JPH1071332A - 水素化反応用触媒、その製造法、及び該触媒を用いたカルボン酸類の水素化反応方法 - Google Patents
水素化反応用触媒、その製造法、及び該触媒を用いたカルボン酸類の水素化反応方法Info
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Abstract
1,4−ブタンジオール及び/又はテトラヒドロフラン
等の製造方法を提供する。 【解決手段】炭素質担体にRuとSn、さらに必要に応
じて周期律表の他の第8族金属から選ばれる元素を組み
合わせて担持した水素化反応用触媒であって、触媒の粒
子の最大断面積を与える断面の最長径を、計測間隔が3
μm、電子ビ−ム直径が2μmの条件でX線マイクロア
ナライザ−の線分析を行った場合の各測定点のRu強度
を、全測定点のRu強度の平均値で割った値の度数分布
をとった場合に、その平均値の50%未満の度数の占め
る割合が全体の35%未満であることを特徴とする水素
化反応用触媒を製造するにあたり、あらかじめ硝酸と接
触した炭素質担体を使用することを特徴とし、カルボン
酸類を水素及び該水素化反応用触媒と接触させることを
特徴とするカルボン酸類の水素化反応方法より成る。
Description
応、脱水素化反応、特にエステル類、カルボン酸類の水
素化反応、並びにそれに用いる触媒及びその製造方法に
関するものである。さらに具体的には、無水マレイン
酸、マレイン酸、無水コハク酸、コハク酸、γ−ブチロ
ラクトン、又はこれらの混合物を原料とし、接触水素化
反応により1,4−ブタンジオール及び/又はテトラヒ
ドロフランを製造する方法に関する。1,4−ブタンジ
オールは、主にポリブチレンテレフタレートやポリウレ
タン等のプラスチック原料として使用されるほか、ピロ
リジン、アジピン酸等の製造中間体等としても使用され
ている。また、テトラヒドロフランは、沸点が低く優れ
た溶解力をもつため溶媒として使用されるほか、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、テトラヒドロチオフ
ェン等の原料として使用されており、非常に有用であ
る。
媒が、水素化能を有することは公知である。しかしなが
ら、通常、炭素質担体は担持する金属の原料となる多く
の金属化合物に対して強い吸着特性を有するので、通常
用いられる担持方法を採用すると担体の表層部を中心に
金属が吸着担持される傾向がある。このような触媒は、
担体内部が十分に利用されないため、反応活性が低くな
ることがある。
明細書、及び米国特許第4,659,686号明細書
に、活性炭に担持したパラジウム−レニウム触媒を用い
てマレイン酸水溶液からテトラヒドロフラン又はγ−ブ
チロラクトンを製造する方法が記載されているが、これ
らの明細書には、活性炭における各金属の担持位置に関
する記載はなく、触媒の反応効率も低い。また米国特許
第4,659,686号明細書に記載の方法では、反応
を行う際に150気圧以上の水素圧力が必要であるとい
う欠点がある。
成分である金属の担持状態を最適化し、より高い反応活
性を示す炭素質担体を用いた水素化反応用触媒及びその
製造方法を提供することにある。また本発明は、従来、
触媒の反応性が低く、比較的高い水素圧の条件下、又は
低基質濃度の条件下で反応を行う必要があったマレイン
酸等のカルボン酸類の水素化反応を、より温和な条件で
効率よく行い、1,4−ブタンジオール及び/又はテト
ラヒドロフラン等を効果的に製造する等の水素化方法を
提供することをも目的とする。
RuとSn、又はこれらに必要に応じて周期律表の他の
VIII族金属から選ばれる元素を組み合わせて担持した水
素化反応用触媒であって、該触媒の粒子の最大断面積を
与える断面の最長径の線を、計測間隔が3μm、電子ビ
−ム直径が2μmの条件でX線マイクロアナライザ−の
線分析を行った場合の各測定点のRu強度を、全測定点
のRu強度の平均値で割った値の度数分布をとった場合
に、その平均値の50%未満の度数の占める割合が全体
の35%未満であることを特徴とする水素化反応用触媒
に関するものである。
するにあたり、炭素質担体としてあらかじめ硝酸と接触
した炭素質担体を使用することを特徴とする水素化反応
用触媒の製造法に関するものである。また本発明は、カ
ルボン酸類を水素及び該水素化反応用触媒と接触させる
ことを特徴とするカルボン酸類の水素化反応方法に関す
る。
発明の水素化反応用触媒は、炭素質担体にRuとSn、
またはこれらに必要に応じて他の周期律表のVIII族金属
から選ばれる元素を組み合わせて担持した触媒である。
そして本発明の触媒は、担持した触媒成分が担体内部に
均一に担持されているという特徴を有する。このこと
は、EPMA(X線マイクロアナライザ−)の線分析に
より特徴づけられる。測定は、触媒の粒子の最大断面積
を与える面の最長径を与える線での線分析を以下のよう
なEPMAの測定条件で行うなお、この最大断面積を与
える面、及び最長径を与える線とは、電子顕微鏡で目視
によりその位置を決定したものである。
断面における金属種毎に特性X線チャートを得る。得ら
れたチャ−トのピークの高さ(特性X線強度)は、その
測定点におけるその金属の担持量を表すものである。上
記条件で測定した線分析結果は、更にその担持状態を数
値化するために統計的な数値処理を行う。すなわち、各
金属別の線分析において、各測定点の強度を全測定点の
強度の平均値で割った値を求め、その数値を0.1間隔
で度数分布に作成する。これにより、平均強度に対して
何%の強度を持つ測定点が全測定点の何%存在するかが
判る。
に関して、上記条件での線分析において、Ru平均強度
に対して50%未満の強度を持つ測定点が全測定点の3
5%未満である。さらには25%未満であることがより
好ましい。更に上記の条件に加え、Snに関して上記条
件での線分析において、Sn平均強度に対して30%未
満の強度を持つ測定点が全測定点の20%未満であるこ
とが好ましく、15%未満であることがより好ましい。
て周期律表で他のVIII族金属から選ばれる金属元素を組
み合わせて担持したものが好ましい。この他のVIII族金
属としては、Pt又はRhが好ましく、これらを併用し
ても良い。更にPtが特に好ましい。このPtを添加し
た場合、Ptに関して上記条件での線分析において、P
t平均強度に対して50%未満の強度を持つ測定点が全
測定点の40%未満であることが好ましい。さらには3
0%未満であることがより好ましい。
用いる全触媒粒子の中で少なくとも一部存在すれば、そ
の効果が得られる限りにおいて有効であり、通常10%
以上、中でも30%以上が該均一に担持された触媒粒子
であることが望ましい。本発明の触媒は、例えば以下の
方法で製造される。担体として使用される炭素質担体
は、活性炭、グラファイト、黒鉛等である。これら炭素
質担体の形状は、粉末状、顆粒状、成形品のいずれから
も選択でき、また操作性やろ過性の観点からその大きさ
が、平均粒径100μm以上を有するものが好ましい。
なお、この担体の形状とは、上記のような炭素質の物質
の一次粒子が凝集して形成された粒子のことを示す。
る前にあらかじめ硝酸処理を行う。硝酸処理は通常硝酸
水溶液中で行う。その際の硝酸水溶液の濃度は、1wt
%以上75wt%以下、好ましくは5wt%以上60w
t%以下で行う。硝酸処理温度は、室温以上の任意の温
度で実施可能であるが、処理温度が高いほど処理時間を
短縮できるので、通常は50℃〜100℃の範囲で実施
される。
もよるが、90℃前後の温度を掛けた場合には、1分間
から10時間、好ましくは10分間から5時間の範囲で
行うことができる。本発明の触媒の製造方法において
は、炭素質担体を硝酸で処理することにより前記のよう
なX線マイクロアナライザーによる線分析の結果に示さ
れる如く、担持成分が担体内部にまで均一に担持される
というものである。このように均一に担持できる理由に
ついての詳細は不明であるが、この硝酸処理により、炭
素質担体上に酸素官能基が付与されて酸素含有量が増加
すること、又は炭素質担体自体の表面構造が変化するこ
とにより、担体表面での金属化合物の吸着力が低下し、
金属化合物が内部まで浸透して担持されるようになるも
のと推測される。
uとSn、又はこれらにさらに必要に応じて周期律表の
他のVIII族金属から選ばれる元素を担持する。この際、
これら各金属は、金属あるいは金属化合物でも良い。該
金属化合物の例としては、RuとSn、及び周期律表の
他のVIII族金属の硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸塩が一般的
に使用されるが、酢酸等の有機酸塩、水酸化物、酸化物
又は錯塩、さらにはカルボニル錯体やアセチルアセトナ
−ト塩に代表されるような有機金属化合物も使用するこ
とができる。
浸漬法、含浸法などの周知の方法が用いられる。浸漬法
や含浸法によるときは、原料となる金属化合物を溶媒に
溶解し、溶液として使用する。この時使用される溶媒
は、基本的に金属化合物に対して十分な溶解性が有れば
良く、特に制限は無い。また溶媒として水を用いた場合
には、金属化合物の溶解度を高めるために、塩酸や、硝
酸等の酸溶液とすることも可能である。具体的には、価
格的な視点から水もしくはメタノ−ルやエタノ−ル等の
アルコ−ル類が好適であり、必要に応じてこれらを混合
した混合溶媒でも良い。
は特に制限はなく、全ての担持成分を一度に同時に担持
しても、各成分を金属種毎に個別に担持しても、または
該複数成分のいくつかの金属種を組み合わせて複数回に
わたって担持しても良い。Ru及びSnの担持量(金属
として)はそれぞれ、担体に対して通常0.5〜50重
量%、好ましくは1〜20重量%である。また、必要に
応じて添加される周期律表の他のVIII族金属、特に水素
化活性の向上の点から好適なPt又はRhは、それぞれ
単独または合計で、Ruに対して0.01〜10重量倍
共存させるのが活性向上の観点から好ましい。
担持した後には乾燥を行う。尚、複数の担持成分を複数
回にわたって浸漬担持する場合にはその都度乾燥を行
う。その後、必要に応じて焼成、還元処理を行う。焼成
処理を行う場合には、通常100〜600℃の温度範囲
で行われる。また、還元処理を行う場合には、公知の液
相還元法、気相還元法が採用され、気相還元法の場合、
通常100〜500℃の温度範囲、好ましくは200〜
450℃の範囲で行われる。還元処理を行った後の触媒
の構造に関しては、その詳細は不明であるが、上のよう
な還元条件では、貴金属成分は実質的に全てが金属に還
元されると推定され、Snは、一部分が2価又は4価で
残存すると推定される。
化反応用触媒として好適に用いられ、例えば、オレフィ
ン、アルキン、カルボニル基、カルボキシル基、ニトリ
ル基等の官能基の水素化反応、還元アミノ化反応、水素
化分解反応に適している。中でも特に、カルボン酸類を
接触水素化する反応に好適に使用される。本発明におい
て、特に該カルボン酸類として、無水マレイン酸、マレ
イン酸、フマル酸、無水コハク酸、コハク酸のような、
炭素数4のジカルボン酸及びその無水物の他、γ−ブチ
ロラクトンのような炭素数4のカルボン酸の環状エステ
ル、又はこの混合物を原料として、接触水素化反応によ
り1,4−ブタンジオール及び/又はテトラヒドロフラ
ンを製造する方法に好適である。
の水素化反応においては、反応生成物の分析結果等から
みて、(無水)マレイン酸が水素添加されて、(無水)
コハク酸となり、次いで、γ−ブチロラクトンとなり、
更に最終生成物として、1,4−ブタンジオール及び/
又はテトラヒドロフランを生成する反応機構と推測され
る。従って、上記の化合物のいずれをも反応原料として
用いても1,4−ブタンジオール及び/又はテトラヒド
ロフランを製造することができるし、これらの2種以上
の混合物であっても同様である。
ール及び/又はテトラヒドロフランを製造するには、通
常、温度100〜350℃、好ましくは160〜300
℃、水素圧10〜300kg/cm2、好ましくは50
〜200kg/cm2の条件が採用される。回分反応の
場合には、使用される本発明の触媒の量は、無水マレイ
ン酸等の反応原料100重量部に対し、0.1〜100
重量部であることが望ましいが、反応温度又は反応圧力
等の諸条件に応じ、実用的な反応速度が得られる範囲内
で任意に選ぶことができる。
のいずれであってもよい。また反応は、無溶媒で行って
もよいし、必要に応じて、反応に悪影響を与えない種類
の溶媒を使用してもよい。この際使用できる溶媒として
は、特に制限されないが、具体的には、水;メタノー
ル、エタノール、オクタノール、ドデカノール等のアル
コール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラエ
チレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;そ
の他、ヘキサン、シクロヘキサン、デカリン等の炭化水
素類が挙げられる。
ール及び/又はテトラヒドロフランは、蒸留等の公知の
方法により分離精製される。また、この分離精製後に残
る未反応原料又は反応中間体としてのγ−ブチロラクト
ン等は、反応原料として再使用することができる。
り詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例の記載に限定されるものではない、な
お、以下において「%」は「重量%」を示す。 実施例1 <炭素質担体の硝酸処理>200mlのなす型フラスコ
に活性炭(三菱化学(株)、商品名:CX−2)20g
と30%硝酸水溶液50gを入れ、ときどき攪拌しなが
ら95℃のオイルバスで3時間加熱処理した。冷却後、
蒸留水で洗浄し、80℃で5時間減圧乾燥した。
コに、H2PtCl6・6H2O(キシダ化学(株)製
品)を0.96g、5N−HCl水溶液を6.71ml
入れて溶解した。この液にSnCl2・2H2O(キシダ
化学(株)製品)を1.01g入れて溶解し、溶解を確
認後、RuCl3・3H2O(NEケムキャット社製品)
を1.67g入れて完全に溶解させた。この金属化合物
の溶液に、上記のようにして硝酸処理した活性炭を9.
06g加え、よく振とうした。その後、回転減圧乾燥器
で60℃、25mmHg下で溶媒の水を除去した後、アルゴ
ン雰囲気下150℃で2時間焼成処理し、ついで水素雰
囲気下、450℃で2時間還元処理して、6.1重量%
Ru−3.4重量%Pt−5重量%Sn/活性炭の触媒
を調製した。
の最長径の線におけるEPMA(X線マイクロアナライ
ザ−)による線分析を、上記で得られた触媒の2つの粒
子N1,N2について行った。測定は、以下の条件で行
った。
その全測定点の強度の平均値で割った値の度数分布をと
った結果を図1(触媒粒子N1のRuに関する度数分布
を示したヒストグラム)、図2(触媒粒子N1のSnに
関する度数分布を示したヒストグラム)、図3(触媒粒
子N1のPtに関する度数分布を示したヒストグラ
ム)、図4(触媒粒子N2のRuに関する度数分布を示
したヒストグラム)、図5(触媒粒子N2のSnに関す
る度数分布を示したヒストグラム)、及び図6(触媒粒
子N2のPtに関する度数分布を示したヒストグラム)
に示した。その結果、Ruは平均値の50%未満の度数
の占める割合は全体の4.6%(N1)、及び5.2%
(N2)であり、Snは平均値の30%未満の度数の占
める割合は全体の3.2%(N1)、4.7%(N2)
であり、またPtは平均値の50%未満の度数の占める
割合は全体の5.3%(N1)、及び5.4%(N2)
であった。このようにEPMA強度の特に低い部分(平
均値に比べ、その量が大幅に少ない部分)はごく少な
く、各金属成分が担体内部まで均一に担持されているこ
とが判った。
オートクレーブに、水25g、コハク酸25gを仕込
み、更に上記方法で調製した触媒4.6gを仕込み、室
温下攪拌しつつ20kg/cm2の水素を圧入し、24
0℃まで昇温した。オートクレーブ内の温度を240℃
に維持しつつ、水素を圧入して水素圧を70Kg/cm2ま
で高め、この圧力で2時間反応を行った。反応終了後、
反応液をデカンテ−ションにより触媒と分離し、残った
触媒は脱塩水により洗浄した。この触媒に、水25g、
コハク酸25gを仕込み、2回目の反応を全く同様の手
法により行った。このようにして、計4回の反応を繰り
返して行い、反応成績の変化を調べた。反応成績の評価
のうち、コハク酸の転化率は酸滴定により求め、反応生
成物についてはガスクロマトグラフィーで定量分析を行
った。その結果を後記表3に示した。
触媒を調製した。この触媒の2つの粒子S1、S2につ
いて、その粒子の中央部付近の断面の最長径の線におけ
るEPMA(X線マイクロアナライザ−)による線分析
を行った。この結果を元に、各元素の測定点の強度をそ
の全測定点の強度の平均値で割った値の度数分布をとっ
た結果を、図7(触媒粒子S1のRuに関する度数分布
を示したヒストグラム)、図8(触媒粒子S1のSnに
関する度数分布を示したヒストグラム)、図9(触媒粒
子S1のPtに関する度数分布を示したヒストグラ
ム)、図10(触媒粒子S2のRuに関する度数分布を
示したヒストグラム)、図11(触媒粒子S2のSnに
関する度数分布を示したヒストグラム)、及び図12
(触媒粒子S2のPtに関する度数分布を示したヒスト
グラム)に示した。その結果、Ruは平均値の50%未
満の度数の占める割合は全体の36.3%(S1)、及
び55.6%(S2)であり、Snは平均値の30%未
満の度数の占める割合は全体の20.2%(S1)、3
8.5%(S2)であり、またPtは平均値の50%未
満の度数の占める割合は全体の40.1%(S1)、及
び57.7%(S2)であった。このようにEPMA強
度の特に低い部分(平均値に比べ、その金属量が大幅に
少ない部分)が硝酸処理活性炭を用いた場合に比べ明ら
かに多く、各金属成分が担体内部まで均一に担持されて
いないことが判った。この触媒を用い、実施例1と同様
の手順でコハク酸の水素化反応を行った。反応生成物に
ついての分析結果を表3に示した。
まれるカルボニル基の減少量から算出した。実施例1、
比較例1共に、1回目の反応において生成物の量が少な
いのは、触媒上に生成物、もしくは原料の一部が吸着さ
れて検出できなかったためである。
金属としてRuとSn、さらに必要に応じて周期律表で
他のVIII族金属から選ばれる元素を担体内部まで均一に
担持した触媒を提供することができる。そして、この触
媒を使用することにより、無水マレイン酸、マレイン
酸、無水コハク酸、コハク酸、γ−ブチロラクトン、又
はこれらの混合物を原料とした接触水素化反応におい
て、比較的温和な反応条件下で、1,4−ブタンジオー
ル及び/又はテトラヒドロフランを高い効率、かつ高い
収率で製造することができ、その工業的利用価値は極め
て大である。
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
布を示したヒストグラム
分布を示したヒストグラム
分布を示したヒストグラム
分布を示したヒストグラム
Claims (8)
- 【請求項1】炭素質担体にRuとSn、又はこれらに必
要に応じて周期律表の他のVIII族金属から選ばれる元素
を組み合わせて担持した水素化反応用触媒であって、該
触媒の粒子の最大断面積を与える断面の最長径の線を、
計測間隔が3μm、電子ビ−ム直径が2μmの条件でX
線マイクロアナライザ−の線分析を行った場合の各測定
点のRu強度を、全測定点のRu強度の平均値で割った
値の度数分布をとった場合に、その平均値の50%未満
の度数の占める割合が全体の35%未満であることを特
徴とする水素化反応用触媒。 - 【請求項2】触媒の粒子の最大断面積を与える断面の最
長径の線のX線マイクロアナライザ−の線分析を計測間
隔が3μm、電子ビ−ム直径が2μmで行った場合の各
測定点のSn強度を、全測定点のSn強度の平均値で割
った値の度数分布をとった場合に、その平均値の30%
未満の度数の占める割合が全体の20%未満であること
を特徴とする請求項1に記載の水素化反応用触媒。 - 【請求項3】炭素質担体に担持する元素が、Ru、Sn
及びPtであることを特徴とする請求項1又は2に記載
の水素化反応用触媒。 - 【請求項4】触媒の粒子の最大断面積を与える断面の最
長径を、計測間隔が3μm、電子ビ−ム直径が2μmの
条件でX線マイクロアナライザ−の線分析を行った場合
の各測定点のPt強度を、全測定点のPt強度の平均値
で割った値の度数分布をとった場合に、その平均値の5
0%未満の度数の占める割合が全体の40%未満である
ことを特徴とする請求項3に記載の水素化反応用触媒。 - 【請求項5】炭素質担体にRuとSn、又はこれらにに
必要に応じて周期律表の他のVIII族金属から選ばれる元
素を組み合わせて担持した水素化反応用触媒であって、
該触媒の粒子の最大断面積を与える断面の最長径の線
を、計測間隔が3μm、電子ビ−ム直径が2μmの条件
でX線マイクロアナライザ−の線分析を行った場合の各
測定点のRu強度を、全測定点のRu強度の平均値で割
った値の度数分布をとった場合に、その平均値の50%
未満の度数の占める割合が全体の35%未満であること
を特徴とする水素化反応用触媒を製造するにあたり、炭
素質担体としてあらかじめ硝酸と接触した炭素質担体を
使用することを特徴とする水素化反応用触媒の製造法。 - 【請求項6】炭素質担体に、Ru、Sn、及びPtを担
持することを特徴とする請求項5に記載の水素化反応用
触媒の製造法。 - 【請求項7】カルボン酸類を水素及び触媒と接触させる
ことにより水素化する方法において、該触媒として、水
素化炭素質担体にRuとSn、又はこれらに必要に応じ
て周期律表の他のVIII族金属から選ばれる元素を組み合
わせて担持した水素化反応用触媒であって、該触媒の粒
子の最大断面積を与える断面の最長径の線を、計測間隔
が3μm、電子ビ−ム直径が2μmの条件でX線マイク
ロアナライザ−の線分析を行った場合の各測定点のRu
強度を、全測定点のRu強度の平均値で割った値の度数
分布をとった場合に、その平均値の50%未満の度数の
占める割合が全体の35%未満である水素化反応用触媒
を用いることを特徴とするカルボン酸類の水素化反応方
法。 - 【請求項8】カルボン酸類が、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、無水コハク酸、コハク酸、及びγ−ブ
チロラクトンからなる群から選ばれたものであることを
特徴とする請求項7に記載の水素化反応方法。
Priority Applications (1)
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JP19358396A JP3845904B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-07-23 | 水素化反応用触媒、その製造法、及び該触媒を用いたカルボン酸類の水素化反応方法 |
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---|---|---|---|
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JP16942796 | 1996-06-28 | ||
JP19358396A JP3845904B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-07-23 | 水素化反応用触媒、その製造法、及び該触媒を用いたカルボン酸類の水素化反応方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1071332A true JPH1071332A (ja) | 1998-03-17 |
JP3845904B2 JP3845904B2 (ja) | 2006-11-15 |
Family
ID=26492763
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19358396A Expired - Lifetime JP3845904B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-07-23 | 水素化反応用触媒、その製造法、及び該触媒を用いたカルボン酸類の水素化反応方法 |
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WO2018164193A1 (ja) | 2017-03-08 | 2018-09-13 | 三菱ケミカル株式会社 | カルボニル化合物の水素化触媒ならびにアルコールの製造方法 |
WO2019132537A1 (ko) * | 2017-12-29 | 2019-07-04 | 한화케미칼 주식회사 | 고선택 전환이 가능한 탄소 기반의 귀금속-전이금속 촉매 및 이의 제조방법 |
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1996
- 1996-07-23 JP JP19358396A patent/JP3845904B2/ja not_active Expired - Lifetime
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