JPH1083765A - マグネトロン用エンドハット部品およびその製造方法 - Google Patents

マグネトロン用エンドハット部品およびその製造方法

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JPH1083765A
JPH1083765A JP16304497A JP16304497A JPH1083765A JP H1083765 A JPH1083765 A JP H1083765A JP 16304497 A JP16304497 A JP 16304497A JP 16304497 A JP16304497 A JP 16304497A JP H1083765 A JPH1083765 A JP H1083765A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予めエンドハット内にリング状ろう材を固着
したエンドハット部品においては、その製造工数の削減
を図ると共に、ろう材の取扱い性の低さ等に基く不良発
生や接着材料に起因するろう付け不良等の発生を抑制す
る。 【解決手段】 Moからなるエンドハット本体12と、
Mo−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材の焼結
体からなるリング状ろう材13とを具備するエンドハッ
ト部品11であって、リング状ろう材13はレーザ溶接
部14またはリング状ろう材と同材質のペースト状ろう
材により、エンドハット本体12の所定位置に固着され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ等に使
用されるマグネトロン用のエンドハット部品およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子レンジ等に使用されるマ
グネトロン管のカソード部としては、図6に示すよう
に、熱電子を放出するコイル状フィラメント1と、この
コイル状フィラメント1の上端および下端にそれぞれM
o−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材2を介し
て接合されたMoからなる上部および下部エンドハット
3、4と、上部エンドハット3に接続固定されたセンタ
ーリード5と、下部エンドハット4に接続固定されたサ
イドリード6とから主として構成されたものが知られて
いる。
【0003】上述したようなカソード部の組立て工程に
おけるコイル状フィラメント1とエンドハット3、4と
のろう付けは、まず図7に示すように、エンドハット
3、4内の所定位置に、Mo−RuまたはMo−Ru−
Niからなるリング状ろう材7を挿入し、このリング状
ろう材7上にコイル状フィラメント1を配置した後、ろ
う付け炉に搬入して熱処理することにより行われてき
た。
【0004】しかし、上記したようにエンドハット3、
4内にリング状ろう材7を単に挿入しただけでは、エン
ドハット3、4の内径とリング状ろう材7の外径との寸
法差が小さいために、挿入時にセンターズレ等が生じる
と、リング状ろう材7の挿入不良が発生したり、また挿
入されてもリング状ろう材7に傾きや浮き等が生じてい
ると、ろう付け時にリング状ろう材7の溶融が不均一と
なって、ろう付け不良や組立て寸法不良等が発生すると
いう問題があった。
【0005】そこで、エンドハットの所定位置に予めろ
う材を配置、固定しておくことが提案されている。例え
ば、特開昭58-53136号公報には、MoとRuの混合粉末
(ろう材)の圧粉体をエンドハットの表面に、有機接着
剤等で付着(接着)させたエンドハット部品が記載され
ている。また、特開昭 58-157593号公報には、MoとR
uの混合粉末や合金粉末(ろう材)を有機結合剤および
有機溶剤と共に混練し、このペースト化したろう材をエ
ンドハットの表面に塗布した後、1273〜 1673Kの温度で
加熱焼き付けする方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のろう材の配置、固定方法のうち、前者のろう材
の圧粉体をエンドハットの表面に有機接着剤等で付着さ
せる方法は、まずろう材が圧粉体であるために取扱い性
が極めて悪いことから、例えばろう材を真空吸着で搬送
してエンドハット内に挿入する際に、挿入不良や破損等
が生じやすいという問題を有している。さらに、そのよ
うなろう材を有機接着剤等で付着させているために、接
着剤成分がろう付けに悪影響を及ぼすおそれがあるとい
う問題を有している。また、後者のペースト化したろう
材を加熱焼き付けする方法は、所定のろう材量の確保が
難しいと共に、ろう材の加熱焼き工程とろう付け工程の
2回の高温熱処理工程を要するために、製造コストが増
加するというような問題を有している。
【0007】さらに、Mo−Ruろう材またはMo−R
u−Niろう材の焼結体からなるリング状ろう材を、エ
ンドハット内に焼き嵌めすることも提案されている(特
開昭60-18314号公報、特開昭60-86731号公報、特開昭60
-91531号公報等参照)。しかし、この場合も 2回の高温
熱処理工程を要するために、製造コストが増加するとい
う問題を有している。
【0008】このようなことから、カソード部の組立て
工程におけるエンドハット内へのリング状ろう材の挿入
不良、さらにはろう付け不良や組立て寸法不良等の発生
を抑制するために、予めエンドハット内にリング状ろう
材を固着したエンドハット部品においては、その製造工
数の削減を図ると共に、ろう材の取扱い性の低さ等に起
因する挿入不良や破損、また固着材料に基くろう付け不
良等の発生を抑制することが課題とされている。
【0009】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、エンドハット内に予めリング状ろう
材を固着したエンドハット部品において、その製造工数
の削減を図ると共に、リング状ろう材の挿入不良や破
損、ろう付け不良等の発生を抑制することを可能にした
マグネトロン用エンドハット部品およびその製造方法を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のマグネトロン用
エンドハット部品は、請求項1に記載したように、Mo
からなるエンドハット本体と、Mo−Ruろう材または
Mo−Ru−Niろう材の焼結体からなるリング状ろう
材とを具備し、前記リング状ろう材はレーザ溶接または
前記リング状ろう材と同材質のペースト状ろう材によ
り、前記エンドハット本体の所定位置に固着されている
ことを特徴としている。
【0011】本発明における第1のマグネトロン用エン
ドハット部品の製造方法は、請求項2に記載したよう
に、Moからなるエンドハット本体の所定位置に、Mo
−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材の焼結体か
らなるリング状ろう材を配置する工程と、前記リング状
ろう材を前記エンドハット本体にレーザ溶接して、前記
リング状ろう材を前記エンドハット本体に固着させる工
程とを有することを特徴としている。
【0012】第1のマグネトロン用エンドハット部品の
製造方法は、特に請求項3に記載したように、前記リン
グ状ろう材を前記エンドハット本体に対して、レーザ溶
接で複数点を同時に点溶接して固着することを特徴とし
ている。
【0013】本発明における第2のマグネトロン用エン
ドハット部品の製造方法は、請求項4に記載したよう
に、Moからなるエンドハット本体の所定位置に、Mo
−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材を含むペー
スト状ろう材を塗布する工程と、前記ペースト状ろう材
の塗布層上に、前記ペースト状ろう材と同材質のMo−
Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材の焼結体から
なるリング状ろう材を配置した後、加熱、乾燥させて、
前記リング状ろう材を前記エンドハット本体に固着させ
る工程とを有することを特徴としている。
【0014】本発明においては、リング状ろう材をMo
−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材の焼結体に
より構成しているため、取扱い時における破損等の不良
発生や挿入不良等の発生を大幅に低減することができ
る。また、エンドハット本体とリング状ろう材とは、レ
ーザ溶接またはリング状ろう材と同材質のペースト状ろ
う材により固着しているため、作業効率を改善して製造
コストを低減することができると共に、マグネトロンカ
ソード部の組立て工程における振動や衝撃等に十分に耐
え得る良好な固着状態を再現性よく得ることができる。
さらに、固着材料がろう付け時に悪影響を及ぼすような
こともない。
【0015】また、エンドハット本体に対するリング状
ろう材の固着にレーザ溶接を適用する場合、特に複数点
を同時に点溶接することによって、リング状ろう材の固
着作業の効率を大幅に改善することができる。さらに、
レーザ溶接によれば、全体を高温加熱する必要がないた
め、リング状ろう材とエンドハット本体の収縮率の差に
よる不良発生等も防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0017】図1は、本発明のエンドハット部品の第1
の実施形態を示す断面図である。同図に示すエンドハッ
ト部品11は、Moの焼結体からなるエンドハット本体
12を有しており、このエンドハット本体12は図示し
ないコイル状フィラメントが収容される凹部12aを有
している。このようなエンドハット本体12は、Mo粉
末を例えば所定形状にプレス成形した後、所定の温度で
焼結させることによって得られる。
【0018】なお、図1に示すエンドハット部品11
は、下部エンドハットとなるものであり、凹部12aの
底面部にはセンターリードが挿通される貫通孔12bが
設けられている。また、図示を省略したが、エンドハッ
ト本体12の下側にはサイドリードが接続固定される。
上部エンドハットに用いる場合には、基本的な構成は同
様であるが、凹部12aの底面部にセンターリードの挿
入孔が設けられる。
【0019】上記したエンドハット本体12の凹部12
a内には、Mo−Ruろう材またはMo−Ru−Niろ
う材の焼結体からなるリング状ろう材13が挿入、配置
されており、このリング状ろう材13はエンドハット本
体12にレーザ溶接(レーザ溶接部14)により固着さ
れている。レーザ溶接部14はいわゆる点溶接でよく、
2か所以上より好ましくは 3か所以上設けられていれば
よい。
【0020】リング状ろう材13は、Mo−30〜60重量
% Ru(特に共晶組成であるMo−43重量% Ru)を満
足するように、Mo粉末とRu粉末とを混合した混合粉
末、またはMo−30〜60重量% Ru−10〜40重量% Ni
を満足するように、Mo粉末とRu粉末とNi粉末とを
混合した混合粉末、あるいはこれら混合粉末を予め合金
化した合金粉末を、所定のリング形状にプレス成形した
後、例えば1773〜2023K 程度の温度で焼結させることに
よって得られる。
【0021】ここで、Mo−Ruろう材におけるRu量
が30重量% 未満であっても、また60重量% を超えても、
いずれも融点が高くなりすぎてろう材としての機能が損
なわれる。また、このようなMo−Ruろう材に40重量
% 以下程度のNiを配合することによって、ろう材の融
点をより低温化することができるが、Ni量が40重量%
を超えると融点が下がりすぎ、マグネトロンの動作時の
温度によりろう付け部が強度低下等を起こすおそれがあ
る。また、Niの配合による実用的な融点の低温化効果
は10重量% 程度から得られる。リング状ろう材13に
は、Mo−Ruろう材およびMo−Ru−Niろう材の
いずれを用いてもよく、用途や製造工程等に応じて適宜
選択して使用する。
【0022】このような第1の実施形態のエンドハット
部品11は、例えば以下のようにして製造される。
【0023】すなわち、まず図2(a)に示すように、
断面凹状のMo焼結体からなるエンドハット本体12を
用意し、このエンドハット本体12内にMo−Ru焼結
体またはMo−Ru−Ni焼結体からなるリング状ろう
材13を挿入、配置する。
【0024】次に、図2(b)に示すように、エンドハ
ット本体12に近接するリング状ろう材13の外周縁部
に、例えばYAGレーザ15を照射して、エンドハット
本体12とリング状ろう材13とをスポット溶接する。
【0025】このようなYAGレーザ15によるスポッ
ト溶接を、リング状ろう材13の外周縁部の 3〜 4か所
程度に実施し、リング状ろう材13を 3〜 4か所程度の
レーザ溶接部14でエンドハット本体12に固着させる
ことによって、図1に示した目的とするエンドハット部
品11が得られる。
【0026】また、リング状ろう材13のエンドハット
本体12に対する固着作業は、レーザ溶接で複数点を同
時に点溶接して実施することも可能である。例えば、図
3に示すように、レーザ光15を出射光学部16で複数
例えば 3つに分光(レーザ光15a〜15c)するレー
ザ溶接装置(レーザ照射装置)17を使用することによ
って、例えば 3点を同時に点溶接することができる。な
お、図中18はレーザ発振器である。このようなレーザ
溶接装置17を使用することによって、リング状ろう材
13の固着作業の効率をより一層向上させることができ
る。
【0027】上述した第1の実施形態のエンドハット部
品11においては、まずリング状ろう材13をMo−R
uろう材の焼結体またはMo−Ru−Niろう材の焼結
体により構成しており、リング状ろう材13がハンドリ
ング中の振動や衝撃等に十分に耐え得る強度を有してい
ることから、ハンドリングによる破損等の不良発生やエ
ンドハット本体12内への挿入不良等の発生を大幅に低
減することができる。その上で、作業効率に優れるレー
ザ溶接で、エンドハット本体12とリング状ろう材13
とを固着しているため、エンドハット部品11の製造コ
ストを低減することができると共に、マグネトロンカソ
ード部の組立て工程における振動や衝撃等に十分に耐え
得る良好な固着状態を再現性よく得ることができる。特
に、複数点同時溶接を適用することによって、エンドハ
ット部品11の製造コストをさらに低減することができ
る。また、レーザ溶接による固着部分には、ろう付けに
悪影響を及ぼすような接着成分等を残存させることがな
いため、ろう付け作業を良好に実施することが可能とな
る。
【0028】上述したようなエンドハット部品11は、
マグネトロンカソード部の組立て工程において、リング
状ろう材13を固着したエンドハット本体12の凹部1
2a内にコイル状フィラメントが挿入、配置され、例え
ば非酸化性雰囲気中で加熱されてコイル状フィラメント
とろう付けされる。
【0029】このようなマグネトロンカソード部の組立
て工程において、リング状ろう材13はエンドハット本
体12に良好な状態で固着されており、エンドハット本
体12内へのコイル状フィラメントの挿入等を容易にか
つ安定して行うことができるため、リング状ろう材13
の挿入不良等に伴う作業効率の低下を防止することがで
きると共に、ろう付け不良や組立て寸法不良等の発生を
抑制することが可能となる。また、レーザ溶接による固
着部分には、ろう付けに悪影響を及ぼすような接着成分
を残存させることがないため、コイル状フィラメントの
良好な接合状態を安定して得ることができる。その結
果、マグネトロンカソード部の組立て精度の向上並びに
組立て時の作業不良の発生を抑制できることから、マグ
ネトロンカソード部の管球特性の向上および生産性の向
上を図ることが可能となる。
【0030】次に、本発明の第2の実施形態について、
図4を参照して説明する。図4に示すエンドハット部品
21は、前述した第1の実施形態と同様な形状および構
成材料からなるエンドハット本体12を有している。こ
のエンドハット本体12の凹部12a内には、前述した
第1の実施形態と同様な形状および構成材料からなるリ
ング状ろう材13が挿入、配置されており、このリング
状ろう材13はエンドハット本体12にリング状ろう材
13と同材質のペースト状ろう材の乾燥固化層22を介
して固着されている。
【0031】このような第2の実施形態のエンドハット
部品21は、例えば以下のようにして製造することがで
きる。
【0032】すなわち、まず図5(a)に示すように、
断面凹状のMo焼結体からなるエンドハット本体12を
用意し、このエンドハット本体12内のリング状ろう材
配置部12c上に、Mo−Ruろう材またはMo−Ru
−Niろう材をペースト化したもの(ペースト状ろう
材)22′を適量塗布する。
【0033】上記したペースト状ろう材22′の塗布
は、例えばディスペンサー方式または他の方式で実施す
る。この塗布は全周にわたって行ってもよいし、また部
分的に塗布してもよい。ペースト状ろう材22′として
は、Mo−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材に
適量の結合剤と有機溶剤を加えて混合したものを用いる
ことができる。
【0034】次に、図5(b)に示すように、エンドハ
ット本体12内のペースト状ろう材22′の塗布層上
に、ペースト状ろう材22′と同材質のMo−Ruろう
材の焼結体またはMo−Ru−Niろう材の焼結体から
なるリング状ろう材13を挿入、配置する。続いて、エ
ンドハット本体12とペースト状ろう材22′、さらに
はリング状ろう材13の接合性を向上させるために、軸
方向にリング状ろう材13が割れない程度の弱い力で加
圧(図中、矢印で示す)する。
【0035】この後、図5(c)に示すように、上述し
た状態で低温加熱(例えば353K程度)して、ペースト状
ろう材22′の塗布層を乾燥、固化させることによっ
て、ペースト状ろう材の乾燥固化層22を介して、リン
グ状ろう材13をエンドハット本体12に固着させる。
【0036】上述した第2の実施形態のエンドハット部
品11においては、第1の実施形態と同様に、リング状
ろう材13をMo−Ruろう材の焼結体またはMo−R
u−Niろう材の焼結体により構成しており、リング状
ろう材13がハンドリング中の振動や衝撃等に十分に耐
え得る強度を有していることから、ハンドリングによる
破損等の不良発生やエンドハット本体12内への挿入不
良等の発生を大幅に低減することができる。
【0037】その上で、リング状ろう材13と同材質の
ペースト状ろう材22′を塗布し、これを乾燥固化させ
ることによって、エンドハット本体12とリング状ろう
材13とを固着しているため、エンドハット部品11の
製造コストを低減することができると共に、マグネトロ
ンカソード部の組立て工程における振動や衝撃等に十分
に耐え得る良好な固着状態を再現性よく得ることができ
る。また、ろう付けに悪影響を及ぼすような接着成分等
を残存させることもない。
【0038】上述したようなエンドハット部品21は、
第1の実施形態と同様に、マグネトロンカソード部の組
立て工程において、リング状ろう材13を固着したエン
ドハット本体12の凹部12a内にコイル状フィラメン
トが挿入、配置され、例えば非酸化性雰囲気中で加熱さ
れてコイル状フィラメントとろう付けされる。
【0039】このようなマグネトロンカソード部の組立
て工程において、リング状ろう材13はエンドハット本
体12に良好な状態で固着されており、エンドハット本
体12内へのコイル状フィラメントの挿入等を容易にか
つ安定して行うことができるため、リング状ろう材13
の挿入不良等に伴う作業効率の低下を防止することがで
きると共に、ろう付け不良や組立て寸法不良等の発生を
抑制することが可能となる。また、リング状ろう材13
の接着層であるペースト状ろう材の乾燥固化層22は、
ろう付けに悪影響を及ぼすようなことはないため、コイ
ル状フィラメントの良好な接合状態を安定して得ること
ができる。その結果、マグネトロンカソード部の組立て
精度の向上並びに組立て時の作業不良の発生が抑制でき
ることから、マグネトロンカソード部の管球特性の向上
および生産性の向上を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエンドハ
ット部品によれば、その製造工数の削減を図ることがで
きると共に、ろう材の取扱い性の低さ等に基く不良発生
や固着材料に起因するろう付け不良等の発生を抑制する
こと可能となる。従って、マグネトロンカソード部の組
立て工程の精度向上並びに作業不良の発生抑制等に大き
く寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエンドハット部品の第1の実施形態
の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示すエンドハット部品の製造工程を示
す断面図である。
【図3】 図2に示すエンドハット部品の製造工程にお
けるレーザ溶接の他の工程例を示す図である。
【図4】 本発明のエンドハット部品の第2の実施形態
の構成を示す断面図である。
【図5】 図4に示すエンドハット部品の製造工程を示
す断面図である。
【図6】 マグネトロンのカソード部の構成を示す断面
図である。
【図7】 従来のカソード部の組立て工程の要部を示す
断面図である。
【符号の説明】
11、21……エンドハット部品 12……エンドハット本体 13……リング状ろう材 14……レーザ溶接部 17……レーザ溶接装置 22……ペースト状Mo−RuまたはMo−Ru−Ni
ろう材の乾燥固化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 文彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 斉藤 博幸 北海道札幌市中央区北三条西一 株式会社 東芝北海道支社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Moからなるエンドハット本体と、Mo
    −Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材の焼結体か
    らなるリング状ろう材とを具備し、 前記リング状ろう材は、レーザ溶接または前記リング状
    ろう材と同材質のペースト状ろう材により、前記エンド
    ハット本体の所定位置に固着されていることを特徴とす
    るマグネトロン用エンドハット部品。
  2. 【請求項2】 Moからなるエンドハット本体の所定位
    置に、Mo−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材
    の焼結体からなるリング状ろう材を配置する工程と、 前記リング状ろう材を前記エンドハット本体にレーザ溶
    接して、前記リング状ろう材を前記エンドハット本体に
    固着させる工程とを有することを特徴とするマグネトロ
    ン用エンドハット部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマグネトロン用エンドハ
    ット部品の製造方法において、 前記リング状ろう材を前記エンドハット本体に対して、
    レーザ溶接で複数点を同時に点溶接して固着することを
    特徴とするマグネトロン用エンドハット部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 Moからなるエンドハット本体の所定位
    置に、Mo−Ruろう材またはMo−Ru−Niろう材
    を含むペースト状ろう材を塗布する工程と、 前記ペースト状ろう材の塗布層上に、前記ペースト状ろ
    う材と同材質のMo−Ruろう材またはMo−Ru−N
    iろう材の焼結体からなるリング状ろう材を配置した
    後、加熱、乾燥させて、前記リング状ろう材を前記エン
    ドハット本体に固着させる工程とを有することを特徴と
    するマグネトロン用エンドハット部品の製造方法。
JP16304497A 1996-07-15 1997-06-19 マグネトロン用エンドハット部品およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3718321B2 (ja)

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Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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