JPH1068181A - 構造用パネル及び建物の防湿構造 - Google Patents
構造用パネル及び建物の防湿構造Info
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- JPH1068181A JPH1068181A JP8244063A JP24406396A JPH1068181A JP H1068181 A JPH1068181 A JP H1068181A JP 8244063 A JP8244063 A JP 8244063A JP 24406396 A JP24406396 A JP 24406396A JP H1068181 A JPH1068181 A JP H1068181A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 環境変化に拘わらずパネル内部に結露するこ
とがなく、十分な躯体強度を発揮することが出来る構造
用パネルおよび建物の防湿構造を提供する。 【解決手段】 建物の躯体構造を構成するパネルであっ
て、枠組(10)の室外側に貼設された構造用面材(1
1)と、構造用面材(11)との間に換気空間(A)を
形成して枠組(10)内に設置された断熱材(12)
と、枠組(10)の室内側に張設された室内側防湿シー
ト(13)と、構造用面材(11)の室外側に付設され
て構造用面材(11)との間に通気空間(B)を形成す
る防湿スペーサ(15)とを備え、構造用面材(11)
には、通気空間(B)と換気空間(A)とを連通させる
複数の円形換気孔(11A)が形成されると共に、防湿
スペーサ(15)は、構造用面材(11)への固定片を
有する波形または柵形断面のスペーサ部(15B)と、
これと一体または別体に形成されてその室外側に付設さ
れる板状またはシート状の防湿部(15C)とで構成さ
れる。
とがなく、十分な躯体強度を発揮することが出来る構造
用パネルおよび建物の防湿構造を提供する。 【解決手段】 建物の躯体構造を構成するパネルであっ
て、枠組(10)の室外側に貼設された構造用面材(1
1)と、構造用面材(11)との間に換気空間(A)を
形成して枠組(10)内に設置された断熱材(12)
と、枠組(10)の室内側に張設された室内側防湿シー
ト(13)と、構造用面材(11)の室外側に付設され
て構造用面材(11)との間に通気空間(B)を形成す
る防湿スペーサ(15)とを備え、構造用面材(11)
には、通気空間(B)と換気空間(A)とを連通させる
複数の円形換気孔(11A)が形成されると共に、防湿
スペーサ(15)は、構造用面材(11)への固定片を
有する波形または柵形断面のスペーサ部(15B)と、
これと一体または別体に形成されてその室外側に付設さ
れる板状またはシート状の防湿部(15C)とで構成さ
れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造用パネルに関
するものであり、詳しくは、冬季、夏季を通じて温度や
湿度の環境変化に拘らずパネル内部に結露することがな
く、断熱材の劣化や木材の腐朽を防止して躯体の耐久性
を向上することが出来、かつ、十分な躯体強度を発揮す
ることが出来る構造用パネル及び当該パネルを使用した
建物の防湿構造に関するものである。なお、以下の説明
において、「構造用パネル」は適宜「パネル」と略称す
る。
するものであり、詳しくは、冬季、夏季を通じて温度や
湿度の環境変化に拘らずパネル内部に結露することがな
く、断熱材の劣化や木材の腐朽を防止して躯体の耐久性
を向上することが出来、かつ、十分な躯体強度を発揮す
ることが出来る構造用パネル及び当該パネルを使用した
建物の防湿構造に関するものである。なお、以下の説明
において、「構造用パネル」は適宜「パネル」と略称す
る。
【0002】
【従来の技術】住宅等の建物においては、居住性の向上
および省エネルギーの観点から、近年、躯体の高気密化
および高断熱化が図られている。この種の躯体構造にお
いて、室外側に透湿抵抗値の大きな構造用面材が配置さ
れ、室内側に吸湿性の大きな繊維系断熱材が配置される
場合、躯体内部には湿気が長期間に亘って滞留し易い。
そして、この様な状態では、冬季の寒冷時や夏季の室内
冷房時に躯体内部に結露が発生することがあり、断熱材
の劣化や構造用面材の腐朽を招いて躯体の耐久性が低下
する虞れがある。
および省エネルギーの観点から、近年、躯体の高気密化
および高断熱化が図られている。この種の躯体構造にお
いて、室外側に透湿抵抗値の大きな構造用面材が配置さ
れ、室内側に吸湿性の大きな繊維系断熱材が配置される
場合、躯体内部には湿気が長期間に亘って滞留し易い。
そして、この様な状態では、冬季の寒冷時や夏季の室内
冷房時に躯体内部に結露が発生することがあり、断熱材
の劣化や構造用面材の腐朽を招いて躯体の耐久性が低下
する虞れがある。
【0003】そこで、躯体内部の結露を未然に防止する
ため、室外側に位置する構造用面材と室内側に位置する
断熱材との間に通気空間を形成し、当該通気空間に外気
を流通させて湿気を外部に排出する様に構成した種々の
通気層工法が提案されている(特開平3−137335
号、特開平7−259203号、実公平7−12488
号の各公報参照)。特開平3−137335号公報に記
載の通気層工法においては、構造用面材(外装下地材)
の上下の周縁の内面に、通気空間(内壁空間部)と連通
する多数の通気溝が形成され、各通気溝を介して各通気
空間を外気が流通する様に構成されている。また、特開
平7−259203号、実公平7−12488号の各公
報に記載の通気層工法においては、構造用面材の上下の
端部に複数の欠込通孔または空気取入欠込が形成され、
各欠込通孔または空気取入欠込を介して各通気空間(空
気層)を外気が流通する様に構成されている。
ため、室外側に位置する構造用面材と室内側に位置する
断熱材との間に通気空間を形成し、当該通気空間に外気
を流通させて湿気を外部に排出する様に構成した種々の
通気層工法が提案されている(特開平3−137335
号、特開平7−259203号、実公平7−12488
号の各公報参照)。特開平3−137335号公報に記
載の通気層工法においては、構造用面材(外装下地材)
の上下の周縁の内面に、通気空間(内壁空間部)と連通
する多数の通気溝が形成され、各通気溝を介して各通気
空間を外気が流通する様に構成されている。また、特開
平7−259203号、実公平7−12488号の各公
報に記載の通気層工法においては、構造用面材の上下の
端部に複数の欠込通孔または空気取入欠込が形成され、
各欠込通孔または空気取入欠込を介して各通気空間(空
気層)を外気が流通する様に構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の通気
層工法においては、応力集中が起き易い形状の通気溝、
欠込通孔、空気取入欠込などが構造用面材の上下の周縁
に形成されているため、躯体の強度不足が懸念される。
また、躯体の強度を考慮して通気溝などの数を減少し、
その開口断面積を小さくした場合には、外気の流通量を
十分に確保することが出来なくなり、その結果、躯体内
部の結露を未然に防止するという初期の目的を達成でき
ない虞もある。
層工法においては、応力集中が起き易い形状の通気溝、
欠込通孔、空気取入欠込などが構造用面材の上下の周縁
に形成されているため、躯体の強度不足が懸念される。
また、躯体の強度を考慮して通気溝などの数を減少し、
その開口断面積を小さくした場合には、外気の流通量を
十分に確保することが出来なくなり、その結果、躯体内
部の結露を未然に防止するという初期の目的を達成でき
ない虞もある。
【0005】さらに、従来の通気層工法においては、単
に外気が通気空間内を流通するに過ぎないため、高温多
湿の夏季に室内が外気温より低く冷房された場合には、
外気と共に通気空間から断熱材中に進入した湿気が室内
側から冷却されて結露する虞がある。本来、建物の高気
密および高断熱化は寒冷地を対象にした技術であり、従
来の通気層工法による断熱防湿構造は、冬季、夏季を通
じて満足し得る構造ではない。
に外気が通気空間内を流通するに過ぎないため、高温多
湿の夏季に室内が外気温より低く冷房された場合には、
外気と共に通気空間から断熱材中に進入した湿気が室内
側から冷却されて結露する虞がある。本来、建物の高気
密および高断熱化は寒冷地を対象にした技術であり、従
来の通気層工法による断熱防湿構造は、冬季、夏季を通
じて満足し得る構造ではない。
【0006】高温多湿の夏季において躯体内部に結露が
生じることは、18°C以上の温度、80%以上の湿度
で繁殖が活発化する腐朽菌によって躯体の木材が腐朽す
ることを意味し、建物の耐久性に大きな影響を与える要
因である。従って、冬季、夏季を通じて躯体内部の結露
を未然に防止することは、2×4の枠組工法を含め、耐
震強度を考慮して構造用面材を室外側に配置する躯体構
造が増加している昨今の状況において、重要な課題であ
る。
生じることは、18°C以上の温度、80%以上の湿度
で繁殖が活発化する腐朽菌によって躯体の木材が腐朽す
ることを意味し、建物の耐久性に大きな影響を与える要
因である。従って、冬季、夏季を通じて躯体内部の結露
を未然に防止することは、2×4の枠組工法を含め、耐
震強度を考慮して構造用面材を室外側に配置する躯体構
造が増加している昨今の状況において、重要な課題であ
る。
【0007】本発明は、前記の種々の実情に鑑みなされ
たものであり、その目的は、冬季、夏季を通じて温度や
湿度の環境変化に拘わらずパネル内部に結露することが
なく、断熱材の劣化や木材の腐朽を防止して躯体の耐久
性を向上することが出来、かつ、十分な躯体強度を発揮
することが出来る構造用パネルおよび当該パネルを使用
した建物の防湿構造を提供することにある。
たものであり、その目的は、冬季、夏季を通じて温度や
湿度の環境変化に拘わらずパネル内部に結露することが
なく、断熱材の劣化や木材の腐朽を防止して躯体の耐久
性を向上することが出来、かつ、十分な躯体強度を発揮
することが出来る構造用パネルおよび当該パネルを使用
した建物の防湿構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成する手
段として、本発明に係る構造用パネルは、建物の躯体構
造を構成するパネルであって、縦枠および横枠により方
形に組まれた枠組と、当該枠組の室外側に貼設された構
造用面材と、当該構造用面材との間に換気空間を形成し
て前記枠組内の室内側に設置された断熱材と、前記枠組
の室内側に張設されて前記断熱材を覆う室内側防湿シー
トと、前記構造用面材の室外側に付設されて当該構造用
面材との間に通気空間を形成する防湿スペーサとを備え
て成り、前記構造用面材には、その両側の通気空間と換
気空間とを連通させる複数の円形換気孔が形成されると
共に、前記防湿スペーサは、前記構造用面材への固定片
を有する波形または柵形断面のスペーサ部と、当該スペ
ーサ部と一体または別体に形成されてスペーサ部の室外
側に付設される板状またはシート状の防湿部とで構成さ
れていることを特徴とする。
段として、本発明に係る構造用パネルは、建物の躯体構
造を構成するパネルであって、縦枠および横枠により方
形に組まれた枠組と、当該枠組の室外側に貼設された構
造用面材と、当該構造用面材との間に換気空間を形成し
て前記枠組内の室内側に設置された断熱材と、前記枠組
の室内側に張設されて前記断熱材を覆う室内側防湿シー
トと、前記構造用面材の室外側に付設されて当該構造用
面材との間に通気空間を形成する防湿スペーサとを備え
て成り、前記構造用面材には、その両側の通気空間と換
気空間とを連通させる複数の円形換気孔が形成されると
共に、前記防湿スペーサは、前記構造用面材への固定片
を有する波形または柵形断面のスペーサ部と、当該スペ
ーサ部と一体または別体に形成されてスペーサ部の室外
側に付設される板状またはシート状の防湿部とで構成さ
れていることを特徴とする。
【0009】前記の構造用パネルにおいて、構造用面材
の室外側には防湿スペーサを固定し且つ外装材を貼設す
るための胴縁が配設され、室内側防湿シート上には内装
下地材を貼設するための胴縁が配設されているのが好ま
しい。
の室外側には防湿スペーサを固定し且つ外装材を貼設す
るための胴縁が配設され、室内側防湿シート上には内装
下地材を貼設するための胴縁が配設されているのが好ま
しい。
【0010】本発明に係る建物の防湿構造は、前記の構
造用パネルを使用して躯体が構成され、各構造用パネル
内の通気空間が相互に連通され且つ床下空間および天井
裏空間に連通されることにより建物の外周に遮蔽空間が
形成されて成り、前記床下空間および天井裏空間を外気
と連通、遮断可能なダンパ装置と、前記遮蔽空間内を除
湿可能な除湿装置とが付設されていることを特徴とす
る。
造用パネルを使用して躯体が構成され、各構造用パネル
内の通気空間が相互に連通され且つ床下空間および天井
裏空間に連通されることにより建物の外周に遮蔽空間が
形成されて成り、前記床下空間および天井裏空間を外気
と連通、遮断可能なダンパ装置と、前記遮蔽空間内を除
湿可能な除湿装置とが付設されていることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る構造用パネル及び当該構造用パネルを使用
した建物の防湿構造を説明する。図1は枠組工法に対応
したパネルを一部破断して示す斜視図、図2は同パネル
の横断面図、図3は同パネルの構造用面材に形成される
円形換気孔の異なる配置例を示す正面図、図4は同パネ
ルの防湿スペーサをその変形例と共に示す横断面図、図
5は軸組工法に対応したパネルの横断面図、図6は建物
の防湿構造を模式的に示す縦断面図である。
施形態に係る構造用パネル及び当該構造用パネルを使用
した建物の防湿構造を説明する。図1は枠組工法に対応
したパネルを一部破断して示す斜視図、図2は同パネル
の横断面図、図3は同パネルの構造用面材に形成される
円形換気孔の異なる配置例を示す正面図、図4は同パネ
ルの防湿スペーサをその変形例と共に示す横断面図、図
5は軸組工法に対応したパネルの横断面図、図6は建物
の防湿構造を模式的に示す縦断面図である。
【0012】先ず、本発明のパネルについて説明する。
図1、図2に示すパネルは、2×4の枠組工法による建
物の躯体構造を成すパネル(1)であって、縦枠(10
A)および横枠(10B)により方形に組まれた枠組
(10)と、枠組(10)の室外側に貼設された構造用
面材(11)と、構造用面材(11)との間に換気空間
(A)を形成して枠組(10)内の室内側に設置された
断熱材(12)と、枠組(10)の室内側に張設されて
断熱材(12)を覆う室内側防湿シート(13)と、構
造用面材(11)の室外側に付設されて構造用面材(1
1)との間に通気空間(B)を形成する防湿スペーサ
(15)とを備えている。構造用面材(11)には、そ
の両側の通気空間(B)と換気空間(A)とを連通させ
る複数の円形換気孔(11A)が形成されている(図3
参照)。また、防湿スペーサ(15)は、構造用面材
(11)への固定片(15A)を有する波形または柵形
断面のスペーサ部(15B)と、スペーサ部(15B)
と一体または別体に形成されてスペーサ部(15B)の
室外側に付設される板状またはシート状の防湿部(15
C)とで構成されている。そして、構造用面材(11)
の室外側には防湿スペーサ(15)を固定し且つ外装材
(21)を貼設するための胴縁(16)が配設され、室
内側防湿シート(13)上には内装下地材(22)を貼
設するための胴縁(17)が配設されている。
図1、図2に示すパネルは、2×4の枠組工法による建
物の躯体構造を成すパネル(1)であって、縦枠(10
A)および横枠(10B)により方形に組まれた枠組
(10)と、枠組(10)の室外側に貼設された構造用
面材(11)と、構造用面材(11)との間に換気空間
(A)を形成して枠組(10)内の室内側に設置された
断熱材(12)と、枠組(10)の室内側に張設されて
断熱材(12)を覆う室内側防湿シート(13)と、構
造用面材(11)の室外側に付設されて構造用面材(1
1)との間に通気空間(B)を形成する防湿スペーサ
(15)とを備えている。構造用面材(11)には、そ
の両側の通気空間(B)と換気空間(A)とを連通させ
る複数の円形換気孔(11A)が形成されている(図3
参照)。また、防湿スペーサ(15)は、構造用面材
(11)への固定片(15A)を有する波形または柵形
断面のスペーサ部(15B)と、スペーサ部(15B)
と一体または別体に形成されてスペーサ部(15B)の
室外側に付設される板状またはシート状の防湿部(15
C)とで構成されている。そして、構造用面材(11)
の室外側には防湿スペーサ(15)を固定し且つ外装材
(21)を貼設するための胴縁(16)が配設され、室
内側防湿シート(13)上には内装下地材(22)を貼
設するための胴縁(17)が配設されている。
【0013】枠組(10)は、施工部位の幅および高さ
に応じ、約900mmの幅で約1800〜2700mm
の高さに枠組みされる。枠組(10)の左右の縦枠(1
0A)、(10A)間には、縦枠補強材(10C)が適
宜配設されている。なお、上下の横枠(10B)、(1
0B)間には、横枠補強材が必要に応じて適宜配設され
る。枠組(10)の各構成部材には、木材や集成材によ
って作製された角材が使用される。角材の長手方向に直
交する断面寸法は、建築基準法の壁倍率の規定および各
種の枠組材の規定に基づき、例えば、2×4インチ、2
×6インチ等に設定される。なお、軸組工法に対応した
パネルにあっては、角材の断面寸法は、30×40mm
以上に設定される。
に応じ、約900mmの幅で約1800〜2700mm
の高さに枠組みされる。枠組(10)の左右の縦枠(1
0A)、(10A)間には、縦枠補強材(10C)が適
宜配設されている。なお、上下の横枠(10B)、(1
0B)間には、横枠補強材が必要に応じて適宜配設され
る。枠組(10)の各構成部材には、木材や集成材によ
って作製された角材が使用される。角材の長手方向に直
交する断面寸法は、建築基準法の壁倍率の規定および各
種の枠組材の規定に基づき、例えば、2×4インチ、2
×6インチ等に設定される。なお、軸組工法に対応した
パネルにあっては、角材の断面寸法は、30×40mm
以上に設定される。
【0014】構造用面材(11)としては、7.5〜1
2mm程度の厚さの構造用合板が一般に使用されるが、
これと同等以上の強度等の要求性能を有する限り、金
属、樹脂、無機質などの各種の材料から成る単板、又は
これらの複合板を使用してもよい。そして、この構造用
面材(11)は、所定の施工基準に基づき、釘打ち又は
螺子止めによって枠組(10)の室外側に貼設される。
なお、構造用面材(11)の縦横の寸法は、枠組(1
0)の縦横の寸法と同一としてもよく、また、枠組(1
0)の周辺から若干外方に突出する大き目の寸法とし
て、所謂、耳付き状の端部取合い形状としてもよい。こ
の場合、耳の突出長は50mm程度以内とする。
2mm程度の厚さの構造用合板が一般に使用されるが、
これと同等以上の強度等の要求性能を有する限り、金
属、樹脂、無機質などの各種の材料から成る単板、又は
これらの複合板を使用してもよい。そして、この構造用
面材(11)は、所定の施工基準に基づき、釘打ち又は
螺子止めによって枠組(10)の室外側に貼設される。
なお、構造用面材(11)の縦横の寸法は、枠組(1
0)の縦横の寸法と同一としてもよく、また、枠組(1
0)の周辺から若干外方に突出する大き目の寸法とし
て、所謂、耳付き状の端部取合い形状としてもよい。こ
の場合、耳の突出長は50mm程度以内とする。
【0015】図3に示す様に、構造用面材(11)に
は、縦枠補強材(10C)によって仕切られた枠組(1
0)内の各換気空間(A)に対応して、前述の円形換気
孔(11A)がそれぞれ複数個形成されている。各円形
換気孔(11A)は、図3の(a)、(b)に示す様
に、横枠(10B)、(10B)に沿って一列または千
鳥状に配置してもよく、あるいは、構造用面材(11)
の全面に均一に配置してもよい。各円形換気孔(11
A)の直径は、3〜20mmの範囲を目安とし、好まし
くは、10mm程度とする。この場合、各円形換気孔
(11A)は、その直径の3倍以上の距離を開けて配置
するのが好ましい。また、各円形換気孔(11A)の総
開口面積は、構造用面材(11)との面積比率で1〜1
0%の範囲を目安とし、好ましくは、1〜5%程度とす
る。
は、縦枠補強材(10C)によって仕切られた枠組(1
0)内の各換気空間(A)に対応して、前述の円形換気
孔(11A)がそれぞれ複数個形成されている。各円形
換気孔(11A)は、図3の(a)、(b)に示す様
に、横枠(10B)、(10B)に沿って一列または千
鳥状に配置してもよく、あるいは、構造用面材(11)
の全面に均一に配置してもよい。各円形換気孔(11
A)の直径は、3〜20mmの範囲を目安とし、好まし
くは、10mm程度とする。この場合、各円形換気孔
(11A)は、その直径の3倍以上の距離を開けて配置
するのが好ましい。また、各円形換気孔(11A)の総
開口面積は、構造用面材(11)との面積比率で1〜1
0%の範囲を目安とし、好ましくは、1〜5%程度とす
る。
【0016】断熱材(12)としては、発泡ポリスチレ
ン、発泡ウレタン等の合成樹脂発泡断熱材の他、グラス
ウール等の繊維系断熱材を採用することが出来るが、合
成樹脂発泡断熱材は、繊維系断熱材に較べて透水性(保
水性)が低いので好ましい。本実施形態のパネル(1)
では、外面に複数の突起(12A)を有する略板状に形
成された独立気泡の発泡ポリスチレン、発泡ウレタン等
により断熱材(12)が構成されている。この断熱材
(12)は、枠組(10)内の縦枠補強材(10C)に
よって仕切られた各枠内に嵌込まれる長方形の平面形状
を有し、外面側の各突起(12A)が構造用面材(1
1)に当接することにより、構造用面材(11)との間
に換気空間(A)を形成している。換気空間(A)の断
面厚み、すなわち、断熱材(12)の外面と構造用面材
(11)との間の間隙は、パネル(1)が使用される地
域の断熱性能条件および断熱材(12)の種類にもよる
が、通常、10〜50mmの範囲に設定される。
ン、発泡ウレタン等の合成樹脂発泡断熱材の他、グラス
ウール等の繊維系断熱材を採用することが出来るが、合
成樹脂発泡断熱材は、繊維系断熱材に較べて透水性(保
水性)が低いので好ましい。本実施形態のパネル(1)
では、外面に複数の突起(12A)を有する略板状に形
成された独立気泡の発泡ポリスチレン、発泡ウレタン等
により断熱材(12)が構成されている。この断熱材
(12)は、枠組(10)内の縦枠補強材(10C)に
よって仕切られた各枠内に嵌込まれる長方形の平面形状
を有し、外面側の各突起(12A)が構造用面材(1
1)に当接することにより、構造用面材(11)との間
に換気空間(A)を形成している。換気空間(A)の断
面厚み、すなわち、断熱材(12)の外面と構造用面材
(11)との間の間隙は、パネル(1)が使用される地
域の断熱性能条件および断熱材(12)の種類にもよる
が、通常、10〜50mmの範囲に設定される。
【0017】なお、前記断熱材(12)の突起(12
A)は、断熱材(12)の外面に一体に成形してもよ
く、あるいは、別体に成形して断熱材(12)の外面に
接着してもよい。突起(12A)の断面形状は、円形で
も矩形でも自由に選択することが出来る。また、突起
(12A)に代えて上下方向に延びる複数のリブを断熱
材(12)に形成してもよい。
A)は、断熱材(12)の外面に一体に成形してもよ
く、あるいは、別体に成形して断熱材(12)の外面に
接着してもよい。突起(12A)の断面形状は、円形で
も矩形でも自由に選択することが出来る。また、突起
(12A)に代えて上下方向に延びる複数のリブを断熱
材(12)に形成してもよい。
【0018】また、断熱材(12)が突起のない平板状
に形成されている場合や、繊維系の断熱材である場合に
は、断熱材(12)と構造用面材(11)との間にスペ
ーサを介設して換気空間(A)を形成する。スペーサと
しては、適宜の断面形状を有する金属ネットや、水平断
面が波形に形成された金属製または樹脂製の波板などを
使用することが出来る。
に形成されている場合や、繊維系の断熱材である場合に
は、断熱材(12)と構造用面材(11)との間にスペ
ーサを介設して換気空間(A)を形成する。スペーサと
しては、適宜の断面形状を有する金属ネットや、水平断
面が波形に形成された金属製または樹脂製の波板などを
使用することが出来る。
【0019】室内側防湿シート(13)としては、実質
的に空気中の水蒸気を透過させない非透湿性のシート、
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル等の熱可塑性樹脂から成る厚み0.1〜1.0m
m程度のフィルム又はシートが使用される。本実施形態
のパネル(1)では、室内側防湿シート(13)は、枠
組(10)の室内側に貼設された下地材(18)上に張
設されている。この場合、パネル(1)相互の継ぎ目等
も覆い得る様に、室内側防湿シート(13)は、下地材
(18)の周縁からそれぞれ30〜100mm程度はみ
出す大きさに設定される。
的に空気中の水蒸気を透過させない非透湿性のシート、
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル等の熱可塑性樹脂から成る厚み0.1〜1.0m
m程度のフィルム又はシートが使用される。本実施形態
のパネル(1)では、室内側防湿シート(13)は、枠
組(10)の室内側に貼設された下地材(18)上に張
設されている。この場合、パネル(1)相互の継ぎ目等
も覆い得る様に、室内側防湿シート(13)は、下地材
(18)の周縁からそれぞれ30〜100mm程度はみ
出す大きさに設定される。
【0020】前記下地材(18)としては、厚み2〜6
mm程度の合板、チップ合板またはパーティクルボード
等を使用することが出来る。下地材(18)に対する室
内側防湿シート(13)の張設には、一般に、熱可塑性
樹脂系や合成ゴム系の接着剤が使用されるが、施工性を
高めるためにタッカー針によって張設してもよい。な
お、室内側防湿シート(13)は、下地材(18)を省
略して枠組(10)に直接張設してもよい。また、室内
側防湿シート(13)を下地材(18)に予め接着して
防湿パネルを構成しておいてもよい。
mm程度の合板、チップ合板またはパーティクルボード
等を使用することが出来る。下地材(18)に対する室
内側防湿シート(13)の張設には、一般に、熱可塑性
樹脂系や合成ゴム系の接着剤が使用されるが、施工性を
高めるためにタッカー針によって張設してもよい。な
お、室内側防湿シート(13)は、下地材(18)を省
略して枠組(10)に直接張設してもよい。また、室内
側防湿シート(13)を下地材(18)に予め接着して
防湿パネルを構成しておいてもよい。
【0021】防湿スペーサ(15)は、通常、合成樹脂
により成形される。スペーサ部(15B)が自己形状保
持性能を有し、防湿部(15C)が防湿性能を有する限
り、各種の合成樹脂を採用することが出来る。本実施形
態においては、自己形状保持性能と防湿性能とを兼有す
る合成樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィンの他、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から
成る硬質の合成樹脂が採用され、スペーサ部(15B)
と防湿部(15C)とが図4に示す様に一体に成形され
ている。この場合、スペーサ部(15B)の水平断面
は、図4の(a)に示す通常の波形の他、(b)に示す
三角形の波形、あるいは、(c)に示す柵形などの断面
に成形することが出来る。なお、防湿部(15C)は、
スペーサ部(15B)と別体の防湿シートにて構成し、
防湿スペーサ(15)に対して融着または接着する様に
してもよい。この場合、防湿シートの厚みは0.2〜
1.0mm程度とする。
により成形される。スペーサ部(15B)が自己形状保
持性能を有し、防湿部(15C)が防湿性能を有する限
り、各種の合成樹脂を採用することが出来る。本実施形
態においては、自己形状保持性能と防湿性能とを兼有す
る合成樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィンの他、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から
成る硬質の合成樹脂が採用され、スペーサ部(15B)
と防湿部(15C)とが図4に示す様に一体に成形され
ている。この場合、スペーサ部(15B)の水平断面
は、図4の(a)に示す通常の波形の他、(b)に示す
三角形の波形、あるいは、(c)に示す柵形などの断面
に成形することが出来る。なお、防湿部(15C)は、
スペーサ部(15B)と別体の防湿シートにて構成し、
防湿スペーサ(15)に対して融着または接着する様に
してもよい。この場合、防湿シートの厚みは0.2〜
1.0mm程度とする。
【0022】前記防湿スペーサ(15)と構造用面材
(11)との間に形成される通気空間(B)の断面厚
み、すなわち、防湿部(15C)と構造用面材(11)
の外面との間の間隙は、パネル(1)が使用される地域
の断熱性能条件および断熱材(12)の種類にもよる
が、通常、10〜30mmの範囲に設定される。なお、
スペーサ部(15B)が連続する波形に形成される場合
には、その両側の通気空間(B)を相互に連通する通気
孔を適宜設ける。
(11)との間に形成される通気空間(B)の断面厚
み、すなわち、防湿部(15C)と構造用面材(11)
の外面との間の間隙は、パネル(1)が使用される地域
の断熱性能条件および断熱材(12)の種類にもよる
が、通常、10〜30mmの範囲に設定される。なお、
スペーサ部(15B)が連続する波形に形成される場合
には、その両側の通気空間(B)を相互に連通する通気
孔を適宜設ける。
【0023】前記胴縁(16)、(17)としては、長
手方向に直交する断面寸法が10〜25mm×30〜4
5mmの木材が一般に使用される。各胴縁(16)、
(17)の設置間隔は、それぞれ300〜600mmの
範囲とし、好ましくは450mmとする。本実施形態の
パネル(1)においては、各胴縁(16)、(17)
が、枠組(10)の縦枠(10A)、(10A)及び縦
枠補強材(10C)に重なる位置にそれぞれ配置されて
いる。
手方向に直交する断面寸法が10〜25mm×30〜4
5mmの木材が一般に使用される。各胴縁(16)、
(17)の設置間隔は、それぞれ300〜600mmの
範囲とし、好ましくは450mmとする。本実施形態の
パネル(1)においては、各胴縁(16)、(17)
が、枠組(10)の縦枠(10A)、(10A)及び縦
枠補強材(10C)に重なる位置にそれぞれ配置されて
いる。
【0024】外装材(21)を貼設するための各胴縁
(16)は、防湿スペーサ(15)におけるスペーサ部
(15B)の固定片(15A)の上から釘打ち又は螺子
止めにより構造用面材(11)を通して縦枠(10
A)、(10A)及び縦枠補強材(10C)に固定され
ている。なお、スペーサ部(15B)の固定片(15
A)は、釘打ち又は螺子止めにより予め構造用面材(1
1)に固定しておいてもよい。また、石膏ボード等の内
装下地材(22)を貼設するための各胴縁(17)は、
室内側防湿シート(13)の上から釘打ち又は螺子止め
により下地材(18)を通して縦枠(10A)、(10
A)及び縦枠補強材(10C)に固定されている。
(16)は、防湿スペーサ(15)におけるスペーサ部
(15B)の固定片(15A)の上から釘打ち又は螺子
止めにより構造用面材(11)を通して縦枠(10
A)、(10A)及び縦枠補強材(10C)に固定され
ている。なお、スペーサ部(15B)の固定片(15
A)は、釘打ち又は螺子止めにより予め構造用面材(1
1)に固定しておいてもよい。また、石膏ボード等の内
装下地材(22)を貼設するための各胴縁(17)は、
室内側防湿シート(13)の上から釘打ち又は螺子止め
により下地材(18)を通して縦枠(10A)、(10
A)及び縦枠補強材(10C)に固定されている。
【0025】なお、各胴縁(16)、(17)の固定に
は、各種の補強金具や接着剤を併用してもよい。また、
胴縁(16)、(17)の材質は、防湿スペーサ(1
5)や室内側防湿シート(13)を損傷しない限り、金
属、あるいは、金属、合成樹脂、無機質の複合材などに
変更可能である。
は、各種の補強金具や接着剤を併用してもよい。また、
胴縁(16)、(17)の材質は、防湿スペーサ(1
5)や室内側防湿シート(13)を損傷しない限り、金
属、あるいは、金属、合成樹脂、無機質の複合材などに
変更可能である。
【0026】以上の様に構成された本実施形態のパネル
(1)は、標準化することによって量産化が容易であ
り、コストダウンを図ることが出来る。勿論、現場施工
によって構成することも出来る。そして、このパネル
(1)は、外面側および内面側にそれぞれ胴縁(1
6)、(17)が配設されているため、施工現場への搬
送の際に相互に積み重ねても、防湿スペーサ(15)及
び室内側防湿シート(13)を損傷することがなく、取
扱いが極めて簡単である。また、外面側の胴縁(16)
は外装材(21)に対応し、内面側の胴縁(17)は内
装下地材(22)に対応しているので、建物の躯体の施
工に際しては、外装材(21)及び内装下地材(22)
を迅速に貼設することが出来る。さらに、内装下地材
(22)とパネル(1)との間には、胴縁(17)の厚
みに相当する隙間が確保されるので、当該隙間に屋内配
線や電話線、各種配管などを収容して内装下地材(2
2)を貼設することが出来、電気工事や配管工事などの
付帯工事の手間を低減することが出来る。
(1)は、標準化することによって量産化が容易であ
り、コストダウンを図ることが出来る。勿論、現場施工
によって構成することも出来る。そして、このパネル
(1)は、外面側および内面側にそれぞれ胴縁(1
6)、(17)が配設されているため、施工現場への搬
送の際に相互に積み重ねても、防湿スペーサ(15)及
び室内側防湿シート(13)を損傷することがなく、取
扱いが極めて簡単である。また、外面側の胴縁(16)
は外装材(21)に対応し、内面側の胴縁(17)は内
装下地材(22)に対応しているので、建物の躯体の施
工に際しては、外装材(21)及び内装下地材(22)
を迅速に貼設することが出来る。さらに、内装下地材
(22)とパネル(1)との間には、胴縁(17)の厚
みに相当する隙間が確保されるので、当該隙間に屋内配
線や電話線、各種配管などを収容して内装下地材(2
2)を貼設することが出来、電気工事や配管工事などの
付帯工事の手間を低減することが出来る。
【0027】各パネル(1)が建物の躯体として施工さ
れた場合、防湿スペーサ(15)の防湿部(15C)及
び室内側防湿シート(13)により防湿され、かつ、構
造用面材(11)の各円形換気孔(11A)を介して換
気空間(A)に連通する各通気空間(B)が相互に連続
することにより、建物の躯体内に遮蔽空間を形成し得
る。また、前記の各円形換気孔(11A)は、応力集中
の少ない形状であるため、構造用面材(11)は実質的
に殆ど強度低下することがなく、各パネル(1)は十分
な躯体強度を発揮する。さらに、構造用面材(11)へ
の固定片(15A)を有する防湿スペーサ(15)を採
用したことにより、固定片(15A)を構造用面材(1
1)に固定する胴縁(16)に外装材(21)を貼設す
ることが出来、構造壁(2)の厚みを減少して室内空間
を拡張することも可能となる。
れた場合、防湿スペーサ(15)の防湿部(15C)及
び室内側防湿シート(13)により防湿され、かつ、構
造用面材(11)の各円形換気孔(11A)を介して換
気空間(A)に連通する各通気空間(B)が相互に連続
することにより、建物の躯体内に遮蔽空間を形成し得
る。また、前記の各円形換気孔(11A)は、応力集中
の少ない形状であるため、構造用面材(11)は実質的
に殆ど強度低下することがなく、各パネル(1)は十分
な躯体強度を発揮する。さらに、構造用面材(11)へ
の固定片(15A)を有する防湿スペーサ(15)を採
用したことにより、固定片(15A)を構造用面材(1
1)に固定する胴縁(16)に外装材(21)を貼設す
ることが出来、構造壁(2)の厚みを減少して室内空間
を拡張することも可能となる。
【0028】なお、本発明のパネル(1)は、図5に示
す様に、軸組工法による建物の躯体構造にも適用するこ
とが出来る。この場合、枠組(10)の幅は、柱(2
3)、(23)間に嵌込み得る寸法として構造用面材
(11)及び下地材(18)の幅より狭く設定される。
また、下地材(18)は、柱(23)、(23)間に嵌
込まれた枠組(10)に対して現場施工により貼設され
る。そして、この下地材(18)上に、室内側防湿シー
ト(13)が張設され且つ各胴縁(17)が固定され
る。その際、下地材(18)上には、予め室内側防湿シ
ート(13)を張設して置くのが好ましい。なお、左右
両側の胴縁(17)、(17)は、下地材(18)の左
右両側部に配置されて柱(23)、(23)に固定さ
れ、同様に、左右両側の胴縁(16)、(16)は、構
造用面材(11)の左右両側部に配置されて柱(2
3)、(23)に固定される。
す様に、軸組工法による建物の躯体構造にも適用するこ
とが出来る。この場合、枠組(10)の幅は、柱(2
3)、(23)間に嵌込み得る寸法として構造用面材
(11)及び下地材(18)の幅より狭く設定される。
また、下地材(18)は、柱(23)、(23)間に嵌
込まれた枠組(10)に対して現場施工により貼設され
る。そして、この下地材(18)上に、室内側防湿シー
ト(13)が張設され且つ各胴縁(17)が固定され
る。その際、下地材(18)上には、予め室内側防湿シ
ート(13)を張設して置くのが好ましい。なお、左右
両側の胴縁(17)、(17)は、下地材(18)の左
右両側部に配置されて柱(23)、(23)に固定さ
れ、同様に、左右両側の胴縁(16)、(16)は、構
造用面材(11)の左右両側部に配置されて柱(2
3)、(23)に固定される。
【0029】図5に示した軸組工法に対応するパネル
(1)にあっても、図1、図2に示した枠組工法に対応
するパネル(1)と同様に、建物の躯体の施工に際して
は、外装材(21)を迅速に貼設することが出来、ま
た、電気工事や配管工事などの付帯工事の手間を低減す
ることが出来る。そして、建物の躯体として施工された
場合には、建物の躯体内に遮蔽空間を形成し得ると共
に、十分な躯体強度を発揮する。
(1)にあっても、図1、図2に示した枠組工法に対応
するパネル(1)と同様に、建物の躯体の施工に際して
は、外装材(21)を迅速に貼設することが出来、ま
た、電気工事や配管工事などの付帯工事の手間を低減す
ることが出来る。そして、建物の躯体として施工された
場合には、建物の躯体内に遮蔽空間を形成し得ると共
に、十分な躯体強度を発揮する。
【0030】次に、本発明に係る建物の防湿構造を説明
する。図6に示す様に、建物の防湿構造は、図1、図2
に示したパネル(1)を使用して躯体が構成され、各パ
ネル(1)内の通気空間(B)が相互に連通され且つ床
下空間(C)および天井裏空間(D)に連通されること
により、建物の外周に遮蔽空間が形成されている。そし
て、床下空間(C)および天井裏空間(D)を外気と連
通、遮断可能なダンパ装置(3)と、前記遮蔽空間内を
除湿可能な除湿装置(4)とが付設されている。
する。図6に示す様に、建物の防湿構造は、図1、図2
に示したパネル(1)を使用して躯体が構成され、各パ
ネル(1)内の通気空間(B)が相互に連通され且つ床
下空間(C)および天井裏空間(D)に連通されること
により、建物の外周に遮蔽空間が形成されている。そし
て、床下空間(C)および天井裏空間(D)を外気と連
通、遮断可能なダンパ装置(3)と、前記遮蔽空間内を
除湿可能な除湿装置(4)とが付設されている。
【0031】前記の建物は、枠組工法による二階建て家
屋であり、布基礎(5)上の土台(6)の上に床根太
(7)が設置され、床根太(7)上には一階側の各パネ
ル(1)が立設されている。また、一階側の各パネル
(1)の上には頭繋を介して二階床根太(8)が架設さ
れ、二階床根太(8)上には二階側の各パネル(1)が
立設されている。さらに、二階側の各パネル(1)の上
に頭繋を介して天井根太(9)が架設されることによ
り、概略箱型の躯体が構成されている。そして、一階側
および二階側の各パネル(1)における室外側の各胴縁
(16)に外装材(21)が貼設され、室内側の各胴縁
(17)に内装下地材(22)が貼設されることによ
り、建物の構造壁(2)が構成されている。
屋であり、布基礎(5)上の土台(6)の上に床根太
(7)が設置され、床根太(7)上には一階側の各パネ
ル(1)が立設されている。また、一階側の各パネル
(1)の上には頭繋を介して二階床根太(8)が架設さ
れ、二階床根太(8)上には二階側の各パネル(1)が
立設されている。さらに、二階側の各パネル(1)の上
に頭繋を介して天井根太(9)が架設されることによ
り、概略箱型の躯体が構成されている。そして、一階側
および二階側の各パネル(1)における室外側の各胴縁
(16)に外装材(21)が貼設され、室内側の各胴縁
(17)に内装下地材(22)が貼設されることによ
り、建物の構造壁(2)が構成されている。
【0032】構造壁(2)においては、一階側および二
階側のパネル(1)、(1)内の通気空間(B)、
(B)が上下に連通されている。また、各パネル(1)
の防湿スペーサ(15)の防湿部(15C)は、防湿テ
ープの貼着により上下左右に気密に連結されている。な
お、防湿テープとしては、熱可塑性樹脂系や合成ゴム系
の接着剤が塗布された幅100mm以上のテープを使用
するのが好ましい。一方、各パネル(1)の室内側防湿
シート(13)は、左右にオーバラップして相互に連続
すると共に、二階床根太(8)の周縁に沿って配設され
た補助の防湿シート(24)を介して上下に連続されて
いる。そして、一階側の各パネル(1)の防湿スペーサ
(15)の下部は布基礎(5)まで延長され、これに対
応して外装材(21)も布基礎(5)付近まで貼設され
ている。また、二階側の各パネル(1)の防湿スペーサ
(15)の上部は天井根太(9)の上面まで延長されて
いる。
階側のパネル(1)、(1)内の通気空間(B)、
(B)が上下に連通されている。また、各パネル(1)
の防湿スペーサ(15)の防湿部(15C)は、防湿テ
ープの貼着により上下左右に気密に連結されている。な
お、防湿テープとしては、熱可塑性樹脂系や合成ゴム系
の接着剤が塗布された幅100mm以上のテープを使用
するのが好ましい。一方、各パネル(1)の室内側防湿
シート(13)は、左右にオーバラップして相互に連続
すると共に、二階床根太(8)の周縁に沿って配設され
た補助の防湿シート(24)を介して上下に連続されて
いる。そして、一階側の各パネル(1)の防湿スペーサ
(15)の下部は布基礎(5)まで延長され、これに対
応して外装材(21)も布基礎(5)付近まで貼設され
ている。また、二階側の各パネル(1)の防湿スペーサ
(15)の上部は天井根太(9)の上面まで延長されて
いる。
【0033】布基礎(5)には、床根太(7)の下方の
床下空間(C)を外気に連通する床下換気口(5A)が
形成されている。また、土台(6)は、布基礎(5)と
の間に隙間を形成すべく多数のスペーサを介して布基礎
(5)上に設置されている。これにより、各パネル
(1)内の通気空間(B)と床下空間(C)とを連通す
る通気路(E)が形成されている。
床下空間(C)を外気に連通する床下換気口(5A)が
形成されている。また、土台(6)は、布基礎(5)と
の間に隙間を形成すべく多数のスペーサを介して布基礎
(5)上に設置されている。これにより、各パネル
(1)内の通気空間(B)と床下空間(C)とを連通す
る通気路(E)が形成されている。
【0034】床根太(7)は、相互に直交する複数の根
太および胴差の両面に面材が貼設されて成り、格子状に
区画された各空間内には、前記断熱材(12)と略同様
に構成され断熱材(71)が室内側に寄せて配設されて
いる。この床根太(7)の上面には、防湿シート(7
2)が張設され、その端部は一階側の各パネル(1)の
室内側防湿シート(13)に連続されている。なお、二
階床根太(8)も床根太(7)と略同様に構成され、そ
の上面に張設された防湿シート(81)の端部は、二階
側の各パネル(1)の室内側防湿シート(13)に連続
されている。
太および胴差の両面に面材が貼設されて成り、格子状に
区画された各空間内には、前記断熱材(12)と略同様
に構成され断熱材(71)が室内側に寄せて配設されて
いる。この床根太(7)の上面には、防湿シート(7
2)が張設され、その端部は一階側の各パネル(1)の
室内側防湿シート(13)に連続されている。なお、二
階床根太(8)も床根太(7)と略同様に構成され、そ
の上面に張設された防湿シート(81)の端部は、二階
側の各パネル(1)の室内側防湿シート(13)に連続
されている。
【0035】天井根太(9)も、相互に直交する複数の
根太およびころび止めの両面に面材が貼設されて成り、
格子状に区画された各空間内には、前記断熱材(12)
と略同様に構成された断熱材(91)が室内側に寄せて
配設されている。そして、断熱材(91)の室外側には
前記の天井裏空間(D)が形成され、この天井裏空間
(D)は、通気路(F)を介して二階側の各パネル
(1)における防湿スペーサ(15)の上端部の通気空
間(B)に連通している。また、天井根太(9)の上面
および下面には、防湿シート(92)、(93)がそれ
ぞれ張設され、防湿シート(92)の端部は二階側の各
パネル(1)における防湿スペーサ(15)の防湿部
(15C)に連続され、防湿シート(93)の端部は二
階側の各パネル(1)の室内側防湿シート(13)に連
続されている。
根太およびころび止めの両面に面材が貼設されて成り、
格子状に区画された各空間内には、前記断熱材(12)
と略同様に構成された断熱材(91)が室内側に寄せて
配設されている。そして、断熱材(91)の室外側には
前記の天井裏空間(D)が形成され、この天井裏空間
(D)は、通気路(F)を介して二階側の各パネル
(1)における防湿スペーサ(15)の上端部の通気空
間(B)に連通している。また、天井根太(9)の上面
および下面には、防湿シート(92)、(93)がそれ
ぞれ張設され、防湿シート(92)の端部は二階側の各
パネル(1)における防湿スペーサ(15)の防湿部
(15C)に連続され、防湿シート(93)の端部は二
階側の各パネル(1)の室内側防湿シート(13)に連
続されている。
【0036】すなわち、図6に示す建物においては、構
造壁(2)を構成する各パネル(1)内の通気空間
(B)が通気路(E)を介して床下空間(C)に連通し
且つ通気路(F)を介して天井裏空間(D)に連通する
と共に、これらの空間が防湿スペーサ(15)の防湿部
(15C)に連続する防湿シート(92)と、室内側防
湿シート(13)に連続する防湿シート(72)、防湿
シート(93)等により防湿されることにより、建物の
躯体内に遮蔽空間が形成される。なお、天井根太(9)
と屋根との間の小屋裏空間(G)は、妻側に設けられた
通風口などの通気空間を介して大気に開放されている。
造壁(2)を構成する各パネル(1)内の通気空間
(B)が通気路(E)を介して床下空間(C)に連通し
且つ通気路(F)を介して天井裏空間(D)に連通する
と共に、これらの空間が防湿スペーサ(15)の防湿部
(15C)に連続する防湿シート(92)と、室内側防
湿シート(13)に連続する防湿シート(72)、防湿
シート(93)等により防湿されることにより、建物の
躯体内に遮蔽空間が形成される。なお、天井根太(9)
と屋根との間の小屋裏空間(G)は、妻側に設けられた
通風口などの通気空間を介して大気に開放されている。
【0037】前記ダンパ装置(3)は、布基礎(5)に
形成された床下換気口(5A)に設置されて床下空間
(C)を外気と連通、遮断可能なダンパ(31)と、天
井根太(9)の上面に設置されて天井裏空間(D)を小
屋裏空間(G)の外気と連通、遮断可能なダンパ(3
2)とを備えている。
形成された床下換気口(5A)に設置されて床下空間
(C)を外気と連通、遮断可能なダンパ(31)と、天
井根太(9)の上面に設置されて天井裏空間(D)を小
屋裏空間(G)の外気と連通、遮断可能なダンパ(3
2)とを備えている。
【0038】除湿装置(4)は、床下空間(C)、天井
裏空間(D)、通気空間(B)及び換気空間(A)など
の遮蔽空間の容積に応じて選択する必要があり、例え
ば、100m2 程度の延床面積を有する建物の場合は、
50〜500cc/hr程度の除湿能力を備えた適宜の
型式の装置が使用される。除湿装置(4)は、例えば、
床下空間(C)内に設置され、その排水路は床下空間
(C)から屋外に至る様に配設される。なお、遮蔽空間
を除湿し得る限り、除湿装置(4)は、建物の外部など
何れの場所に設置されていてもよい。
裏空間(D)、通気空間(B)及び換気空間(A)など
の遮蔽空間の容積に応じて選択する必要があり、例え
ば、100m2 程度の延床面積を有する建物の場合は、
50〜500cc/hr程度の除湿能力を備えた適宜の
型式の装置が使用される。除湿装置(4)は、例えば、
床下空間(C)内に設置され、その排水路は床下空間
(C)から屋外に至る様に配設される。なお、遮蔽空間
を除湿し得る限り、除湿装置(4)は、建物の外部など
何れの場所に設置されていてもよい。
【0039】前記ダンパ装置(3)におけるダンパ(3
1)、(32)の開閉操作を行うエアシリンダー又はギ
ヤードモータ等の駆動および除湿装置(4)の運転は、
別途設けられた温度計と湿度計の検出信号に基づき、時
計システムや演算手段を含むプログラムコントローラー
等の制御装置によって制御される。なお、温度計と湿度
計は、パネル(1)内の通気空間(B)、建物の室外お
よび室内に設置される。
1)、(32)の開閉操作を行うエアシリンダー又はギ
ヤードモータ等の駆動および除湿装置(4)の運転は、
別途設けられた温度計と湿度計の検出信号に基づき、時
計システムや演算手段を含むプログラムコントローラー
等の制御装置によって制御される。なお、温度計と湿度
計は、パネル(1)内の通気空間(B)、建物の室外お
よび室内に設置される。
【0040】以上の様に構成された本実施形態の建物の
防湿構造においては、構造壁(2)を構成する各パネル
(1)内の通気空間(B)が床下空間(C)及び天井裏
空間(D)に連通し、これらの空間が防湿スペーサ(1
5)の防湿部(15C)、防湿シート(92)、室内側
防湿シート(13)、防湿シート(72)、防湿シート
(93)等により防湿されることにより、建物の躯体内
に遮蔽空間が形成されている。そして、この遮蔽空間
は、布基礎(5)の床下換気口(5A)に設置されたダ
ンパ(31)及び天井根太(9)の上面に設置されたダ
ンパ(32)の開閉に応じ、その開放時には外気に連通
され、閉止時には外気と遮断される。また、各パネル
(1)内においては、通気空間(B)が断熱材(12)
の室外側に形成された換気空間(A)に構造用面材(1
1)の円形換気孔(11A)を介して、常時、連通して
いる。
防湿構造においては、構造壁(2)を構成する各パネル
(1)内の通気空間(B)が床下空間(C)及び天井裏
空間(D)に連通し、これらの空間が防湿スペーサ(1
5)の防湿部(15C)、防湿シート(92)、室内側
防湿シート(13)、防湿シート(72)、防湿シート
(93)等により防湿されることにより、建物の躯体内
に遮蔽空間が形成されている。そして、この遮蔽空間
は、布基礎(5)の床下換気口(5A)に設置されたダ
ンパ(31)及び天井根太(9)の上面に設置されたダ
ンパ(32)の開閉に応じ、その開放時には外気に連通
され、閉止時には外気と遮断される。また、各パネル
(1)内においては、通気空間(B)が断熱材(12)
の室外側に形成された換気空間(A)に構造用面材(1
1)の円形換気孔(11A)を介して、常時、連通して
いる。
【0041】そこで、例えば、冬季の暖房によって室温
が外気温よりも高くなっている場合には、ダンパ装置
(3)のダンパ(31)及びダンパ(32)を開放操作
して躯体内の遮蔽空間を外気に連通させる。この操作に
より、室内より水蒸気圧の低い外気が躯体内の遮蔽空間
に流通可能となる。そして、構造壁(2)の各パネル
(1)内においては、通気空間(B)及び換気空間
(A)内が外気により常時換気される。その際、室内側
防湿シート(13)が水蒸気圧の高い室内からの透湿を
防止するので、各パネル(1)内の湿潤化が防止され、
結露の発生が未然に防止される。なお、外気温が低い場
合でも、断熱材(12)による断熱効果により室内側防
湿シート(13)の温度低下が防止されるので、室内側
防湿シート(13)の室内側の表面に結露が発生する事
態も未然に防止される。
が外気温よりも高くなっている場合には、ダンパ装置
(3)のダンパ(31)及びダンパ(32)を開放操作
して躯体内の遮蔽空間を外気に連通させる。この操作に
より、室内より水蒸気圧の低い外気が躯体内の遮蔽空間
に流通可能となる。そして、構造壁(2)の各パネル
(1)内においては、通気空間(B)及び換気空間
(A)内が外気により常時換気される。その際、室内側
防湿シート(13)が水蒸気圧の高い室内からの透湿を
防止するので、各パネル(1)内の湿潤化が防止され、
結露の発生が未然に防止される。なお、外気温が低い場
合でも、断熱材(12)による断熱効果により室内側防
湿シート(13)の温度低下が防止されるので、室内側
防湿シート(13)の室内側の表面に結露が発生する事
態も未然に防止される。
【0042】一方、夏季の冷房によって室温が外気温よ
り低くなっている場合には、ダンパ装置(3)のダンパ
(31)及びダンパ(32)を閉止操作して躯体内の遮
蔽空間を外気と遮断させると共に、除湿装置(4)を運
転して遮蔽空間内を除湿する。その際、遮蔽空間内は、
木材の腐朽を防止する観点から、少なくとも80%以下
の湿度に除湿する。この除湿処理により、構造壁(2)
の各パネル(1)内においては、通気空間(B)及び換
気空間(A)内が除湿される。その際、防湿スペーサ
(15)の防湿部(15C)が水蒸気圧の高い外気から
の透湿を防止するので、各パネル(1)内の湿潤化が防
止される。従って、室温が低く、室内側防湿シート(1
3)が冷却されている場合でも、室内側防湿シート(1
3)の室外側の表面に結露が発生する事態が未然に防止
される。
り低くなっている場合には、ダンパ装置(3)のダンパ
(31)及びダンパ(32)を閉止操作して躯体内の遮
蔽空間を外気と遮断させると共に、除湿装置(4)を運
転して遮蔽空間内を除湿する。その際、遮蔽空間内は、
木材の腐朽を防止する観点から、少なくとも80%以下
の湿度に除湿する。この除湿処理により、構造壁(2)
の各パネル(1)内においては、通気空間(B)及び換
気空間(A)内が除湿される。その際、防湿スペーサ
(15)の防湿部(15C)が水蒸気圧の高い外気から
の透湿を防止するので、各パネル(1)内の湿潤化が防
止される。従って、室温が低く、室内側防湿シート(1
3)が冷却されている場合でも、室内側防湿シート(1
3)の室外側の表面に結露が発生する事態が未然に防止
される。
【0043】なお、湿潤化を防止して結露の発生を未然
に防止する前述した機能は、建物の構造壁(2)だけで
なく、床根太(7)及び天井根太(9)においても同様
に発揮される。また、冬季、夏季を通じた季節変動だけ
でなく、気象条件や地域条件に応じて発揮させることも
出来る。
に防止する前述した機能は、建物の構造壁(2)だけで
なく、床根太(7)及び天井根太(9)においても同様
に発揮される。また、冬季、夏季を通じた季節変動だけ
でなく、気象条件や地域条件に応じて発揮させることも
出来る。
【0044】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の構造用パネ
ルは、建物の躯体として施工された場合、防湿スペーサ
の防湿部および室内側防湿シートにより外気と遮断さ
れ、かつ、構造用面材の各円形換気孔を介して換気空間
に連通する各通気空間が相互に連続することにより、建
物の躯体内に遮蔽空間を形成し得る。特に、構造用面材
に形成される複数の各円形換気孔は、応力集中の少ない
形状であるため、構造用面材の強度低下を実質的に回避
することが出来、構造用パネルとして十分な強度を維持
することが出来る。また、構造用面材への固定片を有す
る防湿スペーサを採用したことにより、前記固定片を構
造用面材に固定する胴縁に外装材を貼設することが出
来、構造壁の厚みを減少して室内空間を拡張することも
可能となる。
ルは、建物の躯体として施工された場合、防湿スペーサ
の防湿部および室内側防湿シートにより外気と遮断さ
れ、かつ、構造用面材の各円形換気孔を介して換気空間
に連通する各通気空間が相互に連続することにより、建
物の躯体内に遮蔽空間を形成し得る。特に、構造用面材
に形成される複数の各円形換気孔は、応力集中の少ない
形状であるため、構造用面材の強度低下を実質的に回避
することが出来、構造用パネルとして十分な強度を維持
することが出来る。また、構造用面材への固定片を有す
る防湿スペーサを採用したことにより、前記固定片を構
造用面材に固定する胴縁に外装材を貼設することが出
来、構造壁の厚みを減少して室内空間を拡張することも
可能となる。
【0045】外装材を貼設するための胴縁と内装下地材
を貼設するための胴縁がそれぞれ外面側および内面側に
配設されている構造用パネルにおいては、施工現場への
搬送の際に相互に積み重ねても、室内側防湿シート及び
防湿スペーサを損傷することがなく、取扱いが極めて簡
単である。また、建物の躯体の施工に際しては、外装材
および内装下地材を迅速に貼設することが出来る。さら
に、内装下地材と構造用パネルとの間には、胴縁の厚み
に相当する隙間が確保されるので、当該隙間に屋内配線
や電話線、各種配管などを収容して内装下地材を貼設す
ることが出来、電気工事や配管工事などの付帯工事の手
間を低減することが出来る。
を貼設するための胴縁がそれぞれ外面側および内面側に
配設されている構造用パネルにおいては、施工現場への
搬送の際に相互に積み重ねても、室内側防湿シート及び
防湿スペーサを損傷することがなく、取扱いが極めて簡
単である。また、建物の躯体の施工に際しては、外装材
および内装下地材を迅速に貼設することが出来る。さら
に、内装下地材と構造用パネルとの間には、胴縁の厚み
に相当する隙間が確保されるので、当該隙間に屋内配線
や電話線、各種配管などを収容して内装下地材を貼設す
ることが出来、電気工事や配管工事などの付帯工事の手
間を低減することが出来る。
【0046】本発明の構造用パネルを使用した建物の防
湿構造によれば、冬季、夏季を通じて温度や湿度の環境
変化に拘わらずパネル内部の湿潤化を防止し、内部結露
の発生を未然に防止することが出来るため、断熱材の劣
化や木材の腐朽を防止して建物の躯体の耐久性を向上す
ることが出来る。
湿構造によれば、冬季、夏季を通じて温度や湿度の環境
変化に拘わらずパネル内部の湿潤化を防止し、内部結露
の発生を未然に防止することが出来るため、断熱材の劣
化や木材の腐朽を防止して建物の躯体の耐久性を向上す
ることが出来る。
【図1】枠組工法に対応した構造用パネルを一部破断し
て示す斜視図である。
て示す斜視図である。
【図2】同パネルの横断面図である。
【図3】同パネルの構造用面材に形成される円形換気孔
の異なる配置例を示す正面図である。
の異なる配置例を示す正面図である。
【図4】同パネルの防湿スペーサをその変形例と共に示
す横断面図
す横断面図
【図5】軸組工法に対応したパネルの横断面図である。
【図6】建物の防湿構造を模式的に示す縦断面図であ
る。
る。
1:構造用パネル 10:枠組 10A:縦枠 10B:横枠 10C:縦枠補強材 11:構造用面材 11A:円形換気孔 12:断熱材 12A:突起 13:室内側防湿シート 15:防湿スペーサ 15A:固定片 15B:スペーサ部 15C:防湿部 16:胴縁 17:胴縁 18:下地材 2:構造壁 21:外装材 22:内装下地材 23:柱 24:防湿シート 3:ダンパ装置 31:ダンパ 32:ダンパ 4:除湿装置 5:布基礎 5A:床下換気口 6:土台 7:床根太 71:断熱材 72:防湿シート 8:二階床根太 81:防湿シート 9:天井根太 91:断熱材 92:防湿シート 93:防湿シート A:換気空間 B:通気空間 C:床下空間 D:天井裏空間 E:通気路 F:通気路 G:小屋裏空間
Claims (3)
- 【請求項1】 建物の躯体構造を構成するパネルであっ
て、縦枠および横枠により方形に組まれた枠組と、当該
枠組の室外側に貼設された構造用面材と、当該構造用面
材との間に換気空間を形成して前記枠組内の室内側に設
置された断熱材と、前記枠組の室内側に張設されて前記
断熱材を覆う室内側防湿シートと、前記構造用面材の室
外側に付設されて当該構造用面材との間に通気空間を形
成する防湿スペーサとを備えて成り、前記構造用面材に
は、その両側の通気空間と換気空間とを連通させる複数
の円形換気孔が形成されると共に、前記防湿スペーサ
は、前記構造用面材への固定片を有する波形または柵形
断面のスペーサ部と、当該スペーサ部と一体または別体
に形成されてスペーサ部の室外側に付設される板状また
はシート状の防湿部とで構成されていることを特徴とす
る構造用パネル。 - 【請求項2】 構造用面材の室外側には防湿スペーサを
固定し且つ外装材を貼設するための胴縁が配設され、室
内側防湿シート上には内装下地材を貼設するための胴縁
が配設されている請求項1記載の構造用パネル。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の構造用パネルを
使用して躯体が構成され、各構造用パネル内の通気空間
が相互に連通され且つ床下空間および天井裏空間に連通
されることにより建物の外周に遮蔽空間が形成されて成
り、前記床下空間および天井裏空間をそれぞれ外気と連
通、遮断可能なダンパ装置と、前記遮蔽空間内を除湿可
能な除湿装置とが付設されていることを特徴とする建物
の防湿構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8244063A JPH1068181A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 構造用パネル及び建物の防湿構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8244063A JPH1068181A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 構造用パネル及び建物の防湿構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1068181A true JPH1068181A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=17113188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8244063A Withdrawn JPH1068181A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 構造用パネル及び建物の防湿構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1068181A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002317506A (ja) * | 2001-04-23 | 2002-10-31 | Tajima Kaken Kk | 結露防止モルタル壁 |
KR100643592B1 (ko) * | 2002-02-21 | 2006-11-10 | (주)청원씨엠에스 | 결로 방지를 위한 벽체의 코너부용 복합단열판 시공방법 |
JP2007092428A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Panahome Corp | 外壁 |
JP2008127854A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Sumai Kankyo Planning:Kk | 壁断熱構造 |
JP2012219550A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Toyota Home Kk | 建物の断熱構造 |
CN111980359A (zh) * | 2020-09-18 | 2020-11-24 | 金螳螂精装科技(苏州)有限公司 | 一种预制装配式防潮地面结构 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP8244063A patent/JPH1068181A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002317506A (ja) * | 2001-04-23 | 2002-10-31 | Tajima Kaken Kk | 結露防止モルタル壁 |
KR100643592B1 (ko) * | 2002-02-21 | 2006-11-10 | (주)청원씨엠에스 | 결로 방지를 위한 벽체의 코너부용 복합단열판 시공방법 |
JP2007092428A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Panahome Corp | 外壁 |
JP2008127854A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Sumai Kankyo Planning:Kk | 壁断熱構造 |
JP2012219550A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Toyota Home Kk | 建物の断熱構造 |
CN111980359A (zh) * | 2020-09-18 | 2020-11-24 | 金螳螂精装科技(苏州)有限公司 | 一种预制装配式防潮地面结构 |
CN111980359B (zh) * | 2020-09-18 | 2024-05-28 | 金螳螂精装科技(苏州)有限公司 | 一种预制装配式防潮地面结构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031104 |