JP2003120195A - セグメントの接合構造及びセグメントの接合方法 - Google Patents

セグメントの接合構造及びセグメントの接合方法

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JP2003120195A
JP2003120195A JP2001318097A JP2001318097A JP2003120195A JP 2003120195 A JP2003120195 A JP 2003120195A JP 2001318097 A JP2001318097 A JP 2001318097A JP 2001318097 A JP2001318097 A JP 2001318097A JP 2003120195 A JP2003120195 A JP 2003120195A
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segments
tunnel
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JP2001318097A
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Atsushi Yamane
淳 山根
Kenji Mito
憲二 三戸
Satoru Yamauchi
悟 山内
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Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セグメントにかかる荷重やセグメントの形状
等の条件が変化しても、シールドトンネルの耐久力が不
足しないセグメントの接合構造及びセグメントの接合方
法を提供する。 【解決手段】 締接板61〜63は、シールドトンネル
10内面に沿って配置されるとともに、該トンネル10
の周方向及び軸方向に沿って隣接する複数のセグメント
1間に渡って、これらセグメント1の内面に沿うように
配置される。また、互いに接合されるセグメント1に
は、予め締接板61〜63に当接する位置に接合材3
1,41,51が設けられている。また、締接板61〜
63が互いに接合すべきセグメント1のそれぞれの接合
材31,41,51に渡って当接した状態でボルト等の
締着材7により接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドトンネル
の内面を覆工するセグメントの接合構造及びセグメント
の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド工法によって施工されるシール
ドトンネルは、ブロックに分割されたセグメントを組み
合わせて掘削した部分の内周面を覆工し、必要に応じて
二次覆工することにより構築される。セグメントは、シ
ールドトンネルの断面の所定幅のセグメントリングをそ
の周方向に複数に分割した形状であって、通常コンクリ
ートまたは鉄等によって形成されている。鋼製セグメン
ト等の主要部が鉄、鉄合金製のセグメントにおけるセグ
メントリング間またはセグメントピース間の継手は、例
えば、特開2001−20687号公報に示されるよう
に、それぞれのセグメントの主桁または継手板を突き合
わされ、ボルトにて接合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの接
合構造は、シールドトンネルの断面が円形で連続し、周
囲から均一な荷重を受ける条件においては、合理的な構
造といえる。しかし、開口部の形成等によりシールドト
ンネルの内周面に欠損部が存在し、偏荷重を受ける条件
においては、従来の接合構造では、継手間の耐久力が不
足することがあった。また、通常のセグメントでは、シ
ールドトンネルの周方向の一方向を考慮して主構造の設
計が行われているため、荷重条件や形状等の変更によ
り、シールドトンネルの軸方向に引張応力や剪断応力が
発生する場合には、従来のセグメントの主構造や継手構
造では耐久力が不足することがあった。さらに、耐久力
の不足により、主桁や継手板及びボルトの変形が引き起
こされたり、セグメントの設置位置がずれたりすること
で、施工精度が低下することがあった。
【0004】そこで、本発明の課題は、セグメントにか
かる荷重やセグメントの形状等の条件が変化しても、セ
グメントの主構造や接合構造の耐久力が不足しないセグ
メントの接合構造及びセグメントの接合方法を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜4に示すよ
うに、トンネル10を覆工するセグメント1の接合構造
であって、前記トンネル内面に沿って配置されるととも
に該トンネルの周方向及び軸方向の少なくとも一方に沿
って隣接する複数の前記セグメント間に渡って、これら
セグメントの内面に沿うよう配置される締接板61〜6
3を備え、互いに接合される前記セグメントには、予め
前記締接板に当接する位置に接合材31,41,51が
設けられ、前記締接板が互いに接合すべき前記セグメン
トのそれぞれの前記接合材にボルト等の締着材7により
接合されていることを特徴とする
【0006】請求項1記載の発明によれば、セグメント
に偏荷重がかかっても、そのセグメントに隣接するセグ
メントへ荷重を分散させることができ、偏荷重を低減さ
せることができる。これにより、セグメントの変形やず
れを抑制することができ、継手の剛性・耐久性を向上で
きるとともに、継手の目開き・目違いを抑制することが
できる。また、締接板をシールドトンネルの軸方向に沿
って隣接するセグメント間に架け渡して配置するものと
すれば、従来の課題であったシールドトンネルの軸方向
への剛性・耐久性を向上させることができる。
【0007】請求項2記載の発明は、例えば、図1〜図
4に示すように、前記締接板と前記接合材とがボルトに
より摩擦接合されていることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明によれば、締接板と接
合材がボルトにより摩擦接合されているため、締接板を
容易に、かつ、確実に接合することができる。これによ
り、セグメントの変形やずれを抑制することができ、シ
ールドトンネルの継手及び軸方向の剛性・耐久性をさら
に向上させることができる。また、締接板と接合材は、
ボルトにて接合されるため、接合構造を簡単なものとす
ることができる。また、セグメントリングの形成後であ
れば、任意の時期に接合することが可能であり、施工工
程の自由度を高めることができる。
【0009】請求項3記載の発明は、例えば、図1〜図
4に示すように、前記セグメントは、鋼製セグメント、
ステンレスセグメント、ダクタイルセグメント、複合セ
グメント等の主要部が鉄、鉄合金製のセグメントであ
り、前記トンネル内面に沿ったスキンプレート2と、該
スキンプレートから前記トンネルの内側に向って立設さ
れた主桁3、継手板4、補強リブ5を有することを特徴
とする。
【0010】請求項3記載の発明によれば、本発明のセ
グメントの接合構造は、トンネル内面に沿ったスキンプ
レートと、スキンプレートからトンネルの内側に向って
立設された主桁、継手板、補強リブを有するセグメント
(鋼製セグメント、ステンレスセグメント、ダクタイル
セグメント、複合セグメント等の主要部が鉄、鉄合金製
のセグメント)に好適なものであり、上述の効果を発揮
することができる。
【0011】請求項4記載の発明は、例えば、図1〜図
4に示すように、隣接する前記セグメントの前記主桁同
士及び前記継手板同士が前記ボルトにより接合され、か
つ、前記セグメントの前記継手板、前記主桁、前記補強
リブの前記トンネルの内側に向う側縁部の少なくとも一
部に前記トンネル内面に沿って前記接合材が設けられ、
隣接する複数の前記セグメントのそれぞれの少なくとも
一つずつの前記接合材と、これら接合材に渡って配置さ
れた前記締接板とが前記締着材により接合され、前記締
接板と前記接合材とを用いた接合が、前記ボルトによる
前記主桁同士及び前記継手板同士の接合のうちの少なく
とも一方の接合の補強となっていることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明によれば、締接板は、
隣接する少なくとも二つのセグメントのそれぞれの接合
材が一つの締接板に締着材により接合されているため、
従来セグメントリング覆工後にセグメントに取り付けら
れる補強桁及び開口部の補強等の役割を果たすことがで
きる。なお、締接板は、全ての主桁同士、継手板同士及
び補強リブ同士に接合する必要はなく、剛性・耐久性の
低い箇所に施すだけでよい。
【0013】請求項5記載の発明は、例えば、図1〜図
3に示すように、前記接合材は、前記セグメントの円周
方向に沿った側縁部に設けられた前記主桁の前記トンネ
ルの内側に向う側縁部にトンネル内面に沿って設けら
れ、前記トンネル内面に沿って軸方向に並んで配置され
た前記セグメントの隣接する前記主桁にそれぞれ設けら
れた前記接合材と、これら接合材に渡って配置された前
記締接板とが前記締着材により接合されていることを特
徴とする。
【0014】請求項5記載の発明によれば、シールドト
ンネルの軸方向の継手である主桁を介してセグメント同
士を接合することができるため、軸方向に隣接するセグ
メントリング同士の接合をより強固なものとすることが
でき、シールドトンネルの剛性・耐久性を向上させるこ
とができる。
【0015】請求項6記載の発明は、例えば、図1〜図
3に示すように、前記接合材は、前記セグメントの軸方
向に沿った側縁部に設けられた前記継手板の前記トンネ
ルの内側に向う側縁部に前記トンネル内面に沿って設け
られ、前記トンネル内面に沿って周方向に並んで配置さ
れた前記セグメントの隣接する二つの前記継手板にそれ
ぞれ設けられた前記接合材と、これら接合材に渡って配
置された前記締接板とが前記締着材により接合されてい
ることを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明によれば、シールドト
ンネルの周方向の継手である継手板を介してセグメント
同士を接合することができるため、周方向に隣接するセ
グメント同士の接合をより強固なものとすることがで
き、シールドトンネルの剛性・耐久性を向上させること
ができる。
【0017】請求項7記載の発明は、例えば、図1、図
2、図4に示すように、前記セグメントには、前記トン
ネルの軸方向に沿って前記補強リブが設けられるととも
に、軸方向に沿って隣接する二つの前記セグメントの少
なくとも一つずつの前記補強リブが軸方向に沿って一直
線上に配置され、前記接合材は、一直線上に配置された
前記補強リブの前記トンネルの内側に向う側縁部に前記
トンネルの内面に沿って設けられ、前記補強リブと前記
接合材とを合わせた断面形状が略T字状とされ、一直線
上に配置された少なくとも二つの前記補強リブに設けら
れた前記接合材と、これら接合材に渡って配置された前
記締接板とが前記締着材により接合されていることを特
徴とする。
【0018】請求項7記載の発明によれば、主桁及び継
手板以外の箇所でも補強リブを介してセグメント同士を
接合することができるため、軸方向に隣接するセグメン
トリング同士の接合をより強固なものとすることがで
き、シールドトンネルの剛性・耐久性を向上させること
ができる。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれか一つに記載の接合構造におけるセグメントの接合
方法であって、予め前記接合材が設けられた複数の前記
セグメントが前記トンネル内面に隣接して配置された状
態で、前記締接板を隣接した複数の前記セグメントのそ
れぞれの前記接合材に渡って配置し、前記締接板と前記
接合材とを前記締着材により接合することを特徴とす
る。
【0020】請求項8記載の発明によれば、セグメント
に設けられた接合材に締接板を当接させ、ボルト等の締
着材で接合するだけの簡単な方法で請求項1〜7のいず
れかと同様の効果を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態を詳細に説明する。最初に、シールドトン
ネル10の内壁側を覆工するセグメント1の構造につい
て説明する。なお、上述のように、本発明におけるセグ
メント1は、鋼製セグメント等の主要部が鉄、鉄合金製
のセグメントを対象とし、本実施の形態では、鋼製セグ
メントの例について説明する。本発明のセグメント1に
は、図1〜図4に示すように、スキンプレート2、主桁
3、継手板4、補強リブ5等が備えられている。
【0022】スキンプレート2は、長方形状の鋼板を円
弧板状に湾曲したものであり、シールドトンネル10の
壁面の骨組みとなるものである。
【0023】主桁3は、隣接するセグメントリング間
(トンネルの軸方向)の継手となるものである。主桁3
は、スキンプレート2と同程度に面方向に湾曲された鋼
板から形成され、短尺側の側縁部の長さの略1/3とな
る位置には、隣接するセグメントリングの主桁3と接合
するための複数のボルト孔が長尺側の側縁部にほぼ平行
に備えられている。また、主桁3は、図2、図3に示す
ように、接合材31を備えている。接合材31は、スキ
ンプレート2と同程度に長尺側の側縁部を湾曲された鋼
板から形成され、短尺側の側縁部の長さのほぼ中心を通
る位置には、後述する締接板61と接合する際に用いる
複数のボルト孔が長尺側の側縁部にほぼ平行に備えられ
ている。
【0024】主桁3の長尺側となる一方の端部は、スキ
ンプレート2の長尺側となる二つの端部に対応して配置
され、二枚の主桁3のそれぞれ長尺側となる一方の端部
が溶接によってスキンプレート2に接合されている。ま
た、接合材31は、長尺側の側縁部が主桁3の長尺側の
側縁部とほぼ同じ長さを有するように形成されている。
また、接合材31は、シールドトンネル10の軸方向に
並んで設置されたセグメント1の隣接する主桁3の端部
に溶接によって接合されている。なお、接合材31は主
桁3に対して直角に接合される。なお、隣接するセグメ
ントリング同士は、図3に示すように、上記主桁3に備
えられたボルト孔を介してボルト7にて接合されてい
る。これにより、セグメントリング間の継手(主桁3+
接合材31)は、隣接するセグメント1の主桁3同士を
合わせることで、断面が略T字状となる。
【0025】継手板4は、隣接するセグメントピース間
(トンネルの周方向)の継手となるものであり、その構
造は主桁3と同様であるため、図3を用いて説明する。
なお、図3では、スキンプレート2を直線状に描いてい
るが、セグメントピース間の継手(継手板4+接合材4
1)の構造においては、スキンプレート2がシールドト
ンネル10の内周面側に沿って湾曲した状態となる。継
手板4は、長方形状の鋼板から形成され、短尺側の側縁
部の長さの略1/3となる位置には、隣接するセグメン
トピースの継手板4と接合するための複数のボルト孔が
長尺側の側縁部にほぼ平行に備えられている。また、継
手板4は、図2、図3に示すように、接合材41を備え
ている。接合材41は、長方形状の鋼板から形成され、
短尺側の側縁部の長さのほぼ中心を通る位置には、締接
板62と接合する際に用いる複数のボルト孔が長尺側の
側縁部にほぼ平行に備えられている。
【0026】継手板4の長尺側となる一方の端部は、ス
キンプレート2の短尺側となる二つの端部に対応して配
置され、二枚の継手板4のそれぞれ長尺側となる一方の
端部が溶接によってスキンプレート2に接合されてい
る。また、接合材41は、長尺側の側縁部が継手板4の
長尺側の側縁部とほぼ同じ長さを有するように形成され
ている。また、接合材41は、シールドトンネル10の
周方向に並んで設置されたセグメント1の隣接する継手
板4の端部に溶接によって接合されている。なお、接合
材41は継手板4に対して直角に接合される。なお、隣
接するセグメントピース同士は、図3に示すように、上
記継手板4に備えられたボルト孔を介してボルト7にて
接合されている。これにより、セグメントピース間の継
手は、隣接するセグメント1の継手板4同士を合わせる
ことで、断面が略T字状となる。また、上述の構成によ
り、継手板4の短尺側の側縁部は、主桁3の短尺側の側
縁部とスキンプレート2の頂点にて突き合わせられ、溶
接によって接合されている。
【0027】補強リブ5は、セグメント1の補強を目的
とするものであり、シールドトンネル10の軸方向に沿
って隣接するセグメント1の少なくとも一つずつの補強
リブが一直線上に配置されている。補強リブ5の長尺側
となる一方の端部は、スキンプレート2の短尺側の側縁
部とほぼ平行になるよう、溶接にてスキンプレート2上
に接合される。また、補強リブ5の短尺側となる両端部
は、スキンプレート2の長尺側の側縁部に接合された二
枚の主桁3にそれぞれ直角に当接され、溶接にて接合さ
れている。また、補強リブ5は、図2、図4に示すよう
に、接合材51を備えている。接合材51は、ともに鋼
板により形成され、接合材51の短尺側となる辺のほぼ
中心を通る線に対して線対称となる位置には、締接板6
3を接合する際に用いる複数のボルト孔が備えられてい
る。
【0028】また、接合材51は、長尺側の側縁部が補
強リブ5の長尺側の側縁部とほぼ同じ長さを有するよう
に形成されている。そして、接合材51は、短尺側の側
縁部の長さのほぼ中央を通り、長尺側の側縁部に平行な
部分が、上記補強リブ5のスキンプレート2に接合され
た端部に対向する端部に溶接にて接合されている。すな
わち、補強リブ5は、接合材51を接合することで断面
が略T字状となるように、スキンプレート2の内周面に
接合されている。なお、補強リブ5は、セグメント1の
支持強度を強化するのはもちろんのこと、少なくともセ
グメント1内に一つは、隣接するセグメントリングに連
続するように設計され、セグメント1内に配置される。
【0029】次に、締接板61〜63について説明す
る。締接板61〜63は、鋼材の摩擦接合の際に用いら
れる添接板と同様のものであり、隣接するセグメントリ
ング間、セグメントピース間及び補強リブ5間に渡って
接合することでシールドトンネル10の剛性や耐久性を
向上させるものである。締接板61〜63は、鋼板等か
ら形成されており、図1、図3、図4に示すように、リ
ング締接板61、ピース締接板62、補強リブ締接板6
3が用いられ、それぞれ、接合される接合材31,4
1,51に合わせた形状に形成されている。
【0030】リング締接板61は、主桁3の接合材31
の短尺側の側縁部の長さを略二倍にしたものに相当する
大きさとされ、隣接するセグメントリング間のそれぞれ
のの接合材31に渡って当接した状態で接合される。ま
た、リング締接板61には、接合材31に形成されたボ
ルト孔に対応する位置に該ボルト孔とほぼ同じ大きさの
ボルト孔が形成されている。
【0031】ピース締接板62は、継手板4の接合材4
1の短尺側の側縁部の長さを略二倍にしたものに相当す
る大きさとされ、隣接するセグメントピース間のそれぞ
れの接合材41に渡って当接した状態で接合される。ま
た、ピース締接板62には、接合材41に形成されたボ
ルト孔に対応する位置に該ボルト孔とほぼ同じ大きさの
ボルト孔が形成されている。
【0032】補強リブ締接板63は、隣接するセグメン
トリングにわたって一直線上に配置される補強リブ5の
接合材51とほぼ同じ大きさとされ、接合材51に渡っ
て当接した状態で接合される。また、補強リブ締接板6
3には、接合材51に形成されたボルト孔に対応する位
置に該ボルト孔とほぼ同じ大きさのボルト孔が形成され
ている。
【0033】上記各締接板61〜63は、図3、図4に
示すように、ボルト7を介して対応する各接合材31,
41,51に接合される。ボルト7による接合の際は、
ボルト7を接合材31,41,51側から差し込み、締
接板61〜63側でナットによってボルト7を締め付け
ると、接合作業がしやすくなる。また、主桁3、継手板
4、補強リブ5は、それぞれ接合材31,41,51を
備えているため、各締接板61〜63を容易に、かつ、
確実に接合することができる。
【0034】次に、締接板61〜63を接合材31,4
1,51に接合したときの作用について説明する。例え
ば、シールドトンネル10に開口部が形成され、欠損部
を有するセグメント1に偏荷重がかかると、各部材の変
形やセグメント1のずれが引き起こされようとする。し
かし、隣接する複数のセグメントリング間、セグメント
ピース間及び補強リブ5間にわたって締接板61〜63
が接合されているため、偏荷重のかかるセグメント1に
隣接するセグメント1へ荷重を分散させることができ、
欠損部にかかる荷重を低減させることができる。これに
より、欠損部付近のセグメント1の変形や、ずれを抑制
することができ、継手の目開き・目違いを抑制すること
ができる。
【0035】また、締接板61,63は、シールドトン
ネル10の軸方向(セグメントリング間及び補強リブ5
間)に対して接合されているため、従来の課題であった
シールドトンネル10の軸方向への耐久性を向上させる
ことができる。
【0036】また、締接板61〜63は、隣接する複数
のセグメントリング間、セグメントピース間、補強リブ
5間にわたって接合されているため、シールドトンネル
10の剛性・耐久性を強化することができる。また、従
来と異なり、セグメントリング間、セグメントピース間
以外の箇所でも補強リブ締接板63を接合することによ
り、隣接するセグメント1同士の接合をより強固なもの
とすることができ、シールドトンネル10の剛性・耐久
性を向上することができる。
【0037】また、締接板61〜63が、従来覆工後に
セグメント1に取り付けられる補強桁及び開口部の補強
等の役割を果たすことができる。なお、締接板は、全て
の主桁同士、継手板同士及び補強リブ同士に接合する必
要はなく、剛性・耐久性の低い箇所に施すだけでよい。
【0038】さらに、締接板61〜63は、各接合材3
1,41,51の上面にボルト7で簡単に取り付けるこ
とができるため、セグメント1の接合構造を簡単なもの
とすることができる。また、セグメント1の覆工後であ
れば任意の時期に接合することが可能であり、施工工程
の自由度を高めることができる。また、本発明のセグメ
ント1の接合構造は、上述の鋼製セグメントを始め、ス
テンレスセグメント、ダクタイルセグメント、複合セグ
メント等の主要部が鉄、鉄合金製のセグメントに好適で
ある。
【0039】また、各締接板61〜63は、セグメント
1の継手の締接板としてのみならず、構成部材として利
用することも可能であり、汎用性が高い。
【0040】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではない。各締接板は、鋼板に限らず、上記の
機能を発揮するものであれば、その材質は問わない。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、セグメン
トに偏荷重がかかっても、そのセグメントに隣接するセ
グメントへ荷重を分散させることができ、偏荷重を低減
させることができる。これにより、セグメントの変形や
ずれを抑制することができ、継手の剛性・耐久性を向上
できるとともに、継手の目開き・目違いを抑制すること
ができる。また、締接板をシールドトンネルの軸方向に
沿って隣接するセグメント間に架け渡して配置するもの
とすれば、従来の課題であったシールドトンネルの軸方
向への剛性・耐久性を向上させることができる。
【0042】請求項2記載の発明によれば、締接板を容
易に、かつ、確実に接合することができる。これによ
り、セグメントの変形やずれを抑制することができ、シ
ールドトンネルの継手及び軸方向の剛性・耐久性をさら
に向上させることができる。また、締接板と接合材は、
ボルトにて接合されるため、接合構造を簡単なものとす
ることができる。また、セグメントリングの形成後であ
れば、任意の時期に接合することが可能であり、施工工
程の自由度を高めることができる。
【0043】請求項3記載の発明によれば、本発明のセ
グメントの接合構造は、トンネル内面に沿ったスキンプ
レートと、スキンプレートからトンネルの内側に向って
立設された主桁、継手板、補強リブを有するセグメント
(鋼製セグメント、ステンレスセグメント、ダクタイル
セグメント、複合セグメント等の主要部が鉄、鉄合金製
のセグメント)に好適なものであり、上述の効果を発揮
することができる。
【0044】請求項4記載の発明によれば、締接板は、
従来の補強桁及び開口部の補強等の役割を果たすことが
できる。なお、締接板は、全ての主桁同士、継手板同士
及び補強リブ同士に接合する必要はなく、剛性・耐久性
の低い箇所に施すだけでよい。
【0045】請求項5記載の発明によれば、軸方向に隣
接するセグメントリング同士の接合をより強固なものと
することができ、シールドトンネルの剛性・耐久性を向
上させることができる。
【0046】請求項6記載の発明によれば、周方向に隣
接するセグメント同士の接合をより強固なものとするこ
とができ、シールドトンネルの剛性・耐久性を向上させ
ることができる。
【0047】請求項7記載の発明によれば、軸方向に隣
接するセグメントリング同士の接合をより強固なものと
することができ、シールドトンネルの剛性・耐久性を向
上させることができる。
【0048】請求項8記載の発明によれば、セグメント
に設けられた接合材に締接板を当接させ、ボルト等の締
着材で接合するだけの簡単な方法で請求項1〜7のいず
れかと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の締接板の配置の一例を示
す図である。
【図2】上記実施の形態におけるセグメントの構造を説
明するための図である。
【図3】上記実施の形態における隣接するセグメントピ
ース間及びセグメントリング間の締接板の接合構造を説
明するための断面図である。
【図4】上記実施の形態における隣接する補強リブ間の
締接板の接合構造を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 セグメント 2 スキンプレート 3 主桁 4 継手板 5 補強リブ 31,41,51 接合材 61 ピース締接板 62 リング締接板 63 補強リブ締接板 7 ボルト 10 シールドトンネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 悟 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D055 GC02 GC04 GD05 KB03 KB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネルを覆工するセグメントの接合構造
    であって、 前記トンネル内面に沿って配置されるとともに該トンネ
    ルの周方向及び軸方向の少なくとも一方に沿って隣接す
    る複数の前記セグメント間に渡って、これらセグメント
    の内面に沿うよう配置される締接板を備え、 互いに接合される前記セグメントには、予め前記締接板
    に当接する位置に接合材が設けられ、前記締接板が互い
    に接合すべき前記セグメントのそれぞれの前記接合材に
    ボルト等の締着材により接合されていることを特徴とす
    るセグメントの接合構造。
  2. 【請求項2】前記締接板と前記接合材とがボルトにより
    摩擦接合されていることを特徴とする請求項1記載のセ
    グメントの接合構造。
  3. 【請求項3】前記セグメントは、鋼製セグメント、ステ
    ンレスセグメント、ダクタイルセグメント、複合セグメ
    ント等の主要部が鉄、鉄合金製のセグメントであり、前
    記トンネル内面に沿ったスキンプレートと、該スキンプ
    レートから前記トンネルの内側に向って立設された主
    桁、継手板、補強リブを有することを特徴とする請求項
    1または2記載のセグメントの接合構造。
  4. 【請求項4】隣接する前記セグメントの前記主桁同士及
    び前記継手板同士が前記ボルトにより接合され、 かつ、前記セグメントの前記継手板、前記主桁、前記補
    強リブの前記トンネルの内側に向う側縁部の少なくとも
    一部に前記トンネル内面に沿って前記接合材が設けら
    れ、 隣接する複数の前記セグメントのそれぞれの少なくとも
    一つずつの前記接合材と、これら接合材に渡って配置さ
    れた前記締接板とが前記締着材により接合され、 前記締接板と前記接合材とを用いた接合が、前記ボルト
    による前記主桁同士及び前記継手板同士の接合のうちの
    少なくとも一方の接合の補強となっていることを特徴と
    する請求項3記載の接合構造。
  5. 【請求項5】前記接合材は、前記セグメントの円周方向
    に沿った側縁部に設けられた前記主桁の前記トンネルの
    内側に向う側縁部にトンネル内面に沿って設けられ、 前記トンネル内面に沿って軸方向に並んで配置された前
    記セグメントの隣接する前記主桁にそれぞれ設けられた
    前記接合材と、これら接合材に渡って配置された前記締
    接板とが前記締着材により接合されていることを特徴と
    する請求項3または4記載のセグメントの接合構造。
  6. 【請求項6】前記接合材は、前記セグメントの軸方向に
    沿った側縁部に設けられた前記継手板の前記トンネルの
    内側に向う側縁部に前記トンネル内面に沿って設けら
    れ、 前記トンネル内面に沿って周方向に並んで配置された前
    記セグメントの隣接する二つの前記継手板にそれぞれ設
    けられた前記接合材と、これら接合材に渡って配置され
    た前記締接板とが前記締着材により接合されていること
    を特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載のセグ
    メントの接合構造。
  7. 【請求項7】前記セグメントには、前記トンネルの軸方
    向に沿って前記補強リブが設けられるとともに、軸方向
    に沿って隣接する二つの前記セグメントの少なくとも一
    つずつの前記補強リブが軸方向に沿って一直線上に配置
    され、 前記接合材は、一直線上に配置された前記補強リブの前
    記トンネルの内側に向う側縁部に前記トンネルの内面に
    沿って設けられ、 前記補強リブと前記接合材とを合わせた断面形状が略T
    字状とされ、 一直線上に配置された少なくとも二つの前記補強リブに
    設けられた前記接合材と、これら接合材に渡って配置さ
    れた前記締接板とが前記締着材により接合されているこ
    とを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載のセ
    グメントの接合構造。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか一つに記載の接合
    構造におけるセグメントの接合方法であって、 予め前記接合材が設けられた複数の前記セグメントが前
    記トンネル内面に隣接して配置された状態で、前記締接
    板を隣接した複数の前記セグメントのそれぞれの前記接
    合材に渡って配置し、前記締接板と前記接合材とを前記
    締着材により接合することを特徴とするセグメントの接
    合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007277953A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Nippon Steel Corp セグメントの連結構造及び配置構造
JP2007277954A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Nippon Steel Corp セグメントリング間の連結構造

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