JPH1077211A - メークアップ化粧料 - Google Patents

メークアップ化粧料

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JPH1077211A
JPH1077211A JP8255430A JP25543096A JPH1077211A JP H1077211 A JPH1077211 A JP H1077211A JP 8255430 A JP8255430 A JP 8255430A JP 25543096 A JP25543096 A JP 25543096A JP H1077211 A JPH1077211 A JP H1077211A
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JP
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essence
titanium dioxide
weight
parts
mixture
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JP8255430A
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English (en)
Inventor
Hirochika Nishimura
博睦 西村
Kazuhiro Nishikata
和博 西方
Masamichi Ishigami
政道 石神
Tadao Nakamura
直生 中村
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Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 メークアップ化粧料に於いて、二酸化チタン
等の金属酸化物が紫外線エネルギーを吸収した際に発生
するラジカルを抑制した化粧料を提供する。 【課題の解決手段】 シソ科植物エッセンスをメークア
ップ化粧料に含有させる。シソ科植物としては、ミント
又はセージが好ましく、中でもメンタ・スピカータとメ
ンタ・アクワチカの掛け合わせミントのエッセンスとサ
ルビア・オフィシナリス・バール・ラチフォリアとサル
ビア・オフィシナリス・バール・アルバの掛け合わせセ
ージのエッセンスが好ましい。エッセンスとしては50
%エタノール抽出物をイオン交換カラム(ダイアイオン
HP−20)で精製するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化チタン等の
金属酸化物が紫外線を吸収した際にそのエネルギーのリ
リースとして発生させるラジカルの好ましくない反応を
抑制した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化チタンは、白色で優れた隠蔽力を
有する粉体であるため、化粧料、特にメークアップ化粧
料に於いて、白色顔料として、或いは紫外線の遮断剤と
して広く用いられている。ことに紫外線からの防護化粧
料に於いては、必須成分の一つであると言っても過言で
はない。これは二酸化チタンは光エネルギーを吸収して
励起状態になり紫外線を吸収しているためである。
【0003】この様な励起状態にある二酸化チタンが基
底状態に戻る際にラジカルを発生することは既に知られ
ているが、このラジカルが人体にどのような影響を与え
ているかは未だ知られていない。従って、この様な過程
で発生するラジカルが、二酸化チタンによる光防護作用
を目減りさせていることも未だ知られていない。従っ
て、メークアップ化粧料に於ける、このラジカルの影響
を的確に評価する技術も知られていない。又、他の金属
酸化物と光の間にもこの様な状況が存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この様
に光エネルギーを二酸化チタンが吸収したことによって
二酸化チタンから生じるラジカルの生体への影響につい
て研究を重ねた結果、この様なラジカル発生が二酸化チ
タンの紫外線防護効果を目減りさせていることを見いだ
した。本発明はこの様な状況を踏まえて行われたもので
あり、メークアップ化粧料に於けるこの様な二酸化チタ
ン等の金属酸化物と光に起因するラジカルの発生を抑制
する手段を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この様な状況に鑑みて、
本発明者らは二酸化チタンからのラジカル発生を客観的
に評価する手段を求め研究を重ねたところ、光照射下に
於けるスクワレンの酸化能を測定することによりこの評
価が可能であることを見いだした。更に加えて、この評
価方法を用いて、二酸化チタンのラジカル発生を抑制す
る手段を求めて研究を続けたところ、鉄などの遷移金属
によって二酸化チタンをドープする事によってこの様な
ラジカルの発生が抑制できることを見いだし、発明を完
成させるに至った。以下、発明の実施の形態を中心に本
発明について詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
(1)金属酸化物とラジカルの発生 本発明者らはメークアップ化粧料について、光、取り分
け紫外線が照射された場合二発生するラジカルの評価に
ついて研究を重ねた結果、次に示すようにメークアップ
化粧料が光照射下スクワレンを酸化する作用の強さ或い
は酸化しにくさを指標とすることにより、この様な評価
が行えることを見いだした。、この知見を元に更に研究
を重ねた結果、この様な指標の尺度として、光照射下の
スクワレンの過酸化物の生成のさせ易さ或いは生成させ
にくさをパラメーターとすることにより、ラジカルの影
響を定量的に測定できることに気がついた。即ち、適当
な比でスクワレンと化粧料とを酸化が起こりにくい雰囲
気で良く混合し、通常の状態で光照射を行い、それによ
って生じる酸化物の多少を持ってメークアップ化粧料中
の金属酸化物が光を吸収して発生させるラジカル量を定
量的に測定できる。。
【0007】<試験例1>二酸化チタン(アナタース
型)のスクワレンの酸化に対する作用と鉄ドープ二酸化
チタン(10重量%、15重量%ドープ)のスクワレン
酸化に対する作用を示す。即ち、粉体と蒸留したてのス
クワレンとを重量比にして1:1で混合し、BLBラン
プとSEランプとを同数装着した照射器で照射し、照射
エネルギー量と過酸化物の生成量(単位ナノモル)を過
沃素酸滴定によって測定し、これらの関係を調べた。結
果を表1に示す。これより、二酸化チタンを加えること
により、発生するラジカルによってスクワレンの酸化が
促進されていることが判る。又、鉄をドープする事によ
ってラジカル発生が抑制され、スクワレンの酸化が抑制
されていることも判る。即ち、この実験より、二酸化チ
タンの光エネルギーの吸収がスクワレンの酸化に大きく
寄与していることが判る。この場合、ドープされた鉄が
光を吸収して励起状態になった二酸化チタンが一気に基
底状態まで戻り、ラジカルを発生させるのを防いでいる
ことが判る。
【0008】
【表1】
【0009】<試験例2>二酸化チタンのスクワレンの
酸化促進作用と紫外線保護作用との関係を調べた。即
ち、アナタース型二酸化チタン(検体1)、10重量%
鉄ドープ二酸化チタン(検体2)、15重量%鉄ドープ
二酸化チタン(検体3)、アナタース型二酸化チタン:
10重量%鉄ドープ二酸化チタン=1:1混合物(検体
4)、アナタース型二酸化チタン:10重量%鉄ドープ
二酸化チタン=1:4混合物(検体5)をそれぞれ試験
例1と同様にスクワレンと等量で混合し、30J/cm
2の照射を行い生成した過酸化物量(ナノモル)を過沃
素酸摘定によって測定した。結果を表2に示す。これら
の検体について、雌性ハートレー系白色種モルモット1
群6匹を用い、SPF値を求めた。即ち、モルモットの
背部を剃毛した後、台にモルモットを固定し、、右側は
無投与、左側は検体を一様に塗布してそれぞれ直径1c
mの穴が10個開いたアルミホイルで覆い、穴をアルミ
ホイルの小片でふさいだ。照射装置に動物をセットし、
一定時間ごとにアルミホイルの小片を取り除き、照射量
を変化させた。検体投与、検体非投与条件での紅斑が現
れるエネルギー量を最小紅斑容量とし、検体投与下での
最小紅斑容量を検体非投与下での最小紅斑容量で除した
値をSPF値とした。この値も表2に示す。これらの結
果より、過酸化物量が30ナノモルを越えると、SPF
値が減少し、発生するラジカルによって紫外線からの保
護作用が損なわれていることが判る。
【0010】
【表2】
【0011】これらの例のごとく、紫外線を二酸化チタ
ンに照射することにより、ラジカルが発生し、これがも
っとあるべき、二酸化チタンの紫外線からの防護作用を
減じていることが判る。即ち、このラジカル発生を抑制
することにより、二酸化チタンの更なる光防護作用を引
き出すことが期待できることが判る。この様な光の吸収
によるラジカル発生は酸化鉄、酸化亜鉛、酸化コバルト
等も同様に観測される。更に、ラジカル発生を抑制する
ことにより、光によるコラーゲンの断片化等の反応の抑
制作用を増強することが期待できる。
【0012】(2)本発明のメークアップ化粧料 上記のような実状に鑑みて、本発明者らは二酸化チタン
に代表される、光照射によってラジカルを発生させる金
属酸化物のラジカルを抑制する素材を求めて鋭意研究を
重ねた結果、シソ科植物のエッセンスがその様な性質を
有していることを見いだし、発明を完成させるに至っ
た。即ち、本発明のメークアップ化粧料はシソ科植物の
エッセンスを含有することを特徴とする。ここで、エッ
センスとは、植物体そのもの自体、植物体を乾燥、細
切、粉砕した加工物、植物体自体或いは加工物を溶媒で
抽出した抽出物、抽出物の濃縮物、植物体の揮発成分を
蒸留或いは水蒸気蒸留した蒸留物、抽出物や蒸留物を液
液抽出やカラムクロマトグラフィーで分画した精製物等
の総称を意味する。本発明で用いるエッセンスとして
は、溶媒抽出物とその精製物が好ましい。これは、シソ
科植物の多くが、ラジカル抑制作用とは無関係の独特の
香気成分を含有するため、この香気成分を除去した方が
素材として使いやすいためである。抽出に用いる溶媒と
して好ましいものは、極性乃至は中極性溶媒で、例え
ば、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセト
ニトリル等のニトリル類、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類、テトラヒドロフランやジエチルエーテ
ル等のエーテル類、酢酸エチル、蟻酸メチル等のエステ
ル類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素類、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価
アルコール類、水等から選ばれる1種乃至は2種以上が
好ましく例示できる。又、精製方法としては、シリカゲ
ル、ODS、ダイアイオンHP−20等を担体として用
いたカラムクロマトグラフィーである。好ましいエッセ
ンスとしては、例えば、50%エタノール水溶液で植物
体を抽出し、これを濃縮したものを水で充填したダイア
イオンHP−20のカラムにチャージし、水洗した後、
20%エタノール水溶液で遊離する吸着分を濃縮したも
のが例示できる。この様な操作で精製することにより、
例えば、ペパーミント、スペアミント、日本ハッカ等メ
ントールなどを含有するシソ科植物は、この様に精製す
ることによりメントールを除去し、ラジカル抑制成分の
みを効率よく得ることができる。
【0013】本発明で用いることのできるシソ科の植物
としては、通常化粧料で用いられているものであれば特
段の限定を受けずに用いることができる。この様なシソ
科植物としては、例えば、シソ、セージ、ペパーミン
ト、スペアミント、日本ハッカ、レモンバーム、キャッ
トニップ、ローズマリー、ラベンダー、エストラゴン、
タイム、マージョラム、バジル、オレガノ等が例示でき
る。これらの内、特に好ましいものは、ラジカル抑制作
用に優れる、メンタ・スピカータとメンタ・アクアチカ
の掛け合わせミント及び/又はサルビア・オフィシナリ
ス・バール・ラチフォリアとサルビア・オフィシナリス
・アルバの掛け合わせセージである。以下に、本発明で
用いるエッセンスの製造例を示す。
【0014】[製造例1]メンタ・スピカータの生葉1
Kgに30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間
リフラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分
散させ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャ
ージし1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2l
を流して溶出させ、これを減圧溜去し31gのシソ科植
物エッセンス1を得た。
【0015】[製造例2]ペッパーミントの生葉1Kg
に30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフ
ラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散さ
せ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージ
し1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流
して溶出させ、これを減圧溜去し34gのシソ科植物エ
ッセンス2を得た。
【0016】[製造例3]メンタ・アクワチカの生葉1
Kgに30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間
リフラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分
散させ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャ
ージし1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2l
を流して溶出させ、これを減圧溜去し29gのシソ科植
物エッセンス3を得た。
【0017】[製造例4]メンタ・スピカータとメンタ
・アクワチカの掛け合わせ品種の生葉1Kgに30lの
50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラックスさ
せた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、蒸留水
で充填したダイアイオンHP−20チャージし1lの水
で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流して溶出さ
せ、これを減圧溜去し36gのシソ科植物エッセンス4
を得た。
【0018】[製造例5]日本ハッカの生葉1Kgに3
0lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラッ
クスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、
蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージし1
lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流して
溶出させ、これを減圧溜去し23gのシソ科植物エッセ
ンス5を得た。
【0019】[製造例6]サルビア・オフィシナリス・
バール・ラティフォリアの生葉1Kgに30lの50%
エタノール水溶液を加え、2時間リフラックスさせた。
濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、蒸留水で充填
したダイアイオンHP−20チャージし1lの水で水洗
し、20%エタノール水溶液2lを流して溶出させ、こ
れを減圧溜去し18gのシソ科植物エッセンス6を得
た。
【0020】[製造例7]サルビア・オフィシナリス・
バール・アルバの生葉1Kgに30lの50%エタノー
ル水溶液を加え、2時間リフラックスさせた。濾過した
後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、蒸留水で充填したダイ
アイオンHP−20チャージし1lの水で水洗し、20
%エタノール水溶液2lを流して溶出させ、これを減圧
溜去し15gのシソ科植物エッセンス7を得た。
【0021】[製造例8]サルビア・オフィシナリス・
バール・ラティフォリアとサルビア・オフィシナリス・
バール・アルバの掛け合わせ品種の生葉1Kgに30l
の50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラックス
させた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、蒸留
水で充填したダイアイオンHP−20チャージし1lの
水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流して溶出
させ、これを減圧溜去し20gのシソ科植物エッセンス
8を得た。
【0022】[製造例9]レモンバームの生葉1Kgに
30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラ
ックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散さ
せ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージ
し1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流
して溶出させ、これを減圧溜去し23gのシソ科植物エ
ッセンス9を得た。
【0023】[製造例10]キャットニップの生葉1K
gに30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リ
フラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散
させ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャー
ジし1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを
流して溶出させ、これを減圧溜去し17gのシソ科植物
エッセンス10を得た。
【0024】[製造例11]マージョラムの生葉1Kg
に30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフ
ラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散さ
せ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージ
し1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流
して溶出させ、これを減圧溜去し28gのシソ科植物エ
ッセンス11を得た。
【0025】[製造例12]タイムの生葉1Kgに30
lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラック
スさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、蒸
留水で充填したダイアイオンHP−20チャージし1l
の水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流して溶
出させ、これを減圧溜去し11gのシソ科植物エッセン
ス12を得た。
【0026】[製造例13]タラゴンの生葉1Kgに3
0lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラッ
クスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散させ、
蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージし1
lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流して
溶出させ、これを減圧溜去し21gのシソ科植物エッセ
ンス13を得た。
【0027】[製造例14]ローズマリーの生葉1Kg
に30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフ
ラックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散さ
せ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージ
し1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流
して溶出させ、これを減圧溜去し21gのシソ科植物エ
ッセンス14を得た。
【0028】[製造例15]ラベンダーの生葉1Kgに
30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフラ
ックスさせた。濾過した後濃縮し蒸留水で溶解分散さ
せ、蒸留水で充填したダイアイオンHP−20チャージ
し1lの水で水洗し、20%エタノール水溶液2lを流
して溶出させ、これを減圧溜去し21gのシソ科植物エ
ッセンス15を得た。
【0029】[製造例16]ペパーミントの生葉1Kg
に30lの50%エタノール水溶液を加え、2時間リフ
ラックスさせた。濾過した後濃縮し54gのシソ科植物
エッセンス16を得た。
【0030】[製造例17]サルビア・オフィシナリス
・バールラチフォリアの生葉1Kgに10lの1,3−
ブタンジオールを加え90℃で3時間加熱し濾過して
9.8lのシソ科植物エッセンス17を得た。
【0031】これらのシソ科植物のエッセンスは、金属
酸化物が光を照射されたときに発生するラジカルを抑制
する作用に優れる。以下に、その作用を示す。即ち、ス
クワレンと二酸化チタンの等量混合物に、これらのシソ
科植物のエッセンスを二酸化チタンに対して1%添加し
た。これにBLBランプとSEランプを同数装着した照
射器で30J/cm2照射し、生成した過酸化物の量を
過沃素酸滴定で定量した。結果を表3に示す。これらシ
ソ科植物のエッセンスが金属酸化物の光吸収に際して放
出するラジカルを抑制していることが判る。
【0032】
【表3】
【0033】本発明のメークアップ化粧料於いて、これ
らシソ科植物のエッセンスはただ一種を含有しても良い
し、二種以上を組み合わせて含有しても良い。本発明の
メークアップ化粧料於けるシソ科植物エッセンスの好ま
しい含有量は、化粧料全量に対して、0.01〜10重
量%であり、より好ましくは0.05〜8重量%であ
り、更に好ましくは、0.1〜5重量%である。本発明
のメークアップ化粧料として応用可能なものは、例え
ば、アンダーメークアップ、コントロールカラー、ファ
ンデーション、ルースパウダー、プレストパウダー、リ
ップカラー、チークカラー、アイカラー、アイライナ
ー、マスカラ、ネイルカラー等が挙げられ、このうちラ
ジカル発生の原因となる金属酸化物の含有量の多いファ
ンデーションへの応用が最も好ましい。ファンデーショ
ンの中では、紫外線に晒される場面での使用頻度が多い
紫外線防護用のファンデーションへの応用が特に好まし
い。
【0034】本発明のメークアップ化粧料に於いては、
シソ科植物のエッセンス以外に通常メークアップ化粧料
で使用される成分を含有することができる。この様な成
分としては、例えば、ワセリンやマイクロクリスタリン
ワックス等のような炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等
のエステル類、牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド
類、セタノール、オレイルアルコール等の高級アルコー
ル類、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリ
ンや1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、非
イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面
活性剤、両性界面活性剤、エタノール、カーボポール等
の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉
体類等が例示できる。これらの中の粉体で、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属酸化物は、鉄などの遷移
金属を結晶格子中に入れること、即ち、ドープするこ
と、或いは表面をアルミナ、シリカゲル、ジルコニアで
コーティングすること等によって、ラジカル発生を抑制
する手だてを講じることが更に好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を示して本発明について更に詳
細に説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受
けないことは言うまでもない。
【0036】<実施例1〜5>下記に示す処方に従って
紫外線防御用のファンデーションを作成した。即ち、イ
をヘンシェルミキサーで混合した後、直径3mmの丸穴
スクリーンを装着したパルベライザーで壊砕し、ヘンシ
ェルミキサーに戻し、混合しながらロを徐々に加えコー
ティングし、1cmのヘリングボーンスクリーンを装着
したパルベラーザーで仕上げ粉砕をし、金皿に充填し加
圧成形してファンデーションを得た。又、上記試験例1
に示したスクワレンを等量混合し、30J/cm2の光
を照射し過酸化物を過沃素酸滴定で定量する方法で測定
した、過酸化物の生成量(ナノモル)も表4に、処方に
あわせて記載する。尚、処方の数値は重量部である。
【0037】
【表4】
【0038】<実施例6>実施例1〜5のファンデーシ
ョンについて、女性パネラー1群10人をを用いて、シ
ソ科植物エッセンスをジメチコンに置換した比較例と、
8月の晴天の日の屋外での7日間の使用(最低1日2時
間以上日光にあたることを条件)に於ける比較をして評
価してもらった。評価項目は、使用後の肌の感じであっ
た。評価は使用の最終日の7日後に行った。結果を表5
に示す。何れの実施例も比較例に比して使用後の肌の感
じが良好であることが判る。これは、二酸化チタンに起
因するラジカルの発生の抑制によるファンデーションの
改善効果であることが明らかである。尚、比較例の上記
照射条件に於けるスクワレンの酸化反応に於ける過酸化
物の生成量は29ナノモルであった。
【0039】
【表5】
【0040】<実施例7〜11>下記に示す処方に従っ
て紫外線防御用のファンデーションを作成した。即ち、
イをヘンシェルミキサーで混合した後、直径3mmの丸
穴スクリーンを装着したパルベライザーで壊砕し、ヘン
シェルミキサーに戻し、混合しながらロを徐々に加えコ
ーティングし、1cmのヘリングボーンスクリーンを装
着したパルベラーザーで仕上げ粉砕をし、金皿に充填し
加圧成形してファンデーションを得た。又、上記試験例
1に示したスクワレンを等量混合し、30J/cm2の
光を照射し過酸化物を過沃素酸滴定で定量する方法で測
定した、過酸化物の生成量(ナノモル)も表6に、処方
にあわせて記載する。尚、処方の数値は重量部である。
【0041】
【表6】
【0042】<実施例12>下記の処方に従って、チー
クカラーを作成した。即ち、イをヘンシェルミキサーで
混合した後、直径3mmの丸穴スクリーンを装着したパ
ルベライザーで壊砕し、ヘンシェルミキサーに戻し、混
合しながらロを徐々に加えコーティングし、1cmのヘ
リングボーンスクリーンを装着したパルベラーザーで仕
上げ粉砕をし、金皿に充填し加圧成形してチークカラー
を得た。このものの上記方法によるスクワレンとの等量
混合物に対する過酸化物生成量は11ナノモルであっ
た。 イ 鉄ドープ二酸化チタン(10%) 5 重量部 クロイゾネゴールドブロンズ 15 重量部 ベンガラ 10 重量部 赤色226号 10 重量部 虹彩箔 10 重量部 セリサイト 30 重量部 チタンマイカ 10 重量部 ロ 流動パラフィン 9.4重量部 δトコフェロール 0.1重量部 シソ科植物エッセンス4 0.5重量部
【0043】<実施例13>下記の処方に従って、チー
クカラーを作成した。即ち、イをヘンシェルミキサーで
混合した後、直径3mmの丸穴スクリーンを装着したパ
ルベライザーで壊砕し、ヘンシェルミキサーに戻し、混
合しながらロを徐々に加えコーティングし、1cmのヘ
リングボーンスクリーンを装着したパルベラーザーで仕
上げ粉砕をし、金皿に充填し加圧成形してチークカラー
を得た。このものの上記方法によるスクワレンとの等量
混合物に対する過酸化物生成量は12ナノモルであっ
た。 イ 鉄ドープ二酸化チタン(10%) 5 重量部 クロイゾネゴールドブロンズ 15 重量部 ベンガラ 10 重量部 赤色226号 10 重量部 虹彩箔 10 重量部 セリサイト 30 重量部 チタンマイカ 10 重量部 ロ 流動パラフィン 9.4重量部 δトコフェロール 0.1重量部 シソ科植物エッセンス8 0.5重量部
【0044】<実施例14>下記処方に従ってアンダー
メークアップ化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハをそ
れぞれ80℃に加熱し、各成分を相溶させ、イを良く混
練りし、ロを加え希釈し、ニを加え分散させ、これに徐
々にハを加えて乳化してアンダーメークアップを得た。
このもののスクワレンとの等量混合物に対する過酸化物
の生成量は、12ナノモルであった。 イ グリセリン 5 重量部 70%マルチトール水溶液 5 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 メチルパラベン 0.3重量部 ブチルパラベン 0.1重量部 シソ科植物エッセンス13 5 重量部 シソ科植物エッセンス16 5 重量部 トリグリセリンジイソステアレート 5 重量部 ロ 流動パラフィン 15 重量部 ハ 水 49.6重量部 ニ タルク 4 重量部 二酸化チタン 1 重量部
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、二酸化チタン等の金属
酸化物と光に起因するラジカルの発生を抑制した化粧料
が提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 中村 直生 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シソ科植物のエッセンスを含有すること
    を特徴とする、メークアップ化粧料。
  2. 【請求項2】 シソ科植物が、シソ、セージ、ペパーミ
    ント、スペアミント、日本ハッカ、レモンバーム、キャ
    ットニップ、ローズマリー、ラベンダー、エストラゴ
    ン、タイム、マージョラム、バジル、オレガノから選ば
    れる1種乃至は2種以上である、請求項1に記載のメー
    クアップ化粧料。
  3. 【請求項3】 シソ科植物が、メンタ・スピカータとメ
    ンタ・アクアチカの掛け合わせミント及び/又はサルビ
    ア・オフィシナリス・バール・ラチフォリアとサルビア
    ・オフィシナリス・アルバの掛け合わせセージである、
    請求項1又は2に記載のメークアップ化粧料。
  4. 【請求項4】 用途が紫外線防護用であることを特徴と
    する、請求項1〜3の何れか一項に記載のメークアップ
    化粧料。
  5. 【請求項5】 二酸化チタンを含有することを特徴とす
    る、請求項1〜4の何れか一項に記載のメークアップ化
    粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005505544A (ja) * 2001-08-31 2005-02-24 ラトガーズ, ザ ステイト ユニバーシティ オブ ニュー ジャージー 植物抽出物を用いて障害を処置するための方法
JP2007070291A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Naris Cosmetics Co Ltd 日焼け止め外用剤

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JP4744081B2 (ja) * 2001-08-31 2011-08-10 ラトガーズ, ザ ステイト ユニバーシティ オブ ニュー ジャージー 植物抽出物を用いて障害を処置するための方法
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