JPH1077324A - ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物の製造方法 - Google Patents

ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物の製造方法

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JPH1077324A
JPH1077324A JP8284752A JP28475296A JPH1077324A JP H1077324 A JPH1077324 A JP H1077324A JP 8284752 A JP8284752 A JP 8284752A JP 28475296 A JP28475296 A JP 28475296A JP H1077324 A JPH1077324 A JP H1077324A
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JP
Japan
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group
polyisocyanate compound
distillation
weight
catalyst
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Hideo Yamashita
英生 山下
Shinichi Miyamoto
伸一 宮本
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含
有するポリイソシアネート化合物の製造方法であって、
工業的に採用でき、かつ着色の少ないポリイソシアネー
ト化合物。 【解決手段】 ヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
シアネート基の0.1〜10モル%を少なくとも1種の
アルコールと反応させてウレタン基を形成させる工程を
行うか又は行はずに、ヘキサメチレンジイソシアネート
のイソシアネート基の一部を有機ホスフィン触媒の存在
下でオリゴマー化する工程、触媒毒を添加することによ
り前記オリゴマー化反応を停止させる工程、過剰の未反
応のヘキサメチレンジイソシアネートを1重量%以下ま
で蒸留により除去する工程で得られた蒸留残渣に炭素数
4〜8個の飽和炭化水素化合物を加え、抽出操作を行
い、下層を分離除去、並びに、前記飽和炭化水素を0.
3重量%以下まで除去することによる製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ホスフィン触
媒を用いてヘキサメチレンジイソシアネートからウレト
ジオン基及びイソシアヌレート基を含有する着色の少な
いポリイソシアネート化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソシアネート化合物は、ポリウレ
タン塗料の硬化剤、粉体塗料用硬化剤、接着剤用硬化剤
等に汎用されている。近年、塗料及び接着剤分野におい
ては、低公害、安全性等が重視され、米国におけるVO
C規制等の影響もあって、ハイソリッドタイプ、粉体、
水系、ホットメルトタイプ等の低公害なものが注目され
ている。
【0003】塗料、接着剤分野において汎用されている
ポリウレタン樹脂は、アクリルポリオール、ポリエステ
ルポリオールを主剤とし、これに硬化剤としてポリイソ
シアネート化合物を含有させたものであるが、これをハ
イソリッドタイプとするためには、硬化剤であるポリイ
ソシアネート化合物を多官能アルコール類によるウレタ
ンオリゴマータイプからイソシアヌレートタイプに変更
されつつある。
【0004】このようなタイプのポリイソシアネート化
合物としては、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基
を含有するポリイソシアネート化合物が知られている。
特開平7−97423号公報には、低粘度化、硬化性、
乾燥性の向上、他樹脂及び溶剤との相溶性の向上を目的
として、炭素分岐型の二価アルコールによるウレタン結
合を導入することによりポリイソシアネート化合物の改
質を図る技術が開示されている。
【0005】特開平7−309926号公報には、高い
ウレトジオン含有量を示すポリイソシアネート化合物を
得る目的のために、触媒の種類及びその量を限定し、特
定転化率で触媒毒添加により反応を停止させてポリイソ
シアネート化合物の改質を図る技術が開示されている。
【0006】これらは、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)をオリゴマー化し、次いでその変性反応を
所望のオリゴマー化度において停止させることにより、
ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリ
イソシアネート化合物を製造しようとするものであり、
その変性反応の触媒として有機ホスフィン触媒を用いる
ものである。
【0007】この方法によって得られるウレトジオン基
及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート
化合物は、一般的に着色していて、淡色のポリウレタン
塗料用については使用が制限されるという欠点があっ
た。このような場合の着色を軽減する方法として、特開
平2−228317号公報には、過酸化物を使用する技
術が開示されている。しかしながら、過酸化物は取り扱
いが困難であるという本質的な問題を有しており、ま
た、酸化による製品の変質が予想され実用化が困難であ
った。
【0008】特開平7−309926号公報の記載によ
れば、反応後の過剰のHDIは溶剤抽出により容易に除
去できるとされているが、実際は、HDIモノマーとH
DIダイマーを主成分とするオリゴマーとは、その溶解
性が近似しているため、これらを単純な溶剤抽出で分離
することは不可能なことであった。
【0009】一般に、化合物精製の一過程として、少量
の溶剤で不純物を洗浄することは、通常行われているこ
とであるが、オリゴマー体のポリイソシアネート化合物
の精製法として、不純物を抽出残渣として分離すること
は、これまで行われていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の現状に鑑み、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基
を含有するポリイソシアネート化合物の製造方法であっ
て、工業的に採用でき、かつ着色の少ないポリイソシア
ネート化合物を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、特
定の溶媒で抽出操作を行うことにより、着色成分を下層
成分として分離することができることを見いだし、本発
明を完成させるに至った。
【0012】すなわち第一の本発明は、ヘキサメチレン
ジイソシアネートのイソシアネート基の0.1〜10モ
ル%を少なくとも1種のアルコールと反応させてウレタ
ン基を形成させる工程(a−1)、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートのイソシアネート基の一部を有機ホスフィ
ン触媒の存在下でオリゴマー化する工程(b−1)、触
媒毒を添加することにより前記オリゴマー化反応を停止
させる工程(c−1)、過剰の未反応のヘキサメチレン
ジイソシアネートを1重量%以下まで蒸留により除去す
る工程(d−1)、前記工程(d−1)により得られた
蒸留残渣に炭素数4〜8個の飽和炭化水素化合物を加
え、抽出操作を行い、下層を分離除去する工程(e−
1)、並びに、前記飽和炭化水素を0.3重量%以下ま
で除去する工程(f−1)のうち、前記工程(a−1)
を実行するか又は実行せずに、前記工程(b−1)、前
記工程(c−1)、前記工程(d−1)、前記工程(e
−1)及び前記工程(f−1)をこの順に実行すること
よりなるウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有
するポリイソシアネート化合物の製造方法である。
【0013】また、第二の本発明は、ヘキサメチレンジ
イソシアネートのイソシアネート基の0.1〜10モル
%を少なくとも1種のアルコールと反応させてウレタン
基を形成させる工程(a−2)、ヘキサメチレンジイソ
シアネートのイソシアネート基の一部を有機ホスフィン
触媒の存在下でオリゴマー化する工程(b−2)、触媒
毒を添加することにより前記オリゴマー化反応を停止さ
せる工程(c−2)、炭素数4〜8個の飽和炭化水素化
合物を加え、抽出操作を行い、下層を分離除去する工程
(d−2)、並びに、前記飽和炭化水素化合物及び過剰
の未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを1重量%
以下まで蒸留により除去する工程(e−2)、のうち、
前記工程(a−2)を実行するか又は実行せずに、前記
工程(b−2)、前記工程(c−2)、前記工程(d−
2)及び前記工程(e−2)をこの順に実行することよ
りなるウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有す
るポリイソシアネート化合物の製造方法である。以下に
本発明を詳述する。
【0014】第一の本発明の製造方法において、HDI
のイソシアネート基の0.1〜10モル%を少なくとも
1種のアルコールと反応させてウレタン基を形成させる
工程(a−1)は、オリゴマー化の前の予備反応であっ
て、実行することが好ましいが、実行しなくてもよい。
【0015】上記工程(a−1)における反応は、HD
I中に存在するイソシアネート基の0.1〜10モル
%、好ましくは0.5〜5モル%を、1種又はそれ以上
のアルコールと反応させ、ウレタン基に変換させるもの
である。上記ウレタン基変換反応に用いられるアルコー
ルとしては、低分子量の一価又は多価アルコールが好ま
しく、特に、分子量32〜200のもの、又は、これら
の混合物が好ましい。
【0016】上記アルコールとしては特に限定されず、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサン
ジオール、オクタンジオール、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロー
ルプロパン等を挙げることができる。これらは、単独で
用いるか又は2種以上を併用して用いることができる。
【0017】第一の本発明においては、次に、HDIの
イソシアネート基の一部を有機ホスフィン触媒の存在下
でオリゴマー化する工程(b−1)を実行する。上記触
媒として用いられる有機ホスフィン触媒は、第3級ホス
フィンであって、添加量は、変性又は未変性HDIの重
量を基準として、好ましくは、0.1〜5.0重量%、
より好ましくは、0.2〜2.0重量%の量である。
【0018】上記有機ホスフィン触媒としては第3級ホ
スフィンであれば特に限定されず、例えば、トリエチル
ホスフィン、ジブチルエチルホスフィン、トリ−n−プ
ロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ
−n−ブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、
トリ第3級ブチルホスフィン、トリアミルホスフィン、
トリオクチルホスフィン、トリベンジルホスフィン、ベ
ンジルメチルホスフィン等を挙げることができる。
【0019】上記工程(b−1)の実行に際しては、そ
の反応温度は、20〜100℃が好ましく、より好まし
くは50〜80℃である。触媒が添加される前にウレタ
ン化反応を完了させる必要はない。
【0020】上記工程(b−1)は、目的とするオリゴ
マー化度が達成するまで継続することができる。ここに
オリゴマー化度とは、上記オリゴマー化反応により、二
量化又は三量化を受けるHDIのイソシアネート基の百
分率をいう。通常、目的とするオリゴマー化度は、10
〜80%が好ましく、より好ましくは、20〜30%で
ある。
【0021】第一の本発明においては、次に、触媒毒を
添加することにより上記オリゴマー化反応を停止させる
工程(c−1)を実行する。上記触媒毒としては特に限
定されず、例えば、リン酸、パラトルエンスルホン酸メ
チル等を挙げることができる。上記触媒毒の添加量は、
上記工程(b−1)により使用する有機ホスフィン触媒
の量により適宜変更することができる。通常は、オリゴ
マー化反応の始めに導入された触媒の量を基準として、
1〜2倍当量が好ましい。
【0022】第一の本発明においては、次に、過剰の未
反応のHDIを1重量%以下まで蒸留により除去する工
程(d−1)、上記工程(d−1)により得られた蒸留
残渣に炭素数4〜8個の飽和炭化水素化合物を加え、抽
出操作を行い、下層を分離除去する工程(e−1)、及
び、上記飽和炭化水素を0.3重量%以下まで除去する
工程(f−1)を、この順に実行する。
【0023】上記工程(d−1)においては、過剰のH
DIの除去のための蒸留は、例えば、この目的のために
慣用的に用いられている薄膜蒸発器によって行うことが
できる。上記蒸留は、得られた蒸留残渣に含有されるH
DIが1重量%未満となるまで継続することができる。
【0024】上記工程(e−1)においては、上記工程
(d−1)により得られた蒸留残渣に、抽出操作を行
う。第一の本発明においては、上記抽出操作における抽
剤として、炭素数4〜8の飽和炭化水素化合物を用い
る。上記飽和炭化水素化合物としては特に限定されず、
例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン等を挙げること
ができる。これらは単独で用いても2種以上を併用して
もよい。上記混合物としては、例えば、50〜100℃
の沸点を持つ石油留分等を挙げることができ、このよう
なものとして、例えば、石油ベンジン等を挙げることが
できる。
【0025】上記飽和炭化水素化合物の使用量は、上記
蒸留残渣100重量部に対し、200〜400重量部が
好ましい。200重量部未満であると、系が単一層とな
り、着色成分を含有する成分を分離することができず、
400重量部を超えても効果に差異はなく経済的に不利
である。上記抽出操作は、連続操作であっても回分操作
であってもよいが、好ましくは連続操作である。上記連
続操作においては、上記蒸留残渣と抽剤とを連続的にフ
ィードし、攪拌、分離して、上層から大部分の抽剤と目
的のポリイソシアネート化合物を得、下層から少量の抽
剤と着色成分を含むより高分子である成分を取り出す方
法を適用することができる。上記抽出操作における温度
は特に調節する必要はなく、常温でよい。
【0026】上記工程(f−1)においては、上層に集
まる抽剤と目的物のポリイソシアネート化合物とから、
抽剤を除去する操作を行う。この操作も一般的にHDI
の除去の操作と同様の蒸留によることができる。上記除
去は、上記抽剤である飽和炭化水素が、0.3重量%以
下になるまで行う。飽和炭化水素が0.3重量%を超え
ると引火性が大きくなり、臭気が強くなるので上記範囲
に限定される。しかしながら、目的物であるポリイソシ
アネート化合物の用途によっては、上記工程(f−1)
を実行しないでもよい場合もある。
【0027】第二の本発明は、上記第一の本発明におい
て、オリゴマー化反応の停止後、未反応の過剰のHDI
を蒸留により除去した後、抽出操作を行う方法に代え
て、反応停止後の反応液に抽剤を加え抽出操作を行った
のち、抽剤と未反応の過剰のHDIを蒸留により除去す
る方法である。
【0028】第二の本発明においては、工程(a−
2)、工程(b−2)及び工程(c−2)は、第一の本
発明における工程(a−1)、工程(b−1)及び工程
(c−1)と同一である。第二の本発明においては、そ
の後、炭素数4〜8個の飽和炭化水素化合物を加え、抽
出操作を行い、下層を分離除去する工程(d−2)、及
び、上記飽和炭化水素化合物及び過剰の未反応のHDI
を1重量%以下まで蒸留により除去する工程(e−2)
を実行する。上記飽和炭化水素は、例えば、50〜10
0℃の沸点を持つものであるから、HDIの常圧での沸
点255℃とは大きな差があり、残存飽和炭化水素と残
存HDIとの合計に占める残存飽和炭化水素の量は極め
て少ないものとなる。
【0029】上記抽出操作における抽剤の量は、重量換
算で反応液の3〜5倍量が好ましい。抽剤の量が3倍量
未満であると、2層に分離せず、着色成分の分離を行う
ことができない。5倍量を超えても支障はないが、抽剤
の除去に余分のエネルギーが必要であり、不経済であ
る。上記抽出操作については、第一の本発明において説
明したものと同様の操作で行うことができる。
【0030】上記工程(e−2)においては、着色成分
の分離を行った上層液から、抽剤と未反応のHDIを蒸
留により分離し、目的物である着色の少ないポリイソシ
アネート化合物を得ることができる。上記蒸留は、抽剤
である飽和炭化水素化合物及び過剰の未反応のHDIを
1重量%以下になるまで行うことができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例にて、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は実施例の範囲のみに限定して解釈される
ものではない。以下に示す「部」、「%」は特にことわ
りのない限り、「重量部」、「重量%」を示す。
【0032】実施例1 攪拌機、温度計及び還流冷却器を取り付けた4つ口フラ
スコにHDIを100部とり、トリブチルホスフィン
(TBT)を0.15部加え、45〜55℃でオリゴマ
ー化反応を進めた。
【0033】反応液のイソシアネート含量が43%に到
達した時点でパラトルエンスルホン酸メチルをTBTの
2倍モル加え、反応を停止させた。この反応液を120
〜140℃、圧力0.01〜0.05mmHgで薄膜蒸
留し、未反応のHDIを除去した。得られた液は、イソ
シアネート含量が22.3%、粘度60cP/25℃、
残留HDIは0.5%、色数は350であった。色数の
測定は、JIS K0071に記載のハーゼン単位色数
試験方法によった。
【0034】この液100部に300部のn−ヘキサン
を加えて混合、静置した。下層を分離した後、常圧蒸
留、さらに減圧蒸留によりn−ヘキサンを0.1%まで
除去した。得られたポリイソシアネート化合物は91部
であった。得られたポリイソシアネート化合物は、イソ
シアネート含量が22.1%、粘度55cP/25℃、
残留HDIは0.5%、色数は80であった。
【0035】実施例2 実施例1の薄膜蒸留残液100部に300部のシクロヘ
キサンを加え、実施例1と同様に抽出、抽剤除去を行
い、ポリイソシアネート化合物89部を得た。得られた
ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート含量が2
2.0%、粘度57cP/25℃、残留HDIは0.5
%、色数は85であった。
【0036】実施例3 実施例1の薄膜蒸留残液100部に300部の石油ベン
ジン(JIS K8594に規定する試薬)を加え、実
施例1と同様に抽出、抽剤除去を行い、ポリイソシアネ
ート化合物90部を得た。得られたポリイソシアネート
化合物は、イソシアネート含量が22.1%、粘度56
cP/25℃、残留HDIは0.5%、色数は85であ
った。
【0037】実施例4 攪拌機、温度計及び還流冷却器を取り付けた4つ口フラ
スコにHDIを100部とり、1,3−ブタンジオール
を0.4部加えウレタン化反応を行った。ウレタン化反
応により、反応液のイソシアネート含量は49.4%に
なった。次いで、TBTを0.15部加え、45〜55
℃でオリゴマー化反応を進めた。
【0038】反応液のイソシアネート含量が42%に到
達した時点でパラトルエンスルホン酸メチルをTBTの
2倍モル加え、反応を停止させた。この反応液を120
〜140℃、圧力0.01〜0.05mmHgで薄膜蒸
留し、未反応のHDIを除去した。得られた液は、イソ
シアネート含量が22.0%、粘度65cP/25℃、
残留HDIは0.5%、色数は330であった。この液
100部に300部のn−ヘキサンを加えて混合、静置
した。下層を分離した後、常圧蒸留、さらに減圧蒸留に
より、n−ヘキサンを0.1%まで除去した。得られた
ポリイソシアネート化合物は、87部であった。得られ
たポリイソシアネート化合物は、イソシアネート含量が
21.8%、粘度62cP/25℃、残留HDIは0.
5%、色数は75であった。
【0039】実施例5 攪拌機、温度計及び還流冷却器を取り付けた4つ口フラ
スコにHDIを100部とり、TBTを0.15部加
え、45〜55℃でオリゴマー化反応を進めた。反応液
のイソシアネート含量が43%に到達した時点でパラト
ルエンスルホン酸メチルをTBTの2倍モル加え、反応
を停止させた。この反応液100部に400部のn−ヘ
キサンを加えて混合、静置した。下層を分離した後、常
圧蒸留、さらに減圧蒸留により、n−ヘキサン、次いで
未反応のHDIを除去した。得られたポリイソシアネー
ト化合物は18部であった。得られたポリイソシアネー
ト化合物は、イソシアネート含量が22.5%、粘度5
3cP/25℃、残留HDIは0.5%、残留n−ヘキ
サンは0.1%以下、色数は80であった。
【0040】比較例1 実施例1の薄膜蒸留残液100部に300部の酢酸エチ
ルを加えて混合し、静置したが、液は均一で分離しなか
った。 比較例2 実施例1の薄膜蒸留残液100部に300部のメチルエ
チルケトンを加えて混合し、静置したが、液は均一で分
離しなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、不安定な脱色剤を使用し
ないで、かつ、製品の変質の危険性を避けて、着色度の
少ないウレトジオン基及びイソシアヌレート基含有ポリ
イソシアネート化合物を得ることができる。また、触媒
と触媒毒との反応物も除かれるので、何らかの条件、例
えば、高温下に晒される等によって、触媒−触媒毒反応
物が分離し、触媒が再活性化してオリゴマー化反応が進
行し、増粘するという弊害も防ぐこともできる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
    シアネート基の0.1〜10モル%を少なくとも1種の
    アルコールと反応させてウレタン基を形成させる工程
    (a−1)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシ
    アネート基の一部を有機ホスフィン触媒の存在下でオリ
    ゴマー化する工程(b−1)、触媒毒を添加することに
    より前記オリゴマー化反応を停止させる工程(c−
    1)、過剰の未反応のヘキサメチレンジイソシアネート
    を1重量%以下まで蒸留により除去する工程(d−
    1)、前記工程(d−1)により得られた蒸留残渣に炭
    素数4〜8個の飽和炭化水素化合物を加え、抽出操作を
    行い、下層を分離除去する工程(e−1)、並びに、前
    記飽和炭化水素を0.3重量%以下まで除去する工程
    (f−1)のうち、前記工程(a−1)を実行するか又
    は実行せずに、前記工程(b−1)、前記工程(c−
    1)、前記工程(d−1)、前記工程(e−1)及び前
    記工程(f−1)をこの順に実行することを特徴とする
    ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリ
    イソシアネート化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
    シアネート基の0.1〜10モル%を少なくとも1種の
    アルコールと反応させてウレタン基を形成させる工程
    (a−2)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシ
    アネート基の一部を有機ホスフィン触媒の存在下でオリ
    ゴマー化する工程(b−2)、触媒毒を添加することに
    より前記オリゴマー化反応を停止させる工程(c−
    2)、炭素数4〜8個の飽和炭化水素化合物を加え、抽
    出操作を行い、下層を分離除去する工程(d−2)、並
    びに、前記飽和炭化水素化合物及び過剰の未反応のヘキ
    サメチレンジイソシアネートを1重量%以下まで蒸留に
    より除去する工程(e−2)のうち、前記工程(a−
    2)を実行するか又は実行せずに、前記工程(b−
    2)、前記工程(c−2)、前記工程(d−2)及び前
    記工程(e−2)をこの順に実行することを特徴とする
    ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリ
    イソシアネート化合物の製造方法。
JP8284752A 1996-09-02 1996-09-02 ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物の製造方法 Pending JPH1077324A (ja)

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JP8284752A Pending JPH1077324A (ja) 1996-09-02 1996-09-02 ウレトジオン基及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物の製造方法

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JP (1) JPH1077324A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005520895A (ja) * 2002-03-27 2005-07-14 ロディア・シミ 高い官能価を有する低粘度ポリイソシアネート組成物及びその製造方法

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JP2005520895A (ja) * 2002-03-27 2005-07-14 ロディア・シミ 高い官能価を有する低粘度ポリイソシアネート組成物及びその製造方法

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