JPH1087461A - 脱灰抑制剤およびそれを含む飲食物、口腔洗浄剤 - Google Patents
脱灰抑制剤およびそれを含む飲食物、口腔洗浄剤Info
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- JPH1087461A JPH1087461A JP8265497A JP26549796A JPH1087461A JP H1087461 A JPH1087461 A JP H1087461A JP 8265497 A JP8265497 A JP 8265497A JP 26549796 A JP26549796 A JP 26549796A JP H1087461 A JPH1087461 A JP H1087461A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 歯の硬組織が酸により溶解する現象を抑制す
る脱灰抑制剤であって、イソマルトオリゴ糖還元物を有
効成分とすることを特徴とする脱灰抑制剤。2糖類イソ
マルトオリゴ糖還元物または3糖類イソマルトオリゴ糖
還元物を主有効成分とする。好ましくは2糖類イソマル
トオリゴ糖還元物20%以上および/または3糖類イソ
マルトオリゴ糖還元物を20%以上含む。これらの脱灰
抑制剤を含む飲食物または口腔洗浄剤。本発明における
飲食物とは、経口的に摂取する食品全般を示すものであ
る。本発明における口腔洗浄剤とは、歯磨き剤、洗口
剤、口臭防止剤、うがい薬など、口腔衛生のために用い
られるものを示すものである。 【効果】 う蝕誘発性のある飲食物に含有させ、そのう
蝕誘発性を減弱させるのに有効に使用することができ
る。この場合、スクロース含有飲食物に加えてももちろ
ん効果を示すが、水不溶性グルカン抑制作用では解決で
きないスクロースを含まないう蝕誘発性飲食物に対して
も有効である。
る脱灰抑制剤であって、イソマルトオリゴ糖還元物を有
効成分とすることを特徴とする脱灰抑制剤。2糖類イソ
マルトオリゴ糖還元物または3糖類イソマルトオリゴ糖
還元物を主有効成分とする。好ましくは2糖類イソマル
トオリゴ糖還元物20%以上および/または3糖類イソ
マルトオリゴ糖還元物を20%以上含む。これらの脱灰
抑制剤を含む飲食物または口腔洗浄剤。本発明における
飲食物とは、経口的に摂取する食品全般を示すものであ
る。本発明における口腔洗浄剤とは、歯磨き剤、洗口
剤、口臭防止剤、うがい薬など、口腔衛生のために用い
られるものを示すものである。 【効果】 う蝕誘発性のある飲食物に含有させ、そのう
蝕誘発性を減弱させるのに有効に使用することができ
る。この場合、スクロース含有飲食物に加えてももちろ
ん効果を示すが、水不溶性グルカン抑制作用では解決で
きないスクロースを含まないう蝕誘発性飲食物に対して
も有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソマルトオリゴ糖還
元物を有効成分とした脱灰抑制剤、およびそれを含む飲
食物、口腔洗浄剤に関する。
元物を有効成分とした脱灰抑制剤、およびそれを含む飲
食物、口腔洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】歯の硬組織(エナメル質、象牙質)が溶
解(脱灰)する現象を“う蝕”という。う蝕の発症には
歯垢形成、口腔内細菌、糖質、歯質など多くの因子が関
与している。これらの因子を考慮した多方面からのう蝕
低減化法が開発されている。
解(脱灰)する現象を“う蝕”という。う蝕の発症には
歯垢形成、口腔内細菌、糖質、歯質など多くの因子が関
与している。これらの因子を考慮した多方面からのう蝕
低減化法が開発されている。
【0003】イソマルトシル(モノ、ジ、トリ)グルコ
ース還元物がスクロース依存性の水不溶性グルカンの合
成を抑制することからこれをう蝕予防に利用する従来技
術が知られている。 (1)イソマルトシル モノ−グルコースの還元物(イ
ソマルトトリイトール、パニトールなど)を含有した低
う蝕性飲食物とその製造方法に関する特公昭62−51
585には、虫歯誘発性を抑制するために飲食物に用い
られるがスクロースと併用する場合にその含有量は、イ
ソマルトシル モノ−グルコースの還元物の量をスクロ
ースに対して重量比で5倍以上望ましくは10倍以上が
好適であること、用途にはう蝕抑制の他、ビヒダス菌増
殖促進剤、増量剤などへの使用例が示されている。
ース還元物がスクロース依存性の水不溶性グルカンの合
成を抑制することからこれをう蝕予防に利用する従来技
術が知られている。 (1)イソマルトシル モノ−グルコースの還元物(イ
ソマルトトリイトール、パニトールなど)を含有した低
う蝕性飲食物とその製造方法に関する特公昭62−51
585には、虫歯誘発性を抑制するために飲食物に用い
られるがスクロースと併用する場合にその含有量は、イ
ソマルトシル モノ−グルコースの還元物の量をスクロ
ースに対して重量比で5倍以上望ましくは10倍以上が
好適であること、用途にはう蝕抑制の他、ビヒダス菌増
殖促進剤、増量剤などへの使用例が示されている。
【0004】(2)特公平7−22にはイソマルトシル
ジ−及び/又はトリ−グルコースの還元物(イソマル
トテトライトール、イソマルトペンタイトールなど)を
有効成分とするう蝕抑制用添加剤によるスクロース含有
飲食物中のスクロースに起因する水不溶性グルカンの生
成を抑制する方法、(3)特公平7−23にはイソマル
トシル ジ−グルコースの還元物を有効成分とするスク
ロース含有飲食物のためのう蝕抑制用添加剤、(4)特
公平7−24にはスクロース含有飲食物にイソマルトシ
ル ジ−グルコースの還元物をう蝕抑制用添加剤として
含有したスクロース含有飲食物がそれぞれ示されてい
る。
ジ−及び/又はトリ−グルコースの還元物(イソマル
トテトライトール、イソマルトペンタイトールなど)を
有効成分とするう蝕抑制用添加剤によるスクロース含有
飲食物中のスクロースに起因する水不溶性グルカンの生
成を抑制する方法、(3)特公平7−23にはイソマル
トシル ジ−グルコースの還元物を有効成分とするスク
ロース含有飲食物のためのう蝕抑制用添加剤、(4)特
公平7−24にはスクロース含有飲食物にイソマルトシ
ル ジ−グルコースの還元物をう蝕抑制用添加剤として
含有したスクロース含有飲食物がそれぞれ示されてい
る。
【0005】しかし、上記(1)〜(4)の発明におい
ては、イソマルトシル(モノ、ジ、トリ)グルコース還
元物がスクロース依存性の水不溶性グルカン合成を抑制
する作用により歯垢の形成が抑制され、う蝕が誘発され
難くなるという作用機作に基づいている。つまり、上記
(1)〜(4)の発明におけるイソマルトシル(モノ、
ジ、トリ)グルコース還元物はスクロースと拮抗的に作
用して抑制効果を示すため、スクロースを含有する飲食
物に共に加えられてその飲食物のう蝕誘発性を低減して
いる。しかし、スクロース非含有のう蝕誘発性飲食物も
多く、不溶性グルカン合成によるう蝕とは別の作用機作
によってもう蝕が起こる。例えば異性化糖で甘味を付し
た飲食物は口腔内で酸を産生する。また、乳酸飲料、炭
酸飲料、一部のキャンデーなども、そのものに酸が含ま
れているため、歯を直接溶解することが問題となってい
る。
ては、イソマルトシル(モノ、ジ、トリ)グルコース還
元物がスクロース依存性の水不溶性グルカン合成を抑制
する作用により歯垢の形成が抑制され、う蝕が誘発され
難くなるという作用機作に基づいている。つまり、上記
(1)〜(4)の発明におけるイソマルトシル(モノ、
ジ、トリ)グルコース還元物はスクロースと拮抗的に作
用して抑制効果を示すため、スクロースを含有する飲食
物に共に加えられてその飲食物のう蝕誘発性を低減して
いる。しかし、スクロース非含有のう蝕誘発性飲食物も
多く、不溶性グルカン合成によるう蝕とは別の作用機作
によってもう蝕が起こる。例えば異性化糖で甘味を付し
た飲食物は口腔内で酸を産生する。また、乳酸飲料、炭
酸飲料、一部のキャンデーなども、そのものに酸が含ま
れているため、歯を直接溶解することが問題となってい
る。
【0006】五炭糖のキシロース還元物(単糖)のキシ
リトールについては、その脱灰抑制作用が報告されてい
る。Caries Res.,18,296−301
(1984)には、高濃度のキシリトールは歯のエナメ
ル質の脱灰をin vitroで抑制することが、Ca
ries Res.,24,256−257(199
0)には、キシリトールとフッ化物はin vitro
でエナメル質脱灰抑制に相加的な効果を示すことがそれ
ぞれ報告されている。また再石灰化(再鉱化)作用(脱
灰した歯の硬組織が再形成される現象)について、特開
平03−48613に示されている。そこには、キシリ
トールが10〜20%、フッ化物が150〜1800p
pm以下の有効成分を含む、歯磨き剤、洗口剤の利用
で、歯が再鉱化(再石灰化)されることが記載されてい
る。
リトールについては、その脱灰抑制作用が報告されてい
る。Caries Res.,18,296−301
(1984)には、高濃度のキシリトールは歯のエナメ
ル質の脱灰をin vitroで抑制することが、Ca
ries Res.,24,256−257(199
0)には、キシリトールとフッ化物はin vitro
でエナメル質脱灰抑制に相加的な効果を示すことがそれ
ぞれ報告されている。また再石灰化(再鉱化)作用(脱
灰した歯の硬組織が再形成される現象)について、特開
平03−48613に示されている。そこには、キシリ
トールが10〜20%、フッ化物が150〜1800p
pm以下の有効成分を含む、歯磨き剤、洗口剤の利用
で、歯が再鉱化(再石灰化)されることが記載されてい
る。
【0007】さらに、糖類還元物以外のものを有効成分
とする脱灰抑制作用については例えばフッ化物など以下
のものが公知となっている。特開昭55−35015に
は、水溶性ヘキサフルオロチタン酸塩を必須成分とし、
歯牙硬組織の酸による脱灰を抑制し、優れた抗う蝕効果
を発揮するう蝕の予防及び進行抑制用組成物、特表平7
−505400には、再石灰化に対し負に影響すること
なしに脱灰を阻害するための水溶性リン酸塩の使用につ
いてそれぞれ記載されている。
とする脱灰抑制作用については例えばフッ化物など以下
のものが公知となっている。特開昭55−35015に
は、水溶性ヘキサフルオロチタン酸塩を必須成分とし、
歯牙硬組織の酸による脱灰を抑制し、優れた抗う蝕効果
を発揮するう蝕の予防及び進行抑制用組成物、特表平7
−505400には、再石灰化に対し負に影響すること
なしに脱灰を阻害するための水溶性リン酸塩の使用につ
いてそれぞれ記載されている。
【0008】このように、脱灰抑制作用等については、
いくつかの物質について公知になっているだけであり、
その技術の豊富化が求められている。
いくつかの物質について公知になっているだけであり、
その技術の豊富化が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はイソマルトオ
リゴ糖還元物を脱灰抑制剤として提供することを目的と
する。本発明はイソマルトオリゴ糖還元物の歯の硬組織
が酸によって溶解する現象を抑制する作用を利用する脱
灰抑制剤を提供することを目的とする。さらに本発明は
イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分とする脱灰抑制剤
を含む飲食物、および口腔洗浄剤を提供することを目的
とする。
リゴ糖還元物を脱灰抑制剤として提供することを目的と
する。本発明はイソマルトオリゴ糖還元物の歯の硬組織
が酸によって溶解する現象を抑制する作用を利用する脱
灰抑制剤を提供することを目的とする。さらに本発明は
イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分とする脱灰抑制剤
を含む飲食物、および口腔洗浄剤を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のとおり、脱灰とは
歯の硬組織が溶解する現象をいい、したがって、脱灰抑
制剤は、歯に作用させた場合、歯の硬組織が溶解(脱
灰)する現象を抑制することによって、う蝕を予防する
ことができるものを指す。本発明者らはイソマルトオリ
ゴ糖還元物に歯の硬組織が酸により溶解する現象を抑制
する作用があることを見いだし、イソマルトオリゴ糖還
元物の歯の硬組織の酸による溶解抑制作用に基づく脱灰
抑制剤の発明を完成するに至った。
歯の硬組織が溶解する現象をいい、したがって、脱灰抑
制剤は、歯に作用させた場合、歯の硬組織が溶解(脱
灰)する現象を抑制することによって、う蝕を予防する
ことができるものを指す。本発明者らはイソマルトオリ
ゴ糖還元物に歯の硬組織が酸により溶解する現象を抑制
する作用があることを見いだし、イソマルトオリゴ糖還
元物の歯の硬組織の酸による溶解抑制作用に基づく脱灰
抑制剤の発明を完成するに至った。
【0011】また、歯の硬組織が脱灰した部位に、カル
シウム、リンなどの硬組織成分が再沈着し、再形成され
る現象である再石灰化作用も、う蝕を防止する作用と考
えられる。脱灰抑制作用と再石灰化作用の関係について
は明らかにされていないが、本発明のイソマルトオリゴ
糖還元物は脱灰抑制作用が顕著であるため、同時に再石
灰化作用を促進している可能性も示唆される。
シウム、リンなどの硬組織成分が再沈着し、再形成され
る現象である再石灰化作用も、う蝕を防止する作用と考
えられる。脱灰抑制作用と再石灰化作用の関係について
は明らかにされていないが、本発明のイソマルトオリゴ
糖還元物は脱灰抑制作用が顕著であるため、同時に再石
灰化作用を促進している可能性も示唆される。
【0012】すなわち、本発明は歯の硬組織が酸により
溶解する現象を抑制する作用に基づく脱灰抑制剤であっ
て、イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分とする脱灰抑
制剤である。本発明におけるイソマルトオリゴ糖還元物
の脱灰抑制作用は後で示す実験例より明らかなように、
キシリトールよりも強い作用効果を示す。また、フッ化
物、リン酸塩などの脱灰抑制剤は食品に用いた場合、
味、加工適性、安全性などが問題となるが、本発明にお
いてはこれらは問題ない。
溶解する現象を抑制する作用に基づく脱灰抑制剤であっ
て、イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分とする脱灰抑
制剤である。本発明におけるイソマルトオリゴ糖還元物
の脱灰抑制作用は後で示す実験例より明らかなように、
キシリトールよりも強い作用効果を示す。また、フッ化
物、リン酸塩などの脱灰抑制剤は食品に用いた場合、
味、加工適性、安全性などが問題となるが、本発明にお
いてはこれらは問題ない。
【0013】本発明で用いるイソマルトオリゴ糖還元物
について説明する。イソマルトオリゴ糖還元物は構成糖
がグルコースおよびグルシトール残基からなり、分子内
にα1→4結合以外の結合を少なくとも1つ以上有する
オリゴ糖アルコールの総称で、2糖類ではイソマルチト
ール(6−O−αグルコシル−グルシトール)、コージ
ビオイトール(2−O−αグルコシル−グルシトー
ル)、ニゲロイトール(3−O−αグルコシル−グルシ
トール)、3糖類ではパニトール(4−O−αイソマル
トシル−グルシトール)、イソマルトトリイトール(6
−O−αイソマルトシル−グルシトール)などが、4糖
類以上ではイソマルトシルマルチトール(4,4−O−
αイソマルトシル−マルチトール)、イソマルトテトラ
イトール(6,6−O−αイソマルトシル−イソマルチ
トール)、イソマルトペンタイトール(6,6,6−O−
αイソマルトシル−イソマルトトリイトール)などを含
む。これらイソマルトオリゴ糖還元物の製法は特に限定
されないが、工業的には酵素による転位反応、縮合反
応、あるいは化学合成によって製造される。
について説明する。イソマルトオリゴ糖還元物は構成糖
がグルコースおよびグルシトール残基からなり、分子内
にα1→4結合以外の結合を少なくとも1つ以上有する
オリゴ糖アルコールの総称で、2糖類ではイソマルチト
ール(6−O−αグルコシル−グルシトール)、コージ
ビオイトール(2−O−αグルコシル−グルシトー
ル)、ニゲロイトール(3−O−αグルコシル−グルシ
トール)、3糖類ではパニトール(4−O−αイソマル
トシル−グルシトール)、イソマルトトリイトール(6
−O−αイソマルトシル−グルシトール)などが、4糖
類以上ではイソマルトシルマルチトール(4,4−O−
αイソマルトシル−マルチトール)、イソマルトテトラ
イトール(6,6−O−αイソマルトシル−イソマルチ
トール)、イソマルトペンタイトール(6,6,6−O−
αイソマルトシル−イソマルトトリイトール)などを含
む。これらイソマルトオリゴ糖還元物の製法は特に限定
されないが、工業的には酵素による転位反応、縮合反
応、あるいは化学合成によって製造される。
【0014】前記のように、本発明の脱灰抑制作用によ
るう蝕抑制は、スクロース依存性の水不溶性グルカン合
成を抑制することによるう蝕抑制とは全く異なるメカニ
ズムによるものである。う蝕は、歯の硬組織が溶解され
て起こる現象であり、この現象は、発酵性糖質を歯垢
内の口腔内細菌が利用して酸を生じる、あるいは酸性
食品中の酸を摂取する、ことで生じたあるいは摂取した
酸により引き起こされる。スクロース依存性の水不溶性
グルカンは、口腔内細菌とともに歯に付着し、の前段
階である歯垢形成に関与する物質であるため、このグル
カン合成を抑制することでう蝕予防につながる。しか
し、スクロースの摂取を完全に制限しない限り、歯垢は
口腔内に存在し、そのための反応は発酵性糖質を摂取
する度に起こるし、の反応は歯垢の関与なしに起こ
る。脱灰抑制作用は、、の如何を問わず、生じたあ
るいは摂取した酸による歯の硬組織の溶解を抑制するこ
とでう蝕を抑制するメカニズムである。
るう蝕抑制は、スクロース依存性の水不溶性グルカン合
成を抑制することによるう蝕抑制とは全く異なるメカニ
ズムによるものである。う蝕は、歯の硬組織が溶解され
て起こる現象であり、この現象は、発酵性糖質を歯垢
内の口腔内細菌が利用して酸を生じる、あるいは酸性
食品中の酸を摂取する、ことで生じたあるいは摂取した
酸により引き起こされる。スクロース依存性の水不溶性
グルカンは、口腔内細菌とともに歯に付着し、の前段
階である歯垢形成に関与する物質であるため、このグル
カン合成を抑制することでう蝕予防につながる。しか
し、スクロースの摂取を完全に制限しない限り、歯垢は
口腔内に存在し、そのための反応は発酵性糖質を摂取
する度に起こるし、の反応は歯垢の関与なしに起こ
る。脱灰抑制作用は、、の如何を問わず、生じたあ
るいは摂取した酸による歯の硬組織の溶解を抑制するこ
とでう蝕を抑制するメカニズムである。
【0015】スクロースを含む飲食物と一緒に用いるこ
とにより、水不溶性グルカンの合成を抑制することで、
う蝕を抑制するイソマルトシル(モノ、ジ、トリ)グル
コースの還元物が知られている。イソマルトシル モノ
−グルコース還元物は、イソマルトトリイトール、パニ
トールなどの3糖類還元物を指し、イソマルトシルジ−
グルコース還元物はイソマルトテトライトールなどの4
糖類還元物を指し、イソマルトシル トリ−グルコース
還元物は5糖類還元物を指す。
とにより、水不溶性グルカンの合成を抑制することで、
う蝕を抑制するイソマルトシル(モノ、ジ、トリ)グル
コースの還元物が知られている。イソマルトシル モノ
−グルコース還元物は、イソマルトトリイトール、パニ
トールなどの3糖類還元物を指し、イソマルトシルジ−
グルコース還元物はイソマルトテトライトールなどの4
糖類還元物を指し、イソマルトシル トリ−グルコース
還元物は5糖類還元物を指す。
【0016】水不溶性グルカンの合成を抑制することで
知られているイソマルトシル(モノ、ジ、トリ)還元物
は、う蝕の直接の原因、つまり歯の硬組織の酸による溶
解そのものを抑制する作用をもつかどうかについては全
く知られていない。それゆえ、本願のイソマルトオリゴ
糖還元物は2糖類イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分
として含むことで、本発明の脱灰抑制剤は相違し、その
うえ4糖類以上のイソマルトオリゴ糖還元物では効果が
小さいことにおいても本発明の脱灰抑制剤と相違してい
る。
知られているイソマルトシル(モノ、ジ、トリ)還元物
は、う蝕の直接の原因、つまり歯の硬組織の酸による溶
解そのものを抑制する作用をもつかどうかについては全
く知られていない。それゆえ、本願のイソマルトオリゴ
糖還元物は2糖類イソマルトオリゴ糖還元物を有効成分
として含むことで、本発明の脱灰抑制剤は相違し、その
うえ4糖類以上のイソマルトオリゴ糖還元物では効果が
小さいことにおいても本発明の脱灰抑制剤と相違してい
る。
【0017】本発明ではイソマルトオリゴ糖還元物が、
歯の硬組織の酸による溶解(脱灰)を抑制するものであ
る。したがって、スクロースを含有する飲食物のみなら
ず、の反応を引き起こす発酵性糖質を含む飲食物、
の反応を引き起こす酸性食品についても、生じたあるい
は摂取した酸によるう蝕の発生をすべて抑制することが
できる。更に、歯磨き剤などに入れることで予防的効果
も期待できる。
歯の硬組織の酸による溶解(脱灰)を抑制するものであ
る。したがって、スクロースを含有する飲食物のみなら
ず、の反応を引き起こす発酵性糖質を含む飲食物、
の反応を引き起こす酸性食品についても、生じたあるい
は摂取した酸によるう蝕の発生をすべて抑制することが
できる。更に、歯磨き剤などに入れることで予防的効果
も期待できる。
【0018】イソマルトオリゴ糖還元物の2糖類成分
は、歯の硬組織の酸による溶解を抑制する効果が少量で
も発揮される主有効成分であるが、脱灰抑制剤として用
いる場合には、好ましくは主有効成分として脱灰抑制剤
中に20%以上含むことが望ましい。イソマルトオリゴ
糖還元物の3糖類成分も少量で脱灰抑制効果を示す主有
効成分であるが、脱灰抑制剤として用いる場合には、好
ましくは主有効成分として脱灰抑制剤中に20%以上含
むことが望ましい。また、イソマルトオリゴ糖還元物の
4糖類以上の成分は効果が小さいため、本発明におい
て、イソマルトオリゴ糖還元物の2糖類成分および3糖
類成分を主有効成分として30%以上含むことが好まし
く、さらに好ましくは脱灰抑制剤中に40%以上含むこ
とが望ましい。
は、歯の硬組織の酸による溶解を抑制する効果が少量で
も発揮される主有効成分であるが、脱灰抑制剤として用
いる場合には、好ましくは主有効成分として脱灰抑制剤
中に20%以上含むことが望ましい。イソマルトオリゴ
糖還元物の3糖類成分も少量で脱灰抑制効果を示す主有
効成分であるが、脱灰抑制剤として用いる場合には、好
ましくは主有効成分として脱灰抑制剤中に20%以上含
むことが望ましい。また、イソマルトオリゴ糖還元物の
4糖類以上の成分は効果が小さいため、本発明におい
て、イソマルトオリゴ糖還元物の2糖類成分および3糖
類成分を主有効成分として30%以上含むことが好まし
く、さらに好ましくは脱灰抑制剤中に40%以上含むこ
とが望ましい。
【0019】以上の通り、有効成分であるイソマルトオ
リゴ糖還元物は、歯質に直接作用し酸による溶解(脱
灰)を抑制するため、う蝕誘発性のある飲食物に含有さ
せ、そのう蝕誘発性を減弱させるのに有効に使用するこ
とができる。この場合、スクロース含有飲食物に加えて
ももちろん効果を示すが、非水溶性グルカンの抑制作用
を利用する技術では解決できないスクロースを含まない
う蝕誘発性飲食物に対しても有効である。ここでスクロ
ースを含まないう蝕誘発性飲食物とは、例えばスクロー
ス以外の発酵性糖質(グルコースなど)が用いられた飲
食物、また、乳酸飲料、炭酸飲料、果物ジュースなどの
酸性飲料、キャンデー、ガム、さらにはクエン酸、酢酸
などの有機酸を配合したジュース、キャンデー、惣菜な
どの飲食物のことであり、これらは口腔内細菌によって
代謝され酸を産生したり、あるいは酸そのものを含んで
いるため、口腔内細菌の関与なしに歯を脱灰する作用を
有する飲食物のことである。その他にも、例えば、菓子
類、水産加工品、畜産加工品、缶詰類、調味料などの飲
食物に好適であり、すなわち、本発明における飲食物と
は、経口的に摂取する食品全般を示すものである。
リゴ糖還元物は、歯質に直接作用し酸による溶解(脱
灰)を抑制するため、う蝕誘発性のある飲食物に含有さ
せ、そのう蝕誘発性を減弱させるのに有効に使用するこ
とができる。この場合、スクロース含有飲食物に加えて
ももちろん効果を示すが、非水溶性グルカンの抑制作用
を利用する技術では解決できないスクロースを含まない
う蝕誘発性飲食物に対しても有効である。ここでスクロ
ースを含まないう蝕誘発性飲食物とは、例えばスクロー
ス以外の発酵性糖質(グルコースなど)が用いられた飲
食物、また、乳酸飲料、炭酸飲料、果物ジュースなどの
酸性飲料、キャンデー、ガム、さらにはクエン酸、酢酸
などの有機酸を配合したジュース、キャンデー、惣菜な
どの飲食物のことであり、これらは口腔内細菌によって
代謝され酸を産生したり、あるいは酸そのものを含んで
いるため、口腔内細菌の関与なしに歯を脱灰する作用を
有する飲食物のことである。その他にも、例えば、菓子
類、水産加工品、畜産加工品、缶詰類、調味料などの飲
食物に好適であり、すなわち、本発明における飲食物と
は、経口的に摂取する食品全般を示すものである。
【0020】さらに、非う蝕誘発性の飲食物や口腔洗浄
剤に本発明のイソマルトオリゴ糖還元物を含有させて、
歯の硬組織の酸による脱灰を抑制する耐酸性強化などの
予防的使用にも有効である。ここで、口腔洗浄剤とは、
歯磨き剤、洗口剤、口臭防止剤、うがい薬など、口腔衛
生のために用いられるものである。その他、経口使用す
る製剤、例えば、内服薬、トローチなどの製剤全般に用
いることができる。
剤に本発明のイソマルトオリゴ糖還元物を含有させて、
歯の硬組織の酸による脱灰を抑制する耐酸性強化などの
予防的使用にも有効である。ここで、口腔洗浄剤とは、
歯磨き剤、洗口剤、口臭防止剤、うがい薬など、口腔衛
生のために用いられるものである。その他、経口使用す
る製剤、例えば、内服薬、トローチなどの製剤全般に用
いることができる。
【0021】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 マルトース濃度を70重量%水溶液とし、これにアスペ
ルギルス・ニガー系のα−グルコシダーゼを基質1gに
対し0.08単位を添加し、55℃、pH5.0で24
時間反応させた。次いで95℃に15分間保って反応を
止め、イソマルトオリゴ糖含有量約40%の反応液を得
た。この反応液を活性炭にて脱色し、H型およびOH型
イオン交換樹脂で脱塩精製し減圧濃縮して濃度を30重
量%にした。ついで、アルカリ金属型強酸性カチオン交
換樹脂を使用しカラム内温度を75℃に維持しつつ、先
に得た濃縮液を樹脂に対し10%加え、これに75℃の
温水をSV0.14で流して分画し、イソマルトオリゴ
糖含有量約80%の画分(A′)を得た。さらに、この
反応液を同様のクロマトグラフで分離し2糖類成分
(B′)、3糖類成分(C′)、および4糖類以上成分
(D′)を高含有する画分をそれぞれ得た。このように
して得られたA′〜D′の画分を50%水溶液とし、ラ
ネーニッケル10%を添加し、攪拌しながら温度を10
0〜120℃に上げ、水素圧20〜120kg/cm2
にあげて水素添加を行った。水素添加後、ラネーニッケ
ルを除去し上述の方法で脱色、脱塩精製、濃縮、減圧乾
燥後、粉砕して得た水分3%以下の粉末を原料グルコー
スに対しそれぞれ約40%(A)、11%(B)、9%
(C)、6%(D)の収率で得た。
ルギルス・ニガー系のα−グルコシダーゼを基質1gに
対し0.08単位を添加し、55℃、pH5.0で24
時間反応させた。次いで95℃に15分間保って反応を
止め、イソマルトオリゴ糖含有量約40%の反応液を得
た。この反応液を活性炭にて脱色し、H型およびOH型
イオン交換樹脂で脱塩精製し減圧濃縮して濃度を30重
量%にした。ついで、アルカリ金属型強酸性カチオン交
換樹脂を使用しカラム内温度を75℃に維持しつつ、先
に得た濃縮液を樹脂に対し10%加え、これに75℃の
温水をSV0.14で流して分画し、イソマルトオリゴ
糖含有量約80%の画分(A′)を得た。さらに、この
反応液を同様のクロマトグラフで分離し2糖類成分
(B′)、3糖類成分(C′)、および4糖類以上成分
(D′)を高含有する画分をそれぞれ得た。このように
して得られたA′〜D′の画分を50%水溶液とし、ラ
ネーニッケル10%を添加し、攪拌しながら温度を10
0〜120℃に上げ、水素圧20〜120kg/cm2
にあげて水素添加を行った。水素添加後、ラネーニッケ
ルを除去し上述の方法で脱色、脱塩精製、濃縮、減圧乾
燥後、粉砕して得た水分3%以下の粉末を原料グルコー
スに対しそれぞれ約40%(A)、11%(B)、9%
(C)、6%(D)の収率で得た。
【0023】それぞれの糖組成は以下のとおりであっ
た。 A:イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 36.8% イソマルチトール 30.7% コージビオイトール 3.0% ニゲロイトール 3.1% 3糖類成分 28.2% イソマルトトリイトール 16.9% パニトール 7.4% その他(イソマルトオリゴ糖還元物) 3.9% 4糖類以上 25.6% その他 9.4% B:2糖類イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 81.3% 3糖類成分 10.6% 4糖類以上 6.5% その他 1.6% C:3糖類イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 5.7% 3糖類成分 86.6% 4糖類以上 7.5% その他 0.2% D:4糖類以上イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 1.9% 3糖類成分 8.8% 4糖類以上 89.3%
た。 A:イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 36.8% イソマルチトール 30.7% コージビオイトール 3.0% ニゲロイトール 3.1% 3糖類成分 28.2% イソマルトトリイトール 16.9% パニトール 7.4% その他(イソマルトオリゴ糖還元物) 3.9% 4糖類以上 25.6% その他 9.4% B:2糖類イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 81.3% 3糖類成分 10.6% 4糖類以上 6.5% その他 1.6% C:3糖類イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 5.7% 3糖類成分 86.6% 4糖類以上 7.5% その他 0.2% D:4糖類以上イソマルトオリゴ糖還元物 2糖類成分 1.9% 3糖類成分 8.8% 4糖類以上 89.3%
【0024】実施例2 幼若牛永久前歯を用いた。浮石末を用い歯面を研磨後、
1歯あたり7つのエナメルブロックを作成し、ネイルエ
ナメルによってウインドウ(5×4mm)を作成した。
各エナメルブロックをアクリル棒に固定し、実施例1で
調製した被験物質を含む0.1M乳酸緩衝液(pH4.
5)500mlに浸し、37℃で21日間反応させた。
脱灰深度を未脱灰表層から脱灰表層までの距離とし、実
体顕微鏡により測定し、脱灰抑制率を求めた。その結果
を表1に示す 。
1歯あたり7つのエナメルブロックを作成し、ネイルエ
ナメルによってウインドウ(5×4mm)を作成した。
各エナメルブロックをアクリル棒に固定し、実施例1で
調製した被験物質を含む0.1M乳酸緩衝液(pH4.
5)500mlに浸し、37℃で21日間反応させた。
脱灰深度を未脱灰表層から脱灰表層までの距離とし、実
体顕微鏡により測定し、脱灰抑制率を求めた。その結果
を表1に示す 。
【0025】
【表1】
【0026】イソマルトオリゴ糖およびマルチトール、
キシリトール、アラビトール、ソルビトールは、脱灰抑
制効果が多少は見られたが、イソマルトオリゴ糖還元物
と比較するとその効果は非常に小さかった。イソマルト
オリゴ糖還元物は強い脱灰抑制効果を示し、2糖類成
分、3糖類成分において顕著な効果を示し、特に2糖類
成分の方がより強い効果を示した。
キシリトール、アラビトール、ソルビトールは、脱灰抑
制効果が多少は見られたが、イソマルトオリゴ糖還元物
と比較するとその効果は非常に小さかった。イソマルト
オリゴ糖還元物は強い脱灰抑制効果を示し、2糖類成
分、3糖類成分において顕著な効果を示し、特に2糖類
成分の方がより強い効果を示した。
【0027】実施例3 飲食物(酸性飲料水) 酸性飲料水としてオレンジジュース(pH=3.8)、
炭酸飲料(pH=2.5)を用いた。酸性飲料10ml
に実施例1で調製したイソマルトオリゴ糖還元物を10
〜30%となるように混合し、粉末ハイドロキシアパタ
イト(クロマトグラフ用、バイオラッド社)を10mg
添加して、攪拌しながら37℃で4時間インキュベート
した。溶出したカルシウムイオン量を原子吸光度計で測
定し、イソマルトオリゴ糖還元物無添加区と比較して、
脱灰抑制率を算出した。結果を表2に示す。
炭酸飲料(pH=2.5)を用いた。酸性飲料10ml
に実施例1で調製したイソマルトオリゴ糖還元物を10
〜30%となるように混合し、粉末ハイドロキシアパタ
イト(クロマトグラフ用、バイオラッド社)を10mg
添加して、攪拌しながら37℃で4時間インキュベート
した。溶出したカルシウムイオン量を原子吸光度計で測
定し、イソマルトオリゴ糖還元物無添加区と比較して、
脱灰抑制率を算出した。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】実施例4 飲食物(酸性ハードキャンデー) スクロース:水あめ(6:4)からなる固型分55%水
溶液8lに70%イソマルトオリゴ糖還元物水溶液2.
5kgを加え減圧下で水分が2%以下となるまで加熱濃
縮し、これにクエン酸100g及び少量のレモン香料と
着色料を混和し、常法に従って成型しハードキャンデー
を得た。本品はテクスチャー、甘み共に良好でかつ、ク
エン酸による歯の硬組織の直接脱灰が低減化されたキャ
ンデーである。
溶液8lに70%イソマルトオリゴ糖還元物水溶液2.
5kgを加え減圧下で水分が2%以下となるまで加熱濃
縮し、これにクエン酸100g及び少量のレモン香料と
着色料を混和し、常法に従って成型しハードキャンデー
を得た。本品はテクスチャー、甘み共に良好でかつ、ク
エン酸による歯の硬組織の直接脱灰が低減化されたキャ
ンデーである。
【0030】実施例5 口腔洗浄剤(練り歯磨き) 第2リン酸カルシウム 30重量% 改質水酸化アルミニウム 15 プルラン 3 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 グリセリン 15 ポリオキシエチレンソルビタンラウレート 0.5 防腐剤 0.1 イソマルトオリゴ糖還元物 25 水 9.9 本歯磨き剤の使用により歯の耐酸性が強められ、う蝕に
対する予防効果を発揮する。
対する予防効果を発揮する。
【0031】
【発明の効果】有効成分であるイソマルトオリゴ糖還元
物は、歯の硬組織が酸により溶解する脱灰作用を抑制す
るため、う蝕誘発性のある飲食物に含有させ、そのう蝕
誘発性を減弱させるのに有効に使用することができる。
この場合、スクロース含有飲食物に加えてももちろん効
果を示すが、水不溶性グルカン抑制作用では解決できな
いスクロースを含まないう蝕誘発性飲食物、例えばスク
ロース以外の発酵性糖質(グルコースなど)を用いた飲
食物、乳酸飲料、炭酸飲料、果物ジュース、さらにはク
エン酸、酢酸などの有機酸を配合した飲食物に対しても
有効である。
物は、歯の硬組織が酸により溶解する脱灰作用を抑制す
るため、う蝕誘発性のある飲食物に含有させ、そのう蝕
誘発性を減弱させるのに有効に使用することができる。
この場合、スクロース含有飲食物に加えてももちろん効
果を示すが、水不溶性グルカン抑制作用では解決できな
いスクロースを含まないう蝕誘発性飲食物、例えばスク
ロース以外の発酵性糖質(グルコースなど)を用いた飲
食物、乳酸飲料、炭酸飲料、果物ジュース、さらにはク
エン酸、酢酸などの有機酸を配合した飲食物に対しても
有効である。
Claims (6)
- 【請求項1】 歯の硬組織が酸により溶解する現象を抑
制する脱灰抑制剤であって、イソマルトオリゴ糖還元物
を有効成分とすることを特徴とする脱灰抑制剤。 - 【請求項2】 2糖類イソマルトオリゴ糖還元物を主有
効成分とする請求項1の脱灰抑制剤。 - 【請求項3】 3糖類イソマルトオリゴ糖還元物を主有
効成分とする請求項1の脱灰抑制剤。 - 【請求項4】 2糖類イソマルトオリゴ糖還元物20%
以上および/または3糖類イソマルトオリゴ糖還元物を
20%以上含む請求項1〜3の脱灰抑制剤。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの脱灰抑制剤を
含む飲食物。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかの脱灰抑制剤を
含む口腔洗浄剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8265497A JPH1087461A (ja) | 1996-09-14 | 1996-09-14 | 脱灰抑制剤およびそれを含む飲食物、口腔洗浄剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8265497A JPH1087461A (ja) | 1996-09-14 | 1996-09-14 | 脱灰抑制剤およびそれを含む飲食物、口腔洗浄剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087461A true JPH1087461A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17418010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8265497A Pending JPH1087461A (ja) | 1996-09-14 | 1996-09-14 | 脱灰抑制剤およびそれを含む飲食物、口腔洗浄剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1087461A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505027A (ja) * | 2000-08-01 | 2004-02-19 | スミスクライン ビーチャム パブリック リミテッド カンパニー | 新規な組成物及び使用 |
JP2011529093A (ja) * | 2008-07-28 | 2011-12-01 | ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト | 知覚過敏歯の処置方法 |
JP2014110818A (ja) * | 2006-04-05 | 2014-06-19 | Intercontinental Great Brands Llc | 菓子組成物及びキット |
-
1996
- 1996-09-14 JP JP8265497A patent/JPH1087461A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505027A (ja) * | 2000-08-01 | 2004-02-19 | スミスクライン ビーチャム パブリック リミテッド カンパニー | 新規な組成物及び使用 |
JP2014110818A (ja) * | 2006-04-05 | 2014-06-19 | Intercontinental Great Brands Llc | 菓子組成物及びキット |
JP2011529093A (ja) * | 2008-07-28 | 2011-12-01 | ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト | 知覚過敏歯の処置方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050422 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050621 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070412 |