JPH107013A - 車両のホイールアライメント調整方法 - Google Patents
車両のホイールアライメント調整方法Info
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- JPH107013A JPH107013A JP8164876A JP16487696A JPH107013A JP H107013 A JPH107013 A JP H107013A JP 8164876 A JP8164876 A JP 8164876A JP 16487696 A JP16487696 A JP 16487696A JP H107013 A JPH107013 A JP H107013A
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Abstract
容易に行うことができ、実路面に適合した走行安定性を
得ると共に片磨耗の低減を実現する。 【解決手段】 車輪を回転駆動する無限軌道34の外面
には、所定高さの平板状の突起38が循環方向に沿って
所定間隔毎に複数形成されている。無限軌道34が循環
駆動されると、車輪はタイヤ駆動面36上を転動され、
板片32の上面から段差を通過して突起38の上面に乗
り上げ、次に突起38の上面から段差を通過して板片3
2の上面に乗り下げることが繰り返される。このときに
タイヤで発生する前後力及び横力を測定し、前後力が最
大又は最大に近い値となっている期間内における横力の
変化幅が最小になるように、車輪の姿勢角を調整する。
Description
イメント調整方法に係り、特に、タイヤ駆動面を循環駆
動することによりタイヤ駆動面上に載置された車輪を転
動させてタイヤが発生する力を測定し、測定結果に基づ
いて姿勢角を調整することにより、車両の走行安定性の
向上及びタイヤの片磨耗の低減を図る車両のホイールア
ライメント調整方法に関する。
車輪には、車両の走行安定性を確保するためにキャンバ
ー角が付与されており、このキャンバー角の付与による
片磨耗(磨耗タイヤの磨耗状態を観察すると、一方のト
レッド肩部から他方のトレッド肩部にかけての磨耗量が
テーパ状に変化しており、換言すれば、片方のトレッド
肩部がトレッド中央部並びに反対側のトレッド肩部より
も磨耗量が多い状態の偏磨耗を、本明細書では「片磨
耗」と称している)を防止するためにトー角が付与され
ている。
タイヤで発生する力をバランスさせ、車両の走行安定性
を確保するためにトー角を付与し、付与したトー角によ
る片磨耗を防止するためにキャンバー角を付与したり、
或いはトー角及びキャンバー角を組み合わせて、車両の
構造寸法等の制約の下で車両の走行安定性とタイヤの片
磨耗を最小化する調整が行われている。
ヤの耐片磨耗性を向上させるには、各車輪に付与されて
いる姿勢角であるトー角及びキャンバー角を調整するこ
とが重要になる。従来のトー角及びキャンバー角の調整
方法は、各車輪毎に角度や寸法を測定し、測定した角度
や寸法が車両設計時に設定された目標値に一致するよう
に、トー角及びキャンバー角を調整することが一般的で
あった。
造に起因して発生するプライステアー、車輪の回転方向
と車両の進行方向とが異なることでタイヤが進行方向に
対し角度を持つことにより発生するトーの力、接地面内
で進行方向と力の作用点がずれることにより発生するセ
ルフアライニングトルク、車輪に付与されたキャンバー
角によりタイヤが変形しタイヤの内部構造によるタイヤ
の剛性との関係で発生するキャンバースラスト、並びに
接地面の左右の長さの違いにより発生するキャンバーモ
ーメント、工業製品として本来的に有している形状上の
製造誤差から生じるコニシティー、内部の構造及びゴム
等の部材によって異なる転がり抵抗等の特性があるが、
これらの特性は車輪に加わる荷重に依存して各々変化す
る特性を有しており、かつタイヤの種類によってもその
特性が異なっている。
て発生しており、タイヤが進路を制御しながら車両を走
行させるために発生している力は、前述した力の総和で
あるので、タイヤの種類のみならず、そのタイヤが取付
けられている車両の荷重分布や車輪の姿勢角によって異
なってくることになる。従って、車両の高速化並びに高
度の直進安定性の要求に応えるには、より高い走行安定
性と耐片磨耗性が得られる姿勢角の調整方法が必要にな
るが、これを実現するためにはタイヤの特性に基づく調
整方法を確立する必要がある。
しては、複数本のローラを用いて車輪を駆動し、ローラ
に発生する力を各々測定し、測定した力の向きと大きさ
に基づいてトー角及びキャンバー角を測定する技術が知
られている(特公昭 51-1868号公報参照)。しかしなが
ら、タイヤと路面とが接触したときに発生する力は、タ
イヤと路面との接触形状によって異なることが確認され
ている。これに対し、タイヤとローラとの接触形状は、
タイヤと実路面との接触形状と大きく異なるため、発生
する力の特性もローラ上と路面上では大きく異なってい
る。
イステアーとトー角付与による横力については類似する
ものの、姿勢角と力の大きさとが大きく異なっており、
またキャンバースラストは殆ど検出できない。加えて実
路面上に無数に存在する凹凸による外乱によってタイヤ
が受ける変形に起因してタイヤが発生する力は検出でき
ない。
が実路面上における値とは異なった値を示し、測定値を
実路面上における値に修正するには、個々のタイヤの実
路面上での特性を示すデータが必要となるため、現実的
には汎用性に乏しい。また、姿勢角をどのような角度に
調整すれば最適になるかに関する技術的提示はなされて
いない。
し、発生する横力を略0とすることによって高い走行安
定性を得ようとする技術が知られている(特開平7-5076
号公報参照)。この技術では、発生する横力を0にする
場合、キャンバー角が付与された車輪ではキャンバース
ラストの方向と逆方向の力を発生させるような姿勢角を
車輪に与えることになる。
触面は前述の場合と同様に実路面上とは異なるためキャ
ンバースラストの検出は殆どできない。加えて、横力を
0とするためには、車輪が転動することによって発生す
る力を相殺するために、車両が走行することによって発
生する路面からの力を、車輪が発生する力と反対の方向
に加える必要がある。この場合、タイヤの接地面の変形
は静止状態よりも更に大きくなるため、タイヤの片磨耗
を発生させる原因となる。
転動させ、車輪が発生する力を検出してその力に基づき
車輪の姿勢角を調整する方法(特願平7-139506号)も提
案されているが、実路面は無数の凹凸により形成されて
おり、タイヤは常に変形を受け、路面との接触により発
生する力及び変形による力の影響を受けながら走行して
いるため、ベルト等により形成された略平面上で検出で
きる力は前者の力のみであって、実路面走行時に発生し
ている力の一部しか検出できない。従って、略平面上で
検出した力に基づいて車輪の姿勢角を調整したとして
も、平面性が非常に高い路面を直進する際の走行安定性
の向上には寄与するが、その他の走行特性並びに片磨耗
に対しては対応できない。
生メカニズムが異なる力が発生し、この力はタイヤの特
性によって異なっているにも拘らず、従来は、特定の
タイヤを使用して車両を実際に走行させ、片磨耗が少な
くかつ走行安定性を損なわない角度を経験的に求め、そ
こで得られた角度に調整する、平面上で測定された力
が相殺されて最小(略0)となるように調整する、平
面又はローラ上で測定された特定の力のみを最小(略
0)にする、又は、何等かの方法により得られた角度
に調整する方法であるため、多様な車両と多様なタイヤ
の組み合わせに使用できる方法ではなかった。
で、タイヤの特性に応じた車輪の姿勢角の設定を容易に
行うことができ、実路面に適合した走行安定性が得られ
ると共に片磨耗の低減を実現できる車両のホイールアラ
イメント調整方法を得ることが目的である。
面上で接地転動する際に、接地面がタイヤに対して相対
的に上下に運動することによって発生する荷重変動によ
り変形し、この変形により、タイヤの構造的な要因によ
るプライステアーと称する横力、製造上の理由によって
発生するコニシティーと称する横力の荷重依存性による
横力、及び車輪にスリップ角(トー角)が付与されてい
ることにより発生する横力が変動する。また、タイヤの
凸部への乗り上げ時には凸部を進行方向に押し、タイヤ
の凸部からの乗り下げ時には凸部を進行方向と逆方向に
押す力(前後力)が発生する。
転動するタイヤの振舞いを模擬するために、循環駆動に
よる循環方向に沿ってタイヤ駆動面上の少なくとも1箇
所に、循環方向に沿った長さがタイヤが完全に乗り上げ
る長さで、かつ循環方向に直交する循環軸方向に沿った
長さがタイヤの幅よりも大きい平板状の突起を設けた
(これにより、循環方向に沿って突起の前後に段差が形
成される)。そして、車輪の姿勢角を種々の値に調整し
た状態で、突起を形成した箇所を車輪が通過するときに
タイヤで発生する前後力及び横力の変化を各々測定する
実験を行った。車輪の姿勢角としてトー角を変化させた
実験の結果を図1及び図2に示す。
させたときの前後力及び横力の変化を示しており、トー
角が各値のときの横力の変化については、相互の比較が
容易なように、前後力が発生した時点における横力が同
レベルとなるように重ね合わせて示している。なお図1
において、前後力の変化が上に凸となっている部分は突
起へのタイヤの乗り上げに対応しており、前後力の変化
が下に凸となっている部分は突起からのタイヤの乗り下
げに対応している。図1より、トー角を変化させても前
後力の変化の仕方は一定しているものの、横力の変化の
仕方(特に突起へのタイヤの乗り上げの際の横力の変化
の仕方)についてはトー角によって異なっていることが
理解できる。
の前後力と横力の関係を散布図として示す。図2より、
前後力の変動、すなわち突起へのタイヤの乗り上げが始
まりタイヤの変形が進行するに伴って横力が変動してい
る点、及びトー角を変化させることにより横力の変化の
仕方(変化幅及び変化方向)が異なっていることが明ら
かである。また、上記の結果に基づき、タイヤが凹凸の
ある路面を接地転動することによる前後力の変動があっ
ても、トー角の値によっては横力の変化を小さく抑制で
きることも理解できる(図2の例ではトー角=α2 のと
きに、前後力の変動に伴う横力の変動が最も小さくなっ
ている(なお、トー角=α3 については横力の変化の軌
跡が途中で交差しており、横力の変化幅はトー角=α2
よりも大きい))。
に対して上記の実験を各々行った結果を示し(図3
(A)はタイヤA、図3(B)はタイヤBの実験結果を
示す)、図4にはキャンバー角を調整可能な車両を用
い、キャンバー角が異なっている状態で上記の実験を各
々行った結果を示す(図4(A)はキャンバー角を-0.2
度、図4(B)はキャンバー角を-2.2度に調整して行っ
た実験の結果を示す)。図3及び図4から明らかなよう
に、横力の変化の仕方は、タイヤの種類や構造等に応じ
て定まるタイヤの特性によって異なると共に、車輪の姿
勢角としてのキャンバー角によっても異なっており、横
力の変動を最も小さく抑制できるトー角の値についても
タイヤの特性やキャンバー角によって異なっている。
のトー角を、横力の変動を最も小さく抑制できる角度に
調整したときに、波形のピークが生ずると推定される位
置を矢印A、Bで示している。
(車両1〜車両5)について、車輪の姿勢角を、上述し
た実験で得られた横力の変動を最も小さく抑制できる角
度に調整した場合と、車両設計時に定められた角度に調
整した場合の走行安定性を各々比較・評価する実験を行
った。なお、車両1〜車両5としては排気量が1200cc〜
3000ccで駆動方式がFF又はFRの車両を用い、タイヤ
としては車両出荷時に装着されているタイヤと同サイズ
でかつ種類の異なるタイヤを用いた。実験結果を次の表
1に示し、評価値設定の基準を表2に示す。なお表1で
は、車輪の姿勢角を、実験で得られた横力の変動を最も
小さく抑制できる角度に調整した場合を「本方式」と表
記している。
り、車輪が突起(より詳しくは段差)を通過する際の横
力の変動が小さくなるように車輪の姿勢角を調整するこ
とにより、タイヤの種類に拘らず、車両の走行安定性が
大幅に向上すると共に、片磨耗性が大幅に低減されるこ
とが確認された。
は、段差を形成したタイヤ駆動面上で車輪を接地転動さ
せたときのタイヤが発生する前後力及び横力の変動を測
定することにより、測定結果に基づいてタイヤの特性に
応じた最適な車輪の姿勢角を求めることができ、車輪の
姿勢角を前記求めた最適な姿勢角に調整すれば、実路面
に適合した走行安定性が得られると共に、片磨耗の低減
を実現できるとの知見を得た。
駆動による循環方向に沿って少なくとも1箇所に所定高
さの段差が形成されたタイヤ駆動面上に調整対象の車両
の車輪を載置し、前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車
輪を車両の進行方向に向かって転動させたときに、前記
車輪が前記段差を通過する過程でタイヤ駆動面の循環方
向及び循環方向に直交する循環軸方向の各々に作用する
力の変化を測定し、測定結果に基づき、前記車輪が前記
段差を通過するときにタイヤが発生する横力の変化が最
小となるように車輪の姿勢角を調整する。
方向に沿って少なくとも1箇所に所定高さの段差が形成
されたタイヤ駆動面上に調整対象の車両の車輪を載置
し、タイヤ駆動面を循環駆動し車輪を車両の進行方向に
向かって転動させたときに、車輪が前記段差を通過する
過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環軸方向の各々に
作用する力の変化を測定している。
る力はタイヤが発生する前後力に対応し、タイヤ駆動面
の循環軸方向に作用する力はタイヤが発生する横力に対
応している。従って、タイヤ駆動面の循環方向及び循環
軸方向に作用する力の変化を測定した結果に基づいて、
車輪が段差を通過するときのタイヤが発生する前後力及
び横力の変化の仕方を判断することができる。
に基づき、車輪が段差を通過するときにタイヤが発生す
る横力の変化が最小となるように車輪の姿勢角を調整す
るので、タイヤの特性に応じた車輪の姿勢角を、実路面
を走行させることなく容易に設定することができ、実路
面に適合した走行安定性が得られると共に片磨耗の低減
を実現することができる。
環方向に沿って少なくとも1箇所に所定高さの段差が各
々形成され、前記循環方向が互いに平行で、かつ略同一
の水平面上に位置するように配置された少なくとも一対
のタイヤ駆動面上に調整対象の車両の車輪の各々を載置
し、前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車輪を車両の進
行方向に向かって転動させたときに、前記車輪が前記段
差を通過する過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環方
向に直交する循環軸方向の各々に作用する力の変化を各
タイヤ駆動面毎に測定し、各タイヤ駆動面の循環方向に
作用する力の変化に応じて定まる期間内における各タイ
ヤ駆動面の循環軸方向に作用する力の変化の仕方に基づ
いて車輪の姿勢角を調整する。
循環方向に沿って少なくとも1箇所に所定高さの段差が
各々形成された一対のタイヤ駆動面が、前記循環方向が
互いに平行でかつ略同一の水平面上に位置するように配
置されており、該一対のタイヤ駆動面上に調整対象の車
両の車輪の各々を載置する。次に、前記タイヤ駆動面を
循環駆動し前記車輪を車両の進行方向に向かって転動さ
せたときに、前記車輪が前記段差を通過する過程でタイ
ヤ駆動面の循環方向及び循環軸方向の各々に作用する力
の変化を前記一対のタイヤ駆動面毎に測定する。
は、タイヤ駆動面の循環方向に作用する力の変化に基づ
いて判断できるので、請求項2の発明では、各タイヤ駆
動面の循環方向に作用する力の変化に応じて定まる期間
内における各タイヤ駆動面の循環軸方向に作用する力の
変化の仕方に基づいて車輪の姿勢角を調整する。なお前
記期間は、例えばタイヤ駆動面の循環方向に作用する力
が最大又は最大に近い値となっている期間内とすること
ができる。これにより、調整対象の車両の車輪の各々に
対し、請求項1の発明と同様に、タイヤの特性に応じた
車輪の姿勢角を、実路面を走行させることなく容易に設
定することができ、実路面に適合した走行安定性が得ら
れると共に片磨耗の低減を実現することができる。
環方向に沿って少なくとも1箇所に所定高さの段差が各
々形成され、前記循環方向が互いに平行で、かつ略同一
の水平面上に位置するように配置された少なくとも一対
のタイヤ駆動面上に調整対象の車両の車輪の各々を載置
し、前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車輪を車両の進
行方向に向かって転動させたときに、前記車輪が前記段
差を通過する過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環方
向に直交する循環軸方向の各々に作用する力の変化を各
タイヤ駆動面毎に測定し、各タイヤ駆動面の循環方向に
作用する力が最大又は最大に近い値となるときの各タイ
ヤ駆動面の循環軸方向に作用する力の変化が最小となる
ように、車輪の姿勢角を調整する。
の循環方向に作用する力が最大又は最大に近い値となる
ときの各タイヤ駆動面の循環軸方向に作用する力の変化
が最小となるように車輪の姿勢角を調整するので、調整
対象の車両の車輪の各々に対し、請求項1及び請求項2
の発明と同様に、タイヤの特性に応じた車輪の姿勢角
を、実路面を走行させることなく容易に設定することが
でき、実路面に適合した走行安定性が得られると共に片
磨耗の低減を実現することができる。
て、タイヤ駆動面は、循環方向に沿って連続的に循環駆
動される複数の板片を連結して形成することができる。
タイヤ駆動面を上記のように形成した場合の段差の形成
は、例えば請求項4に記載したように、複数の板片の一
部の、循環方向及び循環軸方向に各々直交する方向に沿
った高さを他の板片と異ならせるか、又は循環方向及び
循環軸方向に各々直交する方向に突出する突出部を設け
ることで実現できる。
施形態の一例を詳細に説明する。図5及び図6には、本
発明を適用可能な車両のホイールアライメント測定装置
が示されている。
昇降装置10によって昇降される載置台12、副昇降装
置14により載置台12を基準として昇降される車両受
け台16を備えている。載置台12には、車両20の各
車輪を回転駆動させるための4つのタイヤ駆動装置18
が取り付けられている。この4つのタイヤ駆動装置18
は各々同一構成であるので、以下、単一のタイヤ駆動装
置18についてのみ説明する。
は、所定間隔隔てて互いに平行に配置された一対の主フ
レーム22Aと、一対の主フレーム22Aの各々の両端
部の間に掛け渡された側板22Bと、から成るフレーム
22を備えている。フレーム22は、主フレーム22A
の長手方向が車両20の前後方向に沿うように配置され
ている。一対の主フレーム22Aの間には、各々側板2
2Bの近傍に相当する位置に一対の駆動軸24が掛け渡
されており、この一対の駆動軸24は回転可能に主フレ
ーム22Aに軸支されている。
付けられている。この歯車26は、図示しない駆動力伝
達機構を介し、制御装置80(図6参照)によって駆動
が制御されるモータ(図示省略)の回転軸に連結されて
いる。従って、前記モータが駆動されると、モータで発
生した駆動力が駆動力伝達機構、歯車26を介して駆動
軸24に伝達され、一対の駆動軸24が各々回転される
ようになっている。
ケット28が、他方の駆動軸24上のスプロケット28
と相互に対向する位置に取付けられている。一対の駆動
軸24間には無端のチェーン30が2組掛け渡されてい
る。この2組の無端のチェーン30は、対向する一対の
スプロケット28に各々巻掛けられている(図8(B)
も参照)。これにより、駆動軸24が回転するとスプロ
ケット28を介して2組のチェーン30が各々回転され
る。
の幅を十分に越える長さでかつタイヤのトレッドパター
ンの溝に入り込まない程度の幅の細長いアルミニウム製
の板片32を多数備えている。多数の板片32は、各々
側板22Bと平行でかつチェーン30の長手方向に沿っ
て連続的に配置されており、両端部が図示しない連結材
を介して2組のチェーン140に各々取付けられてい
る。
チェーン30及び連結材により、板片32が板片32の
幅方向に沿って多数連結されて無限軌道34が構成され
ており、この無限軌道34は、板片32の長手方向が車
両20の左右方向を向くように一対の駆動軸24の間に
掛け渡されている。一対の駆動軸24はフレーム22に
支持されているので、無限軌道34は循環駆動可能にフ
レーム22に支持されている。なお以下では、タイヤ駆
動装置18を上方から見て、複数の板片32の上面によ
って形成される面をタイヤ駆動面36と称する。
無限軌道34の外面には、所定高さの平板状の突起38
が、無限軌道34の循環方向に沿って所定間隔毎に複数
形成されている。各突起38は、無限軌道34の循環方
向に沿って隣合う2個の板片32に亘って連続するよう
に、無限軌道34の外側に相当する前記2個の板片32
の上面に形成されている。また各突起38の無限軌道の
幅方向(循環軸方向)に沿った長さは、タイヤの幅より
も長くされている。なお、無限軌道34の循環方向に沿
って突起38の両端のエッジは、本発明の段差に対応し
ている。
輪が載置された状態で無限軌道34が循環駆動される
と、タイヤはタイヤ駆動面36上を転動され、板片32
の上面から段差を通過して突起38の上面に乗り上げ、
次に突起38の上面から段差を通過して板片32の上面
に乗り下げることが繰り返されることになる。
限軌道34の内側に相当する面の両側部には、平板ガイ
ド40が各々取り付けられており、この平板ガイド40
には、無限軌道34の循環方向に沿ってV字状の係合溝
40Aが刻設されている。また、一対の主フレーム22
Aの内側面には、一対の主フレーム22Aを跨ぐように
配置された荷重受け板部材42の端部が固定されてお
り、この荷重受け板部材42の上面には、平板ガイド4
0と対向する位置にガイド材44が固定されている。
0Aと対向する位置に、無限軌道34の循環方向に沿っ
てV字状の受け溝44Aが各々刻設されている。これら
係合溝40Aと受け溝44Aとの間には、鋼製で大きさ
が同一のボール46が多数個配置されている。
載置され、無限軌道34を形成している板片32に荷重
が加わっても、タイヤ駆動面36を形成している複数枚
の板片32は、ボール46を介しガイド材44、荷重受
け板部材42により上面が同一平面となるように支持さ
れる。また、後述するように無限軌道34が駆動されて
前記車輪が転動することにより、タイヤ駆動面に無限軌
道34の循環軸方向の力が作用すると、この力は平板ガ
イド40、ボール46、ガイド板44、荷重受け板部材
42を介してフレーム22に伝達される。
材44に覆われた部分には、無限軌道34の循環方向に
沿ってボール46が通過し得る大きさの矩形状の矩形溝
42Aが形成されている。図示は省略するが、無限軌道
34の循環方向に沿った荷重受け板部材42の両端部に
は、係合溝40Aと受け溝44Aとの間の通路と、矩形
溝42Aによる通路の間をU字状に繋ぐU字溝が形成さ
れている。ボール46は、係合溝40Aと受け溝44A
との間の通路及び矩形溝42Aによる通路を、前記U字
溝を介して循環する。
ム48が配置されている。支持フレーム48は、フレー
ム22の下側に位置し無限軌道34の循環方向に沿って
延設された底部48Aと、側面がフレーム22の側板2
2Bと所定間隔隔てて対向するように底部48Aの両端
部に立設された一対の支持部48Bと、から構成されて
おり、略コ字状とされている。一対の支持部48Bの側
面には、無限軌道34の循環軸方向(車両左右方向)に
沿って延びる左右スライド用ガイドレール50が各々取
付けられている。
52(詳細は後述)を介して移動ブロック54が取付け
られている。移動ブロック54には、左右スライド用ガ
イドレール50に嵌合する溝が側面に穿設されており、
この溝を介して左右スライドレール50に嵌合してい
る。従って、フレーム22(及び無限軌道34)は左右
スライドガイドレール50に沿って車両左右方向に移動
可能とされている。
ム48の支持部48B側に突出するようにブラケット5
6が取付けられている。ブラケット56の先端部には、
車両左右方向に沿って貫通する雌ねじ孔が形成されてい
る。雌ねじ孔には雄ねじが形成された回転軸58が螺合
しており、ボールねじ機構が形成されている。回転軸5
8の一端は支持フレーム48の支持部48Bに取付けら
れたモータ60の回転軸に同軸に連結されている。モー
タ60は制御装置80(図6参照)に接続されており
(図示省略)、制御装置80によって駆動が制御され
る。
軸58が回転されると、ブラケット56、フレーム2
2、無限軌道34等は一体となって、支持フレーム48
に対して車両左右方向に移動される。また、モータ60
の駆動が停止されている状態では、ボールねじ機構の作
用により、支持フレーム48に対するフレーム22等の
車両左右方向への移動は阻止される。
ンサ52は歪みゲージやロードセル等の力検出素子を備
えた一対の力測定用梁52Aを備えている。この力測定
用梁52Aは、両端部が矩形枠52Cの内部に固定され
ていると共に、中間部が連結板52Bによって相互に連
結されている。この力センサ52は、力測定用梁52A
の長さ方向に各々直交する2方向(図9(A)の紙面に
直交する方向、及び図9(B)の紙面に直交する方向)
の力を検出可能とされている。
4つのネジ孔が穿設されており、連結板52Bには移動
ブロック54への取付用の4つのネジ孔が穿設されてい
る。力センサ52は、力測定用梁52Aの長さ方向が車
両上下方向を向くように、ネジにより側板22B及び移
動ブロック54の側面に各々固定されている。
限軌道34上を車輪が転動することによって無限軌道3
4に循環方向の力が作用すると、この力はスプロケット
28を介してフレーム22に伝達され、フレーム22の
側板22Bが循環方向に移動する。これにより、力セン
サ52の力測定用梁52Aが循環方向に変形し、力セン
サ52によって循環方向の力の大きさが測定される。
とによって無限軌道34に循環軸方向の力が作用する
と、この力は平板ガイド40、ボール46、ガイド板4
4、及び荷重受け板部材42を介してフレーム22に伝
達され、フレーム22の側板22Bが循環軸方向に移動
する。これにより、力センサ52の力測定用梁52Aが
循環軸方向に変形し、力センサ52によって循環軸方向
の力の大きさが測定される。力センサ52は制御装置8
0に接続されており(図6参照)、測定結果を制御装置
80へ出力する。
側には、載置台12に取付けられ無限軌道34の循環方
向(車両前後方向)に沿って互いに平行に延びる一対の
前後スライド用ガイドレール62が配置されている。底
部48Aの底面には、前後スライド用ガイドレール62
に嵌合する一対の溝が穿設されており、この溝を介して
前後スライド用ガイドレール62に嵌合している。従っ
て、支持フレーム48は前後スライド用ガイドレール6
2に沿って車両前後方向に移動可能とされている。
は、前記と同様の駆動機構(ボールねじ機構とモータ)
により、載置台12に対して車両前後方向に移動される
ようになっている。
車両20の前輪が載置される一対のタイヤ駆動装置18
の無限軌道34の循環進行方向は平行とされていると共
に、車両20の後輪が載置される一対のタイヤ駆動装置
についても無限軌道34の循環進行方向が平行とされて
おり、前輪が載置されるタイヤ駆動装置18と後輪が載
置されるタイヤ駆動装置18の無限軌道34の循環進行
方向は同一方向とされている。
タイヤ駆動装置18を挟んで車両前後方向前側及び後側
に車輪止め板64が一対配設されており、この一対の車
輪止め板64に対応して、図10に示す駆動機構が各々
設けられている。一対の車輪止め板64は、収納状態
(図10に実線で示す状態)では載置台12の上面と各
々略面一とされており、車両前後方向に沿ってタイヤ駆
動装置18に近い側の端部が回動可能に載置台12に軸
支されている。
バー66が一対設けられている。車輪止め板64の側面
には、車両前後方向に沿った中間部に長孔64Aが各々
穿設されており、この長孔64Aには、対応するレバー
66の上側端部がピン68により各々遊嵌されている。
一対のレバー66は、各々の下側端部が、車輪止め板6
4の収納状態において、下側へ向かうに従って互いの距
離が小さくなるように(逆ハ字状となるように)、回動
可能に載置台12に軸支されている。
シリンダ70を介して互いに連結されていると共に、一
方のレバー66の中間部には、一端が載置台12に取付
けられた引張コイルばね72の他端も連結されている。
照)に接続されており、制御装置80によって伸縮が制
御される。制御装置80により、油圧シリンダ70の長
さが図10に示す長さよりも徐々に短くされると、一対
のレバー66が引張コイルばね72の付勢力に抗して徐
々に直立状態に近づき、レバー66の上側端部の間隔は
徐々に小さくされる。これに伴って一対の車輪止め板6
4が各々回動し、図10に想像線で示すように、タイヤ
駆動装置18上に車輪が載置されていた場合には、一対
の車輪止め板64の先端部が各々車輪に接触することに
より、車両前後方向への車輪の転動が阻止される。
駆動装置18に対応して4箇所に、ロッド74が取付け
られている。図11に示すように、ロッド74は図11
矢印A方向に沿って回動自在に軸支されていると共に、
伸縮自在とされており、先端部には距離センサ76が取
付けられている。距離センサ76としては、例えば対象
物にレーザ光を射出し、対象物で反射されたレーザ光を
受光することにより対象物との距離を検出する非接触型
のセンサを適用することができる。
輪が載置された状態で、距離センサ76が車輪の中心に
対向するように、手動により回動及び伸縮される。これ
により、距離センサ76がタイヤ駆動装置18上に載置
されている車輪との距離を検出することが可能となる。
距離センサ76は制御装置(図6参照)に接続されてお
り、車輪との距離を検出した結果を制御装置80へ出力
する。
ロコンピュータで構成することができる。制御装置80
には、力センサ52による測定値や車輪の姿勢角の調整
方向等を表示するためのCRT等から成る表示装置82
が接続されている。
ルアライメント測定装置を用いてホイールアライメント
を調整する方法について説明する。
ベース、前後のトレッドベースに応じて、4つのタイヤ
駆動装置18が調整対象車両の4つの車輪に対応する位
置に各々位置するように、各タイヤ駆動装置18の支持
フレーム48を前後スライド用ガイドレール62に沿っ
て車両前後方向に移動させると共に、フレーム22を左
右スライド用ガイドレールに沿って車両左右方向に移動
させ、載置台12上における各タイヤ駆動装置18の位
置を調整する。
ボールねじ機構を介して行われるので、モータの駆動を
停止すると、ボールねじ機構の作用によりタイヤ駆動装
置18は調整後の位置にロックされる。
8のタイヤ駆動面36上に位置し、かつ車体の中心線が
タイヤ駆動装置18の無限軌道34の循環方向と略平行
となるように、車両20の操舵輪を直進状態としたまま
載置台12上に車両20を移動する。そして、距離セン
サ76が各車輪の中心に対向するように、各ロッド74
を手動により回動及び伸縮させる。
置80に対し、ホイールアライメントの測定を指示す
る。これにより、制御装置80では、図12に示すホイ
ールアライメント測定処理を順に実行すると共に、図1
3に示す車体の向き調整処理を所定時間毎に周期的に実
行する。以下では、まず図13を参照し、車体の向き調
整処理について説明する。
6により、車両の各車輪の中心との距離(図14に示す
距離a,b,A,B)を各々測定する。ステップ102
では車両の左前輪の中心と距離センサ76との距離aか
ら車両の左後輪の中心と距離センサ76との距離bを減
算した値(a−b)と、車両の右前輪の中心と距離セン
サ76との距離Aから車両の右後輪の中心と距離センサ
76との距離Bを減算した値(A−B)と、を比較し、
比較結果に基づいて車体が正しい向きとなっているか否
か判定する。
−B)であった場合には、車両20の前輪のトレッドベ
ースと後輪のトレッドベースとが相違していたとして
も、車体の中心線がホイールアライメント測定装置の各
タイヤ駆動装置18の循環方向と平行になっていると判
断できるので、判定が肯定され、何ら処理を行うことな
く車体の向き調整処理を終了する。
≠(A−B)であった場合には、判定が否定されてステ
ップ104へ移行し、(a−b)=(A−B)を成立さ
せるためのタイヤ駆動装置18の移動距離を演算し、演
算結果に基づいてモータ60を駆動し、タイヤ駆動装置
18を循環軸方向に移動させて位置を調整する。これに
より、車体の中心線がホイールアライメント測定装置の
各タイヤ駆動装置18の循環方向と平行になるように車
体の向きが調整される。上記処理により、載置台12上
に移動した車両の車体の中心線が、各タイヤ駆動装置1
8の循環方向に対して非平行であったとしても、平行と
なるように車体の向きが修正されることになる。
処理(図12)では、タイヤ駆動装置18により車両2
0の車輪を1輪ずつ転動させる。車両20の車輪を1輪
ずつ転動させると、転動している車輪で発生した循環軸
方向の力により、転動していないタイヤに歪みが生じて
車体が微妙に変位し、タイヤ駆動面36に対し転動して
いる車輪の姿勢角が変化するが、上述した車体の向き調
整処理は、車輪を転動させているときにも周期的に実行
され、転動していないタイヤの歪みが解消され車体の変
位が修正されるようにタイヤ駆動装置18が移動される
ので、タイヤ駆動面36に対する転動している車輪の姿
勢角が一定となり、ホイールアライメント測定処理によ
る測定の精度が向上する。
イールアライメント測定処理について説明する。ステッ
プ120では、測定対象の車輪以外の3つの車輪につい
て、対応する車輪止め板64を油圧シリンダ70によっ
て回動することにより、前記測定対象でない3輪が車両
前後方向に移動しないようにロックする。なお、車輪止
め板64によるロックに代えて、車両20に設けられて
いるジャッキングポイント等を利用し、車体を固定する
ことにより車両20の車両前後方向への移動を阻止する
ようにしてもよい。但しこの場合、車体を固定すること
によって車輪の駆動による力以外の力が車体に作用しな
いようにする必要がある。
対応するタイヤ駆動装置18を循環駆動する。これによ
り、測定対象車輪がタイヤ駆動面36上を転動し、測定
対象車輪が板片32の上面から突起38の上面に乗り上
げ、次に突起38の上面から板片32の上面に乗り下げ
ることが繰り返されることになる。この突起38への乗
り上げ及び突起38からの乗り下げにより、測定対象車
輪のタイヤには循環方向の力及び循環軸方向の力が発生
し、発生した力は力センサ52によって測定される。こ
のため、ステップ124では力センサ52からの出力
(測定結果)を取込み、取り込んだ測定結果をメモリ等
の記憶手段に一時的に記憶する。
対する測定が終了したか否か判定する。判定が否定され
た場合にはステップ122へ戻り、ステップ122〜1
26を繰り返す。これにより、ステップ126の判定が
肯定される迄の間は、タイヤ駆動面36上を転動してい
る測定対象車輪によって発生される車両前後方向の力
(前後力)及び車両左右方向の力(横力)が繰り返し測
定され、測定結果が記憶されることになる。
回転した、又はメモリに記憶した測定データのデータ量
が所定量に達した等の条件を満足すると、ステップ12
6の判定が肯定され、ステップ128へ移行する。ステ
ップ128では車両20の全ての車輪に対して上記の測
定処理を行ったか否か判定する。判定が否定された場合
にはステップ120に戻り、他の車輪を測定対象車輪と
して上記処理を繰り返す。
各車輪のデータを全て収集すると、ステップ128の判
定が肯定されてステップ130へ移行する。ステップ1
30ではメモリ等に一時的に記憶した測定結果を取り込
み、各車輪の突起38への乗り上げ、突起38からの乗
り下げの際の前後力及び横力の変化を演算する。そし
て、各車輪において前後力が最大又は最大に近い値とな
っている期間における横力の変化幅及び変化方向(増加
方向/減少方向)に基づいて、トー角の調整方向(トー
イン方向及びトーアウト方向の何れに調整すべきか)を
各車輪毎に演算する。
に、突起38への乗り上げ及び突起38からの乗り下げ
の際の前後力が最大又は最大に近い値となっている期間
における横力の変化幅、トー角の調整方向を各車輪毎に
表示し、処理を一旦終了する。これにより作業員は、表
示装置82に表示された情報に基づいて、各車輪のトー
角を調整する必要があるか否か、トー角を調整する必要
がある場合に何れの調整方向にどの程度調整すれば良い
かを容易に判断することができる。
を調整した後に、再度確認する必要があれば、上述した
ホイールアライメント測定処理の実行が再度指示され、
上記と同様にして、トー角調整後のホイールアライメン
トが適正か否かが前後力及び横力に基づいて再度判定さ
れる。これにより、車両20に装着されているタイヤの
種類に拘らず、該タイヤの特性に応じて実路面において
高い走行安定性が得られ、かつ耐片磨耗性が向上するよ
うに、車両20の各車輪の姿勢角を適正に調整すること
ができる。
装置として、タイヤ駆動装置18、車両20を水平にリ
フトアップする主昇降装置10及び車体のみをリフトア
ップする副昇降装置14を組み合わせた装置を用いたの
で、タイヤの交換や車両の整備についても簡便に行うこ
とができる。
トー角の調整方向に基づいて、作業員が各車輪毎にトー
角を調整する場合を例に説明したが、これに限定される
ものではない。一般に、車両の操舵輪はトー角が調整で
きる構造となっているが、非操舵輪については車輪毎の
トー角が調整できない構造の車両や、車軸単位であって
もトー角が調整ができない構造の車両もある。このよう
な場合には、当該車軸に取り付けられた一対の車輪につ
いて、突起38への乗り上げ及び突起38からの乗り下
げの際の前後力が最大又は最大に近い値となっている期
間における横力の変化幅が等しくなるように、表示装置
82に表示された情報に基づいて車軸と車体との角度を
調整するようにしてもよい。
昇降装置10及び副昇降装置14は一体に構成してもよ
い。またタイヤ駆動装置18を、鉛直軸回りに旋回可能
でかつ旋回角度を表示又は信号として出力可能な旋回装
置上に載置して、ホイールアライメント測定装置を構成
してもよい。この場合、タイヤ駆動装置18によって車
輪を転動させてデータを収集することと、前記旋回装置
を旋回させる(車輪のトー角を変化させたことに相当す
る)ことを交互に繰り返し行えば、収集したデータに基
づいて、トー角の調整方向のみならず最適なトー角の値
を導出することが可能となる。
が可能な車両である場合には、キャンバー角についても
設計値の許容範囲内で調整するようにしてもよい。キャ
ンバー角を調整する場合には、上記で説明したホイール
アライメント測定装置に、従来から存在しているアライ
メント測定装置又は角度計等の角度測定装置を併用して
行えば、作業効率が向上するので好ましい。
た無限軌道34によりタイヤ駆動面を形成し、板片32
上に突起32を設けた例を説明したが、これに限定され
るものではなく、例えば図15(A)に示すように大径
のローラ86の外周面をタイヤ駆動面とし、このローラ
86の外周面上に平板状の突起88を取付けて段差を形
成してもよいし、図15(B)に示すように無端ベルト
90の外周面をタイヤ駆動面とし、無端ベルト90の外
周面に平板状の突起92を取付けて段差を形成してもよ
い。
ことにより段差を形成していたが、これに限定されるの
ではなく、例えば図15(C)に示すように、周方向に
沿って肉厚が略一定の変化率で増加又は減少され周方向
に沿った所定箇所の外周面に肉厚が急激に変化している
部分が生ずるように無端ベルト94を形成することによ
り、タイヤ駆動面と段差96(肉厚が急激に変化してい
る部分)を一体的に形成するようにしてもよい。本発明
者等が行った実験によれば、姿勢角の変化に伴う横力の
変化の仕方の相違度が高いのは段差の乗り上げ時である
ことが確認されているので、図15(C)の構成のタイ
ヤ駆動装置によって車輪を駆動する場合には、車輪の転
動に伴い、車輪が段差96を乗り上げて通過する向きに
タイヤ駆動装置を配置すればよい。なお、突起或いは段
差の数や形状等については、上記で説明した例に限定さ
れるものではなく、本発明に支障の無い範囲内で適宜変
更可能であることは言うまでもない。
ータを取り付けた例について説明したが、駆動ローラー
の内部にモータを組み込んだビルトインタイプのローラ
ーを使用してもよい。
た例について説明したが、1対のタイヤ駆動面を用いて
操舵輪のアライメントのみを調整したり、前軸、後軸毎
に調整してもよい。
特性に応じた車輪の姿勢角の設定を容易に行うことがで
き、実路面に適合した走行安定性が得られると共に片磨
耗の低減を実現できる、という優れた効果を有する。
を設けたタイヤ駆動面上でタイヤを転動させたときの、
タイヤが発生する前後力及び横力の変化の推移の一例を
示す線図である。
を設けたタイヤ駆動面上でタイヤを転動させたときの、
タイヤが発生する前後力と横力との関係の一例を示す線
図である。
ならせ、トー角を種々の角度に変化させ、平板状の突起
を設けたタイヤ駆動面上でタイヤを転動させたときの、
タイヤが発生する前後力と横力との関係の一例を各々示
す線図である。
ならせ、トー角を種々の角度に変化させ、平板状の突起
を設けたタイヤ駆動面上でタイヤを転動させたときの、
タイヤが発生する前後力と横力との関係の一例を各々示
す線図である。
置の側面図である。
ある。
は図7の8B線に沿った断面図である。
の側面図である。
構を示す概略図である。
チャートである。
ある。
明図である。
例を示す概略図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 循環駆動による循環方向に沿って少なく
とも1箇所に所定高さの段差が形成されたタイヤ駆動面
上に調整対象の車両の車輪を載置し、 前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車輪を車両の進行方
向に向かって転動させたときに、前記車輪が前記段差を
通過する過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環方向に
直交する循環軸方向の各々に作用する力の変化を測定
し、 測定結果に基づき、前記車輪が前記段差を通過するとき
にタイヤが発生する横力の変化が最小となるように車輪
の姿勢角を調整する車両のホイールアライメント調整方
法。 - 【請求項2】 循環駆動による循環方向に沿って少なく
とも1箇所に所定高さの段差が各々形成され、前記循環
方向が互いに平行で、かつ略同一の水平面上に位置する
ように配置された少なくとも一対のタイヤ駆動面上に調
整対象の車両の車輪の各々を載置し、 前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車輪を車両の進行方
向に向かって転動させたときに、前記車輪が前記段差を
通過する過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環方向に
直交する循環軸方向の各々に作用する力の変化を各タイ
ヤ駆動面毎に測定し、 各タイヤ駆動面の循環方向に作用する力の変化に応じて
定まる期間内における各タイヤ駆動面の循環軸方向に作
用する力の変化の仕方に基づいて車輪の姿勢角を調整す
る車両のホイールアライメント調整方法。 - 【請求項3】 循環駆動による循環方向に沿って少なく
とも1箇所に所定高さの段差が各々形成され、前記循環
方向が互いに平行で、かつ略同一の水平面上に位置する
ように配置された少なくとも一対のタイヤ駆動面上に調
整対象の車両の車輪の各々を載置し、 前記タイヤ駆動面を循環駆動し前記車輪を車両の進行方
向に向かって転動させたときに、前記車輪が前記段差を
通過する過程でタイヤ駆動面の循環方向及び循環方向に
直交する循環軸方向の各々に作用する力の変化を各タイ
ヤ駆動面毎に測定し、 各タイヤ駆動面の循環方向に作用する力が最大又は最大
に近い値となるときの各タイヤ駆動面の循環軸方向に作
用する力の変化が最小となるように、車輪の姿勢角を調
整する車両のホイールアライメント調整方法。 - 【請求項4】 前記タイヤ駆動面は、循環方向に沿って
連続的に循環駆動される複数の板片が連結されて形成さ
れており、 前記複数の板片の一部は、循環方向及び循環軸方向に各
々直交する方向に沿った高さが他の板片と異なっている
か、又は循環方向及び循環軸方向に各々直交する方向に
突出する突出部が設けられていることを特徴とする請求
項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両のホイールア
ライメント調整方法。
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