JP2003205431A - 自動工具交換方法、長尺工具の工具ホルダ及びタレット旋盤 - Google Patents
自動工具交換方法、長尺工具の工具ホルダ及びタレット旋盤Info
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Abstract
し、工具マガジンに収容することができない寸法の大き
な工具を自動交換可能にする技術手段を得る。 【解決手段】 自動工具交換を行うATC工具台とタレ
ットとを主軸軸線を挟んで対向配置し、タレットにAT
C工具台で使用する長尺工具41を保持する工具ホルダ
42を装着する。工具ホルダ42は、ATC工具台に装
脱される長尺工具41をその長手方向をタレットケース
の端面43に添う方向にして保持する。タレットに装着
された工具ホルダ42は、ATC工具台15の付加工具
マガジンとして機能するが、受渡し装置を必要とせず、
ATC工具台の工具ホルダとの間でNC装置の指令に基
づく刃物台のX−Z軸方向移動により、直接工具交換を
行う。工具ホルダ42は、タレットの工具取付ステーシ
ョンの一箇所に通常の工具と同様な構造で着脱可能に設
けるのが実用的である。
Description
置と、この自動工具交換装置の工具で加工を行う工具台
(以下「ATC工具台」という)と、タレットとを備
え、前記ATC工具台とタレットとを主軸軸線を挟む両
側の位置に配置した旋盤に関するもので、ATC工具台
に装着される工具の収容及び装脱手段に特徴がある方法
及び装置に関するものである。
するのに複数の工具が用いられる。旋盤では、この工具
の交換をタレットの旋回割出で行うタレット旋盤が一般
的であるが、マシニングセンタに用いられているような
自動工具交換で行う旋盤も一部で使用されている。この
自動工具交換を行う旋盤は、自動開閉される工具把持装
置を備えたATC工具台と複数の工具を収容する工具マ
ガジンとを備え、一般的には工具マガジンとATC工具
台との間で工具の受渡しを行う受渡し装置を備えてい
る。
6507号において、主軸軸線の奥側に配置したATC
工具台と主軸軸線の手前側に配置した2台のタレットと
を備えた2主軸対向旋盤を提案している。この2主軸対
向旋盤では、Y軸回りに旋回可能な回転工具軸を設け、
この回転工具軸の先端に工具把持装置(例えばコレット
チャック)を設けている。工具マガジンは左側主軸台の
後方に配置し、左側主軸の背後側の部分に工具受渡し装
置を配置している。工具把持装置に対する工具の装脱
は、回転工具軸をY軸回りに旋回して、工具マガジンの
方向を向けた状態で行うようになっている。なお、Y軸
はZ軸及びX軸に直交する軸で、旋盤におけるZ軸は主
軸方向、X軸はZ軸に直交する工具切り込み方向であ
る。
自動交換するためには、所望の工具が工具マガジンに収
納されていなければならない。一方、工具にはいろいろ
な形状のものがあり、深孔用の中ぐりバイトなどは、他
の工具に比べて寸法が大きい。工具マガジンが工具を選
択するときに工具の移動を伴うため、寸法の大きな工具
(この明細書では「長尺工具」という)を収容可能にし
ようとすると、移動及び受け渡し中における長尺工具と
他の部材との干渉を避ける必要が生じ、工具交換装置が
大型になる。機械はコストや設置面積を考慮しなければ
ならず、そのために工具マガジンに収納可能な工具の寸
法に制限が設けられることになる。
容できない長尺工具を用いる必要があるときは、その工
具を作業者が人手で交換するか、自動工具交換をするの
であれば、長尺工具専用の収納場所を機械内に設ける必
要がある。前者の方法は加工の自動化の障害となり、特
に夜間の無人運転を不可能にする。そこで後者の方法を
採用することが望まれるが、そのような新たな工具の収
納場所を設けることは一般に困難で、もし可能であった
としても、機械のコストを上昇させ、機械の動作を制約
する弊害を伴うことが多い。特に既設の機械に対して長
尺工具の収容と自動交換を実現することは、殆ど不可能
である。
なわち工具マガジンに収容することができない寸法の大
きな工具を自動工具交換可能にする技術手段を得ること
を課題としており、特に既設の旋盤に対しても実施可能
な上記手段を得ることを課題としている。
交換を行うATC工具台とタレットとを主軸軸線を挟ん
で対向配置し、上記タレットに上記ATC工具台で使用
する長尺工具41を保持する工具ホルダ42を装着する
ことにより、上記課題を解決している。
具交換方法は、工具の自動把持装置を備えた工具台15
と、タレット9とを旋盤の主軸を挟む両側に配置し、前
記工具台で使用する長尺工具41を保持する工具ホルダ
42を前記タレットの工具取付ステーションに固定して
設け、前記工具台をタレット9側に向けかつタレットを
割出して当該工具台と工具ホルダとを主軸直角方向に対
向させた状態で、前記工具台15とタレット9との相対
移動により、前記工具ホルダで保持した工具を前記工具
台に装脱するものである。
と工具の自動把持装置を備えた工具台15とが主軸軸線
を挟む両側に配置された自動工具交換装置付きタレット
旋盤の上記工具台のための工具を保持する工具ホルダで
あって、前記タレットの工具取付ステーションに装着さ
れて上記工具台に装脱される長尺工具41をその長手方
向をタレットケースの端面43に添う方向にして保持す
るものである。
自動工具交換装置を備えたタレット旋盤は、主軸軸線の
奥側に配置した自動工具把持装置を備えた工具台15
と、主軸軸線の手前側に配置したタレット9と、主軸台
の奥側に配置された工具マガジン19と、前記タレット
の工具取付ステーションに装着されて前記工具台のため
の工具を保持する工具ホルダ42とを備え、前記工具台
15は工具マガジン側を向く方向と工具ホルダ側を向く
方向とを含む面内で旋回することを特徴とするものであ
る。
ATC工具台15の付加工具マガジンとして機能する
が、受渡し装置を必要とせず、ATC工具台の工具ホル
ダとの間でNC装置の指令に基づく刃物台のX−Z軸方
向ないしX−Y−Z軸方向移動により、直接工具交換を
行う。付加的な工具マガジン49を形成する工具ホルダ
42は、タレット9に固定的に設けることもできるが、
タレットの工具取付ステーションの一箇所に通常の工具
と同様な構造で着脱可能に設けるのがより実用的であ
る。すなわち、そのような装着構造によれば、機械本体
には何ら特別な部材を追加装備する必要がなく、タレッ
トの工具取付ステーションに装着可能な工具ホルダを提
供することと、NC装置のプログラムの変更のみで長尺
工具を用いた全自動加工が可能になる。
その長手方向をタレット9のタレットケース端面43と
略平行にして保持するようにする。これにより、長尺工
具を保持したことによるタレットやタレット刃物台の動
作の制約を生じないようにすることができる。複数の長
尺工具を収納したいときは、旋盤の構造により、タレッ
トの複数の工具ステーションにそれぞれ工具ホルダを設
けて保持するか、1個の工具ホルダに複数の工具を保持
可能にする。ATC工具台の構造にもよるが、長尺工具
はATC工具台との工具受渡しの便宜のため、通常は工
具の長手方向をタレットの半径方向にして保持されるこ
ととなる。タレット又はATC工具台がY軸方向に移動
可能であれば、タレットケースの端面に平行な面内で複
数の工具を並べて保持することも可能である。
て、この発明を更に説明する。図1はこの発明の自動工
具交換装置を備えたタレット旋盤の一例を示した全体斜
視図である。
台1Lと右主軸台1Rとを備えた2主軸対向旋盤で、両
主軸台に軸支された主軸の対向端にそれぞれ左チャック
2L及び右チャック2Rが装着されている。左主軸台1
Lはベッド5に固定であり、右主軸台1RはZ軸方向に
移動可能である。
ないし45度の角度で傾斜したスラント型で、奥側はA
TC刃物台6の移動台7をZ軸方向に案内するガイド面
となっている。主軸台1L、1Rの手前側下方にそれぞ
れZ−X軸方向に移動可能なタレット刃物台8L、8R
が配置されており、両タレット刃物台の対向する端部側
にタレット9L、9Rが装着されている。右主軸台1R
及び2個のタレット刃物台8L、8RのZ軸方向のガイ
ドは、ベッド5の手前側の傾斜した面に設けられてい
る。
向ガイド10に沿ってATC刃物台6のための移動台7
が、Z軸方向に移動可能に装着されている。この移動台
には、Z軸と直交する水平方向の前後ガイド16が設け
られており、図示しない前後移動モータにより、この前
後ガイドに沿って移動する傾斜台17が搭載されてい
る。この傾斜台は、ベッドの手前側のスラント面と等し
い角度の上面を備え、当該上面にX軸方向ガイド11が
設けられている。ATC刃物台6の送り台12は、傾斜
台17に送りモータ13でX軸方向ガイド11に沿って
移動可能に設けられており、この送り台に回転工具を装
着可能な工具軸14を備えたATC工具台15が、工具
軸14をX軸方向に向けた位置を原点として、Y軸回り
に±90度づつ旋回可能に装着されている。
れた図示しないロック装置により、その回転を強固に固
定できるようになっている。従って、工具軸14にフラ
イスやドリル等の回転工具を取付けることができるとと
もに、工具軸14をロックした状態で旋削刃物(バイト
など)を取付けることも可能である。
物台6に装着する工具の工具マガジン19が配置され、
この工具マガジンの工具をATC刃物台の工具軸14に
着脱する工具受け渡し装置20が設けられている。図の
工具マガジン19は、旋盤に対して外側を向く方向に多
数のホルダ21を連結した周回チェン22を配置し、ホ
ルダに装着された工具の一つを周回チェンの周回によっ
て工具受け渡し装置20との受け渡し位置に位置決めす
ることにより、工具の選択を行う構造のものである。
爪を備えた旋回アーム23を備えた構造で、この旋回ア
ームはZ軸方向に延びるガイドレール24に沿って往復
動するトラバーサ25に装着されている。工具交換を行
うときは、ATC刃物台6が原点(ホームポジション)
に復帰し、ATC工具台15はB軸回りに−90度の位
置に移動して、工具軸を工具受け渡し装置側に向ける。
この状態でシャッタ26を開き、移動台7をATC側に
移動して工具受け渡し装置20との間で工具交換を行
う。
一箇所に長尺工具41のための工具ホルダ42が装着さ
れている。この工具ホルダは、当該タレットに装着され
る工具と同様な構造でタレット9Rに固定される台座5
0を備えており、この台座からタレットケースの端面4
3を越えてZ軸方向に延びる一対の保持爪44を備えて
いる(図4、5参照)。
51で台座50に揺動可能に枢着され、この支点ピンを
越えて延びる操作杆52側に装架した引っ張りばね53
で開く方向に付勢されている。一対の操作杆52の端部
の間には、タレットケースの半径方向の楔杆54が介在
している。この楔杆は、台座50に軸方向移動可能に挿
通され、クランプばね55でタレットケースの半径方向
外側に向けて付勢されている。楔杆54がクランプばね
55の付勢力で半径方向外側に移動したとき、楔杆54
は操作杆52を外向きに押し、保持爪44は閉じる方向
に揺動する。楔杆54の先端は台座50を越えて突出し
ており、工具ホルダ42をATC工具台15に向けて割
り出したとき、この突出した楔杆の先端は、ATC工具
台側を向く。ATC工具台15には、タレットケースと
対向したときに楔杆54の先端と対向するシリンダ56
が装着されている。
具軸14の先端の工具チャックに嵌着されるシャンク4
5と工具本体46との間に断面逆台形の周溝を備えた把
持部47が設けられている。上記工具ホルダの保持爪4
4は、この把持部47の周溝に嵌合して長尺工具41を
保持する(図3参照)。
長尺工具の把持部47と工具ホルダの保持爪44とを対
向させて、両者をX軸及びZ軸方向に接近及び離隔させ
ることにより、工具ホルダ42と工具軸14との間での
長尺工具41の受け渡しが行われる。長尺工具41が工
具ホルダ42に保持されたときには、当該長尺工具41
は、その長手方向をタレットケースの端面43に平行な
面内で、その軸をタレットの直径方向にして保持される
ことになる。
工を行うときは、前述した動作により工具マガジン19
との間で必要な工具の交換を行う。工具マガジン19に
収納できないような長尺工具を使用するときは、タレッ
ト9Rに工具ホルダ42を装着し、当該工具ホルダに使
用したい長尺工具41を収納しておく。そして長尺工具
での加工を行うときは、ATC工具台15は前工程で使
用した工具を工具マガジン19に戻し、工具軸14をX
軸方向に向け、タレット9Rを割出して工具ホルダ42
を工具軸14側に向ける。そして工具軸14と長尺工具
41とをワークが存在しない領域に移動し、X軸方向に
接近させることにより、長尺工具のシャンク45を工具
軸の先端の工具チャック48に差込む。そして工具チャ
ック48で長尺工具41を把持した後、ATC工具台の
シリンダ56で楔杆54を押して保持爪44を開き、タ
レット9Rを図6のZ軸方向右側に移動させることによ
り、長尺工具41を工具ホルダ42から離脱させる。
5に装填されるから、長尺工具41によるワークの加工
を行う。一般に長尺工具によるワークの加工は、左右の
チャック2L、2Rに把持されたワークの間に大きな間
隔を開けた状態で行われるので、ワークが存在しない領
域でのATC工具台15とタレット9Rとの間での長尺
工具41の授受に支障が生ずることはない。長尺工具で
の加工が終了したら、上記と逆の動作で長尺工具41を
工具ホルダ42に戻してやればよい。タレット9Rは、
長尺工具の授受を行わないときは、タレットに装着した
他の工具でワークの加工を行う。
する工具ホルダの実施例を示したものである。図1に示
した旋盤は、ATC工具台15がY軸方向に移動可能で
あるので、図7に示すように、1個の工具ホルダ42に
タレットケースの端面43と平行な面内で複数の長尺工
具を平行に保持する複数の保持爪44を設けた構造を採
用することができる。この構造によれば、タレット9R
の工具取付ステーションの一箇所に装着した工具ホルダ
42で複数の長尺工具を保持することが比較的容易に可
能になる。
に示したような2タレット型の旋盤では、両側のタレッ
トにそれぞれ設けることが可能である。なお、長尺工具
の長さがタレット9Rの旋回中心軸を越えない長さであ
れば、工具ホルダ42をタレット9Rの複数の工具ステ
ーションに設けて、それぞれに工具を保持させることが
可能である。
旋盤の一例を示した全体斜視図
図
図と長尺工具の斜視図
レット、主軸台の関係を示した模式図
Claims (3)
- 【請求項1】 工具の自動把持装置を備えた工具台(15)
と、タレット(9)とを旋盤の主軸を挟む両側に配置し、
前記工具台で使用する長尺工具(41)を保持する工具ホル
ダ(42)を前記タレットの工具取付ステーションに固定し
て設け、前記工具台をタレット(9)側に向けかつタレッ
トを割出して当該工具台と工具ホルダとを主軸直角方向
に対向させた状態で、前記工具台(15)とタレット(9)と
の相対移動により、前記工具ホルダで保持した工具を前
記工具台に装脱することを特徴とする、旋盤における自
動工具交換方法。 - 【請求項2】 タレット(9)と工具の自動把持装置を備
えた工具台(15)とが主軸軸線を挟む両側に配置された自
動工具交換装置付きタレット旋盤の上記工具台のための
工具を保持する工具ホルダであって、前記タレットの工
具取付ステーションに装着されて上記工具台に装脱され
る長尺工具(41)をその長手方向をタレットケースの端面
(43)に添う方向にして保持する、長尺工具の工具ホル
ダ。 - 【請求項3】 主軸軸線の奥側に配置した自動工具把持
装置を備えた工具台(15)と、主軸軸線の手前側に配置し
たタレット(9)と、主軸台の奥側に配置された工具マガ
ジン(19)と、前記タレットの工具取付ステーションに装
着されて前記工具台の為の工具を保持する工具ホルダ(4
2)とを備え、前記工具台(15)は工具マガジン側を向く方
向と工具ホルダ側を向く方向とを含む面内で旋回するこ
とを特徴とする、自動工具交換装置を備えたタレット旋
盤。
Priority Applications (1)
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JP2002002699A JP3995936B2 (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | 自動工具交換方法、長尺工具の工具ホルダ及びタレット旋盤 |
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