JPH1075364A - 画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法および装置 - Google Patents

画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法および装置

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JPH1075364A
JPH1075364A JP8182156A JP18215696A JPH1075364A JP H1075364 A JPH1075364 A JP H1075364A JP 8182156 A JP8182156 A JP 8182156A JP 18215696 A JP18215696 A JP 18215696A JP H1075364 A JPH1075364 A JP H1075364A
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雅彦 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法およ
び装置において、エッジ部近傍にアーチファクトを発生
させることなく、良好なダイナミックレンジ圧縮処理を
行う。 【解決手段】 ボケ画像信号作成手段1により原画像信
号Sorg に基づいて互いに周波数応答特性が異なるボケ
画像信号Susk (k=1〜n)を作成し、帯域制限画像
信号作成手段2により、ボケ画像信号Susk に基づいて
複数の帯域制限画像信号を作成する。変換手段3によ
り、複数の帯域制限画像信号のうち所定の閾値よりも絶
対値が大きい帯域制限画像信号の絶対値を小さくし、積
算手段4により変換された帯域制限画像信号を積算して
積算信号を作成する。そして、減算手段6により原画像
信号Sorg から積算信号を減算して得た差分信号を変換
して原画像信号Sorg と加算し、コントラストが圧縮さ
れた処理済画像Sprocを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原画像を表す原画像
信号を処理して原画像よりもダイナミックレンジの狭い
画像を担持する処理済画像信号を求める画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】画像を表す画像信号を得、この画像信号
に適切な画像処理を施した後、画像を再生表示すること
が種々の分野で行われている。非鮮鋭マスク(以下ボケ
マスクという)を用いた画像処理は、このような画像処
理の1つであり、例えば本出願人が特開昭55-163472 号
公報、特開昭55-87953号公報等により提案している周波
数強調処理などに適用されている。
【0003】このような画像処理では、非鮮鋭マスク画
像信号(以下ボケ画像信号という)は、原画像信号に基
づく所定の演算によって作成される。原画像信号Sorg
に基づいてボケ画像信号Susを作成する方法としては、
例えばその原画像を構成する画素の1画素おきに、各画
素の周囲のM×Nの範囲内の原画像信号Sorg につい
て、 Sus=ΣSorg /(M×N) …(1) なる演算を行うといった方法が用いられている。
【0004】本出願人は、このボケ画像信号を用いて、
原画像の最高濃度と最低濃度との差すなわちダイナミッ
クレンジを狭めるように高濃度域もしくは低濃度域ある
いは画像全体のコントラストを下げる画像のダイナミッ
クレンジ圧縮処理方法を提案している(例えば特開平3-
222577号)。この方法は、原画像に基づいてボケ画像信
号Susを求め、このボケ画像信号Susの値が増大するに
つれて単調減少する関数をf(Sus)としたとき、下記
の式(2) Sproc=Sorg +f(Sus) …(2) にしたがって原画像よりもダイナミックレンジの狭い画
像を担持する処理済画像信号Sprocを求めるものであ
る。この方法によれば、低濃度領域のみならず高濃度領
域のダイナミックレンジをも良好に圧縮でき、また関数
f(Sus)の微係数を連続させることにより、偽輪郭が
生じる問題もなくなり、濃度域を圧縮することにより画
像内の適正観察領域を広げるとともに、各領域内の微細
構造の観察適正をも確保することができる。
【0005】また、いわゆる断層撮影法(たとえば、特
開昭58-67245号公報参照)により得られた放射線画像
(断層撮影画像)中の観察の対象となる中央領域におい
て、撮影対象とされた断層面以外に存在する放射線透過
量の大きく変化した部分の像が記録シートの移動方向に
沿って生ずる障害陰影(以下これを流れ像と称する)を
除去するための画像処理方法も行われている(たとえば
特開平3-276265号等)。この方法は、断層撮影により得
られた放射線画像の画像信号のうち、流れ像に対応する
低空間周波数成分を除去することにより、流れ像が除去
された画像を生成するようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ボケ画像信号を用
いたダイナミックレンジ圧縮処理方法では、画像の濃度
が急激に変化しているエッジ部の近傍においてボケ画像
信号を作成する場合、図35に示すようにM×Nのマスク
内にエッジ部が含まれてしまうため、そのボケ画像信号
がエッジ部の濃度に影響されてしまい、このボケ画像信
号により処理が行われた画像に、オーバーシュート、ア
ンダーシュートあるいは偽輪郭などのアーチファクトが
発生し、これにより画質が低下してしまうという問題が
ある。
【0007】本発明は上記事情に鑑み、エッジ部近傍に
アーチファクトを発生させることなくダイナミックレン
ジ圧縮処理を行うことができるダイナミックレンジ圧縮
処理方法および装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理方法および装置は、原画像を表す原
画像信号に、該原画像の低周波成分に関する信号を加算
することにより、該原画像のダイナミックレンジを圧縮
するダイナミックレンジ圧縮処理方法において、前記原
画像信号に基づいて、互いに周波数応答特性が異なる複
数の非鮮鋭マスク画像信号を作成し、前記原画像信号お
よび前記複数の非鮮鋭マスク画像信号、または前記複数
の非鮮鋭マスク画像信号に基づいて、前記原画像信号の
複数の周波数帯域ごとの信号を表す複数の帯域制限画像
信号を作成し、該各帯域制限画像信号のうち少なくとも
1つの信号について、該帯域制限画像信号の少なくとも
一部を小さくするような変換処理を施して複数の変換画
像信号を作成し、該各変換画像信号を積算することによ
り積算信号を作成し、該積算信号を前記原画像信号から
減ずることにより差分信号を作成し、該差分信号を変換
することにより前記原画像信号に加算する前記低周波成
分に関する信号を得ることを特徴とするものである。
【0009】前記複数の変換画像信号の作成は、前記帯
域制限画像信号の絶対値が所定の閾値より大きい帯域制
限画像信号については、該帯域制限画像信号の絶対値を
小さくするように、該各帯域制限画像信号を変換するこ
とが望ましい。この際、前記各帯域制限画像信号の絶対
値が所定の閾値より大きいほど該帯域制限画像信号の絶
対値を小さくするとともに、前記各帯域制限画像信号の
絶対値が該所定の閾値よりも小さい他の閾値よりも小さ
いほど該帯域制限画像信号の絶対値を小さくするよう
に、該各帯域制限画像信号を変換することにより行って
もよい。また、前記各帯域制限画像信号の周波数帯域に
応じて該各帯域制限画像信号の絶対値の大きさを変化さ
せるように、該各帯域制限画像信号を変換することによ
り行ってもよい。
【0010】また、前記複数の変換画像信号の作成は、
前記各帯域制限画像信号を、前記周波数帯域ごとに異な
る複数の関数に基づいて、該帯域制限画像信号の絶対値
に基づいて決まる該絶対値以下の値となるように変換す
ることにより行ってもよい。この際、前記変換画像信号
の作成に使用される各関数は、前記帯域制限画像信号の
絶対値が所定の値より大きい帯域制限画像信号について
は、該変換画像信号の値がほぼ一定の値となるように該
帯域制限画像信号を変換する関数であり、該関数が低周
波帯域を処理する関数であるほど、前記所定の値が小さ
い値であることが望ましい。さらに、前記変換画像信号
の作成に使用される各関数は、該関数が低周波帯域を処
理する関数であるほど、前記帯域制限画像信号の絶対値
が0近傍の所定の範囲内の値である帯域制限画像信号を
変換した際に得られる該変換画像信号の絶対値が小さい
値であることが望ましい。
【0011】なお、前記帯域制限画像信号の作成、前記
変換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信
号の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および
該低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算
は、具体的には、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)+f2(Sus1 −Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk )+…+fN(SusN-1−SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れる ダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを変換
する関数)) にしたがって行うことが望ましい。
【0012】あるいは、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN ) = (1/N)・{f1 (Sorg −Sus1)+f2 (Sorg −Sus2) +fk(Sorg−Susk )+…+fN (Sorg −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行ってもよい。
【0013】また、前記複数の変換画像信号を、前記帯
域制限画像信号の絶対値が所定の閾値より大きい帯域制
限画像信号について、該帯域制限画像信号の絶対値を小
さくするように、該各帯域制限画像信号を変換すること
により作成する場合には、前記帯域制限画像信号の作
成、前記変換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前
記差分信号の作成、前記低周波成分に関する信号の作
成、および該低周波成分に関する信号の前記原画像信号
への加算を、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) ={f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus2 −Sus3)+… +fk(Susk-1 −Susk)+…+fN(SusN-1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行ってもよい。
【0014】あるいは、同様に、前記複数の変換画像信
号を、前記帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値より
大きい帯域制限画像信号について、該帯域制限画像信号
の絶対値を小さくするように、該各帯域制限画像信号を
変換することにより作成する場合には、上記処理を下記
の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) =(1/N)・{f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus1 −Sus3)+… +fk(Sus1 −Susk)+…+fN(Sus1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行ってもよい。
【0015】さらに、前記各変換画像信号の作成は、前
記帯域制限画像信号を、該帯域制限画像信号の絶対値に
基づいて決まる該絶対値以下の値となるように変換する
ことにより抑制画像信号を作成し、前記原画像信号およ
び前記複数の非鮮鋭マスク画像信号に基づいて、前記抑
制画像信号の作成に使用された帯域制限画像信号よりも
低い周波数帯域の信号を含む補助画像信号を作成し、該
補助画像信号を、該補助画像信号の絶対値が小さいほど
1に近く、大きいほど0に近い値となるように変換する
ことにより前記抑制画像信号にそれぞれ対応する倍率信
号を作成し、前記抑制画像信号に、該抑制画像信号に対
応する前記倍率信号を乗ずることにより行ってもよい。
【0016】これは、具体的には、前記帯域制限画像信
号の作成、前記変換画像信号の作成、前記積算信号の作
成、前記差分信号の作成、前記低周波成分に関する信号
の作成、および該低周波成分に関する信号の前記原画像
信号への加算を、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sus1−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sus2−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Susk−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(SusN−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行うことが望ましい。
【0017】あるいは、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sorg−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sorg−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Sorg−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(Sorg−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行ってもよい。
【0018】また、前記各変換画像信号の作成は、変換
される帯域制限画像信号である被変換帯域制限画像信号
よりも低い周波数帯域の帯域制限画像信号である低周波
側帯域制限画像信号を、原点をとおり該原点における傾
きがほぼ0で、処理される値が大きくなるにつれて該傾
きが漸増する非線形関数に基づいて変換することにより
前記被変換帯域制限画像信号の補助画像信号を作成し、
該補助画像信号を前記被変換帯域制限画像信号に加算す
ることにより複合帯域制限画像信号を作成し、該複合帯
域制限画像信号を、該複合帯域制限画像信号の絶対値に
基づいて決まる該絶対値以下の値となるように変換する
ことにより行ってもよい。
【0019】これは、具体的には、前記帯域制限画像信
号の作成、前記変換画像信号の作成、前記積算信号の作
成、前記差分信号の作成、前記低周波成分に関する信号
の作成、および該低周波成分に関する信号の前記原画像
信号への加算を、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) =[f1{(Sorg −Sus1)+g(Sus1−Sus2)} +f2{(Sus1 −Sus2)+g(Sus2−Sus3)}+… +fk{(Susk-1−Susk )+g(Susk−Susk+1)}+… +fN{(SusN-1−SusN)+g(SusN−SusN+1)}] (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各複合帯域制限画像信号を変換する
ための関数 g:前記各帯域制限画像信号を変換して前記補助画像信
号を作成するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) にしたがって行うことが望ましい。
【0020】また、上記変換画像信号の作成は、全て、
前記原画像を撮影した際の撮影部位に応じて、前記各帯
域制限画像信号を変換することにより行うことが望まし
い。
【0021】さらに、前記原画像が断層撮影により得ら
れた流れ像を含むものである場合には、前記複数の非鮮
鋭マスク画像信号の作成を、前記原画像信号に対して該
流れ像の方向に沿う1次元非鮮鋭マスクによりマスク処
理を施すことにより行うことが望ましい。
【0022】
【発明の効果】本発明による画像のダイナミックレンジ
圧縮方法および装置は、互いに周波数応答特性が異なる
複数の非鮮鋭マスク画像信号を作成し、この非鮮鋭マス
ク画像信号から原画像信号の複数の周波数帯域ごとの信
号を表す複数の帯域制限画像信号を作成する。この各帯
域制限画像信号は、複数の非鮮鋭マスク画像信号の周波
数特性に応じて、原画像をこの周波数特性に対応した周
波数帯域の信号として表すものとなる。ここで、この帯
域制限画像信号は、原画像の濃度変化が比較的小さいい
わゆる平坦部においては、各周波数帯域において絶対値
は小さくなるものである。これに対して、濃度が急激に
変化するエッジ部近傍においては、帯域制限画像信号が
比較的低周波数帯域である場合、すなわち非鮮鋭マスク
画像信号を得る際の非鮮鋭マスクのサイズが比較的大き
い場合は、そのエッジ部近傍の画素については、非鮮鋭
マスクにエッジ部が含まれてしまうため、帯域制限画像
信号がエッジ部の影響を受けて絶対値が比較的大きなも
のとなる。このように、本来エッジ部でない部分がエッ
ジ部の濃度値の影響を受けることにより、ダイナミック
レンジ圧縮処理を行うことにより得られた画像のエッジ
部にはオーバーシュート、アンダーシュートなどのアー
チファクトが発生してしまう。
【0023】本発明はこの点に鑑みてなされたものであ
り、帯域制限画像信号のうち少なくとも1つの信号につ
いて、その帯域制限画像信号の少なくとも一部を小さく
するような変換処理を施し、この変換された各帯域制限
画像信号の絶対値を積算し、これを原画像信号から減算
することにより、原画像信号に加算するための低周波成
分に関する信号を得るようにしたものである。このた
め、比較的絶対値の大きい帯域制限画像信号は、原画像
信号に加算するための低周波成分に関する信号に対する
影響力が小さくなり実質的の非鮮鋭マスクのサイズを小
さくしたものと同様の信号となる。そしてこれにより、
濃度が急激に変化するエッジ部近傍においても、アーチ
ファクトの原因となる信号は影響力が弱められるため、
ダイナミックレンジ圧縮処理を施すことにより得られる
画像をアーチファクトのない良好なものとすることがで
きる。
【0024】この際、帯域制限画像信号の変換方法とし
て、帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値よりも大き
い場合に、この絶対値が小さくなるように帯域制限画像
信号を変換することにより、特に大きな信号の影響力を
弱めることができる。あるいは帯域制限画像信号の絶対
値が所定の閾値よりも小さい他の閾値よりも小さいほど
この帯域制限画像信号の絶対値を小さくするように補正
する方法を用いれば、画像中においてノイズと見なせる
ような信号値の絶対値の小さい成分のレスポンスを小さ
くすることができ、これにより得られる画像のノイズを
低減することができる。また、帯域制限画像信号の周波
数帯域に応じて帯域制限画像信号の絶対値を変化させる
ように変換することにより、周波数帯域に応じたダイナ
ミックレンジ圧縮処理を行うことも可能となる。
【0025】また、閾値よりも大きいか否かによらず、
周波数帯域に応じて異なる非線形関数によって変換処理
を施せば、より適切な処理を施すことが可能となり、こ
れにより、画像処理により生成される処理済画像信号の
全体の周波数特性を自在にコントロールすることもでき
る。これは、上記アーチファクトのみならず、周波数帯
域の境界に発生する階段状のアーチファクトをも抑制す
るという効果を有する。
【0026】あるいは、変換する帯域制限画像信号より
も低い周波数帯域の画像信号を用いて、2種類の信号を
加算あるいは乗算するなどして変換画像信号を作成する
ことにより、上記階段状のアーチファクトをさらに抑制
し、より滑らかな画像信号を作成して良好な処理済画像
を得ることができる。さらに、原画像を得た際の撮影部
位に応じてこのような変換を行うことにより、各撮影部
位に適した処理済画像を得ることができる。
【0027】また、上述したように断層撮影を行うこと
により得られる流れ像を除去するために、非鮮鋭マスク
処理を行う方法が提案されているが(特開平3-276265
号)、この場合においても、急激に濃度が変化するエッ
ジ部の近傍においてアーチファクトが発生するという問
題がある。この場合、流れ像を除去するためには非鮮鋭
マスクを1次元として非鮮鋭マスク画像信号を得て非鮮
鋭マスク処理を行うものであるが、この非鮮鋭マスク画
像信号を得る際に、互いに周波数応答特性が異なる複数
の非鮮鋭マスク画像信号を得、これに基づいて上述した
ような帯域制限画像信号を得、この帯域制限画像信号の
絶対値が比較的大きい場合は、その絶対値が小さくなる
ように変換してその後の処理を行うことにより、流れ像
を除去するとともにアーチファクトのない良好な画像を
得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明によるダイナ
ミックレンジ圧縮処理装置の概念を表す図である。図1
に示すように本発明によるダイナミックレンジ圧縮処理
装置は、入力された原画像信号Sorgに基づいて互いに
周波数応答特性が異なる多重解像度のボケ画像信号Sus
k (k=1〜n)を作成するボケ画像信号作成手段1
と、ボケ画像信号作成手段1において作成されたボケ画
像信号Susk に基づいて複数の帯域制限画像信号を作成
する帯域制限画像信号作成手段2と、帯域制限画像信号
作成手段2において作成された複数の帯域制限画像信号
のうち少なくとも1つの信号について、該帯域制限画像
信号の少なくとも一部を小さくするような変換処理を施
す変換手段3と、変換された帯域制限画像信号を積算し
て積算信号を作成する積算手段4と、この積算信号を原
画像信号Sorg から減算して差分信号を作成する減算手
段6と、この作成された差分信号を変換して原画像信号
Sorg に加算して、原画像のダイナミックレンジが圧縮
された処理済画像信号Sprocを得る圧縮処理手段7とか
らなる。
【0029】はじめに、ボケ画像信号作成手段1におい
て行われる処理について説明する。図2はボケ画像信号
作成手段1の処理を示すブロック図である。図2に示す
ように原画像を表すデジタルの原画像信号Sorgがフィ
ルタリング処理手段10においてローパスフィルタにより
フィルタリングされる。このローパスフィルタとして
は、例えば図3に示すような5×1のグリッド状の1次
元ガウス分布に略対応したフィルタFを用いることがで
きる。このフィルタFは下記の式(3)
【0030】
【数1】
【0031】において、σ=1としたものである。ここ
で、フィルタFとしてガウス信号を用いるのは、ガウス
信号は周波数空間および実空間の双方において、局在性
がよいためである。
【0032】そして、このフィルタFにより原画像の画
素のx方向およびy方向に対してフィルタリング処理を
施すことにより、原画像信号Sorg 全体に対してフィル
タリング処理が施される。
【0033】フィルタリング処理手段10においては、こ
のようなフィルタFにより以下のようにしてフィルタリ
ング処理が施される。図4はフィルタリング処理の詳細
を表す図である。図4に示すように、原画像信号Sorg
に対し、図3に示すフィルタFにより1画素おきにフィ
ルタリング処理が施される。そしてこのフィルタリング
処理により、フィルタリング処理画像信号B1が得られ
る。このフィルタリング処理画像信号B1は、原画像に
対するサイズが1/4(x方向、y方向にそれぞれ1/
2)となっている。次いで、再度フィルタFによりフィ
ルタリング処理画像信号B1に対して1画素おきにフィ
ルタリング処理が施される。そしてこのようなフィルタ
Fによるフィルタリング処理が繰り返し施されることに
より、n個のフィルタリング処理画像信号Bk (k=1〜
n)が得られる。このフィルタリング処理画像信号Bk
は、原画像に対してサイズが1/22kとなっている。こ
の際、フィルタリング処理画像信号Bk の周波数特性は
図5に示されるようなものとなる。図5に示されるよう
にフィルタリング処理画像信号Bk のレスポンスはkが
大きいほど高周波成分が除去されたものとなっている
(但し、図5においてはk=1〜3としている)。
【0034】なお、上記実施の形態においては、図3に
示す1次元フィルタFにより、原画像のx方向およびy
方向に対してフィルタリング処理が施されるようになっ
ているが、図6に示すような5×5の2次元フィルタに
より原画像信号Sorg およびフィルタリング処理画像信
号に対して一度にフィルタリング処理が施されるように
してもよい。
【0035】次いで、このようにして得られたフィルタ
リング処理画像信号Bk に対して図2に示される補間演
算処理手段11において補間演算処理が施され、これによ
り原画像と同一の大きさの多重解像度のボケ画像が得ら
れる。以下この補間演算処理について説明する。
【0036】補間演算の方法としては、Bスプラインに
よる方法など種々の方法が挙げられるが、本発明による
実施の形態においては、ローパスフィルタとしてガウス
信号に基づくフィルタFを用いているため、補間演算を
行うための補間係数としてもガウス信号を用いるものと
する。ここで、ガウス信号を用いた補間係数とは、下記
の式(4)
【0037】
【数2】
【0038】において、σ=2k-1と近似したものを用
いる。
【0039】フィルタリング処理画像信号B1 を補間す
る際には、k=1であるためσ=1となる。上記式
(4)において、σ=1としたときの補間を行うための
フィルタは、図7に示すように5×1の1次元フィルタ
となる。まずフィルタリング処理画像信号B1 に対して
1画素おきに値が0の画素を1つずつ補間することによ
りフィルタリング処理画像信号B1 が原画像と同一のサ
イズに拡大される。このように値が0の画素が補間され
たフィルタリング処理画像信号B1 を1次元的に図8に
示す。そして、この補間されたフィルタリング処理画像
信号B1 に対して上述した図7に示すフィルタF1 によ
りフィルタリング処理が施される。
【0040】ここで、図7に示すフィルタF1 は5×1
のフィルタであるが、図8に示すようにフィルタリング
処理画像信号B1 は1画素おきに値が0の画素が補間さ
れている。したがって、フィルタリング処理画像B1
対してフィルタF1 により施されるフィルタリング処理
は、実質的には2×1のフィルタ(0.5, 0.5)および3
×1のフィルタ(0.1, 0.8, 0.1)の2種類のフィルタ
により、施されるフィルタリング処理と等価なものとな
る。そしてこのフィルタリング処理により、原画像信号
Sorg と同一データ数、すなわち原画像と同一サイズの
ボケ画像の信号Sus1が得られる。
【0041】次いで、フィルタリング処理画像信号B2
に対してフィルタリング処理が施される。フィルタリン
グ処理画像信号B2 を補間する際には、k=2であるた
め、σ=2となる。上記式(4)において、σ=2とし
たときの補間を行うためのフィルタは、図9に示すよう
に11×1の1次元フィルタとなる。そして、まずフィ
ルタリング処理画像信号B2 に対して図10のように1画
素おきに値が0の画素を3つずつ補間することによりフ
ィルタリング処理画像信号B2 が原画像と同一のサイズ
に拡大される。値が0の画素が補間されたこのフィルタ
リング処理画像信号B2 に対して上述した図9に示すフ
ィルタF2 によるフィルタリング処理が施される。
【0042】ここで、図9に示すフィルタF2 は11×
1のフィルタであるが、図10に示すようにフィルタリン
グ処理画像信号B2 は1画素おきに値が0の画素が3つ
ずつ補間されている。したがって、フィルタリング処理
画像信号B2 に対してフィルタF2 により施されるフィ
ルタリング処理は、実質的には2×1のフィルタ(0.5,
0.5)および3×1のフィルタ(0.3, 0.65, 0.05)、
(0.13, 0.74, 0.13)および(0.05, 0.65, 0.3)の4
種類のフィルタにより施されるフィルタリング処理と等
価なものとなる。そしてこのフィルタリング処理によ
り、原画像信号Sorg と同一データ数のボケ画像信号S
us2が得られる。
【0043】そしてこのようなフィルタリング処理が全
てのフィルタリング処理画像信号Bk に対して行われ
る。フィルタリング処理画像信号Bk を補間する際に
は、上記式(4)に基づいて、3×2k −1の長さのフ
ィルタを作成し、フィルタリング処理画像信号Bk の各
画素の間に値が0の画素を2k −1個ずつ補間すること
により、原画像と同一サイズに拡大する。この値が0の
画素が補間されたフィルタリング処理画像信号Bk に対
して3×2k −1の長さのフィルタにより、フィルタリ
ング処理が行われる。
【0044】ここで、この3×2k −1の長さのフィル
タにより施されるフィルタリング処理は、2k 周期で長
さが2または3のフィルタにより施されるフィルタリン
グ処理と等価なものとなる。そしてこのフィルタリング
処理により、n個のボケ画像信号Susk が得られる。こ
のボケ画像信号Susk を可視像として表すと、結果とし
てそれぞれ解像度が異なる、すなわち周波数応答特性が
異なる多重解像度のボケ画像となる。このように、フィ
ルタは長くなるものの、実質的には長さが2または3の
フィルタによりフィルタリング処理を施していることと
同様であるため、演算量は、フィルタが長くなろうとも
それほど多くはならないものである。このため、演算量
を減らして、多重解像度のボケ画像信号Susk を高速に
作成することが可能となる。
【0045】なお、本実施の形態においては、長さが3
×2k −1の1次元のフィルタにより画像のx方向およ
びy方向にフィルタリング処理が施されるようになって
いるが、予め2次元状のフィルタを作成しておき、この
フィルタによりフィルタリング処理画像に対するフィル
タリング処理を施すことにより、ボケ画像信号Suskが
得られるようにしてもよい。この場合、フィルタリング
処理画像に対して、補間演算を行うためのフィルタリン
グ処理に使用するフィルタは、(3×2k −1)×(3
×2k −1)のフィルタとなるが、上述した1次元のフ
ィルタを用いる場合と同様に、これは2k 周期で2×2
または3×3のフィルタにより施されるフィルタリング
処理と等価なものとなり、上述した1次元フィルタを用
いる場合と同様に、フィルタのサイズが大きくなって
も、フィルタリング処理を行うための演算量は実質的に
はそれほど大きくならないものである。
【0046】このようにして得られたボケ画像信号Sus
k の周波数特性を図11に示す。図11に示すように、ボケ
画像信号Susk のkの値が大きくなるほど、原画像信号
Sorg の高周波成分が除去された信号となる。
【0047】図12は、上記図2のボケ画像信号作成手段
を含む本発明のダイナミックレンジ圧縮処理装置の一実
施の形態について、その全体の構成を示す図であるが、
この図に示されるように、ボケ画像信号作成手段1にお
いて生成された各ボケ画像信号は、次に、帯域制限画像
信号作成手段2および変換手段3において処理される。
図12に示すように、まず、原画像信号Sorgおよびボケ
画像信号作成手段1において作成された複数のボケ画像
信号Susk に基づいて帯域制限画像信号が作成される
が、この帯域制限画像信号は減算器21により、互いに隣
接する周波数帯域同士のボケ画像信号Susk の減算を行
うことにより得られる。すなわち、Sorg−Sus1 、Su
s1 −Sus2 、…SusN-1 −SusN を順次計算すること
により、複数の帯域制限画像信号が求められる。この帯
域制限画像信号の周波数特性を図13に示す。図13に示す
ように、帯域制限画像信号はボケ画像信号Susk のkの
値が大きくなるほど、原画像信号Sorg の低周波数成分
の帯域を表す信号となる。
【0048】次いで、変換手段3において、このように
して求められた帯域制限画像信号をこの帯域制限画像信
号の信号に応じて変換する。この変換は変換器22におい
て、例えば図14に示すような関数fにより行う。この関
数fは、帯域制限画像信号の絶対値が閾値Th1よりも
小さい場合は傾きが1であり、閾値Th1よりも大きい
場合は傾きが1よりも小さくなるような関数である。こ
の関数は、各帯域制限画像信号において同一のものであ
ってもよいが、各信号ごとに異なるものであってもよ
い。
【0049】このような関数fにより変換された帯域制
限画像信号は、上述した積算手段4、減算手段6、およ
び圧縮処理手段7を内包する演算器23に入力される。こ
の演算器23においては下記のような処理が行われる。ま
ず、上述したように関数fにより変換された帯域制限画
像信号は積算されて積算信号が求められる。そしてこの
積算信号が求められると、減算手段6により原画像信号
Sorg から積算信号が減算されて差分信号が求められ、
さらに圧縮処理手段7により、この差分信号が変換さ
れ、原画像信号Sorg と加算されて処理済画像信号Spr
ocが得られる。ここで、差分信号を変換する関数Dとし
ては例えば図15に示すように単調減少関数を用いればよ
い。また、図16(a),(b)に示すように、信号値の
比較的小さい領域または信号値の比較的大きい領域のみ
を変化させるものであってもよい。さらに、この場合、
図17に示すように微係数が連続する単調減少関数を用い
るようにしてもよい。また、図18(a),(b)に示す
ように、図17の場合も、信号値の比較的小さい領域また
は信号値の比較的大きい領域のみを変化させるものであ
ってもよい。
【0050】以上の帯域制限画像信号作成手段2、変換
手段3、積算手段4、減算手段6、および圧縮処理手段
7において行われる処理を下記の式(5)に示す。
【0051】 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)+f2(Sus1 −Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk )+…+fN(SusN-1−SusN)} …(5) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) ここで、積算手段4において得られた積算信号の周波数
特性を図19に示す。図19において、実線がエッジ部が存
在しない平坦部におけるボケ画像信号Susk の周波数特
性を示し、破線がエッジ部近傍領域でのボケ画像信号S
usk の周波数特性を示す。そして、原画像信号Sorg か
ら積算信号を減算した差分信号の周波数特性を図20に示
す。上述した帯域制限画像信号は、原画像の濃度変化が
比較的小さいいわゆる平坦部においては、各周波数帯域
において信号値の絶対値は小さくなるものである。これ
に対して、濃度が急激に変化するエッジ部近傍において
は、帯域制限画像信号が比較的低周波数帯域である場
合、すなわちボケ画像信号Susk を得る際のマスクのサ
イズが比較的大きい場合は、図35に示すように、そのエ
ッジ部近傍の画素についておかれたマスクにエッジ部が
含まれてしまうため、帯域制限画像信号がエッジ部の影
響を受けて信号値の絶対値が比較的大きなものとなる。
このように、本来エッジ部でない部分がエッジ部の濃度
値の影響を受けることにより、ダイナミックレンジ圧縮
処理を行うことにより得られた画像のエッジ部近傍には
オーバーシュート、アンダーシュートなどのアーチファ
クトが発生してしまう。
【0052】そこで、帯域制限画像信号の絶対値が閾値
Th1よりも大きい場合に、上述した関数fkによりこ
の絶対値が小さくなるように帯域制限画像信号を変換
し、この変換された各帯域制限画像信号の絶対値を積算
し、さらに原画像信号Sorg から減算することにより、
上記式(2)のボケ画像信号Susに相当する信号を得る
ようにしたものである。但し、本明細書においては「ボ
ケ画像信号」という用語をより狭い意味で使用すること
とし、上記式(2)のボケ画像信号Susに相当する信号
は差分信号と称するものとする。
【0053】図20に示すように、エッジ部が存在しない
平坦部における差分信号の周波数特性は実線で示すよう
なものとなるが、エッジ部近傍における差分信号につい
ては、図20の破線に示すように比較的高い周波数帯域ま
でも含む特性を有するものとなる。これは、エッジ部近
傍の領域においては、差分信号を得る際のマスクが実際
のマスクよりも小さくされたことと同一の効果を奏する
ものである。
【0054】したがって、エッジ部近傍の領域に対応す
る比較的絶対値の大きい帯域制限画像信号の、原画像信
号Sorg に加算する低周波成分に関する信号に対する影
響力が小さくなる。このため、濃度が急激に変化するエ
ッジ部近傍においても、アーチファクトの原因となる信
号は影響力が弱められるため、ダイナミックレンジ圧縮
処理を施すことにより得られる画像をアーチファクトの
ない良好な画像とすることができる。
【0055】なお、上記実施の形態においては、上記式
(5)により処理済画像信号Sprocを得るようにしてい
るが、下記式(6)により処理済画像信号Sprocを得る
ようにしてもよい。式(5)と式(6)とで異なるの
は、帯域制限画像信号を得る際に、式(5)においては
隣接する周波数帯域同士で減算を行っているが、式
(6)においては、全ての周波数帯域のボケ画像信号S
usk と、原画像信号Sorg とで減算処理を行っている点
が異なるものである。式(6)により得られる差分信号
の周波数特性を図21に示す。図21に示すようにエッジ部
が存在しない平坦部においては、差分信号の周波数特性
は実線で示すようなものとなるが、エッジ部近傍の領域
においては、差分信号は、図21の破線に示すように比較
的高い周波数帯域までも含む特性を有するものとなる。
これは、エッジ部近傍の領域においては、ボケ画像信号
Susを得る際のマスクが実際のマスクよりも小さくされ
たことと同一の効果を奏するものである。なお、図20と
比較すると、図21の場合は全周波数帯域に亘ってレスポ
ンスが低下したものとなっており、これにより、エッジ
部の近傍でない平坦部においてもレスポンスを有するも
のとなってしまう。このため、式(6)にしたがって、
処理済画像信号Sprocを求める方が平坦部のレスポンス
は低下されることなくエッジ部近傍のみのレスポンスが
低下されるため、より好ましいものである。
【0056】 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN ) = (1/N)・{f1 (Sorg −Sus1)+f2 (Sorg −Sus2) +fk(Sorg−Susk )+…+fN (Sorg −SusN)} …(6) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) さらに、上述した実施の形態においては、帯域制限画像
信号を変換するための関数を図14に示すように、閾値T
h1よりも信号の絶対値が大きい場合に、この信号の絶
対値を小さくするような関数を用いているが、例えば図
22に示すように、帯域制限画像信号の信号の絶対値が閾
値Th1よりも大きい場合に、この信号の絶対値を小さ
くするとともに、閾値Th2よりも小さい場合に、絶対
値を小さくするような関数を用いるようにしてもよい。
【0057】このように、帯域制限画像信号の絶対値が
閾値Th1よりも小さい閾値Th2よりも小さいほど、
この帯域制限画像信号の絶対値を小さくするように補正
することにより、画像中においてノイズと見なせるよう
な信号値の絶対値の小さい成分のレスポンスを小さくす
ることができ、これにより処理済画像のノイズを低減す
ることができる。
【0058】また、上述した実施の形態においては、上
記式(5)または式(6)により処理済画像信号Sproc
を得るようにしているが、下記式(7)により処理済画
像信号Sprocを得るようにしてもよい。上述した式
(6)においては、帯域制限画像信号を得るために、原
画像信号Sorg からボケ画像信号Susk を減算するよう
にしているが、式(7)においては、ボケ画像信号Sus
1 からボケ画像信号Susk(k=2〜N)を減算するように
している点が異なるものである。式(6)により処理を
行うものにおいては、画像中のノイズと見なせる高周波
成分をも含めて処理してしまうため、得られる処理済画
像がノイズが目立つものとなってしまうことがある。こ
れに対して式(7)により処理を行うものにおいては、
高周波成分が除去されているため、ノイズが目立つこと
がなくなりより高画質の処理済画像を得ることができ
る。
【0059】 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) =(1/N)・{f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus1 −Sus3)+… +fk(Sus1 −Susk)+…+fN(Sus1 −SusN)} …(7) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) さらに、下記の式(8)により処理を行うようにしても
よい。上述した式(5)においては、帯域制限画像信号
(Sorg −Sus1 )を用いているのに対して式(8)に
おいては、帯域制限画像信号(Sorg −Sus1 )を用い
ないものである。これにより図13における最高周波数成
分が除去されることとなるため、式(7)により処理を
行うものと同様に、処理済画像信号Sprocの高周波成分
が除去されてノイズが目立つことがなくなりより高画質
の処理済画像を得ることができる。
【0060】 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) ={f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus2 −Sus3)+… +fk(Susk-1 −Susk)+…+fN(SusN-1 −SusN)} …(8) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) なお、原画像を得る際の撮影部位によって、診断に必要
な周波数帯域は異なるものである。したがって、原画像
を得る際の撮影部位、あるいは帯域制限画像信号の周波
数帯域に応じて図14に示す関数fの形状を変化させるこ
とが望ましい。
【0061】例えばマンモグラフィの場合、直接X線部
と皮膚との境界部分、すなわちエッジ部分は、信号の変
化が急峻でかつ大きいため、高周波帯域の信号を除いて
低周波帯域の信号のみを用いて処理を施すとアーチファ
クトが発生してしまう。したがって、このような画像を
処理する際には、高周波帯域の信号をも含めて処理する
ように変換処理を行わなければならない。また、胸部画
像の場合には、マンモグラフィのような急峻かつ大きな
信号変化が無いため、高周波成分の信号を前記変換処理
しなくてもマンモグラフィのときのようなアーチファク
トは発生しない。したがって、このような画像を処理す
る際には、低周波成分の信号のみ変換処理を行えばよ
い。このように、帯域制限画像信号の周波数帯域に応じ
て、あるいは撮影部位に応じて帯域制限画像信号の絶対
値を変化させるように処理を行うことにより、撮影部位
あるいは周波数帯域に応じたより観察に適した画像を得
ることができる。
【0062】ここで、上記変換手段3における帯域制限
画像信号の変換は、上述の閾値Th1に制限されること
なく、周波数帯域ごとに異なる複数の関数f1〜fNに基づ
いて、帯域制限画像信号の絶対値に基づいて決まる該絶
対値以下の値となるように変換してもよい。この関数f1
〜fNは、画像処理の目的に応じて適切な関数の組み合わ
せを設定することが望ましい。
【0063】この閾値にとらわれない実施の形態におい
ては、得られる処理済画像信号Sproc の周波数特性
は、変換手段3において使用される関数を周波数帯域ご
とに異ならしめることにより任意の周波数特性になるよ
うに調整可能である。したがって、前記各装置において
それぞれ処理対象である画像に求められる条件に応じ
て、処理済画像信号Sproc の周波数特性を調整するこ
とが可能となる。
【0064】以下、前記関数を周波数帯域ごとに異なら
しめることにより得られる効果について説明する。図23
は、関数f1〜fNを全て同一の関数とする、すなわち全周
波数帯域の帯域制限画像信号を同じ変換方法で変換する
従来の方法の問題点を示す図である。これは画像の濃度
が急激に変化しているエッジ部の近傍における処理を段
階的に示したものであるが、階段状の原画像信号とその
原画像信号に基づいて作成されたボケ画像信号が(a)で
あり、これに関する帯域制限画像信号が(b)、変換画像
信号が(c)およびこの変換画像信号を積算して得た信号
が(d)としてそれぞれ示されている。
【0065】この図に示されるように、通常変換画像信
号を積算して得た信号は周波数帯域の境界部において不
自然なつなぎ目ができてしまい、これがすじ状のアーチ
ファクトの原因となる。これを防止するためには、この
境界部ができるだけ自然につながるよう考慮して変換画
像信号を作成しなければならない。しかしながら、関数
が一意に定められている場合には各帯域制限画像信号に
対して境界部の影響を考慮した任意の変換を行うことが
できず、結果としてすじ状のアーチファクトを防止する
ことができない。これに対し、本実施の形態は、前記関
数を周波数帯域ごとに異なるものとし、これらの関数を
前記周波数帯域の境界部を考慮して設定することによ
り、このすじ状のアーチファクトを防止することができ
る。
【0066】次に、このような周波数ごとに異なる関数
について例を示して説明する。図24は、上述のように変
換画像信号の作成に使用される関数の一例であり、横軸
に処理される帯域制限画像信号が、縦軸にその帯域制限
画像信号が処理された値がそれぞれ対応している。この
関数は、帯域制限画像信号を、その帯域制限画像信号の
絶対値に基づいて決まる、その絶対値以下の値となるよ
うに変換を行うもので、帯域制限画像信号の絶対値が所
定の値より大きい帯域制限画像信号については、変換画
像信号の値がほぼ一定の値となるように帯域制限画像信
号を変換する関数であり、図24に示されるように低周波
帯域を処理する関数であるほど、前記所定の値が小さい
値であるような関数である。
【0067】言い換えれば、これらの関数はそれぞれ、
原点を通り、関数の傾きがその関数により処理される帯
域制限画像信号の値にかかわらず1以下であり、その関
数により処理される帯域制限画像信号の値の絶対値の増
加にともないその関数の傾きが0になるかまたは0に収
束するような関数であって、その傾きが0または0に近
い所定の値となるときの前記処理される値の絶対値が、
低周波帯域を処理する関数であるほど小さい値であるこ
とを特徴とするものであり、より狭いダイナミックレン
ジにできるだけ多くのエッジ情報を残すようにするとい
う効果がある関数である。
【0068】次に図25の関数について説明する。図25の
関数は、帯域制限画像信号を、帯域制限画像信号の絶対
値に基づいて決まる、その絶対値以下の値となるように
変換を行うもので、この関数が低周波帯域を処理する関
数であるほど、帯域制限画像信号の絶対値が0近傍の所
定の範囲内の値である帯域制限画像信号を変換した際に
得られる変換画像信号の絶対値が小さい値であることを
特徴とするものである。
【0069】言い換えれば、これらの関数はそれぞれ、
原点を通り、関数の傾きがその関数により処理される値
にかかわらず1以下であり、その関数の0近傍における
傾きが、低周波帯域を処理する関数であるほど小さいこ
とを特徴とするものである。これらの関数は、図23に示
される変換画像信号を積算して得られる信号(d)の立ち
上がりをより自然なものとするという効果があり、これ
により、より滑らかな処理済画像信号Sprocを得ること
ができる。
【0070】さらに、上記2種類の関数の特徴を兼ね備
えるような関数を用いて上述の両方の効果を得ることも
可能である。このように、各周波数帯域において使用さ
れる関数を目的に応じて異なるものとすれば、全体の周
波数特性を任意のものとすることができる。
【0071】次に、本発明のダイナミックレンジ圧縮処
理方法および装置の他の実施の形態について説明する。
但し、本実施の形態におけるボケ画像信号作成手段1、
帯域制限画像信号作成手段2、積算手段4、減算手段
6、圧縮処理手段7の処理は上記実施の形態と同じであ
るため、ここでは説明を省略し、変換手段3の処理につ
いてのみ、以下説明する。
【0072】図26はこの実施の形態における本発明のダ
イナミックレンジ圧縮処理装置の全体の構成を示す図で
ある。上記実施の形態と同様、原画像信号Sorgおよび
ボケ画像信号作成手段1において作成された複数のボケ
画像信号Susk に基づいて帯域制限画像信号が作成され
る。この帯域制限画像信号は減算器21により、互いに隣
接する周波数帯域の2つのボケ画像信号Susk (但し原
画像信号SorgについてはSorgとSus1 )の減算を行う
ことにより得られる。すなわち、Sorg −Sus1 、Sus
1 −Sus2 、…SusN-1 −SusN を順次計算することに
より、複数の帯域制限画像信号が求められる。本実施の
形態では、例えば帯域制限画像信号Sus1 −Sus2 に対
し、これに対応する補助画像信号をSus2 −Sus3 とし
ている。したがって、帯域制限画像信号作成手段と補助
画像信号作成手段は実質的に同一の手段を兼用するもの
とする。つまり、帯域制限画像信号作成手段により作成
された信号は、帯域制限画像信号として処理されると同
時に、隣接する帯域制限画像信号に対応する補助画像信
号としても処理されるものとする。
【0073】上記のようにして求められた帯域制限画像
信号は、変換手段3において変換される。この変換は各
帯域制限画像信号に対して、図26に示される変換器22お
よび変換器24により、周波数帯域ごとにそれぞれ、変換
器22においては関数f1〜fNにより変換処理を施して抑制
画像信号を得、変換器24においては関数gにより変換処
理を施して倍率信号を得て、その抑制画像信号と倍率信
号とを乗ずることにより行われる。この際、乗算は、図
26に示されるように、例えば帯域制限画像信号Sus1
Sus2 を変換して得た抑制画像信号と、補助画像信号S
us2 −Sus3 を変換して得た倍率信号というように、隣
接した周波数帯域の信号どうしで行われる。ここで、関
数fkにより変換を行う変換器22が、前記抑制画像信号
作成手段に相当し、関数gにより変換を行う変換器24
が、前記倍率信号作成手段に相当し、それらの変換器の
出力信号を乗ずる乗算器25が、前記乗算手段に相当す
る。
【0074】関数f1〜fNは、全て同じ関数であってもよ
いし、異なる関数であってもよく、画像処理の目的に応
じて任意に設定可能なものとする。本実施の形態では、
この関数f1〜fNとして、帯域制限画像信号をその帯域制
限画像信号の絶対値よりも小さくなるように抑制する関
数で、周波数帯域ごとに異なる関数を用いており、例え
ば図24に示されるような関数が使用される。
【0075】関数gとしては、例えば図27に示されるよ
うなものが用いられる。この図は、この関数gによって
補助画像信号を変換する場合、補助画像信号の絶対値が
小さいときには、変換後の値として1に近い値が得ら
れ、絶対値が大きいほど0に近い値が得られることを示
している。なお、Kは変換後の値が0となる値のうち最
小の値を示している。
【0076】上記変換手段3により得られた変換画像信
号は、演算器23に入力される。演算器23は、積算手段
4、減算手段6、および圧縮処理手段7を内包するもの
である。演算器23においては、上述の複数の変換画像信
号が積算され、原画像信号Sorg からその積算値が減じ
られて差分信号が求められ、この差分信号の値に応じた
圧縮係数Dが原画像信号Sorg と加算されて処理済画像
信号Sproc が得られる。この処理を数式として表す
と、下記の式(9) Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sus1−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sus2−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Susk−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(SusN−SusN+1)} …(9) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) のようになる。
【0077】図28は、上記実施の形態においてエッジ付
近の画像信号を処理した際の効果を示す図である。(1)
はエッジ付近における階段状の原画像信号と、その原画
像信号に基づいて作成されたボケ画像信号を示し、(2)
は、(1)の信号の帯域制限画像信号を示し、(3)は(2)の
帯域制限画像信号より1つ低い周波数帯域の信号を含む
補助画像信号を示し、(4)は(3)の補助画像信号を関数g
により処理した際に得られる倍率信号を示し、(5)は(2)
の信号を関数fで処理した抑制画像信号に(4)の倍率信
号を乗じたものを示している。なお(3)に示されている
値Kは、図27に示した値Kであり、(3)の補助画像信号
がKとなる時に(4)の倍率信号が0となることが図示さ
れている。(2)の信号を単に絶対値が小さくなるように
変換した場合には、信号のピークの形状は滑らかになる
ものの、立ち上がり部分は急峻なままとなる。これに対
し、(5)に示される処理済信号は立ち上がり部分が滑ら
かになっている。このように各帯域制限画像信号の立ち
上がり部分を滑らかにすることにより、これらの信号を
積算して得られる信号の周波数帯域の境界に階段状に生
じるアーチファクトを防止することができる。
【0078】なお、関数gにより処理される補助画像信
号は、必ずしも上記のようなものでなくてもよく、例え
ば下記の式(10) Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sorg−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sorg−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Sorg−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(Sorg−SusN+1)} …(10) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) のような式にしたがってダイナミックレンジ圧縮処理を
行ってもよい。
【0079】図29は、この式(10)を適用した実施の形
態においてエッジ付近の画像信号を処理した際の効果を
示す図であり、図28と同様に、(1)はエッジ付近におけ
る階段状の原画像信号と、その原画像信号に基づいて作
成されたボケ画像信号を示し、(2)は、(1)の信号の帯域
制限画像信号を示し、(3)は(2)の帯域制限画像信号より
1つ低い周波数帯域の信号を含む補助画像信号を示し、
(4)は(3)の信号を関数gにより処理した際に得られる倍
率信号を示し、(5)は(2)の帯域制限画像信号を関数fで
処理した抑制画像信号に(4)の倍率信号を乗じたものを
示している。この図に示されるように、関数gにより処
理する値としてSorg−Suskを用いる場合、コントラス
トの大きなエッジは、コントラストの小さなエッジに比
べて、変換により得られる信号が小さくなる。
【0080】この信号が積算されたものが、原画像信号
から減じられ、その減じられた値に応じて定まる圧縮係
数Dが原画像信号に加算される。この場合、コントラス
トの大きなエッジは、コントラストの小さなエッジに比
べ、処理済画像信号に与える影響が少なくなるという効
果が得られる。
【0081】以上、2種類の式について説明したが、関
数fおよびgについて、あるいは関数gにより処理する
帯域制限画像信号の作成方法については、様々な変更が
可能である。
【0082】次に、本発明の画像処理方法および装置の
さらに他の実施の形態について説明する。但し、この実
施の形態についても、ボケ画像信号作成手段1、帯域制
限画像信号作成手段2、積算手段4、減算手段6、圧縮
処理手段7の処理は上記実施の形態と同じであるため説
明を省略し、変換手段3の処理についてのみ、以下説明
する。
【0083】図30は本実施の形態における画像処理装置
の全体の構成を示す図である。上記実施の形態と同様、
原画像信号Sorgおよびボケ画像信号作成手段1におい
て作成された複数のボケ画像信号Susk に基づいて帯域
制限画像信号が作成される。この帯域制限画像信号は減
算器21により、互いに隣接する周波数帯域の2つのボケ
画像信号Susk (但し原画像信号SorgについてはSorg
とSus1 )の減算を行うことにより得られる。すなわ
ち、Sorg −Sus1 、Sus1 −Sus2 、…SusN-1 −S
usN を順次計算することにより、複数の帯域制限画像信
号が求められる。
【0084】上記のようにして求められた帯域制限画像
信号は、変換手段3において変換される。この変換で
は、図30に示されるように、ある周波数帯域の帯域制限
画像信号に、その周波数帯域よりも1つ低い周波数帯域
の帯域制限画像信号を変換器24により関数gを用いて変
換したものを加えて、さらにそれを変換器22により関数
kを用いて変換する。ここで、関数gにより変換を行
う変換器24が、前記補助画像信号作成手段に相当し、加
算器26が前記複合帯域制限画像信号作成手段に相当す
る。
【0085】関数gとしては、例えば図31に示されるよ
うなものが用いられる。図31に示される関数は原点をと
おり原点における傾きはほぼ0であり、処理される値が
大きくなるにつれて傾きが漸増し、最終的に傾きがほぼ
1となるような関数である。すなわち、信号の大きさが
小さいときには強く抑制し、大きくなるにつれて抑制の
度合いを緩めるというものである。上述の処理におい
て、この関数の、原点から徐々に傾きが増加する部分
は、補助画像信号の立ち上がりの部分の波形に影響を与
える。すなわち、この関数により変換を行うことで、急
峻な立ち上がり部分を滑らかにすることができる。ここ
で、実際の帯域制限画像信号の大きさには限度があるた
め、関数gは原点付近で傾きが0から徐々に増加するよ
うな関数であれば、どのようなものでもよく例えば、図
32に示されるようなものであってもよい。また、本実施
の形態では、信号の増幅は行わないため、傾きは最大1
としているが、本発明の効果は関数の傾きが原点付近で
漸増することにより得られるものであるため、この条件
が満たされていれば、必ずしも傾きを最大1に限定する
必要はない。
【0086】関数f1〜fNは、全て同じ関数であってもよ
いし、異なる関数であってもよく、画像処理の目的に応
じて任意に設定可能なものとする。本実施の形態では、
この関数f1〜fNとして、例えば図24のような関数を使用
する。
【0087】上記変換手段3により得られた変換画像信
号は、演算器23に入力される。演算器23は、積算手段
4、減算手段6および圧縮処理手段7を内包するもので
ある。演算器23においては、複数の変換画像信号が積算
され、原画像信号Sorg からその積算値が減じられて差
分信号が求められ、この差分信号が変換され、原画像信
号Sorg と加算されて処理済画像信号Sproc が得られ
る。この処理を、他の処理とともに数式として表すと、
下記の式(11) Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) =[f1{(Sorg −Sus1)+g(Sus1−Sus2)} +f2{(Sus1 −Sus2)+g(Sus2−Sus3)}+… +fk{(Susk-1−Susk )+g(Susk−Susk+1)}+… +fN{(SusN-1−SusN)+g(SusN−SusN+1)}] …(11) (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各複合帯域制限画像信号を変換する
ための関数 g:前記各帯域制限画像信号を変換して前記補助画像信
号を作成するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) のようになる。
【0088】図33は、この実施の形態においてエッジ付
近の画像信号を処理した際の効果を示す図である。(1)
はエッジ付近における階段状の原画像信号と、その原画
像信号に基づいて作成されたボケ画像信号を示し、(2)
および(3)は、(1)の信号にかかる帯域制限画像信号であ
って、(2)を被変換帯域制限画像信号とした場合の低周
波側帯域制限画像信号が(3)である。(4)は(3)の低周波
側帯域制限画像信号を関数gにより処理した際に得られ
る補助画像信号を示し、(5)は(2)の被変換帯域制限画像
信号と(4)の補助画像信号を加算した複合帯域制限画像
信号を示し、(6)は(5)の複合帯域制限画像信号を関数f
により処理して得られる変換画像信号を示している。こ
の図において、(2)の信号を単に絶対値が小さくなるよ
うに変換した場合には、信号のピークの形状は滑らかに
なるものの、立ち上がり部分は急峻なままとなる。これ
に対し、(5)に示される処理済信号は立ち上がり部分が
滑らかになっている。このように各帯域制限画像信号の
立ち上がり部分を滑らかにすることにより、これらの信
号を積算して得られる信号の周波数帯域の境界が階段状
になることが原因で処理済画像信号に生じるアーチファ
クトを防止することができる。
【0089】以上、2つの式ついて説明したが、この実
施の形態においても、例えば、関数fおよびgについ
て、様々な変更が可能である。
【0090】なお、上記実施の形態においては、ボケ画
像信号Susk を用いてダイナミックレンジ圧縮処理を行
うようにしているが、このダイナミックレンジ圧縮処理
に加えて、このボケ画像信号Susk を用いて原画像信号
Sorg に対して周波数強調処理を施すようにしてもよ
い。
【0091】すなわち、上述したようにして作成された
複数のボケ画像信号Susk について、下記の式(12)に
より周波数強調処理を施す。
【0092】 Sproc=Sorg +β(Sorg )・Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={fu1(Sorg −Sus1)+fu2(Sus1 −Sus2)+… +fuk(Susk-1−Susk )+…+fuN(SusN-1−SusN)} …(12) (但し、Sproc:高周波成分が強調された画像信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fuk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関
数 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数) ここで、関数fukは、上述した関数fkと同様に、帯域
制限画像信号の絶対値が閾値Th1よりも小さい場合は
傾きが1であり、閾値Th1よりも大きい場合は傾きが
1よりも小さくなるような関数である。この関数は、各
帯域制限画像信号において同一のものであってもよい
が、各信号ごとに異なるものであってもよい。また、関
数fukと関数fkとを異なるものとしてもよい。
【0093】この式(12)にしたがって、原画像信号S
org に周波数強調処理を施すことにより得られる処理済
画像信号Sprocの周波数特性を図34に示す。上述した帯
域制限画像信号は、原画像の濃度変化が比較的小さいい
わゆる平坦部においては、各周波数帯域において信号値
の絶対値は小さくなるものである。これに対して、濃度
が急激に変化するエッジ部近傍においては、帯域制限画
像信号が比較的低周波数帯域である場合、すなわちボケ
画像信号Susk を得る際のマスクのサイズが比較的大き
い場合は、上述した図35に示すように、そのエッジ部近
傍の画素についておかれたマスクにエッジ部が含まれて
しまうため、帯域制限画像信号がエッジ部の影響を受け
て絶対値が比較的大きなものとなる。このように、本来
エッジ部でない部分がエッジ部の濃度値の影響を受ける
ことにより、画像処理を行うことにより得られた画像の
エッジ部にはオーバーシュート、アンダーシュートなど
のアーチファクトが発生してしまう。
【0094】そこで、帯域制限画像信号の信号値の絶対
値が閾値Th1よりも大きい場合に、上述した関数fu
によりこの絶対値が小さくなるように帯域制限画像信号
を変換し、この変換された各帯域制限画像信号を加算
し、さらに所定の強調度で強調することにより、原画像
信号Sorg に加算するための高周波成分に関する信号を
得るようにしたものである。
【0095】これにより、図34に示すように、エッジ部
が存在しない平坦部においては処理済画像信号Sprocの
周波数特性は実線で示すようなものとなるが、エッジ部
近傍の領域においては、処理済画像信号Sprocは図34の
破線に示すように比較的低い周波数帯域のレスポンスが
低下されたような特性を有するものとなる。これは、エ
ッジ部近傍の領域においては、式(1)におけるボケ画
像信号Susを得る際のマスクが実際のマスクよりも小さ
くされたことと同一の効果を奏するものである。
【0096】したがって、エッジ部近傍の領域に対応す
る比較的絶対値の大きい帯域制限画像信号は、原画像信
号Sorg に加算するための高周波成分に関する信号に対
する影響力が小さくなる。このため、濃度が急激に変化
するエッジ部近傍においても、アーチファクトの原因と
なる信号は影響力が弱められるため、周波数強調処理を
施すことにより得られる画像をアーチファクトのない良
好な画像とすることができる。
【0097】また、このようにダイナミックレンジ圧縮
処理と周波数強調処理とを同時に行うことにより、処理
に用いるボケ画像信号Susk を共用することができるた
め、ダイナミックレンジ圧縮処理と周波数強調処理とを
別々に行うものと比較して演算時間を短縮して、効率の
よい処理を行うことが可能となる。
【0098】さらに、ダイナミックレンジ圧縮処理と周
波数強調処理とを同時に行う場合において、ダイナミッ
クレンジ圧縮処理においては原画像の比較的低周波成分
の影響が大きく、周波数強調処理においては比較的高周
波成分の影響が大きいため、ダイナミックレンジ圧縮処
理を行う場合には、複数のボケ画像信号Susk のうち比
較的低周波帯域のボケ画像信号Susk を用い、周波数強
調処理を行う場合には比較的高周波帯域のボケ画像信号
Susk を用いるようにし、双方の処理に異なる周波数帯
域のボケ画像信号Susk を用いるようにしてもよい。
【0099】さらに、周波数強調処理を行う場合、上記
式(12)による処理に限定されるものではなく、下記の
式(13)にる処理を行うようにしてもよい。
【0100】 Sproc=Sorg +β(Sorg )・Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) =(1/N)・{fu1(Sorg −Sus1)+fu2(Sus1 −Sus2)+… +fuk(Susk-1−Susk )+…+fuN(SusN-1−SusN)} …(13) (但し、Sproc:高周波成分が強調された画像信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fuk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関
数 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数) なお、上記実施の形態においては、ガウス信号のフィル
タを用いて、補間演算処理を行うようにしているが、B
スプライン補間演算によりフィルタリング処理画像に対
して補間演算処理を施すようにしてもよい。以下、この
Bスプライン補間演算処理について説明する。
【0101】Bスプライン補間演算は、比較的鮮鋭度の
低い滑らかな2次画像を再生するための補間画像データ
を得るための補間演算方法である。このBスプライン補
間演算は、元のサンプル点(画素)を通ることは必要と
されない代わりに、第1階微分係数および第2階微分係
数(f″(X)で表す)が各区間間で連続することが必
要とされる。
【0102】すなわち、 fk (x)=Ak 3 +Bk 2 +Ck x+Dk …(14) において(式(7)においてBk は便宜上用いられる係
数であり、フィルタリング処理画像とは異なる。)、 fk ′(Xk )=fk-1 ′(Xk ) …(15) fk ′(Xk+1 )=fk+1 ′(Xk+1 ) …(16) fk ″(Xk )=fk-1 ″(Xk ) …(17) fk ″(Xk+1 )=fk+1 ″(Xk+1 ) …(18) が条件となる。ただし、画素Xk における第1階微分係
数が、その画素Xk の前後の画素であるXk-1 とXk+1
とについて、これらの画像信号Yk-1 、Yk+1 の勾配
(Yk+1 −Yk-1 )/(Xk+1 −Xk-1 )に一致するこ
とが条件であるから、下記式(19)を満たす必要があ
る。
【0103】 fk ′(Xk )=(Yk+1 −Yk-1 )/(Xk+1 −Xk-1 ) …(19) 同様に、画素Xk+1 における第1階微分係数が、その画
素Xk+1 の前後の画素であるXk とXk+2 とについて、
これらの画像信号Yk 、Yk+2 の勾配(Yk+2−Yk
/(Xk+2 −Xk )に一致することが条件であるから、
下記式(20)を満たす必要がある。
【0104】 fk ′(Xk+1 )=(Yk+2 −Yk )/(Xk+2 −Xk ) …(20) また関数f(X)は一般に下記式(21)に示すもので近
似される。
【0105】 f(X)=f(0) +f′(0) X+{f″(0)/2}X2 …(21) ここで、各区間Xk-2 〜Xk-1 ,Xk-1 〜Xk ,Xk
k+1 ,Xk+1 〜Xk+2 の間隔(格子間隔という)を1
とし、画素Xk からの画素Xk+1 方向への補間点Xp
位置をt(0≦t≦1)とすれば、式(15)〜(18)お
よび(21)より、 fk ′(0)=Ck =(Yk+1 −Yk-1 )/2 fk ′(1)=3Ak +2Bk +Ck =(Yk+2
k )/2 fk ″(0)=Yk+1 −2Yk +Yk-1 =2B したがって、 Ak =(Yk+2 −3Yk+1 +3Yk −Yk-1 )/6 Bk =(Yk+1 −2Yk +Yk-1 )/2 Ck =(Yk+1 −Yk-1 )/2 ここで、Dk は未知のため、 Dk =(D1 k+2 +D2 k+1 +D3 k +D4
k-1 )/6 とおく。また、スプライン補間関数fk (x)は上述の
通り、X=tなる変数変換をしているため、 fk (x)=fk (t) となる。よって、 fk (t)={(Yk+2 −3Yk+1 +3Yk −Yk-1
/6}t3 +{(Yk+1 −2Yk +Yk-1 )/2}t2
+{(Yk+1 −Yk-1 )/2}t+(D1 k+2 +D2
k+1 +D3 k +D4 k-1 )/6 となり、これを画像信号Yk-1 ,Yk ,Yk+1 ,Yk+2
について整理すると、下記式(22)で表すことができ
る。
【0106】 fk (t)={(−t3 +3t2 −3t+D4 )/6}Yk-1 +{(3t3 −6t2 +D3 )/6}Yk +{(−3t3 +3t2 +3t+D2 )/6}Yk+1 +{(t3 +D1 )/6}Yk+2 …(22) ここで、t=1とおけば、 fk (1)={(D4 −1)/6}Yk-1 +{(D3
3)/6}Yk +{(D2 +3)/6}Yk+1 +{(D
1 +1)/6}Yk+2 次に区間Xk+1 〜Xk+2 についての式(23)は、 fk+1 (t)={(−t3 +3t2 −3t+D4 )/6}Yk +{(3t3 −6t2 +D3 )/6}Yk+1 +{(−3t3 +3t2 +3t+D2 )/6}Yk+2 +{(t3 +D1 )/6}Yk+3 …(23) ここで、t=0とおけば、 fk+1 (0)=(D4 /6)Yk +(D3 /6)Yk+1
+(D2 /6)Yk+2 +(D1 /6)Yk+3 連続性の条件(fk (1)=fk+1 (0))、および各
フィルタリング処理画像信号に対応する係数同士が等し
いという条件により、D4 −1=0,D3 −3=D4
2 +3=D3 ,D1 +1=D2 ,D1 =0、となり、
したがって、 Dk =(Yk+1 +4Yk +Yk-1 )/6 となる。よって、 Yp =fk (t)={(−t3 +3t2 −3t+1)/6}Yk-1 +{(3t3 −6t2 +4)/6}Yk +{(−3t3 +3t2 +3t+1)/6}Yk+1 +{t3 /6}Yk+2 …(24) したがって、フィルタリング処理画像信号Yk-1
k 、Yk+1 、Yk+2 にそれぞれ対応する補間係数b
k-1 、bk 、bk+1 、bk+2 は、 bk-1 =(−t3 +3t2 −3t+1)/6 bk =(3t3 −6t2 +4)/6 bk+1 =(−3t3 +3t2 +3t+1)/6 bk+2 =t3 /6 となる。
【0107】以上の演算を各区間Xk-2 〜Xk-1 ,X
k-1 〜Xk ,Xk 〜Xk+1 ,Xk+1 〜Xk+2 について繰
り返すことにより、フィルタリング処理画像信号の全体
についてフィルタリング処理画像信号とは間隔の異なる
補間画像信号を求めることができる。
【0108】したがって、このBスプライン補間演算処
理を各フィルタリング処理画像信号Bk に対して施すこ
とにより、各フィルタリング処理画像信号Bk に対応し
たボケ画像信号Susk を得ることができる。
【0109】また、上述した実施の形態においては、原
画像信号Sorg に対して1画素おきにフィルタリング処
理を施し、さらに補間演算を施すことによりボケ画像信
号Susk を得るようにしているが、これに限定されるも
のではなく、複数のサイズのボケマスクを用いて、原画
像信号Sorg にフィルタリング処理を施すことにより、
複数の周波数応答特性が異なるボケ画像信号Susk を得
るようにしてもよい。
【0110】さらに、上述した実施の形態におけるダイ
ナミックレンジ圧縮処理を断層撮影により画像に現れる
流れ像のダイナミックレンジ圧縮処理を行う場合にも適
用できるものである。また、この場合、上述した周波数
強調処理を合わせて行うことにより、流れ像の除去とと
もに、エッジ部近傍におけるアーチファクトの発生を防
止することができる。
【0111】すなわち、断層撮影を行うことにより得ら
れる流れ像を除去するために、ボケマスクを用いた画像
処理を行う方法が提案されているが(特開平3-276265
号)、この場合においても、急激に濃度が変化するエッ
ジ部の近傍において、アーチファクトが発生するという
問題がある。この場合、流れ像を除去するためにはボケ
マスクを1次元としてボケ画像信号Susk を得るが、上
述した実施の形態における互いに周波数応答特性が異な
るボケ画像信号を得る際に、流れ像を除去するための1
次元ボケマスクによるフィルタリング処理を行い、これ
に基づいて上述したような帯域制限画像信号を得、この
帯域制限画像信号の絶対値が比較的大きい場合は、その
絶対値が小さくなるように変換して、その後の処理を行
うことにより、流れ像を除去するとともに、アーチファ
クトのない良好な画像を得ることができる。
【0112】また、流れ像を除去するための1次元ボケ
マスクによる処理とともに、上述した2次元のボケマス
ク、あるいは1次元ボケマスクを2次元的に施す処理を
同時に行うようにしてもよい。これにより、原画像から
流れ像が除去されるとともに、エッジ部近傍のアーチフ
ァクトをより一層低減することができるため、より画質
のよい処理済画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダイナミックレンジ圧縮処理装置
の概念を表す図
【図2】ボケ画像信号作成手段の詳細を表す図
【図3】ボケ画像信号作成手段において用いられるフィ
ルタ(1次元)を表す図
【図4】フィルタリング処理の詳細を表す図
【図5】フィルタリング処理画像信号の周波数特性を表
す図
【図6】フィルタリング処理手段において用いられるフ
ィルタ(2次元)を表す図
【図7】フィルタリング処理画像信号B1 の補間演算に
用いられるフィルタを表す図
【図8】補間演算の詳細を表す図
【図9】フィルタリング処理画像信号B2 の補間演算に
用いられるフィルタを表す図
【図10】補間演算の詳細を表す図
【図11】ボケ画像信号の周波数特性を表す図
【図12】本発明のダイナミックレンジ圧縮処理装置の
一実施の形態における全体構成を示す図
【図13】帯域制限画像信号の周波数特性を表す図
【図14】変換手段における帯域制限画像信号の変換処
理の一例を表す図
【図15】差分信号を変換する単調減少関数の例を表す
【図16】差分信号を変換する単調減少関数の他の例を
表す図
【図17】差分信号を変換する単調減少関数のさらに他
の例を表す図
【図18】差分信号を変換する単調減少関数のさらに他
の例を表す図
【図19】積算信号の周波数特性を表す図
【図20】差分信号の周波数特性を表す図
【図21】差分信号の他の周波数特性を表す図
【図22】変換手段における帯域制限画像信号の変換処
理の他の例を表す図
【図23】全ての帯域制限画像信号を1種類の関数で変
換した際の問題点を示す図
【図24】変換手段において変換処理に使用される関数
の一例を示す図
【図25】変換手段において変換処理に使用される関数
の他の例を示す図
【図26】本発明のダイナミックレンジ圧縮処理装置の
他の実施の形態における全体構成を示す図
【図27】倍率信号作成手段において使用される関数の
一例を示す図
【図28】図26に示す実施の形態における効果を示す
【図29】図26に示す実施の形態における効果を示す
他の図
【図30】本発明のダイナミックレンジ圧縮処理装置の
さらに他の実施の形態における全体構成を示す図
【図31】各帯域制限画像信号を変換して補助画像信号
を作成するための関数の一例を示す図
【図32】各帯域制限画像信号を変換して補助画像信号
を作成するための関数の他の例を示す図
【図33】図30に示す実施の形態における効果を示す
【図34】周波数強調処理により得られる処理済画像信
号の他の周波数特性を表す図
【図35】エッジ部近傍のボケ画像信号の作成処理を示
す図
【符号の説明】
1 ボケ画像信号作成手段 2 帯域制限画像信号作成手段 3 変換手段 4 積算手段 6 減算手段 7 圧縮処理手段 10 フィルタリング処理手段 11 補間演算処理手段 21 減算器 22 変換器 23 演算器 24 変換器 25 乗算手段 26 加算器
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−169065 (32)優先日 平8(1996)6月28日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像を表す原画像信号に、該原画像の
    低周波成分に関する信号を加算することにより、該原画
    像のダイナミックレンジを圧縮するダイナミックレンジ
    圧縮処理方法において、 前記原画像信号に基づいて、互いに周波数応答特性が異
    なる複数の非鮮鋭マスク画像信号を作成し、 前記原画像信号および前記複数の非鮮鋭マスク画像信
    号、または前記複数の非鮮鋭マスク画像信号に基づい
    て、前記原画像信号の複数の周波数帯域ごとの信号を表
    す複数の帯域制限画像信号を作成し、 該各帯域制限画像信号のうち少なくとも1つの信号につ
    いて、該帯域制限画像信号の少なくとも一部を小さくす
    るような変換処理を施して複数の変換画像信号を作成
    し、 該各変換画像信号を積算することにより積算信号を作成
    し、 該積算信号を前記原画像信号から減ずることにより差分
    信号を作成し、 該差分信号を変換することにより前記原画像信号に加算
    する前記低周波成分に関する信号を得ることを特徴とす
    るダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の変換画像信号の作成を、前記
    帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値より大きい帯域
    制限画像信号については、該帯域制限画像信号の絶対値
    を小さくするように、該各帯域制限画像信号を変換する
    ことにより行うことを特徴とする請求項1記載のダイナ
    ミックレンジ圧縮処理方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の変換画像信号の作成を、前記
    各帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値より大きいほ
    ど該帯域制限画像信号の絶対値を小さくするとともに、
    前記各帯域制限画像信号の絶対値が該所定の閾値よりも
    小さい他の閾値よりも小さいほど該帯域制限画像信号の
    絶対値を小さくするように、該各帯域制限画像信号を変
    換することにより行うことを特徴とする請求項2記載の
    ダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の変換画像信号の作成を、前記
    各帯域制限画像信号の周波数帯域に応じて該各帯域制限
    画像信号の絶対値の大きさを変化させるように、該各帯
    域制限画像信号を変換することにより行うことを特徴と
    する請求項2または3記載のダイナミックレンジ圧縮処
    理方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の変換画像信号の作成を、前記
    各帯域制限画像信号を、前記周波数帯域ごとに異なる複
    数の関数に基づいて、該帯域制限画像信号の絶対値に基
    づいて決まる該絶対値以下の値となるように変換するこ
    とにより行うことを特徴とする請求項1記載のダイナミ
    ックレンジ圧縮処理方法。
  6. 【請求項6】 前記変換画像信号の作成に使用される各
    関数が、前記帯域制限画像信号の絶対値が所定の値より
    大きい帯域制限画像信号については、該変換画像信号の
    値がほぼ一定の値となるように該帯域制限画像信号を変
    換する関数であり、該関数が低周波帯域を処理する関数
    であるほど、前記所定の値が小さい値であることを特徴
    とする請求項5記載のダイナミックレンジ圧縮処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記変換画像信号の作成に使用される各
    関数が、該関数が低周波帯域を処理する関数であるほ
    ど、前記帯域制限画像信号の絶対値が0近傍の所定の範
    囲内の値である帯域制限画像信号を変換した際に得られ
    る該変換画像信号の絶対値が小さい値であることを特徴
    とする請求項5または6項記載のダイナミックレンジ圧
    縮処理方法。
  8. 【請求項8】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変換
    画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号の
    作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該低
    周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、下
    記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)+f2(Sus1 −Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk )+…+fN(SusN-1−SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1から7のい
    ずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  9. 【請求項9】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変換
    画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号の
    作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該低
    周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、下
    記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN ) = (1/N)・{f1 (Sorg −Sus1)+f2 (Sorg −Sus2) +fk(Sorg−Susk )+…+fN (Sorg −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1から7のい
    ずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  10. 【請求項10】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) ={f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus2 −Sus3)+… +fk(Susk-1 −Susk)+…+fN(SusN-1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  11. 【請求項11】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記低周波成分に関する信号の作
    成、および該低周波成分に関する信号の前記原画像信号
    への加算を、下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) =(1/N)・{f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus1 −Sus3)+… +fk(Sus1 −Susk)+…+fN(Sus1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  12. 【請求項12】 前記各変換画像信号の作成を、前記帯
    域制限画像信号を、該帯域制限画像信号の絶対値に基づ
    いて決まる該絶対値以下の値となるように変換すること
    により抑制画像信号を作成し、 前記原画像信号および前記複数の非鮮鋭マスク画像信号
    に基づいて、前記抑制画像信号の作成に使用された帯域
    制限画像信号よりも低い周波数帯域の信号を含む補助画
    像信号を作成し、 該補助画像信号を、該補助画像信号の絶対値が小さいほ
    ど1に近く、大きいほど0に近い値となるように変換す
    ることにより前記抑制画像信号にそれぞれ対応する倍率
    信号を作成し、 前記抑制画像信号に、該抑制画像信号に対応する前記倍
    率信号を乗ずることにより行うことを特徴とする請求項
    1記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  13. 【請求項13】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sus1−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sus2−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Susk−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(SusN−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
    抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
    するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1または12
    記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  14. 【請求項14】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sorg−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sorg−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Sorg−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(Sorg−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
    抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
    するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1または12
    記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  15. 【請求項15】 前記各変換画像信号の作成を、変換さ
    れる帯域制限画像信号である被変換帯域制限画像信号よ
    りも低い周波数帯域の帯域制限画像信号である低周波側
    帯域制限画像信号を、原点をとおり該原点における傾き
    がほぼ0で、処理される値が大きくなるにつれて該傾き
    が漸増する非線形関数に基づいて変換することにより前
    記被変換帯域制限画像信号の補助画像信号を作成し、 該補助画像信号を前記被変換帯域制限画像信号に加算す
    ることにより複合帯域制限画像信号を作成し、 該複合帯域制限画像信号を、該複合帯域制限画像信号の
    絶対値に基づいて決まる該絶対値以下の値となるように
    変換することにより行うことを特徴とする請求項1記載
    のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  16. 【請求項16】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) =[f1{(Sorg −Sus1)+g(Sus1−Sus2)} +f2{(Sus1 −Sus2)+g(Sus2−Sus3)}+… +fk{(Susk-1−Susk )+g(Susk−Susk+1)}+… +fN{(SusN-1−SusN)+g(SusN−SusN+1)}] (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各複合帯域制限画像信号を変換する
    ための関数 g:前記各帯域制限画像信号を変換して前記補助画像信
    号を作成するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項1または15
    記載のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  17. 【請求項17】 前記複数の変換画像信号の作成を、前
    記原画像を撮影した際の撮影部位に応じて、前記各帯域
    制限画像信号を変換することにより行うことを特徴とす
    る請求項1から16のいずれか1項記載のダイナミック
    レンジ圧縮処理方法。
  18. 【請求項18】 前記原画像が断層撮影により得られた
    流れ像を含むものであり、前記複数の非鮮鋭マスク画像
    信号の作成を、前記原画像信号に対して該流れ像の方向
    に沿う1次元非鮮鋭マスクによりマスク処理を施すこと
    により行うことを特徴とする請求項1から17記載のダ
    イナミックレンジ圧縮処理方法。
  19. 【請求項19】 原画像を表す原画像信号に、該原画像
    の低周波成分に関する信号を加算することにより、該原
    画像のダイナミックレンジを圧縮するダイナミックレン
    ジ圧縮処理装置において、 前記原画像信号に基づいて、互いに周波数応答特性が異
    なる複数の非鮮鋭マスク画像信号を作成する非鮮鋭マス
    ク画像信号作成手段と、 前記原画像信号および前記複数の非鮮鋭マスク画像信
    号、または前記複数の非鮮鋭マスク画像信号に基づい
    て、前記原画像信号の複数の周波数帯域ごとの信号を表
    す複数の帯域制限画像信号を作成する帯域制限画像信号
    作成手段と、 該各帯域制限画像信号のうち少なくとも1つの信号につ
    いて、該帯域制限画像信号の少なくとも一部を小さくす
    るような変換処理を施して複数の変換画像信号を作成す
    る変換手段と、 該各変換画像信号を積算することにより積算信号を作成
    する積算手段と、 該積算信号を前記原画像信号から減算して差分信号を作
    成する減算手段と、 該差分信号を変換することにより前記原画像信号に加算
    する前記低周波成分に関する信号を得る圧縮処理手段を
    有することを特徴とするダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  20. 【請求項20】 前記変換手段が、前記複数の変換画像
    信号を、前記帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値よ
    り大きい帯域制限画像信号については、該帯域制限画像
    信号の絶対値を小さくするように、該各帯域制限画像信
    号を変換することにより作成する手段であることを特徴
    とする請求項19記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  21. 【請求項21】 前記変換手段が、前記複数の変換画像
    信号を、前記各帯域制限画像信号の絶対値が所定の閾値
    より大きいほど該帯域制限画像信号の絶対値を小さくす
    るとともに、前記各帯域制限画像信号の絶対値が該所定
    の閾値よりも小さい他の閾値よりも小さいほど該帯域制
    限画像信号の絶対値を小さくするように、該各帯域制限
    画像信号を変換することにより作成する手段であること
    を特徴とする請求項20記載のダイナミックレンジ圧縮
    処理装置。
  22. 【請求項22】 前記変換手段が、前記複数の変換画像
    信号を、前記各帯域制限画像信号の周波数帯域に応じて
    該各帯域制限画像信号の絶対値の大きさを変化させるよ
    うに、該各帯域制限画像信号を変換することにより作成
    する手段であることを特徴とする請求項20または21
    記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  23. 【請求項23】 前記変換手段が、前記複数の変換画像
    信号を、前記各帯域制限画像信号を、前記周波数帯域ご
    とに異なる複数の関数に基づいて、該帯域制限画像信号
    の絶対値に基づいて決まる該絶対値以下の値となるよう
    に変換することにより作成する手段であることを特徴と
    する請求項19記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  24. 【請求項24】 前記変換画像信号の作成に使用される
    各関数が、前記帯域制限画像信号の絶対値が所定の値よ
    り大きい帯域制限画像信号については、該変換画像信号
    の値がほぼ一定の値となるように該帯域制限画像信号を
    変換する関数であり、該関数が低周波帯域を処理する関
    数であるほど、前記所定の値が小さい値であることを特
    徴とする請求項23記載のダイナミックレンジ圧縮処理
    装置。
  25. 【請求項25】 前記変換画像信号の作成に使用される
    各関数が、該関数が低周波帯域を処理する関数であるほ
    ど、前記帯域制限画像信号の絶対値が0近傍の所定の範
    囲内の値である帯域制限画像信号を変換した際に得られ
    る該変換画像信号の絶対値が小さい値であることを特徴
    とする請求項23または24項記載のダイナミックレン
    ジ圧縮処理装置。
  26. 【請求項26】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)+f2(Sus1 −Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk )+…+fN(SusN-1−SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19から25
    のいずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  27. 【請求項27】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN ) = (1/N)・{f1 (Sorg −Sus1)+f2 (Sorg −Sus2) +fk(Sorg−Susk )+…+fN (Sorg −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19から25
    のいずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  28. 【請求項28】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) ={f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus2 −Sus3)+… +fk(Susk-1 −Susk)+…+fN(SusN-1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19から22
    のいずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  29. 【請求項29】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN )) Fdrc (Sus1,Sus2,…SusN ) =(1/N)・{f2(Sus1 −Sus2)+f3(Sus1 −Sus3)+… +fk(Sus1 −Susk)+…+fN(Sus1 −SusN)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=2〜N):前記各帯域制限画像信号を変換する関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19から22
    のいずれか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  30. 【請求項30】 前記変換手段が、前記帯域制限画像信
    号を、該帯域制限画像信号の絶対値に基づいて決まる該
    絶対値以下の値となるように変換することにより抑制画
    像信号を作成する抑制画像信号作成手段と、 前記原画像信号および前記複数の非鮮鋭マスク画像信号
    に基づいて、前記抑制画像信号の作成に使用された帯域
    制限画像信号よりも低い周波数帯域の信号を含む補助画
    像信号を作成する補助画像信号作成手段と、 該補助画像信号を、該補助画像信号の絶対値が小さいほ
    ど1に近く、大きいほど0に近い値となるように変換す
    ることにより前記抑制画像信号にそれぞれ対応する倍率
    信号を作成する倍率信号作成手段と、 前記抑制画像信号に、該抑制画像信号に対応する前記倍
    率信号を乗ずる乗算手段とからなることを特徴とする請
    求項19記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  31. 【請求項31】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sus1−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sus2−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Susk−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(SusN−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
    抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
    するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19または3
    0記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  32. 【請求項32】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) ={f1(Sorg −Sus1)・g(Sorg−Sus2) +f2(Sus1 −Sus2)・g(Sorg−Sus3)+… +fk(Susk-1−Susk )・g(Sorg−Susk+1)+… +fN(SusN-1−SusN)・g(Sorg−SusN+1)} (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各帯域制限画像信号を変換して前記
    抑制信号を作成するための関数 g:前記各補助画像信号を変換して前記倍率信号を作成
    するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19または3
    0記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  33. 【請求項33】 前記変換手段が、変換される帯域制限
    画像信号である被変換帯域制限画像信号よりも低い周波
    数帯域の帯域制限画像信号である低周波側帯域制限画像
    信号を、原点をとおり該原点における傾きがほぼ0で、
    処理される値が大きくなるにつれて該傾きが漸増する非
    線形関数に基づいて変換することにより前記被変換帯域
    制限画像信号の補助画像信号を作成する補助画像信号作
    成手段と、 該補助画像信号を前記被変換帯域制限画像信号に加算す
    ることにより複合帯域制限画像信号を作成する復号帯域
    制限画像信号作成手段と、 該複合帯域制限画像信号を、該複合帯域制限画像信号の
    絶対値に基づいて決まる該絶対値以下の値となるように
    変換することにより前記変換画像信号を作成する変換画
    像信号作成手段とからなることを特徴とする請求項19
    記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  34. 【請求項34】 前記帯域制限画像信号の作成、前記変
    換画像信号の作成、前記積算信号の作成、前記差分信号
    の作成、前記低周波成分に関する信号の作成、および該
    低周波成分に関する信号の前記原画像信号への加算を、
    下記の式 Sproc=Sorg +D(Sorg −Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN)) Fdrc (Sorg,Sus1,Sus2,…SusN) =[f1{(Sorg −Sus1)+g(Sus1−Sus2)} +f2{(Sus1 −Sus2)+g(Sus2−Sus3)}+… +fk{(Susk-1−Susk )+g(Susk−Susk+1)}+… +fN{(SusN-1−SusN)+g(SusN−SusN+1)}] (但し、Sproc:ダイナミックレンジが圧縮された画像
    信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜N+1):非鮮鋭マスク画像信号 fk(k=1〜N):前記各複合帯域制限画像信号を変換する
    ための関数 g:前記各帯域制限画像信号を変換して前記補助画像信
    号を作成するための関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
    れる ダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
    変換する関数)) にしたがって行うことを特徴とする請求項19または3
    3記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  35. 【請求項35】 前記変換手段が、前記複数の変換画像
    信号を、前記原画像を撮影した際の撮影部位に応じて、
    前記各帯域制限画像信号を変換することにより作成する
    手段であることを特徴とする請求項19から34のいず
    れか1項記載のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  36. 【請求項36】 前記原画像が断層撮影により得られた
    流れ像を含むものであり、前記非鮮鋭マスク画像信号作
    成手段が、前記複数の非鮮鋭マスク画像信号を、前記原
    画像信号に対して該流れ像の方向に沿う1次元非鮮鋭マ
    スクによりマスク処理を施すことにより作成する手段で
    あることを特徴とする請求項19から35記載のダイナ
    ミックレンジ圧縮処理装置。
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