JPH1069817A - プロトン伝導体および同プロトン伝導体を用いた電気化学素子 - Google Patents

プロトン伝導体および同プロトン伝導体を用いた電気化学素子

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JPH1069817A
JPH1069817A JP8228214A JP22821496A JPH1069817A JP H1069817 A JPH1069817 A JP H1069817A JP 8228214 A JP8228214 A JP 8228214A JP 22821496 A JP22821496 A JP 22821496A JP H1069817 A JPH1069817 A JP H1069817A
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proton
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phosphoric acid
ionic conductivity
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和典 高田
Shigeo Kondo
繁雄 近藤
Tsutomu Minami
努 南
Masahiro Tatsumisuna
昌弘 辰巳砂
Yasumasa Takeuchi
安正 竹内
Keiichi Bessho
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロトン伝導性に優れ、乾燥雰囲気下でもプ
ロトン伝導性の低下がなく、加工性に優れたプロトン伝
導体を得る。 【解決手段】 酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体
とする化合物、およびスルホン基を側鎖に持つ重合体よ
りなるプロトン伝導体。酸化ケイ素とブレーンステッド
酸を主体とする化合物は、ゾル−ゲル法により合成され
たもので、さらに100℃以上200℃以下の温度で加
熱されたもの、あるいはリン酸とシリコンアルコキシド
を含むゾルより合成されたもので、ゾルに含まれるリン
酸のシリコンアルコキシドに対する混合比がモル比で
0.5以下のものなどが好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロトンを伝導イ
オン種とするプロトン伝導体、さらにはこのプロトン伝
導体を用いた燃料電池などの電気化学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】固体中をイオンが移動する物質は、電池
をはじめとする電気化学素子を構成する材料として精力
的に研究されており、現在Li+、Ag+、Cu+、H+
-など様々な伝導イオン種のイオン伝導体が見いださ
れている。中でもプロトン(H+)を伝導イオン種とす
るものは、下記に示すように燃料電池、エレクトロクロ
ミック表示素子など様々な電気化学素子への応用が期待
されている。水素を燃料とした燃料電池では、以下の式
(1)の反応が生じる。この反応により生成したプロト
ンは、電解質中を移動し、空気極で式(2)の反応によ
り消費される。すなわち、プロトン伝導体を電解質とし
て用いることにより、水素を燃料とする燃料電池を構成
することができることになる。
【0003】
【化1】
【0004】現在では、プロトン伝導体としてイオン交
換膜を用いた高分子固体電解質型燃料電池の開発が盛ん
に行われており、据置用電源、電気自動車用の電源など
への応用が期待されている。酸化タングステン、酸化モ
リブデンなどの遷移金属酸化物は、結晶格子中のイオン
サイトへのプロトンの出入りにより色の変化が生じる。
例えば、酸化タングステンは淡黄色であるが、式(3)
で表される電気化学反応により、結晶格子中にプロトン
が挿入されて青色を呈する。この反応が可逆的に生じる
ため表示素子(エレクトロクロミック表示素子)あるい
は調光ガラスの材料となるが、その際には電解質として
プロトン伝導性のものを用いることが必要である。
【0005】
【化2】
【0006】以上のように、プロトン伝導体を電解質と
して用いることにより、様々な電気化学素子を構成する
ことができる。このような電気化学素子を構成するため
に用いられるプロトン伝導体は、室温付近で高いプロト
ン伝導性を示すことが必要である。このようなプロトン
伝導体としては、ウラニルリン酸水和物あるいはモリブ
ドリン酸水和物などの無機物、あるいはフッ化ビニル系
高分子にパーフルオロスルフォン酸を含む側鎖のついた
高分子イオン交換膜などの有機物が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の無機プロトン伝
導体は、結晶水中のプロトンが伝導に寄与しているた
め、高温下では結晶水が脱離し、プロトン伝導性が低下
するという問題があった。プロトン伝導体を応用して得
られる電気化学素子としては、つぎに挙げるような燃料
電池、エレクトロクロミック表示素子などがある。燃料
電池は、据置用、電気自動車用などの比較的大電流を発
生するための電源としての用途が有望視されている。そ
のような用途には、大面積の固体電解質層を構成する必
要がある。また、エレクトロクロミック表示素子の利点
の一つは、視野角の広さである。エレクトロクロミック
表示素子は、液晶表示板のように偏光板を用いないた
め、広い角度から認識することができる。この特性よ
り、エレクトロクロミック素子は液晶表示素子などの他
の表示素子に比べて、大面積の表示を行う際に有効であ
る。このような用途に使用するためにも、電解質層の大
面積化は不可欠な技術となっている。
【0008】無機質の物質を薄膜状に形成する方法とし
ては、蒸着法、キャスト法などが挙げられる。しかしな
がら、蒸着法による薄膜形成法では、コストが高いもの
となる上に大面積の薄膜を得ることが困難である。キャ
スト法は、プロトン伝導体を含むゾルを基板上にキャス
トし、ゲル化することで大面積のプロトン伝導性薄膜を
得る方法であるが、このような方法で得られる薄膜には
溶媒が蒸発する際に形成される細孔が存在する。その結
果、例えばプロトン伝導体を燃料電池へ応用する際に
は、燃料電池の活物質が水素ならびに酸素の気体である
ため、これらの気体がプロトン伝導体ゲルの細孔を通過
してしまい、発電効率が低下する問題がある。
【0009】このような課題を解決し、大面積の電解質
層を作製する一つの方法として、固体電解質粉末に可塑
性樹脂を加えて複合化する方法が提案されている。しか
しながら、先に述べた結晶水によりプロトン伝導が生じ
る化合物を可塑性樹脂と複合化した場合には、結晶水間
でのプロトンのホッピング運動が可塑性樹脂により阻害
されるため、プロトン伝導性が低下する。あるいは高温
において結晶水が脱離することでもプロトン伝導性が低
下するという問題があった。イオン交換膜は、比較的容
易に加工性に優れた大面積の膜が得られる利点がある。
しかし、現在のところ高価なものであり、さらに低コス
トのプロトン伝導体の開発が望まれていた。また、イオ
ン交換樹脂は、含水量が高い状態(数十%)でのみ高い
イオン伝導性を示すものであり、乾燥するとプロトン伝
導性が低下するという問題も有していた。本発明は、以
上の課題を解決し、プロトン伝導性に優れ、乾燥雰囲気
下でもプロトン伝導性の低下のないプロトン伝導体を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のプロトン伝導体
は、酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体とする化合
物、およびスルホン基を側鎖に持つ重合体より構成され
る。酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体とする化合
物としては、ゾル−ゲル法により合成されたものが好ま
しい。さらに、上記のゾル−ゲル法により合成された、
酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体とする化合物と
しては、100℃以上200℃以下の温度で加熱したも
のが好ましい。ブレーンステッド酸としては、リン酸ま
たはその誘導体を用いる。酸化ケイ素とブレーンステッ
ド酸を主体とする化合物は、酸化ケイ素とリン酸を主体
とする化合物であり、この化合物をリン酸とシリコンア
ルコキシドを含むゾルより合成する際にゾルに含まれる
リン酸のシリコンアルコキシドに対する混合比を、モル
比で0.5以下とすることが好ましい。また、ブレーン
ステッド酸としては、過塩素酸またはその誘導体を用い
る。本発明の電気化学素子は、上記のいずれかのプロト
ン伝導体を用いて構成される。
【0011】
【発明の実施の形態】酸化ケイ素にブレーンステッド酸
を加えると、ブレーンステッド酸がプロトンのドナーと
して作用し、酸化ケイ素の表面には末端基として−OH
基が高濃度で結合した構造となる。この−OH基のプロ
トンがホッピング運動を行うため、高いプロトン伝導性
を示す。これまでに知られている酸化ケイ素を用いたプ
ロトン伝導体としては、硫酸を表面に担持したシリカゲ
ルが挙げられる。本発明により得られるプロトン伝導体
においては、ブレーンステッド酸の濃度により−OH基
による赤外線吸収スペクトルの位置に変化がみられる。
このことより、本発明によるプロトン伝導体は、単に酸
を表面に担持しただけのものではなく、酸化ケイ素とブ
レーンステッド酸が化合物を形成したものである。
【0012】また、結晶水によりプロトン伝導が生じる
物質を用いた場合には、乾燥雰囲気下では結晶水を失う
ことにより、プロトン伝導性が低下する。それに対し
て、本発明によるプロトン伝導体においては、プロトン
伝導は酸化ケイ素表面に結合した−OH基を中心に起こ
る。このように化学結合した−OH基は、乾燥雰囲気下
でも脱離しにくいため、プロトン伝導性の低下はほとん
ど生じない。しかしながら、このような酸化ケイ素とブ
レーンステッド酸より得られたプロトン伝導体は、堅く
脆い固体状のものであり、さらに粉砕した場合の粉末粒
子は成型性に乏しいものであるため、実用素子へ応用す
るためには結着材との複合化などによりプロトン伝導体
の成型性・加工性を高める必要がある。ここで結着材と
して用いられる物質としては、プロトン伝導性を妨げな
い物質を用いる必要がある。スルホン基を側鎖に持つ重
合体を結着材として用いることにより、酸化ケイ素表面
に結合した−OH基のプロトンが、スルホン基の−SO
3 -を介して移動することができ、高いプロトン伝導性を
保ったまま高い成型性、加工性を付与することができ
る。ここで用いられるスルホン基を側鎖に持つ重合体と
しては、例えば式(4)で表されるスルホン化したポリ
イソプレンなどが用いられる。
【0013】
【化3】
【0014】また、酸化ケイ素に結合した−OH基のほ
とんどは酸化ケイ素表面に存在する。ゾル−ゲル法によ
り合成された、酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体
とする化合物は、高表面積のものとなり、−OH基の密
度を高いものとすることができる。その結果、プロトン
伝導性が優れたものとなることから、酸化ケイ素とブレ
ーンステッド酸を主体とする化合物の合成法としては、
ゾル−ゲル法が好ましく用いられる。さらに、上記のゾ
ル−ゲル法により得られた、酸化ケイ素とブレーンステ
ッド酸を主体とする化合物には、微孔中に溶液が存在し
ており、ブレーンステッド酸はこの溶液中に存在する。
そのため、温度や大気中の水蒸気圧の変化により溶液の
組成が変化し、プロトン伝導性が変化するなど、特性が
不安定となりやすい。100℃以上の温度で加熱するこ
とにより、微孔中に存在する水分が取り除かれ、ブレー
ンステッド酸がアモルファスの骨格に結合した構造とな
り、その結果、特性が安定化する。例えば、ブレーンス
テッド酸としてリン酸を用い、酸化ケイ素とリン酸を主
体とする化合物を得る際に、100℃より低い温度で熱
処理したものでは、その赤外吸収スペクトルにPO4 3-
に帰属される吸収ピークが現れ、化合物の微孔中にリン
酸水溶液が存在しているものと考えられる。それに対し
て、さらに高い熱処理温度で加熱した場合、PO4 3-
帰属される吸収ピークの強度は低下し、それにともない
Si−O−Pの構造に帰属される吸収ピークが現れる。
これは、用いたリン酸がアモルファスの骨格に結合した
ことを示唆している。その結果、化合物の構造、特性が
安定化される。また、加熱温度が200℃を超える場合
には、酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体とする化
合物が、脱水反応により分解し、結晶化することによ
り、プロトン伝導性が低下する。以上のことより、プロ
トン伝導性を低下させずにプロトン伝導体の特性を安定
化するために、ゾル−ゲル法により合成された、酸化ケ
イ素とブレーンステッド酸を主体とする化合物を、10
0℃以上200℃以下の温度で加熱することが望まし
い。
【0015】また、リン酸あるいはその誘導体は3価の
ブレーンステッド酸であり、この酸を用いてプロトン伝
導体を合成した場合にはプロトン濃度が高いものとな
り、高いイオン伝導性を示すプロトン伝導体が得られ
る。従って、ブレーンステッド酸としては、リン酸ある
いはその誘導体が特に好ましく用いられる。酸化ケイ素
とプレーンステッド酸を主体とした化合物において、ブ
レーンステッド酸の含有量が多いほど、得られた化合物
中の−OH濃度が高いものとなり、高いプロトン伝導性
を示す。しかしながら、ブレーンステッド酸としてリン
酸を用いた場合、リン酸の含有量が余りにも高い場合に
は、得られた化合物が潮解性を示し、多湿雰囲気で膨潤
するなどし、その加工性、成型性が低下する。その上、
プロトン伝導体の電気特性が変化するため、これを用い
た電気化学素子の特性が低下する。そのため、酸化ケイ
素とブレーンステッド酸を主体とする化合物を、リン酸
とシリコンアルコキシドを含むゾルより合成する際に、
ゾルに含まれるリン酸のシリコンアルコキシドに対する
混合比を、モル比で0.5以下とし、得られる化合物が
潮解性を示さないものとすることが好ましい。また、過
塩素酸はプロトンドナーとしての作用が強いため、酸化
ケイ素に対するドーパントとしてこのブレーンステッド
酸を用いた場合、合成されたプロトン伝導体のプロトン
伝導性が高いものとなる。このことより、ブレーンステ
ッド酸としては過塩素酸が特に好ましく用いられる。ま
た、このようにして得られたプロトン伝導体は、比較的
容易に大面積の薄膜状に形成することができるため、電
気化学素子用の電解質として有効である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 《実施例1》本実施例においては、酸化ケイ素とブレー
ンステッド酸を主体とする化合物としてリン酸をドープ
したシリカゲル、スルホン基を側鎖に持つ重合体として
スルホン化したポリイソプレンをそれぞれ用い、プロト
ン伝導体を作製した例について説明する。まず、リン酸
をドープしたシリカゲルを以下の方法により合成した。
シリカゲルを合成するための出発物質としては、テトラ
エトキシシラン(以下、TEOSで表す)を用い、エタノー
ルで希釈した。この時、TEOSとエタノールの混合比はモ
ル比で1:4となるようにした。この溶液に、さらにTE
OSに対してモル比で8の純水、TEOSに対してHClがモ
ル比で0.01となる量の3.6wt%塩酸水溶液、お
よびTEOSに対してモル比で0.01のテトラエチルアン
モニウムテトラフルオロボレートを加え、5分間攪拌し
た。その後、85wt%リン酸水溶液をTEOS:H3PO4
=1:0.5となるように加え、密閉容器中で3時間攪
拌した。次に、5時間放置してゲル化した後、150℃
で2時間加熱した。こうしてリン酸をドープしたシリカ
ゲルを得た。
【0017】スルホン化したポリイソプレンとしては、
スルホン化率(ポリマー中の全モノマー単位における、
スルホン化したモノマー単位のモル分率)が、5,1
0,30,50%のものを用いた。また、比較のため
に、スルホン化していないポリイソプレンも用いた。こ
れらのスルホン化したポリイソプレンを、スルホン化率
が0%のものについてはジオキサン、スルホン化率が5
%および10%のものについてはトルエン、スルホン化
率が30%および50%のものについては水にそれぞれ
溶解させた。以上のようにして得たリン酸をドープした
シリカゲルを粉砕し、スルホン化したイソプレンの溶液
中で攪拌した。ただし、シリカゲルとスルホン化したイ
ソプレンの比が重量比で20:1となるようにした。最
後に、攪拌しつつ溶媒を揮発させ、プロトン伝導体を得
た。
【0018】このようにして得たプロトン伝導体のイオ
ン伝導度を以下の方法で測定した。プロトン伝導体20
0mgを直径10mmのペレット状に加圧成形し、その
両面に金箔を圧接し伝導度測定用の電極とした。このよ
うにして構成した電気化学セルを用い、交流インピーダ
ンス法により各温度におけるこれらのプロトン伝導体の
イオン伝導度を測定した。その結果を図1に示す。この
結果より、用いたイソプレンのスルホン化率が高いほど
イオン伝導度は高い値を示しており、結着材としてスル
ホン化したイソプレンを用いることにより、高いイオン
伝導性を有するプロトン伝導体を得ることができること
がわかった。また、このプロトン伝導体を、乾燥剤とし
て五酸化二リンを入れたデシケーター中に入れ、100
℃の温度で7日間保存し、その後イオン伝導度を測定し
たところ、伝導度の低下はほとんど観測されなかった。
以上のように本発明によると、高いイオン伝導性を示
し、乾燥雰囲気下でもイオン伝導度の低下のないプロト
ン伝導体が得られることがわかった。
【0019】《実施例2》本実施例においては、酸化ケ
イ素とブレーンステッド酸を主体とする化合物の加熱温
度を変化させた以外は、実施例1と同様の方法でプロト
ン伝導体を作製した。まず、リン酸をドープしたシリカ
ゲルを以下の方法により合成した。実施例1と同様に、
テトラエトキシシラン(TEOS)をエタノールで希釈した
溶液に、純水、3.6wt%塩酸水溶液、およびテトラ
エチルアンモニウムテトラフルオロボレートを加え、攪
拌した後、85wt%リン酸水溶液を加え、密閉容器中
で攪拌した。次いで、5時間放置してゲル化した後、6
0℃〜250℃の温度で2時間加熱した。こうしてリン
酸をドープしたシリカゲルを得た。また、比較のために
加熱処理を行わず、リン酸をドープしたシリカゲルを得
た。スルホン化したポリイソプレンとしては、実施例1
で用いたもののうちスルホン化率が50%のものを用い
た。
【0020】以上のようにして得たリン酸をドープした
シリカゲルを粉砕し、スルホン化したイソプレンの水溶
液中で攪拌した。ただし、シリカゲルとスルホン化した
イソプレンの比が重量比で20:1となるようにした。
最後に、攪拌しつつ溶媒を揮発させ、プロトン伝導体を
得た。このようにして得たプロトン伝導体のイオン伝導
度を実施例1と同様の方法で測定した。その結果得られ
た室温でのイオン伝導度とリン酸をドープしたシリカゲ
ルの加熱温度の関係を図2に示す。ただし、図2中にお
いて、加熱処理を行わなかったシリカゲルを用いた結果
については、熱処理温度を室温の25℃として示してい
る。この結果より、加熱温度が200℃以下の場合にイ
オン伝導度は10-4S/cmを超える高い値を示してお
り、加熱温度を200℃以下とすることにより、高いイ
オン伝導性を有するプロトン伝導体を得ることができる
ことがわかった。また、このプロトン伝導体を、乾燥剤
として五酸化二リンを入れたデシケーター中に入れ、1
00℃で7日間保存し、その後イオン伝導度を測定した
ところ、100℃以上で加熱処理を行ったものについて
は伝導度の低下はほとんど観測されなかった。一方、加
熱処理を行わなかったもの、および60℃で加熱処理を
行ったものについては、1〜2桁のイオン伝導度の低下
が見られた。以上のように、ゾル−ゲル法により合成さ
れた酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体とする化合
物の加熱温度を100℃以上200℃以下とする本発明
によると、高いイオン伝導性を示し、かつ乾燥雰囲気下
でもイオン伝導度の低下のないプロトン伝導体が得られ
ることがわかった。
【0021】《実施例3》本実施例においては、酸化ケ
イ素とブレーンステッド酸を主体とする化合物を得る際
のTEOSとH3PO4の混合比を変化させた以外は、実施例
1と同様の方法でプロトン伝導体を作製した。まず、リ
ン酸をドープしたシリカゲルを以下の方法により合成し
た。実施例1と同様に、テトラエトキシシラン(TEOS)
をエタノールで希釈した溶液に、純水、3.6wt%塩
酸水溶液、およびテトラエチルアンモニウムテトラフル
オロボレートを加え、攪拌した。その後、85wt%リ
ン酸水溶液をTEOS:H3PO4=1:0.2〜1.0とな
るように加え、密閉容器中で3時間攪拌した。次いで、
5時間放置してゲル化した後、150℃の温度で2時間
加熱して、リン酸をドープしたシリカゲルを得た。スル
ホン化したポリイソプレンとしては、実施例1で用いた
もののうちスルホン化率が50%のものを用いた。
【0022】以上のようにして得たリン酸をドープした
シリカゲルを粉砕し、スルホン化したイソプレンの水溶
液中で攪拌した。ただし、シリカゲルとスルホン化した
イソプレンの比が重量比で20:1となるようにした。
最後に、攪拌しつつ溶媒を揮発させ、プロトン伝導体を
得た。このようにして得たプロトン伝導体のイオン伝導
度を実施例1と同様の方法で測定した。その結果得られ
た室温でのイオン伝導度とリン酸をドープしたシリカゲ
ルを得る際に用いたゾル中のTEOSとリン酸の比(H3
4/TEOS)の関係を図3に示す。この結果より、ゾル
中のリン酸濃度が高いほど、高いプロトン伝導性を示す
プロトン伝導体を得ることができることがわかった。つ
づいて、これらのプロトン伝導体を80℃、相対湿度8
0%の恒温恒湿槽中で保存し、その経時変化を観察し
た。その結果、H3PO4/TEOS≧0.75のものについ
ては、プロトン伝導体が膨潤し、プロトン伝導体の機械
的強度が極端に低下した。これに対して、H3PO4/TE
OS≦0.5のものについては、外観上も変化が見られ
ず、さらに保存後のイオン伝導度を測定したところ、プ
ロトン伝導性についても大きな変化は見られなかった。
以上のように、リン酸をドープしたシリカゲルを得る際
に用いたゾル中のTEOSとリン酸の比をH3PO4/TEOS≦
0.5とする本発明によると、高いイオン伝導性を示
し、かつ大気中の水分に対しても安定なプロトン伝導体
が得られることがわかった。
【0023】《実施例4》本実施例においては、ブレー
ンステッド酸として実施例1で用いたリン酸に代えて過
塩素酸を用いてプロトン伝導体を合成した例について説
明する。実施例1と同様に、TEOSをエタノールで希釈し
たものに、純水、塩酸、および過塩素酸を加えた。この
時、TEOSとエタノール、純水、塩酸の混合割合は、モル
比で1:8:4:0.05となるようにした。この溶液
に、生成すると考えられる過塩素酸をドープしたシリカ
ゲルの重量に対し20%となるように過塩素酸を加え、
室温で3時間攪拌の後、5時間ゲル化し、最後に150
℃で2時間減圧乾燥した。こうして過塩素酸をドープし
たシリカゲルを得た。スルホン化したポリイソプレンと
しては、実施例1で用いたものを用いた。上記で得た過
塩素酸をドープしたシリカゲルに、実施例1と同様の方
法でスルホン化したイソプレンを加え、プロトン伝導体
を得た。
【0024】このようにして得たプロトン伝導体のイオ
ン伝導度を実施例1と同様の方法で測定した結果、イオ
ン伝導率はポリイソプレンのスルホン化率が高いものと
なるにつれて高い値を示し、スルホン化率が50%のポ
リイソプレンを用いた場合の室温でのイオン伝導度は
3.2×10-4S/cmの値を示した。また、実施例1
と同様に乾燥雰囲気下で保存した場合も伝導度の低下は
観測されなかった。以上のように本発明によると、高い
イオン伝導性を示し、乾燥雰囲気下でもイオン伝導度の
低下のないプロトン伝導体が得られることがわかった。
【0025】《実施例5》本実施例においては、ブレー
ンステッド酸として実施例1で用いたリン酸に代えてリ
ン酸誘導体の一つであるリンタングステン酸(H3PW
1240・29H2O)を用いてプロトン伝導体を合成し
た例について説明する。リンタングステン酸をドープし
たシリカゲルは、過塩素酸に代えてリンタングステン酸
を用いた以外は実施例4と同様の方法で合成した。ただ
し、TEOS、エタノール、純水、および塩酸の混合溶液に
リンタングステン酸を加える際には、生成すると考えら
れるリンモリブデン酸をドープしたシリカゲルの重量に
対し、リンタングステン酸の重量が45%になるように
加えた。スルホン化したポリイソプレンとしては、実施
例1で用いたものを用いた。上記で得たリンタングステ
ン酸をドープしたシリカゲルに、実施例1と同様の方法
でスルホン化したイソプレンを加え、プロトン伝導体を
得た。
【0026】このようにして得たプロトン伝導体のイオ
ン伝導度を実施例1と同様の方法で測定した結果、イオ
ン伝導率はポリイソプレンのスルホン化率が高いものと
なるにつれて高い値を示し、スルホン化率が50%のポ
リイソプレンを用いた場合の室温でのイオン伝導度は
1.1×10-4S/cmの値を示した。また、実施例1
と同様に乾燥雰囲気下で保存した場合も伝導度の低下は
観測されなかった。以上のように本発明によると、高い
イオン伝導性を示し、乾燥雰囲気下でもイオン伝導度の
低下のないプロトン伝導体が得られることがわかった。
【0027】《実施例6》本実施例においては、ブレー
ンステッド酸として実施例5で用いたリンタングステン
酸に代えてリン酸誘導体の一つであるリンモリブデン酸
(H3PMo124 0・29H2O)を用いた以外は、実施
例5と同様の方法でプロトン伝導体を合成し、そのイオ
ン伝導性を調べた。その結果、イオン伝導率はポリイソ
プレンのスルホン化率が高いものとなるにつれて高い値
を示し、スルホン化率が50%のポリイソプレンを用い
た場合の室温でのイオン伝導度は8.6×10-5S/c
mの値を示した。また、実施例1と同様に乾燥雰囲気下
で保存した場合も伝導度の低下は観測されなかった。以
上のように本発明によると、高いイオン伝導性を示し、
乾燥雰囲気下でもイオン伝導度の低下のないプロトン伝
導体が得られることがわかった。
【0028】《実施例7》本実施例においては、酸化ケ
イ素を生成する原材料として実施例1で用いたTEOSに代
えてシリコンイソプロポキシドを用いた以外は、実施例
1と同様の方法でプロトン伝導体を合成した。このよう
にして得たプロトン伝導体のイオン伝導度を実施例1と
同様の方法で測定した結果、イオン伝導率はポリイソプ
レンのスルホン化率が高いものとなるにつれて高い値を
示し、スルホン化率が50%のポリイソプレンを用いた
場合の室温でのイオン伝導度は1.4×10-4S/cm
の値を示した。また、実施例1と同様に乾燥雰囲気下で
保存した場合も伝導度の低下は観測されなかった。以上
のように本発明によると、高いイオン伝導性を示し、乾
燥雰囲気下でもイオン伝導度の低下のないプロトン伝導
体が得られることがわかった。
【0029】《実施例8》本実施例においては、スルホ
ン基を側鎖に持つ重合体であるスルホン化したポリイソ
プレンの量を変化させた以外は実施例1と同様の方法で
プロトン伝導体を得た。リン酸をドープしたシリカゲル
は、実施例1と同様の方法で合成した。このシリカゲル
にスルホン化したイソプレンとシリカゲルの重量比が
1:50となるようにスルホン化したポリイソプレンの
溶液を加え、攪拌しつつ溶媒を揮発させ、プロトン伝導
体を得た。このようにして得たプロトン伝導体のイオン
伝導度を実施例1と同様の方法で測定した結果、イオン
伝導率はポリイソプレンのスルホン化率が高いものとな
るにつれて高い値を示し、スルホン化率が50%のポリ
イソプレンを用いた場合の室温でのイオン伝導度は1.
8×10-4S/cmの値を示した。また、実施例1と同
様に乾燥雰囲気下で保存した場合も伝導度の低下は観測
されなかった。以上のように本発明によると、高いイオ
ン伝導性を示し、乾燥雰囲気下でもイオン伝導度の低下
のないプロトン伝導体が得られることがわかった。
【0030】《実施例9》本実施例においては、スルホ
ン基を側鎖に有する重合体として、実施例1で用いたス
ルホン化したポリイソプレンに代えて、0〜50%のス
ルホン化率でスルホン化したスチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体を用いた以外は実施例
1と同様の方法でプロトン伝導体を得た。このようにし
て得たプロトン伝導体のイオン伝導度を実施例1と同様
の方法で測定した結果、イオン伝導率はスチレン−エチ
レン−ブチレン−スチレンブロック共重合体のスルホン
化率が高いものとなるにつれて高い値を示し、スルホン
化率が50%のものを用いた場合の室温でのイオン伝導
度は2.1×10-4S/cmの値を示した。また、実施
例1と同様に乾燥雰囲気下で保存した場合も伝導度の低
下は観測されなかった。以上のように本発明によると、
高いイオン伝導性を示し、乾燥雰囲気下でもイオン伝導
度の低下のないプロトン伝導体が得られることがわかっ
た。
【0031】《実施例10》本実施例においては、スル
ホン基を側鎖に有する重合体として、実施例1で用いた
スルホン化したポリイソプレンに代えて、0〜50%の
スルホン化率でスルホン化したイソプレン−スチレンラ
ンダム共重合体を用いた以外は実施例1と同様の方法で
プロトン伝導体を得た。このようにして得たプロトン伝
導体のイオン伝導度を実施例1と同様の方法で測定した
結果、イオン伝導率はイソプレン−スチレンランダム共
重合体のスルホン化率が高いものとなるにつれて高い値
を示し、スルホン化率が50%のものを用いた場合の室
温でのイオン伝導度は1.7×10-4S/cmの値を示
した。また、実施例1と同様に乾燥雰囲気下で保存した
場合も伝導度の低下は観測されなかった。以上のように
本発明によると、高いイオン伝導性を示し、乾燥雰囲気
下でもイオン伝導度の低下のないプロトン伝導体が得ら
れることがわかった。
【0032】《実施例11》本実施例では、実施例1で
得たプロトン伝導体を用い、エレクトロクロミック表示
素子を構成した例について説明する。エレクトロクロミ
ック表示素子の表示極4には酸化タングステン(W
3)薄膜を用いた。図4に示すように、透明電極とし
てITO層2をスパッタ蒸着法により表面に形成したガ
ラス基板1上に、酸化タングステン薄膜3を電子ビーム
蒸着法により形成した。また、対極8には以下の方法で
得たプロトンをドープした酸化タングステン(Hx
3)薄膜を用いた。まず、上記の表示極と同様にIT
O電極6を形成したガラス基板5上に酸化タングステン
薄膜7を形成した。このガラス基板を塩化白金酸(H2
PtCl6)水溶液中に浸漬し、水素気流中で乾燥させ
ることにより、酸化タングステンをタングステンブロン
ズ(HxWO3)とした。
【0033】エレクトロクロミック表示素子の電解質層
9は以下の方法で形成した。まず、実施例1で得たリン
酸をドープしたシリカゲルに、スルホン化率50%のス
ルホン化したイソプレンの水溶液を加えた。さらに、こ
の電解質層は、エレクトロクロミック表示素子の反射板
も兼ねるので、白色に着色させるために、アルミナ粉末
をシリカゲルに対して重量比で5%の割合で加えた。こ
の混合物をスラリー状となるまで混練し、ドクターブレ
ード法により、先に得た表示極4の表面に50μmの厚
さに塗布し電解質層とした。このようにして得た電解質
層9を表面に形成した表示極4に、先に得た対極8を電
解質層9を覆うようにかぶせ、さらに減圧下で溶媒を揮
発させた。その断面図を図5に示す。さらに、端面を紫
外線硬化樹脂10で接着封止し、エレクトロクロミック
表示素子を得た。11および12はリード端子である。
【0034】このようにして得たエレクトロクロミック
表示素子の表示極に対極に対して−1Vの電圧を2秒印
加して表示極を着色し、その後+1Vの電圧を2秒間印
加して消色する作動サイクル試験を行った。その結果、
10000サイクル経過後も性能の低下がなく発色・消
色を行うことができた。以上のように本発明によるプロ
トン伝導体を用いることにより、エレクトロクロミック
表示素子が得られることがわかった。
【0035】《実施例12》本実施例では、実施例1で
得たプロトン伝導体を用い、図6に示す構造の酸水素燃
料電池を構成した例について説明する。まず、実施例1
で得たリン酸をドープしたシリカゲルに、スルホン化率
50%のスルホン化したイソプレンの水溶液を加えたも
のをスラリー状となるまで混練し、ポリ4フッ化エチレ
ン板上にドクターブレード法により厚さ50μmの厚さ
に塗布した。さらに減圧下でトルエンを揮発させた後、
ポリ4フッ化エチレン板上より剥がし、燃料電池用の電
解質層を得た。ガス拡散電極としては、E-Tech社製のガ
ス拡散電極(白金担持量0.35mg/cm2)を用い
た。このガス拡散電極に上記の電解質層を形成したもの
と同じシリカゲルを分散させたスルホン化率50%のス
ルホン化したイソプレンの水溶液を噴霧し、減圧下で乾
燥させ電極とした。この電極20、21で上記の電解質
層22をはさみ、150℃の温度でホットプレスするこ
とで燃料電池素子を構成した。
【0036】このようにして得た燃料電池素子を図6で
示したように、H2ガス導入孔23、燃料室24、H2
ス排出孔25をもつステンレス鋼ブロック29と、O2
ガス導入孔26、酸素室27、O2ガス排出孔28をも
つステンレス鋼ブロック30とで挟み、全体を電気絶縁
性の繊維強化プラスチック製の締め付けロッド31、3
2で締め、試験用の燃料電池とした。なお図6中、33
はH2Oのドレイン、34は負極端子、35は正極端子
である。電池試験には、燃料極には3気圧に加圧した水
素、空気極には5気圧に加圧した空気をそれぞれ通じ、
出力電流と電池電圧の関係を調べた。その結果得られた
電圧−電流曲線を図7に示す。400mA/cm2の電
流を取り出した際も電池電圧は0.7V以上の電圧を維
持しており、本実施例により得られた燃料電池が優れた
高出力特性を示すことがわかった。以上のように、本発
明によるプロトン伝導体を用いることにより、優れた特
性の燃料電池が得られることがわかった。
【0037】なお、上記の実施例においては、スルホン
基を側鎖に持つ重合体として、スルホン化したポリイソ
プレン、スルホン化したスチレン−エチレン−ブチレン
−スチレンブロック共重合体などを用いた例についての
み説明したが、ブタジエン−スチレン共重合体などの実
施例では説明しなかった他の重合体をスルホン化したも
のを用いた場合も同様の効果が得られることはいうまで
もなく、本発明はスルホン基を側鎖に持つ重合体として
これら実施例に挙げたものに限定されるものではない。
また、実施例においては、ブレーンステッド酸としてリ
ン酸、過塩素酸などを用いたものについてのみ説明した
が、その他ホウ酸、ケイ酸あるいはこれらのブレーンス
テッド酸を複数種用いた場合も同様の効果が得られるこ
ともいうまでもなく、本発明はブレーンステッド酸とし
てこれら実施例に挙げたブレーンステッド酸にのみ限定
されるものではない。また、実施例においては、プロト
ン伝導体を用いた電気化学素子として、エレクトロクロ
ミック表示素子、および燃料電池について説明したが、
その他pHセンサー、電気二重層コンデンサなどの実施
例では説明しなかった電気化学素子を構成することがで
きることもいうまでもなく、本発明は電気化学素子とし
てこれら実施例に挙げたものに限定されるものではな
い。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プロトン
伝導性に優れ、かつ乾燥雰囲気下でのプロトン伝導性の
低下のないプロトン伝導体を得ることができる。本発明
のプロトン伝導体を用いることにより、優れた特性の電
気化学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例ならびに比較例におけるプロト
ン伝導体のイオン伝導度を示した図である。
【図2】本発明の実施例ならびに比較例におけるプロト
ン伝導体のイオン伝導度を示した図である。
【図3】本発明の実施例ならびに比較例におけるプロト
ン伝導体のイオン伝導度を示した図である。
【図4】本発明の実施例におけるエレクトロクロミック
表示素子の電極構成を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例におけるエレクトロクロミック
表示素子の縦断面図である。
【図6】本発明の実施例における酸水素燃料電池素子の
縦断面図である。
【図7】本発明の実施例における酸水素燃料電池の特性
を示した電流−電圧曲線である。
【符号の説明】
1、5 ガラス基板 2、6 透明電極層(ITO層) 3、7 酸化タングステン薄膜 4 表示極 8 対極 9 電解質層 10 封止樹脂 11、12リード端子 20 燃料極 21 酸素極 22 電解質層 23 H2ガス導入孔 24 燃料室 25 H2ガス排出孔 26 O2ガス導入孔 27 酸素室 28 O2ガス排出孔 31、32 締め付けロッド 33 H2Oドレイン 34 負極端子 35 正極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 努 大阪府大阪狭山市大野台2丁目7番1号 (72)発明者 辰巳砂 昌弘 大阪府堺市丈六445番31 (72)発明者 竹内 安正 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 別所 啓一 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体
    とする化合物、およびスルホン基を側鎖に持つ重合体よ
    りなることを特徴とするプロトン伝導体。
  2. 【請求項2】 酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体
    とする化合物が、ゾル−ゲル法により合成されたもので
    ある請求項1記載のプロトン伝導体。
  3. 【請求項3】 ゾル−ゲル法により合成された酸化ケイ
    素とブレーンステッド酸を主体とする化合物が、100
    ℃以上200℃以下の温度で加熱される請求項2記載の
    プロトン伝導体。
  4. 【請求項4】 ブレーンステッド酸が、リン酸またはそ
    の誘導体である請求項1記載のプロトン伝導体。
  5. 【請求項5】 酸化ケイ素とブレーンステッド酸を主体
    とする化合物が、リン酸とシリコンアルコキシドを含む
    ゾルより合成されたものであり、前記ゾルに含まれるリ
    ン酸のシリコンアルコキシドに対する混合比が、モル比
    で0.5以下である請求項1記載のプロトン伝導体。
  6. 【請求項6】 ブレーンステッド酸が、過塩素酸または
    その誘導体である請求項1記載のプロトン伝導体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のプロト
    ン伝導体を用いた電気化学素子。
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