JPH1080749A - 高炭素鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

高炭素鋼の連続鋳造方法

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JPH1080749A
JPH1080749A JP25757596A JP25757596A JPH1080749A JP H1080749 A JPH1080749 A JP H1080749A JP 25757596 A JP25757596 A JP 25757596A JP 25757596 A JP25757596 A JP 25757596A JP H1080749 A JPH1080749 A JP H1080749A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 C濃度0.3wt%以上の割れ感受性の高い
高炭素鋼を連続鋳造する際、鋳片の表面欠陥及び内部欠
陥を低減した手入れの少ない高品質な高炭素鋼を普通鋼
並みの高い生産性でかつ高い製品歩留りで製造すること
ができる高炭素鋼の連続鋳造方法を提供する。 【解決手段】 浸漬ノズル13aを介して鋳型14内へ
不活性ガスを20L/min以下の流量で吹き込むと共
に、鋳型14から引き抜かれる鋳片18の長辺側の少な
くとも一部領域を分割ロール25、短辺側を二次冷却帯
19に沿って鋳型14の下端から少なくとも0.6m以
上の範囲内でグリッド及び/又はサポートロール30に
より支持しつつ、鋳片18の板厚を、鋳型14の下端か
ら鋳片18の完全凝固位置までの少なくとも一部領域を
1.3%以上狭めながら、鋳造速度0.8m/min以
上、かつ鋳造量1.2T/min以上で連続鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C濃度0.3wt
%以上の割れ感受性の高い高炭素鋼の連続鋳造方法に係
り、更に詳しくは、鋳片の表面欠陥及び内部欠陥を低減
して、鋳片の無手入れ化を促進することができると共
に、普通鋼並みの高い生産性を得ることができる高炭素
鋼の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、製鉄所では一基の連鋳機で普通
鋼や高炭素鋼など種々の鋼材を混在生産している。とこ
ろが、高炭素鋼は割れ感受性の高い鋼材であるため、低
速鋳造を余儀なくされ、この結果、普通鋼を大量生産す
る連鋳機の生産能力を低下させている。更に、低速鋳造
しても、鋳片の表層に表面割れや表面疵などの表面欠陥
が発生し、グラインダー等による研削処理が必要である
など、手入れ負荷率が高くなって、更に連鋳機の生産能
力を低下させている。
【0003】そこで、特開平7−204811号公報に
は、垂直曲げ型連鋳機を用いてC濃度0.3wt%以上
の鋼材を製造する際、二次冷却帯の曲げ終了迄に該二次
冷却帯の全冷却水量の40%以上の冷却水を鋳片に噴射
すると共に、二次冷却帯の少なくとも1つの冷却ゾーン
で鋳片端部への冷却水を停止しつつ、二次冷却帯の曲げ
部及び/又は矯正部にて鋳片の長辺側を分割ロールで支
持しながら、0.8m/min以上の鋳造速度で連続鋳
造を行う連続鋳造方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載の連続鋳造方法では、連続鋳造される鋳片の表面
割れや表面疵などの表面欠陥は低減するものの、内部割
れなどの内部欠陥が増加するという課題があった。ここ
で、図19〜図24を参照して、連続鋳造される鋳片に
発生する表面欠陥及び内部欠陥の関係について詳細に説
明する。図19に示すように、図示しないタンディッシ
ュから浸漬ノズル101を介して鋳型100内へ溶鋼1
07を注湯する際、この鋳型100中に、図中、矢印で
示すような上、下向きの溶鋼流103、104が発生す
る。
【0005】ここで、上向きの溶鋼流103に注目する
と、低速鋳造ならば、図20に示すように、鋳片108
の凝固シェル105の内面にアルミナなどの酸化物系非
鉄介在物102が付着して、いわゆる表層介在物と称さ
れる表面欠陥が発生し、一方、高速鋳造であれば、浸漬
ノズル101から吐出される溶鋼量の増加に伴う上向き
の溶鋼流103の流速増加によって、この酸化物系非鉄
介在物102がシェルウォッシングされて、上方へ押し
流される。
【0006】ところが、この上向きの溶鋼流103の流
速が早過ぎると、この除去された酸化物系非鉄介在物1
02が溶鋼107の中央部に深く沈み込んで、たとえ、
この酸化物系非鉄介在物102の比重が、溶鋼107の
比重より小さくても、湯面近傍に浮上することができ
ず、そのまま、溶鋼107の凝固に巻き込まれて、いわ
ゆる内部介在物と称される内部欠陥が発生するという問
題がある。また、前記と同様、この流速の早い上向きの
溶鋼流103によって、湯面に浮遊するパウダー106
が、溶鋼107の中央部に深く沈み込んで、そのまま溶
鋼107の凝固時に巻き込まれて、内部介在物が発生す
るという問題がある。
【0007】一方、下向きの溶鋼流104に着目する
と、前記と同様、浸漬ノズル101から吐出される溶鋼
量の増加に伴う下向きの溶鋼流104の流速増加によっ
て、溶鋼107中の酸化物系非鉄介在物102が、溶鋼
107中に深く沈み込んで、そのまま溶鋼107の凝固
に巻き込まれて、内部介在物が発生するという問題があ
る。また、通常、連続鋳造では、浸漬ノズル101の内
面に付着する酸化物系非鉄介在物102を除去するた
め、この浸漬ノズル101やタンディッシュノズルから
Arガスなどの不活性ガスを吹き込んでいる(図19参
照)。
【0008】ところが、この不活性ガス(又はその気
泡)も、前記と同様、上、下向きの溶鋼流103、10
4によって、低速鋳造であれば、鋳片108の表層にい
わゆるArガス気泡と称される空孔からなる表面欠陥を
発生し、高速鋳造であれば、鋳片108の内部にやはり
Arガス気泡と称される内部欠陥を発生するという問題
がある。また、連鋳機の二次冷却帯では、通常、図21
に示すように、鋳片108の引き抜き方向に沿って、剛
性の高い大径ロール112を複数配設すると共に、この
鋳片108の引き抜き方向に沿って隣り合う大径ロール
112の間に、鋳片108に向かって冷却水を噴射する
図示しないスプレーノズルを配設している。
【0009】このため、図示するように、鋳片108の
引き抜き方向に沿って隣り合う大径ロール112の間
で、鋳片108の凝固シェル105が、溶鋼107の静
圧によって外側に膨らむ、いわゆるバルシングが発生す
ると共に、このバルジングに伴って鋳片108の凝固シ
ェル105に、図21中、矢印で示すような引張応力が
かかって内部割れ109と称される内部欠陥が発生する
という問題がある。
【0010】また、通常、鋳片108の短辺側の鋳片支
持が短過ぎる場合、図22に示すように、鋳片108の
短辺側が丸く膨らむバルジングが生じると共に、鋳片1
08のコーナー部が、放熱が激しく過冷却されているこ
とによって、このバルジングに伴って、鋳片108の凝
固シェル105に、図22に示すようなコーナー縦割れ
110と称される表面欠陥が発生するという問題があ
る。更に、鋳片108のコーナー部が過冷却された後、
延びの小さい凝固組織となるため、連鋳機の二次冷却帯
の矯正部における引張応力によって、図22に示すよう
なエッジ割れ113と称される表面欠陥が発生するとい
う問題がある。
【0011】また、連鋳機の二次冷却帯の矯正部では、
上、下一対のピンチロール114によって、鋳片108
を直線状に矯正している。ところが、この矯正によっ
て、図23中、矢印で示すような引張応力が生じて内部
割れ115と称される内部欠陥が発生するという問題が
ある。更に、高炭素鋼は普通鋼に比べて凝固収縮率が大
きいため、図24に示すように、鋳片108と鋳型10
0間に、エアーギャップ111が生じ易く、このため、
凝固シェル105の形成速度が遅くなって、前述したバ
ルジングやこのバルジングに伴う表面欠陥や内部欠陥を
引き起こし易いという問題がある。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、C濃度0.3wt%以上の割れ感受性の高い高
炭素鋼を連続鋳造する際、鋳片の表面欠陥及び内部欠陥
を低減した手入れの少ない高品質な高炭素鋼を普通鋼並
みの高い生産性でかつ高い製品歩留りで製造することが
できる高炭素鋼の連続鋳造方法を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、C濃度0.3wt%
以上の高炭素鋼を、二次冷却帯を備えた連鋳機で製造す
る方法であって、タンディッシュから浸漬ノズルを介し
て鋳型内へ溶鋼を注湯しつつ、前記浸漬ノズルを介して
前記鋳型内へ不活性ガスを20L/min以下の流量で
吹き込むと共に、前記鋳型から引き抜かれる鋳片の長辺
側の少なくとも一部領域を分割ロール、短辺側を前記二
次冷却帯に沿って前記鋳型の下端から少なくとも0.6
m以上の範囲内でグリッド及び/又はサポートロールに
より支持しつつ、前記鋳片の板厚を、前記鋳型の下端か
ら前記鋳片の完全凝固位置までの少なくとも一部領域を
1.3%以上狭めながら、鋳造速度0.8m/min以
上、かつ鋳造量1.2T/min以上で連続鋳造する。
なお「L」はリットルである。
【0014】請求項2記載の高炭素鋼の連続鋳造方法
は、請求項1記載の高炭素鋼の連続鋳造方法において、
前記二次冷却帯の少なくとも1つの冷却ゾーンで前記鋳
片の板幅方向両端部への注水を停止する。なお、鋳片の
板幅方向両端部への注水を停止することを幅切り注水又
はスプレー幅切りともいう(図3(b)参照)。特に、
二次冷却帯の湾曲部を通過する鋳片に対し、該湾曲部の
少なくとも1つの冷却ゾーンで鋳片の板幅方向両端部へ
の注水を停止すると、鋳片を強冷却して、バルジング及
びバルジングに伴う表面欠陥や内部欠陥を防止すること
ができる。請求項3記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、
請求項1又は2記載の高炭素鋼の連続鋳造方法におい
て、前記鋳型の稼働面に、該鋳型1m当たり1.1〜
1.4%のテーパーを設ける。
【0015】請求項4記載の高炭素鋼の連続鋳造方法
は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連
続鋳造方法において、前記二次冷却帯に沿って前記鋳型
の下端から4m以内を通過する前記鋳片に、前記二次冷
却帯の湾曲部の全冷却水量の40%以上の冷却水を吹き
付ける。請求項5記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請
求項1〜4のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造
方法において、前記二次冷却帯を通過する前記鋳片の板
幅方向両端部にエアーを吹き付ける。なお、この鋳片の
板幅方向の両端部にエアーを吹き付ける設備をエッジエ
アーブロー設備という。また、特に、二次冷却帯の湾曲
部を通過する鋳片の板幅方向両端部にエアーを吹き付け
ると、湾曲部の少なくとも1つの冷却ゾーンで鋳片の板
幅方向両端部への注水を停止することと相まって、たと
え、鋳片上を伝ってくる冷却水が鋳片の板幅方向両端部
へ流れてきても、迅速に排除することで、コーナー縦割
れやエッジ割れが発生するのを確実に防止できる(図3
(c)参照)。
【0016】請求項6記載の高炭素鋼の連続鋳造方法
は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連
続鋳造方法において、前記二次冷却帯の矯正部及び/又
はその近傍を通過する前記鋳片を圧縮鋳造する。なお、
この圧縮鋳造とは、鋳片を挟んで対向する矯正ロール及
び/又はピンチロールの回転速度を適宜変更して、例え
ば、図23に示すような鋳片の矯正部又はその近傍内部
に発生する内部割れを防止するものである。請求項7記
載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請求項1〜6のいずれ
か1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法において、前記
鋳型内の溶鋼及び/又は前記二次冷却帯の湾曲部を通過
する前記鋳片内の未完全凝固の溶鋼を電磁攪拌する。請
求項8記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請求項1〜7
のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法におい
て、前記二次冷却帯の水平部を通過する前記鋳片に対
し、該水平部の少なくとも1つの冷却ゾーンの注水を停
止する。
【0017】請求項9記載の高炭素鋼の連続鋳造方法
は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連
続鋳造方法において、前記連鋳機を経た前記鋳片の板幅
方向両端部を保温及び/又は加熱する。請求項10記載
の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請求項1〜9のいずれか
1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法において、前記高
炭素鋼のCa濃度を10ppm以上とする。請求項11
記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請求項1〜10のい
ずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法において、
前記高炭素鋼のS濃度を0.015wt%以下とする。
請求項12記載の高炭素鋼の連続鋳造方法は、請求項1
〜11のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法
において、前記連鋳機を湾曲型連鋳機とする。
【0018】なお、C濃度0.3wt%以上の高炭素鋼
として具体的には、S30C〜S58C、SK1〜SK
7、SCM430、SNCM240などを挙げることが
できる。また、二次冷却帯を備えた連鋳機として具体的
には、図8に示すような垂直曲げ型連鋳機(垂直プログ
レッシブベンディング型連鋳機を含む)Bや、図9に示
すような湾曲型連鋳機(円弧湾曲型連鋳機や多段円弧湾
曲型連鋳機を含む)Aを挙げることができる。
【0019】また、不活性ガスとしてはArガスなどを
挙げることができる。また、その流量(又は吹き込み量
という)は2〜20L/min、好ましくは10〜20
L/minとするのが望ましい。これは、不活性ガスの
流量が10L/min未満になると、即ち、不活性ガス
の流量が少な過ぎると、不活性ガスによる酸化物系非鉄
介在物の浮上促進を図ることができなくなったり、浸漬
ノズル内に酸化物系非鉄介在物が付着し易くなったり、
或いは、この付着物の断続的な剥離等が生じて連鋳操業
が不安定になったりする傾向が現れ、特に、2L/mi
n未満になるとその傾向が著しくなるからである。ま
た、逆に、不活性ガスの流量が20L/minを越える
と、即ち、不活性ガスの流量が多過ぎると、鋳型内の溶
鋼湯面で不活性ガスが破泡する、いわゆるボイルが生じ
易くなって、溶鋼湯面に浮遊するパウダーの巻き込み又
は不活性ガス気泡が鋳片の表層にトラップされて表面疵
の原因となる傾向が現れるからである(図10〜図12
参照)。
【0020】また、分割ロールとは、図3(a)に示す
ような鋳片の板幅方向に複数に分割状に形成されたロー
ルをいい、更に、鋳片の板厚を狭める方法としては、鋳
片を挟んで対向するロールの間隔を絞る方法などを挙げ
ることができる。また、鋳片の短辺側を支持するサポー
トロールやグリッドを配置する場合、二次冷却帯に沿っ
て鋳型の下端から少なくとも0.6m以上の範囲内、好
ましくは鋳型の下端から2mの範囲内、更に好ましくは
鋳型の下端から1.2mの範囲内に配置するのが好まし
い。これは、鋳型の下端から0.6m未満の範囲内にだ
けサポートロールやグリッドを配置すると、鋳片の短辺
側の支持が短過ぎて、バルジングやこのバルジングに起
因するコーナー縦割れやエッジ割れが発生する傾向が現
れるからである。また、逆に、鋳型の下端から1.2m
を越えてサポートロールやグリッドを配置すると、例え
ば、サポートロールを配置していた場合、このサポート
ロールが熱変形を生じて、強冷却された鋳片を強く押圧
してしまい、この結果、コーナー縦割れやエッジ割れ等
の表面欠陥が生じる傾向が現れ、特に鋳型の下端から2
mを越えてサポートロールやグリッドを配置すると、そ
の傾向が著しくなるからである。
【0021】また、高炭素鋼の鋳造速度は0.8m/m
in〜1.6m/minとするのが望ましい。これは、
鋳造速度が0.8m/min未満になると不活性ガスの
流量や高炭素鋼のCa濃度、S濃度にも依るが、鋳片に
表面欠陥が発生する傾向が現れるからである(図10、
図12〜図15参照)。また、逆に、鋳造速度が1.6
m/minを越えると、鋳片に内部欠陥が発生する傾向
が現れるからである。また、高炭素鋼の鋳造量は1.2
〜4.5T/min、好ましくは1.2〜3T/min
とするのが望ましい。これは、鋳造量が1.2T/mi
n未満になると、不活性ガスの流量や高炭素鋼のCa濃
度、S濃度にも依るが、酸化物系非鉄介在物や、ピンホ
ール(又は不活性ガス気泡という)、表面割れ等の表面
欠陥が発生する傾向が現れるからである。また、逆に、
鋳造量が3T/minを越えると、内部の介在物や内部
割れ等の内部欠陥が発生する傾向が現れ、特に4.5T
/minを越えるとその傾向が著しくなるからである
(図11参照)。
【0022】また、鋳型の稼働面のテーパー率はこの鋳
型1m当たり1.1〜1.4%、好ましくは1.2〜
1.4%とするのが望ましい。これは、稼働面のテーパ
ー率(又は鋳型のテーパー率という)が1.2%未満に
なると稼働面と鋳片との間にエアーギャップが発生し易
くなって、コーナー縦割れが発生する傾向が現れ、特に
1.1%未満になるとその傾向が著しくなるからであ
る。また、逆に、稼働面のテーパー率が1.4%を越え
ると鋳片を押圧し過ぎて、凝固シェルが破れてブレーク
アウトが発生する傾向が現れるからである。また、二次
冷却帯の湾曲部において、該二次冷却帯に沿って鋳型の
下端(0m)から4m(好ましくは0〜3.5m)の範
囲内の冷却水量は、二次冷却帯の全冷却水量の40〜6
5%、好ましくは50〜65%とするのが望ましい。こ
れは、この部位の冷却水量が全冷却水量の50%未満に
なると、鋳片を強冷却することができず、鋳片の凝固シ
ェルの厚さが薄くなってバルジングが発生する傾向が現
れ、特に40%未満になるとその傾向が著しくなるから
である。また、逆に、この部位の冷却水量が全冷却水量
の65%を越えると、鋳片が過冷却されて、矯正部での
エッジ割れなどが発生する傾向が現れるからである。
【0023】また、高炭素鋼のCa濃度は10ppm〜
25ppm、好ましくは10〜30ppmとするのが望
ましい。これは、Ca濃度が10ppm未満になると、
鋳造速度や鋳造量にも依るが、表面欠陥や内部欠陥が発
生する傾向が現れるからである(図10〜図12〜図1
5参照)。また、逆に、Ca濃度が25ppmを越えて
も、前記と同様、表面欠陥や内部欠陥が発生する傾向が
現れ、特に30ppmを越えるとその傾向が著しくなる
からである(図10、図12〜図15参照)。また、高
炭素鋼のS濃度は0.003〜0.015wt%、好ま
しくは0.003〜0.01wt%とするのが望まし
い。これは、S濃度は表面欠陥や内部欠陥に対してより
低い方が良好であるが、S濃度が0.003wt%未満
になると、その溶製時間及び溶製コストが大幅に悪化す
るという問題が現れるからである。また、逆に、S濃度
が0.01wt%を越えると、表面欠陥や内部欠陥が発
生する傾向が現れ、特に、0.015wt%を越えると
その傾向が著しくなるからである(図13〜図15参
照)。
【0024】また、浸漬ノズルの吐出口の傾き角度は、
水平面(又は湯面)に対し上向き角度(α)15°以
下、水平面に対し下向き角度(β)35°以下とするの
が望ましい(図4(a)、(b)参照)。これは、吐出
口の上向き角度(α)が15°を越えると、パウダー直
下の溶鋼流速が早くなり、パウダーの巻き込みによる表
層介在物や内部介在物が悪化する傾向が現れるからであ
る。また、吐出口の下向き角度(β)が35°を越える
と、溶鋼流の侵入深さが深くなり、その結果、介在物の
浮上除去が阻害され、内部欠陥(介在物)が発生する傾
向が現れるからである。
【0025】また、本願発明者等は高炭素鋼を連続鋳造
する方法について、鋭意検討した結果、以下のような知
見を得た。以下、その結果について説明する。
【0026】(1)表層介在物と鋳造速度との関係につ
いて 図10に示すように、Arガスを吹き込まない場合
(×)、Arガスを適正量(20L/min以下)吹
き込んだ場合(●)、Arガスを過剰(20L/mi
n超)に吹き込んだ場合(○)、Arガスを適正量吹
き込むと共に、溶鋼中にCaを添加(溶鋼中のCa濃度
10ppm以上)した場合(☆)について検討した結
果、いずれも鋳造速度が上昇するにつれてシェルウォッ
シング効果が大きくなり、その結果、表層介在物指数が
減少することが確認された。
【0027】ところが、前記の場合、鋳片表層におけ
る酸化物系非鉄介在物やパウダー等を主体とする表層介
在物指数が高く、また、前記の場合、鋳型内でボイル
が多発し、これによって、パウダーを巻き込み易くなっ
て、鋳片表層におけるパウダーを主体とする表層介在物
指数が高くなることが確認された。従って、表層介在物
に対して、前記の如くArガスを適正量吹き込むこと
が有効で、特に、鋳造速度0.8m/min以上のと
き、その効果は大きくなって、表層介在物指数は大幅に
減少することが確認された。
【0028】また、前記の如く溶鋼中にCaを添加す
ると、溶鋼中の酸化物系非鉄介在物が低融点化され、浸
漬ノズルへの酸化物系非鉄介在物の付着が防止され、そ
の結果、鋳型内の湯面変動が大幅に改善され、パウダー
巻き込み等による表層介在物指数が大幅に改善されるこ
とが確認された。また、過剰なArガスを鋳型内に吹き
込む必要がなくなり、その結果、鋳片にトラップされる
Arガス気泡が大幅に減少して、表層介在物指数が大幅
に改善されることも確認された。
【0029】(2)表層介在物と鋳造量との関係につい
て 図11に示すように、Arガスを吹き込まない場合
(×)、Arガスを適正量吹き込んだ場合(●)、
Arガスを適正量吹き込むと共に、溶鋼中にCaを添加
(溶鋼中のCa濃度10ppm以上)した場合(☆)に
ついて検討した結果、いずれも鋳造量が上昇するにつれ
てシェルウォッシング効果が大きくなり、その結果、表
層介在物指数は減少する傾向にあることが確認された。
【0030】ところが、前記の場合、不活性ガスによ
る介在物の浮上促進を図ることができないこと等から、
鋳片表層における酸化物系非鉄介在物やパウダー等を主
体とする表層介在物指数が高いことが確認された。従っ
て、表層介在物に対して、前記の如くArガスを適正
量吹き込むことが有効で、特に、鋳造量1.2T/mi
n以上のとき、溶鋼のノズル吐出流によるシェルウォッ
シング等により、その効果が大きくなって、表層介在物
指数(鋳片の全体欠陥指数)も大幅に減少することが確
認された。また、溶鋼中にCaを添加すると、前記と同
様、表層介在物指数が大幅に改善されることも確認され
た。
【0031】この結果、前記(1)、(2)より、浸漬
ノズル等を介して鋳型内にArガス等の不活性ガスを2
0L/min以下の流量で吹き込むと共に、鋳造速度
0.8m/min以上、かつ鋳造量1.2T/min以
上で連続鋳造を行うことによって、鋳片の表層介在物指
数を大幅に低減することが可能となることが確認され
た。
【0032】(3)内部介在物と鋳造速度との関係につ
いて 図12に示すように、Arガスを吹き込まない場合
(×)、Arガスを適正量吹き込んだ場合(●)、
Arガスを過剰に吹き込んだ場合(○)、Arガスを
適正量吹き込むと共に、溶鋼中にCaを添加(溶鋼中の
Ca濃度10ppm以上)した場合(☆)について検討
した結果、いずれも鋳造速度が上昇するにつれて溶鋼中
の酸化物系非鉄介在物の侵入深さが深くなって、内部介
在物指数が高くなることが確認された。
【0033】特に、前記の場合、鋳型の湯面近傍を流
動する上向きの溶鋼流の流速が増大して、パウダーを巻
き込み易くなると共に、その侵入深さも深くなって、酸
化物系非鉄介在物が浮上することができず、その結果、
鋳片にトラップされて、内部介在物指数が高くなり、ま
た、前記の場合、鋳型内でボイルが多発し、これによ
って、パウダーを巻き込み易くなって、内部介在物指数
が高くなることが確認された。
【0034】従って、内部介在物に対して、前記の如
くArガスを適正量吹き込むことが有効で、特に、鋳造
速度1.6m/min以下のとき、その効果は大きくな
って、内部介在物指数の増加を最小限にできることが確
認された。また、溶鋼中にCaを添加すると、前記
(1)と同様、浸漬ノズル内の介在物付着が防止される
ため、結果として、鋳型内の湯面変動が改善され、パウ
ダー巻き込み等による内部介在物指数が大幅に改善され
ることが確認された。そして、Arガス吹き込み量が安
定するため、Arガス気泡に起因する欠陥も相剰的に減
少することが確認された。
【0035】この結果、前記(3)より、浸漬ノズル等
を介して鋳型内にArガス等の不活性ガスを20L/m
in以下の流量で吹き込むと共に、鋳造速度1.6m/
min以下で連続鋳造を行うことにより、鋳片の内部介
在物指数を大幅に低減することができ、生産性を向上で
きることが確認された。
【0036】(4)コーナー縦割れと鋳造速度との関係
について 図13に示すように、何も対策をしなかった場合
(×)、鋳型の稼働面のテーパーを最適化(鋳型1m
当たり1.1〜1.4%縮幅)した場合(○)、鋳片
の短辺側にサポートロールを設置(二次冷却帯に沿って
鋳型の下端から0.6m以上の範囲内)した場合
(●)、溶鋼中にCaを添加(溶鋼中のCa濃度10
ppm以上)すると共に、溶鋼中のSを低減(溶鋼中の
S濃度0.015wt%以下)した場合(☆)について
検討した結果、いずれも、鋳造速度が速くなるにつれ
て、コーナー縦割れ指数が増加することが確認された。
【0037】ところが、前記の場合、鋳造速度が速く
なるほど、鋳型内での凝固シェルの不均一性が増大し、
特に、鋳造速度が0.8m/minを超えると、急激に
コーナー縦割れ指数が増加し、また、前記の場合、鋳
型のテーパーの最適化により、シェルの不均一性が改善
され、コーナー縦割れ指数が低下するが、軽微なもので
あったことが確認された。
【0038】従って、コーナー縦割れに対して、前記
の如く鋳片の短辺側にサポートロールを設置することが
有効で、特に、鋳造速度1.6m/min以下のとき、
その効果は大きくなって、コーナー縦割れ指数は大幅に
減少することが確認された。また、溶鋼中にCaを添加
すると共に、溶鋼中のSを低減すると、通常、FeSや
MnSの硫化物が粒界に析出して高炭素鋼の割れ感受性
を悪化させていたが、溶鋼中の硫化物がCaSとなって
粒内に析出するため、これを防止できることも確認され
た。
【0039】(5)エッジ割れと鋳造速度との関係につ
いて 図14に示すように、何も対策をしなかった場合
(×)、注水幅切り(スプレー幅切り)を行った場合
(○)、鋳片の長辺側に分割ロールを配置した場合
(●)、エッジエアーブロー設備を配置した場合
(▲)、溶鋼中にCaを添加(溶鋼中のCa濃度10
ppm以上)すると共に、溶鋼中のSを低減(溶鋼中の
S濃度0.015wt%以下)した場合(☆)について
検討した結果、いずれも、鋳造速度が速くなるほど、エ
ッジ割れ指数が低減することが確認された。
【0040】ところが、前記の場合、鋳造速度が速く
なるほど、鋳片温度が高くなって、割れ感受性が低下す
るため、エッジ割れ指数は減少するが、その発生率が高
いことが確認された。従って、エッジ割れに対して、前
記の如く鋳片の長辺側に分割ロールを配置することが
有効で、特に、鋳造速度0.8m/min以上のとき、
その効果は大きくなって、エッジ割れ指数は大幅に減少
することが確認された。
【0041】そして、前記の如くエッジエアーブロー
設備を配置すると、ロールに沿って流れる冷却水の垂れ
水による鋳片コーナー部の冷却水が軽減され、エッジ部
の鋳片温度が上昇し、エッジ割れ指数は更に低減するこ
とも確認された。また、溶鋼中にCaを添加すると共
に、溶鋼中のSを低減すると、前記(5)と同様、溶鋼
中の硫化物がCaSとなって粒内に析出して、従来のよ
うな割れ感受性の悪化を防止できることも確認された。
【0042】この結果、前記(4)、(5)より、鋳片
の短辺側をサポートロール等で支持すると共に、鋳片の
長辺側を分割ロールで支持することにより、鋳片のコー
ナー縦割れ及びエッジ割れを防止することができること
が確認された。
【0043】(6)内部割れと鋳造速度との関係につい
て 図15に示すように、何も対策をしなかった場合
(×)、鋳片の長辺側に分割ロールを配置した場合
(●)、溶鋼中にCaを添加(溶鋼中のCa濃度10
ppm以上)すると共に、溶鋼中のSを低減(溶鋼中の
S濃度0.015wt%以下)した場合(☆)について
検討した結果、いずれも、鋳造速度が速くなるほど、内
部割れ指数が増加することが確認された。
【0044】ところが、前記の場合、鋳造速度が速く
なるほど、鋳片温度が高くなって、凝固シェルの形成速
度が遅くなって、割れ感受性が上昇するため、内部割れ
指数が増加し、発生率が極めて高いことが確認された。
従って、内部割れに対して、前記の如く鋳片の長辺側
に分割ロールを配置することが有効で、特に、鋳造速度
1.6m/min以下のとき、その効果は大きくなっ
て、内部割れ指数は大幅に減少することが確認された。
【0045】また、溶鋼中にCaを添加すると共に、溶
鋼中のSを低減すると、前記(5)と同様、溶鋼中の硫
化物がCaSとなって粒内に析出して、従来のような割
れ感受性の悪化を防止できることも確認された。
【0046】(7)内部割れとロール間隔絞り率につい
て 図16に示すように、鋳型下端から鋳片の完全凝固位置
までのロール間隔を1.3%以上狭くすることにより、
内部割れ(中心割れ)の発生を防止することができるこ
とが確認された。
【0047】以上の結果、前記(1)〜(7)より、図
17に示すように、浸漬ノズルを介して鋳型内へ吹き込
まれる不活性ガスの流量を20L/min以下とすると
共に、鋳片の長辺側の少なくとも一部領域を分割ロー
ル、短辺側をサポートロール等で支持しつつ、鋳片の板
厚を鋳型の下端から鋳片の完全凝固位置までの少なくと
も一部領域を1.3%以上狭めながら、鋳造速度0.8
m/min以上、かつ鋳造量1.2T/min以上で連
続鋳造することにより、表面欠陥及び内部欠陥を低減で
きることが確認された。
【0048】そして、この結果、図18中、斜線枠内で
示すように、高炭素鋼の手入れ負荷軽減率を約65%以
上と高くすることができると共に、生産性指数を約11
以上と高くすることができ、高品質な高炭素鋼を普通鋼
並みの高い生産性でかつ高い製品歩留りで製造すること
ができることが確認された。
【0049】なお、前述した表層介在物指数とは、鋳造
速度0.5m/minで連続鋳造を行ったときの鋳片の
表層直下10mm以内の表層介在物を基準8として指数
化したもの、内部介在物指数とは、鋳造速度1.4m/
minで連続鋳造を行ったときの鋳片の中心部の内部介
在物を基準8として指数化したものである。
【0050】また、コーナー縦割れ指数とは、鋳造速度
1.6m/minで連続鋳造を行ったときの鋳片のコー
ナー縦割れを基準8として指数化したもの、エッジ割れ
指数とは、鋳造速度0.5m/minで連続鋳造を行っ
たときの鋳片のエッジ割れを基準8として指数化したも
のである。
【0051】また、内部割れ指数とは、鋳造速度1.4
m/minで連続鋳造を行ったときの鋳片の内部割れを
基準8として指数化したもの、手入れ負荷軽減率とは、
普通鋼で手入れがなかった場合を100%として指数化
したもの、生産性指数とは、所定の連鋳機で普通鋼を大
量生産するときの最大生産能力を24として指数化した
ものである。
【0052】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。
【0053】まず、図1〜図4を参照して、本発明の一
実施の形態に係る高炭素鋼の連続鋳造方法に好適に用い
ることができる湾曲型連鋳機Aの全体構成について説明
する。
【0054】図1及び図2に示すように、図示しない建
屋内には、図示しない鋳床が立設されており、この鋳床
上には、回転可能なレードルターレット11が配設さ
れ、更に、このレードルターレット11上に、取鍋12
が載置されている。また、上述した鋳床上には、一対の
レール(図示せず)が敷設されており、この一対のレー
ル上には、図示しない移動可能な走行台車が配設され、
更に、この走行台車上に、タンディッシュ13が配設さ
れている。
【0055】また、上述した建屋の床面上には、図示し
ない架台が立設されており、この架台上には、図示しな
いオッシレーション装置が配設され、更に、このオッシ
レーション装置の先部に配設された支持台上に、鋳型1
4が上、下動可能に支持されている。また、上述した床
面上には、図示しない複数のローラエプロン架台が適宜
角度で配設されており、このローラエプロン架台上に、
複数(本実施の形態では25)のロールセグメント15
A〜15ZZが配設されることによって、二次冷却帯1
9が構成されている。
【0056】また、ロールセグメント15ZZの下流側
(図では右側)には、上記した鋳型14からこの二次冷
却帯19を介して鋳片18を引き抜くための上、下一対
のピンチロール28が配設されており、このピンチロー
ル28の下流側には、鋳片18を所望の長さで切断する
図示しないカッティング装置へ鋳片18を搬送する図示
しないローラテーブルが配設されている。
【0057】次に、上記した構成を有する湾曲型連鋳機
Aの各部の構成について説明する。まず、図2を参照し
て、鋳型14の具体的構成について説明する。
【0058】図示するように、オッシレーション装置の
支持台上には、一対の鋳型長辺21a、21bが平行間
隔を開けて配設されており、この一対の鋳型長辺21
a、21b間に、一対の鋳型短辺22a、22bが、各
鋳型長辺21a、21bの長手方向に沿って進退可能に
配設されている。また、各鋳型長辺21a、21bの稼
働面は、二次冷却帯19の湾曲半径Rに合わせた曲面に
なっている。
【0059】また、これに合わせて、各鋳型短辺22
a、22bは、それぞれ正面視弧字状に形成されてい
る。また、一対の鋳型長辺21a、21bの下部間の幅
(即ち、一方の鋳型長辺21aの稼働面下端から、他方
の鋳型長辺21bの稼働面迄の、法線方向の幅)bは、
一対の鋳型長辺21a、21b、1m当たり、各鋳型長
辺21a、21bの上端間の幅aより、1.1〜1.4
%縮幅されている。
【0060】同様に、一対の鋳型短辺22a、22bの
下端間の幅dは、この一対の鋳型短辺22a、22bを
それぞれ上、下1対(又は2対)の駆動手段によって鋳
型長辺21a、21bの長手方向に沿って駆動すること
により、一対の鋳型短辺22a、22b、1m当たり、
各鋳型短辺22a、22bの上端間の幅cより、1.1
〜1.4%縮幅されている。
【0061】従って、鋳型14の稼働面と鋳片18との
間にエアーギャップが発生するのを防止することができ
るので、常に強固な(厚さの厚い)凝固シェルを形成す
ることができ、鋳片18のバルジング、及び、このバル
ジングに伴う表面欠陥及び内部欠陥を防止できるように
なっている。
【0062】次に、図1〜図3を参照して、二次冷却帯
19について説明する。まず、ロールセグメント15A
の具体的構成について説明する。
【0063】図1、図2及び図3(a)に示すように、
鋳片18を挟んで対向する一対の小径の分割ロール25
が、湾曲半径Rに沿って平行間隔を開けて3組配設され
ている。また、この分割ロール25間には、鋳片18の
板幅方向に沿って、適当間隔を開けて、複数のスプレー
ノズル26が配設されている(図3(a)参照)。
【0064】なお、この分割ロール25が小径ロールか
らなると共に、分割ロール25間の間隔を、スプレーノ
ズル26が収まるだけの狭い隙間を開けて配設している
ため、鋳片18のバルジング、及び、このバルジングに
伴う表面欠陥及び内部欠陥を防止することができる構造
となっている。
【0065】また、鋳片18の板幅方向に配設されたス
プレーノズル26は、幅切り注水(注水幅切り、スプレ
ー幅切り)が可能となっている(図3(b)参照)と共
に、鋳片18の引き抜き方向に隣り合う分割ロール25
間でかつ鋳片18の板幅方向の両端部近傍には、鋳片1
8の両端部に向かって(即ち両端部から外側に向かっ
て)エアーを吹き付けるエアーノズル27を備えた図示
しないエッジエアーブロー装置が配設されている。
【0066】従って、鋳片18のコーナー部が過冷却さ
れてコーナー縦割れやエッジ割れが発生するのを防止す
ることができると共に、図3(c)に示すように、鋳片
18の上面を伝って冷却水が鋳片18の両端部へ流れて
いって、鋳片18の両端部が過冷却されてコーナー縦割
れやエッジ割れが発生するのを確実に防止できる。
【0067】そして、上記した構成を有するロールセグ
メント15Aの下流側には、ロールセグメント15Bが
配設されている。
【0068】次に、このロールセグメント15Bの具体
的構成について説明する。図1に示すように、鋳片18
を挟んで対向する一対の小径の分割ロール25が、湾曲
半径Rに沿って平行間隔を開けて3組配設されていると
共に、その下流側に、鋳片18を挟んで対向する一対の
分割ロール25a(分割ロール25より大径)が、4組
配設されている。
【0069】また、このロールセグメント15Bには、
上記したロールセグメント15Aと同様、分割ロール2
5、25a間に、図示しない複数のスプレーノズルが配
設されていると共に、鋳片18の板幅方向の両端部近傍
に、エアーを吹き付ける図示しないエッジエアーブロー
装置が配設されている。
【0070】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Bの下流側に配設されたロールセグメント15
Cの具体的構成について説明する。
【0071】図1に示すように、このロールセグメント
15Cには、鋳片18を挟んで対向する一対の小径の分
割ロール25aが、湾曲半径Rに沿って平行間隔を開け
て6組配設されていると共に、この分割ロール25a間
に、複数のスプレーノズル(図示せず)、及び、鋳片1
8の板幅方向の両端部近傍に、エアーを吹き付けるエッ
ジエアーブロー装置(図示せず)が配設されている。
【0072】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Cの下流側に配設されたロールセグメント15
Dの具体的構成について説明する。
【0073】図1に示すように、このロールセグメント
15Dには、鋳片18を挟んで対向する一対の小径の分
割ロール25b(分割ロール25aより大径)が、湾曲
半径Rに沿って平行間隔を開けて5組配設されていると
共に、この分割ロール25b間には、複数のスプレーノ
ズル(図示せず)、及び、鋳片18の板幅方向の両端部
近傍に、エアーを吹き付けるエッジエアーブロー装置
(図示せず)が配設されている。
【0074】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Dの下流側に配設されたロールセグメント15
E、15Fの具体的構成について説明する。
【0075】図1に示すように、このロールセグメント
15E、15Fには、それぞれ、鋳片18を挟んで対向
する一対の分割ロール25c(分割ロール25bより大
径)が、湾曲半径Rに沿って平行間隔を開けて5組配設
されていると共に、この分割ロール25c間には、複数
のスプレーノズル(図示せず)、及び、鋳片18の板幅
方向の両端部近傍に、エアーを吹き付けるエッジエアー
ブロー装置(図示せず)が配設されている。
【0076】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Fの下流側に配設されたロールセグメント15
G、15Hの具体的構成について説明する。
【0077】図1に示すように、このロールセグメント
15G、15Hには、それぞれ、鋳片18を挟んで対向
する一対の小径の分割ロール25d(分割ロール25c
より大径)が、湾曲半径Rに沿って平行間隔を開けて5
組配設されていると共に、この分割ロール25d間に
は、複数のスプレーノズル(図示せず)、及び、鋳片1
8の板幅方向の両端部近傍に、エアーを吹き付けるエッ
ジエアーブロー装置(図示せず)が配設されている。
【0078】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Hの下流側に配設されたロールセグメント15
Jの具体的構成について説明する。
【0079】図1に示すように、このロールセグメント
15Jには、鋳片18を挟んで対向する一対の大径のロ
ール25e(分割ロール25dより大径)が、湾曲半径
Rに沿って平行間隔を開けて3組配設されていると共
に、このロール25e間に、複数のスプレーノズル(図
示せず)、及び、鋳片18の板幅方向の両端部近傍に、
エアーを吹き付けるエッジエアーブロー装置(図示せ
ず)が配設されている。
【0080】そして、上記した構成を有するロールセグ
メント15Jの下流側に、ロールセグメント15Kが配
設されているが、このロールセグメント15Kは、鋳片
18の引き抜き方向中央部に位置する下方のロール25
eが大径のバックアップロール17によって押圧支持さ
れている(このため、ロールセグメント15Kの鋳片1
8の引き抜き方向中央部に位置する一対のロール25e
を矯正ロールともいう)以外、上記したロールセグメン
ト15Jと同様なものなので、その説明を省略する。
【0081】次に、上記した構成を有するロールセグメ
ント15Kの下流側に配設されたロールセグメント15
L〜15ZZの具体的構成について説明する。
【0082】図1に示すように、このロールセグメント
15L〜15ZZは、それぞれ、鋳片18を挟んで対向
する上、下一対の大径のロール25eが、平行間隔を開
けて3組配設されていると共に、このロール25e間に
は、複数のスプレーノズル(図示せず)が配設されてい
る。
【0083】そして、ロールセグメント15Aにより第
1の冷却ゾーン16A、ロールセグメント15Bにより
第2の冷却ゾーン16B、ロールセグメント15Cによ
り第3の冷却ゾーン16C、ロールセグメント15Dに
より第4の冷却ゾーン16D、ロールセグメント15
E、15Fにより第5の冷却ゾーン16Eが構成されて
いる。
【0084】また、ロールセグメント15G、15Hに
より第6の冷却ゾーン16F、ロールセグメント15J
〜15Hにより第7の冷却ゾーン16G、ロールセグメ
ント15M〜15Pにより第8の冷却ゾーン16H、ロ
ールセグメント15Q〜15Tにより第9の冷却ゾーン
16J、ロールセグメント15U〜15ZZにより第1
0の冷却ゾーン16Kが構成されている。
【0085】更に、ロールセグメント15A〜15Kに
より湾曲部19A、ロールセグメント15L〜15ZZ
により水平部19Bが構成されている。
【0086】なお、上記した湾曲部19Aにおいて、鋳
片18を挟んで対向する分割ロール25〜25d及びロ
ール25eの間隔は、この二次冷却帯19の上流側から
下流側に向かって縮幅されていると共に、この湾曲部1
9Aトータルで約1.3%程度縮幅されている。
【0087】従って、通常、高炭素鋼を連続鋳造する
際、鋳片18内溶鋼が完全に凝固するまでのロール間隔
絞り率は約1%程度であるが、それより更に約0.3%
程度絞り込むので、鋳片18を押圧することができ、こ
の結果、内部割れを防止することができる。
【0088】また、冷却ゾーン16Gより上流側の冷却
ゾーン16E、16Fを構成する分割ロール25c、2
5d、及び、冷却ゾーン16Gより下流側の冷却ゾーン
16H〜16Kを構成するロール25eは駆動ロール
(図1中、◎で示す)となっている。
【0089】従って、この駆動ロールを駆動することに
よって、鋳片18を円滑に引き抜くことができると共
に、冷却ゾーン16Gの矯正ロールより上流側の駆動ロ
ールと、下流側の駆動ロールの回転速度を適宜変更する
ことにより、従来、鋳片18の矯正部に発生する内部割
れを防止することができる。
【0090】また、図示の実施の形態におけるその他の
構成について説明すると、以下の通りである。
【0091】図2に示すように、湾曲部19Aを通過す
る鋳片18に沿って、鋳型14の下端から少なくとも
0.6m以上の範囲内には、鋳片18の短辺側を支持す
る複数のサポートロール30が設けられていると共に、
この鋳片18の引き抜き方向に隣り合うサポートロール
30間には、図示しないスプレーノズルが配設されてい
る。
【0092】従って、鋳片18の短辺側が丸く膨らむバ
ルジングを防止できると共に、鋳片18のコーナー部が
過冷却されることに起因するコーナー縦割れやエッジ割
れといった表面欠陥が発生するのを防止することができ
る。
【0093】また、図4(a)、(b)に示すように、
タンディッシュ13の吐出口13bには、円環状のポー
ラスプラグからなるタンディッシュノズル33が配設さ
れ、このタンディッシュノズル33には図示しないAr
ガス送給手段に連通するArガス供給管34が接続され
ている。
【0094】また、浸漬ノズル13aの内壁の所定部に
は、薄肉円環状のポーラスプラグ35が配設され、この
ポーラスプラグ35に連通するスリット36が、浸漬ノ
ズル13aの壁内に形成されている。そして、このスリ
ット36には図示しないArガス送給手段に連通するA
rガス供給管37が接続されている。
【0095】更に、タンディッシュ13のストッパー3
8の軸心部には、ストッパーノズル38aが形成され、
このストッパーノズル38aには図示しないArガス送
給手段に連通するArガス供給管(図示せず)が接続さ
れている。
【0096】従って、タンディッシュノズル33、ポー
ラスプラグ35、及び、ストッパーノズル38aから浸
漬ノズル13aを介して鋳型14内へArガスを吹き込
むことができ、浸漬ノズル13aの内壁に酸化物系非鉄
介在物が付着するのを防止できる構造となっている。
【0097】なお、浸漬ノズル13aの吐出口13cの
傾き角度は、図4(a)、(b)に示すように、水平面
に対し上向き角度(α)を15°以下、水平面に対し下
向き角度(β)を35°以下になっている。従って、表
層介在物や内部介在物が発生するのを防止することがで
きる。
【0098】次に、上記構成を有する湾曲型連鋳機Aを
用いる本実施の形態に係る高炭素鋼の連続鋳造方法につ
いて説明する。
【0099】まずレードルターレット11に支持された
取鍋12からロングノズル12aを介してタンディッシ
ュ13にC濃度0.3wt%以上、Ca濃度10ppm
〜25ppm、S濃度0.003〜0.015wt%の
溶鋼を注湯すると共に、このタンディッシュ13から浸
漬ノズル13aを介して鋳型14内に溶鋼を鋳造量1.
2〜4.5T/minで注湯する。
【0100】この際、タンディッシュノズル33、ポー
ラスプラグ35、及び、ストッパーノズル38aから浸
漬ノズル13aを介して鋳型14内へ20L/min以
下の流量でArガスを吹き込みながら、鋳型14内で冷
却凝固された鋳片18を、二次冷却帯19を介して鋳造
速度0.8m/min〜1.6m/minで引き抜きな
がら鋳造する。
【0101】この場合、溶鋼中のCa濃度が10ppm
〜25ppm、S濃度が0.003〜0.015wt
%、更にArガスを吹き込むことによって、浸漬ノズル
13aの内壁に酸化物系非鉄介在物が付着したり、断続
的に剥離したりすることによって、高炭素鋼の連鋳操業
が不安定になるのを防止することができる。
【0102】また、この際、二次冷却帯19に沿って鋳
型14の下端から4m内の冷却水量を、全冷却水量の4
0〜65%とすることにより、鋳片18を強冷却するこ
とができ、鋳片18のバルジング、及びこのバルジング
に起因する内部割れを防止することができる。
【0103】また、湾曲部19Aの少なくとも1つの冷
却ゾーン16A〜16Gで鋳片18の板幅方向の両端部
への注水を停止すると共に、この鋳片18の板幅方向の
両端部へエアーを吹き付けることにより、この鋳片18
の板幅方向の両端部の過冷却を防止することができ、矯
正部におけるエッジ割れを防止することができる。
【0104】そして、冷却ゾーン16A〜16Fを経た
鋳片18は冷却ゾーン16Gの矯正ロールで矯正され
る。この際、この矯正ロールより上流側の図示しない駆
動ロールと、この矯正ロールより下流側の駆動ロールの
回転速度を変更させることで、矯正部付近の鋳片18に
圧縮力を付与させる圧縮鋳造を行うことにより、鋳片1
8の内部割れを防止することができる。
【0105】以上のように本実施の形態に係る高炭素鋼
の連続鋳造方法によれば、以下の効果を奏することがで
きる。 (1) 浸漬ノズル13aを介して鋳型14内へArガスを
20L/min以下の流量で吹き込むことにより、浸漬
ノズル13a内に酸化物系非鉄介在物が付着するのを防
止することができる。 (2) 鋳片18の長辺側を分割ロール25〜25d、短辺
側を二次冷却帯19に沿って鋳型14の下端から少なく
とも0.6m以上の範囲内をサポートロール30で支持
することにより、鋳片18の短辺側バルジング、及びこ
のバルジングに起因するコーナー縦割れやエッジ割れ等
の表面欠陥を防止することができる。
【0106】(3) 鋳片18の板厚を、鋳型14の下端か
らこの鋳片18の完全凝固位置まで1.3%以上狭めな
がら、この鋳片18を引き抜くことにより、鋳片18の
内部割れを防止することができる。 (4) 湾曲部19Aの少なくとも1つの冷却ゾーン16A
〜16Gで幅切り注水を行うことにより、鋳片18のコ
ーナー部の過冷却を防止することができ、エッジ割れを
防止することができる。 (5) 鋳型14の稼働面に、鋳型14、1m当たり1.1
〜1.4%のテーパーを設けることにより、エアーギャ
ップの発生を防止して、強固な初期凝固シェルを形成す
ることができ、バルジング、及びこのバルジングに起因
する表面欠陥及び内部欠陥を防止できる。
【0107】(6) 鋳型14の下端から4m以内を通過す
る鋳片18に、湾曲部19Aの全冷却水量の40%以上
の冷却水を吹き付けることにより、鋳片18の強冷却を
行って、強固な初期凝固シェルを形成することができ、
バルジング、及びこのバルジングに起因する表面欠陥及
び内部欠陥を防止できる。 (7) 湾曲部19Aを通過する鋳片18の板幅方向の両端
部にエアーを吹き付けることにより、たとえ、鋳片18
を伝った冷却水があっても、鋳片18の両端部が過冷却
されるのを防止でき、エッジ割れを防止できる。 (8) 二次冷却帯19の矯正部(又は矯正ロール)を通過
する鋳片18を圧縮鋳造することにより、矯正に伴う内
部割れ及びエッジ割れの発生を防止することができる。
【0108】(9) 高炭素鋼のCa濃度を10ppm以上
とすると共に、S濃度を0.015wt%以下とするこ
とにより、酸化物系非鉄介在物の浸漬ノズル13aへの
付着や、生成を防止して、また、鋳片の割れ感受性を改
善し、鋳片18の表面欠陥や内部欠陥を防止できる。 (10)湾曲型連鋳機Aを使用することにより、垂直曲げ型
の連鋳機では、曲げ部を有することに起因する表面割れ
や内部割れが発生していたが、これを防止することがで
きる。
【0109】従って、C濃度0.3wt%以上の割れ感
受性の高い高炭素鋼を連続鋳造する際、表面欠陥及び内
部欠陥の無い高品質な高炭素鋼を、鋳造速度0.8m/
min以上、かつ鋳造量1.2T/min以上で連続鋳
造することができ、この結果鋳片18の無手入れ化を促
進することができると共に、普通鋼並みの高い生産性を
得ることができる。
【0110】
【実施例】続いて、本発明の一実施の形態に係る高炭素
鋼の連続鋳造方法の確認試験を行った結果について説明
する。
【0111】(実施例1〜3、比較例1)表1に示す操
業条件で高炭素鋼の連続鋳造を行った。その結果、表2
のような結果を得た。なお、鋳片の短辺側を支持するサ
ポートロールは二次冷却帯に沿って鋳型の下端から1m
を越えた所に設置した。また、鋳片の長辺側を支持する
分割ロールは、ロールセグメント15E〜15Hに設置
するものとした(図1参照)。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】(実施例4〜6、比較例2)表3に示す操
業条件で高炭素鋼の連続鋳造を行った。その結果、表4
のような結果を得た。また、前記と同様、鋳片の短辺側
を支持するサポートロールは二次冷却帯に沿って鋳型の
下端から1mを越えた所に設置し、鋳片の長辺側を支持
する分割ロールは、ロールセグメント15E〜15Hに
設置するものとした。
【0115】
【表3】
【0116】
【表4】
【0117】この表1、表2、表3及び表4から明らか
なように、C濃度0.3wt%以上の割れ感受性の高い
高炭素鋼の連続鋳造方法において、鋳片の表面欠陥及び
内部欠陥を低減することができ、鋳片の無手入れ化を促
進することができると共に、普通鋼並みの高い生産性を
得ることができることが確認された。
【0118】なお、表2及び表4中、「評価」の項目
は、生産性指数及び手入れ負荷軽減率のより高いものを
「◎」、生産性指数及び手入れ負荷軽減率の高いものを
「○」、生産性指数及び手入れ負荷軽減率の低いものを
「×」で評価した。
【0119】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態では、2分割状の分
割ロール25を使用したが、3分割又はそれ以上分割さ
れたものを使用することもできる。また、本実施の形態
では、鋳片18の短辺支持のため、サポートロール30
を使用したが、その他一般に用いられているグリッドや
シュープレートであってもよい。
【0120】また、図5(a)〜(b)に示すように、
鋳型14内に電磁力を付与し、鋳型14内の溶鋼流動を
制御し、下向きの溶鋼流並びに上向きの溶鋼流の適正化
を図ることにより表面及び内部介在物の増加を防止する
ことができる。また、図9中、破線で示すように、二次
冷却帯19の湾曲部を通過する鋳片18中の未完全凝固
の溶鋼を電磁攪拌してもよい。また、図6に示すよう
に、二次冷却帯の水平部を通過する鋳片18に対し、該
水平部の少なくとも1つの冷却ゾーンで冷却水の注水の
停止を行う際にロールの変形を防止するためにロール冷
却してもよい。
【0121】なお、ロール冷却とは、図示するように、
内部に冷却水通路45aを有するロール45によって、
鋳片18を引き抜きながら、冷却することである。ま
た、図7(a)、(b)に示すように、連鋳機を経た鋳
片18の板幅方向の両端部を保温及び/又は加熱しても
よい。即ち、図7(a)に示すように、保温装置の一例
である鋳片18の板幅方向の両端部を覆う断面視コ字状
の筐体46を設けることによって、鋳片18の板幅方向
の両端部を保温してもよく、また、図7(b)に示すよ
うに、鋳片18の板幅方向の両端部に向かって炎を吹き
付ける加熱装置の一例であるバーナー47を設けること
によって、鋳片18の板幅方向の両端部を加熱してもよ
い。
【0122】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜12記載の高炭素鋼の連続鋳造方法においては、C
濃度0.3wt%以上の高炭素鋼を、二次冷却帯を備え
た連鋳機で製造する方法であって、タンディッシュから
浸漬ノズルを介して鋳型内へ溶鋼を注湯しつつ、浸漬ノ
ズルを介して鋳型内へ不活性ガスを20L/min以下
の流量で吹き込むと共に、鋳型から引き抜かれる鋳片の
長辺側の少なくとも一部領域を分割ロール、短辺側を二
次冷却帯に沿って鋳型の下端から少なくとも0.6m以
上の範囲内でグリッド及び/又はサポートロールにより
支持しつつ、鋳片の板厚を、鋳型の下端から鋳片の完全
凝固位置までの少なくとも一部領域を1.3%以上狭め
ながら、鋳造速度0.8m/min以上、かつ鋳造量
1.2T/min以上で連続鋳造するので、C濃度0.
3wt%以上の割れ感受性の高い高炭素鋼を連続鋳造す
る際、鋳片の表面欠陥及び内部欠陥を低減した手入れ化
の少ない高品質な高炭素鋼を普通鋼並みの高い生産性で
かつ高い製品歩留りで製造することができる。
【0123】特に、請求項2記載の高炭素鋼の連続鋳造
方法においては、二次冷却帯の少なくとも1つの冷却ゾ
ーンで鋳片の板幅方向の両端部への注水を停止するの
で、鋳片のコーナー部の過冷却を防止することができ、
製品歩留りを高くすることができる。特に、二次冷却帯
の湾曲部を通過する鋳片に対し、該湾曲部の少なくとも
1つの冷却ゾーンで鋳片の板幅方向両端部への注水を停
止すると、鋳片を強冷却して、バルジング及びバルジン
グに伴う表面欠陥や内部欠陥を防止することができる。
請求項3記載の高炭素鋼の連続鋳造方法においては、鋳
型の稼働面に鋳型1m当たり1.1〜1.4%のテーパ
ーを設けるので、エアーギャップの発生を防止して、強
固な初期凝固シェルを形成することができ、バルジン
グ、及びこのバルジングに起因する表面欠陥及び内部欠
陥を防止できる。
【0124】請求項4記載の高炭素鋼の連続鋳造方法に
おいては、二次冷却帯に沿って鋳型の下端から4m以内
を通過する鋳片に、二次冷却帯の湾曲部の全冷却水量の
40%以上の冷却水を吹き付けるので、鋳片の強冷却を
行って、強固な初期凝固シェルを形成することができ、
バルジング、及びこのバルジングに起因する表面欠陥及
び内部欠陥を防止できる。請求項5記載の高炭素鋼の連
続鋳造方法においては、二次冷却帯を通過する鋳片の板
幅方向の両端部にエアーを吹き付けるので、たとえ、鋳
片を伝った冷却水によって、鋳片の両端部が過冷却され
るのを防止でき、コーナー縦割れを防止できる。この結
果、鋳片表層で発生するコーナー縦割れに起因するブレ
ークアウトを防止することができ、このブレークアウト
に起因する地金処理及び復旧作業にによる生産性の低下
を防止することができる。
【0125】請求項6記載の高炭素鋼の連続鋳造方法に
おいては、二次冷却帯の矯正部及び/又はその近傍を通
過する鋳片を圧縮鋳造するので、矯正に伴う内部割れの
発生を防止することができる。請求項7記載の高炭素鋼
の連続鋳造方法においては、鋳型内の溶鋼及び/又は二
次冷却帯の湾曲部を通過する鋳片内の未完全凝固の溶鋼
を電磁攪拌するので、鋳片の未凝固部分を攪拌して鋳片
の中心部に不純物が偏析するのを防止することができる
と共に、柱状晶の生成を防いで均質な結晶粒を有する鋳
片を製造することができる。請求項8記載の高炭素鋼の
連続鋳造方法においては、二次冷却帯の水平部を通過す
る鋳片に対し、水平部の少なくとも1つの冷却ゾーンの
注水を停止するので、鋳片の輻熱を利用して、鋳片の板
幅方向及び板厚方向の温度差を小さくすることができ、
この結果、コーナー縦割れやエッジ割れ等の表面欠陥等
を防止することができる。
【0126】請求項9記載の高炭素鋼の連続鋳造方法に
おいては、連鋳機を経た鋳片の板幅方向の両端部を保温
及び/又は加熱するので、鋳片の板幅方向の温度差を少
なくすることができ、この結果、表面割れなどを防止す
ることができる。請求項10記載の高炭素鋼の連続鋳造
方法においては、高炭素鋼のCa濃度を10ppm以上
とするので、酸化物系非鉄介在物の浸漬ノズルへの付着
や、生成を防止して、鋳片の表面欠陥や内部欠陥を防止
できる。請求項11記載の高炭素鋼の連続鋳造方法にお
いては、高炭素鋼のS濃度を0.015wt%以下とす
るので、酸化物系非鉄介在物の浸漬ノズルへの付着や、
生成を防止して、鋳片の表面欠陥や内部欠陥を防止でき
る。請求項12記載の高炭素鋼の連続鋳造方法において
は、連鋳機を湾曲型連鋳機とするので、垂直曲げ型の連
鋳機では、曲げ部を有することに起因する表面欠陥や内
部割れが発生していたが、これを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る高炭素鋼の連続鋳
造方法に好適に用いる湾曲型連鋳機の説明図である。
【図2】鋳型近辺の要部斜視図である。
【図3】(a)は二次冷却帯の一冷却ゾーンの要部斜視
図である。(b)は二次冷却帯の一冷却ゾーンの幅切り
注水の要部説明図である。(b)は従来例の二次冷却帯
の要部説明図である。
【図4】(a)はタンディッシュの要部断面図である。
(b)は他のタンディッシュの要部断面図である。
【図5】(a)、(b)は電磁攪拌の説明図である。
【図6】ロール冷却の説明図である。
【図7】(a)は鋳片の保温装置の説明図である。
(b)は鋳片の加熱装置の説明図である。
【図8】垂直曲げ型連鋳機の説明図である。
【図9】湾曲型連鋳機の説明図である。
【図10】鋳造速度と表層介在物指数との関係を示す特
性図である。
【図11】鋳造量と鋳片の全体欠陥指数との関係を示す
特性図である。
【図12】鋳造速度と内部介在物指数との関係を示す特
性図である。
【図13】鋳造速度とコーナー縦割れ指数との関係を示
す特性図である。
【図14】鋳造速度とエッジ割れ指数との関係を示す特
性図である。
【図15】鋳造速度と内部割れ指数との関係を示す特性
図である。
【図16】ロール間隔絞り率と内部割れ指数との関係を
示す特性図である。
【図17】鋳造速度と、表層介在物指数、内部介在物指
数、コーナー縦割れ指数、エッジ割れ指数及び内部割れ
指数との関係を示す特性図である。
【図18】生産性指数と手入れ負荷軽減率との関係を示
す特性図である。
【図19】従来の垂直曲げ型連鋳機の鋳型近辺の要部説
明図である。
【図20】図19におけるA部拡大部である。
【図21】従来の垂直曲げ型連鋳機の二次冷却帯の要部
説明図である。
【図22】鋳片の短辺側のバルジング、コーナー縦割れ
及びエッジ割れの説明図である。
【図23】鋳片の内部割れの説明図である。
【図24】エアーギャップの説明図である。
【符号の説明】
A 湾曲型連鋳機 11 レードル
ターレット 12 取鍋 12a ロング
ノズル 13 タンディッシュ 13a 浸漬ノ
ズル 13b 吐出口 13c 吐出口 14 鋳型 15A ロール
セグメント 15B ロールセグメント 15C ロール
セグメント 15D ロールセグメント 15E ロール
セグメント 15F ロールセグメント 15G ロール
セグメント 15H ロールセグメント 15J ロール
セグメント 15K ロールセグメント 15L ロール
セグメント 15M ロールセグメント 15N ロール
セグメント 15P ロールセグメント 15Q ロール
セグメント 15R ロールセグメント 15S ロール
セグメント 15T ロールセグメント 15U ロール
セグメント 15V ロールセグメント 15W ロール
セグメント 15X ロールセグメント 15Y ロール
セグメント 15Z ロールセグメント 15ZZ ロー
ルセグメント 16A 第1の冷却ゾーン 16B 第2の
冷却ゾーン 16C 第3の冷却ゾーン 16D 第4の
冷却ゾーン 16E 第5の冷却ゾーン 16F 第6の
冷却ゾーン 16G 第7の冷却ゾーン 16H 第8の
冷却ゾーン 16J 第9の冷却ゾーン 16K 第10
の冷却ゾーン 17 バックアップロール 18 鋳片 19 二次冷却帯 19A 湾曲部
(湾曲冷却帯) 19B 水平部(水平冷却帯) 21a 鋳型長
辺 21b 鋳型長辺 22a 鋳型短
辺 22b 鋳型短辺 25 分割ロー
ル 25a 分割ロール 25b 分割ロ
ール 25c 分割ロール 25c 分割ロ
ール 25d 分割ロール 25e ロール 26 スプレーノズル 27 エアーノ
ズル 28 ピンチロール 30 サポート
ロール 33 タンディッシュノズル 34 Arガス
供給管 35 ポーラスプラグ 36 スリット 37 Arガス供給管 38 ストッパ
ー 38a ストッパーノズル 45 ロール 45a 冷却水通路 46 筐体(保
温装置) 47 バーナー(加熱装置)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】(a)は二次冷却帯の一冷却ゾーンの要部斜視
図である。(b)は二次冷却帯の一冷却ゾーンの幅切り
注水の要部説明図である。(c)は従来例の二次冷却帯
の要部説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 11/12 B22D 11/12 F C D 11/124 11/124 N K 11/128 350 11/128 350A 350B 11/20 11/20 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C濃度0.3wt%以上の高炭素鋼を、
    二次冷却帯を備えた連鋳機で製造する方法であって、 タンディッシュから浸漬ノズルを介して鋳型内へ溶鋼を
    注湯しつつ、前記浸漬ノズルを介して前記鋳型内へ不活
    性ガスを20L/min以下の流量で吹き込むと共に、
    前記鋳型から引き抜かれる鋳片の長辺側の少なくとも一
    部領域を分割ロール、短辺側を前記二次冷却帯に沿って
    前記鋳型の下端から少なくとも0.6m以上の範囲内で
    グリッド及び/又はサポートロールにより支持しつつ、
    前記鋳片の板厚を、前記鋳型の下端から前記鋳片の完全
    凝固位置までの少なくとも一部領域を1.3%以上狭め
    ながら、鋳造速度0.8m/min以上、かつ鋳造量
    1.2T/min以上で連続鋳造することを特徴とする
    高炭素鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記二次冷却帯の少なくとも1つの冷却
    ゾーンで前記鋳片の板幅方向両端部への注水を停止する
    ことを特徴とする請求項1記載の高炭素鋼の連続鋳造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記鋳型の稼働面に該鋳型1m当たり
    1.1〜1.4%のテーパーを設けることを特徴とする
    請求項1又は2記載の高炭素鋼の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】 前記二次冷却帯に沿って前記鋳型の下端
    から4m以内を通過する前記鋳片に、前記二次冷却帯の
    湾曲部の全冷却水量の40%以上の冷却水を吹き付ける
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    高炭素鋼の連続鋳造方法。
  5. 【請求項5】 前記二次冷却帯を通過する前記鋳片の板
    幅方向両端部にエアーを吹き付けることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記二次冷却帯の矯正部及び/又はその
    近傍を通過する前記鋳片を圧縮鋳造することを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続
    鋳造方法。
  7. 【請求項7】 前記鋳型内の溶鋼及び/又は前記二次冷
    却帯の湾曲部を通過する前記鋳片内の未完全凝固の溶鋼
    を電磁攪拌することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法。
  8. 【請求項8】 前記二次冷却帯の水平部を通過する前記
    鋳片に対し、該水平部の少なくとも1つの冷却ゾーンの
    注水を停止することを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法。
  9. 【請求項9】 前記連鋳機を経た前記鋳片の板幅方向両
    端部を保温及び/又は加熱することを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記高炭素鋼のCa濃度を10ppm
    以上とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法。
  11. 【請求項11】 前記高炭素鋼のS濃度を0.015w
    t%以下とすることを特徴とする請求項1〜10のいず
    れか1項に記載の高炭素鋼の連続鋳造方法。
  12. 【請求項12】 前記連鋳機を湾曲型連鋳機とすること
    を特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の高
    炭素鋼の連続鋳造方法。
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