JPH1087744A - ポリプロピレン系共重合体およびそのフィルム - Google Patents
ポリプロピレン系共重合体およびそのフィルムInfo
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- JPH1087744A JPH1087744A JP8246274A JP24627496A JPH1087744A JP H1087744 A JPH1087744 A JP H1087744A JP 8246274 A JP8246274 A JP 8246274A JP 24627496 A JP24627496 A JP 24627496A JP H1087744 A JPH1087744 A JP H1087744A
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Abstract
食品衛生性に優れ、落袋強度の製袋条件依存性の小さい
ポリプロピレン系共重合体及びフィルムを得ること。 【解決手段】第一工程で実質的に不活性溶媒の不存在下
でエチレン含有量0.1〜1.5重量部のプロピレン−
エチレン共重合体部分(A成分)を全重合体の60〜8
0重量%重合し、ついで第2工程で気相中でエチレン含
有量20〜50重量部のプロピレン−エチレン共重合体
(B成分)を全重合体の20〜40重量%重合して得ら
れたポリプロピレン系共重合体、及び該ポリプロピレン
系共重合体を溶融押出ししてなるポリプロピレンフィル
ム。
Description
共重合体およびそのフィルムに関する。さらに詳しくは
ヒートシール性が良好で、耐衝撃性、耐熱性および食品
衛生性に優れた、落袋強度の製袋条件依存性の小さいポ
リプロピレン系共重合体およびそのフィルムに関する。
械的性質、包装適性などが優れることから食品包装、繊
維包装などの包装分野で広く使用されている。プロピレ
ン単独重合体は外観、耐熱性が優れるものの、低温での
耐衝撃性が劣り、プロピレン−α−オレフィンランダム
共重合体では耐熱性に劣り、プロピレンブロック共重合
体は、耐熱性、低温での耐衝撃性にある程度優れるもの
の、フィシュアイの発生により外観が悪いか耐ブロッキ
ング性が劣るものであり、それぞれに制限があった。こ
のようなことから、主にポリプロピレンブロック共重合
体を用いて上記の特性を改良する試みがなされている。
93062号公報では、外観、耐衝撃性、食品衛生性の
優れたポリプロピレンブロック共重合体が開示されてい
る。近年、高速製袋機の普及、レトルトパウチの大型
化、および形状の複雑なスタンデングパウチの普及等に
より耐衝撃性、耐熱性、食品衛生性に加えて、ヒートシ
ール性が良好でパウチの落袋強度の製袋条件依存性の小
さい材料の開発が要望されている。しかし、特開平6−
93061号および特開平6−93062号公報に具体
的に記載されているポリプロピレンブロック共重合体
は、第1工程で製造される重合体がプロピレンの単独重
合体であるもののみであり、それからつくった袋は、落
袋強度が製袋条件への依存性が比較的大きく、不満足な
ものであった。
ル性、低温での耐衝撃性、耐熱性、食品衛生性に優れ、
落袋強度の製袋条件依存性の小さいポリプロピレン系共
重合体及びフィルムを提供せんとするものである。
来技術では達成ができていないヒートシール性、低温で
の耐衝撃性、耐熱性、食品衛生性に優れ、落袋強度の製
袋条件依存性の小さいポリプロピレン系共重合体及びフ
ィルムを開発すべく鋭意研究した結果、実質的に溶剤の
不存在下で得られた特定のポリプロピレン系共重合体に
よって本目的が達成できることを見い出し本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は、第一工程で実質的
に不活性溶媒の不存在下でエチレンとプロピレンとを重
合させてエチレン含有量0.5〜1.5重量%のプロピ
レン−エチレン共重合体部分(A成分)を全重合体の6
0〜80重量%製造し、ついで第2工程で気相中でエチ
レンとプロピレンとを重合させてエチレン含有量20〜
50重量%のプロピレン−エチレン共重合体(B成分)
を全重合体の20〜40重量%製造して得られるポリプ
ロピレン系共重合体およびそのフィルムに関する。
説する。A成分およびB成分の割合は、A成分が60〜
80重量%、B成分が20〜40重量%の範囲であるこ
とが必要である。B成分量が20重量%未満では、低温
での耐衝撃性が劣り、B成分が40重量%を越えると耐
熱性、食品衛生性が劣る。
重量%の範囲であることが必要である。A成分のエチレ
ン含有量が0.5重量%未満ではヒートシール性および
落袋強度の製袋条件依存性の点で劣り、A成分のエチレ
ン含有量が1.5重量%を越えると耐熱性、剛性が劣
る。
%であり、極限粘度([ η]B)が2.0 dl/g 以上の範
囲であることが必要である。エチレン含有量が20重量
%未満では低温の耐衝撃性が劣り、エチレン含有量が5
0重量%を越えるとフィルムの外観、低温の耐衝撃性が
劣る。また、B成分はその極限粘度([ η]B)が2.0
dl/g 以上の範囲であることが好ましい。[ η]Bが2.
0未満であると耐ブロッキング性、低温での耐衝撃性が
劣る。さらに、[ η] B/[ η] Aは1.8を越えると
フィシュアイの発生により外観が悪化するため、1.8
以下であることが好ましい。
シレン可溶部の分子量5万以下の成分量(L−CXS)
が2.0重量%以下であることがが好ましい。L−CX
Sが2.0重量%を越えると食品衛生性が悪化する。
ーグラー・ナッタ型触媒、シクロペンタジエニル環を有
する周期表第IVB族の遷移金属化合物とアルキルアルミ
ノキサンからなる触媒系、またはシクロペンタジエニル
環を有する周期表第IVB族の遷移金属化合物とそれと反
応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アル
ミニウム化合物からなる触媒系を用いて、同一の重合槽
中にてA成分を重合した後、引き続いてB成分を重合す
る回分式重合法、または少なくとも2槽からなる重合槽
を使用したA成分とB成分を連続的に重合する連続式重
合法などで製造が可能である。
式Ti(OR1)nX4-n(R1 は炭素数が1 〜20の炭化水素基、X
はハロゲン電子、n は0 <n ≦4 の数字を表わす。) で
表わされるチタン化合物を、有機マグネシウム化合物で
還元して得られる固体生成物を、エステル化合物及びエ
ーテル化合物と四塩化チタンとの混合物で処理して得ら
れる三価のチタン化合物含有固体触媒成分、 (b) 有機アルミニウム化合物 (c)Si-OR2 結合(R2 は炭素数が1 〜20の炭化水素基であ
る。) を有するケイ素化合物よりなる触媒系、あるいは (a) 一般式Ti(OR1)nX4-n(R1 は炭素数が1 〜20の炭化水
素基、X はハロゲン電子、n は0 <n ≦4 の数字を表わ
す。) で表わされるチタン化合物を、一般式AlR2mY3-m
(R2は炭素数が1 〜20の炭化水素基、Y はハロゲン電
子、m は1 ≦m ≦3 の数字を表わす。) で表わされる有
機アルミニウム化合物で還元して得られる炭化水素溶媒
に不溶のハイドロカルビルオキシ基を含有する固体生成
物を、エチレンで予備重合処理したのち、炭化水素溶媒
中エーテル化合物及び四塩化チタンの存在下に80〜1
00℃の温度でスラリー状態で処理して得られるハイド
ロカルビルオキシ基含有固体触媒成分、 (b) 有機アルミニウム化合物よりなる触媒系 などの少なくともチタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分とするチーグラー・ナッタ型触媒を用いて、
(b) 成分中のAl原子/(a)成分中のTi原子のモル比を1〜
2000、好ましくは5〜1500、(c) 成分/(b)成分
中のAl原子のモル比を0.02〜500、好ましくは
0.05〜50となるように使用し、重合温度20〜1
50℃、好ましくは50〜95℃、重合圧力は大気圧〜
40Kg/cm2G、好ましくは2〜40Kg/cm2G の条件下
に、第一工程で実質的に不活性溶剤の不存在下にプロピ
レンとエチレンおよび分子量調節のために水素を供給し
てエチレン- プロピレン共重合体部分 (A成分) を重合
した後、引き続いて第二工程で気相中でプロピレンとエ
チレンと水素を供給してエチレン- プロピレン共重合体
部分( B成分) を重合することによって製造できる。
えば、溶融押出機、バンバリーミキサーを使用して酸化
防止剤の存在下、例えば、有機過酸化物の存在下または
不存在下で溶融混練する方法でメルトフローレートの調
整を行うことができる。ポリプロピレン系共重合体は、
メルトフローレイト1〜10g/10分の範囲のものが
フィルムの製膜に際しての高速加工性の点から好まし
く、とくに1〜5g/10分の範囲が好ましい。
法は、通常工業的に用いられている方法、例えばTダイ
製膜法、チューブラー製膜法など溶融押し出し成型法に
よりポリプロピレンフィルムが製造される方法であれば
特に限定されないが、大型製膜機により高速製膜が実施
される、Tダイ製膜法が好ましい。本発明のフィルムの
厚みは特に制限がないが、厚みが10〜500μのフィ
ルムであり、好ましくは10〜150μの範囲である。
また、前述した好ましい特性を有することから、共押し
出し多層フィルムの製造に際して、その少なくとも一層
成分としても好適に使用される。さらに、その他のフィ
ルム、例えばポリプロピレン2軸延伸フィルム、未延伸
および延伸ナイロンフィルム、延伸ポリテレフタル酸エ
チルフィルムやアルミ箔等とドライラミ法、または押し
出しラミ法等の方法で製造される複合フィルムの少なく
とも一層としても好適に使用される。
ルムには、常用される酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、耐電防止
剤、造核剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明のポリプロピレン系共重合体のフィルムは、食品
包装、繊維包装などに使われる。以下、実施例によって
本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例の
みに限定されるものではない。なお、発明の詳細な説明
および実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定
した。 (1)A成分、B成分の含有量 (重量%) A成分およびB成分の重合時の物質収支から、A成分の
含有量( PA ) 、B成分の含有量( PB ) を求めた。 (2)A成分、B成分のエチレン含有量 A成分のエチレン含有量:第1工程終了時にサンプリン
グしたA成分を高分子分析ハンドブック(1985年、
朝倉書店発行)の256ページ「(i)ランダム共重合
体」の項に記載の方法によってIRスペクトル法で決定
した。 B成分のエチレン含有量:全共重合体のエチレン含量を
高分子分析ハンドブック(1985年、朝倉書店発行)
の256〜257ページ「(ii)ブロック共重合体」
の項に記載の方法によってIRスペクトル法で決定し、
下式によりB成分のエチレン含量を求めた。 EB =(ET −EA ×PA )/PB (ただし、 ET 、EA 、EB は それぞれ全共重合
体、 A成分、B成分のエチレン含有量を表し、PA 、
PB はA成分、B成分の含有量を示す。) (3)極限粘度([ η] ) ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測
定を行った。 A成分、B成分の極限粘度( [ η] A、 [η] B) 第一工程終了時にサンプリングしたA成分を測定した極
限粘度 [η] Aと、第二工程の重合終了後に測定した極
限粘度 [η] T、およびA成分の含有量(PA)、B成
分の含有量(PB )から、次式によりB成分の極限粘度
[η] Bを決定した。 [η] A×PA /100+ [ η] B×PB /100= [
η] T (4)20℃キシレン可溶部 試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた
後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを
析出物と溶液とにろ別し、ろ液を乾固して減圧下70℃
で乾燥した。その重量を測定して含有%(重量)を求め
た。 (5)20℃キシレン可溶部(CXS)の分子量5万以
下の成分(L−CXS) CXSの分子量分布をGPC( ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー) により、下記の条件で測定し、下式
によりL−CXSを決定した。また、検料量線は標準ポ
リスチレンを用いて作成した。 L−CXS=全CXS含量×W/100 (ただし、WはGPCより求めたポリスチレン換算の分
子量5万以下の成分の含有量(wt%)である。) 機種 150CV型( ミリポアウォーターズ社製) カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃ 溶媒 オルトジクロロベンゼン サンプル濃度 5mg/8ml (6)メルトフローレイト(MFR) JIS K7210に従い、条件−14の方法で測定し
た。 (7)ヒートシール温度 フィルム面同志を重ね合わせ加熱されたヒートシーラー
で2秒間、2kg/cm2 の荷重をかけ圧着して得た幅
25mmのシールされたフィルムを、一夜放置後、23
℃で剥離速度200mm/分、剥離角度180°で剥離
した時の剥離抵抗力が300g/25mmになるヒート
シーラーの温度をヒートシール温度とした。 (8)衝撃強度 −15℃において、東洋精機製フィルムインパクトテス
ターを使用して、直径15mmの半球状衝撃頭を用い
て、フィルムの衝撃強度を測定した。 (9)ヘキサン抽出量 FDA177.1520(d)(3)(ii)に記載の
方法に従って、厚み100μのフィルムの50℃、n−
ヘキサン抽出量を測定した。なお、レトルト食品包装用
に使用する場合の本項目の規制値は、2.6重量%以下
である。 (10)落袋強度 図1に示したような方法で、富士インパルス社製FA6
00−10W型ヒートシーラーを用いて、スタンディン
グパウチを作成し、120℃で30分間オーブン中で処
理した後、水2kgを入れ、上部もヒートシールした。 5℃で、床面からパウチの底部までが80cmの高さか
ら落袋試験を実施し、破袋するまで10回連続して行っ
た。各水準n=5で、試験を実施した。1回で破袋した
場合を0点、2回で破袋した場合を1点、そして、10
回で破袋した場合を9点、10回でも破袋しなかった場
合を10点というように、合計50点で採点し、以下の
基準で評価した。 0点〜19点 × 20点〜29点 △ 30点〜39点 ○ 40点〜50点 ◎
容器を窒素で置換した後、ヘキサン80L、テトラブト
キシチタン6.55モルおよびテトラエトキシシラン9
8.9モルを投入し均一溶液とした。次ぎに、濃度2.
1モル/Lのブチルマグネシウムクロリドのジイソブチ
ルエーテル溶液50Lを、反応容器内の温度を5℃に保
ちながら5時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後室温
でさらに1時間撹袢した後室温で固液分離し、トルエン
70Lで3回洗浄を繰り返した。次いで、スラリー濃度
が0.2Kg/Lになるようにトルエンを加えた後、フ
タル酸ジイソブチル37.5モルを加え、95℃で30
分間反応を行なった。反応後固液分離し、トルエンで2
回洗浄を行なった。次いで、フタル酸ジイソブチル3.
13モル、ブチルエーテル8.9モルおよび四塩化チタ
ン274モルを加え、95℃で3時間反応を行なった。
反応終了後同温度で固液分離した後、同温度でトルエン
90Lで2回洗浄を行なった。次いで、スラリー濃度を
0.4Kg/Lに調整した後、ブチルエーテル8.9モ
ルおよび四塩化チタン137モルを加え、95℃で1時
間反応を行なった。反応終了後、同温度で固液分離し同
温度でトルエン90Lで3回洗浄を行なった後、さらに
ヘキサン70Lで3回洗浄した後減圧乾燥して固体触媒
成分11.4Kgを得た。固体触媒成分はチタン原子
2.0重量%、マグネシウム原子20.1重量%、フタ
ル酸エステル11.2重量%、エトキシ基0.6重量
%、ブトキシ基0.2重量%を含有し、微粉のない良好
な粒子性状を有していた。 [ポリマーの製造] <固体触媒成分の予備活性化>内容積3LのSUS製、
撹袢機付きオートクレーブに充分に脱水、脱気処理した
n−ヘキサン1.5L、トリエチルアルミニウム37.
5ミリモル、シクロヘキシル−エチル−ジメトキシシラ
ン37.5ミリモルと上記固体触媒成分15gを添加
し、槽内温度を30℃以下に保ちながらプロピレン15
gを約30分かけて連続的に供給して予備活性化を行な
った後、得られた固体触媒スラリーを内容積150Lの
撹袢機付きSUS製オートクレーブに移送し液状ブタン
100Lを加えて保存した。 <重合>SUS製の内容積1m3 の撹袢機付き流動床反
応器を2基連結し、第一槽目で前段部(A成分)のプロ
ピレンとエチレンの共重合を、第二槽目で後段部(B成
分)のプロピレンとエチレンの共重合を連続的に実施す
る。 (1)第1槽目(A成分部) : 内容積1m3 の撹袢
機付き流動床反応器において、重合温度80℃、重合圧
力18Kg/cm 2 G 、気相部の水素濃度0.045vol%、
気相部エチレン濃度0.6vol%を保持するようにプロピ
レン、エチレンおよび水素を供給しながら、トリエチル
アルミニウム60ミリモル/h、シクロヘキシル−エチ
ル−ジメトキシシラン6ミリモル/hおよび予備活性化
した固体触媒成分0.8g/hを連続的に供給し、流動
床のポリマーホールド量100Kgでプロピレンとエチ
レンの共重合を行い16Kg/hのポリマーが得られ
た。得られたポリマーは失活することなく第二槽目に連
続的に移送した。また、ポリマーの一部をサンプリング
して分析した結果、エチレン含量は1.2重量%、テト
ラリン135℃での極限粘度([η])は2.9dl/
gであった。 (1)第2槽目(B成分部) : 内容積1m3 の撹袢
機付き流動床反応器において、重合温度70℃、重合圧
力8Kg/cm 2 G 、気相部の水素濃度0.8vol%、気相部
エチレン濃度33vol%を保持するようにプロピレン、エ
チレンおよび水素を供給しながら、流動床のポリマーホ
ールド量を40Kgで、第一槽目より移送された触媒含
有ポリマーでのエチレンとプロピレンとの共重合を連続
的に継続することにより23.5Kg/hの白色の流動
性の良いポリマーが得られた。得られたポリマーのエチ
レン含量は13.3重量%、テトラリン135℃での極
限粘度([η])は3.06dl/gであった。以上の
結果から、第1槽目と第2槽目の重合比は68/32で
あり、A成分と最終ポリマーの分析値より求めたB成分
部のエチレン含量は32重量%、テトラリン135℃で
の極限粘度([η])は3.4dl/gであった。この
ポリプロピレン系共重合体粉末100重量部に、ステア
リン酸カルシウム0.1重量部、ビタミンE(理研ビタ
ミン(株)製)0.05重量部、2,5−ジ(ターシャ
リーブチルパーオキシ)ヘキサン0.7重量部を加えて
ヘンシェルミキサーで混合した後、溶融押し出しを行
い、ペレット化した。ペレットは、メルトフローレイト
1.6g/10分であった。ついで得られたペレットを
50mmφTダイ製膜機で、ダイ温度280℃で溶融押
し出しを行い、30℃の冷却水を通水した冷却ロールで
冷却して、厚さ100μの未延伸フィルムを得た。得ら
れたフィルムのインパクト、ヒートシール温度、ヘキサ
ン抽出量を第2表に示す。得られたフィルムを康井精機
製卓上型テストコーターを用いて、2g/m2 となるよ
うにエステル系接着剤(主剤、商品名タケラックA−3
10、硬化剤、商品名タケネートA−3、武田薬品工業
製)を塗布した厚さ15μの延伸ナイロン基材フィルム
(ユニチカ製、商品名エンブレム)に、40℃、3kg
/cm2 で圧着させた後、40℃で2日間、加熱熟成す
ることによりドライラミネーションフィルムを得た。得
られたドライラミネーションフィルムを用いた落袋試験
を、第2表に示す。
マーを製造し、第2表に示す構造のポリマーを得た。
2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン
の量を変更した以外は実施例1と同様の方法で、この共
重合体粉末をペレット化し、実施例1と同様の評価を実
施した。評価結果を第2表に示す。
マーを製造し、第2表に示す構造のポリマーを得た。
2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン
の量を変更した以外は実施例1と同様の方法で、この共
重合体粉末をペレット化し、実施例1と同様の評価を実
施した。評価結果を第2表に示す。
容器を窒素で置換した後、ヘキサン80L、テトラブト
キシチタン6.55モル、フタル酸ジイソブチル2.8
モル、およびテトラエトキシシラン98.9モルを投入
し均一溶液とした。次ぎに、濃度2.1モル/Lのブチ
ルマグネシウムクロリドのジイソブチルエーテル溶液5
1Lを、反応容器内の温度を5℃に保ちながら5時間か
けて徐々に滴下した。滴下終了後室温でさらに1時間撹
袢した後室温で固液分離し、トルエン70Lで3回洗浄
を繰り返した。次いで、スラリー濃度が0.2Kg/L
になるようにトルエンを加えた後、フタル酸ジイソブチ
ル47.6モルを加え、95℃で30分間反応を行なっ
た。反応後固液分離し、トルエンで2回洗浄を行なっ
た。次いで、フタル酸ジイソブチル3.13モル、ブチ
ルエーテル8.9モルおよび四塩化チタン274モルを
加え、105℃で3時間反応を行なった。反応終了後同
温度で固液分離した後、同温度でトルエン90Lで2回
洗浄を行なった。次いで、スラリー濃度を0.4Kg/
Lに調整した後、ブチルエーテル8.9モルおよび四塩
化チタン137モルを加え、105℃で1時間反応を行
なった。反応終了後、同温度で固液分離し同温度でトル
エン90Lで3回洗浄を行なった後、さらにヘキサン7
0Lで3回洗浄した後減圧乾燥して固体触媒成分11.
4Kgを得た。固体触媒成分はチタン原子1.8重量
%、マグネシウム原子20.1重量%、フタル酸エステ
ル8.4重量%、エトキシ基0.3重量、ブトキシ基
0.2重量%を含有し、微粉のない良好な粒子性状を有
していた。 [ポリマーの製造]上記の固体触媒を用いる以外は実施
例−1と同様の方法で、第1表に掲げる条件下でポリマ
ーを製造し、第2表に示す構造のポリマーを得た。2,
5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンの量
を変更した以外は実施例1と同様の方法で、この共重合
体粉末をペレット化し、実施例1と同様の評価を実施し
た。評価結果を第2表に示す。
の耐衝撃性、耐熱性、食品衛生性に優れ、落袋強度の製
袋条件依存性の小さいポリプロピレン系共重合体及びフ
ィルムを得ることができる。
明図
Claims (5)
- 【請求項1】第一工程で実質的に不活性溶媒の不存在下
でエチレンとプロピレンとを重合させてエチレン含有量
0.5〜1.5重量%のプロピレン−エチレン共重合体
部分(A成分)を全重合体の60〜80重量%製造し、
ついで第2工程で気相中でエチレンとプロピレンとを重
合させてエチレン含有量20〜50重量%のプロピレン
−エチレン共重合体(B成分)を全重合体の20〜40
重量%製造して得られるポリプロピレン系共重合体。 - 【請求項2】B成分の極限粘度([ η] B)が2.0dl
/g以上、B成分の極限粘度とA成分の極限粘度の比([
η] B/[ η] A)が1.8以下である請求項1に記載
のポリプロピレン系共重合体。 - 【請求項3】請求項1に記載のポリプロピレン系共重合
体を溶融混練して得られる、メルトフローレイト1〜1
0g/10分の重合体であって、B成分の極限粘度([
η]B)が2.0dl/g以上、B成分の極限粘度とA成分
の極限粘度の比([ η] B/[ η] A)が1.8以下で
あり、全重合体中の20℃キシレン可溶部の分子量5万
以下の成分の含有量が2.0重量%以下であることを特
徴とするポリプロピレン系共重合体。 - 【請求項4】請求項1、2または3に記載のポリプロピ
レン系共重合体を溶融押出し製膜してなるフィルム。 - 【請求項5】温度−15℃での衝撃強度が85kg-cm/mm
以上である請求項4に記載のフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24627496A JP3850493B2 (ja) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | ポリプロピレン系共重合体およびそのフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24627496A JP3850493B2 (ja) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | ポリプロピレン系共重合体およびそのフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1087744A true JPH1087744A (ja) | 1998-04-07 |
JP3850493B2 JP3850493B2 (ja) | 2006-11-29 |
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ID=17146106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP3850493B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6319991B1 (en) | 1997-05-22 | 2001-11-20 | Chisso Corporation | Propylene polymer blends, processes of producing the same and polypropylene resin compositions |
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JP2006089513A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | プロピレン系樹脂組成物、そのフィルムおよび積層体 |
KR20190047104A (ko) | 2016-11-14 | 2019-05-07 | 도레이 필름 카코우 가부시키가이샤 | 폴리프로필렌계 복합 필름, 그것을 사용한 적층체, 및 전지 외장용 포장 파우치, 및 레토르트용 포장 파우치 |
KR20210012996A (ko) | 2018-05-21 | 2021-02-03 | 도레이 필름 카코우 가부시키가이샤 | 폴리프로필렌계 복합 필름 및 그것을 사용한 포장재 |
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1996
- 1996-09-18 JP JP24627496A patent/JP3850493B2/ja not_active Expired - Fee Related
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