JP4267764B2 - ホイールアライメント調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のホイールアライメント調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の車輪には車両の走行安定性を確保するためにキャンバー角が付与され、このキャンバー角付与による片摩耗を防止するためにトー角が付与されている。
【0003】
または、逆に、車両のフロントタイヤ及びリアタイヤで発生する力をバランスさせ、車両の走行安定性確保するためにトー角を付与したり、トー角及びキャンバー角を組み合わせて、車両の構造寸法等の制限条件の下で車両の走行安定性とタイヤの片摩耗を最小化する調整が行われている。
【0004】
従って、車両が走行する場合の走行安定性及びタイヤの耐片摩耗性を向上するには、各車輪に付与されている姿勢角であるトー角及びキャンバー角を調整することが重要になる。
【0005】
上記トー角及びキャンバー角の調整は、下記の2方法が通常用いられている。
【0006】
第1の方法では、ホイールアライメント調整装置に上下動する載置台が設けられており、この載置台に車両を搭載する。載置台の上部には、車輪を載せるローラまたは無限軌道が各タイヤに対応して設けられており、トー角及びキャンバー角の調整は、載置台で上昇させた車両下方にて作業者が行っている。
【0007】
第2の方法では、光学式等のホイールアライメント測定装置を車両に取付たまま、トー角及びキャンバー角の調整を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ホイールアライメント調整装置で調整を行う過程で、例えば、車両のタイヤの交換を行う場合がある。
【0009】
上記の第1の方法では、自走にてローラまたは無限軌道に全車輪を載せなければならないために、前後輪の間には車両が自走行可能であり、かつ、車両のホイールベースの変化にも対応可能な渡り板の配置が必要であり、タイヤ交換時に車両を載置台より浮上させるリフト装置は具備されていなかった。
【0010】
そこで、従来、ホイールアライメント調整装置において車両のタイヤを交換する場合、上記の第1の方法では、車両の下方にジャッキを配置し、ローラまたは無限軌道よりタイヤが浮くようにジャッキで車両のシャーシを持ち上げてタイヤ交換を行うか、載置台で持ち上げた車両の下方にリジッドラック(支持台)を配置した後、車両を下降させてシャーシをリジッドラック上に載せて、タイヤをローラまたは無限軌道より浮かしてタイヤ交換を行っていたため、ジャッキやリジッドラックの移動及び配置作業が煩雑であった。
【0011】
また、前記の第2の方法では、車両下方にリフト装置を具備する場合もあるが、光学式等のホイールアライメント測定装置を車両より外さなければならないために、この方法も作業が煩雑であった。
【0012】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、搭載した車両のタイヤ交換を容易にできるホイールアライメント調整装置を提供することが目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のホイールアライメント調整装置は、設置面に立設される複数本の支柱と、車両の車輪を載置する載置部を複数備え、前記支柱に対して上下方向に移動可能に支持された載置台と、前記載置台の上部に配置され、前記車両の車体を支持可能なサブベースと、前記サブベースを前記支柱に対して上下方向に移動可能にガイドするガイド手段と、前記サブベースを前記支柱に対して固定可能な固定手段と、前記サブベースを前記支柱に固定した状態で前記載置台を下降させる駆動手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
次に、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0015】
載置台では、各載置部に車輪が載置されるように車両が搭載される。
【0016】
載置台は、駆動手段によって上昇または下降させることができる。
【0017】
固定手段でサブベースを支柱に固定しない場合には、載置台上に搭載された状態で、載置台と共に上下動する。
【0018】
サブベースは固定手段で支柱に固定することができるので、サブベースを支柱に固定した状態で載置台を下降させると、載置台のみが下降し、車両は、車体がサブベースで支持され車輪が載置部より離間する。これによって、例えば車両のタイヤ交換をジャッキやリジッドラックを用いることなく行うことができる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置において、前記駆動手段は、前記支柱の上部より吊り下げられた状態で前記支柱に固定されるねじ部と、前記載置台に回転可能に支持され、前記ねじ部に螺合する雌ねじ部を有する複数の回転部材と、前記複数の回転部材を同期して回転させる回転手段と、を有することを特徴としている。
【0020】
次に、請求項2に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0021】
請求項2に記載のホイールアライメント調整装置では、載置台(及びサブベース)の荷重は、回転部材、ねじ部、支柱を介して設置面に支持される。
【0022】
回転部材を回転手段で回転させることにより回転部材がねじ部に沿って上側または下側に移動するので、これによって載置台(及びサブベース)を上下動させることができる。
【0023】
また、ねじ部には圧縮応力は作用せず引張応力のみが作用するので、設計上座屈を考慮する必要がなく、圧縮応力が作用する場合に比較して径を細く、また全長を長く形成することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のホイールアライメント調整装置において、前記固定手段は、前記支柱に設けられ上下方向に沿って設けられる複数の孔と、前記サブベースに設けられ前記孔に対して係合可能な係合部材と、前記係合部材を前記孔と離間する方向に移動する係合部材駆動手段と、を有することを特徴としている。
【0025】
次に、請求項3に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0026】
請求項3に記載のホイールアライメント調整装置では、支柱に上下方向に沿って複数の孔を設け、係合部材を何れかの孔に係合可能であるので、サブベースを任意の高さ位置に固定する事が可能となる。
【0027】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のホイールアライメント調整装置において、前記サブベースは、前記車両の後輪を載置する載置部と前輪を載置する載置部との間に車両前後方向に伸縮可能とされた橋渡し部を有することを特徴としている。
【0028】
次に、請求項4に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0029】
請求項4に記載のホイールアライメント調整装置では、車両の後輪を載置する載置部と前輪を載置する載置部との間に橋渡し部が配置されているので、例えばホイールアライメント調整装置の後側から車両を進入させて車両の前輪を、後輪用の載置部、橋渡し部を介して前輪用の載置部へと案内することができる。
【0030】
また、例えば、車両のホイールベースに合わせて後輪を載置する載置部と前輪を載置する載置部との間隔を広げた場合、これに合わせて橋渡し部を伸長させ、後輪用の載置部と前輪用の載置部との間に隙間が生じないようにできる。
【0031】
なお、後輪用の載置部と前輪用の載置部との間隔を狭める場合には、これに合わせて橋渡し部を短くもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明のホイールアライメント調整装置の一実施形態を図1乃至図16にしたがって説明する。
【0033】
図1及び図4に示すように、本実施形態のホイールアライメント調整装置10は、床面12に垂直に立設される4本の支柱14を備えている。
【0034】
図2に示すように、各支柱14には、各々上下送りねじ16が上部より吊り下げられた状態で固定されている。
【0035】
図3に示すように、矢印R方向側の2本の支柱14と、矢印L方向側の2本の支柱14との間には、載置台18が配置されている。
【0036】
載置台18は、枠部材18F,18B,18R,18L,18M,18Nから構成された略長方形のメインフレーム19を備えている。
【0037】
図2に示すように、メインフレーム19の側面には、支柱14と対向する位置に軸受20が取り付けられている。
【0038】
軸受20には、雌ねじ(図示せず)の形成された回転部材22がベアリング(図示せず)を介して回転可能に支持されている。
【0039】
回転部材22の雌ねじは上下送りねじ16に螺合しており、回転部材22の軸方向上端部にはスプロケット24が同軸的に固定されている。
【0040】
図2乃至図4に示すように、メインフレーム19は、スプロケット24と噛み合う無端のチェーン26(図2では図示せず)を備えており、このチェーン26はメインフレーム19に回転可能に支持された複数のスプロケット28に支持されている。
【0041】
図3に示すように、メインフレーム19には、チェーン26を駆動するモータユニット30が取り付けられており、チェーン26はこのモータユニット30により回転するスプロケット32に噛み合っている。
【0042】
チェーン26は、各支柱14のスプロケット24を同時に回転させるので、チェーン26を所定の方向に駆動すると各回転部材22が同時に回転して載置台18は上下送りねじ16に沿って上昇し、チェーン26を所定の方向と反対方向に駆動すると載置台18は上下送りねじ16に沿って下降する。
【0043】
図3に示すように、メインフレーム19の上部には、矢印F方向及び矢印B方向に延びる第1のサブベース34R及び第1のサブベース34Lが設けられている。
【0044】
矢印L方向側の第1のサブベース34Lは、メインフレーム19に対して固定金具35等で固定されている。
【0045】
メインフレーム19には、矢印F方向側と矢印B方向側とに、矢印R方向及び矢印L方向に沿って延びるガイドレール36が取り付けられている。
【0046】
第1のサブベース34Rの長手方向両端部には、ガイドレール36に沿ってスライド自在に係合したリニア軸受37が取り付けられており、第1のサブベース34Rはメインフレーム19に対して矢印R方向及び矢印L方向にスライド可能となっている。
【0047】
なお、第1のサブベース34Rの下面には、矢印R方向及び矢印L方向に延びる枠部材18M,18Nの上面に沿って転がる荷重受けローラ(図示せず)が回転自在に支持されている。
【0048】
メインフレーム19の長手方向中間部には一対のプーリー38が回転可能に支持されており、この一対のプーリー38には無端のワイヤロープ40が掛け渡されている。
【0049】
一方のプーリー38には、プーリー38を回転させるハンドル42が取り付けられている。
【0050】
移動可能に支持されている第1のサブベース34Rには、ワイヤロープ40を把持可能な把持爪44が設けられている。
【0051】
把持爪44は第1のサブベース34Rに設けられたソレノイド46に連結されており、ソレノイド46が通電状態となると把持爪44がワイヤロープ40を把持し、ソレノイド46が非通電状態となると把持爪44がワイヤロープ40を離すようになっている。
【0052】
したがって、把持爪44がワイヤロープ40を把持した状態でハンドル42を回すことにより、移動可能に支持されている第1のサブベース34Rを矢印R方向及び矢印L方向に移動させることができる。
【0053】
図5に示すように、メインフレーム19には、矢印F方向側の枠部材18F及び矢印B方向側の枠部材18Bに各々ラック48が固定されている。
【0054】
移動可能に支持されている第1のサブベース34Rには、矢印F方向側の端部及び矢印B方向側の端部に各々ロック装置50を備えている。
【0055】
ロック装置50はソレノイド52により駆動されてメインフレーム19のラック48と接離する方向に移動する楔状の歯54備えており、この歯54がラック48の歯と歯の間(即ち、谷)に挿入されることにより、移動可能に支持された第1のサブベース34Rがメインフレーム19に固定された他方の第1のサブベース34Lに対して平行かつ高精度に位置決め固定される。
【0056】
通常、ロック装置50のソレノイド52は非通電状態であり、このときには、図5に示すように歯54がラック48の谷に挿入されている(ロック状態)。
一方、ソレノイド52に通電を行うと、歯54がラック48から離れる(ロック解除状態)。
【0057】
図3に示すように、第1のサブベース34R及び第1のサブベース34Lには、矢印F方向側の端部付近と矢印B方向側の端部付近とに各々タイヤ駆動装置118が設けられている。なお、タイヤ駆動装置118の内部構造に関しては後述する。
【0058】
第1のサブベース34Rの矢印B方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Rに対して矢印F方向及び矢印B方向に後述する機構によりスライド可能に支持されており、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Rに対して矢印F方向及び矢印B方向にはスライドしないように固定されている。
【0059】
同様に、第1のサブベース34Lの矢印B方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Lに対して矢印F方向及び矢印B方向に後述する機構によりスライド可能に支持されており、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Lに対して矢印F方向及び矢印B方向にはスライドしないように固定されている。
【0060】
移動可能に支持された第1のサブベース34Rには、スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118の移動方向に沿って延びる送りねじ56が回転可能に支持されている。
【0061】
スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118には、図12に示すように、この送りねじ56に螺合する雌ねじ(図示せず)を備えたナット58が固定されており、送りねじ56を回転することによりナット58の取り付けられたタイヤ駆動装置118を矢印F方向及び矢印B方向に移動することができる。
【0062】
図5に示すように、送りねじ56の矢印B方向側の端部には、ギア60が固定されている。
【0063】
なお、第1のサブベース34Lは、メインフレーム19に固定されている点を除いては第1のサブベース34Rと同様の構成であるので説明は省略する。
【0064】
図5に示すように、メインフレーム19には、矢印B方向側に、矢印R方向及び矢印L方向に沿って延びるシャフト62が回転可能に支持されている。
【0065】
シャフト62は、径の異なる2つのシャフトから構成されており、細径のシャフトには外面にスプライン軸部分を備え、大径のシャフトには前記スプライン軸部分が係合するスプライン孔部分を有しており、一方のシャフトと他方のシャフトは軸方向の相対移動とトルク伝達を可能に係合している。
【0066】
シャフト62には、矢印R方向に第1のサブベース34Rに設けられた送りねじ56のギア60が噛み合うギア64Rが固定され、矢印L方向に第1のサブベース34Lに設けられた送りねじ56のギア60が噛み合うギア64Lとが固定されており、シャフト62を回転させることにより2つの送りねじ56を同時に回転させてスライド可能に支持された2つのタイヤ駆動装置118を同時に同方向に同量移動することができる。
【0067】
なお、シャフト62には、メインフレーム19に設けられたモータユニット66からの回転駆動力がチェーン(図示せず)を介して伝達される。
【0068】
図6及び図7に示すように、矢印B方向側のタイヤ駆動装置118には、略コ字状とされた複数枚の板材から構成されて矢印F方向及び矢印B方向に伸縮可能な第1の渡り板68の一端が固定されており、この第1の渡り板68の他端はメインフレーム19の矢印B方向側の枠部材18Bに固定されている。
【0069】
なお、タイヤ駆動装置118の上面及び第1の渡り板68の上面は、図8に示すように略同じ高さに設定されている。
【0070】
したがって、スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118を矢印F方向に移動しても第1の渡り板68が伸びるので、タイヤ駆動装置118が何れの位置にあっても載置台18の矢印B方向側からタイヤ駆動装置118へと車両300(車輪302)を移動するとができる。
(第2のサブベース)
図6及び図8に示すように、載置台18の上部には、第2のサブベース70が搭載される。
【0071】
図6に示すように、第2のサブベース70は、矢印F方向側の2本の支柱14を橋渡すように水平に延びる水平部材72を備えている。
【0072】
水平部材72の矢印R方向の端部及び矢印L方向の端部には、支柱14の3側面を取り囲むように形成された支持部74が設けられている。
【0073】
図9に示すように、支持部74には、支柱14の3側面に当接するように複数のガイドローラ76が回転可能に支持されており、第2のサブベース70は支柱14に案内されて上下動可能となっている。
【0074】
図6に示すように、第2のサブベース70の上部には、矢印R方向側と矢印L方向側に、第2の渡り板78が設けられている。
【0075】
第2の渡り板78は複数枚の板材から構成され、第2のサブベース70から矢印B方向に伸長可能に構成されている。
【0076】
また、第2の渡り板78の上面と矢印F方向側のタイヤ駆動装置118の上面とは、図8に示すように略同じ高さに設定されている。
【0077】
図12及び図3に示すように、この第2の渡り板78の矢印B方向側の端部には、上下方向に貫通する孔(図示せず)の形成された板材82が設けられている。
【0078】
矢印B方向側の移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118に設けられている支持台246(後述する)には、各々矢印F方向側の上端近傍に軸方向を鉛直方向としたピン84が設けられている。
【0079】
ピン84は板材82の孔に対して下側から挿入可能とされ、ピン84を板材82の孔に挿入した状態で移動可能なタイヤ駆動装置118を矢印B方向に移動すると、第2の渡り板78は、第2のサブベース70と移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118とを掛け渡した状態で伸び(図3及び図9参照)、移動可能なタイヤ駆動装置118を矢印F方向に移動すると第2の渡り板78は短くなる(図6参照)。
【0080】
ここで、矢印L方向側の第2の渡り板78は、矢印R方向及び矢印L方向には動かないように水平部材72に対して固定されている。
【0081】
図3に示すように、矢印R方向側の第2の渡り板78には、複数のガイドローラ(図示せず)が回転可能に支持されており、これらのガイドローラが水平部材72に設けられた矢印R方向及び矢印F方向に延びる複数のガイドレール88に係合している。このため、矢印R方向側の第2の渡り板78は、水平部材72に対して矢印R方向及び矢印L方向側にスライド可能であり、ピン84を板材82の孔に挿入した状態(図8参照)で、第1のサブベース34Rを矢印R方向または矢印L方向に移動すると、これに伴って第2の渡り板78も矢印R方向または矢印L方向に移動され、第1のサブベース34R上の2つのタイヤ駆動装置118と矢印R方向側の第2の渡り板78とは常に一直線上に配置された関係を保つ。
【0082】
図9及び図10に示すように、第2のサブベース70は、各支持部74にロック装置90を備えており、支持部74と対応する支柱14には各々ロックプレート92が設けられている。
【0083】
ロックプレート92は上下方向に長く形成されており、上下方向に複数の角孔94が一定の間隔で形成されている。
【0084】
一方、ロック装置90は、角孔94に係合するロックレバー96を備えている。
【0085】
ロックレバー96は、中間部が支持部74に固定された軸受98に支持されて揺動可能となっており、下端96A付近が角孔94に挿入可能となっている。
【0086】
角孔94の下端94Aは開口側から奥側(支柱14側)へ向かうにしたがって下方へ若干傾斜しており、ロックレバー96の下端96付近の下面はロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入された状態で角孔94の下端96Aに対して平行に接するように形成されており、ロックレバー96は荷重が作用した際に下端96Aが角孔94へ挿入される方向に力を受けるようになっている。
【0087】
ロック装置90には、複動式(ピストンの両側に空気を出入りさせる空気室を各々有するタイプ)のエアシリンダ102を備えている。
【0088】
エアシリンダ102は、本体が支持部74の支持部材103にピン105を介して支持され、揺動可能となっている。
【0089】
エアシリンダ102のピストンロッド104は、先端がロックレバー96の上端96Bにピン107を介して連結されている。
【0090】
なお、このエアシリンダ102には、図示しない電磁弁、圧力調整弁、エアコンプレッサ等が連結されており、電磁弁及びエアコンプレッサの作動は図22に示す制御装置126によって制御されるようになっている。
【0091】
なお、制御装置126は、例えばマイクロコンピュータ等により構成することができる。制御装置126には、後述する力センサ152による測定値や車輪302の姿勢角の調整方向等を表示するためのCRT等からなる表示装置126Aが接続されている。
【0092】
通常、エアシリンダ102は、空気圧によってロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接近する方向にロックレバー96を付勢している。
【0093】
したがって、載置台18を上昇させて第2のサブベース70を持ち上げると、ロックレバー96の下端96Aはロックプレート92または支柱14の側面を摺動しながら複数の角孔94に順次係合し、載置台18を下降させるとロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入されて下端96Aに引っ掛かり(図10の状態)、第2のサブベース70の下降が停止し、載置台18のみが下降するようになっている。
【0094】
なお、第2のサブベース70を載置台18と共に下降させる場合には、先ず、載置台18で第2のサブベース70を下から支持して若干持ち上げてロックレバー96の下端96Aがロックプレート92の角孔94の下端94Aから上方へ離れてロックレバー96が揺動可能な状態とし、その状態でエアシリンダ102を作動させて下端96Aが角孔94から抜け出るようにロックレバー96を回転させる。
【0095】
次に、ロックレバー96の下端96Aが角孔94から抜け出た状態を維持して載置台18を下降させると、第2のサブベース70を載置台18の上部に搭載した状態で載置台18と共に降下させることが出来る。
【0096】
なお、本実施形態では、矢印R方向のロック装置90と、矢印L方向側のロック装置90とが独立しているが、本発明はこれに限らず、例えば、矢印R方向のロック装置90のロックレバー96と、矢印L方向側のロック装置90のロックレバー96とをロッド、リンク機構等の連結手段で互いに連結して連動させても良い。
(タイヤ駆動装置)
図11に示すように、タイヤ駆動装置118はフレーム122を備えている。
【0097】
フレーム122には、スプロケット128の取り付けられた一対の駆動軸124が回転可能に軸支されている。
【0098】
駆動軸124の一方は、制御装置126(図15参照)によって駆動が制御されるモータ127に連結されている。
【0099】
一方の駆動軸124のスプロケット128と他方の駆動軸124のスプロケット128には無端のチェーン130が掛け渡されている。
【0100】
このチェーン130には、長さがタイヤの幅を十分に越える長さでかつタイヤのトレッドパターンの溝に入り込まない程度の幅の細長い板片132(図13参照)がチェーン130の長手方向に沿って連続的に連結されて無限軌道134が構成されている。
【0101】
図13に示すように、無限軌道134の外周面には、複数の突起138が循環方向に沿って複数形成され、一つの突起部を形成している。なお、タイヤ駆動装置118を上方から見て、複数の板片132の上面によって形成される面をタイヤ駆動面136と称する。
【0102】
なお、無限軌道134の駆動部分としては、例えば、特開平10−7013号公報等に記載の構造を用いることができる。
【0103】
図11に示すように、フレーム122の下側には支持フレーム148が配置されている。支持フレーム148には、力センサ152を介して前述したフレーム122が搭載されている。力センサ152は、無限軌道134を介してフレーム122に作用する力の大きさ及び方向を検出可能であり、測定結果を制御装置126へ出力する。
【0104】
図11に示すように、支持フレーム148は、車幅方向移動ベース板156の上面に取り付けられている。
【0105】
車幅方向移動ベース板156の下方には、前後方向移動ベース板166が水平に配置されている。
【0106】
前後方向移動ベース板166の上面には、車両左右方向(図11の紙面表裏方向)に沿って延びる一対の左右スライド用ガイドレール168が取付けられている。
【0107】
左右スライド用ガイドレール168には、リニア軸受170がスライド可能に支持されており、このリニア軸受170に車幅方向移動ベース板156が取り付けられている。
【0108】
従って、車幅方向移動ベース板156は前後方向移動ベース板166に対し、左右スライドガイドレール168に沿って車両左右方向に移動可能に支持されている。
【0109】
幅方向移動ベース板156には、矢印B方向側に突出するようにブラケット172が取付けられており、ブラケット172の先端部には車両左右方向に沿って貫通する雌ねじが形成されたナット(図示せず)が取り付けられている。
【0110】
前後方向移動ベース板166には、軸受176によって回転可能に支持された送りねじ178が設けられており、この送りねじ178にナットが螺合している。
【0111】
前後方向移動ベース板166には、ブラケット180に取り付けられたモータ182を備えている。
【0112】
モータ182の回転軸にはプーリー184が取り付けられており、このプーリーに対向する送りねじ178の一端にはプーリー186が取り付けられている。
【0113】
プーリー184とプーリー186には無端のタイミングベルト188が掛け渡されている。
【0114】
モータ182は制御装置126(図15参照)に接続されており、制御装置126によって駆動が制御される。
【0115】
これにより、モータ182が駆動されて送りねじ178が回転されると、車幅方向移動ベース板156、フレーム122、支持フレーム148等は一体となって、前後方向移動ベース板166に対して車両左右方向に移動する。
【0116】
図11及び図13に示すように、第1のサブベース34L及び第1のサブベース34R(図11及び図13では図示せず。)の上面には、無限軌道134の矢印F方向及び矢印B方向に沿って互いに平行に延びる一対の前後スライド用ガイドレール190が取り付けられている。
【0117】
前後方向移動ベース板166の下面には、前後スライド用ガイドレール190に嵌合するリニア軸受192が複数個取り付けられており、タイヤ駆動装置118は車両前後方向に移動可能に支持されている。
【0118】
移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118の前後方向移動ベース板166には、送りねじ56と螺合するナット58が取り付けられている。このため、前述した様に送りねじ56を回転させることにより、移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118を前後方向に移動することができる。
【0119】
図11、図12及び図13に示すように、フレーム122には、タイヤ駆動装置118を挟んで矢印F方向側に車輪止め板194Fが、矢印B方向側に車輪止め板194Bが揺動可能に設けられている。
【0120】
車輪止め板194Fは、支持フレーム148に設けられた第1のシリンダ216の駆動力がショートリンク230及びリンク212を介して伝達され揺動するようになっている。
【0121】
一方、車輪止め板194Bは、同じく支持フレーム148に設けられた第2のシリンダ218の駆動力がリンク238を介して伝達され揺動するようになっている。
【0122】
本実施形態では、車両300の移動時には、図11に示すように車輪止め板194F及び車輪止め板194Bを水平に配置し、車輪302の固定を行う場合には、図12,13に示すように起こして傾斜させる。
【0123】
第1のシリンダ216及び第2のシリンダ218は、制御装置126(図15参照)によって駆動が制御される。
【0124】
図3に示すように、矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118には、左右連結装置310が設けられている。左右連結装置310は、矢印L方向側のタイヤ駆動装置118に一端が固定されて矢印R方向側に延びる平鋼312と、矢印R方向側のタイヤ駆動装置118に設けられ、平鋼312を挟持して固定可能な挟持装置314とから構成されている。
【0125】
図14に示すように、各タイヤ駆動装置118には、距離測定器240が設けられている。
【0126】
距離測定器240は、断面コ字形状とされた長尺状の第1ケース501Aと、この第1ケース501Aの内側に摺動自在に挿入され長尺状のボックス形状とされた第2ケース501Bからなる伸縮自在なロッド501を備えている。
【0127】
ロッド501は、タイヤ駆動装置118の前後方向移動ベース板166に立設された支持台246の側部に回動自在に支持されており、ホイールに取り付けられ車輪302の回転軸中心を指示する治具304の指示点306までの距離を測定するための距離測定手段(図示せず)を備えている。
【0128】
この距離測定手段は、ロッド501の先端付近の側面に形成された孔から送り出し可能なワイヤー308と、このワイヤー308の送り出し量を測定するエンコーダー等から構成され、エンコーダーはワイヤー308の送り出し量を電気信号に変換し、測定結果を制御装置126へ出力する。
(作用)
次に、上記ホイールアライメント調整装置10を用いてホイールアライメントを調整する方法の一例を説明する。
(1) ホイールアライメント調整装置10の初期状態は、図8に示すように、載置台18が一番下側に下降しており、この載置台18の上部に第2のサブベース70が載置されている。
【0129】
この状態では、第2の渡り板78の端部に設けられた板材82の孔80に矢印B方向側の移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118のピン84が挿入されており、第2の渡り板78が矢印F方向側のタイヤ駆動装置118と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118とを連結し、第2の渡り板78及び前後のタイヤ駆動装置118の各上面が略一致している。
【0130】
また、第1の渡り板68が載置台18の矢印B方向側の端部と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118とを連結しているため、第1の渡り板68、第2の渡り板78及び前後のタイヤ駆動装置118の各上面が略一致している。
(2) 作業者は、調整対象の車両300のホイールベース、前後のトレッドベースを測定し、ホイールベースに合わせて左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更を行い、トレッドベースに合わせて前後のタイヤ駆動装置118の距離の変更を行う。
【0131】
左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更は以下の様に行う。
▲1▼ ロック装置50のソレノイド52に通電し、歯54をラック48から離間させ、第1のサブベース34Rを移動可能な状態(ロック解除状態)とする。
▲2▼ ソレノイド46に通電し、ワイヤロープ40を把持爪44で把持させる。
▲3▼ ハンドル42を回してワイヤロープ40を循環させ、トレッドベースに合わせて第1のサブベース34Rの左右の位置調整を行う。
▲4▼ ソレノイド46を非通電状態とし、把持爪44をワイヤロープ40から離間させる。
▲5▼ ロック装置50のソレノイド52を非通電状態として歯54をラック48に係合させ、第1のサブベース34Rを矢印F方向側と矢印B方向側の両端部分でロックする。
【0132】
以上で左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更が終了する。
【0133】
ここで、本実施形態のホイールアライメント調整装置10では、左右の一方のタイヤ駆動装置118(第1のサブベース34Lに設けられている側)を固定し、他方のタイヤ駆動装置118(第1のサブベース34Rに設けられている側)を左右方向に移動する構成のため、左右両方を移動する場合に比較してタイヤ駆動装置118を精度良く位置決めすることができる。
【0134】
また、第1のサブベース34Rを矢印F方向側と矢印B方向側の両端部分でロック装置50によって載置台18のメインフレーム19(ラック48)に固定するので、第1のサブベース34Rに搭載されたタイヤ駆動装置118の位置が外力等により移動することが無い。
【0135】
一方、前後のタイヤ駆動装置118の距離の変更は以下の様に行う。
【0136】
モータユニット66を駆動して矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118を前または後に移動し、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118との距離をホイールベースに合わせて調整する。
【0137】
なお、モータユニット66の駆動を停止すると、ナットと送りねじの作用によりタイヤ駆動装置118は前後方向に移動しないようにロックされる。
(3) トレッドベース及びホイールベースに合わせて各タイヤ駆動装置118の位置が決められたら、次に、車両300の各車輪302がタイヤ駆動装置118のタイヤ駆動面136上に位置し、かつ車体の中心線がタイヤ駆動装置118の無限軌道134の循環方向と略平行となるように、車両300の操舵輪を直進状態としたまま矢印B方向側から載置台18上に車両300を移動する。
【0138】
なお、各車輪302が各タイヤ駆動装置118のタイヤ駆動面136に対応すると、第2のサブベース70の第2の渡り板78は車体の下方に位置する。
(4) ロッド501のワイヤー308が送り出される孔が各車輪302の中心に対向するように、各ロッド501を手動により回動及び伸縮させる。そして、ワイヤー308を引き出して先端を治具304の指示点306に係止する。
(5) 上記の作業が終了すると、作業者は制御装置126に対し、ホイールアライメントの測定を指示する。
【0139】
制御装置126は、ホイールアライメント測定処理を実行すると共に、車体の向き調整処理を所定時間毎に周期的に実行する。
【0140】
車体の向き調整処理では、4個の距離測定器240を用い、距離測定器240から車輪302の中心(治具の)までの距離測定を各車輪302について行い、車両300が正しい向きになっているか否か判定し、車両300の向きが正しくない場合には、モータ182を駆動し、タイヤ駆動装置118を循環軸方向に移動させて位置を調整する。
【0141】
なお、本実施形態では、矢印F方向側の2つのタイヤ駆動装置118は動かさず、矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118を左右連結装置110によって相対移動不能に固定し、互いに固定した矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118のみを循環軸方向に移動させて位置調整を行っている。
【0142】
次に、ホイールアライメント測定処理について説明する。
【0143】
先ず、測定対象の車輪302以外の3つの車輪302について、対応する車輪止め板194F,194Bを回動することにより、前記測定対象でない3輪が車両前後方向に移動しないようにロックし、測定対象の車輪302に対応するタイヤ駆動装置118を循環駆動する。
【0144】
これにより、測定対象の車輪302がタイヤ駆動面136上を転動し、測定対象の車輪302が板片132の上面から突起部の上面に乗り上げ、次に突起部の上面から板片132の上面に乗り下げることが繰り返されることになる。
【0145】
この突起部への乗り上げ及び突起部からの乗り下げにより、測定対象の車輪302のタイヤには前後力Fx(循環方向の力)、横力Fy(循環軸方向の力)及び荷重Fz(タイヤ駆動面に垂直な方向の力)が各々発生するが、本実施形態では、上記3方向の力のうち前後力Fx及び横力Fyが力センサ152によって測定される。
【0146】
なお、制御装置126は、全ての車輪302に対して上記の測定処理を行い、測定結果に基づいて各車輪302のトー角の調整方向及び調整量を演算する。
【0147】
各車輪302のトー角の調整方向及び調整量は表示装置126Aに表示されるので、作業員は、表示装置126Aに表示された情報に基づいて、各車輪のトー角を調整する必要があるか否か、トー角を調整する必要がある場合に何れの調整方向にどの程度調整すれば良いかを容易に判断することができる。
【0148】
これにより、車両300に装着されているタイヤの種類に拘らず、該タイヤの特性に応じて実路面において高い走行安定性が得られ、かつ耐片磨耗性が向上するように、車両300の各車輪の姿勢角を適正に調整することができる。
【0149】
なお、ホイールアライメント測定処理及び車体の向き調整処理は、例えば、特開平10−7013号公報に記載の方法等を用いることができるが、他の処理を行っても良いのは勿論である。
(6) なお、車両300の調整等を行うために車両300を持ち上げる場合には、モータユニット30を駆動させる。
【0150】
モータユニット30が駆動してチェーン26が所定方向に駆動されると、各支柱14のスプロケット24及び回転部材22が同時に回転し、載置台18と載置台18の上部に搭載された第2のサブベース70とが一体となって上下送りねじ16に沿って上昇する。これにより、図16に示すように、載置台18の下方に作業員の作業スペースが確保される。
(7) 車両のタイヤ交換を行う場合には、以下の手順で行う。
▲1▼ 上記のように載置台18と第2のサブベース70とを上昇させた後、第2のサブベース70をロック装置90により支柱14にロックさせた状態で載置台18を下降させる(図1参照)。
【0151】
通常、エアシリンダ102は、空気圧によってロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接触する方向にロックレバー96を付勢しているので、載置台18を下降させるとロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入されて下端96Aに引っ掛かり(図10の状態)、第2のサブベース70の下降が停止し、載置台18のみが下降する。
【0152】
なお、下端96Aが角孔94に挿入されていれば下端96Aはその角孔94の下端に引っ掛かり、ロックレバー96の下端96A角孔94に挿入されていない場合には、その下方の角孔94に挿入された後に角孔94の下端に引っ掛かり、これにより第2のサブベース70の下降が阻止される。
▲2▼ そして、モータユニット30を更に駆動し続けると載置台18のみが下降し、第2のサブベース70の第2の渡り板78上面に車両300の車体下面が当接して車両300が第2のサブベース70上に搭載された状態で支持され、図1の想像線で示すようにタイヤ駆動装置118が車輪302から離間し、タイヤ交換可能な状態となる。
【0153】
このように、本実施形態のホイールアライメント調整装置10では、上記のように第2のサブベース70をロックして載置台18を下降させるのみで第2の渡り板78を載置台18に搭載した状態から第2の渡り板78と載置台18とを離間させた状態に変更できるので、タイヤ交換をする際に別途ジャッキやリジッドラックを必要とせず、タイヤ交換を容易に行うことができる。
【0154】
なお、タイヤ交換後に車両300のアライメント調整を行う場合や、車両300を装置より下ろす場合には、載置台18を上昇させて第2のサブベース70を若干持ち上げ(ロックレバー96の下端96Aが角孔94の下端から上方に離れるまで)、エアシリンダ102を作動させてロックレバー96の下端96Aをロックプレート92から一旦離間させる。これにより、車両300の車輪がタイヤ駆動装置118に載って第2のサブベース70から車体が離間する。
【0155】
そしてロックレバー96の下端96Aをロックプレート92から離間させた状態で載置台18を下降させると、第2のサブベース70は載置台18の上面に搭載された状態で載置台18と共に下降する。
【0156】
なお、下降終了後には、エアシリンダ102を作動させてロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接触する方向にロックレバー96を付勢した状態とする。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態のホイールアライメント調整装置10では、支柱14に固定された上下送りねじ16に螺合した回転部材22を回転させることによって回転部材22と連結する載置台18の上下動を行っていたが、本発明はこれに限らず、回転部材22を載置台18に固定すると共に支柱14にモータを配置し、上下送りねじ16を支柱14に配置したモータで回転させることによって載置台18の上下動を行うようにしても良い。また、ねじ機構を用いず、油圧シリンダ等で載置台18を上下動させても良いのは勿論である。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置によれば、搭載した車両のタイヤ交換を容易にできる、という優れた効果を有する。
【0158】
請求項2に記載のホイールアライメント調整装置によれば、ねじ部の径を細く、また全長を長く形成することができ、上下の可動範囲を長くとれ、かつコストを抑えることができる、という優れた効果を有する。
【0159】
請求項3に記載のホイールアライメント調整装置によれば、サブベースを任意の高さ位置に固定する事ができる、という優れた効果を有する。
【0160】
請求項4に記載のホイールアライメント調整装置によれば、例えばホイールアライメント調整装置の後側から車両を進入させて車両の前輪を、後輪用の載置部、橋渡し部を介して前輪用の載置部へと案内することができる、という優れた効果を有する。また、橋渡し部は伸長できるので、後輪を載置する載置部と前輪を載置する載置部との間隔を変更した場合、後輪用の載置部と前輪用の載置部との間に隙間が生じないようにできる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】載置台と第2のサブベースとが上下に分離した状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【図2】支柱の垂直断面図である。
【図3】車両後輪用の載置台が最も後方に位置している状態を示すホイールアライメント調整装置の平面図である。
【図4】支柱付近の水平断面図である。
【図5】ホイールアライメント調整装置の前後端付近の拡大平面図である。
【図6】車両後輪用の載置台を若干前方に移動した状態を示すホイールアライメント調整装置の平面図である。
【図7】後方から見たホイールアライメント調整装置の側面図である。
【図8】載置台と第2のサブベースとを一番下方に下ろした状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【図9】第2のサブベースの支持部付近の左側から見た側面図である。
【図10】第2のサブベースの支持部付近の後方から見た側面図である。
【図11】タイヤ駆動装置の左側から見た側面図である。
【図12】車輪止め板を傾斜させた状態を示すタイヤ駆動装置の左側から見た側面図である。
【図13】車輪止め板を傾斜させた状態を示すタイヤ駆動装置の斜視図である。
【図14】車輪を固定した状態を示すタイヤ駆動装置の斜視図である。
【図15】ホイールアライメント調整装置の制御系の概略構成図である。
【図16】車体を持ち上げた状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【符号の説明】
10 ホイールアライメント調整装置
14 支柱(ガイド手段、駆動手段)
16 上下送りねじ(ねじ部、駆動手段)
18 載置台
22 回転部材(回転部材、駆動手段)
24 スプロケット(回転手段、駆動手段)
26 チェーン(回転手段、駆動手段)
28 スプロケット(回転手段、駆動手段)
30 モータユニット(回転手段、駆動手段)
32 スプロケット(回転手段、駆動手段)
70 第2のサブベース(サブベース)
76 ガイドローラ(ガイド手段)
78 第2の渡り板(橋渡し部)
94 角孔(孔)
96 ロックレバー(係合部材)
90 ロック装置(固定手段)
102 エアシリンダ(係合部材駆動手段)
118 タイヤ駆動装置(載置部)

Claims (4)

  1. 設置面に立設される複数本の支柱と、
    車両の車輪を載置する載置部を複数備え、前記支柱に対して上下方向に移動可能に支持された載置台と、
    前記載置台の上部に配置され、前記車両の車体を支持可能なサブベースと、
    前記サブベースを前記支柱に対して上下方向に移動可能にガイドするガイド手段と、
    前記サブベースを前記支柱に対して固定可能な固定手段と、
    前記サブベースを前記支柱に固定した状態で前記載置台を下降させる駆動手段と、
    を有することを特徴とするホイールアライメント調整装置。
  2. 前記駆動手段は、
    前記支柱の上部より吊り下げられた状態で前記支柱に固定されるねじ部と、
    前記載置台に回転可能に支持され、前記ねじ部に螺合する雌ねじ部を有する複数の回転部材と、
    前記複数の回転部材を同期して回転させる回転手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のホイールアライメント調整装置。
  3. 前記固定手段は、
    前記支柱に設けられ上下方向に沿って設けられる複数の孔と、
    前記サブベースに設けられ前記孔に対して係合可能な係合部材と、
    前記係合部材を前記孔と離間する方向に移動する係合部材駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホイールアライメント調整装置。
  4. 前記サブベースは、前記車両の後輪を載置する載置部と前輪を載置する載置部との間に車両前後方向に伸縮可能とされた橋渡し部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のホイールアライメント調整装置。
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