JPH1076160A - 水添触媒とそれを利用するアミノメチル化合物の製法 - Google Patents

水添触媒とそれを利用するアミノメチル化合物の製法

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JPH1076160A
JPH1076160A JP8234289A JP23428996A JPH1076160A JP H1076160 A JPH1076160 A JP H1076160A JP 8234289 A JP8234289 A JP 8234289A JP 23428996 A JP23428996 A JP 23428996A JP H1076160 A JPH1076160 A JP H1076160A
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catalyst
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zinc
ring
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Kohei Morikawa
宏平 森川
Sukeishi Suyama
右石 須山
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基を共
に水素化することができ、しかもこれまでの水素下(水
添)条件に比べて温和な条件、特に低圧で行うことがで
きる水添触媒を提供する。 【解決手段】 金属A(ルテニウム)、金属B(コバル
ト、鉄、ニッケル、亜鉛から少なくとも1種)と金属C
(アルミニウム、シリコン、亜鉛、マグネシウムから少
なくとも1種、ただし亜鉛は金属Bと金属Cから同時に
選ばれることはない。また亜鉛が金属Bまたは金属Cか
ら選ばれた場合は、亜鉛を金属Bとした時あるいは金属
Cとした時のいずれかの場合にこの条件を満たせば良
い)が以下の条件を満たす合金 (式中、a,b,cは各
々金属A、金属B、金属Cの重量を示す。) (a+b)/(a+b+c)=0.10〜0.85(重量比) b/(a+b)=0.01〜0.5(重量比) を展開して得られるラネー触媒とその触媒を使用する芳
香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基を共に水素化する
対応のアミノメチル化合物の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な水添触媒、触
媒用合金およびその触媒を用いて芳香族シアノ化合物と
水素とを反応させ芳香環とシアノ基を共に水素化し対応
するアミノメチル化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基
を共に水素化する場合において、芳香環を水素化するの
に適した触媒とシアノ基を水素化するのに適した触媒と
は必ずしも一致せず、そのため工業的には、シアノ基を
水素化する工程と芳香環を水素化する工程で異なる触媒
を使用する必要があり、所謂、二段階反応 (二工程) が
採用されている。それ故、シアノ基と芳香環とを共に水
素化するのに適した触媒を開発して、芳香族シアノ化合
物を工業的に有利な一工程、所謂、一段階反応で水素化
してその対応するアミノメチル化合物を製造する方法が
求められている。
【0003】一段階反応の製造方法としては、特開昭51
-68540号公報には担持型のロジウム触媒を用いてアンモ
ニア存在下で35〜140 Kg/cm2 の水素分圧でイソ−ま
たはテレフタロニトリルを水素添加して1,3-または1,4
−ビス−( アミノメチル) −シクロヘキサンを製造する
方法、特開平6-27936 号公報には担持型のルテニウム触
媒を用いてアンモニアの存在下で50〜150 気圧の水素分
圧で芳香族ジニトリルを水素化してビス (アミノメチ
ル) シクロヘキサンを製造する方法、また米国特許第40
70399 号公報には酸化物担体上にルテニウムとパラジウ
ムを担持させた触媒をアンモニアの存在下で750psi 以
上の水素分圧でテレフタロニトリルを水素化して1,4 −
ビス−( アミノメチル) −シクロヘキサンを製造する方
法が提案されている。しかしながら、これらの方法は水
素化反応時にアンモニアを存在させることが必須であ
り、反応圧力も35Kg/cm2 以上と比較的高い圧力を必
要とするなどの問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、芳香
族シアノ化合物の芳香環とシアノ基とを共に比較的低圧
で、しかもアンモニアの存在を必須とせずに、一段階で
水素化することができる水素添加用触媒( 以下、水添触
媒という。) を提供し、かつ芳香族シアノ化合物をかか
る水添触媒を使用して対応する芳香環が水素化された環
式のアミノメチル化合物の製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的、課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、金属
Aとしてルテニウム、金属Bとしてコバルト、鉄、ニッ
ケル、亜鉛から選ばれる少なくとも1種類の金属と金属
Cとしてアルミニウム、シリコン、亜鉛、マグネシウム
から選ばれる少なくとも1種類の金属が一定の条件を満
たしてなる合金を展開して得られるラネー触媒(以下修
飾ラネーRu触媒という。)が有機化合物を水素化する
のに極めて効果的な水添触媒であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、次に関する。 (1)金属Aとしてルテニウム、金属Bとしてコバル
ト、鉄、ニッケル、亜鉛から選ばれる少なくとも1種類
の金属と金属Cとしてアルミニウム、シリコン、亜鉛、
マグネシウムから選ばれる少なくとも1種類の金属が以
下の条件 (a+b)/(a+b+c)=0.10〜0.85 b/(a+b)=0.01〜0.5 (式中、a,b,cは金属A、金属B、金属Cの重量を
それぞれ表わす。ただし、亜鉛は金属Bと金属Cから同
時に選ばれることはなく、亜鉛を金属Bとした場合ある
いは金属Cとした場合のいずれかの場合にこの条件を満
たせばよい。) を満たしてなる合金を展開して得られる
ことを特徴とするラネー触媒。 (2)芳香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基を共に水
素化する水添触媒である上記(1)のラネー触媒。 (3)芳香族シアノ化合物と水素とを上記(1)の水添
触媒の存在下で芳香環とシアノ基を共に水素化し、対応
するアミノメチル化合物を製造する方法。 (4)芳香族シアノ化合物がジシアノベンゼンであり、
アミノメチル化合物が対応するアミノメチル化合物であ
る上記(3)の製造方法以下本発明を詳細に説明する。 (5)上記(1)記載のラネー触媒用合金。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。ラ
ネー触媒は水素化反応の触媒としては知られているが、
修飾ラネーRu触媒を芳香族シアノ化合物の水素化反応
で芳香環とシアノ基とを共に水素化する場合の触媒とし
ては、これまで知られていない。従来提案されていた貴
金属系の担持型触媒では、かかる水素化反応においては
アンモニアの存在が必須であったが、本発明の水添触媒
ではアンモニアの存在が必須ではなく、しかも、反応は
比較的に温和な条件で行うことができる。ここでラネー
触媒とは、例えば、アルミニウム、シリコン、亜鉛、マ
グネシウムなどのアルカリまたは酸に可溶な金属とアル
カリまたは酸に不溶な金属との合金を製造した後、この
合金をアルカリまたは酸によってアルカリまたは酸に可
溶な金属を溶出して得ることができる金属触媒のことで
ある。
【0008】次に、本発明の水添触媒である修飾ラネー
Ru触媒の製造方法を以下に説明する。本発明におい
て、酸またはアルカリに可溶な金属(金属C)としてア
ルミニウムが好適に用いられる。その理由はアルミニウ
ムが経済的に安価に入手でき、取り扱いが容易であり、
かつ安全性が高いからである。アルミニウムを用いる場
合は、ルテニウム(金属A)とコバルト、鉄、亜鉛、ニ
ッケルのうちから選ばれる少なくとも1種類の金属(金
属B)(以下金属Aと金属Bの両者を「ルテニウム等」
とする。)との合計の15〜90重量%のアルミニウムにル
テニウム等を溶解して、アルミニウムとルテニウム等の
合金を製造し、次いで適当な粒度に粉砕するとか、ある
いは溶融した合金をガスアトマイズ法などを用いてスプ
レー状にして急冷凝固して微粒子状または粉末状の合金
を製造する。合金の組成としてはアルミニウム:ルテニ
ウム等 = 90 〜15:10〜85(重量比で合計が100)であ
り、特に40〜60:60〜40の範囲が好ましい。
【0009】使用形態によるが、一般的にいえば、本発
明で用いる合金の粒子サイズとしては、工業レアメタ
ル, No, 108, 31 ページ(1994)に例示されているよう
な「高周波誘導溶解ガスアトマイズ法」で製造される微
粒子、または特公昭59-29928号公報に開示されているよ
うな不活性ガス中で溶融合金を噴霧して得られた粉末状
のものを好適に使用すことができる。
【0010】合金中のルテニウムはルテニウム等の50〜
99重量%含有することが適当である。上記のようにして
得られた微粒子状または粉末状の合金は、アルカリまた
は酸により展開される。例えば、苛性アルカリの水溶液
と反応させることにより展開する。展開に使用する苛性
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
が好ましい。使用する苛性アルカリの量は合金中のアル
ミニウム量、展開の度合を考慮して定める。通常苛性ア
ルカリの濃度は約2〜40%、展開温度は氷冷温度〜120
℃くらいである。展開時間は合金中のアルミニウム含有
量、粒度、苛性アルカリの濃度などによっても異なる
が、通常は少なくとも1時間以上展開する。展開後は水
洗を行って触媒中の苛性アルカリを除去しておくことで
修飾ラネーRu触媒を微粒子または粉末状で得ることが
できる。粒状の修飾ラネーRu触媒を得たいときは同様
な条件で粒子の表面のみを展開する。
【0011】金属Cとしてシリコン、亜鉛、またはマグ
ネシウムが用いられた場合やアルミニウムと併用した場
合も上記に準じて本発明の水添触媒を製造することがで
きる。本発明の水添触媒は、担時型触媒と比べて反応性
が高く、従って、温和な条件で芳香族ジシアノ化合物の
芳香環の水素化(核水添)とシアノ基のシアノメチル基
への水素化を共に行うことができる。このように本発明
の水添触媒である修飾ラネーRu触媒が担持型触媒と比
べて高い反応性を示すのは、理由は必ずしも明確ではな
いが、担持型触媒では担体上の金属を高分散することが
可能であるが金属の担持力に限界があり、一方、修飾ラ
ネーRu触媒は金属由来の活性点密度が高く水素化の触
媒効率が優れているものと考えられる。
【0012】本発明での芳香族シアノ化合物から芳香環
とシアノ基を共に水素化して対応するアミノメチル化合
物を製造する方法について説明する。本製造方法は次の
反応式 Ar-CN + nH2 → s ・Ar-CH2NH2 (式中、Arは芳香環を、n は水素化に要する化学量論的
個数を、s ・Arは水素で飽和されたArを示す。)によっ
て示されるように、芳香族シアノ化合物 Ar-CNと水素と
を本発明の水添触媒の存在下で反応させて、芳香環 Ar
を水素で飽和された s・Arに還元すると共にシアノ基 C
N をアミノメチル基 CH2NH2 に還元し芳香環が水素化さ
れたアミノメチル化合物を製造するものである。
【0013】本方法で使用される芳香族シアノ化合物は
一般に芳香族性を有する環にシアノ基が置換された化合
物を使用することができる。この場合、シアノ基は1個
とは限らず、複数個であってもよい。特にシアノ基は1
〜3個が好適である。芳香族性を有する環としては、例
えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環、
アズレン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン
環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノ
リン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン
環、シノリン環などが挙げられる。また、これらの環集
合や複数個の環を2価の有機基を介して有するものも本
方法の Ar に含まれる。好ましくはベンゼン環、ナフタ
レン環、ピリジン環またはそれらの環集合あるいはそれ
らがメチレン基、−O −、などを介しているものなどで
ある。また、これらの芳香環にはハロゲン原子、非環式
アルキル基、環式アルキル基、アルコキシ基などの有機
基が置換されていてもよい。
【0014】具体的には、ベンゾニトリル、フタロニト
リル、イソフタロニトリル、テレフタロニトリル、2 −
クロロベンゾニトリル、2 −メチルベンゾニトリル、3
−メチルベンゾニトリル、4 −メチルベンゾニトリル、
4 −エトキシベンゾニトリル、2 −クロロテレフタロニ
トリル、4, 4' −ジシアノ−ビフェニル、1 −シアノナ
フタレン、2 −シアノナフタレン、1, 4−ジシアノナフ
タレン、1, 5−ジシアノナフタレン、1, 6−ジシアノナ
フタレン、2, 5−ジシアノナフタレン、2, 6−ジシアノ
ナフタレン、2 −シアノピリジン、3 −シアノピリジ
ン、4 −シアノピリジン、2, 5−ジシアノピリジンなど
が例示される。好適にはフタロニトリル、イソフタロニ
トリル、テレフタロニトリル、4, 4' −ジシアノ−ビフ
ェニルが使用される。製造されるアミノメチル化合物
は、例えば、ベンゾニトリルの場合はシクロヘキシルメ
チルアミン、イソフタロニトリルの場合は1, 3ービス
(アミノメチル)−シクロヘキサン、4 −シアノピリジ
ンの場合は4 −アミノメチル−ピペリジンなどのように
芳香族シアノ化合物に対応する化合物である。特に、フ
タロニトリル、イソフタロニトリル、テレフタロニトリ
ルおよびその置換体(本発明においてはジシアノベンゼ
ン化合物という)の対応するビス(アミノメチル)−シ
クロヘキサン化合物はポリアミド樹脂の原料やエポキシ
硬化剤として有用であり、また当該ビス(アミノメチ
ル)−シクロヘキサン化合物から容易に誘導できるジイ
ソシアナート類は、例えば、レンズ用樹脂モノマーとし
て利用できる。
【0015】反応方式としては、液相懸濁反応、液相固
定床反応あるいは気相反応のいずれでも採用することが
できる。また、溶媒を用いてもよいし、無溶媒でもよ
い。溶媒を使用する場合は、水素価(水添)反応で使用
される溶媒であれば特に制限はない。水添反応で通常使
用されているアルコール系溶媒、エーテル系溶媒などが
好適な溶媒の例として挙げられる。アルコール系溶媒、
エーテル系溶媒としては、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n −ブタノール、シクロヘキサノー
ル、エチレングリコール、1, 4−ブタンジオール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフランなどが例示される。こ
れらの溶媒は単独でも2 種以上を混合しても使用でき
る。溶媒中または反応液中に適度な量の水を加えること
により反応成績を向上させる場合があり、好適に含水有
機溶媒を使用することができる。
【0016】本発明の製造方法においては、無機塩基、
例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸
化物、炭酸塩またはアルコキサイドなどを単独または複
数添加することによって、反応成績を向上させる場合が
ある。本発明の製造方法においては、反応温度は常温〜
200 ℃、好ましくは常温〜150 ℃の範囲で行うことがで
きる。常温未満では十分な水素化の反応速度が得られ
ず、200 ℃または、150 ℃を超えても顕著な有意性は認
められず経済的に不利であり、耐高温性が乏しい置換基
を有する芳香族シアノ化合物では熱分解を生ずる傾向に
あり好ましくない。
【0017】本発明での水素化反応時の圧力は水素分圧
で1〜100 kg/cm2 が適当であり、特に数 kg/cm2
〜35kg/cm2 という低圧においても十分な反応成績が
得られる。反応時間は、反応温度、圧力、触媒の種類、
反応基質(原料)の反応性などにより定まるが、目的と
する反応が完結するのに十分な時間であればよく、通常
1 〜24時間くらいである。反応に使用される触媒量は反
応原料100 重量部に対し、0.1 〜100 重量部であること
が望ましいが、反応温度または水素分圧などの諸条件に
応じ実用的な反応速度が得られる範囲において任意に選
択できる。本発明で使用される水素は必ずしも高純度ガ
スである必要はなく、水素化反応に顕著な影響を与えな
い不活性ガスなどが含まれていても差し支えない。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の内容をより具
体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り
以下の実施例に限定されるものではない。
【0019】実施例1 ルテニウム金属45重量%、コバルト金属5重量%、アル
ミニウム金属50重量%の組成の混合物からアルゴン気流
中ボタンアーク溶解法により合金を調整した。この合金
を粉砕して100 メッシュ通過品を回収した。この合金粉
末40g を窒素雰囲気下で90℃に加熱した17重量%の水酸
化ナトリウム水溶液320g中に20分間かけて投入し、その
後2時間90℃に保った。脱気水を用い、傾斜法による水
洗を洗浄液のpHが9.5 になるまで繰り返し、コバルト
変性ラネールテニウム触媒を得た。
【0020】実施例2 コバルト金属5重量%を亜鉛金属5重量%に変える以外
は実施例1と同様に行い、亜鉛変性ラネールテニウム触
媒を得た。 実施例3 コバルト金属5重量%をニッケル金属5重量%に変える
以外は実施例1と同様に行い、ニッケル変性ラネールテ
ニウム触媒を得た。 実施例4 コバルト金属5重量%を鉄金属5重量%に変える以外は
実施例1と同様に行い、鉄変性ラネールテニウム触媒を
得た。
【0021】実施例5 100mL のオートクレーブ中に30mLのジオキサン、1.6mL
の水、3g のテレフタロニトリル、0.01g の水酸化ナト
リウム、実施例1で得た2g の触媒を仕込み、常温で水
素圧を1MPa にした。常温でよく撹拌しながら水素化反
応をスタートさせた。温度を徐々に上げ最終的に90℃と
した。温度上昇中及び90℃になった後も水素吸収速度を
監視しながら、水素圧が0.5MPaになった時点で再び水素
圧を1MPa に戻す操作を繰り返した。10分間の圧力変化
が0.03MPa になった時点で反応を終了した。触媒をろ過
により除去し、得られた反応液をGC内標法で分析したと
ころ、テレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、
1,4 −ビスアミノメチルシクロヘキサンの収率は84%で
あった。
【0022】実施例6 触媒を実施例2で得たものに変えた以外は実施例5と同
様の条件で反応を行った。テレフタロニトリルの転化率
は99%以上であり、1,4 ービスアミノメチルシクロヘキ
サンの収率は83%であった。
【0023】実施例7 100mL のオートクレーブ中に30mLイソプロピルアルコー
ル、3gのテレフタロニトリル、0.01g の水酸化ナトリウ
ム、実施例1で得た2gの触媒を仕込み、常温で水素圧を
3MPaにした。常温でよく撹拌しながら水素化反応をスタ
ートさせた。温度を徐々に上げ最終的に90℃とした。温
度上昇中及び90℃になった後も水素吸収速度を監視しな
がら、水素圧が2.5MPaになった時点で再び水素圧を3MPa
に戻す操作を繰り返した。10分間の圧力変化が0.03MPa
になった時点で反応を終了した。触媒をろ過により除去
し、得られた反応液をGC内標法で分析したところ、テレ
フタロニトリルの転化率は99%以上であり、1,4 −ビス
アミノメチルシクロヘキサンの収率は73%であった。
【0024】実施例8 触媒を実施例2で得たものに変えた以外は実施例7と同
様の条件で反応を行った。テレフタロニトリルの転化率
は99%以上であり、1,4 ービスアミノメチルシクロヘキ
サンの収率は68%であった。 実施例9触媒を実施例3で得たものに変えた以外は実施
例7と同様の条件で反応を行った。テレフタロニトリル
の転化率は99%以上であり、1,4 −ビスアミノメチルシ
クロヘキサンの収率は61%であった。
【0025】実施例10 触媒を実施例4で得たものに変えた以外は実施例7と同
様の条件で反応を行った。テレフタロニトリルの転化率
は99%以上であり、1,4 ービスアミノメチルシクロヘキ
サンの収率は81%であった。 実施例11 テレフタロニトリルをイソフタロニトリルに変え、水酸
化ナトリウムを加えなかった以外は実施例5と同様の条
件で反応を行った。イソフタロニトリルの転化率は99%
以上であり、1,3 −ビスアミノメチルシクロヘキサンの
収率は71%であった。
【0026】実施例12 テレフタロニトリルを4 −シアノピリジンに変え、水酸
化ナトリウムを加えなかった以外は実施例5と同様の条
件で反応を行った。4 −シアノピリジンの転化率は99%
以上であり、4 −アミノメチルピペリジンの収率は90%
であった。
【0027】
【発明の効果】本発明のラネー触媒を使用することによ
って、芳香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基を共に水
素化することができ、しかもこれまでの水素化(水添)
条件に比べて温和な条件、特に低圧で行うことができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07D 211/58 C07D 211/58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属Aとしてルテニウム、金属Bとして
    コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛から選ばれる少なくとも
    1種類の金属と金属Cとしてアルミニウム、シリコン、
    亜鉛、マグネシウムから選ばれる少なくとも1種類の金
    属が以下の条件 (a+b)/(a+b+c)=0.10〜0.85 b/(a+b)=0.01〜0.5 (式中、a,b,cは金属A、金属B、金属Cの重量を
    それぞれ表わす。ただし、亜鉛は金属Bと金属Cから同
    時に選ばれることはなく、亜鉛を金属Bとした場合ある
    いは金属Cとした場合のいずれかの場合にこの条件を満
    たせばよい。) を満たしてなる合金を展開して得られる
    ことを特徴とするラネー触媒。
  2. 【請求項2】 芳香族シアノ化合物の芳香環とシアノ基
    を共に水素化する水添触媒である請求項1記載のラネー
    触媒。
  3. 【請求項3】 芳香族シアノ化合物と水素とを請求項1
    記載のラネー触媒の存在下で反応させ芳香環とシアノ基
    を共に水素化し対応するアミノメチル化合物を製造する
    方法。
  4. 【請求項4】 芳香族シアノ化合物がジシアノベンゼン
    である請求項3 記載の対応するアミノメチル化合物を製
    造する方法。
  5. 【請求項5】 金属Aとしてルテニウム、金属Bとして
    コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛から選ばれる少なくとも
    1種類の金属と金属Cとしてアルミニウム、シリコン、
    亜鉛、マグネシウムから選ばれる少なくとも1種類の金
    属が以下の条件 (a+b)/(a+b+c)=0.10〜0.85 b/(a+b)=0.01〜0.5 (式中、a,b,cは金属A、金属B、金属Cの重量を
    それぞれ表わす。ただし、亜鉛は金属Bと金属Cから同
    時に選ばれることはなく、亜鉛を金属Bとした場合ある
    いは金属Cとした場合のいずれかの場合にこの条件を満
    たせばよい。) を満たしてなるラネー触媒用合金。
JP8234289A 1996-09-04 1996-09-04 水添触媒とそれを利用するアミノメチル化合物の製法 Pending JPH1076160A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002201163A (ja) * 2000-11-16 2002-07-16 Basf Ag ニトリルを第一アミンに連続的水素添加する方法
KR100420454B1 (ko) * 1998-11-05 2004-03-02 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 라니 코발트 촉매 및 이 촉매를 사용하여 유기 화합물을수소화하는 방법
EP1939177A3 (de) * 2006-12-27 2011-10-12 Saltigo GmbH Verfahren zur Herstellung von 2-Aminomethylpiperidin
JP2013527855A (ja) * 2010-05-07 2013-07-04 アルケマ フランス メタセシス段階を含む飽和アミノ酸または飽和アミノエステルの製造方法
CN109382100A (zh) * 2018-11-12 2019-02-26 大连理工大学 一种选择加氢获取1,4-丁烯二醇的含锌金属间化合物催化剂及其制备方法

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