JPH1090145A - 顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法 - Google Patents
顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法Info
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- JPH1090145A JPH1090145A JP8246602A JP24660296A JPH1090145A JP H1090145 A JPH1090145 A JP H1090145A JP 8246602 A JP8246602 A JP 8246602A JP 24660296 A JP24660296 A JP 24660296A JP H1090145 A JPH1090145 A JP H1090145A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N1/00—Sampling; Preparing specimens for investigation
- G01N1/28—Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
- G01N1/30—Staining; Impregnating ; Fixation; Dehydration; Multistep processes for preparing samples of tissue, cell or nucleic acid material and the like for analysis
- G01N1/31—Apparatus therefor
- G01N1/312—Apparatus therefor for samples mounted on planar substrates
-
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スライドガラス１２、１２に付着した薬液の
洗い流し作業を、効率良く行なう。 【解決手段】 貯液容器２に貯溜した洗浄水１１中にス
ライドガラス１２、１２を完全に浸漬した後、このスラ
イドガラス１２、１２を上記洗浄水１１から完全に引き
上げる。これらの動作を繰り返し行ない、隣り合うスラ
イドガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内に入
り込んだ洗浄水１１の入れ換わりを促進する。
洗い流し作業を、効率良く行なう。 【解決手段】 貯液容器２に貯溜した洗浄水１１中にス
ライドガラス１２、１２を完全に浸漬した後、このスラ
イドガラス１２、１２を上記洗浄水１１から完全に引き
上げる。これらの動作を繰り返し行ない、隣り合うスラ
イドガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内に入
り込んだ洗浄水１１の入れ換わりを促進する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明の顕微鏡標本の自動染
色装置による水洗方法は、病医院や各種研究所に於い
て、組織片或は細胞（本明細書に於いては、これらをま
とめて試料とする。）を顕微鏡観察すべく、染色処理す
るのに利用する顕微鏡標本の自動染色装置により、スラ
イドガラスに付着した薬液を洗い流す水洗方法の改良に
関する。
色装置による水洗方法は、病医院や各種研究所に於い
て、組織片或は細胞（本明細書に於いては、これらをま
とめて試料とする。）を顕微鏡観察すべく、染色処理す
るのに利用する顕微鏡標本の自動染色装置により、スラ
イドガラスに付着した薬液を洗い流す水洗方法の改良に
関する。
【０００２】
【従来の技術】病医院に於いて、患部から切除した試料
を顕微鏡により観察し、病気の診断をする事が広く行な
われている。この様な顕微鏡観察による病気の診断を容
易に行なえる様にする為、スライドガラスに貼着した試
料を染色する事が行なわれており、この染色作業を自動
的に行なう自動染色装置も種々提供されている。
を顕微鏡により観察し、病気の診断をする事が広く行な
われている。この様な顕微鏡観察による病気の診断を容
易に行なえる様にする為、スライドガラスに貼着した試
料を染色する事が行なわれており、この染色作業を自動
的に行なう自動染色装置も種々提供されている。
【０００３】図２は、この様な自動染色装置の１例とし
て、実開平５−６６５４３号公報に記載されたものを示
している。基台１の上面には、染色処理に必要な各種薬
液を貯溜した、上方が開口した多数の貯液容器２、２
を、整列させた状態で載置している。この貯液容器２、
２のうちの一部は、水道水等の洗浄水を供給自在な水洗
容器であり、残りは、染色作業に必要な各種薬液を貯溜
した薬液容器である。これら貯液容器２、２の上方に
は、基台１の横方向（図２のａ方向）に亙る水平移動自
在な移動梁３と、この移動梁３に沿う移動を自在とする
事により、基台１の縦方向（図２のｂ方向）に亙る水平
移動自在な移動柱４と、この移動柱４の鉛直方向に沿う
移動を自在とする事により、昇降自在な吊下腕５とから
成る三次元駆動装置を設けている。
て、実開平５−６６５４３号公報に記載されたものを示
している。基台１の上面には、染色処理に必要な各種薬
液を貯溜した、上方が開口した多数の貯液容器２、２
を、整列させた状態で載置している。この貯液容器２、
２のうちの一部は、水道水等の洗浄水を供給自在な水洗
容器であり、残りは、染色作業に必要な各種薬液を貯溜
した薬液容器である。これら貯液容器２、２の上方に
は、基台１の横方向（図２のａ方向）に亙る水平移動自
在な移動梁３と、この移動梁３に沿う移動を自在とする
事により、基台１の縦方向（図２のｂ方向）に亙る水平
移動自在な移動柱４と、この移動柱４の鉛直方向に沿う
移動を自在とする事により、昇降自在な吊下腕５とから
成る三次元駆動装置を設けている。
【０００４】この吊下腕５には、図３に示す様な染色籠
６を係脱自在である。即ち、上記染色籠６は、スライド
ガラス収納部７と、把手８とを有しており、更に、この
把手８の中央に係合片９を設けている。上記吊下腕５の
先端部は、この係合片９に設けた係止孔１０を挿通する
事により、この係合片９に係合自在である。そして、吊
下腕５を係合片９に係合させた状態で、この吊下腕５を
下降させる事により、染色籠６を上記貯液容器２、２内
に浸漬自在である。
６を係脱自在である。即ち、上記染色籠６は、スライド
ガラス収納部７と、把手８とを有しており、更に、この
把手８の中央に係合片９を設けている。上記吊下腕５の
先端部は、この係合片９に設けた係止孔１０を挿通する
事により、この係合片９に係合自在である。そして、吊
下腕５を係合片９に係合させた状態で、この吊下腕５を
下降させる事により、染色籠６を上記貯液容器２、２内
に浸漬自在である。
【０００５】上述した様な自動染色装置を用いて試料の
染色処理を行なう場合、先ず、染色すべき試料を貼着し
たスライドガラスを収納した染色籠６を、吊下腕５に係
合させる。次いで、上記三次元駆動装置を駆動すれば、
この三次元駆動装置を構成する移動梁３及び移動柱４並
びに吊下腕５が、図示しない制御器からの信号に基づい
て移動する。そして、上記染色籠６を、所定の順番に従
って所定の時間ずつ貯液容器２、２内の薬液に浸漬す
る。この様な作業を所定回数繰り返す事により、試料を
染色する。更に、上述した様な自動染色装置を用いて、
複数の染色籠６を並行して処理し、より多くの試料を効
率良く染色する、多重染色処理も、特公平６−１００５
２２号公報に記載されている様に、従来から知られてい
る。
染色処理を行なう場合、先ず、染色すべき試料を貼着し
たスライドガラスを収納した染色籠６を、吊下腕５に係
合させる。次いで、上記三次元駆動装置を駆動すれば、
この三次元駆動装置を構成する移動梁３及び移動柱４並
びに吊下腕５が、図示しない制御器からの信号に基づい
て移動する。そして、上記染色籠６を、所定の順番に従
って所定の時間ずつ貯液容器２、２内の薬液に浸漬す
る。この様な作業を所定回数繰り返す事により、試料を
染色する。更に、上述した様な自動染色装置を用いて、
複数の染色籠６を並行して処理し、より多くの試料を効
率良く染色する、多重染色処理も、特公平６−１００５
２２号公報に記載されている様に、従来から知られてい
る。
【０００６】即ち、試料を貼着したスライドガラスを収
納した染色籠６は、所定の時間薬液内に浸漬しておく
が、この浸漬中、吊下腕５がこの染色籠６との係合を外
し、別の染色籠６と係合してこの別の染色籠６を所定の
貯液容器２内に入れる。そして、同じく吊下腕５との係
合を外し、この別の染色籠６を所定時間だけ薬液に浸漬
する。この様な作業を複数の染色籠６に就いて並行して
行ない、所定時間の浸漬を終えた染色籠６があれば、吊
下腕５がこの染色籠６と係合し、次の貯液容器２に運
ぶ。この様な動作を繰り返す事により、複数の染色籠６
を並行して処理できる為、前述した通常の処理に比べ、
より多くの試料を短時間の内に染色できる。この様な多
重染色処理は、上記制御器に予め処理手順を記憶させる
事により可能である。
納した染色籠６は、所定の時間薬液内に浸漬しておく
が、この浸漬中、吊下腕５がこの染色籠６との係合を外
し、別の染色籠６と係合してこの別の染色籠６を所定の
貯液容器２内に入れる。そして、同じく吊下腕５との係
合を外し、この別の染色籠６を所定時間だけ薬液に浸漬
する。この様な作業を複数の染色籠６に就いて並行して
行ない、所定時間の浸漬を終えた染色籠６があれば、吊
下腕５がこの染色籠６と係合し、次の貯液容器２に運
ぶ。この様な動作を繰り返す事により、複数の染色籠６
を並行して処理できる為、前述した通常の処理に比べ、
より多くの試料を短時間の内に染色できる。この様な多
重染色処理は、上記制御器に予め処理手順を記憶させる
事により可能である。
【０００７】尚、上述の様にしてスライドガラスに貼着
した試料を染色する際、所定の貯液容器２に貯溜した第
一の薬液中から上記染色籠６を引き上げた後、この染色
籠６を別の貯液容器２に貯溜した第二の薬液中に浸漬す
る以前に、この染色籠６及びこの染色籠６内のスライド
ガラスに付着した第一の薬液を洗い流す必要がある。こ
の理由は、第一の薬液による反応を停止させたり、或は
第二の薬液中に第一の薬液が混入する事で、この第二の
薬液が劣化するのを防止する為である。
した試料を染色する際、所定の貯液容器２に貯溜した第
一の薬液中から上記染色籠６を引き上げた後、この染色
籠６を別の貯液容器２に貯溜した第二の薬液中に浸漬す
る以前に、この染色籠６及びこの染色籠６内のスライド
ガラスに付着した第一の薬液を洗い流す必要がある。こ
の理由は、第一の薬液による反応を停止させたり、或は
第二の薬液中に第一の薬液が混入する事で、この第二の
薬液が劣化するのを防止する為である。
【０００８】この為従来から、図４（Ａ）（Ｂ）に示す
様にして、第一の薬液中から上記染色籠６を引き上げた
後、この染色籠６及びこの染色籠６内のスライドガラス
１２、１２に付着した第一の薬液を洗い流していた。即
ち、染色籠６を吊り下げた吊下腕５を、洗浄水１１を貯
溜した貯液容器（水洗容器）２の上方に移動させてから
上記吊下腕５を下降させ、上記染色籠６を洗浄水１１中
に浸漬する。そして、この吊下腕５を細かく昇降させる
事により上記染色籠６を、図４（Ａ）の状態と同図
（Ｂ）の状態との間で変位させて、上記染色籠６及びこ
の染色籠６内のスライドガラス１２、１２に付着した第
一の薬液を洗い流す。
様にして、第一の薬液中から上記染色籠６を引き上げた
後、この染色籠６及びこの染色籠６内のスライドガラス
１２、１２に付着した第一の薬液を洗い流していた。即
ち、染色籠６を吊り下げた吊下腕５を、洗浄水１１を貯
溜した貯液容器（水洗容器）２の上方に移動させてから
上記吊下腕５を下降させ、上記染色籠６を洗浄水１１中
に浸漬する。そして、この吊下腕５を細かく昇降させる
事により上記染色籠６を、図４（Ａ）の状態と同図
（Ｂ）の状態との間で変位させて、上記染色籠６及びこ
の染色籠６内のスライドガラス１２、１２に付着した第
一の薬液を洗い流す。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】従来の場合には、洗浄
水１１中での染色籠６の昇降を、この染色籠６に収納し
たスライドガラス１２、１２の全部又は一部を上記洗浄
水１１に浸漬したまま行なっていた。この為、隣り合う
スライドガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内
に入り込んだ洗浄水１１のうち、これら各隙間１３、１
３の下部に存在する洗浄水が入れ換わりにくい。この結
果、上記各スライドガラス１２、１２に付着した第一の
薬液のうち、これら各隙間１３、１３の下部に対向する
部分に付着した第一の薬液が洗い流されにくくなってい
た。
水１１中での染色籠６の昇降を、この染色籠６に収納し
たスライドガラス１２、１２の全部又は一部を上記洗浄
水１１に浸漬したまま行なっていた。この為、隣り合う
スライドガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内
に入り込んだ洗浄水１１のうち、これら各隙間１３、１
３の下部に存在する洗浄水が入れ換わりにくい。この結
果、上記各スライドガラス１２、１２に付着した第一の
薬液のうち、これら各隙間１３、１３の下部に対向する
部分に付着した第一の薬液が洗い流されにくくなってい
た。
【００１０】この為従来は、水洗作業に要する時間を長
く（昇降回数を多く）して、上記第一の薬液の洗い流し
を十分に行なう様にしていた。この為、染色作業に要す
る時間が長くなる。又、同時に複数の染色籠６を並行し
て処理する場合、水洗作業の為に吊下腕２４を使用する
時間が長くなると、別の染色籠６の処理を行なえなくな
る。本発明の顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法
は、この様な事情に鑑みて、スライドガラス１２、１２
に付着した薬液の水洗作業を効率良く行なうべく、考え
たものである。
く（昇降回数を多く）して、上記第一の薬液の洗い流し
を十分に行なう様にしていた。この為、染色作業に要す
る時間が長くなる。又、同時に複数の染色籠６を並行し
て処理する場合、水洗作業の為に吊下腕２４を使用する
時間が長くなると、別の染色籠６の処理を行なえなくな
る。本発明の顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法
は、この様な事情に鑑みて、スライドガラス１２、１２
に付着した薬液の水洗作業を効率良く行なうべく、考え
たものである。
【００１１】
【課題を解決する為の手段】本発明の顕微鏡標本の自動
染色装置による水洗方法を行なう顕微鏡標本の自動染色
装置は、前述した従来の顕微鏡標本の自動染色装置と同
様に、基台の上面に載置した、それぞれが薬液容器又は
水洗容器である複数の貯液容器と、それぞれが顕微鏡標
本とすべき試料を貼着した複数枚のスライドガラスを、
隣り合うスライドガラス同士の間に隙間をあけ、且つ各
スライドガラスを上下方向に立てた状態で収納自在な染
色籠と、この染色籠を上記複数の貯液容器に対し相対的
に昇降及び水平方向の移動自在な吊下腕を有する駆動装
置とを備える。
染色装置による水洗方法を行なう顕微鏡標本の自動染色
装置は、前述した従来の顕微鏡標本の自動染色装置と同
様に、基台の上面に載置した、それぞれが薬液容器又は
水洗容器である複数の貯液容器と、それぞれが顕微鏡標
本とすべき試料を貼着した複数枚のスライドガラスを、
隣り合うスライドガラス同士の間に隙間をあけ、且つ各
スライドガラスを上下方向に立てた状態で収納自在な染
色籠と、この染色籠を上記複数の貯液容器に対し相対的
に昇降及び水平方向の移動自在な吊下腕を有する駆動装
置とを備える。
【００１２】又、顕微鏡標本の自動染色装置による水洗
方法は、上記駆動装置により上記染色籠を、所定の順番
に従って所定の時間ずつ貯液容器内に進入させる事によ
り、上記試料を貯液容器内の液体に浸漬してこの試料を
染色する、顕微鏡標本の自動染色装置の運転時、上記薬
液容器内に上記染色籠を進入させる事により上記各スラ
イドガラスに付着した薬液を洗い流す為、上記染色籠を
洗浄水を貯溜した水洗容器内に進入させて、この水洗容
器に対し上記染色籠を、相対的に昇降させる。
方法は、上記駆動装置により上記染色籠を、所定の順番
に従って所定の時間ずつ貯液容器内に進入させる事によ
り、上記試料を貯液容器内の液体に浸漬してこの試料を
染色する、顕微鏡標本の自動染色装置の運転時、上記薬
液容器内に上記染色籠を進入させる事により上記各スラ
イドガラスに付着した薬液を洗い流す為、上記染色籠を
洗浄水を貯溜した水洗容器内に進入させて、この水洗容
器に対し上記染色籠を、相対的に昇降させる。
【００１３】特に、本発明の顕微鏡標本の自動染色装置
による水洗方法に於いては、上記水洗容器の上方に移動
させた吊下腕をこの水洗容器に対し相対的に下降させる
事により、この吊下腕に吊り下げた染色籠を、上記水洗
容器に貯溜した洗浄水中に、この染色籠に収納した各ス
ライドガラスの上端縁が水面下に位置するまで浸漬した
後、上記各スライドガラスの下端縁を水面上に位置させ
るまで上記吊下腕を、上記水洗容器に対し相対的に上昇
させる作業を繰り返し行なう。
による水洗方法に於いては、上記水洗容器の上方に移動
させた吊下腕をこの水洗容器に対し相対的に下降させる
事により、この吊下腕に吊り下げた染色籠を、上記水洗
容器に貯溜した洗浄水中に、この染色籠に収納した各ス
ライドガラスの上端縁が水面下に位置するまで浸漬した
後、上記各スライドガラスの下端縁を水面上に位置させ
るまで上記吊下腕を、上記水洗容器に対し相対的に上昇
させる作業を繰り返し行なう。
【００１４】
【作用】上述の様に構成される、本発明の顕微鏡標本の
自動染色装置による水洗方法の場合には、染色籠に収納
した各スライドガラスの下端縁を水面上に位置させるま
で吊下腕を、水洗容器に対し相対的に上昇させた状態
で、隣り合うスライドガラス同士の間の隙間内に存在す
る、洗い流すべき薬液が混入した洗浄水の大部分が、こ
の隙間から下方に排出される。そして、次に上記各スラ
イドガラスを洗浄水中に浸漬した状態では、洗い流すべ
き薬液が混入していないか、或はこの薬液の混入量が少
ない新たな洗浄水が、上記隙間内に入り込む。この結
果、上記各スライドガラスの一部で上記隙間に対向する
部分に付着した薬液を洗い流す作業を効率良く行なえ
る。
自動染色装置による水洗方法の場合には、染色籠に収納
した各スライドガラスの下端縁を水面上に位置させるま
で吊下腕を、水洗容器に対し相対的に上昇させた状態
で、隣り合うスライドガラス同士の間の隙間内に存在す
る、洗い流すべき薬液が混入した洗浄水の大部分が、こ
の隙間から下方に排出される。そして、次に上記各スラ
イドガラスを洗浄水中に浸漬した状態では、洗い流すべ
き薬液が混入していないか、或はこの薬液の混入量が少
ない新たな洗浄水が、上記隙間内に入り込む。この結
果、上記各スライドガラスの一部で上記隙間に対向する
部分に付着した薬液を洗い流す作業を効率良く行なえ
る。
【００１５】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施の形態の１
例を示している。尚、本発明の特徴は、所定の薬液を貯
溜した薬液容器から引き上げた染色籠６を、別の薬液を
貯溜した薬液容器に進入させる以前に、上記染色籠６及
びこの染色籠６に収納したスライドガラス１２、１２に
付着した上記所定の薬液を洗い流す作業を効率良く行な
う点にある。顕微鏡標本の自動染色装置の構成及び作用
は、前述した従来構造等、特に限定するものではないの
で、説明を省略し、以下、本発明の特徴部分に就いて説
明する。
例を示している。尚、本発明の特徴は、所定の薬液を貯
溜した薬液容器から引き上げた染色籠６を、別の薬液を
貯溜した薬液容器に進入させる以前に、上記染色籠６及
びこの染色籠６に収納したスライドガラス１２、１２に
付着した上記所定の薬液を洗い流す作業を効率良く行な
う点にある。顕微鏡標本の自動染色装置の構成及び作用
は、前述した従来構造等、特に限定するものではないの
で、説明を省略し、以下、本発明の特徴部分に就いて説
明する。
【００１６】上記所定の薬液を貯溜した薬液容器から引
き上げた染色籠６を、別の薬液を貯溜した薬液容器に進
入させる以前に、上記染色籠６及びこの染色籠６に収納
したスライドガラス１２、１２に付着した上記所定の薬
液を洗い流す為、この染色籠６を吊り下げた吊下腕５
を、洗浄水１１を貯溜した水洗容器である貯液容器２の
上方に移動させる。次いで、この吊下腕５を下降させる
事により、この吊下腕５に吊り下げた染色籠６を、図１
（Ａ）に示す様に、上記貯液容器２に貯溜した洗浄水１
１中に、この染色籠６に収納した上記各スライドガラス
１２、１２の上端縁が水面下に位置するまで浸漬する。
次いで、上記吊下腕５を上昇させて、図１（Ｂ）に示す
様に、上記各スライドガラス１２、１２の下端縁を水面
上に位置させる。以下、上記吊下腕５を昇降させる事に
より、図１（Ａ）の状態と同図（Ｂ）の状態とを、所定
回数繰り返す。
き上げた染色籠６を、別の薬液を貯溜した薬液容器に進
入させる以前に、上記染色籠６及びこの染色籠６に収納
したスライドガラス１２、１２に付着した上記所定の薬
液を洗い流す為、この染色籠６を吊り下げた吊下腕５
を、洗浄水１１を貯溜した水洗容器である貯液容器２の
上方に移動させる。次いで、この吊下腕５を下降させる
事により、この吊下腕５に吊り下げた染色籠６を、図１
（Ａ）に示す様に、上記貯液容器２に貯溜した洗浄水１
１中に、この染色籠６に収納した上記各スライドガラス
１２、１２の上端縁が水面下に位置するまで浸漬する。
次いで、上記吊下腕５を上昇させて、図１（Ｂ）に示す
様に、上記各スライドガラス１２、１２の下端縁を水面
上に位置させる。以下、上記吊下腕５を昇降させる事に
より、図１（Ａ）の状態と同図（Ｂ）の状態とを、所定
回数繰り返す。
【００１７】上述の様に構成される、本発明の顕微鏡標
本の自動染色装置による水洗方法の場合には、図１
（Ｂ）に示す様に、上記染色籠６に収納した上記各スラ
イドガラス１２、１２の下端縁を水面上に位置させるま
で上記吊下腕５を上昇させた状態で、隣り合うスライド
ガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内に存在す
る、洗い流すべき薬液が混入した洗浄水の大部分が、こ
の隙間１３、１３から下方に排出される。そして、次に
上記各スライドガラス１２、１２を洗浄水１１中に浸漬
した状態では、洗い流すべき薬液の混入量が少ない新た
な洗浄水が、上記各隙間１３、１３内に入り込む。この
結果、上記各スライドガラス１２、１２の一部で、上記
各隙間１３、１３に対向する部分に付着した薬液を洗い
流す作業を効率良く行なえる。
本の自動染色装置による水洗方法の場合には、図１
（Ｂ）に示す様に、上記染色籠６に収納した上記各スラ
イドガラス１２、１２の下端縁を水面上に位置させるま
で上記吊下腕５を上昇させた状態で、隣り合うスライド
ガラス１２、１２同士の間の隙間１３、１３内に存在す
る、洗い流すべき薬液が混入した洗浄水の大部分が、こ
の隙間１３、１３から下方に排出される。そして、次に
上記各スライドガラス１２、１２を洗浄水１１中に浸漬
した状態では、洗い流すべき薬液の混入量が少ない新た
な洗浄水が、上記各隙間１３、１３内に入り込む。この
結果、上記各スライドガラス１２、１２の一部で、上記
各隙間１３、１３に対向する部分に付着した薬液を洗い
流す作業を効率良く行なえる。
【００１８】尚、図示の例では、染色籠６を洗浄水１１
中に浸漬した後、上記吊下腕５を上昇させる作業を、同
一の貯液容器２上で行なっている。これに対して、水洗
容器となる、洗浄水１１を貯溜した貯液容器２を複数個
用意し、上記染色籠６を第一の貯液容器に貯溜した洗浄
水１１中に浸漬した後、この貯液容器２から上記染色籠
６を引き上げてから、この染色籠６を第二、第三‐‐‐
の貯液容器に貯溜した洗浄水１１中に浸漬する事もでき
る。又、染色籠６と貯液容器２とは、相対的に昇降させ
れば良く、染色籠６の上下位置を動かさずに、貯液容器
２を昇降させても良い。但し、染色籠６を昇降させる方
が、昇降のためのエネルギが少なくて済み、又、貯液容
器２内の液体を溢れにくくできる。
中に浸漬した後、上記吊下腕５を上昇させる作業を、同
一の貯液容器２上で行なっている。これに対して、水洗
容器となる、洗浄水１１を貯溜した貯液容器２を複数個
用意し、上記染色籠６を第一の貯液容器に貯溜した洗浄
水１１中に浸漬した後、この貯液容器２から上記染色籠
６を引き上げてから、この染色籠６を第二、第三‐‐‐
の貯液容器に貯溜した洗浄水１１中に浸漬する事もでき
る。又、染色籠６と貯液容器２とは、相対的に昇降させ
れば良く、染色籠６の上下位置を動かさずに、貯液容器
２を昇降させても良い。但し、染色籠６を昇降させる方
が、昇降のためのエネルギが少なくて済み、又、貯液容
器２内の液体を溢れにくくできる。
【００１９】
【発明の効果】本発明の顕微鏡標本の自動染色装置の水
洗方法は、上述の様に構成され作用するので、スライド
ガラスに付着した薬液を洗い流す作業を効率良く行なっ
て、染色処理に要する時間の短縮化を図れる。又、同時
に複数の染色籠を並行して処理する場合、水洗作業の為
に吊下腕を使用する時間が短くなる事により、別の染色
籠の処理を行ない易くなる。
洗方法は、上述の様に構成され作用するので、スライド
ガラスに付着した薬液を洗い流す作業を効率良く行なっ
て、染色処理に要する時間の短縮化を図れる。又、同時
に複数の染色籠を並行して処理する場合、水洗作業の為
に吊下腕を使用する時間が短くなる事により、別の染色
籠の処理を行ない易くなる。
【図１】本発明の実施の形態の１例として、洗浄水によ
りスライドガラスに付着した薬液を洗い流す状態を示す
略縦断面図。
りスライドガラスに付着した薬液を洗い流す状態を示す
略縦断面図。
【図２】本発明の水洗方法を実施する、顕微鏡標本の自
動染色装置の１例を示す斜視図。
動染色装置の１例を示す斜視図。
【図３】染色籠の１例を示す斜視図。
【図４】従来方法により、洗浄水によりスライドガラス
に付着した薬液を洗い流す状態を示す略縦断面図。
に付着した薬液を洗い流す状態を示す略縦断面図。
１ 基台 ２ 貯液容器 ３ 移動梁 ４ 移動柱 ５ 吊下腕 ６ 染色籠 ７ スライドガラス収納部 ８ 把手 ９ 係合片 １０ 係止孔 １１ 洗浄水 １２ スライドガラス １３ 隙間
Claims (3)
- 【請求項１】 基台の上面に載置した、それぞれが薬液
容器又は水洗容器である複数の貯液容器と、それぞれが
顕微鏡標本とすべき試料を貼着した複数枚のスライドガ
ラスを、隣り合うスライドガラス同士の間に隙間をあ
け、且つ各スライドガラスを上下方向に立てた状態で収
納自在な染色籠と、この染色籠を上記複数の貯液容器に
対し相対的に昇降及び水平方向の移動自在な吊下腕を有
する駆動装置とを備え、この駆動装置により上記染色籠
を、所定の順番に従って所定の時間ずつ貯液容器内に進
入させる事により、上記試料を貯液容器内の液体に浸漬
してこの試料を染色する、顕微鏡標本の自動染色装置の
運転時、上記薬液容器内に上記染色籠を進入させる事に
より上記各スライドガラスに付着した薬液を洗い流す
為、上記染色籠を洗浄水を貯溜した水洗容器内に進入さ
せてこの水洗容器に対し上記染色籠を相対的に昇降させ
る、顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法に於い
て、上記水洗容器の上方に移動させた吊下腕をこの水洗
容器に対し相対的に下降させる事によりこの吊下腕に吊
り下げた染色籠を、上記水洗容器に貯溜した洗浄水中
に、この染色籠に収納した各スライドガラスの上端縁が
水面下に位置するまで浸漬した後、上記各スライドガラ
スの下端縁を水面上に位置させるまで上記吊下腕を、上
記水洗容器に対し相対的に上昇させる作業を繰り返し行
なう事を特徴とする、顕微鏡標本の自動染色装置による
水洗方法。 - 【請求項２】 染色籠を、上記水洗容器に貯溜した洗浄
水中に、この染色籠に収納した各スライドガラスの上端
縁が水面下に位置するまで浸漬した後、上記各スライド
ガラスの下端縁を水面上に位置させるまで上記吊下腕を
上昇させる作業を、同一の水洗容器上で行なう、請求項
１に記載した顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方
法。 - 【請求項３】 染色籠を、上記水洗容器に貯溜した洗浄
水中に、この染色籠に収納した各スライドガラスの上端
縁が水面下に位置するまで浸漬した後、上記各スライド
ガラスの下端縁を水面上に位置させるまで上記吊下腕を
上昇させる作業を、異なる水洗容器で行なうべく、第一
の水洗容器に貯溜した洗浄水中から引き上げた染色籠を
水平方向に移動させた後、第二の水洗容器に貯溜した洗
浄水中に浸漬する、請求項１に記載した顕微鏡標本の自
動染色装置による水洗方法。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8246602A JPH1090145A (ja) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | 顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法 |
| PCT/JP1997/003300 WO1998012534A1 (fr) | 1996-09-18 | 1997-09-18 | Procede de traitement d'echantillons de microscopie avec des liquides |
| CA002238002A CA2238002A1 (en) | 1996-09-18 | 1997-09-18 | Method of liquid-treating speciments for microscopic observation |
| KR1019980703503A KR19990067485A (ko) | 1996-09-18 | 1997-09-18 | 현미경표본용 약액처리방법 |
| EP97940414A EP0881481A1 (en) | 1996-09-18 | 1997-09-18 | Liquid treatment method for samples for microscopy |
| AU42218/97A AU4221897A (en) | 1996-09-18 | 1997-09-18 | Liquid treatment method for samples for microscopy |
| NO982219A NO982219L (no) | 1996-09-18 | 1998-05-15 | FremgangsmÕte for vµskebehandling av pr÷ver for mikroskopisk unders÷kelse |
| BG102551A BG102551A (en) | 1996-09-18 | 1998-06-18 | Method for liquid treatment of microscope observation specimens |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8246602A JPH1090145A (ja) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | 顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1090145A true JPH1090145A (ja) | 1998-04-10 |
Family
ID=17150859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8246602A Pending JPH1090145A (ja) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | 顕微鏡標本の自動染色装置による水洗方法 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0881481A1 (ja) |
| JP (1) | JPH1090145A (ja) |
| KR (1) | KR19990067485A (ja) |
| AU (1) | AU4221897A (ja) |
| BG (1) | BG102551A (ja) |
| CA (1) | CA2238002A1 (ja) |
| NO (1) | NO982219L (ja) |
| WO (1) | WO1998012534A1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8303902B2 (en) | 2008-08-26 | 2012-11-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Slide processing apparatus |
| JP2015014538A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | サクラ精機株式会社 | 組織片処理方法及び組織片処理装置 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7648678B2 (en) | 2002-12-20 | 2010-01-19 | Dako Denmark A/S | Method and system for pretreatment of tissue slides |
| US7517498B2 (en) * | 2003-08-19 | 2009-04-14 | Agilent Technologies, Inc. | Apparatus for substrate handling |
| DE102011118733B4 (de) * | 2011-11-16 | 2013-06-06 | Nermin Tozo | Färbeständer von Objektträgern für Großflächenschnitte und Anordnung eines derartigen Färbeständers in Färbebehälter von Färbeautomaten |
| US20200309649A1 (en) * | 2019-03-08 | 2020-10-01 | Samantree Medical Sa | Receptacles for staining and/or rinsing samples and methods of their use |
| CN110376045A (zh) * | 2019-07-18 | 2019-10-25 | 株洲市中心医院 | 一种实验动物实体器官组织梗死染色固定装置和染色方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06100522B2 (ja) * | 1985-04-12 | 1994-12-12 | 株式会社千代田製作所 | 顕微鏡標本の自動染色装置 |
| JPH0627682B2 (ja) * | 1987-12-28 | 1994-04-13 | ▲吉▼男 田端 | スライド標本用の自動染色装置 |
| JPH0843380A (ja) * | 1994-04-27 | 1996-02-16 | Hitachi Electron Eng Co Ltd | グラム染色装置及び方法 |
-
1996
- 1996-09-18 JP JP8246602A patent/JPH1090145A/ja active Pending
-
1997
- 1997-09-18 AU AU42218/97A patent/AU4221897A/en not_active Abandoned
- 1997-09-18 EP EP97940414A patent/EP0881481A1/en not_active Withdrawn
- 1997-09-18 CA CA002238002A patent/CA2238002A1/en not_active Abandoned
- 1997-09-18 WO PCT/JP1997/003300 patent/WO1998012534A1/ja not_active Application Discontinuation
- 1997-09-18 KR KR1019980703503A patent/KR19990067485A/ko not_active Application Discontinuation
-
1998
- 1998-05-15 NO NO982219A patent/NO982219L/no not_active Application Discontinuation
- 1998-06-18 BG BG102551A patent/BG102551A/xx unknown
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8303902B2 (en) | 2008-08-26 | 2012-11-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Slide processing apparatus |
| JP2015014538A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | サクラ精機株式会社 | 組織片処理方法及び組織片処理装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| AU4221897A (en) | 1998-04-14 |
| EP0881481A1 (en) | 1998-12-02 |
| WO1998012534A1 (fr) | 1998-03-26 |
| NO982219D0 (no) | 1998-05-15 |
| NO982219L (no) | 1998-05-15 |
| BG102551A (en) | 1998-12-30 |
| KR19990067485A (ko) | 1999-08-25 |
| CA2238002A1 (en) | 1998-03-26 |
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