JP4267766B2 - ホイールアライメント調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のホイールアライメント調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の車輪には車両の走行安定性を確保するためにキャンバー角が付与され、このキャンバー角付与による片摩耗を防止するためにトー角が付与されている。
【0003】
または、逆に、車両のフロントタイヤ及びリアタイヤで発生する力をバランスさせ、車両の走行安定性確保するためにトー角を付与したり、トー角及びキャンバー角を組み合わせて、車両の構造寸法等の制限条件の下で車両の走行安定性とタイヤの片摩耗を最小化する調整が行われている。
【0004】
従って、車両が走行する場合の走行安定性及びタイヤの耐片摩耗性を向上するには、各車輪に付与されている姿勢角であるトー角及びキャンバー角を調整することが重要になる。
【0005】
上記トー角及びキャンバー角の調整は、車両をホイールアライメント調整装置に搭載した状態で行われている。
【0006】
ホイールアライメント調整装置には、車両の各車輪に対応して複数の載置台が設けられており、載置台には車輪を回転させる回転駆動装置が設けられている。
【0007】
タイヤの特性に着目した従来の調整方法として、2本のローラ対の間に車輪を配置して車輪を駆動し、ローラに発生する力を各々測定し、測定した力の向きに基づいてトー角及びキャンバー角を測定する技術が知られている。
【0008】
しかしながら、タイヤと路面とが接触したときに発生する力は、タイヤと路面との接触形状によって異なることが確認されており、タイヤのローラとの接触形状は、略平面と見做すことができる路面との接触形状とは大きく異なるため、発生する力の特性もローラ上と路面とでは異なっている。
【0009】
したがって、上記の従来技術では、測定した車輪の力が実際の路面上とは異なった値を示し、現実にはデータとして汎用性が無い事になる。
【0010】
そこで、平面を一定方向に移動又は駆動させ、当該平面上に設置した車輪等の被測定体を転動させることが考えられるようになった。
【0011】
平面を一定方向に移動又は駆動させて車輪を転動させる回転駆動装置として、例えば特開平9−126953号に記載されている装置がある。
【0012】
この装置は、複数枚の平板が並列された状態でチェーンによって回動可能に連結された環状体(無限軌道)を備えている。
【0013】
この装置には、チェーンが噛み合うスプロケットの取り付けられた一対の軸を備えており、一対の軸の間には複数枚の平板を平面状に裏側から支持するガイド部材が配置されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ホイールアライメント調整装置に車両を搭載する場合、車両をホイールアライメント調整装置の一方から進入させ、各車輪を回転駆動装置の中央に位置させる。
【0015】
しかしながら、特開平9−126953号に記載されている装置においては、環状体の端部分に車輪が乗ったときに、平板を介してスプロケットの取り付けられた軸に大きな荷重(車両が四輪車の場合、回転駆動装置1個当たり車重の1/4前後の荷重)が作用する。
【0016】
このため、スプロケット、スプロケットの取り付けられている軸及び軸を回転可能に支持する軸受等の環状体の駆動機構を構成する各部品の強度が必要であり、これらの部品が大型化してコスト高となる問題があった。
【0017】
また、ホイールアライメント調整装置において、車輪を回転したときに受ける力を測定する場合には車輪を1輪づつ回転させて行うが、このとき車体が動かないように固定する必要がある。
【0018】
車輪を2つのローラ間に車輪を配置して回転させるタイプの装置では、2つのローラ間に車輪が落とし込まれる恰好となるために特に車体を固定する装置は用いられていなかった。しかしながら、環状体の平面状の部分に車輪を載せて車輪を回転させるタイプの装置では車輪を回転させることによって車体が移動してしまうため、車体を固定する車体固定装置を用いる必要がある。
【0019】
特開平9−126953号に記載された装置の車体固定装置では、車両の懸架装置のロアアームに設けられたピポッド付近(左右両方)に車体固定装置のクランプを作業員の人手によりクランプして車体の固定を行っていた。
【0020】
しかしながら、車両によってクランプの取り付け可能な位置が異なるため、車体固定装置としてはクランプを任意の位置にクランプ可能な機構が必要であり、車体固定装置が複雑化し、クランプの着脱作業も煩雑であった。また、懸架装置の種類によっては、クランプできない場合も考えられる。
【0021】
本発明は上記問題を解決すべく成されたもので、環状体の駆動部品を小型化でき、また、搭載した車体を簡単に固定できるホイールアライメント調整装置を提供することが目的である。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のホイールアライメント調整装置は、車両の車輪を搭載した状態で回転させるために設けられ、複数枚の平板が並列された状態で連鎖手段によって回動可能に連結された環状体と、前記環状体を回動させる水平方向に配置された一対の回転軸と、前記回転軸が回動可能に支持されるフレームと、前記一対の回転軸の間に水平方向に配置され、前記平板を裏面から摺動可能に支持すると共に環状体に作用する荷重を前記フレームに伝達するガイド部材と、前記回転軸の少なくとも一方を回転させる回転駆動手段と、前記フレームに連結され、前記車輪から伝達される前記車両の荷重を前記回転軸に伝達しないように前記フレームに伝達すると共に、少なくとも一部を移動させて前記車輪の外面に当接させることにより前記車輪の移動を阻止可能なストッパーと、を有し、前記ストッパーは、前記フレームに対して揺動可能に設けられた第1の揺動部材と、前記第1の揺動部材を略水平な第1の状態と前記車輪の前記環状体との接触部位とは異なる位置に当接する第2の状態との間を揺動させるストッパー駆動手段と、前記第1の揺動部材に揺動可能に設けられ、前記第1の揺動部材との連結部分と反対側の端部が前記ガイド部材の上方に位置するように前記第1の揺動部材から前記ガイド部材側へ延設された第2の揺動部材と、備えると共に、前記第2の揺動部材には、前記環状体の外周面に設けられた突起と接触しないように前記突起との間に間隔を設ける間隔形成手段が連結されている、ことを特徴としている。
【0023】
次に、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0024】
請求項1に記載のホイールアライメント調整装置では、車両の車輪を搭載する環状体は、駆動手段により回転軸が回転されることによって回動される。
【0025】
車両の車輪を回転させる場合には、車輪を環状体の略中央に配置して回転駆動手段にて回転軸を回転させる。これにより環状体が回転し、環状体に搭載された車輪が回転する。
【0026】
環状体を構成する複数の平板の内、回転軸と回転軸との間の上側に位置する平板はガイド部材で支持されるので、車輪を環状体の上面中央に搭載すると、車重は平板、ガイド部材を介してフレームへと支持される。
【0027】
なお、環状体が回動すると、平板はガイド部材上を摺動する。
【0028】
また、いずれかの車輪を回転させたときに車体が動かないように固定する場合には、回転させない車輪の外面(例えば、タイヤのトレッド)にストッパーを当接させて車輪の転動を阻止することにより車体を固定することができる。
【0029】
さらに、車輪を環状体上に配置する場合や環状体上から車輪を移動する場合、即ち、車両を移動する場合には、車輪はストッパー上を乗り越えるので、車両の重量はフレームに伝達されて、回転軸には伝達しない。したがって、回転軸は、少なくとも環状体を回動させるに支承のない程度の強度さえ有していれば良く、車両の荷重を支持する強度は必要としない。
【0032】
このホイールアライメント調整装置では、ストッパー駆動手段が、第1の揺動部材を略水平な第1の状態と、車輪の環状体との接触部位とは異なる位置に当接する第2の状態との間を揺動させる。
【0033】
第1の揺動部材が第1の状態にある場合には、第1の揺動部材は略水平であるので、車輪を第1の揺動部材の上に転動させることができ、車両を走行させてホイールアライメント調整装置の所定位置にセッテイングすることができる。このとき、車両の荷重は、車輪から第1の揺動部材を介してフレームへと支持される。
【0034】
また、第1の揺動部材を第1の状態から第2の状態へと揺動させると、第1の揺動部材が車輪に当接して車輪の移動、即ち車両の移動が阻止される。
【0037】
また、このホイールアライメント調整装置では、第1の揺動部材からガイド部材側へ延設された第2の揺動部材を備えており、第1の揺動部材から第2の揺動部材を介して車輪を環状部材へと転動させることができる(または、環状部材上から第2の揺動部材を介して車輪を第1の揺動部材へと転動させることができる。)。
【0038】
第2の揺動部材に車輪が乗ると、荷重は、一部が第2の揺動部材、第1の揺動部材を介してフレームへと支持され、他の一部が第2の揺動部材から環状体及びガイド部材を介してフレームへと支持される。
【0041】
さらに、このホイールアライメント調整装置では、第2の揺動部材は間隔形成手段により突起に接触しないように間隔を設けられるので、環状体を回転させることにより突起が移動しても、突起は第2の揺動部材に当接することは無い。
【0042】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置において、前記間隔形成手段は、弾性変形可能な部材で形成されており、弾性力により前記第2の揺動部材を前記環状体から離れる方向に支持していることを特徴としている。
【0043】
次に、請求項2に記載のホイールアライメント調整装置の作用を説明する。
【0044】
請求項2に記載のホイールアライメント調整装置では、第2の揺動部材が間隔形成手段の弾性力により環状体から離れる方向に支持されている。
【0045】
このため、第2の揺動部材に車輪が乗ると、間隔形成手段が弾性変形して第2の揺動部材は第1の揺動部材側とは反対側の部分が環状体に接触し、請求項3で説明したように、車両の荷重の他の一部が第2の揺動部材から環状体及びガイド部材を介してフレームへと支持される。
【0046】
なお、車輪が第2の揺動部材から離れると、第2の揺動部材は間隔形成手段の弾性力により元の位置(突起と接触しない位置。)に戻る。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明のホイールアライメント調整装置の一実施形態を図1乃至図27にしたがって説明する。
【0048】
図1及び図4に示すように、本実施形態のホイールアライメント調整装置10は、床面12に垂直に立設される4本の支柱14を備えている。
【0049】
図2に示すように、各支柱14には、各々上下送りねじ16が上部より吊り下げられた状態で固定されている。
【0050】
図3に示すように、矢印R方向側の2本の支柱14と、矢印L方向側の2本の支柱14との間には、載置台18が配置されている。
【0051】
載置台18は、枠部材18F,18B,18R,18L,18M,18Nから構成された略長方形のメインフレーム19を備えている。
【0052】
図2に示すように、メインフレーム19の側面には、支柱14と対向する位置に軸受20が取り付けられている。
【0053】
軸受20には、雌ねじ(図示せず)の形成された回転部材22がベアリング(図示せず)を介して回転可能に支持されている。
【0054】
回転部材22の雌ねじは上下送りねじ16に螺合しており、回転部材22の軸方向上端部にはスプロケット24が同軸的に固定されている。
【0055】
図2乃至図4に示すように、メインフレーム19は、スプロケット24と噛み合う無端のチェーン26(図2では図示せず)を備えており、このチェーン26はメインフレーム19に回転可能に支持された複数のスプロケット28に支持されている。
【0056】
図3に示すように、メインフレーム19には、チェーン26を駆動するモータユニット30が取り付けられており、チェーン26はこのモータユニット30により回転するスプロケット32に噛み合っている。
【0057】
チェーン26は、各支柱14のスプロケット24を同時に回転させるので、チェーン26を所定の方向に駆動すると各回転部材22が同時に回転して載置台18は上下送りねじ16に沿って上昇し、チェーン26を所定の方向と反対方向に駆動すると載置台18は上下送りねじ16に沿って下降する。
【0058】
図3に示すように、メインフレーム19の上部には、矢印F方向及び矢印B方向に延びる第1のサブベース34R及び第1のサブベース34Lが設けられている。
【0059】
矢印L方向側の第1のサブベース34Lは、メインフレーム19に対して固定金具35等で固定されている。
【0060】
メインフレーム19には、矢印F方向側と矢印B方向側とに、矢印R方向及び矢印L方向に沿って延びるガイドレール36が取り付けられている。
【0061】
第1のサブベース34Rの長手方向両端部には、ガイドレール36に沿ってスライド自在に係合したリニア軸受37が取り付けられており、第1のサブベース34Rはメインフレーム19に対して矢印R方向及び矢印L方向にスライド可能となっている。
【0062】
なお、第1のサブベース34Rの下面には、矢印R方向及び矢印L方向に延びる枠部材18M,18Nの上面に沿って転がる荷重受けローラ(図示せず)が回転自在に支持されている。
【0063】
メインフレーム19の長手方向中間部には一対のプーリー38が回転可能に支持されており、この一対のプーリー38には無端のワイヤロープ40が掛け渡されている。
【0064】
一方のプーリー38には、プーリー38を回転させるハンドル42が取り付けられている。
【0065】
移動可能に支持されている第1のサブベース34Rには、ワイヤロープ40を把持可能な把持爪44が設けられている。
【0066】
把持爪44は第1のサブベース34Rに設けられたソレノイド46に連結されており、ソレノイド46が通電状態となると把持爪44がワイヤロープ40を把持し、ソレノイド46が非通電状態となると把持爪44がワイヤロープ40を離すようになっている。
【0067】
したがって、把持爪44がワイヤロープ40を把持した状態でハンドル42を回すことにより、移動可能に支持されている第1のサブベース34Rを矢印R方向及び矢印L方向に移動させることができる。
【0068】
図5に示すように、メインフレーム19には、矢印F方向側の枠部材18F及び矢印B方向側の枠部材18Bに各々ラック48が固定されている。
【0069】
移動可能に支持されている第1のサブベース34Rには、矢印F方向側の端部及び矢印B方向側の端部に各々ロック装置50を備えている。
【0070】
ロック装置50はソレノイド52により駆動されてメインフレーム19のラック48と接離する方向に移動する楔状の歯54備えており、この歯54がラック48の歯と歯の間(即ち、谷)に挿入されることにより、移動可能に支持された第1のサブベース34Rがメインフレーム19に固定された他方の第1のサブベース34Lに対して平行かつ高精度に位置決め固定される。
【0071】
通常、ロック装置50のソレノイド52は非通電状態であり、このときには、図5に示すように歯54がラック48の谷に挿入されている(ロック状態)。
一方、ソレノイド52に通電を行うと、歯54がラック48から離れる(ロック解除状態)。
【0072】
図3に示すように、第1のサブベース34R及び第1のサブベース34Lには、矢印F方向側の端部付近と矢印B方向側の端部付近とに各々タイヤ駆動装置118が設けられている。なお、タイヤ駆動装置118の内部構造に関しては後述する。
【0073】
第1のサブベース34Rの矢印B方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Rに対して矢印F方向及び矢印B方向に後述する機構によりスライド可能に支持されており、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Rに対して矢印F方向及び矢印B方向にはスライドしないように固定されている。
【0074】
同様に、第1のサブベース34Lの矢印B方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Lに対して矢印F方向及び矢印B方向に後述する機構によりスライド可能に支持されており、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34Lに対して矢印F方向及び矢印B方向にはスライドしないように固定されている。
【0075】
移動可能に支持された第1のサブベース34Rには、スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118の移動方向に沿って延びる送りねじ56が回転可能に支持されている。
【0076】
スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118には、図12に示すように、この送りねじ56に螺合する雌ねじ(図示せず)を備えたナット58が固定されており、送りねじ56を回転することによりナット58の取り付けられたタイヤ駆動装置118を矢印F方向及び矢印B方向に移動することができる。
【0077】
図5に示すように、送りねじ56の矢印B方向側の端部には、ギア60が固定されている。
【0078】
なお、第1のサブベース34Lは、メインフレーム19に固定されている点を除いては第1のサブベース34Rと同様の構成であるので説明は省略する。
【0079】
図5に示すように、メインフレーム19には、矢印B方向側に、矢印R方向及び矢印L方向に沿って延びるシャフト62が回転可能に支持されている。
【0080】
シャフト62は、径の異なる2つのシャフトから構成されており、細径のシャフトには外面にスプライン軸部分を備え、大径のシャフトには前記スプライン軸部分が係合するスプライン孔部分を有しており、一方のシャフトと他方のシャフトは軸方向の相対移動とトルク伝達を可能に係合している。
【0081】
シャフト62には、矢印R方向に第1のサブベース34Rに設けられた送りねじ56のギア60が噛み合うギア64Rが固定され、矢印L方向に第1のサブベース34Lに設けられた送りねじ56のギア60が噛み合うギア64Lとが固定されており、シャフト62を回転させることにより2つの送りねじ56を同時に回転させてスライド可能に支持された2つのタイヤ駆動装置118を同時に同方向に同量移動することができる。
【0082】
なお、シャフト62には、メインフレーム19に設けられたモータユニット66からの回転駆動力がチェーン(図示せず)を介して伝達される。
【0083】
図6及び図7に示すように、矢印B方向側のタイヤ駆動装置118には、略コ字状とされた複数枚の板材から構成されて矢印F方向及び矢印B方向に伸縮可能な第1の渡り板68の一端が固定されており、この第1の渡り板68の他端はメインフレーム19の矢印B方向側の枠部材18Bに固定されている。
【0084】
なお、タイヤ駆動装置118の上面及び第1の渡り板68の上面は、図8に示すように略同じ高さに設定されている。
【0085】
したがって、スライド可能に支持されたタイヤ駆動装置118を矢印F方向に移動しても第1の渡り板68が伸びるので、タイヤ駆動装置118が何れの位置にあっても載置台18の矢印B方向側からタイヤ駆動装置118へと車両300(車輪302)を移動するとができる。
(第2のサブベース)
図6及び図8に示すように、載置台18の上部には、第2のサブベース70が搭載される。
【0086】
図6に示すように、第2のサブベース70は、矢印F方向側の2本の支柱14を橋渡すように水平に延びる水平部材72を備えている。
【0087】
水平部材72の矢印R方向の端部及び矢印L方向の端部には、支柱14の3側面を取り囲むように形成された支持部74が設けられている。
【0088】
図9に示すように、支持部74には、支柱14の3側面に当接するように複数のガイドローラ76が回転可能に支持されており、第2のサブベース70は支柱14に案内されて上下動可能となっている。
【0089】
図6に示すように、第2のサブベース70の上部には、矢印R方向側と矢印L方向側に、第2の渡り板78が設けられている。
【0090】
第2の渡り板78は複数枚の板材から構成され、第2のサブベース70から矢印B方向に伸長可能に構成されている。
【0091】
また、第2の渡り板78の上面と矢印F方向側のタイヤ駆動装置118の上面とは、図8に示すように略同じ高さに設定されている。
【0092】
図12及び図21に示すように、この第2の渡り板78の矢印B方向側の端部には、上下方向に貫通する孔(図示せず)の形成された板材82が設けられている。
【0093】
矢印B方向側の移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118に設けられている支持台246(後述する)には、各々矢印F方向側の上端近傍に軸方向を鉛直方向としたピン84が設けられている。
【0094】
ピン84は板材82の孔に対して下側から挿入可能とされ、ピン84を板材82の孔に挿入した状態で移動可能なタイヤ駆動装置118を矢印B方向に移動すると、第2の渡り板78は、第2のサブベース70と移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118とを掛け渡した状態で伸び(図3及び図9参照)、移動可能なタイヤ駆動装置118を矢印F方向に移動すると第2の渡り板78は短くなる(図6参照)。
【0095】
ここで、矢印L方向側の第2の渡り板78は、矢印R方向及び矢印L方向には動かないように水平部材72に対して固定されている。
【0096】
図3に示すように、矢印R方向側の第2の渡り板78には、複数のガイドローラ(図示せず)が回転可能に支持されており、これらのガイドローラが水平部材72に設けられた矢印R方向及び矢印L方向に延びる複数のガイドレール88に係合している。このため、矢印R方向側の第2の渡り板78は、水平部材72に対して矢印R方向及び矢印L方向側にスライド可能であり、ピン84を板材82の孔に挿入した状態(図8参照)で、第1のサブベース34Rを矢印R方向または矢印L方向に移動すると、これに伴って第2の渡り板78も矢印R方向または矢印L方向に移動され、第1のサブベース34R上の2つのタイヤ駆動装置118と矢印R方向側の第2の渡り板78とは常に一直線上に配置された関係を保つ。
【0097】
図9及び図10に示すように、第2のサブベース70は、各支持部74にロック装置90を備えており、支持部74と対応する支柱14には各々ロックプレート92が設けられている。
【0098】
ロックプレート92は上下方向に長く形成されており、上下方向に複数の角孔94が一定の間隔で形成されている。
【0099】
一方、ロック装置90は、角孔94に係合するロックレバー96を備えている。
【0100】
ロックレバー96は、中間部が支持部74に固定された軸受98に支持されて揺動可能となっており、下端96A付近が角孔94に挿入可能となっている。
【0101】
角孔94の下端94Aは開口側から奥側(支柱14側)へ向かうにしたがって下方へ若干傾斜しており、ロックレバー96の下端96付近の下面はロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入された状態で角孔94の下端96Aに対して平行に接するように形成されており、ロックレバー96は荷重が作用した際に下端96Aが角孔94へ挿入される方向に力を受けるようになっている。
【0102】
ロック装置90には、複動式(ピストンの両側に空気を出入りさせる空気室を各々有するタイプ)のエアシリンダ102を備えている。
【0103】
エアシリンダ102は、本体が支持部74の支持部材103にピン105を介して支持され、揺動可能となっている。
【0104】
エアシリンダ102のピストンロッド104は、先端がロックレバー96の上端96Bにピン107を介して連結されている。
【0105】
なお、このエアシリンダ102には、図示しない電磁弁、圧力調整弁、エアコンプレッサ等が連結されており、電磁弁及びエアコンプレッサの作動は図22に示す制御装置126によって制御されるようになっている。
【0106】
なお、制御装置126は、例えばマイクロコンピュータ等により構成することができる。制御装置126には、後述する力センサ152による測定値や車輪302の姿勢角の調整方向等を表示するためのCRT等からなる表示装置126Aが接続されている。
【0107】
通常、エアシリンダ102は、空気圧によってロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接近する方向にロックレバー96を付勢している。
【0108】
したがって、載置台18を上昇させて第2のサブベース70を持ち上げると、ロックレバー96の下端96Aはロックプレート92または支柱14の側面を摺動しながら複数の角孔94に順次係合し、載置台18を下降させるとロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入されて下端96Aに引っ掛かり(図10の状態)、第2のサブベース70の下降が停止し、載置台18のみが下降するようになっている。
【0109】
なお、第2のサブベース70を載置台18と共に下降させる場合には、先ず、載置台18で第2のサブベース70を下から支持して若干持ち上げてロックレバー96の下端96Aがロックプレート92の角孔94の下端94Aから上方へ離れてロックレバー96が揺動可能な状態とし、その状態でエアシリンダ102を作動させて下端96Aが角孔94から抜け出るようにロックレバー96を回転させる。
【0110】
次に、ロックレバー96の下端96Aが角孔94から抜け出た状態を維持して載置台18を下降させると、第2のサブベース70を載置台18の上部に搭載した状態で載置台18と共に降下させることが出来る。
(タイヤ駆動装置)
図11乃至図14に示すように、タイヤ駆動装置118は、所定間隔隔てて互いに平行に配置された一対の主フレーム122Aと、一対の主フレーム122Aの各々の両端部の間に掛け渡された側板122Bと、から成るフレーム122を備えている。
【0111】
フレーム122は、主フレーム122Aの長手方向が矢印F方向及び矢印B方向に沿うように配置されている。
【0112】
一対の主フレーム122Aの間には、各々側板122Bの近傍に相当する位置に一対の駆動軸124が掛け渡されており、この一対の駆動軸124は軸受125を介して回転可能に主フレーム122Aに軸支されている。
【0113】
矢印B方向側の駆動軸124の一端側は、制御装置126(図22参照)によって駆動が制御されるモータ127の回転軸に連結されている。なお、モータ127は、取付金具129を介してフレーム122に取り付けられている。
【0114】
一対の駆動軸124には、各々2個のスプロケット128が、他方の駆動軸124上のスプロケット128と相互に対向する位置に取付けられている。
【0115】
一対の駆動軸124間には無端のチェーン130が2組掛け渡されている。
【0116】
図14に示すように、この2組の無端のチェーン130は、対向する一対のスプロケット128に各々巻掛けられている(図14では一組のみ図示)。
【0117】
これにより、モータ127で発生した駆動力が矢印B方向側の駆動軸124に伝達され、矢印B方向側の駆動軸124が回転するとスプロケット128を介して2組のチェーン130が各々回転され、一対の駆動軸124が各々回転されるようになっている。
【0118】
図12及び図14に示すように、タイヤ駆動装置118は、長さがタイヤの幅を十分に越える長さでかつタイヤのトレッドパターンの溝に入り込まない程度の幅の細長いアルミニウム製の板片132を多数備えている。
【0119】
多数の板片132は、各々側板122Bと平行でかつチェーン130の長手方向に沿って連続的に配置されており、図13乃至図15に示すように、両端部が連結材133を介して2組のチェーン130に各々取付けられている。
【0120】
したがって、図16(A)に示すように、チェーン130及び連結材133により、板片132が板片132の幅方向に沿って多数連結されて無限軌道134が構成されており、この無限軌道134は、板片132の長手方向が車両300の左右方向を向くように一対の駆動軸124の間に掛け渡されている。
【0121】
一対の駆動軸124は、フレーム122に支持されているので、無限軌道134は循環駆動可能にフレーム122に支持されることになる。
【0122】
なお、以下では、タイヤ駆動装置118を上方から見て、複数の板片132の上面によって形成される面をタイヤ駆動面136と称する。
【0123】
図12及び図16(A),(B)に示すように、無限軌道134の外面には、所定高さの平板状の突起138が、無限軌道134の循環方向に沿って複数形成されている。
【0124】
各突起138は、無限軌道134の循環方向に沿って連続するように、複数の板片132の上面に形成されている。
【0125】
図12に示すように、各突起138の無限軌道134の幅方向(循環軸方向、矢印R方向及び矢印L方向))に沿った長さL1 は、タイヤの幅よりも長く設定され、かつ板片132の長さL0 よりも短く設定されており、無限軌道134の幅方向両側には、循環方向に板片132の表面が連続して露出している。
【0126】
無限軌道134が循環駆動されると、各板片132は循環方向に沿って移動するが、各々突起138が形成された複数個の板片132が、図16(A),(B)に示すようにタイヤ駆動面136に相当する位置に各々移動された状態では、複数個の板片132の上面が互いに面一となるので、複数個の突起138の上面も面一になると共に連続した状態となり、無限軌道134の循環方向に沿って所定長さ(一例として、タイヤ駆動面136に載置される車輪302のタイヤの接地部分の循環方向に沿った長さ(接地長)の略2〜3倍の長さ)に亘って連続する1個の突起部が形成される。
【0127】
なお、以下では、この突起部(複数個の突起138から成る突起部)の無限軌道134の循環方向に沿った両端のエッジのうち、タイヤ駆動面136上で車輪302が乗り上げるエッジ(無限軌道134のタイヤ駆動面136における循環方向(矢印A方向))のエッジを上り段差138A、該エッジと反対側のエッジを下り段差138Bと称する。
【0128】
上記構成により、タイヤ駆動面136に車両300の車輪302が載置された状態で無限軌道134が循環駆動されると、図8に示すように、車輪302はタイヤ駆動面136上で矢印B方向に転動し、板片132の上面から上り段差138Aを通過して突起部の上面(突出面)に乗り上げ、次に突起部の上面から下り段差138Bを通過して板片132の上面(基準面)に乗り下げることが繰り返されることになる。
【0129】
図13、図15及び図16に示すように、各板片132の無限軌道134の内側に相当する面には、平板ガイド140が取り付けられており、この平板ガイド140には、無限軌道134の循環方向に沿ってV字状の係合溝140Aが刻設されている。
【0130】
また、一対の主フレーム122Aの内側面には、一対の主フレーム122Aを跨ぐように配置された荷重受け板部材142の端部が固定されており、この荷重受け板部材142の上面には、平板ガイド140と対向する位置にガイド材144が固定されている。
【0131】
ガイド材144の上面の位置には、係合溝140Aと対向する位置に、無限軌道134の循環方向に沿ってV字状の受け溝144Aが各々刻設されている。
【0132】
これら係合溝140Aと受け溝144Aとの間には、大きさが同一の鋼球146が多数個配置されている。
【0133】
したがって、タイヤ駆動面に車両300の車輪302が載置され、無限軌道134を形成している板片132に荷重が加わっても、タイヤ駆動面136を形成している複数枚の板片132は、鋼球146を介しガイド材144、荷重受け板部材142により上面が同一平面となるように支持される。
【0134】
また、後述するように無限軌道134が駆動されて前記車輪302が転動することにより、タイヤ駆動面136に無限軌道134の循環軸方向の力が作用すると、この力は平板ガイド140、鋼球146、ガイド板144、荷重受け板部材142を介してフレーム122に伝達される。
【0135】
また、荷重受け板部材142の上面のガイド材144に覆われた部分には、無限軌道134の循環方向に沿って鋼球146が通過し得る大きさの矩形状の矩形溝142Aが形成されている。
【0136】
図16(B)に示すように、無限軌道134の循環方向に沿った荷重受け板部材142の両端部には、係合溝140Aと受け溝144Aとの間の通路と、矩形溝142Aによる通路の間をU字状に繋ぐU字溝147Aの形成された通路形成材147が設けられている。
【0137】
鋼球146は、無限軌道134が循環すると、係合溝140Aと受け溝144Aとの間の通路及び矩形溝142Aによる通路を、前記U字溝147Aを介して循環する。
(支持フレーム)
図11及び図13に示すように、フレーム122の下側には支持フレーム148が配置されている。
【0138】
支持フレーム148は、水平に配置されかつ無限軌道134の循環方向に沿って長く形成された底部148Aと、底部148Aの矢印R方向及び矢印L方向の両端部に立設された一対の支持部148Bと、底部148Aの上方に位置して一対の支持部148Bを掛け渡す水平に配置された棚板部148Cと、底部148Aの上部の前後両側に各々配置され左右に延びる補強148Dとを備えている。
【0139】
図11に示すように、支持フレーム148には、力センサ152(詳細は後述)を介して前述したフレーム122が搭載されている。
【0140】
力センサ152は歪みゲージやロードセル等の力検出素子を備えている。この力センサ152は、無限軌道134を介してフレーム122に作用する車両前後方向(矢印F方向及び矢印B方向)、車両左右方向(矢印R方向及び矢印L方向)の力を検出可能とされている。
【0141】
したがって、無限軌道134が循環駆動され、無限軌道134上を車輪302が転動することによって無限軌道134に循環方向の力(前後力)が作用すると、この力は無限軌道134等を介してフレーム122に伝達され、フレーム122が支持フレーム148に対して循環方向に変位し、力センサ152によって循環方向の力の大きさが測定される。
【0142】
また、無限軌道134上を車輪302が転動することによって無限軌道134に循環軸方向の力(横力)が作用すると、この力は平板ガイド140、鋼球146、ガイド板144、及び荷重受け板部材142を介してフレーム122に伝達され、フレーム122が支持フレーム148に対して循環軸方向に変位し、力センサ152によって循環軸方向の力の大きさが測定される。
【0143】
力センサ152は制御装置126に接続されており、測定結果を制御装置126へ出力する。
【0144】
図13に示すように、底部148Aの中央下面には軸方向を鉛直としたベアリング154の外輪154Aが固定され、ベアリング154の内輪154Bが底部148Aの下方に水平に配置される車幅方向移動ベース板156の上面に固定されており、これにより支持フレーム148は車幅方向移動ベース板156に対して回転可能となっている。
【0145】
図11、図17及び図18に示すように、車幅方向移動ベース板156の上面には、軸受158で支持された送りねじ160が設けられている。
【0146】
支持フレーム148の底部148Aには、取付金具161を介して雌ねじ(図示せず)の形成されたナット162が連結されており、このナット162の雌ねじに車幅方向移動ベース板156の送りねじ160が螺合している。
【0147】
送りねじ160の一端には、ジョイント163を介してハンドル164が取り付けられており、このハンドル164を回転させるとナット162が送りねじ160の長手方向に沿って移動し、支持フレーム148及びフレーム122が回転するようになっている。
【0148】
車幅方向移動ベース板156の下方には、前後方向移動ベース板166が水平に配置されている。
【0149】
前後方向移動ベース板166の上面には、矢印R方向及び矢印L方向(車両左右方向)に沿って延びる一対の左右スライド用ガイドレール168が取付けられている。
【0150】
左右スライド用ガイドレール168には、リニア軸受170がスライド可能に支持されており、このリニア軸受170に車幅方向移動ベース板156が取り付けられている。
【0151】
従って、車幅方向移動ベース板156は前後方向移動ベース板166に対し、左右スライドガイドレール168に沿って車両左右方向に移動可能に支持されている。
【0152】
図17に示すように、幅方向移動ベース板156には、矢印B方向側に突出するようにブラケット172が取付けられており、ブラケット172の先端部には車両左右方向に沿って貫通する雌ねじ(図示せず)が形成されたナット174が取り付けられている。
【0153】
前後方向移動ベース板166には、軸受176によって回転可能に支持された送りねじ178が設けられており、この送りねじ178にナット174の雌ねじが螺合している。
【0154】
前後方向移動ベース板166には、ブラケット180に取り付けられたモータ182を備えている。
【0155】
モータ182の回転軸(図示せず)にはプーリー184が取り付けられており、このプーリー184に対向する送りねじ178の一端にはプーリー186が取り付けられている。
【0156】
プーリー184とプーリー186には無端のタイミングベルト188が掛け渡されている。
【0157】
モータ182は制御装置126(図22参照)に接続されており、制御装置126によって駆動が制御される。
【0158】
これにより、モータ182が駆動されて送りねじ178が回転されると、車幅方向移動ベース板156、フレーム122、支持フレーム148等は一体となって、前後方向移動ベース板166に対して車両左右方向に移動する。
【0159】
また、モータ182の駆動が停止されている状態では、送りねじ178とナット174との作用により前後方向移動ベース板166に対する車幅方向移動ベース板156等の車両左右方向への移動は阻止される(ロック状態)。
【0160】
図11及び図18に示すように、第1のサブベース34R及び第1のサブベース34Lの矢印B方向側の上面には、無限軌道134の矢印F方向及び矢印B方向に沿って互いに平行に延びる一対の前後スライド用ガイドレール190が取り付けられている。
【0161】
前後方向移動ベース板166の下面には、前後スライド用ガイドレール190に嵌合するリニア軸受192が複数個取り付けられており、矢印B方向側のタイヤ駆動装置118は第1のサブベース34L乃至第1のサブベース34Rに対して車両前後方向に移動可能に支持されている。
【0162】
移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118の前後方向移動ベース板166には、送りねじ56と螺合するナット58が取り付けられている。このため、前述した様に送りねじ56を回転させることにより、移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118を前後方向に移動することができる。
【0163】
なお、通常は、4つのタイヤ駆動装置118のうち、車両300の前輪が載置される矢印F方向側の一対のタイヤ駆動装置118の無限軌道134の循環進行方向は互いに平行とされていると共に、車両300の後輪が載置される矢印B方向側の一対のタイヤ駆動装置についても無限軌道134の循環進行方向が互いに平行とされており、前輪が載置されるタイヤ駆動装置118と後輪が載置されるタイヤ駆動装置118の無限軌道134の循環進行方向は同一方向とされている。
(車輪止め)
図16、図19及び図20に示すように、フレーム122には、タイヤ駆動装置118を挟んで矢印F方向側に車輪止め板194Fが、矢印B方向側に車輪止め板194Bが設けられている。
【0164】
車輪止め板194F及び車輪止め板194Bには、各々車両幅方向両側に幅狭の側板196が一体的に形成されている。これらの側板196には、各々長孔198とピン孔200が形成されている。
【0165】
車輪止め板194Fのピン孔200には、フレーム122の上端に設けられたピン202が挿入されている。これにより車輪止め板194Fはピン202を支点として揺動可能となっている。
【0166】
また、車輪止め板194Fには、車輪止め板194B側の端部に、蝶番204Fを介して補助プレート206Fが車輪止め板194Fと平行に連結されている。
【0167】
補助プレート206Fは蝶番204Fを支点として揺動可能となっている。
【0168】
補助プレート206Fの裏面(水平に配置された場合の下面)には、屈曲した板ばね208Fが無限軌道134の板片132の車両幅方向両側の端部付近で、かつ突起138と対向しない位置に取り付けられている。
【0169】
板ばね208Fは、一端側が補助プレート206Fにねじ等により固定されている。
【0170】
板ばね208Fは、他端側が補助プレート206Fの裏面から所定寸法(突起138の高さ寸法よりも大)離間しており、他端側が板片132の上面に当接することによって図15に示すように、補助プレート206Fは無限軌道134の突起138と離間した状態で支持される。このため、無限軌道134を駆動した際に突起138が補助プレート206Fに当接することがない。
【0171】
また、支持フレーム148には、矢印F方向側に車両左右方向に沿って延びる軸210Fが支持され、矢印B方向側に車両左右方向に沿って延びる軸210Bが支持されている。
【0172】
図19及び図20に示すように、支持フレーム148の車両左右方向両側には、各々リンク212が配置されている。
【0173】
軸210Fはリンク212の中間部に形成された孔(図示せず)に挿入されており、これによりリンク212は支持フレーム148に対して揺動可能に支持されている。
【0174】
ここで、矢印R方向側のリンク212の上端と矢印L方向側のリンク212の上端とは連結軸214Fで連結されており、この連結軸214Fは車輪止め板194Fの長孔198にスライド可能に貫通している。
【0175】
図11、図13及び図19に示すように、支持フレーム148には、矢印L方向側に第1のシリンダ216が車両前後方向に沿って配置されており、矢印R方向側に第2のシリンダ218が車両前後方向に沿って配置されている。
【0176】
第1のシリンダ216は、シリンダ本体の端部がピン220を介して支持フレーム148の棚板部148Cに取り付けられたブラケット222に揺動可能に支持されている。
【0177】
第1のシリンダ216のピストンロッド216Bの先端には、軸受224が取り付けられている。
【0178】
軸受224には、車両左右方向に沿って延びるスライド軸226が取り付けられている。
【0179】
スライド軸226の両端付近は、支持フレーム148の側面に形成された車両前後方向に長く形成された長孔228を貫通して支持フレーム148の側面よりも外側へ突出しており、この突出した部分にショートリンク230の下端が連結されている。
【0180】
ショートリンク230の上端は、ピン232を介してリンク212の下端に連結している。
【0181】
このため、第1のシリンダ216のピストンロッド216Aが引き込まれ、図11に示すように、スライド軸226が長孔228の矢印B方向側の端部に位置した状態では、リンク212の上端に連結された連結軸214Fがフレーム122の上端に当接し、車輪止め板194Fは略水平に配置される。
【0182】
なお、車両300の車輪302が水平状態の車輪止め板194Fを通過する場合、車両300の荷重は、車輪止め板194F、連結軸214F及びピン202を介してフレーム122、支持フレーム148へと支持される(車輪止め板194Bも同様)。
【0183】
次に、車両300の車輪302が水平状態の補助プレート206Fを通過する場合、補助プレート206Fが荷重を受けて板ばね208Fが変形し、補助プレート206Fの蝶番204Fとは反対側の端部が無限軌道134上に接触し、荷重は車輪止め板194Fと無限軌道134とに支持される。なお、補助プレート206Fの蝶番204Fとは反対側の端部の直下には、図16(B)に示すように荷重受け板部材142が配置されているので、補助プレート206Fの蝶番204Fとは反対側の端部に伝達された荷重は、無限軌道134、鋼球146、ガイド板144を介して荷重受け板部材142を介してフレーム122、支持フレーム148へと支持される。
【0184】
このため、車両300の荷重がチェーン130を駆動するためのスプロケット128及び駆動軸124に作用せず、スプロケット128及び駆動軸124を損傷する虞れがない。
【0185】
次に、第1のシリンダ216のピストンロッド216Bが突出し、図19に示すように、スライド軸226が長孔228の矢印F方向側の端部に位置した状態では、リンク212の上端に連結された連結軸214Fがフレーム122の上端から上方へ離間し、これによって車輪止め板194Fは起き上がって傾斜する。
【0186】
一方、車輪止め板194Bのピン孔200は、車輪止め板194Bの車輪止め板194F側に形成されており、フレーム122の上端に設けられたピン234が挿入されている。これにより車輪止め板194Bはピン234を支点として揺動可能となっている。
【0187】
また、車輪止め板194Bの車輪止め板194F側の端部に、蝶番204Bを介して補助プレート206Bが車輪止め板194Bと平行に連結されている。
【0188】
図示はしないが、この補助プレート206Bの下面にも、補助プレート206Fと同形状の屈曲した板ばね208Bが取り付けられている。
【0189】
支持フレーム148の軸210Bはリンク238の中間部に形成された孔(図示せず)に挿入されており、これによりリンク238は支持フレーム148に対して揺動可能に支持されている。
【0190】
ここで、矢印R方向側のリンク238の上端と矢印L方向側のリンク238の上端とは連結軸214Bで連結されており、この連結軸214Bは車輪止め板194Bの長孔198にスライド可能に貫通している。
【0191】
支持フレーム148に配置された第2のシリンダ218は、シリンダ本体の端部がピン242を介して支持フレーム148の棚板部148Cに取り付けられたブラケット244に揺動可能に支持されている。
【0192】
第2のシリンダ218のピストンロッド218Bの先端には軸受247が取り付けられている。
【0193】
軸受247には、車両左右方向に沿って延びる軸248が取り付けられている。
【0194】
軸248の両端付近は、支持フレーム148の側面よりも外側へ突出しており、この突出した部分にリンク238の下端が連結されている。
【0195】
このため、第2のシリンダ218のピストンロッド218Bが引き込まれた状態では、図11に示すようにリンク238の上端に連結された連結軸214Bがフレーム122の上端に載り、車輪止め板194Bは略水平に配置される。
【0196】
次に、第2のシリンダ218のピストンロッド218Bが突出した状態では、図19及び図20に示すようにリンク238の上端に連結された連結軸214Bがフレーム122の上端から上方へ離間し、これによって車輪止め板194Bは起き上がって傾斜する。
【0197】
第1のシリンダ216及び第2のシリンダ218は、制御装置126(図22参照)によって駆動が制御される。
【0198】
ここで、図19に想像線で示すようにタイヤ駆動装置118のタイヤ駆動面136上に車輪302が載置されていた場合、第1のシリンダ216のピストンロッド216B及び第2のシリンダ218のピストンロッド218Bが突出されると、車輪止め板194F及び車輪止め板194Bが各々回動して車輪302を前後から挟み込み、車両前後方向への車輪302の転動を阻止することができる。
【0199】
図21に示すように、各タイヤ駆動装置118には、距離測定器240が設けられている。
【0200】
距離測定器240は、2つの部材からなる伸縮自在なロッド501を備えている。ロッド501は、タイヤ駆動装置118の前後方向移動ベース板166に立設された支持台246の側部に回動自在に支持されており、ホイールに取り付けられ車輪302の回転軸中心を指示する治具304の指示点306までの距離を測定するための距離測定手段(図示せず)を備えている。
【0201】
この距離測定手段は、ロッド501の先端付近の側面に形成された孔から送り出し可能なワイヤー308と、このワイヤー308の送り出し量を測定するエンコーダー等から構成され、エンコーダーはワイヤー308の送り出し量を電気信号に変換し、測定結果を制御装置126へ出力する。
【0202】
なお、矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118には、左右連結装置310が設けられている。左右連結装置310は、矢印L方向側のタイヤ駆動装置118に一端が固定されて矢印R方向側に延びる平鋼312と、矢印R方向側のタイヤ駆動装置118に設けられ、平鋼312を挟持して固定可能な挟持装置314とから構成されている。
(作用)
次に、上記ホイールアライメント調整装置10を用いてホイールアライメントを調整する方法の一例を説明する。
(1) ホイールアライメント調整装置10の初期状態は、図8に示すように、載置台18が一番下側に下降しており、この載置台18の上部に第2のサブベース70が載置されている。
【0203】
この状態では、第2の渡り板78の端部に設けられた板材82の孔80に矢印B方向側の移動可能に支持されたタイヤ駆動装置118のピン84が挿入されており、第2の渡り板78が矢印F方向側のタイヤ駆動装置118と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118とを連結し、第2の渡り板78及び前後のタイヤ駆動装置118の各上面が略一致している。
【0204】
また、第1の渡り板68が載置台18の矢印B方向側の端部と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118とを連結しているため、第1の渡り板68、第2の渡り板78及び前後のタイヤ駆動装置118の各上面が略一致している。
(2) 作業者は、調整対象の車両300のホイールベース、前後のトレッドベースを測定し、ホイールベースに合わせて左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更を行い、トレッドベースに合わせて前後のタイヤ駆動装置118の距離の変更を行う。
【0205】
左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更は以下の様に行う。
▲1▼ ロック装置50のソレノイド52に通電し、歯54をラック48から離間させ、第1のサブベース34Rを移動可能な状態(ロック解除状態)とする。
▲2▼ ソレノイド46に通電し、ワイヤロープ40を把持爪44で把持させる。
▲3▼ ハンドル42を回してワイヤロープ40を循環させ、トレッドベースに合わせて第1のサブベース34Rの左右の位置調整を行う。
▲4▼ ソレノイド46を非通電状態とし、把持爪44をワイヤロープ40から離間させる。
▲5▼ ロック装置50のソレノイド52を非通電状態として歯54をラック48に係合させ、第1のサブベース34Rを矢印F方向側と矢印B方向側の両端部分でロックする。
【0206】
以上で左右のタイヤ駆動装置118の距離の変更が終了する。
【0207】
ここで、本実施形態のホイールアライメント調整装置10では、左右の一方のタイヤ駆動装置118(第1のサブベース34Lに設けられている側)を固定し、他方のタイヤ駆動装置118(第1のサブベース34Rに設けられている側)を左右方向に移動する構成のため、左右両方を移動する場合に比較してタイヤ駆動装置118を精度良く位置決めすることができる。
【0208】
また、第1のサブベース34Rを矢印F方向側と矢印B方向側の両端部分でロック装置50によって載置台18のメインフレーム19(ラック48)に固定するので、第1のサブベース34Rに搭載されたタイヤ駆動装置118の位置が外力等により移動することが無い。
【0209】
一方、前後のタイヤ駆動装置118の距離の変更は以下の様に行う。
【0210】
モータユニット66を駆動して矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118を前または後に移動し、矢印F方向側のタイヤ駆動装置118と矢印B方向側のタイヤ駆動装置118との距離をホイールベースに合わせて調整する。
【0211】
なお、モータユニット66の駆動を停止すると、ナットと送りねじの作用によりタイヤ駆動装置118は前後方向に移動しないようにロックされる。
(3) トレッドベース及びホイールベースに合わせて各タイヤ駆動装置118の位置が決められたら、次に、車両300の各車輪302がタイヤ駆動装置118のタイヤ駆動面136上に位置し、かつ車体の中心線がタイヤ駆動装置118の無限軌道134の循環方向と略平行となるように、車両300の操舵輪を直進状態としたまま矢印B方向側から載置台18上に車両300を移動する。
【0212】
車両300を移動(走行)させると、車輪302は車輪止め板194B、車輪止め板194F、補助プレート206B、補助プレート206Fの何れかを通過することになるが、何れを通過する場合にも車両300の荷重はスプロケット128、駆動軸124、軸受125に作用することはない。したがって、これらスプロケット128、駆動軸124、軸受125の強度は、無限軌道134を回動させるに支承のない程度の強度さえ有していれば良く、小型で軽量なものを用いて無限軌道134の駆動機構のコストを低く抑えることができる。
【0213】
なお、各車輪302が各タイヤ駆動装置118のタイヤ駆動面136に対応すると、第2のサブベース70の第2の渡り板78は車体の下方に位置する。
(4) ロッド501のワイヤー308が送り出される孔が各車輪302の中心に対向するように、各ロッド501を手動により回動及び伸縮させる。そして、ワイヤー308を引き出して先端を治具304の指示点306に係止する。
(5) 上記の作業が終了すると、作業者は制御装置126に対し、ホイールアライメントの測定を指示する。
【0214】
これにより、制御装置126は、図23に示すホイールアライメント測定処理の各ステップを順に実行すると共に、図24に示す車体の向き調整処理を所定時間毎に周期的に実行する。
【0215】
以下では、まず図24を参照し、車体の向き調整処理について説明する。
【0216】
ステップ100では、4個の距離測定手段により、車両300の各車輪302の中心(治具の)との距離(図25に示す距離a,b,A,B)を各々測定する。
【0217】
ステップ102では車両300の左前輪の中心(車輪302の回転軸中心を指示する治具304の指示点。)とロッド501との距離aから車両300の左後輪の中心とロッド501との距離bを減算した値(a−b)と、車両300の右前輪の中心とロッド501との距離Aから車両300の右後輪の中心とロッド501との距離Bを減算した値(A−B)と、を比較し、比較結果に基づいて車体が正しい向きとなっているか否か判定する。
【0218】
ステップ102において(a−b)=(A−B)であった場合には、車両300の前輪のトレッドベースと後輪のトレッドベースとが相違していたとしても、車体の中心線CL1 がホイールアライメント測定装置の各タイヤ駆動装置118の循環方向と平行になっていると判断できるので、判定が肯定され、何ら処理を行うことなく車体の向き調整処理を終了する。
【0219】
一方、ステップ102において(a−b)≠(A−B)であった場合には、判定が否定されてステップ104へ移行し、(a−b)=(A−B)を成立させるためのタイヤ駆動装置118の移動距離を演算し、演算結果に基づいてモータ182を駆動し、タイヤ駆動装置118を循環軸方向に移動させて位置を調整する。
【0220】
なお、本実施形態では、矢印F方向側の2つのタイヤ駆動装置118は動かさず、矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118を左右連結装置310によって相対移動不能に固定し、互いに固定した矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118のみを循環軸方向に移動させて位置調整を行っている。
【0221】
なお、これに限らず、矢印B方向側の2つのタイヤ駆動装置118は動かさず、矢印F方向側の2つのタイヤ駆動装置118のみを移動しても良く、前後4つのタイヤ駆動装置118を移動させて位置調整を行っても良い。
【0222】
これにより、車体の中心線CL1 がホイールアライメント測定装置の各タイヤ駆動装置118の循環方向と平行になるように車体の向きが調整される。
【0223】
上記処理により、載置台18上に移動した車両300の車体の中心線CL1 が、各タイヤ駆動装置118の循環方向に対して非平行であったとしても、平行となるように車体の向きが修正されることになる。
【0224】
また、後述するホイールアライメント測定処理(図23)では、タイヤ駆動装置118により車両300の車輪302を1輪ずつ転動させる。
【0225】
車両300の車輪302を1輪ずつ転動させると、転動している車輪302で発生した循環軸方向の力により、転動していないタイヤに歪みが生じて車体が微妙に変位し、タイヤ駆動面136に対し転動している車輪302の姿勢角が変化するが、上述した車体の向き調整処理は、車輪302を転動させているときにも周期的に実行され、転動していないタイヤの歪みによって、車体の姿勢が変位し、転動している車輪302のタイヤ駆動面136に対する姿勢角が車体の姿勢が変位しなかったときと同様の状態を保つようにタイヤ駆動装置118が移動されるので、タイヤ駆動面136に対する転動している車輪302の姿勢角が一定となり、ホイールアライメント測定処理による測定の精度が向上する。
【0226】
次に図23のフローチャートを参照し、ホイールアライメント測定処理について説明する。
【0227】
ステップ120では、測定対象の車輪302以外の3つの車輪302について、対応する車輪止め板194F,194Bを回動することにより、前記測定対象でない3輪が車両前後方向に移動しないようにロックする。
【0228】
なお、本実施形態のホイールアライメント調整装置10では、車輪止め板194F,194Bを回動し、これらを車輪302に当接させるのみで車輪302を固定、即ち、車両300を簡単に固定することができ、懸架装置等にクランプして固定を行う場合に比較して固定装置自体の構成も簡単であり、作業も簡単で済む。
【0229】
次のステップ122では測定対象の車輪302に対応するタイヤ駆動装置118を循環駆動する。
【0230】
これにより、測定対象の車輪302がタイヤ駆動面136上を転動し、測定対象の車輪302が板片132の上面から突起部の上面に乗り上げ、次に突起部の上面から板片132の上面に乗り下げることが繰り返されることになる。
【0231】
この突起部への乗り上げ及び突起部からの乗り下げにより、測定対象の車輪302のタイヤには前後力Fx(循環方向の力)、横力Fy(循環軸方向の力)及び荷重Fz(タイヤ駆動面に垂直な方向の力)が各々発生するが、本実施形態では、上記3方向の力のうち前後力Fx及び横力Fyが力センサ152によって測定される。
【0232】
このため、ステップ124では力センサ152からの出力(前後力Fx及び横力Fyの測定値)をサンプリングし、サンプリングによって得られた前後力Fx及び横力Fyの測定値をメモリ等の記憶手段に記憶する。
【0233】
次のステップ126では、測定対象の車輪302に対する測定が終了したか否か判定する。
【0234】
判定が否定された場合にはステップ122へ戻り、ステップ122〜126を比較的短い周期で繰り返す。
【0235】
これにより、ステップ126の判定が肯定される迄の間は、タイヤ駆動面136上を転動している測定対象の車輪302によって発生される前後力Fx及び横力Fyが比較的短い周期で繰り返し測定され、測定結果が順次記憶されることになる。
【0236】
所定時間が経過した、又はタイヤが所定回回転した、又はメモリに記憶した測定データのデータ量が所定量に達した等の条件(これらの条件は、突起部への車輪の乗り上げから突起部からの車輪の乗り下げに至る期間、前後力Fx及び横力Fyを連続的に測定することが、少なくとも1回以上行われるように設定されている)を満足すると、ステップ126の判定が肯定されてステップ128へ移行する。
【0237】
ステップ128では車両300の全ての車輪302に対して上記の測定処理を行ったか否か判定する。
【0238】
判定が否定された場合にはステップ120に戻り、他の車輪302を測定対象車輪として上記処理を繰り返す。
【0239】
車両300の全ての車輪302について測定処理を行い各車輪のデータを全て収集すると、ステップ128の判定が肯定されてステップ130で車輪止め板194F,194Bによるロックを解除した後にステップ132へ移行する。
【0240】
ステップ132では、車両300の全ての車輪302について、トー角の調整方向(トーイン方向及びトーアウト方向の何れに調整すべきか)を各々演算する。
【0241】
単一の車輪についての演算は以下のようにして行われる。
【0242】
まず、記憶手段に蓄積記憶されている前後力Fx及び横力Fyの測定値から、処理対象の車輪の前後力Fx及び横力Fyの多数の測定値を取り込む。
【0243】
次に、前後力Fxの多数の測定値について、時間に関する1次微分値(dFx/dt:前後力Fxの変化率)を各々演算する。
【0244】
なお、演算によって得られた前後力の1次微分値(dFx/dt)のデータを時間軸に沿ってプロットしたとすると、例として図26に細い実線で示すような波形となる。
【0245】
次に、前後力の1次微分値(dFx/dt)の一連のデータから、車輪の段差(上り段差及び下り段差)通過時に対応する一連のデータを各々抽出する。
【0246】
図26からも明らかなように、車輪の段差通過時には、タイヤが大きく変形されることにより、前後力の一次微分値(dFx/dt)に、各々所定値以上の振幅で正負の符号が異なる2つの大きな変動が連続する特有の変化パターンが生ずる。
【0247】
また、上り段差通過時には負方向への変動の後に正方向への変動が生じ、下り段差通過時には正方向への変動の後に負方向への変動が生じる。
【0248】
従って、上り段差通過時及び下り段差通過時に対応するデータの抽出は、例えば前後力の1次微分値(dFx/dt)のデータから絶対値が所定値以上のデータを抽出し、抽出したデータを、車輪の段差通過による生ずる変動のピーク又はピーク付近のデータとみなし、該データを含む所定時間内の測定によって得られた一連のデータに、上り段差通過時に特有の変化パターン又は下り段差通過時に特有の変化パターンが生じていれば、該一連のデータを車輪の上り段差通過時のデータ又は下り段差通過時のデータとして抽出することにより実現できる。
【0249】
次に、上記処理によって抽出した車輪の上り段差通過時のデータから、前記特有の変化パターンを形成する2つの大きな変動のうち、1つ目の変動が生じた後に前後力の一次微分値(の絶対値)が最小になったタイミング(すなわち前後力の絶対値が最大となったタイミング:図26のP1 点に相当するタイミング)を判断する。
【0250】
具体的には、例えば前記抽出した一連のデータから、前後力の1次微分値の符号の変化の境界となっているデータ(時系列的に前のデータと後のデータの符号が異なっているデータ)を抽出し、該データの測定タイミングを、前後力の一次微分値(の絶対値)が最小になったタイミングと判断する。
【0251】
続いて、車輪の下り段差通過時のデータから、前記特有の変化パターンを形成する2つの大きな変動のうち、1つ目の変動が生じた後に前後力の一次微分値(の絶対値)が最小になったタイミング(すなわち前後力の絶対値が最大となったタイミング:図26のP2 点に相当するタイミング)を、前述の第1のタイミングと同様にして判断する。
【0252】
次に、記憶手段から取り込んだ横力Fyの測定値から、前述の第1のタイミングから第2のタイミングに至る期間内に測定された横力Fyの測定値を抽出し、時間に関する1次微分値(dFy/dt:横力Fyの変化率)を各々演算する。
【0253】
なお、演算によって得られた横力の1次微分値(dFy/dt)のデータを時間軸に沿ってプロットしたとすると、例として図26に太い実線で示すような波形となる。
【0254】
続いて、所定期間内の横力Fyの変動のエネルギーを演算する。本実施形態では、横力Fyの変動のエネルギーとして、横力の1次微分値(dFy/dt)の自乗和Eを演算する(次式参照)。
【0255】
E=Σ(dFy/dt)2
そして、演算した横力Fyの変動のエネルギー(横力の1次微分値の自乗和E)に基づき、横力の変動のエネルギーを小さくするためのトー角の調整方向(トーイン方向及びトーアウト方向の何れに調整すべきか)を演算する。
【0256】
なお、最適なトー角は自乗和E(横力の変動のエネルギー)が最小となる角度であるが、自乗和Eが最小となるトー角を求めるためには、各車輪毎に、トー角を変更しながら前後力Fx(又は荷重Fz)及び横力Fyを繰り返し測定する必要があると共に、1回目の測定で得られた自乗和Eの値からトー角の調整方向を判断することは困難である。
【0257】
このため、横力の1次微分値の総和S(次式参照)も併用して調整方向を演算することが好ましい。
【0258】
S=ΣdFy/dt
上記の総和S=0となるトー角は、自乗和Eが最小となるトー角とは必ずしも一致しないが、自乗和Eが最小となるトー角と近い角度であるので、横力の1次微分値の総和Sを併用してトー角の調整方向を演算する(例えば自乗和Eからは調整方向が判断できない場合は総和Sに基づいて調整方向を判断する)ことにより、前後力Fx(又は荷重Fz)及び横力Fyの測定回数が低減される場合が生ずる。
【0259】
ステップ132では、車両の全ての車輪に対して上述した処理を各々行うことにより、トー角の調整方向を各々演算する。
【0260】
次のステップ134では、表示装置126Aに、演算した横力Fyの変動のエネルギー(横力の1次微分値の自乗和E)、トー角の調整方向を各車輪毎に表示し、処理を一旦終了する。これにより作業員は、表示装置126Aに表示された情報に基づいて、各車輪のトー角を調整する必要があるか否か、トー角を調整する必要がある場合に何れの調整方向にどの程度調整すれば良いかを容易に判断することができる。
【0261】
また、作業員が車両300の各車輪のトー角を調整した後に、再度確認する必要があれば、上述したホイールアライメント測定処理の実行が再度指示され、上記と同様にして、トー角調整後のホイールアライメントが適正か否かが前後力及び横力に基づいて再度判定される。
【0262】
これにより、車両300に装着されているタイヤの種類に拘らず、該タイヤの特性に応じて実路面において高い走行安定性が得られ、かつ耐片磨耗性が向上するように、車両300の各車輪の姿勢角を適正に調整することができる。
(6) なお、車両300の調整等を行うために車両300を持ち上げる場合には、モータユニット30を駆動させる。
【0263】
モータユニット30が駆動してチェーン26が所定方向に駆動されると、各支柱14のスプロケット24及び回転部材22が同時に回転し、載置台18と載置台18の上部に搭載された第2のサブベース70とが一体となって上下送りねじ16に沿って上昇する。これにより、図27に示すように、載置台18の下方に作業員の作業スペースが確保される。
(7) 車両のタイヤ交換を行う場合には、以下の手順で行う。
▲1▼ 上記のように載置台18と第2のサブベース70とを上昇させた後、第2のサブベース70をロック装置90により支柱14にロックさせた状態で載置台18を下降させる(図1参照)。
【0264】
通常、エアシリンダ102は、空気圧によってロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接触する方向にロックレバー96を付勢しているので、載置台18を下降させるとロックレバー96の下端96Aが角孔94に挿入されて下端96Aに引っ掛かり(図10の状態)、第2のサブベース70の下降が停止し、載置台18のみが下降する。
【0265】
なお、下端96Aが角孔94に挿入されていれば下端96Aはその角孔94の下端に引っ掛かり、ロックレバー96の下端96A角孔94に挿入されていない場合には、その下方の角孔94に挿入された後に角孔94の下端に引っ掛かり、これにより第2のサブベース70の下降が阻止される。
▲2▼ そして、モータユニット30を更に駆動し続けると載置台18のみが下降し、第2のサブベース70の第2の渡り板78上面に車両300の車体下面が当接して車両300が第2のサブベース70上に搭載された状態で支持され、図1の想像線で示すようにタイヤ駆動装置118が車輪302から離間し、タイヤ交換可能な状態となる。
【0266】
このように、本実施形態のホイールアライメント調整装置10では、上記のように第2のサブベース70をロックして載置台18を下降させるのみで第2の渡り板78を載置台18に搭載した状態から第2の渡り板78と載置台18とを離間させた状態に変更できるので、タイヤ交換をする際に別途ジャッキやリジッドラックを必要とせず、タイヤ交換を容易に行うことができる。
【0267】
なお、タイヤ交換後に車両300のアライメント調整を行う場合や、車両300を装置より下ろす場合には、載置台18を上昇させて第2のサブベース70を若干持ち上げ(ロックレバー96の下端96Aが角孔94の下端から上方に離れるまで)、エアシリンダ102を作動させてロックレバー96の下端96Aをロックプレート92から一旦離間させる。これにより、車両300の車輪がタイヤ駆動装置118に載って第2のサブベース70から車体が離間する。
【0268】
そしてロックレバー96の下端96Aをロックプレート92から離間させた状態で載置台18を下降させると、第2のサブベース70は載置台18の上面に搭載された状態で載置台18と共に下降する。
【0269】
なお、下降終了後には、エアシリンダ102を作動させてロックレバー96の下端96Aがロックプレート92へ接触する方向にロックレバー96を付勢した状態とする。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態のホイールアライメント調整装置10では、スプロケット128、駆動軸124及び軸受125に車重が作用しないように車輪止め板194B、車輪止め板194F、補助プレート206B、補助プレート206Fを無限軌道134の前後に設けたが、駆動軸124の位置によっては(例えば、駆動軸124がフレーム122の側板122Bに更に接近して配置され、完全に車輪止め板194F、194Bの真下に位置するような場合。)補助プレート206B及び補助プレート206Fを省くこともできる。
【0270】
また、車輪止め板194F、194Bを揺動させるために、車輪止め板194F、194Bと第1のシリンダ216及び第2のシリンダ218との間にリンク機構を設けたが、リンク機構に代えてチェーン、ネジ、ギア等の他の伝達機構を用いても良く、第1のシリンダ216及び第2のシリンダ218の取り付け位置を変更して第1のシリンダ216及び第2のシリンダ218によって車輪止め板194F、194Bを直接揺動させても良い。
【0271】
また、補助プレート206B及び補助プレート206Fが無限軌道134の突起138と当接しないように補助プレート206F,206Bに板ばね208F,Bを設けたが、板ばね208F,Bの代わりに図28に示すようなピアノ線等の弾性材からなるトーションバー316を補助プレート206F(206Bは図示せず。)の下面に取り付け(なお、トーションバー316が捩じれるように、トーションバー316の中央を金具318で固定する。)、トーションバー316の両端を主フレーム122Aの上端に載せて補助プレート206F(206Bは図示せず。)を無限軌道134から浮かせて支持することもできる。
【0272】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置によれば、環状体の駆動部品を小型化でき、さらに、搭載した車体を簡単に固定できる、という優れた効果を有する。また、ストッパーは、環状体を支持するフレームに対応して設けられており、車輪に当接して車体の固定を行うので、懸架装置を用いて固定する場合のような制約や面倒な作業を必要としない。
【0273】
また、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置によれば、駆動手段により第1の揺動部材を揺動させることで、車両の走行可能な状態と、車体を固定する状態とに容易に切り換えることができる、という優れた効果を有する。
【0274】
また、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置によれば、第1の揺動部材とガイド部材との間に距離がある場合に、荷重をフレームへ伝達する第2の揺動部材を介して車輪を移動させることができる、という優れた効果を有する。
【0275】
また、請求項1に記載のホイールアライメント調整装置によれば、環状体に突起が設けられている場合に、突起が第2の揺動部材に当接しないように環状体を回動できる、という優れた効果を有する。
【0276】
請求項2に記載のホイールアライメント調整装置によれば、車輪が第2の揺動部材に乗った時に、間隔形成手段が弾性変形して第2の揺動部材が環状体に接触する。これにより、第2の揺動部材にかかった荷重をガイド部材側と第1の揺動部材側とに分散させ支持できる、即ち、荷重を2か所で両持ち支持できるので、片持ち支持の場合よりも第2の揺動部材の強度を低くでき、コストを低減できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】載置台と第2のサブベースとが上下に分離した状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【図2】支柱の垂直断面図である。
【図3】車両後輪用の載置台が最も後方に位置している状態を示すホイールアライメント調整装置の平面図である。
【図4】支柱付近の水平断面図である。
【図5】ホイールアライメント調整装置の前後端付近の拡大平面図である。
【図6】車両後輪用の載置台を若干前方に移動した状態を示すホイールアライメント調整装置の平面図である。
【図7】後方から見たホイールアライメント調整装置の側面図である。
【図8】載置台と第2のサブベースとを一番下方に下ろした状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【図9】第2のサブベースの支持部付近の左側から見た側面図である。
【図10】第2のサブベースの支持部付近の後方から見た側面図である。
【図11】タイヤ駆動装置の左側から見た側面図である。
【図12】タイヤ駆動装置の平面図である。
【図13】タイヤ駆動装置の断面図である。
【図14】タイヤ駆動装置の一部断面図である。
【図15】タイヤ駆動装置の一部断面図である。
【図16】(A)はタイヤ駆動装置の無限軌道のスプロケット付近の断面図であり、(B)はタイヤ駆動装置の無限軌道の鋼球循環経路に沿った断面図である。
【図17】タイヤ駆動装置の移動機構を示す平面図である。
【図18】タイヤ駆動装置の後方から見た側面図である。
【図19】車輪止め板を傾斜させた状態を示すタイヤ駆動装置の左側から見た側面図である。
【図20】車輪止め板を傾斜させた状態を示すタイヤ駆動装置の斜視図である。
【図21】車輪を固定した状態を示すタイヤ駆動装置の斜視図である。
【図22】ホイールアライメント調整装置の制御系の概略構成図である。
【図23】ホイールアライメント測定処理を示すフローチャトである。
【図24】車体の向き調整処理を示すフローチャートである。
【図25】車体の向きをどのように調整するかを示す説明図である。
【図26】車輪が上がり段差及び下り段差を順に通過した際の、タイヤに発生する荷重の一次微分値及び横力の一次微分値の推移の一例を各々示す線図である。
【図27】車体を持ち上げた状態を示すホイールアライメント調整装置の左側から見た側面図である。
【図28】本発明の他の実施形態に係るホイールアライメント調整装置の要部の斜視図である。
【符号の説明】
10 ホイールアライメント調整装置
118 タイヤ駆動装置(載置部)
122 フレーム
124 駆動軸(回転軸)
127 モータ(駆動手段)
128 スプロケット(回転軸)
130 チェーン(連鎖手段)
132 板片(平板)
134 無限軌道(環状体)
140 平板ガイド(平板)
142 荷重受け板部材(ガイド部材)
144 ガイド板(ガイド部材)
194F 車輪止め板(ストッパー,第1の揺動部材)
194B 車輪止め板(ストッパー,第1の揺動部材)
204B 蝶番(ストッパー)
206F 補助プレート(ストッパー,第2の揺動部材)
206B 補助プレート(ストッパー,第2の揺動部材)
208F 板ばね(間隔形成手段)
208B 板ばね(間隔形成手段)
210B 軸(駆動手段)
210F 軸(駆動手段)
212 リンク(駆動手段)
214B 連結軸(駆動手段)
214F 連結軸(駆動手段)
216 第1のシリンダ(駆動手段)
218 第2のシリンダ(駆動手段)
224 軸受(駆動手段)
226 スライド軸(駆動手段)
228 長孔(駆動手段)
230 ショートリンク(駆動手段)
232 ピン(駆動手段)
238 リンク(駆動手段)
247 軸受(駆動手段)
248 軸(駆動手段)
316 トーションバー(間隔形成手段)

Claims (2)

  1. 車両の車輪を搭載した状態で回転させるために設けられ、複数枚の平板が並列された状態で連鎖手段によって回動可能に連結された環状体と、
    前記環状体を回動させる水平方向に配置された一対の回転軸と、
    前記回転軸が回動可能に支持されるフレームと、
    前記一対の回転軸の間に水平方向に配置され、前記平板を裏面から摺動可能に支持すると共に環状体に作用する荷重を前記フレームに伝達するガイド部材と、
    前記回転軸の少なくとも一方を回転させる回転駆動手段と、
    前記フレームに連結され、前記車輪から伝達される前記車両の荷重を前記回転軸に伝達しないように前記フレームに伝達すると共に、少なくとも一部を移動させて前記車輪の外面に当接させることにより前記車輪の移動を阻止可能なストッパーと、
    有し、
    前記ストッパーは、前記フレームに対して揺動可能に設けられた第1の揺動部材と、前記第1の揺動部材を略水平な第1の状態と前記車輪の前記環状体との接触部位とは異なる位置に当接する第2の状態との間を揺動させるストッパー駆動手段と、前記第1の揺動部材に揺動可能に設けられ、前記第1の揺動部材との連結部分と反対側の端部が前記ガイド部材の上方に位置するように前記第1の揺動部材から前記ガイド部材側へ延設された第2の揺動部材と、備えると共に、前記第2の揺動部材には、前記環状体の外周面に設けられた突起と接触しないように前記突起との間に間隔を設ける間隔形成手段が連結されている、
    ことを特徴とするホイールアライメント調整装置。
  2. 前記間隔形成手段は、弾性変形可能な部材で形成されており、弾性力により前記第2の揺動部材を前記環状体から離れる方向に支持していることを特徴とする請求項1に記載のホイールアライメント調整装置。
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