JPH1077798A - トンネル支保材とその構成方法 - Google Patents
トンネル支保材とその構成方法Info
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- JPH1077798A JPH1077798A JP8233232A JP23323296A JPH1077798A JP H1077798 A JPH1077798 A JP H1077798A JP 8233232 A JP8233232 A JP 8233232A JP 23323296 A JP23323296 A JP 23323296A JP H1077798 A JPH1077798 A JP H1077798A
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- linear main
- main girder
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- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 大きな耐力を有し、大量生産及び部品運搬等
の面で高い生産性を備えたトンネル支保材を提供する。 【解決手段】 環状に掘削されたトンネル坑壁(7)に
沿って配設され、坑壁を支持する複数のトンネル支保部
材(2)からなるトンネル支保材(1)において、前記
トンネル支保部材(2)を直線状主桁(3)同士をトン
ネル周方向に連結する接合仕口(5)を両端部に有して
おり、トンネル軸方向に間隔を置いて並行に配設される
複数の直線状主桁(3)と、前記各直線状主桁(3)を
所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材(4)
とから構成する。
の面で高い生産性を備えたトンネル支保材を提供する。 【解決手段】 環状に掘削されたトンネル坑壁(7)に
沿って配設され、坑壁を支持する複数のトンネル支保部
材(2)からなるトンネル支保材(1)において、前記
トンネル支保部材(2)を直線状主桁(3)同士をトン
ネル周方向に連結する接合仕口(5)を両端部に有して
おり、トンネル軸方向に間隔を置いて並行に配設される
複数の直線状主桁(3)と、前記各直線状主桁(3)を
所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材(4)
とから構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状に掘削された
トンネル坑壁に沿って配設され、坑壁を支持するために
使用されるトンネル支保材とその構成方法に関するもの
である。
トンネル坑壁に沿って配設され、坑壁を支持するために
使用されるトンネル支保材とその構成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、環状に掘削されたトンネル坑壁に
接触して設けられ、坑壁の内周面を支持することにより
その崩壊を防止するためのトンネル支保材については、
例えば特開昭61−250298号公報に記載したもの
が知られている。この特開昭61−250298号公報
に開示のものは、坑壁の周方向に沿って分割された複数
の支保材構成体を具備し、この支保材構成体は、坑壁の
内周形状に沿って彎曲形成された複数の主桁と、これら
の主桁をトンネルの長さ方向に間隔をおいてほぼ平行状
態に連結する複数の縦リブと、各主桁のそれぞれの端部
間に連結して設けられ、かつ隣接する支保材構成体を相
互に連結する継手板とによって枠状に形成されていると
共に、これらの主桁、縦リブおよび継手板の坑壁と対向
する側に、坑壁の内面へ接触させられる支持面が形成さ
れている。
接触して設けられ、坑壁の内周面を支持することにより
その崩壊を防止するためのトンネル支保材については、
例えば特開昭61−250298号公報に記載したもの
が知られている。この特開昭61−250298号公報
に開示のものは、坑壁の周方向に沿って分割された複数
の支保材構成体を具備し、この支保材構成体は、坑壁の
内周形状に沿って彎曲形成された複数の主桁と、これら
の主桁をトンネルの長さ方向に間隔をおいてほぼ平行状
態に連結する複数の縦リブと、各主桁のそれぞれの端部
間に連結して設けられ、かつ隣接する支保材構成体を相
互に連結する継手板とによって枠状に形成されていると
共に、これらの主桁、縦リブおよび継手板の坑壁と対向
する側に、坑壁の内面へ接触させられる支持面が形成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
場合は、支保材構成体を構成する主桁を彎曲形成しなけ
ればならないため、鋼板から彎曲材を切り出すか、曲げ
成形しなければならないので、多大のコストが必要とさ
れる。特に大きな断面性能のあるH型鋼や溝型鋼等の並
行なフランジを有する形鋼(並行フランジ形鋼)を用い
る場合には、極めて大きな曲げ成形機による冷間成形
や、加熱成形が必要となり、さらに大きなコストが必要
となる。
場合は、支保材構成体を構成する主桁を彎曲形成しなけ
ればならないため、鋼板から彎曲材を切り出すか、曲げ
成形しなければならないので、多大のコストが必要とさ
れる。特に大きな断面性能のあるH型鋼や溝型鋼等の並
行なフランジを有する形鋼(並行フランジ形鋼)を用い
る場合には、極めて大きな曲げ成形機による冷間成形
や、加熱成形が必要となり、さらに大きなコストが必要
となる。
【0004】また、主桁にかかる荷重は、従来のスチー
ルセグメントと同様に、継手板を介してボルト等で荷重
伝達されるが、継手板相互のボルト接合位置が主桁から
大きく偏心しているので、面外曲げや面内引張に対する
継手板の剛性限界により、大きな耐力は期待できない。
ルセグメントと同様に、継手板を介してボルト等で荷重
伝達されるが、継手板相互のボルト接合位置が主桁から
大きく偏心しているので、面外曲げや面内引張に対する
継手板の剛性限界により、大きな耐力は期待できない。
【0005】前記の分割式支保材構成体を構成する鋼枠
は、鋼板等の溶接組立て等によって施工現場搬入前にビ
ルトアップされているため、その嵩容積が大きく、又彎
曲しているので、嵩張り、そのため運搬効率が低いとい
う問題点もある。本発明は、上記の課題を解決したトン
ネル支保材と、その構成方法を提供することを目的とす
る。
は、鋼板等の溶接組立て等によって施工現場搬入前にビ
ルトアップされているため、その嵩容積が大きく、又彎
曲しているので、嵩張り、そのため運搬効率が低いとい
う問題点もある。本発明は、上記の課題を解決したトン
ネル支保材と、その構成方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を有利に解決
するため本発明は、環状に掘削されたトンネル坑壁に沿
って配設され、坑壁を支持する複数のトンネル支保部材
からなるトンネル支保材において、前記トンネル支保部
材を、直線状主桁同士をトンネル周方向に連結する接合
仕口を両端部に有しており、トンネル軸方向に間隔を置
いて並行に配設される複数の直線状主桁と、前記各直線
状主桁を所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持
材とから構成したことを特徴とする。
するため本発明は、環状に掘削されたトンネル坑壁に沿
って配設され、坑壁を支持する複数のトンネル支保部材
からなるトンネル支保材において、前記トンネル支保部
材を、直線状主桁同士をトンネル周方向に連結する接合
仕口を両端部に有しており、トンネル軸方向に間隔を置
いて並行に配設される複数の直線状主桁と、前記各直線
状主桁を所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持
材とから構成したことを特徴とする。
【0007】本発明では前記トンネル支保材の接合仕口
は、前記直線状主桁の両端部に、当該直線状主桁の軸線
と直交する線(または面)に対し所定の角度θをもって
固着した接合板で構成したことを特徴とする。
は、前記直線状主桁の両端部に、当該直線状主桁の軸線
と直交する線(または面)に対し所定の角度θをもって
固着した接合板で構成したことを特徴とする。
【0008】また、本発明は前記間隔保持材が、鋼管か
らなることを特徴とする。
らなることを特徴とする。
【0009】また本発明は、前記直線状主桁が、並行フ
ランジ型鋼からなることを特徴とする。
ランジ型鋼からなることを特徴とする。
【0010】さらに本発明は、上記並行フランジ形鋼を
溝形鋼で構成し、トンネル軸方向に間隔を置いて配設さ
れる当該溝形鋼の溝部が対向するように配設することを
特徴とする。
溝形鋼で構成し、トンネル軸方向に間隔を置いて配設さ
れる当該溝形鋼の溝部が対向するように配設することを
特徴とする。
【0011】また本発明は、上記並行フランジ形鋼のウ
エブ面に開口部を設けたことを特徴とする。
エブ面に開口部を設けたことを特徴とする。
【0012】また本発明は、トンネル坑壁に接触させる
ための彎曲支持面が形成される面材を、上記トンネル支
保部材の外面に設置したことを特徴とする。
ための彎曲支持面が形成される面材を、上記トンネル支
保部材の外面に設置したことを特徴とする。
【0013】また本発明は、前記面材に開口部を設けた
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
【0014】さらに本発明は、複数個のトンネル支保部
材を、直線状主桁の両端部に設けた、主桁の軸線と直交
する線に対し所定の角度θを有する接合仕口を介して組
立てることにより、屈折弦材支保部材として構成したこ
とを特徴とする。
材を、直線状主桁の両端部に設けた、主桁の軸線と直交
する線に対し所定の角度θを有する接合仕口を介して組
立てることにより、屈折弦材支保部材として構成したこ
とを特徴とする。
【0015】さらにまた本発明のトンネル支保材の構成
方法は、両端部に接合仕口を有し、かつ間隔を置いて並
行に配設した複数本の直線状主桁と、前記各直線状主桁
を所定の間隔で連結する1または複数の前記間隔保持材
と、トンネル坑壁に接触させるための彎曲支持面を形成
する面材の3部材を、締結手段によって固着してトンネ
ル支保部材を構成し、複数個の前記トンネル支保部材
を、前記直線状主桁の両端部に設けた接合仕口を介して
固着することにより、前記トンネル坑壁の内周面を支持
するトンネル支保材を構成することを特徴とする。
方法は、両端部に接合仕口を有し、かつ間隔を置いて並
行に配設した複数本の直線状主桁と、前記各直線状主桁
を所定の間隔で連結する1または複数の前記間隔保持材
と、トンネル坑壁に接触させるための彎曲支持面を形成
する面材の3部材を、締結手段によって固着してトンネ
ル支保部材を構成し、複数個の前記トンネル支保部材
を、前記直線状主桁の両端部に設けた接合仕口を介して
固着することにより、前記トンネル坑壁の内周面を支持
するトンネル支保材を構成することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1ないし図11は、本発明の第1の実施
の形態を示すものであって、図1は、環状に掘削された
トンネルの坑壁7に沿って360度全周面にわたり配設
されて、坑壁7の内周面を支持するトンネル支保材1が
示されており、このトンネル支保材1は、複数のトンネ
ル支保部材2が直列に環状に配置され、かつ隣り合うト
ンネル支保部材2相互が連結されて構成されている。図
1では、360度を20分割されており、20ピースの
トンネル支保部材2で、リング状のトンネル支保材1が
構成されている。したがって、図示の例では2θが18
度すなちわθ=9度になっている。
の形態を示すものであって、図1は、環状に掘削された
トンネルの坑壁7に沿って360度全周面にわたり配設
されて、坑壁7の内周面を支持するトンネル支保材1が
示されており、このトンネル支保材1は、複数のトンネ
ル支保部材2が直列に環状に配置され、かつ隣り合うト
ンネル支保部材2相互が連結されて構成されている。図
1では、360度を20分割されており、20ピースの
トンネル支保部材2で、リング状のトンネル支保材1が
構成されている。したがって、図示の例では2θが18
度すなちわθ=9度になっている。
【0018】トンネル支保部材2は、特に図3および図
4に示されている通り、トンネル軸方向に間隔を置いて
並行または平行に配設される複数の直線状主桁3と、各
直線状主桁3を所定の間隔で連結する1または複数の間
隔保持材4、4aとからなっている。各直線状主桁3の
軸線方向の両端部には、複数の直線状主桁3をトンネル
周方向に連結する接合仕口5が設けられている。
4に示されている通り、トンネル軸方向に間隔を置いて
並行または平行に配設される複数の直線状主桁3と、各
直線状主桁3を所定の間隔で連結する1または複数の間
隔保持材4、4aとからなっている。各直線状主桁3の
軸線方向の両端部には、複数の直線状主桁3をトンネル
周方向に連結する接合仕口5が設けられている。
【0019】さらに具体的には、図5〜図9に示すよう
に、直線状主桁3は、断面コ字状の溝型鋼材で構成さ
れ、各溝型鋼材はその溝部が、横向きに互いに対向する
ようにして、間隔を置いて平行に配設され、各直線状主
桁3にわたって複数の間隔保持材4、4aが直線状主桁
3の長手方向に間隔を置いて配置され、その各間隔保持
材4、4aの両端部が、直線状主桁3にボルト18、ナ
ット19により固着されている。図示の例では、間隔保
持材4、4aは、直線状主桁3の中央部とその両端側配
置で3本配設され、両端側の間隔保持材4aは、所定長
のアングルからなる形鋼で構成され、その一方のアング
ルの端部を直線状主桁3の外側のフランジ13に重ね、
両部材のボルト挿入孔21にボルト18を挿入し、これ
にナット19を締結することで、この2つの間隔保持材
4aが直線状主桁3に着脱自在に設けられている。中央
に位置する間隔保持材4は、断面コ字状の溝形鋼材で構
成され、この溝形鋼のウエブ12aの両端部を、前記直
線状主桁3の外側のフランジ13に重ね、両端部のボル
ト挿入孔21にボルト18を挿入し、ナット19を締結
することで、この間隔保持材4が直線状主桁3に着脱自
在に設けられている。各直線状主桁3の両端には、この
主桁の軸線と直交する線に対し所定の角度θに傾斜した
傾斜端面8が形成されている。この角度θは、リングの
分割方法により決まり、例えば、円断面のトンネルをn
個に等分割する場合は、180°/nとなる(図1参
照)。そして、この傾斜端面8に接合板10が溶接等に
より固着されている。接合板10の大きさは図に示すよ
うに、その長さは、直線状主桁3の内外のフランジ13
にわたる長さで、幅は各フランジとほぼ同じ幅である。
また、接合板10の背面側と直線状主桁3におけるウエ
ブ12の内面側にほぼ三角形の補強リブ15が当接され
ると共にフランジ13と平行に配置されて溶接により固
着されている。各単一の直線状主桁3の両端に設けられ
る接合板10の傾斜角度θは、第1の実施の形態ではト
ンネル支保部材2が360度を20分割されており、ト
ンネル支保部材2が20ピース組まれてトンネル支保材
1を構成しているので、直線状主桁3の左右両端部の接
合板10は、この直線状主桁3の軸線と直交する線(ま
たは面)から外側をさらに9度外方に傾斜させて設けら
れている。
に、直線状主桁3は、断面コ字状の溝型鋼材で構成さ
れ、各溝型鋼材はその溝部が、横向きに互いに対向する
ようにして、間隔を置いて平行に配設され、各直線状主
桁3にわたって複数の間隔保持材4、4aが直線状主桁
3の長手方向に間隔を置いて配置され、その各間隔保持
材4、4aの両端部が、直線状主桁3にボルト18、ナ
ット19により固着されている。図示の例では、間隔保
持材4、4aは、直線状主桁3の中央部とその両端側配
置で3本配設され、両端側の間隔保持材4aは、所定長
のアングルからなる形鋼で構成され、その一方のアング
ルの端部を直線状主桁3の外側のフランジ13に重ね、
両部材のボルト挿入孔21にボルト18を挿入し、これ
にナット19を締結することで、この2つの間隔保持材
4aが直線状主桁3に着脱自在に設けられている。中央
に位置する間隔保持材4は、断面コ字状の溝形鋼材で構
成され、この溝形鋼のウエブ12aの両端部を、前記直
線状主桁3の外側のフランジ13に重ね、両端部のボル
ト挿入孔21にボルト18を挿入し、ナット19を締結
することで、この間隔保持材4が直線状主桁3に着脱自
在に設けられている。各直線状主桁3の両端には、この
主桁の軸線と直交する線に対し所定の角度θに傾斜した
傾斜端面8が形成されている。この角度θは、リングの
分割方法により決まり、例えば、円断面のトンネルをn
個に等分割する場合は、180°/nとなる(図1参
照)。そして、この傾斜端面8に接合板10が溶接等に
より固着されている。接合板10の大きさは図に示すよ
うに、その長さは、直線状主桁3の内外のフランジ13
にわたる長さで、幅は各フランジとほぼ同じ幅である。
また、接合板10の背面側と直線状主桁3におけるウエ
ブ12の内面側にほぼ三角形の補強リブ15が当接され
ると共にフランジ13と平行に配置されて溶接により固
着されている。各単一の直線状主桁3の両端に設けられ
る接合板10の傾斜角度θは、第1の実施の形態ではト
ンネル支保部材2が360度を20分割されており、ト
ンネル支保部材2が20ピース組まれてトンネル支保材
1を構成しているので、直線状主桁3の左右両端部の接
合板10は、この直線状主桁3の軸線と直交する線(ま
たは面)から外側をさらに9度外方に傾斜させて設けら
れている。
【0020】トンネル支保部材2の数は、トンネル坑壁
の内面に構築される環状覆工の直径や、トンネルの形
状、地山が中地盤体か硬地盤体かという状況等を総合的
に勘案して定められるが、通常10〜25ピースで1リ
ングを構成する分割数が現実的である。 また、前記間
隔保持材4、4aは、複数の直線状主桁を所定の間隔で
連結し一体化して、固定枠を形成し、安定性を高め、ト
ンネル坑壁を主桁とともに確実に支持している。間隔保
持材4、4aの数は、主桁の長さ、トンネルの状況等に
よって決定される。間隔保持材4、4aは主桁と斜めに
交差する場合もある。間隔保持材4、4aには、L型
鋼、溝型鋼が図示されているが、これに限定されるもの
でなく、また材質も、鋼製に限らない。また直線状主桁
3と分割円筒状の多孔製面材11との間に配置されてい
る間隔保持材4は、面材11を曲面形状に取り付ける場
合に定規の作用をしている。
の内面に構築される環状覆工の直径や、トンネルの形
状、地山が中地盤体か硬地盤体かという状況等を総合的
に勘案して定められるが、通常10〜25ピースで1リ
ングを構成する分割数が現実的である。 また、前記間
隔保持材4、4aは、複数の直線状主桁を所定の間隔で
連結し一体化して、固定枠を形成し、安定性を高め、ト
ンネル坑壁を主桁とともに確実に支持している。間隔保
持材4、4aの数は、主桁の長さ、トンネルの状況等に
よって決定される。間隔保持材4、4aは主桁と斜めに
交差する場合もある。間隔保持材4、4aには、L型
鋼、溝型鋼が図示されているが、これに限定されるもの
でなく、また材質も、鋼製に限らない。また直線状主桁
3と分割円筒状の多孔製面材11との間に配置されてい
る間隔保持材4は、面材11を曲面形状に取り付ける場
合に定規の作用をしている。
【0021】また、前述のように、直線状主桁3として
溝形鋼を使用し、かつ各主桁3の溝部が対向するように
配設してトンネル支保部材2を形成すると、各トンネル
支保部材2は、トンネル軸方向に隣接するトンネル支保
部材2の主桁3における溝型鋼の平滑ウエブ相互が面接
触するので、相対するウエブ相互を図10に示すように
ボルト・ナット18、19等で容易に固定でき、リング
状に組込まれたトンネル支保部材2間を結合一体化でき
る。また掘削機によるジャッキ反力を受ける場合にも、
トンネル軸方向に連続するトンネル支保部材2によっ
て、共同して地山に摩擦伝達ができて、大きなジャッキ
反力に抵抗できる。
溝形鋼を使用し、かつ各主桁3の溝部が対向するように
配設してトンネル支保部材2を形成すると、各トンネル
支保部材2は、トンネル軸方向に隣接するトンネル支保
部材2の主桁3における溝型鋼の平滑ウエブ相互が面接
触するので、相対するウエブ相互を図10に示すように
ボルト・ナット18、19等で容易に固定でき、リング
状に組込まれたトンネル支保部材2間を結合一体化でき
る。また掘削機によるジャッキ反力を受ける場合にも、
トンネル軸方向に連続するトンネル支保部材2によっ
て、共同して地山に摩擦伝達ができて、大きなジャッキ
反力に抵抗できる。
【0022】本発明のトンネル支保部材2の主要素であ
る主桁は直線形状をなしており、このため、曲げ加工等
の必要がなく、断面性能の大きなH形鋼や溝形鋼等の並
行フランジ形鋼等の市販品形鋼を自由に用いることがで
きる。例えば、図9に示すように長尺の溝形鋼14を所
定間隔で、かつ隣接する切断線が左右に傾斜するように
切断線20を入れ、この部分で切断することで、前記長
尺の一本の溝形鋼14等の形鋼から複数本の直線状主桁
本体を容易に切断して生産でき、この主桁材料の切断端
面に接合板10を溶接することで、直線状主桁3を大量
生産できる。
る主桁は直線形状をなしており、このため、曲げ加工等
の必要がなく、断面性能の大きなH形鋼や溝形鋼等の並
行フランジ形鋼等の市販品形鋼を自由に用いることがで
きる。例えば、図9に示すように長尺の溝形鋼14を所
定間隔で、かつ隣接する切断線が左右に傾斜するように
切断線20を入れ、この部分で切断することで、前記長
尺の一本の溝形鋼14等の形鋼から複数本の直線状主桁
本体を容易に切断して生産でき、この主桁材料の切断端
面に接合板10を溶接することで、直線状主桁3を大量
生産できる。
【0023】本発明のトンネル支保部材2は、前述のよ
うに、両端に接合仕口5を有し、並行に間隔を置いて配
設される直線状主桁3と、この直線状主桁3を連結する
間隔保持材4、4aを最小構成要素とするが、発明の第
1の実施の形態では、各図に示すようにトンネル坑壁に
接触させるための彎曲支持面を形成する金網またはエキ
スパンドメタルで形成される面材11を、直線状主桁3
の外面に設置し、鋲止めまたはスポット溶接あるいはボ
ルト等により主桁3または間隔保持材4、4aを固定枠
として、これらに固定することで、トンネル支保部材2
が構成されている。なお面材11については、地層によ
っては省略してもよい。
うに、両端に接合仕口5を有し、並行に間隔を置いて配
設される直線状主桁3と、この直線状主桁3を連結する
間隔保持材4、4aを最小構成要素とするが、発明の第
1の実施の形態では、各図に示すようにトンネル坑壁に
接触させるための彎曲支持面を形成する金網またはエキ
スパンドメタルで形成される面材11を、直線状主桁3
の外面に設置し、鋲止めまたはスポット溶接あるいはボ
ルト等により主桁3または間隔保持材4、4aを固定枠
として、これらに固定することで、トンネル支保部材2
が構成されている。なお面材11については、地層によ
っては省略してもよい。
【0024】トンネル支保部材2は、直線状主桁3の屈
折接合により、多角形環状支保構造となるが、曲面をも
った坑壁に接触させるために、彎曲支持面が形成される
面材11を、トンネル支保材の外面に設置することによ
って、坑壁を均一に支持することができることになり、
坑壁の部分崩壊を防ぐことができる。また地山との間隙
も小さく、一定量化するので、面材11として、無孔製
のスキンプレートを使用した場合でも、裏込めモルタル
も少なくなり、止水性も向上する。
折接合により、多角形環状支保構造となるが、曲面をも
った坑壁に接触させるために、彎曲支持面が形成される
面材11を、トンネル支保材の外面に設置することによ
って、坑壁を均一に支持することができることになり、
坑壁の部分崩壊を防ぐことができる。また地山との間隙
も小さく、一定量化するので、面材11として、無孔製
のスキンプレートを使用した場合でも、裏込めモルタル
も少なくなり、止水性も向上する。
【0025】また、複数の間隔保持材4、4aのうち、
直線状主桁3の外側に設けられる間隔保持材4は、前記
面材11を直線状主桁3の外側において、円弧状に保持
する作用をしている。
直線状主桁3の外側に設けられる間隔保持材4は、前記
面材11を直線状主桁3の外側において、円弧状に保持
する作用をしている。
【0026】面材11は、前述のように金網またはエキ
スパンドメタル等で構成され、開口部を有しているが、
これは前述および次の点で望ましい。すなわち面材を金
網等で構成すると、地山と面材の隙間等にモルタル6等
を吹付け充填する場合、直接トンネル支保材内側(トン
ネル内)からモルタル6を吹付けることがで可能とな
り、早期に金網とモルタル6の合成化した面構造が地山
に密着固定でき、安定度の高いトンネル覆工構造を構築
できる。
スパンドメタル等で構成され、開口部を有しているが、
これは前述および次の点で望ましい。すなわち面材を金
網等で構成すると、地山と面材の隙間等にモルタル6等
を吹付け充填する場合、直接トンネル支保材内側(トン
ネル内)からモルタル6を吹付けることがで可能とな
り、早期に金網とモルタル6の合成化した面構造が地山
に密着固定でき、安定度の高いトンネル覆工構造を構築
できる。
【0027】また直線状主桁3と間隔保持材4、4aと
面材11とで構成されるトンネル支保部材2における面
材11及び坑壁にコンクリートを吹き付けた後、内巻き
コンクリート17を形成すると、この内巻きコンクリー
ト17がトンネル支保部材2と一体に結合し、高い強度
と剛性を持った鉄骨コンクリート構造として、信頼性の
高い永久覆工構造を構築できる。
面材11とで構成されるトンネル支保部材2における面
材11及び坑壁にコンクリートを吹き付けた後、内巻き
コンクリート17を形成すると、この内巻きコンクリー
ト17がトンネル支保部材2と一体に結合し、高い強度
と剛性を持った鉄骨コンクリート構造として、信頼性の
高い永久覆工構造を構築できる。
【0028】前記直線状主桁3をトンネル周方向に接続
するには、主桁の軸線と直交する線に対し、所定の傾斜
角度θで設けられた隣接配置の直線状主桁3の各接合板
10同士を当接させ、この接合板10のボルト挿入孔2
1にボルト18を挿入し、このボルトにナット19を締
結することで、隣接する直線状主桁3同士が所定の角度
を有して連結され、このようにして、必要数の直線状主
桁3を連結することにより、適宜の曲率半径を有するト
ンネル坑壁7に沿わせて、360度または、それより小
さい任意の角度にわたって、トンネル支保部材2を配設
することができる。また、複数個のピースを結合して1
つのセグメントとして従来のセグメントの分割程度の大
きさのものとし、傾斜角θをある程度小さくすることで
各部材に市販の形鋼が使用でき、従来のセグメントと同
様に扱うこともできる。
するには、主桁の軸線と直交する線に対し、所定の傾斜
角度θで設けられた隣接配置の直線状主桁3の各接合板
10同士を当接させ、この接合板10のボルト挿入孔2
1にボルト18を挿入し、このボルトにナット19を締
結することで、隣接する直線状主桁3同士が所定の角度
を有して連結され、このようにして、必要数の直線状主
桁3を連結することにより、適宜の曲率半径を有するト
ンネル坑壁7に沿わせて、360度または、それより小
さい任意の角度にわたって、トンネル支保部材2を配設
することができる。また、複数個のピースを結合して1
つのセグメントとして従来のセグメントの分割程度の大
きさのものとし、傾斜角θをある程度小さくすることで
各部材に市販の形鋼が使用でき、従来のセグメントと同
様に扱うこともできる。
【0029】なお、トンネル支保部材2が施工されるト
ンネルの断面は、真円形に限らず、楕円形状、半円形状
等であっても構わない。また、各部材は鋼製で説明した
が、コンクリート製であってもよい。
ンネルの断面は、真円形に限らず、楕円形状、半円形状
等であっても構わない。また、各部材は鋼製で説明した
が、コンクリート製であってもよい。
【0030】図12〜図16は、本発明の第2の実施形
態を示す。第2の実施形態では、直線状主桁3のウエブ
12に複数の開口部16が設けられている構成が、第1
の発明の実施の形態と相違する。このように直線状主桁
3が開口部16を有していると、トンネル支保部材2に
モルタル6まはたコンクリートを吹付けた後、内巻きコ
ンクリート17を形成すると、この内巻きコンクリート
17が前記直線状主桁3の開口部16を介して、トンネ
ル軸方向に連結されるトンネル支保部材2内に入り込み
充填されるので、トンネル軸方向に接合されるトンネル
支保部材2間が、内巻きコンクリート17と一体に結合
し、高い強度と剛性を持った鉄骨コンクリート構造とし
て、信頼性の高い永久覆工構造を構築できる。
態を示す。第2の実施形態では、直線状主桁3のウエブ
12に複数の開口部16が設けられている構成が、第1
の発明の実施の形態と相違する。このように直線状主桁
3が開口部16を有していると、トンネル支保部材2に
モルタル6まはたコンクリートを吹付けた後、内巻きコ
ンクリート17を形成すると、この内巻きコンクリート
17が前記直線状主桁3の開口部16を介して、トンネ
ル軸方向に連結されるトンネル支保部材2内に入り込み
充填されるので、トンネル軸方向に接合されるトンネル
支保部材2間が、内巻きコンクリート17と一体に結合
し、高い強度と剛性を持った鉄骨コンクリート構造とし
て、信頼性の高い永久覆工構造を構築できる。
【0031】また、吹付けモルタル6と一体に内巻きコ
ンクリート17を形成することができ、さらに2次覆工
用のコンクリート部材と一体に内巻きコンクリート17
を形成するようにすれば、さらに信頼性の高い永久覆工
構造にすることができる。
ンクリート17を形成することができ、さらに2次覆工
用のコンクリート部材と一体に内巻きコンクリート17
を形成するようにすれば、さらに信頼性の高い永久覆工
構造にすることができる。
【0032】なお、本発明の第2の実施の形態におい
て、直線状主桁3の外側フランジ13にボルト18、ナ
ット19で取付けられる間隔保持材4bが、第1の実施
の形態における溝形鋼の中央間隔保持材4に代えて、2
本の並行するL形鋼で構成されている。他の構成は発明
の第1の実施の形態と同一であるので、同一要素には同
一符号を付して重複説明を省略する。
て、直線状主桁3の外側フランジ13にボルト18、ナ
ット19で取付けられる間隔保持材4bが、第1の実施
の形態における溝形鋼の中央間隔保持材4に代えて、2
本の並行するL形鋼で構成されている。他の構成は発明
の第1の実施の形態と同一であるので、同一要素には同
一符号を付して重複説明を省略する。
【0033】図17〜図20は、本発明の第3の実施の
形態を示す。この第3の実施の形態では、直線状主桁3
において、第2の実施の形態における開口部16を有し
ていない構成が、この第2の実施の形態と相違してい
る。また、第1、第2の実施の形態では、トンネル支保
部材2が20ピースから構成されているのに対し、第3
の実施の形態では、360度が12分割されており、ト
ンネル支保部材2が12ピース組まれてトンネル支保材
1を構成しているので、直線状主桁3の左右の接合板1
0は、この直線状主桁3の軸線と直交する線から外側
を、さらに15度外方に傾斜させて設けられている。
形態を示す。この第3の実施の形態では、直線状主桁3
において、第2の実施の形態における開口部16を有し
ていない構成が、この第2の実施の形態と相違してい
る。また、第1、第2の実施の形態では、トンネル支保
部材2が20ピースから構成されているのに対し、第3
の実施の形態では、360度が12分割されており、ト
ンネル支保部材2が12ピース組まれてトンネル支保材
1を構成しているので、直線状主桁3の左右の接合板1
0は、この直線状主桁3の軸線と直交する線から外側
を、さらに15度外方に傾斜させて設けられている。
【0034】図21〜図23は、本発明の第4の実施の
形態を示す。第4の実施の形態では、直線状主桁3間に
わたって吹付けモルタル6または内巻きコンクリート1
7が充填できる複数の開口部16が開設されている構成
及び、この直線状主桁3等で構成されるトンネル支保部
材2の配設数が第2の実施の形態では20ピースである
のに対し、第4の実施の形態では12ピースである構成
が相違し、他は発明の第2の実施の形態と同様である。
形態を示す。第4の実施の形態では、直線状主桁3間に
わたって吹付けモルタル6または内巻きコンクリート1
7が充填できる複数の開口部16が開設されている構成
及び、この直線状主桁3等で構成されるトンネル支保部
材2の配設数が第2の実施の形態では20ピースである
のに対し、第4の実施の形態では12ピースである構成
が相違し、他は発明の第2の実施の形態と同様である。
【0035】図24〜図26は、本発明の第5の実施形
態を示す。発明の第5の実施形態では、並行配設される
直線状主桁3のほぼ中間部位におけるウエブ12間に鋼
管からなる補強用間隔保持材4cが設けられている構成
が、発明の第3実施形態と相違し、他の構成はこれと同
じである。図示例では、補強用間隔保持材4cの両端
は、その鍔23を直線状主桁3のウエブ12にあてが
い、鍔23のボルト挿入孔21にボルト18を挿入し、
ウエブ12の雌ねじ孔に締結することで、補強用の間隔
保持材4cと直線状主桁3とは着脱自在に固定されてい
る。
態を示す。発明の第5の実施形態では、並行配設される
直線状主桁3のほぼ中間部位におけるウエブ12間に鋼
管からなる補強用間隔保持材4cが設けられている構成
が、発明の第3実施形態と相違し、他の構成はこれと同
じである。図示例では、補強用間隔保持材4cの両端
は、その鍔23を直線状主桁3のウエブ12にあてが
い、鍔23のボルト挿入孔21にボルト18を挿入し、
ウエブ12の雌ねじ孔に締結することで、補強用の間隔
保持材4cと直線状主桁3とは着脱自在に固定されてい
る。
【0036】このように、間隔を置いた並行配設の直線
状主桁3間に補強用の間隔保持材4cを設けることによ
り、トンネル支保部材2の剛性が向上し、特に、トンネ
ル坑壁7内において、シールド掘進機のジャッキ反力を
トンネル支保部材2にとりながら、シールド掘進を行う
に際し、前記ジャッキ(図示せず)を直線状主桁3の中
間部位のウエブ12の外側面にあてて反力を取るとき、
その力を前記ウエブ12の内側面で補強用間隔保持材4
cが受けるので、直線状主桁3が変形することがなく、
より円滑なシールド掘進作業が可能となる。またさら
に、補強用の間隔保持材4cを構成する鋼管の中にコン
クリートを充填すると、トンネル支保部材2に一層大き
な耐力が容易に得られる。なお補強用間隔保持材4cは
前記各実施形態に適用できる。
状主桁3間に補強用の間隔保持材4cを設けることによ
り、トンネル支保部材2の剛性が向上し、特に、トンネ
ル坑壁7内において、シールド掘進機のジャッキ反力を
トンネル支保部材2にとりながら、シールド掘進を行う
に際し、前記ジャッキ(図示せず)を直線状主桁3の中
間部位のウエブ12の外側面にあてて反力を取るとき、
その力を前記ウエブ12の内側面で補強用間隔保持材4
cが受けるので、直線状主桁3が変形することがなく、
より円滑なシールド掘進作業が可能となる。またさら
に、補強用の間隔保持材4cを構成する鋼管の中にコン
クリートを充填すると、トンネル支保部材2に一層大き
な耐力が容易に得られる。なお補強用間隔保持材4cは
前記各実施形態に適用できる。
【0037】第1〜第5の発明の実施の形態に係るトン
ネル支保部材2は、トンネル掘進に際し、一例として次
のように使用される。
ネル支保部材2は、トンネル掘進に際し、一例として次
のように使用される。
【0038】シールド掘進機等によって環状に掘削され
たトンネルの坑壁7に沿って、坑壁の内周面を支持する
トンネル支保材1を配設する場合、まず、両端部に接合
仕口5を有する複数本の直線状主桁3と、各直線状主桁
3を所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材
4、4aと、トンネル坑壁7に接触させるための彎曲支
持面を形成する面材11の3部材を、工場生産して現地
に運搬し、現地トンネル外のヤードで鋲止めまたは溶接
あるいはボルト接合等の締結手段によって前記の3部品
を組立て固着して、トンネル支保部材2を組立てる。次
に、組立てた複数個のトンネル支保部材2を、直線状主
桁3の両端部に設けた接合仕口5を連結させて、ボルト
等によって固着することにより、複数個の屈折弦材を組
立てる。この複数個の屈折弦材を組立てることによっ
て、トンネル坑壁7の内周面を支持するトンネル支保材
を構築することができる。
たトンネルの坑壁7に沿って、坑壁の内周面を支持する
トンネル支保材1を配設する場合、まず、両端部に接合
仕口5を有する複数本の直線状主桁3と、各直線状主桁
3を所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材
4、4aと、トンネル坑壁7に接触させるための彎曲支
持面を形成する面材11の3部材を、工場生産して現地
に運搬し、現地トンネル外のヤードで鋲止めまたは溶接
あるいはボルト接合等の締結手段によって前記の3部品
を組立て固着して、トンネル支保部材2を組立てる。次
に、組立てた複数個のトンネル支保部材2を、直線状主
桁3の両端部に設けた接合仕口5を連結させて、ボルト
等によって固着することにより、複数個の屈折弦材を組
立てる。この複数個の屈折弦材を組立てることによっ
て、トンネル坑壁7の内周面を支持するトンネル支保材
を構築することができる。
【0039】さらに必要に応じて、トンネル軸方向に複
数のトンネル支保材1を配設し、隣接するトンネル支保
材1の、相対する主桁溝形鋼ウエブ12同士をボルト1
8等で連結固定し、所定の幅を有するトンネル支保材を
構築する。
数のトンネル支保材1を配設し、隣接するトンネル支保
材1の、相対する主桁溝形鋼ウエブ12同士をボルト1
8等で連結固定し、所定の幅を有するトンネル支保材を
構築する。
【0040】また、トンネル支保材1の内側からモルタ
ル等を吹付けると共に内巻きコンクリート17を形成す
ることにより、地山側の面材11またはトンネル支保部
材2と、吹付けたコンクリートと内巻きコンクリート1
7が一体に結合し、高い強度と剛性を持った鉄骨コンク
リート構造として、信頼性の高い永久覆工構造を構築で
きる。
ル等を吹付けると共に内巻きコンクリート17を形成す
ることにより、地山側の面材11またはトンネル支保部
材2と、吹付けたコンクリートと内巻きコンクリート1
7が一体に結合し、高い強度と剛性を持った鉄骨コンク
リート構造として、信頼性の高い永久覆工構造を構築で
きる。
【0041】
【発明の効果】本発明によると、トンネル支保材は、直
線状主桁同士をトンネル周方向に連結する接合仕口を両
端部に有しており、トンネル軸方向に間隔を置いて並行
に配設される複数の直線状主桁と、前記各直線状主桁を
所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材とから
構成したので、前記直線状主桁は、その両端部の接合仕
口におけるボルト等による接合位置と、当該主桁との偏
心がほとんどなく、それ故に大きな耐力を有したトンネ
ル支保材を構成できる。
線状主桁同士をトンネル周方向に連結する接合仕口を両
端部に有しており、トンネル軸方向に間隔を置いて並行
に配設される複数の直線状主桁と、前記各直線状主桁を
所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材とから
構成したので、前記直線状主桁は、その両端部の接合仕
口におけるボルト等による接合位置と、当該主桁との偏
心がほとんどなく、それ故に大きな耐力を有したトンネ
ル支保材を構成できる。
【0042】また、直線状主桁は、彎曲形成の必要が無
いので、断面性能が大きく、剛性の極めて高いH形鋼や
溝形鋼等の並行フランジ形鋼等の市販品形鋼を自由に用
いることができ、これら長尺の鋼材を所定の間隔で、か
つ所定の角度に傾斜して切断することで、容易かつ大量
に製作でき、曲げ加工等の必要が無いため、製作コスト
が安価である。
いので、断面性能が大きく、剛性の極めて高いH形鋼や
溝形鋼等の並行フランジ形鋼等の市販品形鋼を自由に用
いることができ、これら長尺の鋼材を所定の間隔で、か
つ所定の角度に傾斜して切断することで、容易かつ大量
に製作でき、曲げ加工等の必要が無いため、製作コスト
が安価である。
【0043】さらに、間隔保持材は、複数の並行配置の
直線状主桁を一体化して、全体構成の安定性を高めると
同時に、トンネル坑壁を確実に支持することができ、さ
らにトンネル支保材の外側に面材を取り付ける場合の固
定枠にもなる。
直線状主桁を一体化して、全体構成の安定性を高めると
同時に、トンネル坑壁を確実に支持することができ、さ
らにトンネル支保材の外側に面材を取り付ける場合の固
定枠にもなる。
【0044】さらに、本発明のトンネル支保材の構成方
法では、複数の直線状主桁と、前記各直線状主桁を所定
の間隔で連結する1または複数の間隔保持材と、トンネ
ル坑壁に接触させるための彎曲が形成される面材の3部
材を、工場生産して現地に運搬し、現地トンネル内また
はトンネル外のヤードで鋲止めまたは溶接あるいはボル
ト接合等の締結手段によって固着し組立て、必要に応じ
組立てた複数個のトンネル支保部材を、接合仕口を連結
させてボルト等によって固着することにより、複数個の
屈折弦材を組立て、この複数個の屈折弦材を組立てるこ
とによって、トンネル坑壁の内周面を支持するトンネル
支保材を構築することができるので、工場で一体製作さ
れる支保材に比べて、運搬効率が極めて高く、主桁が直
線状主桁であることで、彎曲主桁に比べ運搬効率が一層
向上し、しかも、トンネル内の支保構造組立て作業は部
材の搬入またはユニット化が簡易で、トンネル覆工構造
構築の急速化、省力化を実現できる。
法では、複数の直線状主桁と、前記各直線状主桁を所定
の間隔で連結する1または複数の間隔保持材と、トンネ
ル坑壁に接触させるための彎曲が形成される面材の3部
材を、工場生産して現地に運搬し、現地トンネル内また
はトンネル外のヤードで鋲止めまたは溶接あるいはボル
ト接合等の締結手段によって固着し組立て、必要に応じ
組立てた複数個のトンネル支保部材を、接合仕口を連結
させてボルト等によって固着することにより、複数個の
屈折弦材を組立て、この複数個の屈折弦材を組立てるこ
とによって、トンネル坑壁の内周面を支持するトンネル
支保材を構築することができるので、工場で一体製作さ
れる支保材に比べて、運搬効率が極めて高く、主桁が直
線状主桁であることで、彎曲主桁に比べ運搬効率が一層
向上し、しかも、トンネル内の支保構造組立て作業は部
材の搬入またはユニット化が簡易で、トンネル覆工構造
構築の急速化、省力化を実現できる。
【図1】発明の第1の実施の形態に係るトンネル支保部
材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説明
図。
材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説明
図。
【図2】図1におけるトンネル支保部材の一部拡大図。
【図3】図2におけるトンネル支保部材の下側からの拡
大斜視図。
大斜視図。
【図4】図2におけるトンネル支保部材の一部省略上面
図。
図。
【図5】トンネル支保部材の正面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】間隔保持部材を示し(A)は側面図、(B)は
平面図。
平面図。
【図8】直線状主桁を示し(A)は側面図、(B)は平
面図。
面図。
【図9】直線状主桁を製作する場合の長尺並行フランジ
型鋼の切削線を示す正面図。
型鋼の切削線を示す正面図。
【図10】トンネル支保材のトンネル軸方向の連結状態
を示す断面説明図。
を示す断面説明図。
【図11】第1の実施の形態に係るトンネル支保材がト
ンネル坑壁に沿って設けられた状態の一部拡大正面図。
ンネル坑壁に沿って設けられた状態の一部拡大正面図。
【図12】発明の第2の実施の形態に係るトンネル支保
部材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説
明図。
部材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説
明図。
【図13】図12におけるトンネル支保部材の一部拡大
図。
図。
【図14】図13におけるトンネル支保部材の下側から
の拡大斜視図。
の拡大斜視図。
【図15】図13におけるトンネル支保材の一部省略上
面図。
面図。
【図16】トンネル支保部材のトンネル軸方向の連結状
態を示す断面説明図。
態を示す断面説明図。
【図17】第3の実施の形態に係るトンネル支保部材が
トンネル内坑壁に沿って設けられた状態の一部拡大正面
図。
トンネル内坑壁に沿って設けられた状態の一部拡大正面
図。
【図18】図17におけるトンネル支保部材の一部拡大
図。
図。
【図19】図18におけるトンネル支保部材の下側から
の拡大斜視図。
の拡大斜視図。
【図20】図18におけるトンネル支保部材の一部省略
上面図。
上面図。
【図21】発明の第4の実施の形態に係るトンネル支保
部材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説
明図。
部材がトンネル内360度にわたって設けられた正面説
明図。
【図22】図21におけるトンネル支保部材の一部拡大
図。
図。
【図23】図22におけるトンネル支保部材の下側から
の拡大斜視図。
の拡大斜視図。
【図24】発明の第5の実施の形態に係るトンネル支保
部材の下側からの拡大斜視図。
部材の下側からの拡大斜視図。
【図25】図24におけるトンネル支保部材の一部省略
上面図。
上面図。
【図26】図25におけるB−B拡大断面図。
1・・・トンネル支保材 2・・・トンネル支保部材 3・・・直線状主桁 4・・・間隔保持材 4a・・・間隔保持材 5・・・接合仕口 6・・・モルタル 7・・・トンネル坑壁 8・・・傾斜端面 10・・・接合板 11・・・面材 12・・・ウエブ 13・・・フランジ 14・・・溝型鋼 15・・・補強リブ 16・・・開口部 17・・・内巻きコンクリート 18・・・ボルト 19・・・ナット 20・・・切断線 21・・・ボルト挿入孔 23・・・鍔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍜 治 茂 仁 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 青 山 要 東京都千代田区神田錦町1−8 住友大阪 セメント株式会社東京支店内 (72)発明者 鈴 木 裕 明 東京都千代田区神田美土代町1番地 住友 大阪セメント株式会社内 (72)発明者 沖 本 眞 之 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 広 沢 規 行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (10)
- 【請求項1】 環状に掘削されたトンネル坑壁に沿って
配設され、坑壁を支持する複数のトンネル支保部材から
なるトンネル支保材において、前記トンネル支保部材
を、直線状主桁同士をトンネル周方向に連結する接合仕
口を両端部に有しており、トンネル軸方向に間隔を置い
て並行に配設される複数の直線状主桁と、前記各直線状
主桁を所定の間隔で連結する1または複数の間隔保持材
とから構成したことを特徴とするトンネル支保材。 - 【請求項2】 前記接合仕口は、前記直線状主桁の両端
部に、当該直線状主桁の軸線と直交する線に対し所定の
角度θをもって固着した接合板で構成される請求項1記
載のトンネル支保材。 - 【請求項3】 前記間隔保持材が、鋼管からなることを
特徴とする請求項1または請求項2記載のトンネル支保
材。 - 【請求項4】 前記直線状主桁が、並行フランジ形鋼か
らなる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のトン
ネル支保材。 - 【請求項5】 前記並行フランジ形鋼が溝形鋼からな
り、トンネル軸方向に間隔を置いて配設される当該溝形
鋼の溝部を対向配設した請求項4記載のトンネル支保
材。 - 【請求項6】 前記並行フランジ形鋼のウエブ面に開口
部を設けた請求項4および請求項5記載のトンネル支保
材。 - 【請求項7】 トンネル坑壁に接触させるための彎曲支
持面が形成される面材を、前記トンネル支保部材の外面
に設置した請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の
トンネル支保材。 - 【請求項8】 前記面材が開口部を有する請求項7記載
のトンネル支保材。 - 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
載の複数個のトンネル支保部材を、直線状主桁の両端部
に設けた、主桁の軸線と直交する線に対し所定の角度θ
を有する接合仕口を介して組立てることにより、屈折弦
材支保部材として構成したことを特徴とするトンネル支
保材。 - 【請求項10】 両端部に接合仕口を有し、かつ間隔を
置いて並行に配設した複数本の直線状主桁と、前記各直
線状主桁を所定の間隔で連結する1または複数の前記間
隔保持材と、トンネル坑壁に接触させるための彎曲支持
面を形成する面材の3部材を、締結手段によって固着し
てトンネル支保部材を構成し、複数個の前記トンネル支
保部材を、前記直線状主桁の両端部に設けた接合仕口を
介して固着することにより、前記トンネル坑壁の内周面
を支持するトンネル支保材を構成することを特徴とする
トンネル支保材の構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8233232A JPH1077798A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | トンネル支保材とその構成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8233232A JPH1077798A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | トンネル支保材とその構成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1077798A true JPH1077798A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16951833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8233232A Pending JPH1077798A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | トンネル支保材とその構成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1077798A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039908A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Nishimatsu Constr Co Ltd | トンネルの支保方法 |
JP2009293223A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Ohbayashi Corp | セグメント及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-09-03 JP JP8233232A patent/JPH1077798A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039908A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Nishimatsu Constr Co Ltd | トンネルの支保方法 |
JP2009293223A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Ohbayashi Corp | セグメント及びその製造方法 |
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