JPH1076441A - 工具移送装置 - Google Patents

工具移送装置

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JPH1076441A
JPH1076441A JP8249199A JP24919996A JPH1076441A JP H1076441 A JPH1076441 A JP H1076441A JP 8249199 A JP8249199 A JP 8249199A JP 24919996 A JP24919996 A JP 24919996A JP H1076441 A JPH1076441 A JP H1076441A
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JP
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tool
clamp
clamp member
unit
arrow
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JP8249199A
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Inventor
Junichi Imanaga
順一 今永
Noboru Yamamoto
昇 山本
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量化、小型化等を実現すること。 【解決手段】クランプ装置33の上部及び下部クランプ
部材36、37は接近・後退自在であると共に、上及び
下付勢バネ41、42で接近方向に付勢され、駆動用ア
クチェータ32が上部クランプ部材36を上下駆動自在
に設けられ、クランプ部材36、37に上及び下把持部
43、45を、工具ホルダ61を挾んで把持自在にそれ
ぞれ形成し、クランプ部材36、37に第1及び第2リ
ンク50、51をそれぞれ回動自在に枢着し、これらリ
ンク50、51をピン52を介して回動自在に枢着し、
ピン52に当接用ローラ53を形成し、リンクストッパ
部材70を、当接用ローラ53がリンクストッパ部材7
0に当接して該リンクストッパ部材70上を移動し得る
ように設けて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マシニングセンタ等の
工作機械において、工具ユニット(工具ホルダ及び該工
具ホルダの先端側に装着された工具からなるもの)を複
数貯蔵するツールマガジン等の工具貯蔵手段及び主軸に
対して工具ユニットを交換するATC装置等の工具交換
装置を有し、主軸に装着する工具の交換を行う際に、こ
れら工具貯蔵手段と工具交換装置との間で工具ユニット
を受渡す工具移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マシニングセンタ等の工作機械に
おいて、その主軸に装着する工具の交換を行う際には、
工具ユニット(工具ホルダ及び該工具ホルダの先端側に
装着された工具からなるもの)を複数貯蔵するツールマ
ガジン等の工具貯蔵手段と、主軸に対して工具ユニット
を交換するATC(Automatic Tool Changer)装置等の
工具交換装置と、これら工具貯蔵手段と工具交換装置の
間で工具ユニットを移送して受渡すATCシフタ(Auto
matic Tool Changer Shifter;自動工具交換移送装置)
等を有した工具移送装置が使用されている。上述したよ
うな工具移送装置において、ATCシフタは、クランプ
・アンクランプ動作により工具ユニットを把持・把持解
除自在なクランプ手段及び前記工具貯蔵手段と前記工具
交換装置との間で該クランプ手段を移動駆動させる移動
駆動手段等を有している。即ち、クランプ手段により、
交換すべき工具ユニットを、工具貯蔵手段側からクラン
プして受取り把持し(或いは工具交換装置側から受取り
把持し)、該工具ユニットを把持した状態のクランプ手
段を移動駆動手段により工具交換装置側(或いは工具貯
蔵手段側)に移動駆動し、該クランプ手段により把持さ
れていた前記工具ユニットを工具交換装置側に受渡し得
るように(或いは工具貯蔵手段側にアンクランプして受
渡し得るように)なっている。このように、工具移送装
置のATCシフタは、それぞれ別々の動作を行うクラン
プ手段と移動駆動手段とを有しているので、通常、クラ
ンプ手段のクランプ・アンクランプ動作用のアクチェー
タと、移送駆動手段として採用されるアクチェータとを
別個に備えていた。即ち、従来はATCシフタに2つの
アクチェータが設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、工具移送装置
のATCシフタのアクチェータの数を、例えば1つだけ
にして、該工具移送装置の軽量化、小型化を実現するこ
とが望まれている。なお、アクチェータの代わりにカム
構造を採用することも考えられるが、従来のカム構造で
は、その構造上、移動ストロークにおけるストローク調
節が困難であり、従って上述したような工具移送装置に
採用するには不都合であった。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、軽量化、
小型化を実現でき、クランプ・アンクランプ動作や移送
動作におけるストローク調節が容易な工具移送手段を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、工具ホルダ(61)及び該工具ホルダ(61)
の先端側に装着された工具(60)からなる工具ユニッ
ト(59)を複数貯蔵する工具貯蔵手段(67)及び主
軸(11)に対して前記工具ユニット(59)を交換す
る工具交換装置(19)を有し、第1の工具受渡し位置
(KG1)において前記工具貯蔵手段(67)との間で
工具ユニット(59)を受渡し、第2の工具受渡し位置
(KG2)において前記工具交換装置(19)との間で
工具ユニット(59)を受渡す、工作機械(1)におけ
る工具移送装置(30)において、フレーム(16)を
有し、前記フレーム(16)にクランプ部材ユニット
(33)を、第1の方向(矢印C、D方向)に、前記第
1の工具受渡し位置(KG1)から前記第2の工具受渡
し位置(KG2)の間で移動自在に設け、前記クランプ
部材ユニット(33)は第1のクランプ部材(36)及
び第2のクランプ部材(37)を、該第1のクランプ部
材(36)が前記第1の工具受渡し位置(KG1)側
に、該第2のクランプ部材(37)が前記第2の工具受
渡し位置(KG2)側にそれぞれ配置された形で、かつ
これら第1、第2のクランプ部材(36、37)が前記
第1の方向(矢印C、D方向)において互いに接近・後
退自在となった形で有し、前記クランプ部材ユニット
(33)はクランプ部材付勢手段(41、42)を、前
記第1、第2のクランプ部材(36、37)を互いに接
近させようとする方向に付勢自在に有し、前記第1のク
ランプ部材(36)に駆動手段(32)を、前記第1の
クランプ部材(36)を前記フレーム(16)に対して
前記第1の方向(矢印C、D方向)に移動駆動自在に設
け、前記第1のクランプ部材(36)に第1把持部(4
3)を、前記第2のクランプ部材(37)に第2把持部
(45)を、前記第1、第2のクランプ部材(36、3
7)が前記第1の方向(矢印C、D方向)に互いに接近
移動することにより、これら第1、第2把持部(43、
45)が互いに接近移動し、これら第1、第2把持部
(43、45)の間において、前記工具ユニット(5
9)の工具ホルダ(61)を挾んで把持し得る形でそれ
ぞれ形成し、前記第1のクランプ部材(36)に第1リ
ンク部材(50)を第1回動部(50a)を中心に回動
自在に枢着し、前記第2のクランプ部材(37)に第2
リンク部材(51)を第2回動部(51a)を中心に回
動自在に枢着し、前記第1リンク部材(50)と前記第
2リンク部材(51)を枢着部材(52)を介して回動
自在に枢着し、前記枢着部材(52)にストッパ当接部
(53)を形成し、前記第1の工具受渡し位置(KG
1)に対応した位置にストッパ部材(70)を、前記ス
トッパ当接部(53)が該ストッパ部材(70)に当接
し、かつ該当接した状態で該ストッパ部材(70)上を
移動し得るように設けて構成される。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による工具移送装置(30)において、前記第1回動
部(50a)と前記枢着部材(52)との間の距離(L
3)と、前記第2回動部(51a)と前記枢着部材(5
2)との間の距離(L4)を等しくし、前記第1回動部
(50a)と前記第2回動部(51a)を結ぶ線が前記
第1の方向(矢印C、D方向)に平行となるように、前
記第1、第2回動部(50a、51a)を配置した。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明による工具移送装置(30)において、前記駆動手段
(32)は、シリンダ部(32a)と、該シリンダ部
(32a)に対して前記第1の方向(矢印C、D方向)
に先端を移動駆動自在となったロッド部(32b)を有
したアクチェータであり、前記ロッド部(32b)と前
記第1のクランプ部材(36)の間にロッド位置調節手
段(32d)を設けた。
【0008】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0009】
【作用】上記した構成により本発明のうち第1の発明で
は、クランプ部材ユニット(33)の第1の方向(矢印
C、D方向)における移動駆動は、駆動手段(32)に
より第1のクランプ部材(36)を第1の方向(矢印
C、D方向)に移動駆動させることにより、該第1のク
ランプ部材(36)及び該第1のクランプ部材(36)
とクランプ部材付勢手段(41、42)を介して接近配
置された第2のクランプ部材(37)を一緒に移動駆動
することによって実現され、また、第1、第2把持部
(43、45)による工具ユニット(59)のアンクラ
ンプ動作は、枢着部材(52)を介して枢着された第
1、第2リンク部材(50、51)からなるリンク機構
において、枢着部材(52)のストッパ当接部(53)
をストッパ部材(70)に当接させておいて、第1のク
ランプ部材(36)を所定の方向(矢印C方向)に移動
駆動させ、第1回動部(50a)側を移動駆動させるこ
とにより、枢着部材(52)側を第1の方向(矢印C、
D方向)とは直角な方向(矢印A方向)に移動させる形
で、従って第1、第2回動部(50a、51a)側、つ
まり第1、第2把持部(43、45)を第1の方向(矢
印C、D方向)において互いに後退する方向に移動駆動
させる形で行い、第1、第2把持部(43、45)によ
る工具ユニット(59)のクランプ動作は、第1のクラ
ンプ部材(36)を反対方向(矢印D方向)に移動駆動
させて、クランプ部材付勢手段(41、42)により第
1、第2把持部(43、45)を第1の方向(矢印C、
D方向)において互いに接近する方向に移動駆動させる
形で行う。
【0010】また本発明のうち第2の発明では、枢着部
材(52)のストッパ当接部(53)がストッパ部材
(70)に当接した状態で、第1のクランプ部材(3
6)を移動駆動させる際には、第1、第2リンク部材
(50、51)によるリンク機構において、第1、第2
回動部(50a、51a)側が、第1の方向(矢印C、
D方向)において等しい移動量で互いに後退する方向に
移動する。
【0011】また本発明のうち第3の発明では、アンク
ランプ時における第1のクランプ部材(36)とロッド
部(32b)のロッド本体(32s)との間の相対位置
の調節をロッド位置調節手段(32d)により行う。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による工具移送装置の一例が採用さ
れたマシニングセンタを示した全体斜視図、図2は、図
1に示すマシニングセンタの主軸先端付近を上方から見
た図、図3は、図1に示す工具移送装置の自動工具交換
装置を示した斜視図、図4は、図1に示す工具移送装置
のATCシフタユニットにおける正面図であり、第2の
工具受渡し位置で工具ユニットの受渡しを行おうとして
いる様子を示した図、図5は、図4のATCシフタユニ
ットにおける正面図であり、第1の工具受渡し位置で工
具ユニットの受渡しを行おうとしているクランプ状態で
の様子を示した図、図6は、図4のATCシフタユニッ
トにおける正面図であり、第1の工具受渡し位置で工具
ユニットの受渡しを行おうとしているアンクランプ状態
の様子を示した図、図7は、図5のX1−Y1線断面図
であり、工具ユニットを把持した状態を示した図、図8
は、ロック部材付近における詳細図、図9は、当接用ロ
ーラ及びリンクストッパ部材付近を示した図6における
矢印X9矢視詳細図である。
【0013】マシニングセンタ1が、図1に示すように
水平な床面上に設置されており、マシニングセンタ1
は、加工装置4及び工具貯蔵移送装置30から構成され
ている。即ち、加工装置4は、図1に示すように、前記
床面上に載置設置されたベース及び該ベース上に設置さ
れた適宜なフレームからなる加工装置側フレーム2を有
しており、加工装置側フレーム2には、互いに平行な第
1レール3、3が水平なx軸方向である図の矢印A、B
方向に沿って敷設されている。この一対の第1レール
3、3上には複数のすべり軸受5aを有したテーブルユ
ニット5が、これらすべり軸受5aを介して矢印A、B
方向、即ちx軸方向に摺動自在に支持されている。な
お、テーブルユニット5上には、加工すべきワーク(図
示せず)を搭載自在になっている。また、加工装置側フ
レーム2には、矢印A、B方向のねじ軸を軸回転させ、
該ねじ軸に螺嵌されたボールナット(テーブルユニット
5の下方にあるため図1には現われていない)を矢印
A、B方向に移動駆動し得る公知のボールねじ装置であ
る第1のボールねじ装置55(なお図1では、ねじ軸駆
動用のモータユニットが省略して示されている)が、そ
のねじ軸を加工装置側フレーム2側に軸支し、そのボー
ルナットをテーブルユニット5側に固定接合した形で設
けられている。即ち、テーブルユニット5は、該第1の
ボールねじ装置55により、矢印A、B方向に移動駆動
自在になっている。また、一対の第1レール3、3よ
り、図1における紙面右方には、前記加工装置側フレー
ム2上に、互いに平行な一対の第2レール6、6(なお
図1には一方の第2レール6しか図示せず)が、前記x
軸に直角でかつ水平なz軸方向である図の矢印E、F方
向に沿って敷設されている。この一対の第2レール6、
6上には複数のすべり軸受7aを有したコラム本体7
が、これらすべり軸受7aを介して矢印E、F方向、即
ちz軸方向に摺動自在に支持されている。なお、加工装
置側フレーム2には、上述した第1のボールねじ装置5
5と同様に構成された第2のボールねじ装置(コラム本
体7の下方に配置されているので図示せず)が、そのね
じ軸を加工装置側フレーム2側に軸支し、そのボールナ
ットをコラム本体7側に固定接合した形で設けられてい
る。即ち、コラム本体7は、該第2のボールねじ装置に
より、矢印E、F方向に移動駆動自在になっている。
【0014】更に、コラム本体7のうち、矢印E方向に
面した側、即ち前記テーブルユニット5等に面した側に
は、一対の移動用レール9、9が鉛直なy軸方向(従っ
て前記x軸及びz軸方向と直角な方向)である図の矢印
C、D方向に沿って敷設されている。これら一対の移動
用レール9、9には、複数のすべり軸受10aを有した
ヘッドストック10が、これらすべり軸受10aを介し
て矢印C、D方向、即ちy軸方向に摺動自在に設置され
ている。なお、コラム本体7には、上述した第1のボー
ルねじ装置55及び第2のボールねじ装置(図示せず)
と同様に構成された第3のボールねじ装置56(なお図
1では、該第3のボールねじ装置56のねじ軸駆動用の
モータユニットが省略して示されている)が、そのねじ
軸をコラム本体7側に軸支し、そのボールナット(ヘッ
ドストック10の内部に配置のため図示せず)をヘッド
ストック10側に固定接合した形で設けられている。即
ち、ヘッドストック10は、該第3のボールねじ装置5
6により、矢印C、D方向に移動駆動自在になってい
る。また、ヘッドストック10の矢印E側は、図1及び
図2に示すように、矢印E、F方向に伸延した形のヘッ
ド10bとなっており、該ヘッド10bには、矢印E、
F方向に伸延した主軸11が、その中心軸CT1を中心
に矢印J、K方向に軸回転自在に軸支されている。主軸
11の矢印E側である先端11aは前記テーブルユニッ
ト7に向かって突出した形で配置されている。なお、ヘ
ッドストック10には、公知の電気モータである図示し
ない駆動モータが取り付けられており、前記主軸11
は、該駆動モータにより矢印J、K方向に軸回転駆動自
在になっている。一方、主軸11の該先端11a側には
工具着脱手段12が設けられており、該主軸11には、
この工具着脱手段12を介して、工具ホルダ61及び該
工具ホルダ61の先端側(図2では矢印E側)に装着さ
れた工具60からなる工具ユニット59が着脱自在に装
着されている。
【0015】即ち、主軸11に装着された工具ユニット
59は、図2に示すように、その工具ホルダ61を介し
て主軸11に装着されており、該工具ホルダ61は、主
軸11の中心軸CT1と一致した軸心CT5をもつ略円
錐形状をなしたテーパ部62を有している。該テーパ部
62の先細りになった後端側、即ち矢印F側にはプルス
タッド63が設けられており、プルスタッド63は、テ
ーパ部62の矢印F側より矢印F方向に突出した形で形
成された軸部63a及び該軸部63aの矢印F側に形成
された、該軸部63aよりも直径の大きい係止部63b
より構成されている。テーパ部62の先端側、即ち矢印
E側にはアーム係合部65が設けられており、アーム係
合部65の外周部には係合溝65aが環状に形成されて
いる。なお、上述した工具60はアーム係合部65の矢
印E側に、矢印E方向に突出した形で接続されている。
一方、主軸11側の工具着脱手段12は、該主軸11に
形成されたホルダ保持穴13を有しており、該ホルダ保
持穴13は、主軸11の先端11aで開口し、該先端1
1aから矢印F方向に向かって、前記工具ユニット59
のテーパ部62の外周形状に対応したテーパ状に形成さ
れている。即ち、主軸11に装着された工具ホルダ61
のテーパ部62は、該ホルダ保持穴13に整合挿入して
いる(但し、アーム係合部65側はホルダ保持穴13の
矢印E側外部に、プルスタッド63側はホルダ保持穴1
3の矢印F側外部に突出している)。また、主軸11内
には、ホルダ保持穴13の矢印F側に隣接接続した形で
内部空間11bが形成されており、前記工具着脱手段1
2は、公知のコレット15を、該内部空間11bに配置
した形で有している。即ち、主軸11に装着された工具
ホルダ61のプルスタッド63は、ホルダ保持穴13か
ら矢印F方向に内部空間11b側に突出しており、この
プルスタッド63は前記コレット15と着脱自在に係合
されている。なお、コレット15は、主軸11の内部空
間11b等を介して、該主軸11内に挿通配置されたド
ローバー(図示せず)に接続され、該ドローバーはアク
チェータ等のコレット駆動手段(図示せず)に接続され
ている。つまり、コレット15は、該コレット駆動手段
により、前記ドローバーを介して、前記プルスタッド6
3との間で係合・係合解除を行う形で駆動され得るよう
になっている。
【0016】マシニングセンタ1のうち加工装置4は以
上のように構成されている。一方、マシニングセンタ1
のうち工具貯蔵移送装置30は、図1に示すように上述
した加工装置4の加工装置側フレーム2と一体的に設け
られた工具貯蔵移送装置側フレーム16を、該加工装置
側フレーム2の矢印B側に隣接した形で有しており、工
具貯蔵移送装置側フレーム16のうち矢印E側に面した
部位には、図1及び図3に示すように、ATC装置19
が設けられている。ATC装置19は、図3に示すよう
に工具貯蔵移送装置側フレーム16に固定されて設けら
れた工具交換装置本体20を有しており、工具交換装置
本体20には、水平な前記矢印E方向に突出した形のア
ーム回転軸21がその中心軸CT2を中心に図の矢印
M、N方向に軸回転自在に軸支されており、アーム回転
軸21のうち前記工具交換装置本体20よりも矢印E側
には、板面が鉛直に配置された細長い板状のアーム25
が、その長手方向である矢印R、S方向における略中央
部において、前進・後退駆動ユニット23等を介して取
り付けられている。即ち、前進・後退駆動ユニット23
はアーム回転軸21に設置された公知の前進・後退駆動
用アクチェータ等からなり、該前進・後退駆動ユニット
23によりアーム25は、前記工具交換装置本体20に
対して矢印E、F方向に、図の前進位置P1と後退位置
P2との間で前進・後退駆動され得るようになってい
る。また、アーム25の矢印R側及び矢印S側には、工
具把持部25a、25aが該アーム25の側方に開口し
たU字形の切欠き状に形成されており、図2の二点鎖線
に示すように、上述した工具ユニット59の工具ホルダ
61のアーム係合部65がこの工具把持部25aと係合
把持し得るようになっている。なお、各工具把持部25
aには、公知の脱落防止爪26、26が、該工具把持部
25aに係合把持した工具ユニット59の不用意な脱落
を防止し、また該工具把持部25aに対する工具ホルダ
61の矢印M、N方向における挿入・抜取がスムーズに
行える形で設けられている。また、図2に示すように、
後退位置P2に配置され、その矢印R、S方向をx軸方
向に一致させたアーム25のうち一方の工具把持部25
aの位置は、x、y、z軸による三次元座標上の所定の
工具交換位置SKに位置決め配置された主軸11におい
て、該主軸11に装着された工具ユニット59のアーム
係合部65の位置に一致するようになっている。
【0017】更に、工具貯蔵移送装置側フレーム16に
は、図1及び図4に示すように、ATCシフタユニット
29が設けられている。ATCシフタユニット29は、
工具貯蔵移送装置側フレーム16の矢印E側に面した部
位であり、前記ATC装置19よりやや矢印B側の位置
に固定設置されたフレーム部31を有しており、該フレ
ーム部31は、基本的に鉛直な板状部材にブラケット等
が適宜突起形成されたものとなっている。フレーム部3
1には駆動用アクチェータ32が、そのシリンダ32a
側を該フレーム部31に固定した形で上下方向に設置さ
れており、駆動用アクチェータ32は、そのシリンダ3
2aに対してロッド32bが下方に突出した形で配置さ
れている。従って、ロッド32bは、シリンダ32a及
び工具貯蔵移送装置側フレーム16に対して上下方向で
ある図の矢印C、D方向に移動駆動自在になっている。
ロッド32bは、シリンダ32a側に接続されたロッド
本体32sを有しており、該ロッド本体32sの下端3
2cには、ロッド位置調節手段32dを介して接続部3
2eが接続されている。即ち、ロッド32bは、これら
ロッド本体32s、ロッド位置調節手段32d、接続部
32eから構成されている。なお、ロッド位置調節手段
32dは、ボルト及び該ボルトに螺嵌されたナット等か
らなっており、このロッド位置調節手段32dのボルト
等を調節することにより、ロッド32bの上下方向の長
さH1を調節し得るようになっている。つまり、このロ
ッド位置調節手段32dの調節により、ロッド本体32
sと接続部32eとの間の矢印C、D方向における相対
位置(即ち、ロッド本体32sと後述する上部クランプ
部材36の相対位置)が調節自在になっている。
【0018】更に、接続部32eにはクランプ装置33
が接続されている。クランプ装置33は、図4乃至図7
に示すように、上下にそれぞれ配置された上部クランプ
部材36及び下部クランプ部材37を有しており、上部
クランプ部材36には、その矢印B側の側方に突出した
形でブラケット36aが形成されている。即ち、前記接
続部32eに対しては、上部クランプ部材36のブラケ
ット36aがピン36bを介して枢着されている(従っ
て、上部クランプ部材36及び下部クランプ部材37
は、前記駆動用アクチェータ32のロッド32bの矢印
A側に配置されている)。この上部クランプ部材36に
は、図7に示すように、該上部クランプ部材36を上下
に貫通した貫通穴39が形成されており、前記下部クラ
ンプ部材37にも、該下部クランプ部材37を上下に貫
通した同様の貫通穴40が形成されている。また、クラ
ンプ装置33は上下方向に伸延した形の連結軸35を有
しており、連結軸35はこれら貫通穴39、40に貫通
挿入した状態になっている。即ち、上部クランプ部材3
6及び下部クランプ部材37は、この連結軸35を介し
て連結されており、しかも上部クランプ部材36及び下
部クランプ部材37は共に、該連結軸35上を、該連結
軸35に沿って矢印C、D方向に移動自在になってい
る。つまり、上部クランプ部材36及び下部クランプ部
材37は、連結軸35上を、該連結軸35に沿って矢印
C、D方向において互いに接近・後退自在になってい
る。ところで、連結軸35の上端側及び下端側には、例
えば該連結軸35よりも外径の大きな円盤状となった上
ストッパ部35a及び下ストッパ部35bが形成されて
おり、上ストッパ部35aと上部クランプ部材36の間
及び下ストッパ部35bと下部クランプ部材37の間に
は、例えば連結軸35に挿嵌された形で筒状の上付勢バ
ネ41(図7では二点鎖線で図示)及び下付勢バネ42
(図7では二点鎖線で図示)がそれぞれ設置されている
(これら付勢バネ41、42の外径は上ストッパ部及び
下ストッパ部より小さい)。
【0019】ところで、上部クランプ部材36の貫通穴
39のうち上側部位の内径及び下部クランプ部材37の
貫通穴40のうち下側部位の内径は、前記上付勢バネ4
1及び下付勢バネ42の外径よりも大きくなっており、
従って上付勢バネ41の下端側及び下付勢バネ42の上
端側は、それぞれ貫通穴39、40に挿入している。し
かし、上部クランプ部材36の貫通穴39の内部及び下
部クランプ部材37の貫通穴40の内部には、これら貫
通穴39、40の内径を上付勢バネ41及び下付勢バネ
42の外径よりも小さくした形で、従ってこれら貫通穴
39、40の軸心方向に向かって突出した形で上部材側
ストッパ部39a及び下部材側ストッパ部40aが形成
されている。このように、上ストッパ部35aと上部材
側ストッパ部39aの間で上付勢バネ41が押圧され、
下ストッパ部35bと下部材側ストッパ部40aの間で
下付勢バネ42が押圧されているので、例えば図5(或
いは図4、図7)に示す状態では、上部クランプ部材3
6及び下部クランプ部材37が、これら上付勢バネ41
及び下付勢バネ42により矢印C、D方向に互いに押圧
隣接しあった形で(つまり、互いに接近しようとする方
向に)付勢されている。
【0020】一方、上部クランプ部材36及び下部クラ
ンプ部材37には、矢印E方向に突出した形でそれぞれ
上把持部43及び下把持部45が設けられている。即
ち、上述したように上下の付勢バネ41、42等を介し
て上部クランプ部材36及び下部クランプ部材37が互
いに押圧隣接しあっている状態では、上把持部43と下
把持部45の間に、図7に示すように上述した工具ユニ
ット59の工具ホルダ61が挾まれた形で把持され得る
ようになっている。具体的には、上把持部43の下面側
には、軸心CT5を矢印E、F方向に配置し、プルスタ
ッド63側を矢印F方向に向けて配置された工具ホルダ
61のテーパ部62に上方から当接し得る形の上当接面
43aが、下把持部45の上面側には該工具ホルダ61
のテーパ部62に下方から当接し得る形の下当接面45
aが、これら上下の当接面43a、45aの間にテーパ
部62が挾まれ得るように形成されている。上把持部4
3のうち上当接面43aの矢印F側近傍にはプルスタッ
ド用上部ストッパ手段46が設けられている。プルスタ
ッド用上部ストッパ手段46は、上述した上下の当接面
43a、45aの間にテーパ部62が挾まれた状態の工
具ホルダ61のプルスタッド63の軸部63aに対して
上方から当接し得る先細爪状の爪部材46a及び該爪部
材46aを上把持部43に対して下方に付勢自在なバネ
46b(二点鎖線で図示)を有している。また、下把持
部45のうち下当接面45aの矢印F側近傍にはプルス
タッド用下部ストッパ手段47が設けられている。プル
スタッド用下部ストッパ手段47は、上述した上下の当
接面43a、45aの間にテーパ部62が挾まれた状態
の工具ホルダ61のプルスタッド63の軸部63aに対
して下方から当接し得る先細爪状の爪部材47a及び該
爪部材47aを下把持部45に対して上方に付勢自在な
バネ47b(二点鎖線で図示)を有している。つまり、
上下の当接面43a、45aの間にテーパ部62が挾ま
れた状態の工具ホルダ61のプルスタッド63は、これ
らプルスタッド用上部ストッパ手段46とプルスタッド
用下部ストッパ手段47により挾まれて、不用意に抜け
落ちることのないように固定されている。なお、プルス
タッド用上部ストッパ手段46とプルスタッド用下部ス
トッパ手段47の各爪部材46a、47aの先端は丸み
を帯びた形で形成されており、よって把持されていた工
具ホルダ61の取外しは、該工具ホルダ61、従ってそ
のプルスタッド63を、これらプルスタッド用上部スト
ッパ手段46とプルスタッド用下部ストッパ手段47の
間から矢印E方向に強く引き抜くことにより簡単に行わ
れ、また工具ホルダ61の把持固定は、該工具ホルダ6
1、従ってそのプルスタッド63を、これらプルスタッ
ド用上部ストッパ手段46とプルスタッド用下部ストッ
パ手段47の間に矢印F方向に強く押し込むことにより
簡単に行われ得るようになっている。
【0021】なお、フレーム部31のうち、その矢印E
側には、図4乃至図7に示すように、上下方向に伸延し
た形のガイドレール49が敷設されており、上部クラン
プ部材36及び下部クランプ部材37のうち、これらの
矢印F側の位置には、それぞれ適宜なすべり軸受36
c、37cが設けられている。つまり、上部クランプ部
材36及び下部クランプ部材37は、該ガイドレール4
9上を、該ガイドレール49に沿って矢印C、D方向に
摺動移動自在になっている。つまり、クランプ装置33
全体が、該ガイドレール49上を、矢印C側の所定の第
1の工具受渡し位置KG1から矢印D側の所定の第2の
工具受渡し位置KG2の間で、矢印C、D方向に摺動移
動自在になっている。なお、図4に示すように、工具ユ
ニット59を把持したクランプ装置33が前記第2の工
具受渡し位置KG2に配置されている状態で、上述した
ATC装置19のアーム25を後退位置P2に配置し、
かつその矢印R、S方向(長手方向)をx軸方向に一致
させた際には、アーム25のうち一方の工具把持部25
aの位置が前記クランプ装置33に把持された工具ユニ
ット59のアーム係合部65の位置に一致するようにな
っている。また、上部クランプ部材36の下面36d及
び下部クランプ部材37の上面37dは共に水平な面
で、これら下面36dと上面37dとが互いに当接した
形で押圧隣接し得るようになっており、これら下面36
d及び上面37dが共に存在する平面を水平面SW1と
すると、この状態で、図7に示すように、前記上下の把
持部43、45間に把持された工具ホルダ61の軸心C
T5がこの水平面SW1上に存在するようになってい
る。
【0022】一方、上部クランプ部材36のうち矢印E
側の部位には、図4乃至図6に示すように、矢印E方向
に突出したピン50aを介して、棒状の第1リンク50
が該ピン50aを中心に鉛直面内で回動自在に枢着され
ており、下部クランプ部材37のうち矢印E側の部位に
は、矢印E方向に突出したピン51aを介して、棒状の
第2リンク51が該ピン51aを中心に鉛直面内で回動
自在に枢着されている。そして、これら第1、第2リン
ク50、51の先端側は、1つのピン52によって回動
自在に枢着されている。なお、前記ピン50aから上部
クランプ部材36の下面36dまでの上下方向の距離L
1は、前記ピン51aから下部クランプ部材37の上面
37dまでの上下方向の距離L2と等しく、しかもこれ
ら2つのピン50a、51aを結ぶ線は矢印C、D方向
に平行になっている。また、ピン50aからピン52ま
での距離L3と、ピン51aからピン52までの距離L
4は等しくなっている。ところで、これら第1、第2リ
ンク50、51の位置関係は、図4乃至図6及び図9に
示すように、矢印E、F方向においては、第1リンク5
0が第2リンク51よりも矢印E側に位置しており、こ
れら第1、第2リンク50、51を枢着接続するピン5
2には、第1リンク50と第2リンク51との間に挾ま
れた形で当接用ローラ53が回転自在に挿嵌されてい
る。
【0023】また、フレーム部31のうち矢印E側の部
位には、図4乃至図6及び図9に示すように、リンクス
トッパ部材70が、矢印D方向に面した水平なストッパ
面70aが形成された形で設けられており、リンクスト
ッパ部材70は、矢印E、F方向においては第1リンク
50と干渉しないように、該第1リンク50よりも矢印
F側の位置に配置されている。なお、ピン52に挿嵌さ
れている当接用ローラ53における上端レベル(即ち当
接用ローラ53の外周の位置)は、該ピン52に取り付
けられた第2リンク51の該ピン52の周囲における上
端レベルよりも上方に位置するよう、当接用ローラ53
の大きさ等が決められているので、第1リンク50と第
2リンク51の枢着部位等がリンクストッパ部材70に
向かって上方に移動してきた際には、図9(或いは図
5、図6)に示すように、第1リンク50はリンクスト
ッパ部材70とは干渉しないので、前記当接用ローラ5
3のみがリンクストッパ部材70のストッパ面70aに
当接し得るようになっている。なお、当接用ローラ53
は、該ストッパ面70aに当接した状態で、該ストッパ
面70aに沿って矢印A、B方向に転動移動自在になっ
ている。また、フレーム部31のうち矢印E側の部位に
は、図4乃至図6に示すようにロッドストッパ部材71
が、上方に面したストッパ部71aが形成された形で設
けられており、従って上述した駆動用アクチェータ32
においてロッド32bを下方に移動駆動し、該ロッド3
2bが下方に移動してきた際に、該ロッド32bの接続
部32eの下方に枢着接続されている、上部クランプ部
材36のブラケット36aの下端32gがストッパ部材
71のストッパ部71aに当接するようになっている。
つまり、下端32gとストッパ部71aとの当接によ
り、駆動用アクチェータ32によって移動駆動されるク
ランプ装置33が、その移動範囲における下端位置であ
る前記第2の工具受渡し位置KG2において正確に位置
決め停止され得るようになっている。なお、ロッドスト
ッパ部材71のストッパ部71aの位置は矢印C、D方
向に調節自在であり、このストッパ部71aの位置の調
節により、駆動用アクチェータ32におけるロッド32
bの突出量の調節が可能となっている。
【0024】更に、上部クランプ部材36のうち矢印A
側の部位には、図4乃至図6及び図8に示すように、ロ
ック部材72が、矢印E、F方向に伸延したピン72a
を介して枢着されており、該ロック部材72の先端側
は、上部クランプ部材36の下面36dよりも下方に突
出した形で配置され、しかも該ピン72aを中心に鉛直
面内で矢印V、W方向に回動自在となっている。また、
該ロック部材72の先端側にはフック部72bが形成さ
れている。一方、下部クランプ部材37のうち矢印A側
の部位には矢印E、F方向に伸延したロック用ピン73
が設けられている。即ち、上部クランプ部材36及び下
部クランプ部材37が互いに押圧隣接しあっている状態
において、前記ロック部材72を図の矢印W方向に回動
させることにより、ロック部材72のフック部72b
を、図4或いは図8の二点鎖線で示すように前記ロック
用ピン73に係合させ得るようになっている。また逆
に、ロック用ピン73に係合した状態から、ロック部材
72を矢印V方向に回動させることにより、図5或いは
図8に示すように、フック部72bとロック用ピン73
との係合を解除させ得るようにもなっている。なお、上
部クランプ部材36には、図8の二点鎖線に示すよう
に、前記ロック部材72を矢印W方向に付勢する形でバ
ネ等の付勢手段75が設けられており、例えば、ロック
部材72のフック部72bがロック用ピン73に係合し
た状態では、該付勢手段75の付勢により、ロック状態
が不用意に解除されないようになっている。ところで、
ロック部材72の矢印W側の部位には、矢印E、F方向
の回転軸を中心に回転自在なローラ等からなる当接手段
72cが設けられている。また、フレーム部31のうち
矢印E側の部位で、前記クランプ装置33の矢印A側の
側方の位置には、押圧手段76が設けられており、押圧
手段76には矢印B方向に面した鉛直な押圧面76aが
形成されている。つまり、上部クランプ部材36及び下
部クランプ部材37が互いに押圧隣接しあっている状態
で、しかもロック部材72のフック部72bがロック用
ピン73に係合した状態で、これら上部クランプ部材3
6及び下部クランプ部材37、従ってロック部材72が
上方に移動してくることにより、図8に示すようにロッ
ク部材72の当接手段72cが押圧手段76aの位置に
矢印C方向に向かって到達することにより、当接手段7
2cが押圧手段76の押圧面76aと矢印A、B方向に
当接した状態になる。なお、当接手段72cが矢印C方
向に向かって押圧手段76aの位置に到達するのは、前
記クランプ装置33が矢印C方向に向かって移動してき
て前記第1の工具受渡し位置KG1に到達した際に実現
するようになっている。ところで、ロック部材72は付
勢手段75により矢印W方向に付勢されているので、当
接手段72cが押圧面76aの位置に到達する前は、ロ
ック部材72のフック部72bがロック用ピン73に係
合した状態に保持されており、当接手段72cの矢印A
側の端部の位置は押圧面76aの位置よりも矢印A側に
配置されていた。しかし、当接手段72cが押圧面76
aと当接した状態になると、当接手段72cの矢印A側
の端部の位置が押圧面76aの位置に移動されるので、
その分、ロック部材72は、前記付勢手段75に対抗す
る形で矢印V方向に押圧され移動する。即ち、このロッ
ク部材72の移動により、ロック部材72のフック部7
2bとロック用ピン73との係合が解除されるようにな
っている。また逆に、当接手段72cの矢印A側の端部
の位置が押圧面76aの位置に配置され、従ってロック
部材72のフック部72bとロック用ピン73との係合
が解除された状態で、上部クランプ部材36等を下方に
移動することにより、当接手段72cを押圧面76aに
沿って下方に移動させて、押圧面76aよりも下方の位
置に移動させると、付勢手段75により矢印W方向に付
勢されているロック部材72は、当接手段72c側から
反力を得られなくなるので矢印W方向に回動移動する。
この回動移動によって、ロック部材72のフック部72
bとロック用ピン73とが再び係合されるようになって
いる。なお、当接手段72cが押圧面76aから矢印D
方向に離れるのは、前記クランプ装置33が前記第1の
工具受渡し位置KG1から矢印D方向に移動した際に実
現するようになっている。つまり、クランプ装置33が
前記第1の工具受渡し位置KG1よりも下方において、
前記第2の工具受渡し位置KG2との間で移動するよう
な際には、上部及び下部クランプ部材36、37は、ロ
ック部材72及びロック用ピン73を介して互いに接続
されているので、クランプ装置33に作用する矢印C、
D方向での加速度により生じる慣性力等により、上部及
び下部クランプ部材36、37相互間の相対位置が不用
意に変位しないようになっている。
【0025】ATCシフタユニット29は以上のように
構成されている。更に、工具貯蔵移送装置側フレーム1
6にはツールマガジン67が設けられている。ツールマ
ガジン67は、図1に示すように、工具貯蔵移送装置側
フレーム16の矢印E側より矢印E方向に突出した形の
回転軸67aを、その中心軸CT3を中心に矢印P、Q
方向に軸回転自在に軸支された形で有しており、工具貯
蔵移送装置側フレーム16には該回転軸67aを軸回転
駆動・位置決め自在な図示しない公知の駆動モータ装置
を有している。回転軸67aの矢印E側には、鉛直に配
置された円盤状のツールマガジン本体69が同心状に支
持されている。なお、ツールマガジン本体69の下端付
近の一部はATCシフタユニット29の位置に達してお
り、矢印E、F方向におけるツールマガジン本体69の
位置は、図7に示すようにクランプ装置33の上下の把
持部43、45よりもやや矢印E側に位置している。ツ
ールマガジン本体69の外周付近には、複数の工具把持
部69aが、該ツールマガジン本体69の中心軸CT3
を中心に等ピッチで、しかも中心軸CT3から遠ざかる
放射方向、即ち図1の矢印T方向に開口したU字型の切
欠き状に形成されており、図1或いは図7の二点鎖線に
示すように、上述した工具ユニット59の工具ホルダ6
1は、そのアーム係合部65をこの工具把持部69aに
係合させた形で把持され得るようになっている。なお、
各工具把持部69aには、公知の脱落防止爪68、68
が、該工具把持部69aに係合把持された工具ユニット
59の不用意な脱落を防止し、また該工具把持部69a
に対する工具ユニット59の矢印T、U方向(なお矢印
U方向は矢印T方向の反対方向)における挿入・抜取が
スムーズに行える形で設けられている。なお、ツールマ
ガジン本体69において、その複数の工具把持部69a
によって形成される円環形状のうち中心軸CT3の真下
の位置は所定の工具交換位置SLとなっている。即ち、
図7に示すように、ツールマガジン本体69のうちの1
つの工具把持部69aを前記工具交換位置SLに配置さ
せた状態で、工具ユニット59を把持した前記クランプ
装置33を前記第1の工具受渡し位置KG1に配置する
と、該工具把持部69aの位置が前記クランプ装置33
に把持された工具ユニット59のアーム係合部65の位
置に一致するようになっている。
【0026】マシニングセンタ1は、以上のように構成
されているので、該マシニングセンタ1によりワーク加
工作業を行う際には、テーブルユニット5に加工対象と
なるワーク(図示せず)を搭載しておき、またヘッドス
トック10の主軸11の先端11aに、工具着脱手段1
2を介して適宜な工具ユニット59を装着しておく。次
いで、図示しない駆動モータにより前記主軸11を図の
矢印J、K方向に軸回転駆動させて前記装着された工具
ユニット59を回転駆動させ、従ってその先端の工具6
0を回転させ、それと共に、第1のボールねじ装置55
を介してテーブルユニット5を加工装置側フレーム2に
対して矢印A、B方向に移動駆動させ、第2のボールね
じ装置(図示せず)を介してコラム本体7を加工装置側
フレーム2に対して矢印E、F方向に移動駆動させ、第
3のボールねじ装置56を介してヘッドストック10を
コラム本体7に対して矢印C、D方向に移動駆動させる
ことにより、前記テーブルユニット5に搭載されたワー
クと、前記主軸11に装着された工具ユニット59の工
具60とのx、y、z三次元座標上の相対位置関係を適
宜変化させるようにして加工作業を進める。
【0027】ところで、ワーク加工作業では、通常その
作業途中などで、主軸11に装着すべき工具ユニット5
9を交換することが必要になるので、この工具ユニット
59の交換作業について説明する。なお、ここで説明の
便宜上、該交換作業直前に主軸11に装着されていた工
具ユニット59を「工具ユニット59A」、該工具ユニ
ット59Aの代わりに前記主軸11に新たに装着すべき
工具ユニット59を「工具ユニット59B」として、そ
れぞれ区別することにする。即ち、ATCシフタユニッ
ト29において、まず駆動用アクチェータ32により上
部クランプ部材36を矢印C方向に移動駆動させること
により、該上部クランプ部材36と下部クランプ部材3
7を、従ってクランプ装置33を、図5に示すように、
第1の工具受渡し位置KG1まで移動駆動させる。該移
動駆動の結果、第1リンク50と第2リンク51を枢着
しているピン52の当接用ローラ53が、該第1の工具
受渡し位置KG1に対応した位置に設けられたリンクス
トッパ部材70に当接する。また、既に説明したよう
に、クランプ装置33が第1の工具受渡し位置KG1に
移動する前までは、ロック部材72とロック用ピン73
とが係合されていたが、クランプ装置33が第1の工具
受渡し位置KG1に移動したことにより、これらロック
部材72とロック用ピン73との係合は解除され、上部
クランプ部材36と下部クランプ部材37のロック部材
72を介した接続が解除された。続けて、駆動用アクチ
ェータ32により上部クランプ部材36を矢印C方向に
移動駆動させる。ここで、当接用ローラ53を介して枢
着された第1、第2リンク50、51に接続された上部
及び下部クランプ部材36、37においては、当接用ロ
ーラ53がリンクストッパ部材70に当接し、もはや矢
印C方向には移動できない状態となっているので、上部
クランプ部材36を移動駆動させることにより、第1、
第2リンク50、51によるリンク機構は、図6に示す
ように、当接用ローラ53側を、リンクストッパ部材7
0のストッパ面70a上で転動させる形で矢印A方向に
移動させ、また第1、第2リンク50、51のピン50
a、51aを矢印C、D方向において互いに後退する方
向に移動させる形で変形する。即ち、ピン50a、51
a側である上部及び下部クランプ部材36、37には互
いに後退する方向の力が作用し、これら上部及び下部ク
ランプ部材36、37は上及び下付勢バネ11、12に
対抗する形で互いに後退する方向に移動駆動される。つ
まり、上及び下把持部43、45が互いに後退移動す
る。
【0028】一方、ツールマガジン67側では、ツール
マガジン本体69を矢印P、Q方向に移動駆動し、上述
した主軸11に交換して装着すべき工具ユニット59B
を把持した工具把持部69aを、前記工具交換位置SL
に位置決めする。なお、クランプ装置33が矢印C方向
に前記第1の工具受渡し位置KG1に移動してくる際
や、クランプ装置33の上及び下把持部43、45が該
第1の工具受渡し位置KG1において、互いに後退移動
する際には、上把持部43等が、該ツールマガジン本体
69に把持された工具ユニット59が回転移動する軌跡
KS(図6では、工具ユニット59のプルスタッド63
の位置による軌跡を二点鎖線で図示)、即ち工具交換位
置SLの位置を横切って矢印C方向等に移動することに
なるが、該上把持部43等は、工具交換位置SLにツー
ルマガジン本体69に把持された工具ユニット59が存
在していない際に横切るようにする(即ち、空席の工具
把持部69aを工具交換位置SLに位置決めした状態で
行う)。このように、工具ユニット59Bを把持した工
具把持部69aを、各工具ユニット59のテーパ部62
等を開放状態の上把持部43と下把持部45間を通過さ
せる形で工具交換位置SLに位置決めしたことにより、
上及び下把持部43、45の間に所望の工具ユニット5
9Bの工具ホルダ61が配置されたので、次いで上述し
た駆動用アクチェータ32により、上部クランプ部材3
6を反対方向である矢印D方向に移動駆動させる。よっ
て、上及び下付勢バネ41、42により、上部及び下部
クランプ部材36、37は互いに接近する方向に移動駆
動され、第1、第2リンク50、51によるリンク機構
は、当接用ローラ53側を矢印B方向に転動移動させ、
ピン50a、51a側を矢印C、D方向において互いに
接近する方向に移動させる形で変形する。また、上及び
下把持部43、45が互いに接近移動することにより、
上及び下把持部43、45の間に配置されていた工具ユ
ニット59Bの工具ホルダ61が、図7に示すように、
これら上及び下把持部43、45の上及び下当接面43
a、45aや、プルスタッド用上部及び下部ストッパ手
段46、47を介して挾まれ把持される。即ち、クラン
プ動作が行われた。続けて駆動用アクチェータ32によ
り、上部クランプ部材36を更に矢印D方向に移動駆動
させることにより、クランプ装置33をガイドレール4
9に沿って第2の工具受渡し位置KG2まで移動駆動さ
せ、従ってクランプ装置33に把持された状態の工具ユ
ニット59を第2の工具受渡し位置KG2まで移送す
る。なお、既に説明したように、クランプ装置33が第
1の工具受渡し位置KG1に存在している間は、ロック
部材72とロック用ピン73との係合が解除されていた
が、クランプ装置33が第1の工具受渡し位置KG1か
ら矢印D方向に移動したことにより、これらロック部材
72とロック用ピン73とが再び係合され、上部クラン
プ部材36と下部クランプ部材37がロック部材72を
介して接続された。つまり、把持された工具ユニット5
9Bの不用意な脱落が防止される。
【0029】一方、加工装置4側では、コラム本体7の
矢印E、F方向での移動駆動及びヘッドストック10の
矢印C、D方向での移動駆動により、該ヘッドストック
10に設けられた主軸11を、上述した工具交換位置S
Kに位置決めしておく。その後、例えば図1に示すよう
に、アーム25を後退位置P2に配置し、かつその長手
方向である矢印R、S方向を上下方向にして待機してい
たATC装置19において、該アーム25を回転駆動ユ
ニット22を介して矢印M方向に90度回転させる。こ
れにより、アーム25のうち一方(矢印B側)の工具把
持部25aは、図4の二点鎖線に示すように、クランプ
装置33に把持された状態の工具ユニット59B(図4
では図示せず)に係合し、該アーム25のうち他方(矢
印A側)の工具把持部25aは、図2の二点鎖線に示す
ように、主軸11に装着された状態の工具ユニット59
Aに係合する。次いで、前進・後退駆動ユニット23に
よりアーム25を矢印E方向に前進位置P1まで移動駆
動する。これにより、クランプ装置33に把持されてい
た工具ユニット59Bは、アーム25により矢印E方向
に抜き取られ、主軸11に装着されていた工具ユニット
59Aはアーム25により矢印E方向に抜き取られる。
なお、この抜取りの際には、主軸11側では、図示しな
いコレット駆動手段等を介してコレット15を駆動し、
該コレット15と工具ユニット59Aのプルスタッド6
3との係合を解除しておく。次いで、アーム25を回転
駆動ユニット22を介して矢印M方向に180度回転さ
せ、前進・後退駆動ユニット23によりアーム25を矢
印F方向に後退位置P2まで移動駆動する。これによ
り、クランプ装置33からアーム25に抜き取られた工
具ユニット59Bは、主軸11に装着され、主軸11か
らアーム25に抜き取られた工具ユニット59Aは、ク
ランプ装置33の上及び下把持部43、45の間に挿入
把持されて受渡された。
【0030】その後、駆動用アクチェータ32により上
部クランプ部材36を、図5に示すように矢印C方向に
移動駆動することにより、クランプ装置33を矢印C方
向に第1の工具受渡し位置KG1まで移動駆動し、前記
受渡されて上及び下把持部43、45の間に把持された
工具ユニット59Aを第1の工具受渡し位置KG1まで
移動駆動する。一方、ツールマガジン67側では、ツー
ルマガジン本体69を矢印P、Q方向に移動駆動して、
前記工具ユニット59Aを貯蔵保持すべき所定の工具把
持部69aを工具交換位置SLに位置決めしておく。従
って、工具ユニット59Aが第1の工具受渡し位置KG
1まで移動駆動されたことにより、該工具ユニット59
Aは前記工具交換位置SLに位置決めされている所定の
工具把持部69aに係合された。次いで、駆動用アクチ
ェータ32により上部クランプ部材36を更に矢印C方
向に移動駆動させる。ここでも上述した動作と同様に、
第1、第2リンク50、51によるリンク機構は、当接
用ローラ53側を、リンクストッパ部材70のストッパ
面70a上で転動させる形で矢印A方向に移動させ、ま
た第1、第2リンク50、51のピン50a、51aを
矢印C、D方向において互いに後退する方向に移動させ
る形で変形し、上部及び下部クランプ部材36、37に
は互いに後退する方向の力が作用し、これら上部及び下
部クランプ部材36、37は上及び下付勢バネ11、1
2に対抗する形で互いに後退する方向に移動駆動され
る。つまり、上及び下把持部43、45が互いに後退移
動し、これら上及び下把持部43、45間の工具ユニッ
ト59Aがアンクランプされる。これにより工具ユニッ
ト59Aはツールマガジン67に保持貯蔵され、以上で
工具ユニット59の交換作業が完了した。
【0031】このように、本実施例による工具貯蔵移送
装置30では、クランプ装置33の矢印C、D方向にお
ける移動駆動用に駆動用アクチェータ32を用い、クラ
ンプ装置33の上及び下把持部43、45におけるクラ
ンプ・アンクランプ動作の駆動は、前記駆動用アクチェ
ータ32と、第1、第2リンク50、51によるリンク
機構と、上及び下付勢バネ41、42による付勢機構
と、当接用ローラ53及びリンクストッパ部材70から
なるストップ機構により実現している。よって、例えば
アクチェータ等からなる駆動手段を別個に複数備える必
要が無く、駆動用アクチェータ32等を1つだけ備えて
いればよいので、該工具貯蔵移送装置30の軽量化、小
型化を実現することができる。また、上及び下把持部4
3、45によるクランプ・アンクランプ動作、特にアン
クランプ動作時における上部クランプ部材36の位置の
調節、即ち上部及び下部のクランプ部材36、37間の
分離距離H2(図6に示す)が、ロッド位置調節手段3
2dによりロッド本体32sと、接続部32e側に接続
された上部クランプ部材36との相対位置を調節する形
で容易に行える。更に、クランプ装置33の矢印C、D
方向における移動動作におけるストローク調節は、ロッ
ドストッパ部材71の調節(例えばロッドストッパ部材
71において、ストッパ部71aの矢印C、D方向にお
ける位置を調節)、或いはロッド当接用ローラ53及び
リンクストッパ部材70からなるストップ機構の配置位
置の調節(例えばリンクストッパ部材70において、ス
トッパ面70aの矢印C、D方向における位置を調節)
等により容易に行える。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、工具ホルダ61等の工具ホルダ及び該工具ホル
ダの先端側に装着された工具60等の工具からなる工具
ユニット59等の工具ユニットを複数貯蔵するツールマ
ガジン67等の工具貯蔵手段及び主軸11等の主軸に対
して前記工具ユニットを交換するATC装置19等の工
具交換装置を有し、第1の工具受渡し位置KG1等の第
1の工具受渡し位置において前記工具貯蔵手段との間で
工具ユニットを受渡し、第2の工具受渡し位置KG2等
の第2の工具受渡し位置において前記工具交換装置との
間で工具ユニットを受渡す、マシニングセンタ1等の工
作機械における工具移送装置において、工具貯蔵移送装
置側フレーム31等のフレームを有し、前記フレームに
クランプ装置33等のクランプ部材ユニットを、第1の
方向に、前記第1の工具受渡し位置から前記第2の工具
受渡し位置の間で移動自在に設け、前記クランプ部材ユ
ニットは上部クランプ部材36等の第1のクランプ部材
及び下部クランプ部材37等の第2のクランプ部材を、
該第1のクランプ部材が前記第1の工具受渡し位置側
に、該第2のクランプ部材が前記第2の工具受渡し位置
側にそれぞれ配置された形で、かつこれら第1、第2の
クランプ部材が前記第1の方向において互いに接近・後
退自在となった形で有し、前記クランプ部材ユニットは
上付勢バネ41、下付勢バネ42等のクランプ部材付勢
手段を、前記第1、第2のクランプ部材を互いに接近さ
せようとする方向に付勢自在に有し、前記第1のクラン
プ部材に駆動用アクチェータ32等の駆動手段を、前記
第1のクランプ部材を前記フレームに対して前記第1の
方向に移動駆動自在に設け、前記第1のクランプ部材に
上把持部43等の第1把持部を、前記第2のクランプ部
材に下把持部45等の第2把持部を、前記第1、第2の
クランプ部材が前記第1の方向に互いに接近移動するこ
とにより、これら第1、第2把持部が互いに接近移動
し、これら第1、第2把持部の間において、前記工具ユ
ニットの工具ホルダを挾んで把持し得る形でそれぞれ形
成し、前記第1のクランプ部材に第1リンク50等の第
1リンク部材をピン50a等の第1回動部を中心に回動
自在に枢着し、前記第2のクランプ部材に第2リンク5
1等の第2リンク部材をピン51a等の第2回動部を中
心に回動自在に枢着し、前記第1リンク部材と前記第2
リンク部材をピン52等の枢着部材を介して回動自在に
枢着し、前記枢着部材に当接用ローラ53等のストッパ
当接部を形成し、前記第1の工具受渡し位置に対応した
位置にリンクストッパ部材70等のストッパ部材を、前
記ストッパ当接部が該ストッパ部材に当接し、かつ該当
接した状態で該ストッパ部材上を移動し得るように設け
て構成されるので、本発明による工具移送装置を用いる
と、第1の工具受渡し位置において工具貯蔵手段から工
具ユニットを受取り、受取った工具ユニットを第1の工
具受渡し位置から第2の工具受渡し位置に移送し、移送
してきた工具ユニットを第2の工具受渡し位置において
工具交換装置に受渡す形で、或いは、第2の工具受渡し
位置において工具交換装置から工具ユニットを受取り、
受取った工具ユニットを第2の工具受渡し位置から第1
の工具受渡し位置に移送し、移送してきた工具ユニット
を第1の工具受渡し位置において工具貯蔵手段に受渡す
形で、これら工具移送動作を行う。従って、本発明によ
る工具移送装置のATCシフタユニットでは、クランプ
部材ユニットの第1の方向における移動駆動用に駆動手
段を用い、クランプ部材ユニットの第1、第2把持部に
おけるクランプ・アンクランプ動作の駆動に、前記駆動
手段と、第1、第2リンク部材によるリンク機構と、ク
ランプ部材付勢手段と、ストッパ当接部及びストッパ部
材からなるストップ機構を用いている。よって、該AT
Cシフタユニットには、例えばアクチェータ等からなる
駆動手段を別個に複数備える必要が無く、1つだけ備え
ていればよいので、該工具移送装置の軽量化、小型化を
実現することができる。また、第1、第2把持部による
クランプ・アンクランプ動作や、クランプ部材ユニット
の第1の方向における移動動作におけるストローク調節
は、前記駆動手段側のストローク調節や、ストッパ当接
部及びストッパ部材からなるストップ機構の位置調節等
により容易に行える。
【0033】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による工具移送装置において、前記第1回動部と前記
枢着部材との間の距離L3等の距離と、前記第2回動部
と前記枢着部材との間の距離L4等の距離を等しくし、
前記第1回動部と前記第2回動部を結ぶ線が前記第1の
方向に平行となるように、前記第1、第2回動部を配置
したので、枢着部材のストッパ当接部がストッパ部材に
当接した状態で、第1のクランプ部材を移動駆動させる
際には、第1、第2リンク部材によるリンク機構におい
て、第1、第2回動部側が、第1の方向において等しい
移動量で互いに後退する方向に移動する。よって、第1
の発明による効果に加えて、第1、第2把持部によるク
ランプ・アンクランプ動作は、それぞれ等しい移動量に
よる接近・後退移動で行われるので、これら第1、第2
把持部によるクランプ・アンクランプ動作におけるスト
ローク調節等が扱いやすくなり好都合である。
【0034】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明による工具移送装置において、前記駆動手段は、シリ
ンダ32a等のシリンダ部と、該シリンダ部に対して前
記第1の方向に先端を移動駆動自在となったロッド32
b等のロッド部を有したアクチェータであり、前記ロッ
ド部と前記第1のクランプ部材の間にロッド位置調節手
段32d等のロッド位置調節手段を設けたので、第1の
発明による効果に加えて、例えばアンクランプ時の第1
のクランプ部材の位置の調節、即ち第1及び第2のクラ
ンプ部材間の分離距離H2が、ロッド位置調節手段によ
りロッド部のロッド本体32s等と第1のクランプ部材
の相対位置を調節する形で容易に行えるので都合がよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による工具移送装置の一例が採
用されたマシニングセンタを示した全体斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すマシニングセンタの主軸先
端付近を上方から見た図である。
【図3】図3は、図1に示す工具移送装置のATC装置
を示した斜視図である。
【図4】図4は、図1に示す工具移送装置のATCシフ
タユニットにおける正面図であり、第2の工具受渡し位
置で工具ユニットの受渡しを行おうとしている様子を示
した図である。
【図5】図5は、図4のATCシフタユニットにおける
正面図であり、第1の工具受渡し位置で工具ユニットの
受渡しを行おうとしているクランプ状態での様子を示し
た図である。
【図6】図6は、図4のATCシフタユニットにおける
正面図であり、第1の工具受渡し位置で工具ユニットの
受渡しを行おうとしているアンクランプ状態の様子を示
した図である。
【図7】図7は、図5のX1−Y1線断面図であり、工
具ユニットを把持した状態を示した図である。
【図8】図8は、ロック部材付近における詳細図であ
る。
【図9】図9は、当接用ローラ及びリンクストッパ部材
付近を示した図6における矢印X9矢視詳細図である。
【符号の説明】
1……工作機械(マシニングセンタ) 11……主軸 16……フレーム(工具貯蔵移送装置側フレーム) 19……工具交換装置(ATC装置) 30……工具移送装置(工具貯蔵移送装置) 32……駆動手段(駆動用アクチェータ) 32a……シリンダ部(シリンダ) 32b……ロッド部(ロッド) 32d……ロッド位置調節手段 33……クランプ部材ユニット(クランプ装置) 36……第1のクランプ部材(上部クランプ部材) 37……第2のクランプ部材(下部クランプ部材) 41……クランプ部材付勢手段(上付勢バネ) 42……クランプ部材付勢手段(下付勢バネ) 43……第1把持部(上把持部) 45……第2把持部(下把持部) 50……第1リンク部材(第1リンク) 50a……第1回動部(ピン) 51……第2リンク部材(第2リンク) 51a……第2回動部(ピン) 52……枢着部材(ピン) 53……ストッパ当接部(当接用ローラ) 59……工具ユニット 60……工具 61……工具ホルダ 67……工具貯蔵手段(ツールマガジン) 70……ストッパ部材(リンクストッパ部材) KG1……第1の工具受渡し位置 KG2……第2の工具受渡し位置 L3……距離 L4……距離

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具ホルダ及び該工具ホルダの先端側に装
    着された工具からなる工具ユニットを複数貯蔵する工具
    貯蔵手段及び主軸に対して前記工具ユニットを交換する
    工具交換装置を有し、第1の工具受渡し位置において前
    記工具貯蔵手段との間で工具ユニットを受渡し、第2の
    工具受渡し位置において前記工具交換装置との間で工具
    ユニットを受渡す、工作機械における工具移送装置にお
    いて、 フレームを有し、 前記フレームにクランプ部材ユニットを、第1の方向
    に、前記第1の工具受渡し位置から前記第2の工具受渡
    し位置の間で移動自在に設け、 前記クランプ部材ユニットは第1のクランプ部材及び第
    2のクランプ部材を、該第1のクランプ部材が前記第1
    の工具受渡し位置側に、該第2のクランプ部材が前記第
    2の工具受渡し位置側にそれぞれ配置された形で、かつ
    これら第1、第2のクランプ部材が前記第1の方向にお
    いて互いに接近・後退自在となった形で有し、 前記クランプ部材ユニットはクランプ部材付勢手段を、
    前記第1、第2のクランプ部材を互いに接近させようと
    する方向に付勢自在に有し、 前記第1のクランプ部材に駆動手段を、前記第1のクラ
    ンプ部材を前記フレームに対して前記第1の方向に移動
    駆動自在に設け、 前記第1のクランプ部材に第1把持部を、前記第2のク
    ランプ部材に第2把持部を、前記第1、第2のクランプ
    部材が前記第1の方向に互いに接近移動することによ
    り、これら第1、第2把持部が互いに接近移動し、これ
    ら第1、第2把持部の間において、前記工具ユニットの
    工具ホルダを挾んで把持し得る形でそれぞれ形成し、 前記第1のクランプ部材に第1リンク部材を第1回動部
    を中心に回動自在に枢着し、 前記第2のクランプ部材に第2リンク部材を第2回動部
    を中心に回動自在に枢着し、 前記第1リンク部材と前記第2リンク部材を枢着部材を
    介して回動自在に枢着し、 前記枢着部材にストッパ当接部を形成し、 前記第1の工具受渡し位置に対応した位置にストッパ部
    材を、前記ストッパ当接部が該ストッパ部材に当接し、
    かつ該当接した状態で該ストッパ部材上を移動し得るよ
    うに設けて構成した工具移送装置。
  2. 【請求項2】前記第1回動部と前記枢着部材との間の距
    離と、前記第2回動部と前記枢着部材との間の距離を等
    しくし、 前記第1回動部と前記第2回動部を結ぶ線が前記第1の
    方向に平行となるように、前記第1、第2回動部を配置
    したことを特徴とする請求項1記載の工具移送装置。
  3. 【請求項3】前記駆動手段は、シリンダ部と、該シリン
    ダ部に対して前記第1の方向に先端を移動駆動自在とな
    ったロッド部を有したアクチェータであり、 前記ロッド部と前記第1のクランプ部材の間にロッド位
    置調節手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の工
    具移送装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100995956B1 (ko) 2010-08-13 2010-11-22 대영코어텍(주) 공구교환장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100995956B1 (ko) 2010-08-13 2010-11-22 대영코어텍(주) 공구교환장치

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