JPH10183790A - 通気層を備えた建物 - Google Patents

通気層を備えた建物

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JPH10183790A
JPH10183790A JP35706496A JP35706496A JPH10183790A JP H10183790 A JPH10183790 A JP H10183790A JP 35706496 A JP35706496 A JP 35706496A JP 35706496 A JP35706496 A JP 35706496A JP H10183790 A JPH10183790 A JP H10183790A
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JP
Japan
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floor
ventilation
component
building
joist
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Withdrawn
Application number
JP35706496A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Emoto
央 江本
Yoshikazu Kitahara
嘉和 北原
Seiichi Yano
誠一 矢野
Tomoyuki Kamiyachi
朋之 上谷地
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Emoto Kogyo KK
Original Assignee
Emoto Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枠組壁工法によって構築された建物であっ
て、床構成部の湿潤化を防止してその耐久性を向上する
ことが出来る通気層を備えた建物を提供する。 【解決手段】 床構成部は、通気可能な又は通気可能に
配置されたスペーサー(42)を介在させて基礎(4
0)に締結された土台(41,43)と、土台(43)
の上に固定された床根太(20)と、土台(43)と床
根太(20)の外側面を締結する補強板(47)と、補
強板(47)の室外側表面に対して所定ピッチで取り付
けられた縦胴縁(46)と、縦胴縁(46)の室外側に
取り付けられた構造用面材(48)と、補強板(47)
と構造用面材(48)の間に形成された通気路(46
c)とを備えている。そして、壁構成部の通気層(1
6)と外気に開放された床構成部の床下空間(26)と
が、下枠(18)の通気穴(18c)、通気路(46
c)及びスペーサー(42)を介して連続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通気層を備えた建
物に関するものであり、詳しくは、枠組壁工法によって
構築された建物であって、躯体内部の湿潤化を防止でき
る通気層を備えた建物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】枠組み工法による建物は、比較的低コス
トで自由な形状に構築でき且つ優れた耐力を発揮し得る
ことから広く普及している。斯かる工法の建物において
は、在来工法による建物と同様に、省エネルギー化の観
点から高気密化および高断熱化が図られており、そし
て、躯体内部の湿潤化を防止するための通気層工法が壁
周りを中心として種々提案されている。
【0003】枠組壁工法の建物において通気層を備えた
壁構造は、例えば、枠組の室外側に貼設された構造用面
材と、枠組の室内側に貼設された石膏ボード等の内装材
と、構造用面材と内装材の間に配置されたグラスウール
等の断熱材と、構造用面材と断熱材の間に形成された通
気用の空間と、構造用面材の室外側に通気層を形成して
配置された外装材とを備え、構造用面材には、壁内部の
通気用の空間と室外側の通気層とを連続させるための小
穴が設けられる。また、内装材の室外側表面には、例え
ば、暖房された室内の空気中の水蒸気が壁内部に透過す
るのを防止するため、ポリエチレンフィルム等の防湿材
が貼設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の枠組壁工法によ
る建物においては、必要な耐力を構造用面材で確保しな
ければならないため、通気用の小穴を十分な大きさとす
ることが難しく、実際、壁内部の通気用の空間に対して
室外側の通気層が十分に機能しないのが実情である。従
って、例えば、夏季の冷房によって室温が外気温よりも
低くなった場合などには、断熱材中の室外と同等の空気
に含まれる水蒸気が防湿材の室外側の表面や断熱材の内
部で結露することがある。
【0005】また、特に、湿気のこもり易い床下空間
は、単に外気に開放されているだけであって通気対策が
不十分であるため、床根太の隙間に挿入された断熱材に
おいては、一層結露し易いという問題がある。その結
果、断熱材の性能劣化や木材の腐朽を惹起し、土台、床
根太、断熱材、床構造用面材などの床構成部の耐久性が
低いという問題がある。
【0006】本発明は、床構成部および壁構成部の強度
を維持しつつ且つ両者の通気状態を改善すべくなされた
ものであり、その目的は、枠組壁工法によって構築され
た建物であって、床構成部の湿潤化を防止してその耐久
性を向上することが出来る通気層を備えた建物を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の通気層を備えた建物は、枠組壁工法によっ
て構築された建物であって、壁構成部は、枠組の室外側
に貼設された構造用面材と、枠組の室内側に貼設された
内装材と、構造用面材と内装材の間に配置された断熱材
と、断熱材と構造用面材の間に形成された通気層と、枠
組の下枠の室外側の縁部に形成され且つ通気層に通じる
通気穴とを備え、床構成部は、通気可能な又は通気可能
に配置されたスぺーサーを介在させて基礎に締結された
土台と、土台の上に固定された床根太と、土台と床根太
の外側面を締結する補強板と、補強板の室外側表面に対
して所定ピッチで取り付けられた縦胴縁と、縦胴縁の室
外側に取り付けられた構造用面材と、補強板と構造用面
材の間に形成された通気路とを備えており、壁構成部の
通気層と外気に開放された床構成部の床下空間とが、下
枠の通気穴、通気路及びスぺーサーを介して連続してい
ることを特徴とする。
【0008】本発明の好ましい態様として、前記内装材
の室外側の表面には防湿材が配置される。なお、本発明
において、断熱材は発泡樹脂により構成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る通気層を備えた建物
の実施形態について、図面を参照して説明する。図1
は、本発明に係る通気層を備えた建物における壁構成部
および床構成部の取合い構造を示す模式的な縦断面図で
ある。図2は、通気層を備えた建物の全体構造を示す模
式的な縦断面図である。以下、実施形態の説明において
は、通気層を備えた建物を「建物」と略記する。
【0010】本発明の建物は、枠組壁工法によって構築
された建物であり、図2に示す様に、壁構成部(1)、
床構成部(2)及び天井構成部(3)から主として構成
される。特に、壁構成部(1)は、内部に通気層を有す
る構造になされており、枠組の室外側に貼設された構造
用面材(11)と、枠組の室内側に貼設された内装材
(12)と、構造用面材(11)と内装材(12)の間
に配置された断熱材(14)と、断熱材(14)と構造
用面材(11)の間に形成された通気層(16)とを備
えている。そして、壁構成部(1)の通気層(16)、
床構成部(2)の床下空間(26)及び天井構成部
(3)の天井裏空間(36)は、当該建物の外周側を包
囲する連続的な空間として構成されている。図2に例示
した建物は2階建の建物であり、以下、壁構成部(1)
及び上下階の繋ぎ構成部(5)、床構成部(2)、天井
構成部(3)、ならびに、各構成部の取合い構造を順次
に説明する。
【0011】壁構成部(1)は、縦枠(図示せず)と、
下枠(18)及び上枠(19)を含む横枠とによって形
成された枠組に対し、通常、その室外側に構造用面材
(11)を貼設して構成される。縦枠および横枠の構成
部材としては、上記の工法の規格に基づき、木材や集成
材によって作製され且つその長手方向に直交する断面を
2×4インチ、2×6インチ等の適宜の寸法仕様とされ
た角材が使用される。枠組寸法は、通常、幅(横枠の長
さ)を約900mm、高さを約2400mm程度とされ
るが、斯かる寸法は、施工部位や居室の天井高などに応
じて適宜に設定される。
【0012】上記の枠組の構成部材は、通気層(16)
の隙間距離に略相当する寸法だけ通常よりも幅広の角材
が使用され、そして、壁構成部(1)においては、枠組
の室外側の縁部が前記の幅広分の寸法だけ後述の床根太
(20)及び上階床根太(50)の外側面よりも更に室
外側に食み出した状態に構成される。斯かる構造によ
り、壁構成部(1)の強度を維持しつつ且つ後述する下
枠(18)及び上枠(19)の通気穴を確保できる。
【0013】構造用面材(11)としては、通常、継ぎ
目の無い7〜12mm程度の厚さの構造用合板が使用さ
れる。構造用面材(11)は、枠組に対し、所定の施工
基準に基づいて釘固定される。なお、構造用面材(1
1)としては、必要な強度を確保し得る限り、石膏ボー
ド、ハードボード、パーティクルボード、硬質木片セメ
ント板、フレキシブル板、パルプセメント板、けい酸カ
ルシウム板、シージングボード、ラスシート等が片面に
積層された複合板を使用してもよい。
【0014】枠組の室内側表面に貼設される内装材(1
2)は、通常、2〜6mm程度の合板、チップ合板また
はパーティクルボード等の下地材、ならびに、各種の内
装仕上材によって構成されるが、化粧板などのパネル化
された仕上材のみで構成されていてもよい。また、内装
材(12)としては、構造用面材を使用することも出来
る。室外側の構造用面材(11)と共に、内装材(1
2)として室内側に構造用面材を配置した場合には、壁
構成部(1)における耐力を一層高め得る。
【0015】通常、内装材(12)の室外側表面には防
湿材(13)が配置される。防湿材(13)としては、
空気中の水蒸気を実質的に透過しない限り、非透湿性の
各種のフィルムやシート等が使用でき、具体的には、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフィンの他、ポリ
塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から成る約0.1〜1.0
mmの厚さのフィルムやシートが使用される。シートと
は、防湿層を形成し得る各種の面状体を意味し、フィル
ムの他、防湿シートやフィルムを貼合した所謂防湿パネ
ルを含む。防湿材(13)は、通常、タッカー等の止結
材を使用して枠組に貼設され、また、その継ぎ目は、粘
着テープ等で封止される。
【0016】断熱材(14)は、単層構造とすることも
出来るが、保形性と断熱効果を高めるため、図示する様
に、内側断熱材(14a)と外側断熱材(14b)とに
よって2層構造になされているのが好ましい。内側断熱
材(14a)としては、例えば、24kg程度のグラス
ウールが使用され、また、外側断熱材(14b)として
は、例えば、板状に成形された64kg程度のグラスウ
ールが使用される。断熱材(14)全体の見かけ厚さ
は、50〜150mm程度とされる。
【0017】断熱材(14)は、防湿材(13)の室外
側の表面に密着させた状態で設けられる。断熱材(1
4)の固定には、接着剤などを使用してもよいが、施工
性を向上し且つ確実に通気層(16)を確保するため、
網状体などの適宜の構造の支持材を使用することも出来
る。特に、断熱材(14)を上記の様な2層構造とした
場合には、外側断熱材(14b)の全体の剛性を利用
し、枠組によって支持できるため、断熱材(14)の室
外側表面に薄板状の桟木などを架設するだけでもよい。
【0018】また、断熱材(14)としては、上記グラ
スウールの様な吸湿性の材料に代え、実質的に吸湿性の
ない材料、例えば、独立気泡を有するポリウレタン、ポ
リスチレン等の発泡樹脂によって構成された断熱材を使
用することも出来る。斯かる断熱材(14)は、両面に
粘着剤を塗布したテープ等を使用し、内装材(12)の
室外側表面に密着させた状態で貼設される。断熱材(1
4)が発泡樹脂によって構成されている場合には、断熱
材(14)自体が防湿機能を有しているため、防湿材
(13)を貼設することなく施工可能である。
【0019】通気層(16)は、断熱材(14)と構造
用面材(11)の間の約10〜30mmの隙間によって
構成される。通気層(16)には、当該通気層の隙間距
離を確実に保持するため、室内側に断熱材(14)を偏
らせる波板状の支持材などが挿入されていてもよい。ま
た、壁構成部(1)においては、構造用面材(11)の
外側に胴縁を介して外装材(17)が取り付けられる。
なお、構造用面材(11)の室外側表面には、施工時の
濡れを防止するための防水シートが張設されていてもよ
い。
【0020】図2に例示した2階建の建物においては、
2階(上階)と1階(下階)の各壁構成部(1,1)の
通気層(16,16)を一体化し且つ繋ぎ部分の強度を
保持するため、上下階の繋ぎ構成部(5)が特定の構造
に構成される。
【0021】すなわち、上下階の繋ぎ構成部(5)は、
上階の壁構成部(1)の下枠(18)の室外側の縁部お
よび下階の壁構成部(1)の上枠(19)の室外側の縁
部に所定ピッチでそれぞれ設けられ且つそれぞれに上階
および下階の通気層(16,16)に連続する通気穴
(図示せず)と、上階床根太(50)の外側面に所定ピ
ッチで取り付けられた縦胴縁(56)と、上階および下
階の壁構成部(1)の各構造用面材(11,11)と連
続する状態で縦胴縁(56)の室外側に取り付けられた
構造用面材(58)と、上階床根太(50)の外側面と
構造用面材(58)との間に形成された通気路(56
c)とを備えている。そして、上階の壁構成部(1)の
通気層(16)と下階の壁構成部(1)の通気層(1
6)とは、上階の壁構成部(1)の下枠(18)の通気
穴、繋ぎ構成部(5)の通気路(56c)及び下階の壁
構成部(1)の上枠(19)の通気穴を介して連続して
いる。
【0022】上階床根太(50)は、上階の建付け形状
に略倣って組まれた根太(50a)と、根太(50a)
の内側および適宜のピッチで根太(50a)、(50
a)の間に架設された根太転び止め(50b)とから成
る。そして、上階床根太(50)の上面には床構造用面
材(51)が敷設され、床構造用面材(51)の上面に
はフローリング材などの床仕上材が敷設される。
【0023】床構造用面材(51)は、最外側の根太
(50a)よりも内側に敷設され、根太(50a)の上
面には、床構造用面材(51)と同様の材料から成るス
ぺーサー(51s)が敷設される。そして、上階の壁構
成部(1)と下階の壁構成部(1)とで連続する防湿材
(13,13)は、床構造用面材(51)とスぺーサー
(51s)の間、ならびに、根太(50a)とその室内
側の根太転び止め(50b)との間に挿通されている。
これにより、上階床根太(50a)の断熱効果を利用し
て繋ぎ構成部(5)における断熱性能を高めることが出
来る。
【0024】前述した様に、上階の壁構成部(1)の下
枠(18)及び下階の壁構成部(1)の上枠(19)
は、上階床根太(50)、具体的には根太(50a)の
外側面から室外側に食み出した状態になされており、斯
かる食み出し部分において、上階の壁構成部(1)の下
枠(18)及び下階の壁構成部(1)の上枠(19)に
それぞれ上記の通気穴が設けられる。斯かる通気穴は、
枠材の縁部に設けられた切り欠きであってもよい。通気
穴の開口面積は約1〜30cm2であり、上階の壁構成
部(1)の下枠(18)及び下階の壁構成部(1)の上
枠(19)の各長手方向に沿った通気穴の配列ピッチは
50〜150mm程度である。
【0025】また、下階の壁構成部(1)の上枠(1
9)は、上階床根太(50)の下面側に対し、頭繋ぎ
(59)を介して接続される。そこで、上下階の繋ぎ構
成部(5)においては、下階の壁構成部(1)と根太
(50)の接続強度を一層高めるため、根太(50a)
と頭繋ぎ(59)の室外側に補強板(57)が設けられ
る。縦胴縁(56)は、補強板(57)の室外側に50
〜150mm程度の配列ピッチで取り付けられ、構造用
面材(58)は、縦胴縁(56)の室外側に取り付けら
れる。構造用面材(58)は、壁構成部(1)の構造用
面材(11)と同様の規格の面材である。通気路(56
c)は、補強板(57)と構造用面材(58)の間に配
置された多数の縦胴縁(56)の間隙によって形成され
る。
【0026】本発明に係る建物においては、壁構成部
(1)の通気層(16)と床構成部(2)の床下空間
(26)を一体化し且つ土台および根太周りの強度を保
持するため、床構成部(2)が特定の構造に構成され
る。
【0027】すなわち、図1に示す様に、床構成部
(2)は、通気可能な又は通気可能に配置されたスぺー
サー(42)を介在させて基礎(40)に締結された土
台(43)と、土台(43)の上に固定された床根太
(20)と、土台(43)と床根太(20)の外側面を
締結する補強板(47)と、補強板(47)の室外側表
面に対して所定ピッチで取り付けられた縦胴縁(46)
と、縦胴縁(46)の室外側に取り付けられた構造用面
材(48)と、補強板(47)と構造用面材(48)の
間に形成された通気路(46c)とを備えている。そし
て、壁構成部(1)の通気層(16)と外気に開放され
た床構成部(2)の床下空間(26)とが、下枠(1
8)の通気穴(18c)、通気路(46c)及びスぺー
サー(42)を介して連続している。
【0028】床構成部(2)は、床根太(20)及び当
該床根太の上面に敷設された床構造用面材(床下地材)
(21)の他、土台構造を含む。床根太(20)は、建
物の建付け形状に略倣って組まれた根太(20a)と、
根太(20a)の内側および適宜のピッチで根太(20
a)、(20a)の間に架設された根太転び止め(20
b)とから成る。床根太(20)の上面には床構造用面
材(21)が敷設され、そして、床構造用面材(21)
の上面にはフローリング材などの床仕上材が内装材(2
2)として敷設される。
【0029】略格子状に組まれた床根太(20)の空間
には、断熱材(24)が装入される。断熱材(24)
は、上記の断熱材(14)と同様の断熱材から成り、通
常、網状体などの適宜の支持材によって固定される。断
熱材(24)として、グラスウール等を使用した場合に
は、内装材(22)の室外側表面、すなわち、床構造用
面材(21)と内装材(22)の間に防湿材(23)が
配置される。防湿材(23)は、上記の防湿材(13)
と同様の材料によって構成される。そして、壁構成部
(1)の防湿材(13)に対し、粘着テープ等によって
内装材(12)又は(22)の裏面側で接続される。
【0030】土台構造は、土台(41)、スペーサー
(42)及び土台(43)から成り、これらは、基礎
(40)に対し、当該基礎に埋設されたアンカーボルト
によって一体的に締結される。基礎(40)はいわゆる
布基礎であり、地上部に露出する外側面には、表面が撥
水処理された断熱材(44)が付設される。基礎(4
0)の立ち上げ部には、通風口(49)が適宜の間隔で
設けられており、床下空間(26)が外気に開放されて
通気可能になされている。土台(41)は、上部の土台
(43)と縦胴縁(46)を一体的に支持し且つ縦胴縁
(46)の荷重を分散するために基礎(40)の上端面
に沿って配置された部材である。
【0031】スペーサー(42)は、土台(41)の幅
方向に伸長された多数の扁平な枕状の合成樹脂製ブロッ
クを土台(41)の長手方向に沿って配列した配列体か
ら成り、かつ、配列体の一方の側縁の上端側および他方
の側縁の下端側を各々に連結することによって前記ブロ
ックを3〜10個程度連続させた構造を備えている。そ
して、上記の各ブロック間には通気用の空間が形成され
ている。スペーサー(42)は、通常、土台(41)に
沿って適宜のピッチで配列され、隣接するスペーサー
(42)との間隙、および、スペーサー(42)自体の
空間によって土台構造を通気可能にする。斯かるスペー
サー(42)は公知であり、実公昭61−46089号
公報に記載されている。
【0032】床根太(20)は土台(43)に固定さ
れ、さらに、土台(43)と床根太(20)は、上記の
補強板(47)によって強固に締結される。補強板(4
7)の室外側表面に取り付けられた縦胴縁(46)の配
列ピッチは、通常、水平方向に50〜150mm程度と
される。構造用面材(48)は、壁構成部(1)の構造
用面材(11)と同様の面材である。
【0033】土台(41)、スペーサー(42)、土台
(43)、補強板(47)、縦胴縁(46)、構造用面
材(48)及び床根太(20)を締結した構造は、床下
構成部(2)を耐震性に優れた強固な構造とすることが
出来る。しかも、補強板(47)と構造用面材(48)
の間の多数の縦胴縁(46)の間隙によって形成された
通気路(46c)、および、スペーサー(42)によっ
て形成された隙間を通じて通気層(16)と床下空間
(26)とを連続させた構造は、壁構成部(1)内部の
通気量を十分に確保できる。従って、また、壁構成部
(1)の構造用面材(11)に対する穴開け加工などが
不要なため、構造用面材(11)強度を損なうこともな
い。
【0034】また、図2に例示した建物においては、壁
構成部(1)の強度を維持しつつ且つ壁構成部(1)及
び天井構成部(3)の両者の通気状態を一層良好にする
ため、天井構成部(3)、ならびに、天井構成部(3)
と壁構成部(1)の取合いが特定の構造に構成される。
【0035】すなわち、天井構成部(3)は、壁構成部
(1)の上端部に架設された天井根太(30)と、天井
根太(30)の下方に設けられた内装材(32)と、内
装材(32)の上面に配置された断熱材(34)と、天
井根太(30)と断熱材(34)の間に形成された通気
可能な天井裏空間(36)とを備えており、そして、壁
構成部(1)の通気層(16)と天井構成部(3)の天
井裏空間(36)とは、室内側に開放された壁構成部
(1)の上端部の通気路(76c)を介して連続してい
る。
【0036】天井根太(30)は、壁構成部(1)の平
面形状に略倣って組まれた根太(30a)と、根太(3
0a)の内側および適宜のピッチで根太(30a)、
(30a)の間に架設された転び止め(30b)とから
成る。例示した天井根太(30)は、頭繋ぎ(79)を
介し、上階の壁構成部(1)の上枠(19)によって支
持される。図中、符号(78)は、屋根(8)を支持す
るための桁を示す。
【0037】内装材(32)は、石膏ボード、ハードボ
ード、パーティクルボード、フレキシブル板などの天井
材であり、天井根太(30)側に吊持される桟木に取り
付けられる。断熱材(34)は、上記の断熱材(14)
と同様の断熱材から成り、内装材(32)の上面に吹き
込み法などによって積載される。また、断熱材(34)
がグラスウール等によって構成される場合には、内装材
(32)の上面に防湿材(33)が配置される。防湿材
(33)は、上記の防湿材(13)と同様の材料によっ
て構成される。そして、防湿材(33)は、内装材(3
2)又は壁構成部(1)の内装材(12)の室外側表面
において粘着テープ等によって接続される。
【0038】天井構成部(7)においては、天井裏の通
気状態を一層良好にするため、天井根太(30)と断熱
材(34)が離間した状態に構成され、両者の間に天井
裏空間(36)が形成されている。天井裏空間(36)
は、天井根太(30)の格子状の空間、小屋裏(8
1)、妻側や軒下に設けられた通風口を通じて通気可能
になされている。
【0039】壁構成部(1)の上端部の通気路(76
c)は、上階の壁構成部(1)の断熱材(14)が天井
裏空間(36)の高さに略相当する高さ分だけ短くなさ
れた状態に配置されることによって形成される。そし
て、壁構成部(1)の通気層(16)と天井の天井裏空
間(36)とは、通気路(76c)によって確実に連続
させられる。
【0040】図2に例示した建物においては、床構成部
(2)、上下階の繋ぎ構成部(5)及び天井構成部
(7)の上記の様な構成により、十分な強度を維持しつ
つ且つ通気層(16)、床下空間(26)及び天井裏空
間(36)を一体的な空間として構成し、躯体全体の通
気効率を一層高めているため、躯体全体の湿潤化を防止
でき、耐久性を一層向上させ得る。
【0041】特に、本発明の建物においては、特定の構
造を備えた壁構成部(1)及び床構成部(2)により、
外気に開放された床下空間(26)がスペーサー(4
2)、通気路(46c)及び下枠(18)の通気穴(1
8c)を介して壁構成部(1)の通気層(16)に連続
する。このため、湿気のこもり易い床下空間(26)か
ら壁構成部(1)の通気層(16)への通気を充分に確
保することが出来る。従って、土台(41,43)、床
根太(20)、断熱材(24)、床構造用面材(21)
などで構成される床構成部(2)の湿潤化を確実に防止
してその耐久性を一層向上させることが出来る。
【0042】また、床構成部(2)は、土台(43)と
床根太(20)が補強板(47)で一体化され、かつ、
通気路(46c)の外側が構造用面材(48)で補強さ
れており、さらに、床根太(20)、土台(43)、縦
胴縁(46)及び補強板(47)が一体的化されて基礎
(40)に対する床根太(20)の偏在が補完されてい
るため、極めて高い耐力を発揮し得る。加えて、壁構成
部(1)は、構造用面材(11)に強度低下を来す小穴
などの加工が不要であるため、極めて高い耐力を発揮し
得る。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の通気層を備
えた建物によれば、枠組壁工法によって構築された建物
において、外気に開放された床下空間が床構成部のスぺ
ーサー、通気路および壁構成部の下枠の通気穴を介して
壁構成部の通気層に連続しているため、湿気のこもり易
い床下空間から通気層への通気を充分に確保することが
出来る。従って、土台、床根太、断熱材、床などで構成
される床構成部の湿潤化を確実に防止してその耐久性を
一層向上させることが出来る。
【0044】また、床構成部は、土台と床根太が補強板
で一体化され、かつ、通気路の外側が構造用面材で補強
されているため、極めて高い耐力を発揮し得る。加え
て、壁構成部は、構造用面材に強度低下を来す小穴など
の加工が不要であるため、極めて高い耐力を発揮し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通気層を備えた建物における壁構
成部および床構成部の取合い構造を示す模式的な縦断面
図である。
【図2】通気層を備えた建物の全体構造を示す模式的な
縦断面図である。
【符号の説明】
1 :壁構成部 11 :構造用面材 12 :内装材 13 :防湿材 14 :断熱材 16 :通気層 18 :下枠 19 :上枠 2 :床構成部 20 :床根太 22 :内装材(床材) 23 :防湿材 24 :断熱材 26 :床下空間 3 :天井構成部 30 :天井根太 32 :内装材(天井材) 33 :防湿材 34 :断熱材 36 :天井裏空間 40 :基礎 41 :台座 42 :スペーサー 43 :土台 46 :縦胴縁 46c:通気路 47 :補強板 48 :構造用面材 5 :上下階の繋ぎ構成部 50 :上階床根太(2階床根太) 50a:根太 50b:根太転び止め 51 :上階床構造用面材 56 :縦胴縁 56c:通気路 57 :補強板 58 :構造用面材 76c:通気路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上谷地 朋之 北海道札幌市白石区本通14丁目北1番26号 江本工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠組壁工法によって構築された建物であ
    って、壁構成部(1)は、枠組の室外側に貼設された構
    造用面材(11)と、枠組の室内側に貼設された内装材
    (12)と、構造用面材(11)と内装材(12)の間
    に配置された断熱材(14)と、断熱材(14)と構造
    用面材(11)の間に形成された通気層(16)と、枠
    組の下枠(18)の室外側の縁部に形成され且つ通気層
    (16)に通じる通気穴(18c)とを備え、床構成部
    (2)は、通気可能な又は通気可能に配置されたスぺー
    サー(42)を介在させて基礎(40)に締結された土
    台(43)と、土台(43)の上に固定された床根太
    (20)と、土台(43)と床根太(20)の外側面を
    締結する補強板(47)と、補強板(47)の室外側表
    面に対して所定ピッチで取り付けられた縦胴縁(46)
    と、縦胴縁(46)の室外側に取り付けられた構造用面
    材(48)と、補強板(47)と構造用面材(48)の
    間に形成された通気路(46c)とを備えており、壁構
    成部(1)の通気層(16)と外気に開放された床構成
    部(2)の床下空間(26)とが、下枠(18)の通気
    穴(18c)、通気路(46c)及びスぺーサー(4
    2)を介して連続していることを特徴とする通気層を備
    えた建物。
  2. 【請求項2】 内装材(12)の室外側の表面には防湿
    材(13)が配置されている請求項1に記載の通気層を
    備えた建物。
  3. 【請求項3】 断熱材(14)が発泡樹脂により構成さ
    れている請求項1に記載の通気層を備えた建物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000192564A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Sekisui Chem Co Ltd 建 物
JP2001059285A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Daiken Trade & Ind Co Ltd 気密構造を有する木造建築物
GB2595749A (en) * 2020-12-10 2021-12-08 Ilke Homes Ltd A floor system

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GB2595749B (en) * 2020-12-10 2022-09-07 Ilke Homes Ltd A floor system

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