JPH1086516A - 多色感熱記録材料 - Google Patents

多色感熱記録材料

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JPH1086516A
JPH1086516A JP8242778A JP24277896A JPH1086516A JP H1086516 A JPH1086516 A JP H1086516A JP 8242778 A JP8242778 A JP 8242778A JP 24277896 A JP24277896 A JP 24277896A JP H1086516 A JPH1086516 A JP H1086516A
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JP
Japan
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layer
heat
ultraviolet absorber
sensitive
coloring
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Pending
Application number
JP8242778A
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English (en)
Inventor
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Haruo Omura
春夫 尾村
Satoshi Fukui
福井  聡
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】上層の感熱発色層の光定着時に下層の感熱発色
層の発色性が低下しない多色感熱記録材料の提供。 【解決手段】支持体上に、異なる色調に発色する光定着
可能な少なくとも2層の感熱発色層を設けてなる多色感
熱記録材料において、該感熱発色層の少なくとも1層が
酸化発色型ロイコ染料と酸化剤、及び光還元剤を含有す
る感熱発色層であり、かつ、光定着可能な少なくとも2
層の感熱記録層の間に紫外線吸収剤を含有する層を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ異なった
色調に発色する2層以上の感熱発色層を有する多色感熱
記録材料に関するものである。さらに詳しく述べるなら
ば、本発明は異なる光波長によって光定着が可能な2層
以上の感熱発色層を有する多色感熱記録材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に紙、合成紙、ま
たはプラスチックフィルム等からなる支持体上に、発色
性物質と顕色剤と接着剤とを主成分として含む感熱発色
層を設けたものであって、これらの発色性物質と顕色剤
とを熱エネルギーによって反応させて発色記録画像を得
ることができる。また、感熱記録方法は、記録装置がコ
ンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であるな
どの利点を有し、ファクシミリや自動券売機、科学計測
機器の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、C
AD、CRT医療画像用等の各種プリンター、プロッタ
ーの出力方法として広く使用されている。感熱記録材料
は、その用途の拡大に伴って要求される性能も多様化し
ており、例えば高感度化、画像安定化、多色記録化等を
あげることができる。特に多色記録化については応用範
囲が広いため、現在までに多数の記録材料が研究提案さ
れている。
【0003】例えば、特開昭48−86543号公報、
および特開昭51−146239号公報などには、異な
る色に発色できる2層の感熱発色層を設け、異なる熱量
を与えることにより識別可能な2色を得る感熱記録材料
の記載がある。このような感熱記録材料は、比較的安価
に製造できるという利点を有するが、低温発色層の定着
ができないため各々の層を独立に発色させることができ
ない。すなわち高温発色時に高温発色層の発色だけでな
く低温発色層の発色も同時におこるため、高温発色層だ
けの発色色調を得ることができないという欠点があっ
た。
【0004】一方、特開昭55−81193号公報、お
よび特開平2−80287号公報には、高温加熱時に低
温発色層の発色系に対して消色作用を有する消色剤を用
いることにより、高温加熱時には高温発色層のみの発色
色調を得る方法が開示されている。これにより、低温発
色時には低温発色層のみ、高温発色時には高温発色層の
みの色調を得ることができる。しかしながらこの方法で
は、高温発色層と低温発色層双方を同時に発色させるこ
とができず、やはり発色色調が限られてしまうという欠
点があった。
【0005】また、ジアゾ化合物を発色成分として異な
る発色色調を有する複数の感熱記録層を積層してなる光
定着型の多色感熱記録材料が、特開昭61−40192
号公報等に記載されている。これは、加熱することでジ
アゾ化合物とカップリング成分を反応させる発色工程と
光を照射することでジアゾ化合物を分解させる光定着工
程を繰り返すことで、各層の単色発色のみならず、混色
の発色も可能な幅広い多色画像を得るというものであ
る。しかし、この方式では、1種類のジアゾ化合物だけ
を選択的に光分解することは困難であり、上層のジアゾ
化合物を光分解する時に、下層に含有されるジアゾ化合
物も分解されてしまうため、下層の感熱発色層の発色性
が低下するという問題点があった。さらに、この方法で
は光定着時にジアゾ化合物に由来する淡色の発色物が生
成し、未発色部分が変色する、いわゆるステインを発生
しがちであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の多色感
熱記録材料の有する上記問題点を解消しようとするもの
である。すなわち、本発明はそれぞれ異なった色調に発
色する2層以上の感熱発色層を有する多色感熱記録材料
において、光定着が可能で光定着時の未発色部分の変色
が極めて少なく、かつ、上層の感熱発色層の光定着時に
下層の感熱発色層の発色性が低下しない多色感熱記録材
料を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
異なる色調に発色する光定着可能な少なくとも2層の感
熱発色層を設けてなる多色感熱記録材料において、該感
熱発色層の少なくとも1層が酸化発色型ロイコ染料と酸
化剤、及び光還元剤を含有する感熱発色層であり、か
つ、光定着可能な少なくとも2層の感熱記録層の間に紫
外線吸収剤を含有する層を設けたことを特徴とする多色
感熱記録材料に存する。さらには、前記紫外線吸収剤が
マイクロカプセル中に内包されていることを特徴とする
多色感熱記録材料に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の多色感熱記録材料は、支
持体上に、光により定着可能な感熱発色層を2層以上設
けた構成であって、該光定着可能な感熱発色層の少なく
とも1層が酸化発色型ロイコ染料と酸化剤、及び光還元
剤を含有する感熱発色層であり、かつ、光定着可能な2
層の感熱発色層の間に少なくとも1層の紫外線吸収剤を
含有する層を設けてなる多色感熱記録材料である。
【0009】酸化発色型ロイコ染料と酸化剤、及び光還
元剤を含有する感熱発色層は加熱すると酸化発色型ロイ
コ染料が酸化剤により酸化されて発色する。一方、光照
射を受けると、光還元剤が活性化し還元性を示し、この
還元性のため、光照射後これをさらに加熱しても酸化発
色型ロイコ染料の酸化が起きないため発色しない。すな
わち、酸化発色型ロイコ染料と酸化剤、及び光還元剤を
含有する感熱発色層とすることで、光定着可能な感熱発
色層とすることができる。光還元剤の活性化に際して
は、ジアゾ化合物の光分解時にみられるような淡色の発
色物の生成はなく、このため光定着時の未発色部の変色
はみられない。
【0010】本発明においては酸化発色型ロイコ染料を
利用した感熱発色層を含む少なくとも2層の光定着でき
る感熱発色層の間に紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収
剤層を設ける。この構成とすることで、紫外線吸収剤層
より下層の感熱発色層には紫外線吸収剤で吸収される波
長を有する光は、到達することができなくなる。すなわ
ち、紫外線吸収剤の吸収波長以外の光のみが到達する。
上層の感熱発色層を定着する時の光を吸収する紫外線吸
収剤層を上層と下層の間に設けることで、下層の感熱発
色層は、上層の光定着時に光の影響を受けないようにす
ることができる。すなわち、適当な紫外線吸収剤を選ぶ
ことで、上層の感熱発色層の光定着波長と、下層の感熱
発色層の光定着波長を変えることができる。
【0011】いいかえれば、上層の感熱発色層の定着を
行うために用いる光の波長領域が下層の感熱発色層の定
着を行うための光の波長領域と重なる場合、紫外線吸収
剤層がなければ、上層定着時に下層の不本意な定着が起
こり下層の発色能力著しく低下するが、この重なる部分
に吸収を持つ紫外線吸収剤層を設けることで、この不本
意な定着を抑えることができるということである。ま
た、紫外線吸収剤層を設けることは、下層に含まれる発
色成分が光に長時間さらされた場合に酸化され発色する
のを抑える効果があるため記録後の耐光性を向上する効
果がある。
【0012】本発明で使用することのできる紫外線吸収
剤は、ベンゾフェノン系、シアノアクリレート系、オキ
ザリックアシッドアニリド系、ベンゾトリアゾール系、
安息香酸誘導体系などがあり、これらを例示するが、本
発明はもちろんこれらに限定されるわけではなく、また
2種以上を併用することもできる。なお( )内の数値
は紫外線吸収剤の最大吸収波長を示す。
【0013】ベンゾフェノン系としては、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン(288nm)、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン(286nm)、2,
2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェ
ノン(339nm)、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン(342nm)、2,2’,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(345n
m)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−
5−スルホン酸(285nm)、2,2’−ジヒドロキ
シ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホ
ン酸ナトリウム(333nm)をあげることができる。
【0014】シアノアクリレート系としては、2−シア
ノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル(303n
m)、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸−2
−エチルヘキシル(303nm)を、また、オキザリッ
クアシッドアニリド系としては、2−エトキシ−2’−
エチルオキザリックアシッドビスアニリド(303n
m)、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エ
チルオキザリックアシッドビスアニリド(306nm)
をあげることができる。
【0015】ベンゾトリアゾール系としては、2−
(5’−メチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール(340nm)、2−〔2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル〕−2H−ベンゾトリアゾール(346nm)、2−
(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール(345nm)、2−
(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(3
53nm)、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル
−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール(352nm)、2−(3’,5’−ジ−te
rt−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール(346nm)、メチル−3−〔3−tert
−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリ
エチレングリコール(分子量約300)との縮合物(3
43nm)、2−(3’−ドデシル−5’−メチル−
2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(34
4nm)、5−tert−ブチル−3−(5−クロロ−
2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキ
シベンゼン−プロピオン酸オクチル(351nm)、2
−(5’−tert−オクチル−2’−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾール(340nm)、2−〔2’
−ヒドロキシ−4’−(2”−エチルヘキシル)オキシ
フェニル〕ベンゾトリアゾール(350nm)を、さら
に安息香酸誘導体としては、2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−
4’−ヒドロキシベンゾエート(269nm)をあげる
ことができる。
【0016】本発明において使用する紫外線吸収剤の種
類は、光還元剤の活性化波長やジアゾ化合物の分解波長
等に由来する光定着型感熱発色層の定着波長により選択
すれば良い。なお、紫外線吸収剤は、単位面積あたりに
0.1〜3.0g/m2となるように存在させるのが好
ましく、より好ましくは0.2〜2.0g/m2となる
ようにする。0.1g/m2より少ないと上層と下層の
感熱発色層の光定着波長の区分けが不十分となることが
あり、また3.0g/m2より多くしてもそれ以上の効
果が望めない。
【0017】本発明で用いる酸化発色型ロイコ染料は、
通常は無色または淡色の化合物であり酸化により発色体
を形成する化合物である。例えば特公平2−14353
号公報、特開昭62−198494号公報、米国特許第
3445234号明細書等に記載されているアミノトリ
アリールメタン、アミノキサンテン、アミノチオキサン
テン、アミノ−9,10−ジヒドロアクリジン、アミノ
フェノキサジン、アミノフェノチアジン、アミノジヒド
ロフェナジン、アミノジフェニルメタン、ロイコインダ
ミン、アミノヒドロシンナミック酸、ヒドラジン、ロイ
コインジゴイド染料、アミノ−2,3−ジヒドロアント
ラキノン、テトラハロ−p,p’−ビフェノール、2−
(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール、フェネチルアニリン等の化合物やアルコキシ
キサンテン化合物等をあげることができる。いずれも1
つまたは2つの水素原子を失うことにより発色構造をと
る化合物であり、これらのうちでも、発色感度、定着性
などの観点からアミノトリアリールメタン、アミノジフ
ェニルメタン、アミノキサンテン、アミノフェノチアジ
ン、アミノフェノキサジン、アルコキシキサンテン等を
好ましく用いることができる。
【0018】具体例としては、アミノフェノチアジン、
アミノフェノキサジン系としては3,7−ビス(ジメチ
ルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジン、3,7
−ビス(ジメチルアミノ)−10−(p−トルオイル)
フェノチアジン、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−ピバロイルフェノチアジン、3,7−ビス(ジエチ
ルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジン、3,7
−ビス(ジエチルアミノ)−10−(p−トルオイル)
フェノキサジン等をあげることができる。
【0019】アミノトリアリールメタン、アミノジフェ
ニルメタン系としてはアミノトリス(4−ジメチルアミ
ノフェニル)メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニ
ル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メ
タン、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチル
フェニル)メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス
(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−(4−
ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジメチル
アミノ−2−メチルフェニル)−(4−ジメチルアミノ
フェニル)メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−(2−メトキシカルボニルフェニル)メタン、ビ
ス(4−ジメチルアミノフェニル)−(4−ジメチルア
ミノ−2−メトキシカルボニルフェニル)メタン、(4
−ジメチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−
2−メチル)−(4−ジメチルアミノ−2−メトキシカ
ルボニルフェニル)メタン、ビス(1−エチル−2−メ
チルインドール−3−イル)−(2−メトキシカルボニ
ルフェニル)メタン、ビス(1−メチル−2−フェニル
インドール−3−イル)−(2−メトキシカルボニルフ
ェニル)メタン等をあげることができる。
【0020】さらに、(2−メチル−4−ジメチルアミ
ノフェニル)−(1−エチル−2−メチルインドール−
3−イル)−(2−メトキシカルボニルフェニル)メタ
ン、(2−メチル−4−ジメチルアミノフェニル)−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−
(2−ブトキシカルボニルフェニル)メタン、(2−メ
チル−4−ジエチルアミノフェニル)−(1−エチル−
2−メチルインドール−3−イル)−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)メタン、(2−メトキシ−4−ジメ
チルアミノフェニル)−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)メタン、(2−メチル−4−ジメチルアミノフェニ
ル)−(1−メチル−2−フェニルインドール−3−イ
ル)−(2−メトキシカルボニルフェニル)メタン、
(2−メチル−4−ジメチルアミノフェニル)−(1−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)−(3−メ
トキシカルボニル−2−ピリジル)メタン、(2−メチ
ル−4−ジメチルアミノフェニル)−(1−エチル−2
−メチルインドール−3−イル)−(3−ブトキシカル
ボニル−2−ピリジル)メタン、(2−メチル−4−ジ
エチルアミノフェニル)−(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)−(3−メトキシカルボニル−2
−ピリジル)メタン、(2−メチル−4−ジエチルアミ
ノフェニル)−(1−エチル−2−メチルインドール−
3−イル)−(3−エトキシカルボニル−2−ピリジ
ル)メタン、(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェ
ニル)−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−(3−メトキシカルボニル−2−ピリジル)メタ
ン、(2−メチル−4−ジメチルアミノフェニル)−
(1−メチル−2−フェニルインドール−3−イル)−
(2−メトキシカルボニル−4−メトキシフェニル)メ
タン、(2−メチル−4−ジメチルアミノフェニル)−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−
(2−メトキシカルボニル−3,4,5,6−テトラブ
ロモフェニル)メタン等をあげることができる。
【0021】アルコキシキサンテン系としては3,6−
ジメトキシ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)
キサンテン、3,6−ジメトキシ−9−(2−エトキシ
カルボニルフェニル)キサンテン、3,6−ジメトキシ
−9−(2−ブトキシカルボニルフェニル)キサンテ
ン、3,6−ジブトキシ−9−(2−ブトキシカルボニ
ルフェニル)キサンテン等をあげることができる。
【0022】アミノキサンテン系としては8−ジエチル
アミノ−11−(2−メトキシカルボニルフェニル)−
ベンゾ[a]キサンテン、8−ジエチルアミノ−11−
(2−フェノキシカルボニルフェニル)−ベンゾ[a]
キサンテン、8−ジエチルアミノ−11−(2−エトキ
シカルボニルフェニル)−ベンゾ[a]キサンテン、8
−ジブチルアミノ−11−(2−メトキシカルボニルフ
ェニル)−ベンゾ[a]キサンテン、8−ジブチルアミ
ノ−11−(2−エトキシカルボニルフェニル)−ベン
ゾ[a]キサンテン、8−ジブチルアミノ−11−(2
−ブトキシカルボニルフェニル)−ベンゾ[a]キサン
テン等をあげることができる。
【0023】さらに3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)キサンテン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)
キサンテン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノ−9−(2−エトキシカルボニルフェニル)キサ
ンテン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノ−9−(2−メトキシカルボ
ニルフェニル)キサンテン、3−ジブチルアミノ−7−
(o−クロロアニリノ)−9−(2−メトキシカルボニ
ルフェニル)キサンテン、3−ジメチルアミノ−7−
(m−トリフルオロメチルアニリノ)−9−(2−メト
キシカルボニルフェニル)キサンテン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−アニリノ−9−(2−メトキシカル
ボニルフェニル)キサンテン、3−ピペリジノ−6−メ
チル−7−アニリノ−9−(2−メトキシカルボニルフ
ェニル)キサンテンをあげることができる。
【0024】さらに、3−ジメチルアミノ−7−ジベン
ジルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)
キサンテン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサン
テン、3−ジエチルアミノ−7−クロロ−9−(2−メ
トキシカルボニルフェニル)キサンテン、3−ジブチル
アミノ−6−メチル−7−クロロ−9−(2−エトキシ
カルボニルフェニル)キサンテン、3−ジエチルアミノ
−6、7−ジメチル−9−(2−メトキシカルボニルフ
ェニル)キサンテン、3−(N−エチル−N−p−トル
イジノ)−7−メチル−9−(2−メトキシカルボニル
フェニル)キサンテン、3−ジブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノ−9−(2−メトキシカルボニル−4
−メトキシフェニル)キサンテン、3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノ−9−(2−メトキシカル
ボニル−3,4,5,6−テトラクロロフェニル)キサ
ンテン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−9−(2−
メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、3,6−ビ
ス(ジフェニルアミノ)−9−(2−メトキシカルボニ
ルフェニル)キサンテン等があげられる。これら酸化発
色型ロイコ染料は2種類以上を併用してもよい。
【0025】各感熱発色層において、酸化発色型ロイコ
染料は、単位面積あたりに0.1〜3.0g/m2とな
るように存在させるのが好ましく、より好ましくは0.
3〜2.0g/m2となるようにする。0.1g/m2
り少ないと発色濃度が不十分となることがあり、また
3.0g/m2より多くしてもそれ以上の効果が望めな
い。
【0026】本発明で用いることのできる酸化剤として
はトリアリールメチル化合物、電子吸引基で置換された
キノン化合物等があげられる。トリアリールメチル化合
物としては、例えば、トリフェニルメチルクロライド、
トリフェニルメチルブロマイド等があげられる。また電
子吸引基で置換されたキノン化合物としては、2,5−
ジブロモ−1,4−ベンゾキノン−3,6−ジカルボン
酸−ジ−n−ヘキシルエステル、2,5−ジクロロ−
1,4−ベンゾキノン−3,6−ジカルボン酸−ジイソ
ブチルエステル等の2,5−ジハロゲン−1,4−ベン
ゾキノン−3,6−ジカルボン酸エステル類、2−p−
トルエンスルホニル−1,4−ベンゾキノン等のモノス
ルホニルキノン類、2,5−ジベンゾイル−1,4−ベ
ンゾキノン、1,4−ベンゾキノン−2,5−ジカルボ
ン酸ジシクロヘキシルエステル等の2置換キノン類、、
o−クロラニル、クロラニル、ブロムアニル、1,4−
ベンゾキノンテトラカルボン酸エチル等の4置換キノン
類、2,5−ジ−p−トルエンスルホニル−1,4−ベ
ンゾキノン−3,6−ジカルボン酸ジイソブチルエステ
ル、2,5−ジブチルスルホニル−1,4−ベンゾキノ
ン−3,6−ジカルボン酸ジエチルエステル等のジスル
ホニルキノンジカルボン酸エステル、2−p−トルエン
スルホニル−1,4−ベンゾキノン−3,6−ジカルボ
ン酸ジシクロヘキシルエステル等のモノスルホニルキノ
ンジカルボン酸ジエステル等があげられる。もちろん、
これらに限定されるものではなく、必要に応じて1種、
又は2種以上の化合物を併用することができる。
【0027】使用する酸化剤の量は、特に限定はされな
いが、酸化発色型ロイコ染料に対して、1〜300重量
%の割合で使用することが好ましい。より好ましくは2
〜50重量%の割合で使用する。
【0028】本発明で用いられる光還元剤としては例え
ば特開昭50−139724号公報等に記載されている
キノン、ジスルフィド、ジアゾアントロン、ジアゾニウ
ム塩ジアゾフェナントロン、芳香族アジド、アシロイ
ン、芳香族ケトン、芳香族カルバジド、ジアゾスルフォ
ネート、2H−ベンズイミダゾール等の化合物やアント
ロン、フェナジンなどの化合物を用いることができる。
その具体例としては、1,4−ナフトキノン、p−キノ
ン、フェナンスレンキノン、ビレンキノン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、1−ナフチルジスルフィド、10
−ジアゾアントロン、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベ
ンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメチル−2H
−ベンズイミダゾール、ベンズアンスロン、フェナジン
等があげられる。もちろん、これらに限定されるもので
はなく、必要に応じて1種、又は2種以上の化合物を併
用することができる。
【0029】この場合、各々の化合物の光活性化の波長
の差を利用し、それぞれの光還元剤を異なった波長の光
で活性化することもできる。使用する光還元剤の量は、
特に限定はされないが、酸化発色型ロイコ染料に対し
て、光還元剤は1〜500重量%の割合で使用すること
が好ましい。より好ましくは1.5〜100重量%の割
合で使用する。
【0030】本発明に用いられる紫外線吸収剤、酸化発
色型ロイコ染料、酸化剤および光還元剤は、サンドミル
等により水溶性高分子とともに固体分散して用いること
ができる。水溶性高分子としては、各種のアニオン、ノ
ニオン、カチオンまたは両性水溶性高分子等が使用され
る。なかでも部分鹸化ポリビニルアルコールは高い乳化
安定性を持ち好ましく用いられる。また、アセトアセチ
ル基変性、カルボキシル基変性、珪素変性などの変性ポ
リビニルアルコールは耐水性を付与することができ、本
発明の感熱記録材料の用途には好ましく用いられる。分
散された粒子サイズは0.2μm〜10μmとすること
が好ましい。
【0031】本発明で用いる紫外線吸収剤は光吸収の効
率を向上させる目的で、マイクロカプセルに内包させる
ことがより望ましい。また酸化発色型ロイコ染料と酸化
剤を隔てることで未発色部の変色(白紙かぶり)を防
ぎ、さらに生保存性を向上させる目的で、どちらか一方
または、両方の物質を別々のマイクロカプセルに内包さ
せることもできる。又、光還元剤はその光活性化の効率
をあげるため酸化剤と同一のマイクロカプセルに内包さ
せることがより望ましい。マイクロカプセルは、各種公
知の方法で調製することができる。一般的には、上記の
ごとき紫外線吸収剤、酸化発色型ロイコ染料、酸化剤、
または光還元剤を疎水性溶媒に溶解した油性溶液を水性
媒体中に乳化分散し、油性液滴の周りに高分子物質から
なる壁膜を形成する方法によって調製される。なお、紫
外線吸収剤をマイクロカプセル化して使用する場合、紫
外線吸収剤は常温で液体のものを使用し、疎水性溶媒を
使用しないか、あるいはマイクロカプセルの製造に支障
が起きない程度に減量することが、カプセル中の紫外線
吸収剤の濃度を高くできるためより望ましい。
【0032】本発明におけるマイクロカプセルの壁材と
しては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポ
リカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合
体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コールなど従来より公知のマイクロカプセル壁材があげ
られる。また、これらの高分子のうち2種類以上を併用
することもできる。
【0033】ポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレ
ア樹脂からなる壁膜を有するマイクロカプセルは、イソ
シアネート化合物のみ、又は多価イソシアネート及びこ
れと反応するポリオール、或いは多価イソシアネートと
ポリオールとの付加物等のカプセル壁膜材をカプセル化
すべき芯物質中に混合し、ポリビニルアルコール等の保
護コロイド物質を溶解した水性媒体中に乳化分散し、液
温を上昇させて油滴界面で高分子形成反応を起こすこと
によって製造される。
【0034】本発明で使用される多価イソシアネート化
合物、多価イソシアネートとポリオールの付加物として
は例えば、ノルボルネンジイソシアネート、m−フェニ
レンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリ
レンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシ
アネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシア
ネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシア
ネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロ
ヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシ
レン−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート
類、4,4′,4″−トリフェニルメタントリイソシア
ネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート等
のトリイソシアネート類、4,4′−ジメチルジフェニ
ルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネート
等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシ
アネートとトリメチロールプロパンとの付加物、2,4
−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン
との付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンとの付加物、トリレジンイソシアネートと
ヘキサントリオールとの付加物等のイソシアネートプレ
ポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネート3量体(ビ
ウレットタイプ、イソシアヌレートタイプ)等をあげる
ことができる。
【0035】またポリオール化合物としては、例えばエ
チレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,
8−オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3
−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−
ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパノ
ンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキ
サンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキ
シシクロヘキサン、ジエチレングリコール、1,2,6
−トリヒドロキシヘキサン、フェニルエチレングリコー
ル、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオール、ペンタエリスリトール、グリセリン等の脂肪
族ポリオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン等の芳香族多価アルコールとアルキレンオ
キサイドとの縮合生成物、p−キシリレングリコール、
m−キシリレングリコール、α,α′−ジヒドロキシ−
p−ジイソプロピルベンゼン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、2−(p,p′−ジヒドロキシジフ
ェニルメチル)ベンジルアルコール、4,4′−イソプ
ロピリデンジフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルフィド、4,4′−イソプロピリデンジフェノールの
エチレンオキサイド付加物、4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノールのプロピレンオキサイド付加物等をあげ
ることができる。
【0036】もちろん、多価イソシアネート化合物、多
価イソシアネートとポリオールの付加物及びポリオール
化合物は、上記化合物に限定されるものではなく、ま
た、必要に応じて二種以上を併用することも可能であ
る。
【0037】アミノアルデヒド樹脂からなる壁膜を有す
るマイクロカプセルは、芯物質乳化後に壁膜剤を添加す
ることにより得られる。本発明で使用されるアミノアル
デヒド樹脂膜を有するカプセルは一般に、尿素、チオ尿
素、アルキル尿素、エチレン尿素、アセトグアナミン、
ベンゾグアナミン、メラミン、グアニジン、ビウレッ
ト、シアナミド等の少なくとも一種のアミン類とホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、グルタールアルデヒド、グリオキサール、フルフラ
ール等の少なくとも一種のアルデヒド類あるいはそれら
を縮合して得られる初期縮合物等を使用したin−si
tu重合法によって製造される。
【0038】本発明において、マイクロカプセルの調製
に用いられる乳化剤(保護コロイド剤)としては、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、スルホン基変性ポリビニルアルコールなどの
変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重
合体塩及びそれらの誘導体などの水溶性合成高分子化合
物を使用することができる。必要に応じて、同時に界面
活性剤、消泡剤などを使用してもよい。マイクロカプセ
ル調製の際の乳化剤の使用量については特に限定はない
が、一般に、マイクロカプセル重量に対して1〜50重
量%であることが好ましく、3〜30重量%程度である
ことがより好ましい。
【0039】マイクロカプセル化に際して用いることが
できる疎水性溶媒としては、感圧複写紙の分野において
用いられる種々の高沸点疎水性媒体から適宜選択して使
用することができ、具体的には例えば、リン酸トリクレ
シル、リン酸オクチルジフェニル等のリン酸エステル
類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のフタル
酸エステル類、オレイン酸ブチル等のカルボン酸エステ
ル類、各種脂肪酸アミド類、ジエチレングリコールジベ
ンゾエート、モノイソプロピルナフタレン、ジイソプロ
ピルナフタレン等のアルキル化ナフタレン類、1−メチ
ル−1−フェニル−1−トリルメタン、1−メチル−1
−フェニル−1−キシリルメタン、1−フェニル−1−
トリルメタン等のアルキル化ベンゼン類、イソプロピル
ビフェニル等のアルキル化ビフェニル類、o−フェニル
フェノールグリシジルエーテル等のキセノキシアルカン
類、トリメチロールプロパントリアクリレート等のアク
リル酸エステル類、多価アルコールと不飽和カルボン酸
とのエステル、塩素化パラフィン、および灯油等があげ
られる。勿論、これらを2種類以上を併用することもで
きる。さらには、必要に応じて酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、塩化メチレン等の低沸点溶媒を使用することもでき
る。
【0040】また、カプセル壁膜材の使用量についても
特に限定するものではないがマイクロカプセル全体に対
して、壁膜材の割合が5〜70重量%、好ましくは10
〜50重量%の範囲となるように配合するのが望まし
い。
【0041】また、マイクロカプセル化の際に、反応促
進剤として錫化合物、ポリアミド化合物、エポキシ化合
物、ポリアミン化合物などを併用することも可能であ
る。尚、ポリアミン化合物を使用する場合は、耐光性の
点で脂肪族ポリアミン化合物を用いるのが望ましい。本
発明で使用するマイクロカプセルの平均粒子径は、0.
1〜5.0μm、好ましくは0.3〜3.0μm程度の
範囲となるように調節するのが望ましい。
【0042】本発明においては、紫外線吸収剤、酸化発
色型ロイコ染料、酸化剤、光還元剤は、ポリウレアまた
はポリウレタン−ポリウレアからなる高分子マトリック
ス中に含有させた複合微粒子の形で用いることもでき
る。これら複合微粒子は、上記紫外線吸収剤、酸化発色
型ロイコ染料、酸化剤、光還元剤等の有機化合物がポリ
ウレア、ポリウレタン−ポリウレア等の高分子と分子レ
ベルで混合し、固溶体状態で存在しているもので、一般
には、共存させたい有機化合物、並びに重合によりポリ
ウレアまたはポリウレタン−ポリウレアを形成する高分
子形成性原料を100℃以下の沸点を有する水不溶性有
機溶剤に溶解混合し、この有機溶剤溶液を水性媒体中に
乳化分散し、この乳化分散液を加熱して前記有機溶剤を
揮発除去し、その後、前記高分子形成性原料を高分子化
することにより調製するか、または、重合によりポリウ
レアまたはポリウレタン−ポリウレアを形成する高分子
形成性原料を溶媒とし、共存させたい有機化合物を溶質
とする溶液を水性媒体中に乳化分散し、この乳化分散液
を加熱して前記高分子形成性原料を高分子化することに
より調製する。
【0043】紫外線吸収剤を含有させた複合微粒子は、
光吸収の効率が高い点で望ましく、また酸化発色型ロイ
コ染料、酸化剤、光還元剤を含有させた複合微粒子は、
マイクロカプセルに比べ、強度が強く圧力で破壊されに
くいといった長所があり、望ましく使用することができ
る。複合微粒子製造に用いられる高分子形成材料として
は、多価イソシアネート化合物のみ、又は多価イソシア
ネート及びこれと反応するポリオール、或いは多価イソ
シアネートとポリオールとの付加物、ビウレット体、イ
ソシアヌレート体等の多量体であっても良く、前述のポ
リウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂からなる
壁膜を有するマイクロカプセルの製造に用いられるのと
同様の化合物を用いることができる。本発明で使用する
複合微粒子の平均粒子径は、0.1〜3μm、好ましく
は0.3〜2.5μm程度の範囲となるように調節する
のが望ましい。
【0044】本発明に用いられる酸化発色型染料、酸化
剤及び光還元剤は、高沸点非水性媒体に溶解し、ポリビ
ニルアルコール等の水溶性高分子等の適当な乳化剤と共
に乳化物として用いることもできる。この場合用いられ
る好ましい高沸点非水性媒体、乳化剤としては、上記の
マイクロカプセルを調製するときと同様のものがあげら
れる。
【0045】本発明に用いられる酸化発色型ロイコ染
料、酸化剤および光還元剤は、アクリル樹脂などの適当
な非水溶性樹脂と共に非水性媒体中に溶解して用いるこ
とも出来る。この場合用いられる好ましい非水性媒体と
しては、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ等があげられる。
【0046】本発明では、光定着性をより向上させるた
めに還元剤を感熱発色層に配合することができる。これ
ら還元剤としては例えば、p−ヒドロキノン、4−メト
キシ−1−ナフトール、4−メトキシフェノール、2−
メトキシフェノール、4−ヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4−メチル−4’−ヒドロキシジフェニルチオエー
テル、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、
2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン等があげら
れる。もちろん、これらに限定されるものではなく、必
要に応じて1種、又は2種以上の化合物を併用すること
ができる。
【0047】本発明の感熱記録材料においては酸化発色
型ロイコ染料、酸化剤および光還元剤を含有する感熱発
色層以外に、これとは異なる発色系の感熱発色層を有し
ていてもよい。このような感熱発色層としては特公平4
−37797号公報にあるようなジアゾ化合物とカップ
リング成分の組み合わせなどの光定着型感熱層を設ける
こともできるし、従来の感熱記録材料に用いられている
ような電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み
合わせ等の光では定着しない感熱発色層を設けることも
できる。ただし、酸化発色型ロイコ染料、酸化剤および
光還元剤を含有する感熱発色層をふくめ2層以上の光定
着型感熱発色層を設けることが必要である。電子供与性
染料前駆体、電子受容性化合物、ジアゾ化合物、カップ
リング成分等はサンドミル等により水溶性高分子ととも
に固体分散して用いることもできるし、マイクロカプセ
ルに内包させることもできる。
【0048】本発明において、感熱発色層に含まれる接
着剤は水溶性樹脂、水分散性樹脂、及び非水溶性樹脂の
いずれも使用可能である。例えば、ポリビニルアルコ−
ル、澱粉、変性澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイ
ン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアマイド、
ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重
合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、メチル
ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合樹脂、イソプロ
ピレン−無水マレイン酸共重合樹脂等の水溶性樹脂、お
よび、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンブタジエン、ポリスチレンブタジエン
等の非水溶性樹脂があげられる、このうち、非水溶性樹
脂は水性媒体での乳化分散物として使用するか、または
これら非水溶性樹脂を非水性媒体に溶解して使用するこ
とができる。また、これら接着剤は、2種類以上を併用
する事もできる。
【0049】しかし、こうした接着剤は前記酸化発色型
ロイコ染料成分と酸化剤及び光還元剤の各分散液、溶液
と混合したときに混合液が発色したり、凝集したり、あ
るいは高粘度になったりしないことが必要であり、また
形成された感熱記録層皮膜が強靱であること、減感作用
がないことが必要である。感熱発色層中の接着剤の配合
量は感熱発色層の全固形分に対し5〜80重量%が望ま
しく、5重量%未満では塗膜強度が低い欠点があるし、
80重量%より多いと感度が低下する問題がある。
【0050】また、感熱発色層の耐水性を向上させるた
めには、樹脂を硬化させるための架橋剤を使用すること
ができる。例えば、グリオキザール等アルデヒド系化合
物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポ
キシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ジメチ
ロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソ
シアネ−ト化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第
二鉄、および塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、四ホ
ウ酸カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸トリエ
ステル、ホウ素系ポリマーを感熱発色層の全固形分に対
し1〜10重量%の範囲で用いることが望ましい。
【0051】本発明においては、感熱発色層の白色度向
上、画像の均一性向上のため、白色度が高く、平均粒子
径が10μm以下の微粒子顔料を使用することができ
る。例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオ
リン、クレ−、タルク、焼成クレ−、シリカ、ケイソウ
土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭
酸カルシウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−
ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、
ポリスチレン樹脂等の有機顔料が使用できる。顔料の配
合量は、発色濃度を低下させないため、感熱発色層の全
固形分に対して50重量%以下が望ましい。
【0052】本発明においては、種々の熱可融性物質を
用いることができる。熱可融性物質としては、例えば、
ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂肪
酸アミド、ベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワ
ックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステル
ワックス等のワックス類(または滑剤)、テレフタル酸
ジメチルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テ
レフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジブチル
エステル、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステ
ル、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジフェノキシエタン、1−フェノキシ−2−
(4−メチルフェノキシ)エタン、炭酸ジフェニル、p
−ベンジルビフェニル、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4’−ブチ
リデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノ−
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,2’−メチ
レンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、
2,4−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノ−ル、4,
4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−
ル)等のヒンダ−ドフェノ−ル類、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾ−ル、
および2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェ
ノン等の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等がある。
【0053】熱可融性物質は、一般に酸化発色型ロイコ
染料に対して400重量%以下の割合で感熱発色層に含
まれていることが好ましい。更に、感熱発色層塗料のヌ
レを良くしハジキをなくすため、アセチレングリコー
ル、ジアルキルスルホコハク酸塩等のヌレ性向上剤や顔
料の分散剤、消泡剤、蛍光染料等を必要に応じて添加す
ることができる。
【0054】本発明で使用する支持体は、ポリオレフィ
ン系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダイから押し出
し、縦方向に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹
脂と白色無機顔料からなるフィルムを片面当たり1〜2
層積層し、横方向に延伸して半透明化あるいは不透明化
して製造される合成紙、及びポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂単独
又は混合物を加熱混練し、ダイから押し出し2軸延伸し
て得られたフィルムや、これらの樹脂に白色無機顔料を
混合し、2軸延伸した不透明フィルムのほか、不織布、
上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、再生紙、塗工紙が
使用できる。パルプ繊維からなる支持体は画像の均一性
を良くするため、あらかじめ塗工層を設けた後、感熱層
を塗工することが望ましい。また、感熱層上に従来より
公知の保護層を設け、サーマルヘッドに対するスティッ
キング等を改善することもできる。
【0055】それぞれの感熱発色層の塗工量は、発色感
度、発色濃度の点で一般に3〜15g/m2が好まし
い。塗工方法はエアナイフ方式、メイヤーバー方式、ブ
レード方式、リバースロール方式、スリットダイ方式、
マルチスライド方式、カーテン塗工方式等の従来から当
業者で使用されている方式を利用することができる。ま
た、感熱発色層の表面をスーパーカレンダー、グロスカ
レンダー、マシンカレンダー等により平滑化処理を行う
ことにより表面性を高め、記録濃度、感度を向上させる
ことができる。また、支持体の記録層と反対面に、粘着
層を介して剥離紙を設ける剥離ラベル加工、加熱により
粘着性を発現する接着剤層を設けるディレードタック加
工等のいわゆるタック加工をほどこすこともできる。さ
らにこの裏面を利用して磁気記録紙、熱転写用紙、イン
クジェット用紙、ゼログラフィ用紙、ノーカーボン用
紙、静電記録紙としての機能を持たせ、表裏両面に記録
することが可能な記録紙とすることができる。もちろん
両面感熱記録材料とすることもできる。本発明の感熱記
録材料を光定着させる場合の光分解用の光源としては、
希望する波長の光を発する種々の光源を用いることがで
き、例えば種々の蛍光灯、キセノンランプ、キセノンフ
ラッシュランプ、水銀灯、写真用フラッシュ、ストロボ
等があげられる。
【0056】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、特に断わらない限り、部および%はそれぞれ重量部
および重量%を示す。 実施例1 (1)高温発色感熱記録層塗工液の調製 [高温発色層用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプ
セル液の調製]酸化発色型ロイコ染料として、8−ジエ
チルアミノ−11−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)−ベンゾ[a]キサンテン3.5部を酢酸エチル1
0部に溶解し、次いで、疎水性溶媒(呉羽化学製、商
標:KMC−113)25部を添加した。さらに、これ
にカプセル壁材料として、トリメチロールプロパンとキ
シリレンジイソシアネートとの1:3付加物(酢酸エチ
ル25%含有、武田薬品工業社製、商標:タケネートD
−110N)20部を添加し、均一に混合し、この混合
液を8%のポリビニルアルコール(日本合成化学工業社
製、商標:ゴーセノールGM−14L)水溶液65部に
徐々に添加し、TKホモミキサー(モデルHV−M、特
殊機化工業社製)を用い、回転数10000rpmにて
乳化分散した後、水100部を加えて均一化した。次い
で、この乳化分散液を攪はんしながら、60℃に昇温
し、3時間硬化反応を行わせ、平均粒子径1.2μmの
高温発色層用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプセ
ル液を得た。
【0057】[酸化剤と光還元剤を含有するマイクロカ
プセル液の調製]酸化剤としてクロラニル0.5部と光
還元剤として2−メチル−1,4−ナフトキノン5部を
塩化メチレン25部に溶解し、次いで、リン酸トリクレ
シル30部を添加した。さらに、これにカプセル壁材料
として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシア
ネートとの1:3付加物(酢酸エチル25%含有、武田
薬品工業製、商標:タケネートD−110N)30部を
添加し、均一に混合し、この混合液を8%のポリビニル
アルコール(日本合成化学工業製、商標:ゴーセノール
GM−14L)水溶液56.5部に徐々に添加し、TK
ホモミキサー(モデルHV−M、特殊機化工業社製)を
用い、回転数9000rpmにて乳化分散した後、水5
6.5部を加えて均一化した。次いで、この乳化分散液
を攪袢しながら、60℃に昇温し、3時間硬化反応を行
い、平均粒子径1.0μmのマイクロカプセル液を得
た。
【0058】[高温発色感熱記録層塗工液の調製]上記
の高温発色層用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプ
セル液、酸化剤と光還元剤を含有するマイクロカプセル
液および5%のポリビニルアルコール(日本合成化学工
業製、商標:ゴーセノールNH−17)水溶液を乾燥後
重量比率が、60:30:10となるように混合し高温
発色感熱記録層塗工液を得た。
【0059】(2)低温発色感熱記録層塗工液の調製 [低温発色層用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプ
セル液の調製]酸化発色型ロイコ染料として8−ジエチ
ルアミノ−11−(2−メトキシカルボニルフェニル)
−ベンゾ[a]キサンテンの代わりにビス(4−ジエチ
ルアミノ−2メチル)−(4−ジエチルアミノ)メタン
を用いた以外は、高温発色層用酸化発色型ロイコ染料含
有マイクロカプセル液の調製と同様の手順で低温発色層
用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプセル液を調製
した。
【0060】[低温発色感熱記録層塗工液の調製]上記
の低温発色層用酸化発色型ロイコ染料含有マイクロカプ
セル液、高温発色感熱記録層塗工液の調製で使用した酸
化剤と光還元剤を含有するマイクロカプセル液および5
%のポリビニルアルコール(日本合成化学工業製、商
標:ゴーセノールNH−17)水溶液を乾燥後重量比率
が、60:30:10となるように混合し低温発色感熱
記録層塗工液を得た。
【0061】(3)紫外線吸収剤層塗工液の調製 [紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの調製]リン酸ト
リクレシル12部に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−
ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
12部、キシリレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンの(3:1)付加物(酢酸エチル25%含有、
タケネートD−110N、武田薬品工業社製)18部を
溶解して得られた溶液をポリビニルアルコール(クラレ
社製、商標:PVA217)の8%水溶液60部に加
え、TKホモミキサー(モデルHV−M、特殊機化工業
社製)をもちいて、回転数8000rpmにて、乳化分
散した。次いで、この乳化分散液に水50部を加え、攪
拌しながら60℃で3時間硬化反応を行い、平均粒子径
1.0μmの紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセル
液を得た。
【0062】[紫外線吸収剤層塗工液の調製]上記紫外
線吸収剤内包マイクロカプセル65部、ポリビニルアル
コール(日本合成化学工業製、商標:ゴーセノールGH
−17)10%水溶液15部に、スチレンブタジエンラ
テックス(日本ゼオン社製、商標:PT1004)の1
5%エマルジョン20重量部を加えて均一に混合し、紫
外線吸収剤層塗工液を得た。
【0063】(4)保護層塗工液の調製 ポリビニルアルコール(日本合成化学工業製、商標:ゴ
ーセノールNH−17)の6%水溶液100重量部に、
ステアリン酸亜鉛21%分散液(中京油脂社製、商標:
ハイドリンZ−7)10重量部を添加して保護層液を得
た。
【0064】(5)感熱記録材料の作成 市販の厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(東レ製、商標:ルミラーE)上にメイヤーバーで
支持体側から順に先に調製した高温発色感熱記録層塗工
液、紫外線吸収剤層塗工液、低温発色感熱記録層塗工
液、保護層塗工液を、乾燥重量で25g/m2、4g/
2、25g/m2、2g/m2、となるように塗工し多
色感熱記録材料を作製した。
【0065】実施例2 実施例1で用いた2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデ
シル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールの代
わりに5−tert−ブチル−3−(5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシベ
ンゼン−プロピオン酸オクチルを使用した以外は実施例
1と同様の手順で多色感熱記録材料を作製した。
【0066】比較例1 実施例1で用いた酸化発色型ロイコ染料8−ジエチルア
ミノ−11−(2−メトキシカルボニルフェニル)−ベ
ンゾ[a]キサンテンの代わりにジアゾ化合物である
2,5−ジエトキシ−(p−トリルチオ)ベンゼンジア
ゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、酸化発色型ロ
イコ染料ビス(4−ジエチルアミノ−2メチル)−(4
−ジエチルアミノ)メタンの代わりにジアゾ化合物であ
る2−エトキシ−4−ジエチルアミノベンゼンジアゾニ
ウムヘキサフルオロフォスフェート、光還元剤である2
−メチル−1,4−ナフトキノンの代わりに高温発色層
ではカップリング成分である4−ピラゾル酸を、低温発
色層ではナフトールを使用し、酸化剤を使用しなかった
以外は実施例1と同様の手順で多色感熱記録材料を作製
した。
【0067】比較例2 実施例1で使用した紫外線吸収剤内包マイクロカプセル
を使用しなかった以外は実施例1と同様の手順で多色感
熱記録材料を作製した。
【0068】(発色、定着試験)さらに、上記のそれぞ
れの多色感熱記録材料を試験用に改造した市販感熱ファ
クシミリHIFAX−45を用いて、1ライン記録時間
5msec、副走査線密度8ライン/mm、ドット当た
り印加エネルギーを1.5mJとして256ラインのベ
タ印字を行い低温発色を得た。次いで中心波長365n
m、出力40Wの紫外線ランプに20秒曝して画像定着
を行い、次いで1ライン記録時間5msec、副走査線
密度8ライン/mm、ドット当たり印加エネルギーを
2.5mJとして256ラインの条件でベタ印字を行い
高温発色を得た。2色目印字後さらに中心波長420n
m、出力40Wの紫外線ランプに30秒曝して画像定着
を行い、マクベス濃度計(マクベス社製、型番:RD−
914)にて1色目、2色目の発色部の濃度を測定し
た。発色濃度は1色目、2色目とも1.2以上あれば実
用上問題のないレベルである。
【0069】(ステイン試験)上記発色定着後の感熱記
録材料の未発色部分(白紙部)についてハンター白色度
計(東洋精機社製:Dタイプ)を用いそれぞれの白色度
測定を行った。このようにして得られた結果を表1に示
す。光定着後の白色度が、85%以上であれば、実用上
問題ないレベルである。
【0070】(耐光性試験)上記発色定着後の感熱記録
材料を直射日光に2日間曝した後に、その未発色部(白
紙部)についてハンター白色度計を用いそれぞれの白色
度測定を行い表1に示した。耐光性試験後の白色度は8
0%以上であれば、実用上問題ないレベルである。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明によって、発色感度が高く、光定
着時の未発色部分の変色が極めて少なく、耐光性にも優
れた実用上極めて有用な多色感熱記録材料を製造するこ
とが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/28 B41M 5/18 B 7/00 101C 103 112

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、異なる色調に発色する光定
    着可能な少なくとも2層の感熱発色層を設けてなる多色
    感熱記録材料において、該感熱発色層の少なくとも1層
    が酸化発色型ロイコ染料と酸化剤、及び光還元剤を含有
    する感熱発色層であり、かつ、光定着可能な少なくとも
    2層の感熱記録層の間に紫外線吸収剤を含有する層を設
    けたことを特徴とする多色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 前記紫外線吸収剤がマイクロカプセル中
    に内包されていることを特徴とする請求項1記載の多色
    感熱記録材料。
JP8242778A 1996-09-13 1996-09-13 多色感熱記録材料 Pending JPH1086516A (ja)

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