりも低くな
り同様な問題が起こり好ましくない。本発明の浸漬コー
ト/乾燥時における混合攪拌羽根の回転数は、溶媒蒸発
時に周速で1.4〜2.0m/SECの範囲で処理さ
れ、溶媒蒸発後の混合攪拌羽根の回転数は、周速で2.
5〜5.5m/SECで処理される。溶媒蒸発時の混合
攪拌羽根回転数が1.4m/SEC以下で処理すると、
良好な転動流動状態が出来ない為、全キャリア粒子へ一
様に被覆コートできなくなり、コート状態にむらが発生
し好ましくない。また、周速が2.0m/SEC以上で
処理すると、回転数が速い為キャリアが舞い上がりす
ぎ、上蓋内側へ多量に付着したり、溶媒排出口から樹脂
分/キャリアが排出されやすくなり、生産性低下を招き
好ましくない。一方、溶媒蒸発後の混合攪拌羽根回転数
が2.5m/SEC以下で処理されると、各キャリア粒
子にかかる力が弱い為、粒子同士の凝集発生や膜の延展
作用が起きにくくなる。また、5.5m/SEC以上で
処理すると、混合攪拌エネルギーが強くなりすぎ膜の表
面粉砕や削れが多発し、膜の粉砕カスや膜削れカスとな
る。その結果、多量の樹脂カスがコート後のキャリア表
面(凹凸部全体)に付着するため、薄膜部の電気伝導性
が低下し、高抵抗化を招く。また、トナーと混合処理を
した場合は、前記カスがトナーとキャリア粒子との摩擦
帯電を阻害し、所望の帯電特性が得られなくなる。本発
明のスプレー噴霧方法及び滴下方法でコートする場合、
コート/乾燥時における混合攪拌羽根の回転数は、被覆
形成液がスプレー噴霧終了及び滴下終了までは周速で
1.4〜2.0m/SECで処理を行い、被覆形成液終
了後は、混合攪拌羽根回転数が周速で2.5〜5.5/
SECで処理する。スプレー噴霧方法及び滴下方法も浸
漬方法同様に被覆形成液がなくなる前に低速や高速にす
ると、同様な問題が発生し好ましくない。
中にカーボン等の導電性物質を含有させないでも、低抵
抗/高耐久化を達成させているので、導電性物質を含有
させた時に発生する問題がない。例えば、導電性物質を
被覆形成液に含有させないでコート膜を形成するので、
導電性物質の存在むらによるばらつきがない。また、カ
ラー現像剤作成時にコート膜から脱落する心配もないの
で、トナーの色調ずれの問題もない。更には、長期に渡
り複写したときに見られる現像部内及び複写機内の汚染
やコピー画像の不鮮明化等の問題もなくなる。
電子写真用キャリアに使用されるキャリアは、任意の粒
子径を有するものが使用され、フェライト・鉄粉・マグ
ネタイト等の材料が使用でき、限定されない。本発明で
用いられるキャリア表面被覆用樹脂としては、凸部樹脂
膜の占有比率が特定条件にあれば特に限定されないが、
シリコーン樹脂が好ましい。このシリコーン樹脂として
は、従来から知られているいずれかのものであってもよ
く、下記式に示されるオルガノシロキサン結合のみから
なるストレートシリコーン樹脂及びアルキッド、ポリエ
ステル、エポキシ、ウレタンなどで変性したシリコーン
樹脂が特に好ましい。
又はフェニル基、R2及びR3は水素基、炭素原子1〜4
のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェ
ニル基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原子数
2〜4のアルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、エチレンオキシド基、グリジニル基又は下記で
示される基である。)
炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のア
ルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原
子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フェノ
キシ基、k、l、m、n、o、pは1以上の正数を示
す。)
ばアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプ
ト基、アルキル基、フェニル基、エチレンオキシド基、
ハロゲン原子のような置換基を有してもよい。例えば、
市販品としてストレートシリコーン樹脂は、信越化学社
製のKR271、KR255、KR152、東レダウコ
ーニング社製のSR2400、SR2405等があり、
変性シリコーン樹脂は、信越化学社製のKR206(ア
ルキッド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES
1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変
性)、東レダウコーニング社製のSR2115(エポキ
シ変性)、SR2110(アルキッド変性)などがあ
る。
ング剤としては、シランカップリング剤が用いられる
が、そのほかチタンカフップリング剤、アルミニウムカ
ップリング剤等も挙げられる。
としては例えばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−
アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキ
シシリル)プロピル]アンモニュウムクロライド、γ−
クロロプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリク
ロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロ
ロシラン(以上トーレ・シリコン社製)、アリルトリエ
トキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシ
ラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、1.3−ジビニルテトラメチルジ
シラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリ
メトキシシリルプロピル)アンモニュウムクロライド
(以上チッソ社製)等が挙げられる。
ン樹脂固形分に対し、1〜25wt%が好ましい。シラ
ンカップリング剤の含有量が1wt%より少ないとその
効果が発揮されず、該キャリアとシリコーン被覆層の接
着が劣る為、長期間の使用で被覆層の剥がれが生じる場
合がある。また、含有量が25wt%を越えるとシリコ
ーン膜の耐スペント性が悪化する可能性があり、やはり
長期間でのトナーのスペント化が発生しやすい。
いて例をあげて説明する。 (浸漬方法による形成方法)製造方法は、まずシリコー
ン樹脂溶液にカップリング剤を添加し、適宜のミキサー
で分散・調整し、被覆形成液とする。次に減圧雰囲気を
作れる混合ミキサーに任意の粒径のキャリアを投入し、
混合ミキサージャケットを所望の温度に加熱する。キャ
リア粒子が所望温度に達したら、前記被覆形成液を注
ぎ、キャリア粒子を浸漬させる。浸漬後、槽内を所望と
する抵抗値になるように減圧雰囲気に調整し、コート・
攪拌・混合・乾燥処理を施し、コートキャリアを得る。
本発明に於いて、被覆層の膜厚はあまり薄くても、又、
あまり厚くても不都合を生じやすく、平均膜厚で0.1
〜3μmが好ましい。
る。本発明は、コート後の膜表面に存在する樹脂成分の
溶出量と耐久性の関係を鋭意研究する事により、見いだ
した。まず、赤外分光光度計で計測される樹脂成分の現
れる領域に於けるスペクトル吸収強度と耐久性の関係に
ついて検討した結果を以下に示す。図3は耐久性評価指
標を示すグラフであり、−12以上に高耐久化領域があ
り、赤外吸収波数領域[1100±100]のスペクトル吸収強
度が0.8未満、赤外吸収波数領域[1250±50]と[800±
100]のスペクトル吸収強度がそれぞれ0.5未満になる
と、目的とする耐久性達成が難しくなる。特に、赤外吸
収波数領域[1100±100]スペクトル吸収強度を0.8以
上に制御すると耐久性は格段に向上する。前記各スペク
トル吸収強度を前記数値以上になるように制御すると、
耐久性指標は正側に移行する。耐久性指標は、主として
耐久性試験前後の帯電特性の変化を指標に置き換え、負
側の数値が大きい程帯電特性が悪くなる(帯電劣化が激
しい)事を示している。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例、比較例及び製造例に記載の各成分の量
(部)は総て重量部である。
液を調整した。
リア(パウダーテック社製:F−300)を、多機能型
混合ミキサー(深江工業社製)に、2000部投入しジ
ャケット加熱温度を100℃に設定した。その状態で、
混合攪拌羽根と解砕羽根を20分間回転させ、フェライ
トキャリア温度を100℃にした。ついで、前記被覆形
成液を400部投入し、該ミキサー内の雰囲気を−35
0mmHgに設定し、被覆形成液が蒸発するまでの混合
攪拌羽根の周速を1.5m/SEC、蒸発後の周速を
5.0m/SECに設定し、コート・攪拌/乾燥処理を
行い、ついで弱焼結処理を行ない、実施例−1のキャリ
アAを得た。薄膜部すなわち凸部面積占有率は75.5
%、厚膜部膜厚すなわち凹部が6.2μm、薄膜部膜厚
が0.06μmであった。キャリアAの膜表面から溶出
した樹脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1
100±100]で0.91、赤外吸光波数領域[1250±50]
で、0.52、赤外吸光波数領域[800±100]で0.47
であった。
混練後、冷却固化し、更に粉砕分級して平均粒径7μm
のイエロートナーを得た。このトナー100部に0.0
1μmのZnOを1部混合し、画像出し用トナーAとし
た。前記該キャリアA:95重量部と該トナーA:5重
量部を、ボールミルで混合攪拌し、現像剤Aを得た。
混練後、冷却固化し、更に粉砕・分級して平均粒径8μ
mのトナーを得た。このトナー100部に対し、コロイ
ダルシリカを2部混合し、トナーBを得た。
周速を1.4m/SEC、蒸発後の周速を3.0m/S
ECに変え、ジャケット加熱温度を120℃に変えた以
外は、実施例−1と同様にして、キャリアBを得た。こ
のときのキャリアBの膜表面から溶出した樹脂組成のス
ペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1100±100]で0.
86、赤外吸光波数領域[1250±50]で0.48、赤外吸
光波数領域[800±100]で0.45であった。また、薄膜
部面積占有率は60%、厚膜部膜厚が4.1μm、薄膜
部膜厚が0.08μmであった。ついでキャリアBを用
いて、実施例−1と同条件で現像剤を作成し、現像剤B
を得た。
110℃に設定し、コート/乾燥条件を装置内雰囲気を
−500mmHgで実施例−1と同条件で、キャリアC
を得た。このときのキャリアCの膜表面から溶出した樹
脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1100±1
00]で0.85、赤外吸光波数領域は[1250±50]で0.
46、赤外吸光波数領域[800±100]で0.45であっ
た。また、薄膜部面積占有率は80%、厚膜部膜厚が
5.5μm、薄膜部膜厚が0.1μmであった。ついで
キャリアCとトナーBを用いて、実施例−1と同条件で
現像剤を作成し、現像剤Cを得た。
式に変え、減圧雰囲気を−150mmHgに設定し被覆
形成液400gを毎分300mlの液流量で噴霧した。
混合攪拌羽根の回転数は、被覆形成液を噴霧中は、周速
で1.8m/SEC、噴霧終了後は周速を4.0m/S
ECに設定した。また、ジャケット加熱温度は100℃
に設定し、中焼結条件で処理してキャリアDを得た。こ
のときのキャリアDの膜表面から溶出した樹脂組成のス
ペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1100±100]で0.
81、赤外吸光波数領域[1250±50]で0.41、赤外吸
光波数領域[800±100]で0.42であった。また、薄膜
部面積占有率は72%、厚膜部膜厚が6.9μm、薄膜
部膜厚が0.07μmであった。ついでキャリアDを用
いて、実施例−1と同条件で現像剤を作成し、現像剤D
を得た。
え、減圧雰囲気を−200mmHgに変えた他は、全て
実施例−4と同条件にして、キャリアEを得た。このと
きのキャリアDの膜表面から溶出した樹脂組成のスペク
トル強度は、赤外吸光波数領域[1100±100]で0.8
2、赤外吸光波数領域[1250±50]で0.42、赤外吸光
波数領域[800±100]で0.43であった。また、薄膜部
面積占有率は66%、厚膜部膜厚が7.0μm、薄膜部
膜厚が0.8μmであった。ついでキャリアEを用い
て、実施例−1と同条件で現像剤を作成し、現像剤Eを
得た。
−100mmHg、ジャケット加熱温度を115℃、被
覆形成液蒸発迄の混合攪拌羽根回転数を周速で2.0m
/SEC、蒸発後の周速を5.5m/SECに変えた他
は全て実施例−1と同条件でキャリアFを得た。このと
きのキャリアFの膜表面から溶出した樹脂組成のスペク
トル強度は、赤外吸光波数領域[1100±100]で0.9
0、赤外吸光波数領域[1250±50]で0.49、赤外吸光
波数領域[800±100]で0.51であった。また、薄膜部
面積占有率は78%、厚膜部膜厚が6.30μm、薄膜
部膜厚が0.07μmであった。ついでキャリアFを用
いて、実施例−1と同条件で現像剤を作成し、現像剤F
を得た。
g)に変え、ジャケット加熱温度を125℃に変えた他
は、全て実施例−1と同条件で比較例−1のキャリア1
を得た。このときのキャリア1の膜表面から溶出した樹
脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1100±1
00]で0.86、赤外吸光波数領域[1250±50]で0.4
6、赤外吸光波数領域[800±100]で0.43であった。
また、薄膜部面積占有率は58%、厚膜部膜厚が13.
2μm、薄膜部膜厚が0.06μmであった。また、焼
結処理後のキャリア表面には、多量のコート膜の小径削
れカスが付着していた。ついでキャリア1を用いて、実
施例−1と同条件で現像剤を作成し、比較用現像剤1を
得た。
て、実施例−1と同条件の材料を使用し、比較例−2の
キャリア2を得た。このときのキャリア2の膜表面から
溶出した樹脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領
域[1100±100]で0.85、赤外吸光波数領域[1250±5
0]で0.46、赤外吸光波数領域[800±50]で0.44
であった。また、薄膜部面積占有率は12%、厚膜部膜
厚が0.81μm、薄膜部膜厚が0.17μmであっ
た。ついでキャリア2を用いて、実施例−1と同条件で
現像剤を作成し、比較用現像剤2を得た。尚、転動流動
層は、(株)岡田精工製スピラコーターSP−40を用
い、槽内温度は、実施例−1同様に100℃に設定し、
スプレー噴霧は実施例−4同様に毎分30mlで処理し
た。
−600mmHg、ジャケット加熱温度を100℃、混
合攪拌羽根回転数は全工程周速で5.0m/SECに設
定した他は、全て実施例−1と同条件で比較例−3のキ
ャリア3を得た。このときのキャリア3の膜表面から溶
出した樹脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領域
[1100±100]で0.84、赤外吸光波数領域[1250±50]
で0.42、赤外吸光波数領域[800±100]で0.41で
あった。また、薄膜部面積占有率は75.6%、厚膜部
膜厚が4.3μm、薄膜部膜厚が0.05μmであっ
た。尚、装置上蓋内壁部には、多量のコートキャリアが
付着していた。また、キャリア粒径の1/2程度の膜削
れ粒子が多く見られた。ついでキャリア3を用いて、実
施例−1と同条件で現像剤を作成し、比較用現像剤3を
得た。
−100mmHg、ジャケット加熱温度を90℃、混合
攪拌羽根回転数は全工程周速を2.0m/SECに設定
した他は、全て実施例−1と同条件で比較例−4のキャ
リア4を得た。このときのキャリア4の膜表面から溶出
した樹脂組成のスペクトル強度は、赤外吸光波数領域[1
100±100]で0.87、赤外吸光波数領域[1250±50]で
0.44、赤外吸光波数領域[800±100]で0.45であ
った。また、薄膜部面積占有率は35%、厚膜部膜厚が
4.6μm、薄膜部膜厚が0.07μmであった。尚、
焼結処理後のキャリアを観察すると、多量の凝集体が見
られた。ついでキャリア4とトナーBを用いて、実施例
−1と同条件で現像剤を作成し、比較用現像剤4を得
た。
理で比較例−5のキャリア5を得た。この時のキャリア
5の膜表面から溶出した樹脂組成のスペクトル強度は、
赤外吸光波数領域[1100±100]で0.66、赤外吸光波
数領域[1250±50]で0.38、赤外吸光波数領域[800±
100]で0.33であった。また、薄膜部面積占有率は7
2%、厚膜部膜厚が7.6μm、薄膜部膜厚が0.05
μmであった。ついでキャリア5とトナーBを用いて、
実施例−1と同条件で現像剤を作成し、比較用現像剤5
を得た。
で、図5が全体、図6が部分の電子顕微鏡写真である
が、削りカスの付着がなく、良品であった。一方、図
7、図8は比較品で、削りカスが発生していた。前記方
法で得られたキャリアの品質を確認する為、以下に示す
各計測評価を行い比較した。
部面積算出/凹凸部膜厚算出) 1-1:処理方法 コートキャリア表面を、Pt蒸着後す
る。蒸着後の粒子を用いてX線マイクロ分析法(EPMA)
にて、樹脂中の検出元素、例えばシリコーン樹脂の場
合、Si元素に検出を設定し、マッピングを行う。(計
測器 島津製作所製 EPMA−8705) 1-2:画像処理 マッピング後の画像データをX線強度
の度合いに応じて、色調変換する。(X線強度の強い部
分は、暗い色調、弱い部分は、明るい色調にする) 変換後の色調画像をスキャナーでパソコンで取り込む。
(スキャナー:HP Scan Jet cx、パソコン:Macinto
sh LG630) 取り込んだ画像サンプルのX線強度が一定量以上の部分
のみを抽出する。
撮影 1-1、1-2で使用したキャリアを以下の方法で、処理を行
い、各コート膜部の断面撮影をする。 (処理方法) 1:Auコート処理 装置 日立E101でIon Sputter 条件 (10〜20mA × 5min)×3回 2:包埋処理 包埋剤 Technovit 4071(標準混合比=粉末2g:溶剤1ml) コートキャリアとTechnovitの粉末を4:1の比率で混合 後液剤と混合。→形成容器(ビームカプセル)に移す。 3:スライス 装置 Buehler Isocut Low Speed Saw 厚み 0.7〜1.5mm厚 4:ラッピング 研磨シート 3Mインペリアルラッピングフィルムシート 研磨時間 5min 5:イオン研磨 装置 日立E-3200Flat Milling Device 加速電圧 3 KV イオン照射角 10deg Sputter Time 5hr 6:観察 装置 日立S-4500(FE-SEM) 加速電圧 5 KV
影部の厚膜/薄膜部の膜厚を各10点計測する。
膜部膜厚の比率を算出する。そして、平均薄膜部膜厚の
5倍以上の膜厚部のマッピング画像の色調との対応をと
り、5倍以上の膜厚部を黒色、それ以下の膜厚部を白色
に2値化処理を行う。また、1−1、1−2で取り込ん
だ画像を用いて、キャリア粒子全体の表面積Aを求め
る。次いで、前記2値化した黒色部(厚膜部)の面積B
を求め、更に全表面積Aから黒色部面積を差し引き、白
色部面積(薄膜部面積)Cを求める。
を投入し、DC200Vを印加し、30sec後の抵抗
値をハイレジスト計で計測し、その値を体積抵抗率に変
換し評価する。
部とキャリア100部を5Hr調湿する。その後、15
0mlのステンレスポットにトナーとキャリアを投入
し、10分間攪拌し、ブローオフ法により帯電量を求め
る。この時の帯電量を、初期の帯電量とする。
験後の現像剤を、ブローオフしてキャリアのみにする。
そのキャリアを用いて帯電量評価法と同一条件で再度現
像剤を作成する。その現像剤の帯電量を計測し、初期帯
電量と耐久性試験後の帯電量との変化率を求める。変化
率の度合いをランク化し、変化しない状態を(0)、初
期帯電量に対し小さく成る状態をマイナス(−)、大き
く成る物をプラス(+)とした。また、耐久性試験後の
樹脂膜存在状態をEPMA法により樹脂(Si)存在状
態を確認する。
面及び近傍に存在する膜削れ粒子の発生量/粒径を計測
・判定し、5ランクに層別しランク分けする。発生の無
い物をランク5、多量発生の物をランク1とする。
撮影を行い、粒子の凝集度合いを評価し、5ランクに層
別しランク分けする。凝集の少ない物をランク5、多い
ものをランク1とする。
示す。 1:任意の粒径キャリアに、必ずしも導電物質をコート
膜中に添加させなくとも、所望とする低抵抗(Log
R:10〜14)キャリアが得られる。 2:コート膜中に、カーボン等の導電物質を添加しない
ので、色汚れの無い鮮明なフルカラー画像を得ることが
できる。 3:膜厚(薄膜化)による抵抗調整をしないので、耐久
性に優れる。
ある。
る。
る。
る。
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 キャリア粒子表面全面に熱硬化性樹脂を
主成分とする樹脂被覆膜層を有するキャリアに於いて、
凸部樹脂膜部が薄膜形成され、凸部樹脂膜の占有比率が
キャリア全面積の55%〜90%である事を特徴とする
電子写真用キャリア。 - 【請求項2】 該キャリア表面の凹凸部に形成される樹
脂膜厚状態が以下に示される構成比率である事を特徴と
する請求項1記載の電子写真用キャリア。[凹凸部膜厚
比率 凹:凸=2:1〜100:1] - 【請求項3】 該熱硬化性樹脂がシリコーン樹脂である
ことを特徴とする請求項1、2記載の電子写真用キャリ
ア。 - 【請求項4】 該キャリア粒子を特定溶媒(クロロホル
ム)に浸漬させコート膜表面から溶出する樹脂組成が下
記の条件で計測したとき、赤外吸光波数領域[1100±10
0]の吸光度のスペクトル強度(Absモード)が0.8
以上である事を特徴とする請求項1、2、3記載の電子
写真用キャリア。 計測器:[フーリェ変換赤外分光光度計 JIR-100(日本電子製)] 計測条件:KBr錠剤法(KBr disk 0.5ml) SAMPLING RATE 1 RESOLUTION 4 TIME 30 POSITION 800±100 cm-1・1100±100cm-1・1250±50cm-1 のスペクトル吸収強度(ABSORBANCE) - 【請求項5】 該キャリア粒子を特定溶媒(クロロホル
ム)に浸漬させコート膜表面から溶出する樹脂組成が請
求項4の条件で計測したとき、赤外吸光波数領域[800±
100]及び[1250±50]の各吸光度のスペクトル強度(Ab
sモード)がそれぞれ0.5以上である事を特徴とする
請求項1、2、3記載の電子写真用キャリア。 - 【請求項6】 該熱硬化性樹脂で被覆コーティングされ
た樹脂被覆膜は、導電性物質を含まない事を特徴とする
請求項1〜5記載の電子写真用キャリア。 - 【請求項7】 該キャリアは、熱硬化性樹脂を主成分と
する被覆形成液を浸漬或いはスプレー噴霧又は滴下方法
でコート/乾燥処理で得られ、樹脂被覆コート/乾燥工
程が加熱/減圧状態で行われる事を特徴とする請求項1
〜5記載の電子写真用キャリアの製造方法。 - 【請求項8】 該キャリアは、熱硬化性樹脂を主成分と
する被覆形成液に浸漬コートする方法に於いて、被覆形
成液が蒸発するまでは、混合攪拌羽根の周速が1.4〜
2.0m/SECで処理し、蒸発後の混合攪拌羽根の周
速が2.5〜5.5m/SECで処理する事を特徴とす
る請求項1〜5記載の電子写真用キャリアの製造方法。 - 【請求項9】 該キャリアは、熱硬化性樹脂を主成分と
する被覆形成液でスプレー噴霧及び滴下方法でコートす
る方法に於いて、該被覆形成液がスプレー噴霧及び滴下
終了までは、混合攪拌羽根の周速が1.4〜2.0m/
SECで処理し、スプレー噴霧及び滴下終了後の混合攪
拌羽根が2.5〜5.5m/SECで処理する事を特徴
とする請求項1〜5記載の電子写真用キャリアの製造方
法。 - 【請求項10】 請求項7記載の減圧状態は、大気圧雰
囲気を0mmHgとした場合、−50〜−500mmH
gの雰囲気で処理する事を特徴とする電子写真用キャリ
アの製造方法。 - 【請求項11】 請求項7記載の加熱は、被覆形成液の
溶媒沸点に対し、該溶媒沸点±10℃の加熱温度の範囲
で処理する事を特徴とする電子写真用キャリアの製造方
法。
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1997
- 1997-07-29 JP JP21703097A patent/JP3681514B2/ja not_active Expired - Fee Related
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