JPH1081960A - パーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリングターゲット - Google Patents
パーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリングターゲットInfo
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- JPH1081960A JPH1081960A JP23285496A JP23285496A JPH1081960A JP H1081960 A JPH1081960 A JP H1081960A JP 23285496 A JP23285496 A JP 23285496A JP 23285496 A JP23285496 A JP 23285496A JP H1081960 A JPH1081960 A JP H1081960A
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/34—Sputtering
- C23C14/3407—Cathode assembly for sputtering apparatus, e.g. Target
- C23C14/3414—Metallurgical or chemical aspects of target preparation, e.g. casting, powder metallurgy
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光ビームを用いて情報の記録および消去を行
う光ディスクなどの光メディアに用いられる保護膜を形
成するための硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体からなるパ
ーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットを提供する。 【解決手段】 純度:99.999重量%以上の二酸化
ケイ素:10〜30mol%を含有し、さらに必要に応
じて酸化アルミニウム:10〜1000ppmを含有
し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛か
らなる組成、並びに相対密度:90%以上有する焼結体
からなるスパッタリングターゲットであって、前記硫化
亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が0.
95<α/β<100の範囲内にあり、前記硫化亜鉛の
α型結晶およびβ型結晶の最大結晶粒径は15μm以下
でかつ平均結晶粒径は10μm以下である。
う光ディスクなどの光メディアに用いられる保護膜を形
成するための硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体からなるパ
ーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットを提供する。 【解決手段】 純度:99.999重量%以上の二酸化
ケイ素:10〜30mol%を含有し、さらに必要に応
じて酸化アルミニウム:10〜1000ppmを含有
し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛か
らなる組成、並びに相対密度:90%以上有する焼結体
からなるスパッタリングターゲットであって、前記硫化
亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が0.
95<α/β<100の範囲内にあり、前記硫化亜鉛の
α型結晶およびβ型結晶の最大結晶粒径は15μm以下
でかつ平均結晶粒径は10μm以下である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ビームを用い
て情報の記録および消去を行う光ディスクなどの光メデ
ィアに用いられる保護膜を形成するための硫化亜鉛−二
酸化ケイ素焼結体からなるスパッタリングターゲットに
関するものであり、特にスパッタリング時にパーティク
ルが発生することの少ないスパッタリングターゲットに
関するものである。
て情報の記録および消去を行う光ディスクなどの光メデ
ィアに用いられる保護膜を形成するための硫化亜鉛−二
酸化ケイ素焼結体からなるスパッタリングターゲットに
関するものであり、特にスパッタリング時にパーティク
ルが発生することの少ないスパッタリングターゲットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いて情報の記録および消去
を行う光ディスクなどの光メディアに用いられる保護膜
を形成するためのスパッタリングターゲットとして、純
度:99.999重量%以上の二酸化ケイ素と純度:9
9.999重量%以上の硫化亜鉛からなり、相対密度が
90%以上有する焼結体からなるスパッタリングターゲ
ットは知られている(特開平6−65725号公報参
照)。この従来の光記録保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットは、純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛
粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二酸化ケ
イ素粉末:20mol%添加し均一に混合して、得られ
た混合粉末を加圧後焼結することにより製造することも
知られている。
を行う光ディスクなどの光メディアに用いられる保護膜
を形成するためのスパッタリングターゲットとして、純
度:99.999重量%以上の二酸化ケイ素と純度:9
9.999重量%以上の硫化亜鉛からなり、相対密度が
90%以上有する焼結体からなるスパッタリングターゲ
ットは知られている(特開平6−65725号公報参
照)。この従来の光記録保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットは、純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛
粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二酸化ケ
イ素粉末:20mol%添加し均一に混合して、得られ
た混合粉末を加圧後焼結することにより製造することも
知られている。
【0003】さらに、一般に、硫化亜鉛はα型結晶およ
びβ型結晶の2つの結晶型があり、α型結晶は六方晶系
ウルツ鉱型構造を有し高温で安定であり、一方、β型結
晶は閃亜鉛鉱型構造を有し室温で安定であること、さら
にα型結晶およびβ型結晶の転移温度は1020℃であ
ることなども知られている。
びβ型結晶の2つの結晶型があり、α型結晶は六方晶系
ウルツ鉱型構造を有し高温で安定であり、一方、β型結
晶は閃亜鉛鉱型構造を有し室温で安定であること、さら
にα型結晶およびβ型結晶の転移温度は1020℃であ
ることなども知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、光記録保護膜の
性能に対する要求は益々厳しく、特にスパッタリング中
に発生するパーティクル抑制に対する要求が厳しくな
り、成膜速度あるいは膜厚の均一性を多少犠牲にしても
スパッタリング時にパーティクル発生の少ないターゲッ
トが求められているが、未だスパッタリング時にパーテ
ィクル発生の少ないターゲットは得られていない。
性能に対する要求は益々厳しく、特にスパッタリング中
に発生するパーティクル抑制に対する要求が厳しくな
り、成膜速度あるいは膜厚の均一性を多少犠牲にしても
スパッタリング時にパーティクル発生の少ないターゲッ
トが求められているが、未だスパッタリング時にパーテ
ィクル発生の少ないターゲットは得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
スパッタリング中のパーティクル発生が少ないターゲッ
トを得るべく研究を行なった結果、(a)純度:99.
999重量%以上の二酸化ケイ素:10〜30mol%
を含有し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化
亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタリン
グターゲットにおいて、前記硫化亜鉛の結晶型がスパッ
タリング時のパーティクル発生に大きな影響を及ぼし、
硫化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が
0.95<α/β<100の範囲内にあると、スパッタ
リング時のパーティクル発生が抑制され、α/βの値は
1.0≦α/β≦50の範囲内にあることが一層好まし
い、(b)前記スパッタリングターゲットに含まれる硫
化亜鉛のα型結晶およびβ型結晶の結晶粒径がスパッタ
リング時のパーティクル発生に大きな影響を及ぼし、α
型結晶およびβ型結晶の最大結晶粒径および平均結晶粒
径は微細であるほど好ましく、その最大結晶粒径は15
μm以下でかつ平均結晶粒径は10μm以下であること
が好ましい、(c)純度:99.999重量%以上の硫
化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二
酸化ケイ素粉末:10〜30mol%添加し、さらに酸
化アルミニウム粉末を10〜1000ppmを添加し、
これらを混合して得られた混合粉末をホットプレスする
ことにより得られたスパッタリングターゲットは、焼結
性が向上するために機械的強度が向上し、スパッタリン
グ時に割れが発生しない、などの知見を得たのである。
スパッタリング中のパーティクル発生が少ないターゲッ
トを得るべく研究を行なった結果、(a)純度:99.
999重量%以上の二酸化ケイ素:10〜30mol%
を含有し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化
亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタリン
グターゲットにおいて、前記硫化亜鉛の結晶型がスパッ
タリング時のパーティクル発生に大きな影響を及ぼし、
硫化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が
0.95<α/β<100の範囲内にあると、スパッタ
リング時のパーティクル発生が抑制され、α/βの値は
1.0≦α/β≦50の範囲内にあることが一層好まし
い、(b)前記スパッタリングターゲットに含まれる硫
化亜鉛のα型結晶およびβ型結晶の結晶粒径がスパッタ
リング時のパーティクル発生に大きな影響を及ぼし、α
型結晶およびβ型結晶の最大結晶粒径および平均結晶粒
径は微細であるほど好ましく、その最大結晶粒径は15
μm以下でかつ平均結晶粒径は10μm以下であること
が好ましい、(c)純度:99.999重量%以上の硫
化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二
酸化ケイ素粉末:10〜30mol%添加し、さらに酸
化アルミニウム粉末を10〜1000ppmを添加し、
これらを混合して得られた混合粉末をホットプレスする
ことにより得られたスパッタリングターゲットは、焼結
性が向上するために機械的強度が向上し、スパッタリン
グ時に割れが発生しない、などの知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見に基づいて成され
たものであって、(1)純度:99.999重量%以上
の二酸化ケイ素:10〜30mol%を含有し、残りが
純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛からなる組
成、並びに相対密度:90%以上を有する焼結体からな
るスパッタリングターゲットにおいて、前記硫化亜鉛は
α型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が0.95<
α/β<100(好ましくは、1.0≦α/β≦50)
の範囲内にあるパーティクル発生の少ない光記録保護膜
形成用スパッタリングターゲット、(2)純度:99.
999重量%以上の二酸化ケイ素:10〜30mol
%、酸化アルミニウム:10〜1000ppmを含有
し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛か
らなる組成、並びに相対密度:90%以上を有する焼結
体からなるスパッタリングターゲットであって、前記硫
化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が
0.95<α/β<100(好ましくは、1.0≦α/
β≦50)の範囲内にあるパーティクル発生の少ない光
記録保護膜形成用スパッタリングターゲット、(3)前
記(1)および(2)の光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットに含まれる硫化亜鉛のα型結晶およびβ
型結晶の最大結晶粒径は15μm以下でかつ平均結晶粒
径は10μm以下であるパーティクル発生の少ない光記
録保護膜形成用スパッタリングターゲット、に特徴を有
するものである。
たものであって、(1)純度:99.999重量%以上
の二酸化ケイ素:10〜30mol%を含有し、残りが
純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛からなる組
成、並びに相対密度:90%以上を有する焼結体からな
るスパッタリングターゲットにおいて、前記硫化亜鉛は
α型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が0.95<
α/β<100(好ましくは、1.0≦α/β≦50)
の範囲内にあるパーティクル発生の少ない光記録保護膜
形成用スパッタリングターゲット、(2)純度:99.
999重量%以上の二酸化ケイ素:10〜30mol
%、酸化アルミニウム:10〜1000ppmを含有
し、残りが純度:99.999重量%以上の硫化亜鉛か
らなる組成、並びに相対密度:90%以上を有する焼結
体からなるスパッタリングターゲットであって、前記硫
化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/β)が
0.95<α/β<100(好ましくは、1.0≦α/
β≦50)の範囲内にあるパーティクル発生の少ない光
記録保護膜形成用スパッタリングターゲット、(3)前
記(1)および(2)の光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットに含まれる硫化亜鉛のα型結晶およびβ
型結晶の最大結晶粒径は15μm以下でかつ平均結晶粒
径は10μm以下であるパーティクル発生の少ない光記
録保護膜形成用スパッタリングターゲット、に特徴を有
するものである。
【0007】この発明の光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットは、熱処理した純度:99.999重量
%以上の硫化亜鉛に対し、純度:99.999重量%以
上の二酸化ケイ素粉末:10〜30mol%添加し、こ
れらを均一に混合して得られた混合粉末をホットプレス
することにより製造する。さらに焼結性を向上させ機械
的強度を向上させるために、酸化アルミニウム粉末を1
0〜1000ppmを添加する。
ングターゲットは、熱処理した純度:99.999重量
%以上の硫化亜鉛に対し、純度:99.999重量%以
上の二酸化ケイ素粉末:10〜30mol%添加し、こ
れらを均一に混合して得られた混合粉末をホットプレス
することにより製造する。さらに焼結性を向上させ機械
的強度を向上させるために、酸化アルミニウム粉末を1
0〜1000ppmを添加する。
【0008】この発明の光記録保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットに含まれる酸化アルミニウム量を10〜
1000ppmに限定した理由は、酸化アルミニウムの
添加量が10ppm未満では焼結性向上が十分でないた
めに十分な機械的強度が得られず、一方、1000pp
mを越えて含有すると、得られた光記録保護膜の膜質が
低下するので好ましくないことによるものである。この
発明の光記録保護膜形成用スパッタリングターゲットに
含まれる酸化アルミニウム量の一層好ましい範囲は15
0〜400ppmである。
ングターゲットに含まれる酸化アルミニウム量を10〜
1000ppmに限定した理由は、酸化アルミニウムの
添加量が10ppm未満では焼結性向上が十分でないた
めに十分な機械的強度が得られず、一方、1000pp
mを越えて含有すると、得られた光記録保護膜の膜質が
低下するので好ましくないことによるものである。この
発明の光記録保護膜形成用スパッタリングターゲットに
含まれる酸化アルミニウム量の一層好ましい範囲は15
0〜400ppmである。
【0009】硫化亜鉛のα型結晶とβ型結晶の混在比率
(α/β)を0.95<α/β<100の範囲内にある
ように制御するには、硫化亜鉛粉末を910〜1100
℃(好ましくは、1050〜1100℃)の温度で6〜
10時間保持した後、保持温度から200℃までの冷却
速度を2〜5℃/min で冷却の熱処理を施し、さらに焼
結条件をArガス雰囲気中、圧力:150〜200kg
f/cm2 、温度:1100〜1150℃(好ましく
は、1120〜1150℃)、6〜12時間保持した
後、この保持温度から200℃までを2〜5℃/min
の範囲内の冷却速度で100℃以下に冷却し、取り出す
ことにより得られる。このようにして得られたこの発明
の光記録保護膜形成用スパッタリングターゲットは、い
かなるスパッタリング装置にも適用できるが、特に枚葉
式スパッタリング装置のターゲットとして使用すると、
スパッタリング時に発生するパーティクルの数は特に少
なくなり効果的である。
(α/β)を0.95<α/β<100の範囲内にある
ように制御するには、硫化亜鉛粉末を910〜1100
℃(好ましくは、1050〜1100℃)の温度で6〜
10時間保持した後、保持温度から200℃までの冷却
速度を2〜5℃/min で冷却の熱処理を施し、さらに焼
結条件をArガス雰囲気中、圧力:150〜200kg
f/cm2 、温度:1100〜1150℃(好ましく
は、1120〜1150℃)、6〜12時間保持した
後、この保持温度から200℃までを2〜5℃/min
の範囲内の冷却速度で100℃以下に冷却し、取り出す
ことにより得られる。このようにして得られたこの発明
の光記録保護膜形成用スパッタリングターゲットは、い
かなるスパッタリング装置にも適用できるが、特に枚葉
式スパッタリング装置のターゲットとして使用すると、
スパッタリング時に発生するパーティクルの数は特に少
なくなり効果的である。
【0010】
【発明の実施の形態】原料粉末として、粒径:4±1μ
mを有し純度:99.999重量%以上のZnS粉末、
平均粒径:10μmを有し純度:99.999重量%以
上のSiO2素粉末および平均粒径:1μmを有し純
度:99.99重量%以上のAl2 O3粉末を用意し、
ZnS粉末をArガス雰囲気中において表1に示される
条件の熱処理を施し、ZnS粉末A〜Hを作製した。た
だし、ZnS粉末Hは熱処理をしない粉末である。
mを有し純度:99.999重量%以上のZnS粉末、
平均粒径:10μmを有し純度:99.999重量%以
上のSiO2素粉末および平均粒径:1μmを有し純
度:99.99重量%以上のAl2 O3粉末を用意し、
ZnS粉末をArガス雰囲気中において表1に示される
条件の熱処理を施し、ZnS粉末A〜Hを作製した。た
だし、ZnS粉末Hは熱処理をしない粉末である。
【0011】
【表1】
【0012】実施例1 この熱処理したZnS粉末A〜Gおよび熱処理しないZ
nS粉末Hに対して、前記用意したSiO2 粉末を表2
に示される割合で配合し、ボールミルにて20時間撹拌
混合し、得られた混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充
填し、アルゴン雰囲気中、表2に示される圧力、温度お
よび時間保持の条件でホットプレスすることにより、表
3に示される成分組成、相対密度、α/βおよび硫化亜
鉛のα型結晶とβ型結晶の最大結晶粒径および平均結晶
粒径を有し、さらに直径:125mm、厚さ:5mmの
寸法を有する円盤状の本発明ターゲット1〜12、比較
ターゲット1および従来ターゲットを製造した。
nS粉末Hに対して、前記用意したSiO2 粉末を表2
に示される割合で配合し、ボールミルにて20時間撹拌
混合し、得られた混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充
填し、アルゴン雰囲気中、表2に示される圧力、温度お
よび時間保持の条件でホットプレスすることにより、表
3に示される成分組成、相対密度、α/βおよび硫化亜
鉛のα型結晶とβ型結晶の最大結晶粒径および平均結晶
粒径を有し、さらに直径:125mm、厚さ:5mmの
寸法を有する円盤状の本発明ターゲット1〜12、比較
ターゲット1および従来ターゲットを製造した。
【0013】なお、本発明ターゲット1〜12、比較タ
ーゲット1および従来ターゲットの硫化亜鉛のα/βは
それぞれX線回折により求めた第1ピーク値(100)
αと(111)βを測定してその比率を求め、一方、本
発明ターゲット1〜12、比較ターゲット1および従来
ターゲットの結晶粒径は、焼結体の断面をダイヤモンド
ペーストを用いて研磨した後、走査型電子顕微鏡にて測
定し求めた。
ーゲット1および従来ターゲットの硫化亜鉛のα/βは
それぞれX線回折により求めた第1ピーク値(100)
αと(111)βを測定してその比率を求め、一方、本
発明ターゲット1〜12、比較ターゲット1および従来
ターゲットの結晶粒径は、焼結体の断面をダイヤモンド
ペーストを用いて研磨した後、走査型電子顕微鏡にて測
定し求めた。
【0014】これら本発明ターゲット1〜12、比較タ
ーゲット1および従来ターゲットを銅製の冷却用バッキ
ングプレートにハンダ付けし、これを図1に示されるよ
うに、枚葉式の高周波マグネトロンスパッタリング装置
にセットし、スパッタガス:Ar、スパッタガス圧力:
5×10-3Torr、スパッタ時間:1分間および5分
間、電力:600Wの条件でスパッタを行い、1分間ス
パッタ終了後および5分間スパッタ終了後のパーティク
ル数をパーティクルカウンターにて測定し、その結果を
表3に示した。
ーゲット1および従来ターゲットを銅製の冷却用バッキ
ングプレートにハンダ付けし、これを図1に示されるよ
うに、枚葉式の高周波マグネトロンスパッタリング装置
にセットし、スパッタガス:Ar、スパッタガス圧力:
5×10-3Torr、スパッタ時間:1分間および5分
間、電力:600Wの条件でスパッタを行い、1分間ス
パッタ終了後および5分間スパッタ終了後のパーティク
ル数をパーティクルカウンターにて測定し、その結果を
表3に示した。
【0015】なお、図1において、1はターゲット、2
はバッキングプレート、3は基板電極、4は基板、5は
ゲートバルブ、6はスパッタチャンバ、7は搬送チャン
バ、8は収納チャンバ、9はスパッタ粒子を示す。枚葉
式スパッタリング装置においては、搬送前基板4−1を
搬送チャンバ7に保管しておき、この搬送前基板4−1
をゲートバルブ5を通して1枚づつ基板電極3に送り、
スパッタ粒子9を堆積させてスパッタ膜を形成した後、
収納チャンバ8に収納される。
はバッキングプレート、3は基板電極、4は基板、5は
ゲートバルブ、6はスパッタチャンバ、7は搬送チャン
バ、8は収納チャンバ、9はスパッタ粒子を示す。枚葉
式スパッタリング装置においては、搬送前基板4−1を
搬送チャンバ7に保管しておき、この搬送前基板4−1
をゲートバルブ5を通して1枚づつ基板電極3に送り、
スパッタ粒子9を堆積させてスパッタ膜を形成した後、
収納チャンバ8に収納される。
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】表2〜表3に示される結果から、600W
の高出力をかけて成膜速度を早めてスパッタリングを行
った場合、本発明ターゲット1〜12は、比較ターゲッ
ト1および従来ターゲットに比べて、パーティクルの発
生量が少ないことが分かる。
の高出力をかけて成膜速度を早めてスパッタリングを行
った場合、本発明ターゲット1〜12は、比較ターゲッ
ト1および従来ターゲットに比べて、パーティクルの発
生量が少ないことが分かる。
【0019】実施例2 表1に示される熱処理したZnS粉末A〜Gおよび熱処
理しないZnS粉末Hに対して、SiO2 粉末およびA
l2 O3 粉末を表4に示される割合で配合し、アルゴン
雰囲気中、表4に示される圧力、温度および時間保持の
条件でホットプレスすることにより、表5に示される成
分組成、相対密度、α/βおよび硫化亜鉛のα型結晶と
β型結晶の最大結晶粒径および平均結晶粒径を有し、直
径:125mm、厚さ:5mmの寸法を有する円盤状の
本発明ターゲット13〜22を製造した。
理しないZnS粉末Hに対して、SiO2 粉末およびA
l2 O3 粉末を表4に示される割合で配合し、アルゴン
雰囲気中、表4に示される圧力、温度および時間保持の
条件でホットプレスすることにより、表5に示される成
分組成、相対密度、α/βおよび硫化亜鉛のα型結晶と
β型結晶の最大結晶粒径および平均結晶粒径を有し、直
径:125mm、厚さ:5mmの寸法を有する円盤状の
本発明ターゲット13〜22を製造した。
【0020】これら本発明ターゲット13〜22を銅製
の冷却用バッキングプレートにハンダ付けし、これを実
施例1と全く同様にして枚葉式の高周波マグネトロンス
パッタリング装置にセットし、スパッタガス:Ar、ス
パッタガス圧力:5×10-3Torr、スパッタ時間:
1分間および5分間、電力:600Wの条件でスパッタ
を行い、1分間スパッタ終了後および5分間スパッタ終
了後にパーティクルカウンターにてパーティクル数を測
定し、さらにスパッタリング完了後のターゲットの割れ
の有無を調べ、その結果を表5に示した。
の冷却用バッキングプレートにハンダ付けし、これを実
施例1と全く同様にして枚葉式の高周波マグネトロンス
パッタリング装置にセットし、スパッタガス:Ar、ス
パッタガス圧力:5×10-3Torr、スパッタ時間:
1分間および5分間、電力:600Wの条件でスパッタ
を行い、1分間スパッタ終了後および5分間スパッタ終
了後にパーティクルカウンターにてパーティクル数を測
定し、さらにスパッタリング完了後のターゲットの割れ
の有無を調べ、その結果を表5に示した。
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】表4〜表5に示される結果から、Al2 O
3 を10〜1000ppm含む本発明ターゲット13〜
22は、600Wの高出力をかけて成膜速度を早めてス
パッタリングを行った場合、実施例1で作製した表2〜
表3に示される比較ターゲット1および従来ターゲット
に比べて、パーティクルの発生量が少なくかつスパッタ
リングを完了しても割れが発生せず、したがって、成膜
速度を早めることができることも分かる。
3 を10〜1000ppm含む本発明ターゲット13〜
22は、600Wの高出力をかけて成膜速度を早めてス
パッタリングを行った場合、実施例1で作製した表2〜
表3に示される比較ターゲット1および従来ターゲット
に比べて、パーティクルの発生量が少なくかつスパッタ
リングを完了しても割れが発生せず、したがって、成膜
速度を早めることができることも分かる。
【0024】
【発明の効果】上述のように、この発明の光記録保護膜
形成用スパッタリングターゲットは、高出力スパッタリ
ングを行ってもパーティクルの発生が少なく、かつ割れ
が発生することのない光記録保護膜形成用スパッタリン
グターゲットを提供することができるので、光メディア
産業の発展に大いに貢献し得るものである。
形成用スパッタリングターゲットは、高出力スパッタリ
ングを行ってもパーティクルの発生が少なく、かつ割れ
が発生することのない光記録保護膜形成用スパッタリン
グターゲットを提供することができるので、光メディア
産業の発展に大いに貢献し得るものである。
【図1】この発明の光記録保護膜形成用スパッタリング
ターゲットを使用するに適した枚葉式スパッタリング装
置の概略説明図である。
ターゲットを使用するに適した枚葉式スパッタリング装
置の概略説明図である。
1 ターゲット 2 バッキングプレート 3 基板電極 4 基板 5 ゲートバルブ 6 スパッタチャンバ 7 搬送チャンバ 8 収納チャンバ 9 スパッタ粒子
Claims (3)
- 【請求項1】 純度:99.999重量%以上の二酸化
ケイ素:10〜30mol%を含有し、残りが純度:9
9.999重量%以上の硫化亜鉛からなる組成、並びに
相対密度:90%以上を有する焼結体からなるスパッタ
リングターゲットにおいて、 前記硫化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/
β)が0.95<α/β<100の範囲内にあることを
特徴とするパーティクル発生の少ない光記録保護膜形成
用スパッタリングターゲット。 - 【請求項2】 純度:99.999重量%以上の二酸化
ケイ素:10〜30mol%、酸化アルミニウム:10
〜1000ppmを含有し、残りが純度:99.999
重量%以上の硫化亜鉛からなる組成、並びに相対密度:
90%以上有する焼結体からなるスパッタリングターゲ
ットであって、 前記硫化亜鉛はα型結晶とβ型結晶の混在比率(α/
β)が0.95<α/β<100の範囲内にあることを
特徴とするパーティクル発生の少ない光記録保護膜形成
用スパッタリングターゲット。 - 【請求項3】 前記硫化亜鉛のα型結晶およびβ型結晶
の最大結晶粒径は15μm以下でかつ平均結晶粒径は1
0μm以下であることを特徴とする請求項1または2記
載のパーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパ
ッタリングターゲット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23285496A JP3368764B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | パーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23285496A JP3368764B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | パーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081960A true JPH1081960A (ja) | 1998-03-31 |
JP3368764B2 JP3368764B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=16945863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23285496A Expired - Fee Related JP3368764B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | パーティクル発生の少ない光記録保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3368764B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6261984B1 (en) | 1998-10-08 | 2001-07-17 | Tosoh Corporation | Sputtering target and process for the preparation thereof |
JP2007211345A (ja) * | 1998-12-07 | 2007-08-23 | Nikko Kinzoku Kk | 光ディスク保護膜形成用スパッタリングターゲット |
US9279178B2 (en) | 2007-04-27 | 2016-03-08 | Honeywell International Inc. | Manufacturing design and processing methods and apparatus for sputtering targets |
-
1996
- 1996-09-03 JP JP23285496A patent/JP3368764B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6261984B1 (en) | 1998-10-08 | 2001-07-17 | Tosoh Corporation | Sputtering target and process for the preparation thereof |
JP2007211345A (ja) * | 1998-12-07 | 2007-08-23 | Nikko Kinzoku Kk | 光ディスク保護膜形成用スパッタリングターゲット |
JP4527126B2 (ja) * | 1998-12-07 | 2010-08-18 | 日鉱金属株式会社 | 光ディスク保護膜形成用スパッタリングターゲット |
US9279178B2 (en) | 2007-04-27 | 2016-03-08 | Honeywell International Inc. | Manufacturing design and processing methods and apparatus for sputtering targets |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3368764B2 (ja) | 2003-01-20 |
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