JPH1088940A - 建物用伸縮シャッタ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 建物用伸縮シャッターを開閉方向と交差する
室内側又は室外側に折畳み収納する。 【解決手段】 それぞれ開閉方向に伸縮自在の伸縮単位
体２を交差方向に屈曲自在にヒンジ１１連結して伸縮シ
ャッター本体１を形成し，このシャッター本体１を方向
転換する湾曲ガイド部２３を有して一連Ｌ字状に形成し
た対向一対のガイドレール２０によって開閉案内するよ
うにして，伸縮シャッター本体１を室内側シャッターケ
ース３０内の収納ガイド２３に水平に折畳み収納する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は建物開口部に設置し
て使用する建物用伸縮シャッターに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種建物用伸縮シャッターとして，例
えば本発明者による特公平５−８８３４３号が知られて
いる。

【０００３】これによれば開閉方向に並列多数の各可動
仕切桟間にそれぞれその長手方向複数の伸縮リンク機構
を介設するとともにこれら各可動仕切桟間に上記伸縮リ
ンク機構に保持した保助仕切桟を備えて開閉方向に伸縮
自在とした伸縮シャッター本体と，上記開閉方向，特に
上下方向に向う直線ガイド部とその収納側端部に連続し
その長手方向，特に上方に延設した収納ガイド部を一連
に具備して上記伸縮シャッター本体の開閉案内とその延
長線上の，特に上方への折畳み収納を自在とする対向一
対のシャッターガイドレールとを備えてなるものとされ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この場合，伸縮シャッ
ター本体は開閉方向端部に比較的コンパクトに折畳まれ
て収納されることになるが，その収納には伸縮シャッタ
ー本体の折畳み合計高さ又は合計幅を必要とするため
に，建物開口部の高さや幅が大きいときや，伸縮シャッ
ター本体の，例えばデザイン構成等に上記折畳み合計高
さ又は合計幅が大きくなった場合には，収納ガイド部の
長さが長くなり，納まり的に収納のスペースを確保し得
なくなったり，得られる開口が狭まったりするという難
点を生じることがある。

【０００５】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で，その解決課題とする処は，伸縮シャッター本体の折
畳み合計高さや合計幅の如何を問わずに，伸縮シャッタ
ー本体の折畳み収納に際してその開閉方向端部のスペー
スを可及的に減少し，これを開閉方向と交差する交差方
向に行うようにした建物用伸縮シャッターを提供するに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題に添って本発明
は，それぞれ開閉方向に伸縮自在とした多数の伸縮単位
体を用いるとともにこれら伸縮単位体をそれぞれ開閉方
向と交差する交差方向に屈曲自在に連結することによっ
て，開閉方向の伸縮自在性と交差方向の屈曲自在性を兼
ね備えた伸縮シャッター本体を形成する一方，対向一対
のシャッターガイドレールを開閉方向と，湾曲部を介し
たその交差方向に亘るように一連に形成することにより
上記伸縮シャッター本体の開閉案内とその交差方向への
折畳み収納を可能としたものであって，即ち請求項１
を，開閉方向に並列一対の可動仕切桟間にその長手方向
複数の伸縮リンク機構を介設することによってこれらを
開閉方向に伸縮自在とした伸縮単位体を用い，これら伸
縮単位体を開閉方向に多数並列して上記開閉方向と交差
する内外一方同一又は双方の交差方向に屈曲自在に連結
して形成した伸縮シャッター本体と，上記開閉方向に向
う直線ガイド部，その収納側端部に連続する湾曲ガイド
部及び該湾曲ガイド部に連続し上記交差方向に向う収納
ガイド部を一連に具備して上記伸縮シャッター本体の開
閉案内とその交差方向への折畳み収納を自在とする対向
一対のシャッターガイドレールとを備えてなることを特
徴とする建物用伸縮シャッターとし，請求項２及び３は
その好ましい形態を示すように，請求項２を，上記伸縮
単位体を，上記並列一対の可動仕切桟間に上記伸縮リン
ク機構に保持した補助仕切桟を備えて上記並列一対の可
動仕切桟を開閉方向に伸縮自在としてなることを特徴と
する請求項１に記載の建物用伸縮シャッターとし，請求
項３を，上記対向一対のシャッターガイドレールを，建
物開口部の両側端部とその上方の室内側に向けて設けた
シャッターケース又は庇を兼ねて室外側に向けて設けた
シャッターケース内とに亘るように配設し，上記伸縮シ
ャッター本体を建物開口部上方のシャッターケースに折
畳み収納自在としてなることを特徴とする請求項１又は
２に記載の建物用伸縮シャッターとし，これらをそれぞ
れ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものであ
る。

【０００７】なお本発明において可動仕切桟とは，内外
（前後）に単一の桟材による場合，内外（前後）に一対
の桟材を用いて長手方向両端部を連結して枠又は枠状と
した一対の桟材による場合の双方を含む意味に用いる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下図面の例に従って本発明を更
に具体的に説明すれば，Ａはアルミ押出材を用いてアル
ミ製とした建物用伸縮シャッター，１はその伸縮シャッ
ター本体，２０は対向一対のシャッターガイドレール，
３０はシャッターケースをそれぞれ示す。

【０００９】本例の伸縮シャッターＡは，これを建物開
口部に垂直に設置して，伸縮シャッター本体１の開閉方
向を上下方向とする縦引き用のものとし，上記対向一対
のシャッターガイドレール２０によって伸縮シャッター
本体１を，建物開口部の上方の室内側に向けて設けたシ
ャッターケース３０に折畳み収納自在としたものとして
ある。

【００１０】伸縮シャッター本体１は，伸縮単位体２を
用いて，これを開閉方向，本例にあって上下方向に多数
並列して上記開閉方向と交差する内外一方同一の交差方
向，本例にあって室内方向に屈曲自在に連結して形成し
たものとしてある。

【００１１】本例にあってこの伸縮単位体２の上記屈曲
自在な連結は，各伸縮単位体２の屈曲方向に合わせた室
内側端部にそれぞれヒンジ金具１０を配置してこれを介
設することによって，室内側端部を屈曲位置としてそれ
ぞれ９０°又はそれ以上の室内側への屈曲を可能とする
ように行ったものとしてある。

【００１２】このとき伸縮単位体２は，これを開閉方
向，本例にあって上下方向に並列一対の可動仕切桟３間
にその長手方向複数の伸縮リンク機構４を介設すること
によってこれらを上下方向に伸縮自在とするとともに，
本例にあって並列一対の可動仕切桟３間に上記伸縮リン
ク機構４に保持した補助仕切桟７を備えて上記並列一対
の可動仕切桟３を上下方向に伸縮自在としたものとして
ある。

【００１３】即ち本例にあって伸縮単位体２の上記並列
一体の可動仕切桟３は，内外（前後）に一対の桟材を離
隔配設して長手方向両端の連結部材で連結することによ
って平面枠又は枠状の各仕切桟によるものとし，補助仕
切桟７は内外中央位置に配設した単一の桟材によるもの
とする一方，上記伸縮リンク機構４は，これをＸ字状に
形成した各一対のリンクバーによるものとし，該Ｘ字状
のリンクバーにおける長手方向一方の先端を上記可動仕
切桟３間に架設配設した固定軸５に軸支固定し，長手方
向他方の先端をこれら可動仕切桟３間に長手方向スライ
ド自在に架設配設したスライド軸６に軸支固定してこれ
らにスライド自在に固定し，またＸ字状リンクバーの交
点を，上記補助仕切桟７を貫通する貫通軸８に軸支固定
して該補助仕切桟７を，伸縮リンク機構４の伸縮に伴っ
て一側側方に移動するようにして，これを保持したもの
としてあり，これによって本例の伸縮単位体２は，上記
可動仕切桟３長手方向に同一にして５ヶ所多数の伸縮リ
ンク機構４が上下方向に個別伸縮を行うことにより，各
伸縮単位体２が上下方向に順次の個別伸縮を行ってその
可動仕切桟３の各伸縮を可能としたものとしてある。

【００１４】一方対向一対のシャッターガイドレール２
０は，上記開閉方向，本例にあって上下方向に向う直線
ガイド部２１，その収納側端部に連続する湾曲ガイド部
２２及び該湾曲ガイド部２２に連続し上記交差方向，本
例にあって室内方向に向う収納ガイド部２３を一連に具
備して上記伸縮シャッター本体１の開閉案内とその交差
方向への折畳み収納を自在とするものとしてあり，本例
にあってこの対向一対のシャッターガイドレール２０
は，これを建物開口部の両側端部とその上方の室内側に
設けた上記シャッターケース３０内とに亘るように配設
して，伸縮シャッター本体１を上記シャッターケース３
０に折畳み収納自在としたものとしてある。

【００１５】即ち本例にあって対向一対のシャッターガ
イドレール２０は，垂直の直線ガイド部２１，シャッタ
ーケース３０内で９０°に湾曲した湾曲ガイド部２２，
同じくシャッターケース３０内で室内側に向う水平の収
納ガイド部２３とを一連の逆Ｌ字状に備えて，各可動仕
切桟３の両側端部にしてその内外（前後）中央部に側方
に向けて突設することにより各伸縮単位体２に上下方向
一対とした転動用又は滑動用のガイド体１１をガイド溝
に，例えば２mm程度の幾分の揺動クリアランスを残して
受入れることによって上記伸縮シャッター本体１をその
長手方向に案内するものとしてある。

【００１６】従って本例の伸縮シャッターＡにあって，
伸縮シャッター本体１は，上記構成によって開閉方向，
本例にあって上下方向に伸縮自在性を，交差方向，本例
にあって室内方向に屈曲自在性を備えたものになり，対
向一対のシャッターガイドレール２０の案内によって，
その開閉案内と交差方向への折畳み収納を可能としてあ
る。

【００１７】即ち伸縮シャッター本体１を形成する伸縮
単位体２は，仕切りとして作用する伸張状態では，ガイ
ド体１１とシャッターガイドレール２０間の上記幾分か
のクリアランスを用いることによっても，回転半径を大
きく必要とするが，折畳み状態とすることにより回転半
径を可及的に小さくして，上記幾分かのクリアランスを
利用して，比較的小さな湾曲ガイド部２２を介した交差
方向への方向転換を可能とすることになり，このとき伸
縮単位体２を個別伸縮するものとした場合には，開成力
を受けた部位から順次の折畳みを行うため，例えば手動
開閉に際しての手掛けによる持ち上げ力，電動開閉に際
してのワイヤー，チェーン等を介して下端に作用するモ
ーターによる吊上げ力によって折畳まれるに至るし，上
記伸張状態での伸縮単位体２に対して，上記湾曲ガイド
部２２はその進行を停止させるストッパーとなって，伸
縮単位体２の強制折畳み部位として作用することになる
から，伸縮シャッター本体１は，その具体的構成の如何
を問わずに常にシャッターガイドレール２０における直
線ガイド部２１において折畳まれるに至り，折畳み状態
でその屈曲自在性によって湾曲ガイド部２２を通過して
そのまま収納ガイド部２３に送り込まれて折畳み状態の
折畳み収納がなされるに至り，従って収納ガイド部２３
の奥行長さは，これを伸縮シャッター本体１の折畳み合
計高さに応じた長さとすれば足り，上記例の如くにシャ
ッターケース２０を用いたときのその長さを含めて，収
納長さをコンパクトのものとすることができるようにな
る。

【００１８】図中９は上記伸縮単位体２が個別伸縮自在
であることにより，手動開閉用としたときの手掛け部分
からの折畳みによって手が挟まれることを防止するよう
に，本例において上記伸縮単位体２に用いた伸縮リンク
機構４を拘束するために各伸縮リンク機構４に対応して
伸縮単位体２両端部に特に設けて，シャッターガイドレ
ール２０側に拡縮自在とした端部リンク機構であり，該
端部リンク機構９は，これを上記シャッターガイドレー
ル２０に一体の平行に設けたリンクガイド２４に，その
先端側のリンクバー先端のローラーを対接走行させるこ
とによりこれを拡開状態に維持してその拘束を行うこと
によって，上記伸縮リンク機構４を拘束する一方，リン
クガイド２４長手方向端部の傾斜ガイド２５を介した解
放部２６で上記ローラーの対接走行を外して上記拡開状
態の拘束を解除することによって該部分，本例にあって
直進ガイド部２１端部側の湾曲ガイド部２２前方（下
方）位置で上記伸縮リンク機構４の拘束を解除して，各
伸縮単位体２の折畳みと伸張を行うようにしたものとし
てある。

【００１９】また図中１２は上記ガイド体１１の外れ止
め，３３は手動開閉用とするについて開閉を軽量化する
ように，シャッターケース３０内の図示省略のコイルバ
ネで開成方向に付勢した巻取軸３１に巻取り自在とし，
プーリー３２を介して，先端を伸縮シャッター本体１の
下端に固定した吊持ワイヤーである。

【００２０】図示した例は以上のとおりとしたが，上記
縦引き用の伸縮シャッターとするときシャッターケース
を，庇を兼ねて室外側に向けて設けたものとし，伸縮シ
ャッター本体を建物開口部上方の上記庇兼用のシャッタ
ーケースに折畳み収納自在とすること，対向一対のシャ
ッターガイドレールを，例えば上吊開閉用として構成
し，建物開口部の上下端部とその側方の室内側に向けて
設けた戸袋ケース又は壁を兼ねて室外側に向けて設けた
戸袋ケース内とに亘るように配設し，伸縮シャッターの
開閉方向を横方向とする上吊り横引用のものとして，そ
の伸縮シャッター本体を建物開口部側方の戸袋ケースに
折畳み収納自在としてなるものとすること，伸縮単位体
を並列一対の可動仕切桟とこれらの間の伸縮リンク機構
によって形成すること，伸縮単位体の連結を開閉方向と
交差する内外双方の交差方向に屈曲自在とすること，伸
縮リンク機構を湾曲リンクバーを用いた円形を呈する外
観のものとすること，伸縮シャッターを電動用のものと
して構成すること，伸縮リンク機構による伸縮範囲を変
化させ，高さ又は幅の異なる伸縮単位体を用いた伸縮シ
ャッター本体として構成すること，シャッターガイドレ
ールにおける収納ガイド部を湾曲ガイド部に対して前傾
又は後傾の傾斜状とし，必要に応じて伸縮シャッター本
体の折畳み合計高さ又は合計幅に応じた位置にストッパ
ーを設けることにより，収納ガイド部における伸張を防
止するようにすること等を含めて，本発明の実施に当っ
て可動仕切桟，伸縮リンク機構，伸縮単位体，伸縮シャ
ッター本体，シャッターガイドレール，必要に応じて用
いる補助仕切桟，シャッターケース等の各具体的形状，
構造，材質，これらの関係，これらに対する付加等は，
上記発明の要旨に反しない限り変更し得て，その実施の
形態を様々なものとすることができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明は以上のとおりに構成したので請
求項１は，伸縮シャッター本体の折畳み合計高さや合計
幅の如何を問わずに，伸縮シャッター本体の折畳み収納
に際してその開閉方向端部のスペースを可及的に減少し
て，これを開閉方向と交差する交差方向に行うようにし
た建物用伸縮シャッターを提供することができ，請求項
２は，これに加えて，補助仕切桟を備えて伸縮単位体の
仕切桟間隔を狭めて防犯性を向上したものとすることが
でき，請求項３は同じく上記に加えて，シャッターとし
て需要が多い軽量シャッター，パイプシャッター等と同
様に縦引き用として，これらとはデザインが異なったも
のとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】伸縮シャッターの設置状態を示す正面図

【図２】伸縮シャッターの縦断面図

【図３】伸縮シャッター本体とシャッターガイドレール
との関係を示す横断面図

【図４】伸縮リンク機構を示す部分拡大図

【図５】端部リンク機構の作動状態を示す部分拡大図

【符号の説明】

Ａ 伸縮シャッター １ 伸縮シャッター本体 ２ 伸縮単位体 ３ 可動仕切桟 ４ 伸縮リンク機構 ２０ シャッターガイドレール ２１ 直線ガイド部 ２２ 湾曲ガイド部 ２３ 収納ガイド部 ３０ シャッターケース

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉方向に並列一対の可動仕切桟間にそ
   の長手方向複数の伸縮リンク機構を介設することによっ
   てこれらを開閉方向に伸縮自在とした伸縮単位体を用
   い，これら伸縮単位体を開閉方向に多数並列して上記開
   閉方向と交差する内外一方同一又は双方の交差方向に屈
   曲自在に連結して形成した伸縮シャッター本体と，上記
   開閉方向に向う直線ガイド部，その収納側端部に連続す
   る湾曲ガイド部及び該湾曲ガイド部に連続し上記交差方
   向に向う収納ガイド部を一連に具備して上記伸縮シャッ
   ター本体の開閉案内とその交差方向への折畳み収納を自
   在とする対向一対のシャッターガイドレールとを備えて
   なることを特徴とする建物用伸縮シャッター。
2. 【請求項２】 上記伸縮単位体を，上記並列一対の可動
   仕切桟間に上記伸縮リンク機構に保持した補助仕切桟を
   備えて上記並列一対の可動仕切桟を開閉方向に伸縮自在
   としてなることを特徴とする請求項１に記載の建物用伸
   縮シャッター。
3. 【請求項３】 上記対向一対のシャッターガイドレール
   を，建物開口部の両側端部とその上方の室内側に向けて
   設けたシャッターケース又は庇を兼ねて室外側に向けて
   設けたシャッターケース内とに亘るように配設し，上記
   伸縮シャッター本体を建物開口部上方のシャッターケー
   スに折畳み収納自在としてなることを特徴とする請求項
   １又は２に記載の建物用伸縮シャッター。