JP3320850B2 - 枠組工法による建物の土台廻り構造 - Google Patents

枠組工法による建物の土台廻り構造

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JP3320850B2 JP19595493A JP19595493A JP3320850B2 JP 3320850 B2 JP3320850 B2 JP 3320850B2 JP 19595493 A JP19595493 A JP 19595493A JP 19595493 A JP19595493 A JP 19595493A JP 3320850 B2 JP3320850 B2 JP 3320850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2”×4”(ツーバイ
フォー)工法で代表される枠組工法による建物の土台廻
り構造に係わり、特に、躯体の周囲を断熱材で包括的に
囲撓して建物の断熱性及び気密性を向上させた、いわゆ
る気密住宅における枠組工法による建物の土台廻り構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】枠組工法、例えば、2”×4”工法は、
公称断面が2インチ×4インチ(実断面は乾燥材で3.
8cm×8.9cm)の基本材で枠組みを作り、この枠
組みに合板等の各種ボードを釘で打ち付けた壁を、床
(プラットホーム)の上に積み上げて行く工法で、施工
が比較的簡便で、簡易耐火構造物となるといった利点を
有する。
【0003】従来、この種の枠組工法において、建築物
の周囲を断熱材で包括的に囲撓した、いわわる高気密・
高断熱住宅とする場合、いわゆる内断熱方式が採用さ
れ、更に防湿性の向上を図るため、表面に防湿層を形成
した断熱材を使用するか、または特に温度差の著しい地
域のために、断熱材の室内側に個別に防湿フィルム等の
防湿層を設けることが一般に行われていた。
【0004】即ち、図9に示すように、水平方向に延び
る上枠1と下枠2との間に複数の竪枠(柱及び間柱)3
を上下方向に掛け渡して基本材からなる壁枠組み4を作
り、この枠組み4の室外側に、合板や構造用合板等のボ
ード5を釘で打ち付けて取付けるとともに、上枠1、下
枠2及び一対の竪枠3で囲まれた領域にボード5の裏面
側から断熱材6を取付け、この断熱材6として、室内側
の表面に防湿層を設けたものを使用するか、または温度
差が著しい地域においては、断熱材6の室内側に、例え
ば0.1mm以上の防湿フィルム等の防湿層7を個別に
設けることが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、躯体の外周を断熱材で隙間なくすっぽ
りと包囲することができないばかりでなく、コンセント
周りや配管周り等での隙間の発生、或いは工事中での引
っ掻き等による防湿層の破れ等によって、十分な防湿を
図ることが困難で、このため、特に外壁のボードの内側
に結露が発生してボードや枠材の腐蝕に繋がってしま
い、これが枠組工法の最大の欠点となっていた。
【0006】ここに、この欠点を防止するには、一般の
従来軸組工法で広く行われているように、柱及び間柱
(竪枠)の室外側に断熱材を配置した外断熱構造とする
とともに、この断熱材を挟んでこの両側に内側通気層と
外側通気層を設けることが考えられる。
【0007】即ち、図10に示すように、壁枠組み4の
竪枠3を挟んでこの室外側に断熱材6を、室内側に内装
材8をそれぞれ面方向に沿って張設して、断熱材6と内
装材8との間に内側通気層9を形成するとともに、断熱
材6の外側に所定間隔離間させて通気用スペーサとして
の縦胴縁10を取付け、この縦胴縁10の外側に外装材
11を面方向に張設して、断熱材6と外装材11との間
に外側通気層12を形成することが考えられる。
【0008】しかしながら、断熱材6と内装材8との間
に内側通気層9を形成しようとすると、壁枠組み4の互
いに隣接する竪枠3,3の間には、図9に示すように、
これを補強するための転び止め13及びファイアストッ
プ(図示せず)が内側通気層9を塞ぐように配置されて
いるため、この転び止め13及びファイアストップの内
部に上下に連通する通気孔を設ける必要があるばかりで
なく、平板状に床材を敷き並べた床(プラットホーム)
の上に壁枠組み4を積み上げて行く際、この壁枠組み4
には、内側通気層9を塞ぐ位置に下枠1と上枠2があ
り、しかも根太(側根太及び端根太)との関係で、下枠
1及び上枠2に通気孔を設けることができず、通気性を
確保するためには、例えば枠を延ばして、延ばした部分
に穴を開けるといったかなり面倒な作業が必要となる。
【0009】つまり、枠組工法においては、外断熱方式
を採用し、断熱材6と内装材8との間に内側通気層9を
設けることが困難で、ここに内側通気層9を設けようと
すると施工がかなり複雑となってしまうばかりでなく、
転び止め13及びファイアストップに通気孔を設ける
と、簡易耐火性が確保できなくなって、枠組工法の利点
が全く失われてしまう。
【0010】本発明は上記に鑑み、枠組工法の有する施
工上の簡便さ及び簡易耐火性の確保といった利点を生か
し、しかも内側通気層と外側通気層を備えた外断熱方式
を採用して結露の発生を確実に防止するとともに、特に
断熱欠損の発生し易い建物の土台廻りにおける断熱性能
を確保して、ここでの断熱性能が劣ってしまうことがな
いようにしたものを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る枠組工法による建物の土台廻り構造
は、上縁部より所定長さ低い位置からその下方域の外周
面を断熱材で覆った基礎と該基礎の上方の土台との間に
通気通路を形成し、壁を構成する基本材の壁枠組みの室
外側に取付けたボードの外側に、間隔を置いて配置した
第1の縦胴縁を介在させつつ張設して前記通気通路と連
通する内側通気層を形成する断熱材の下端面を、前記基
の下方域の外周面を覆う断熱材の上面まで下方に延出
させて前記基礎の外周面を覆った前記断熱材の上面に突
き当てるとともに、この下方に延出させた断熱材の延出
部と基礎との間に当木を介装し、前記内側通気層を形成
する断熱材の外側に、間隔を置いて配置した第2の縦胴
縁を介在させつつ面方向に張設して外側通気層を形成す
る外装材及び前記第2の縦胴縁を、前記当木の外方まで
下方に延出させたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記のようにした本発明によれば、通常の枠組
工法によって構築した基本材からなる壁枠組みの室外側
に取付けたボード上に、第1の縦胴縁、断熱材、第2の
縦胴縁及び外装材を順次設けるといった比較的簡便な方
法で、ボードの外側に断熱材を挟んで内側通気層と外側
通気層とを設け、しかも基礎と土台との接合部の外方
を、壁枠組みの外側を覆い前記接合部の下方まで延びて
基礎の外周面を覆った断熱材の上面まで達する断熱材で
包囲して、ここでの断熱性能の劣化を防止することがで
きる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図6を参照
して説明する。同図において、本実施例に係る建物(気
密住宅)20は、基礎21の上に敷設された土台22の
上に、プラットホーム工法によって構造用合板等のボー
ドが平板状に貼付けられて床23が構成され、この床2
3の周囲に、外壁を構成する壁枠組み24が2段に立設
され、この上段の壁枠組み24の上に屋根を構成する屋
根枠組み25が架設されている。
【0014】前記壁枠組み24は、2”×4”工法にお
いては、公称断面が2インチ×4インチの基本材からな
る上枠26と下枠27との間に、上下方向に延びる同じ
く基本材からなる複数の竪枠(柱及び間柱)28を掛け
渡すとともに、互いに隣接する竪枠28,28の間に補
強用の転び止めを配置し、更に必要に応じて筋違(図示
せず)を襷状に掛け渡すことによって構成されている。
【0015】そして、この壁枠組み24の室内側には、
内装材30が面方向に張設されているとともに、室外側
には、合板や構造用合板等からなるボード31が面方向
に張設されている。
【0016】ここに、1階と2階とは、面方向に張り巡
らせた天井材32と2階床33とによって仕切られてお
り、上段に位置する壁枠組み24は、この2階床33の
周囲に立設されている。
【0017】なお、このボード31としては、前記合板
や構造用合板の他に、シージンボードやOSB(Orient
ed Strand Board)等が挙げられ、これは以下同様であ
る。一方、屋根枠組み25は、基本材からなる棟木40
と鼻隠し41との間に、同じく基本材からなる複数の垂
木42を掛け渡すとともに、棟木40を中心として左右
に延びる各垂木42を天井根太43で山形に連結するこ
とによって主に構成されている。
【0018】なお、互いに隣接する垂木42,42の間
には、前記壁枠組み24と同様に、転び止めが配置され
ている。そして、前記天井根太43の下面には、天井材
45が面方向に貼り付けられているとともに、屋根枠組
み25の室外側、即ち垂木42の上面には、合板や構造
用合板からなるボード46が面方向に張設されている。
【0019】ここに、前記壁枠組み24同士及び壁枠組
み24と屋根枠組み25とは、頭つなぎ48を介して連
結され、この壁枠組み24と屋根枠組み25とを連結す
る頭つなぎ48の上方に位置するボード46には、通気
用の通気孔46aが設けられている。
【0020】上記構成は、通常の枠組工法によるもので
あり、このように構築することにより、施工上の簡便さ
と簡易耐火性の確保といった枠組工法の利点をそのまま
保持することができる。
【0021】そして、前記壁枠組み24のボード31の
表面には、外壁のほぼ全高にわたって上下方向に延びる
通気用スペーサとしての第1の縦胴縁50aが所定の間
隔を置いて配置・固定され、この第1の縦胴縁50aに
当接して断熱材51aが面方向に張設されている。これ
によって、ボード31と断熱材51aとの間に、第1の
縦胴縁50aの厚さに見合った内側通気層52aが形成
されている。
【0022】即ち、ボード31の外側を断熱材51aで
覆った外断熱構造とすることで、ボード31の内側での
冬季の結露を防止し、しかも、ボード31と断熱材51
aとの間に内側通気層52aを設けて、夏季の室内の熱
だまりを排出するとともに、排湿、排熱機能を果たすよ
うになっている。
【0023】ここに、前記基礎21の外周面は、図1に
示すように、その上縁部21aを除いて断熱材51cで
覆われているとともに、前記壁枠組み24の外側に配置
されて内側通気層52aを形成する断熱材51aは、こ
の下端面が前記基礎21を覆う断熱材51cの上面に達
するまで下方に延出している。
【0024】前記両断熱材51a,51cは、その表面
が面一となるようになっており、このため、断熱材51
の下方への延出部と基礎21の上縁部21aとの間に
前記内側通気層52aの幅に見合った空間が生じるので
あるが、この空間内に横断面矩形状の当木80が介装さ
れている。更に、この当木80の室外側表面と断熱材5
1aとの間から両断熱材51a,51cの当接面にかけ
て、横断面矩形状に気密シーリングテープ81が貼付け
られて、ここでの気密性を確保するようなっている。
【0025】前記当木80には、図5に示すように、そ
の下面に断熱材51cの上面との結合力を増すための鋸
歯状の凹凸80aが、室内側表面に基礎21との一体性
を増すための蟻溝80bがそれぞれ形成されている。
【0026】この当木80は、例えば図4に示すように
して、基礎21及び断熱材51cと一体に設けることが
できる。即ち、先ず、縦ばた82、横ばた83及びセパ
レータ84を介して所定間隔離間した型枠85を組み、
この型枠85内の室外側に断熱材51cを仮止めしつつ
敷き並べる。この時、この断熱材51cの高さが型枠8
5の高さ、即ち基礎21の高さより低くなるようにし
て、この断熱材51cの上面に断熱材51aの厚さに見
合った幅を有する詰物86を介在させつつ型枠85の上
面に達する当木80を敷設する。この状態で、型枠85
内にコンクリートを打設し、型枠85及び詰物86を取
り除く。これによって、蟻溝80bを介して、基礎21
と当木80とを一体化することができる。
【0027】このように、基礎21と土台22との接合
部の外方を、壁枠組み24の外側を覆い前記接合部の下
方まで延びて基礎21の外周面を覆った断熱材51cの
上面まで達する断熱材51aで包囲して、ここでの断熱
性能の劣化(断熱欠損)を防止することができる。
【0028】しかも、当木80と断熱材51aの間から
両断熱材51a,51cの当接面にかけて横断面矩形状
に気密シーリングテープ81を設けることにより、ここ
での気密性を向上させるとともに、当木80に達する釘
打ちを可能とすることができる。
【0029】前記当木80は、例えば合成木材や木製で
あるが、腐蝕を防止するには、合成木材製とした方が望
ましい。特に、ポリスチレン等の合成樹脂を低発砲させ
た合成木材は、耐水性もあり有効である。
【0030】前記基礎21には、床下開閉ダンパ60を
介して開閉自在な床下換気口61が形成され、この床下
換気口61を介して床下空間62が外部に選択的に連通
し、更に、基礎21と土台22との間にスペーサ63を
介在させることによって形成される通気通路64を介し
て前記内側通気層52aと床下空間62とが常時連通す
るよう構成されている。
【0031】即ち、図6に示すように、上面が平坦な基
礎21の上面には、所定間隔置きに一定の厚さを有する
スペーサ63が配置され、このスペーサ63の上面に土
台22を載置しアンカーボルト(図示せず)等によって
固定することにより、一対のスペーサ63,63と基礎
21及び土台22とで囲まれた通気通路64が形成さ
れ、この通気通路64を介して内側通気層52aの下端
と床下空間62とが常時連通するようになっている。
【0032】なお、図7に示すように、通常基礎21の
上面は、通常ならしモルタル65によって平坦化される
のであるが、このならしモルタル65の途中にポリプロ
ピレンの発砲体等の詰物66を介在させており、この詰
物66を取り除くことによって、通気通路64を形成し
たり、図8に示すように、基礎21を形成する型枠内に
予め詰物(図示せず)を入れておき、この詰物を取り除
くことによって、基礎21の上部に直接通気通路64を
形成するようにすることもできる。
【0033】そして、前記内側通気層52aの内部を流
れた空気は、前記ボード46に設けた通気孔46aから
該ボード46の上方に達するようになっている。なお、
前記断熱材51a、51cとしては、合成樹脂発泡断熱
材が好ましく、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡させて得られ
た独立微細構造の発泡板が好ましい。中でも、高度の剛
性と断熱性及び透湿抵抗の高いポリスチレンの押し出し
発泡板やポリウレタンのボードを用いるのが効果的であ
り、このことは、以下同様である。
【0034】前記断熱材51aには、この断熱材51a
と同じ材質からなり、室外側表面に多数の円筒状突起を
設けた第2の断熱材53が気密シーリングテープ等を介
して気密的に貼付けられており、この第2の断熱材53
の表面の前記第1の縦胴縁50aに対応する位置に、通
気用スペーサとしての第2の縦胴縁54aが配置・固定
されている。
【0035】このように、第2の断熱材53を設けたの
は、2重断熱構造として断熱・密封効果の向上を図ると
ともに、下記の外装材55aが弛んだり、うねってしま
うことを防止するためである。
【0036】そして、前記第2の縦胴縁54aに当接し
て、外装材55aが面方向に張設され、これによって、
前記断熱材51aと外装材55aとの間に外側通気層5
6aが形成されている。一方、基礎21の前記断熱材5
1cの外側にも外装材55cが設けられている。
【0037】この外装材55a,55cとしては、モル
タル壁、サイディング壁、コンクリート壁等が例示され
るが、その他の壁材であって良い。前記外側通気層56
aは、その上下両端で大気に常時開放し、これによっ
て、排湿及び排熱効果を果たすようなれている。
【0038】ここに、前記第2の縦胴縁54aは、図1
及び図2に示すように、前記当木80の外方を覆う位置
まで下方に延び、ここに断熱材51a,53を通過して
当木80に達する釘90(図1参照)が打ち付けられ
て、この下端がこの釘90によって固定されている。こ
れにより、第2の縦胴縁54aの下端が固定できずにば
たばたしてしまうことがないようになっている。
【0039】更に、この第2の縦胴縁54aの下端に
は、同図に示すように、下方に延びる通気水切り91の
上部が、釘92(図2参照)を打ち付けることによって
取り付けられているとともに、外装材55aは、第2の
縦胴縁54aの下方に達するまで延びている。
【0040】即ち、前述のように、第2の縦胴縁54a
の下端を釘90で固定することによって、この下端に通
気水切り91を取り付けることができる。一方、前記屋
根枠組み25の室外側においても、前記壁枠組み24の
室外側とほぼ同様な構成が備えられている。
【0041】即ち、前記屋根枠組み25のボード46の
表面には、そのほぼ全幅にわたって棟から軒先に沿って
延びる第1の通気用垂木50bが所定の間隔を置いて配
置・固定され、この第1の通気用垂木50bに当接して
断熱材51bが面方向に張設されている。これによっ
て、ボード46と断熱材51bとの間に、第1の通気用
垂木50bの厚さに見合った、前記壁枠組み24の外方
に設けた内側通気層52aと同様な作用をする内側通気
層52bが形成されている。
【0042】ここに、前記壁枠組み24の外側に設けら
れた内側通気層52aの上端は、屋根裏空間70に常時
開放するとともに、前記ボード46に設けた通気孔46
aを介して両内側通気層52a,52bが互いに連通
し、更に棟開閉ダンパ71を介して開閉自在な棟換気口
72が棟に立設したダンパ小屋73に形成されて、この
棟換気口72を介して屋根裏空間70及び内側通気層5
2bが選択的に外部に開放するよう構成されている。
【0043】更に、前記断熱材51bの上面の前記第1
の通気用垂木50bに対応する位置の一部には、第2の
通気用垂木54bが配置・固定されているとともに、こ
の第2の通気用垂木54aに当接して、屋根材55bが
面方向に張設され、これによって、前記断熱材51bと
屋根材55bとの間に外側通気層56bが形成されてい
る。
【0044】この屋根材55bとしては、かわら屋根
材、ストレート屋根材、金属板平ぶき屋根材等が例示さ
れるが、その他の屋根材であっても良い。そして、前記
外側通気層56bは、棟側及び軒先側で常時外部に開放
して、排湿及び排熱効果を果たすようになっている。
【0045】このように、壁枠組み24及び屋根枠組み
25の室外側にそれぞれ取付けたボード31,46の外
側を断熱材51a,51bで包括的に囲撓し、しかもこ
の断熱材51a,51bを挟んでこの両側に、内側通気
層52a,52bと外側通気層56a,56bとを設け
ることによって、結露の発生を防止するとともに、室内
の温熱環境を良くすることができる。
【0046】即ち、この内側通気層52a,52bと外
側通気層56a,56bは、夏季及び冬季の気象条件に
より、循環、排湿及び排温の作用を果たし、夏には室内
の熱だまりを排出し、冬には室内の温度差を減らすこと
ができる。
【0047】上記実施例においては、先ず、上縁部21
aに当木80を一体に設けるとともに、この当木80よ
り下方を断熱材51cで覆った基礎21を構築し、この
基礎21と土台22との間に通気通路64を形成した状
態で、プラットフォーム工法によって、土台22の上に
構造用合板等を平面状に貼って床23を形成する。そし
て、この床23の上に1階用の壁枠組み24を立設し、
2階床33を形成した後、2階用壁枠組み24を立設し
て屋根枠組み25を架設し、これと平行して、または枠
組み完成後、壁枠組み24に内装材30及びボード31
を、屋根枠組み25においても、これに天井材45及び
ボード46をそれぞれ貼付け、更には天井材32,45
等を貼付ける。
【0048】しかる後、基礎21の外周面に外装材55
cを設け、壁枠組み24においては、このボード31の
室外側表面に第1の縦胴縁51a、断熱材51b,5
3、第2の縦胴縁54a及び外装材55aを、屋根枠組
み25においては、このボード46の室外側表面に、第
1の通気用垂木50b、断熱材51b、第2の通気用垂
木54b及び屋根材55bを、順次設けることにより、
断熱材51c、51a,53及び51bによって建築物
の周囲を包括的に囲撓し、しかもこの断熱材51a,5
3及び51bを挟んでこの両側に、内側通気層52a,
52bと外側通気層56a,56bとを設けることがで
きる。
【0049】この時、壁枠組み24の外側を覆う断熱材
51aをその下端が基礎24を覆う断熱材51cの上面
に達するまで下方に延ばすことによって、基礎21と土
台22との接合部の外方を断熱材51aで覆って、ここ
に断熱欠損が生じてしまうことを防止するとともに、第
2の縦胴縁54aも当木80の側方に位置するよう下方
に延ばして、この下端を釘90で固定することができ、
しかも、このように第2の縦胴縁54aの下端を釘90
で固定することにより、ここに通気水切り91を取り付
けることができる。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記のような構成であるので、
施工が比較的簡便で、簡易防火構造を確保できるいった
枠組工法の有する利点を保有したまま、内側通気層と外
側通気層を備えた外断熱方式を採用して結露の発生を確
実に防止することができる。しかも、特に断熱欠損が発
生し易い建物の土台廻の外側を、壁枠組みの外側を覆っ
て下方に延びる断熱材で完全に包囲して、ここでの断熱
性能を確保して、断熱性能が劣ってしまうことを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す土台と壁との連結部の
縦断面図。
【図2】同じく、床下換気口付近の縦断面図。
【図3】同じく、建物全体の概略断面図。
【図4】同じく、当木の取り付け例を示す断面図。
【図5】同じく、当木の斜視図。
【図6】同じく、基礎を拡大して示す斜視図。
【図7】基礎の他の例を示す斜視図。
【図8】基礎の更に他の例を示す斜視図。
【図9】従来例を示す壁枠組みの斜視図。
【図10】同じく、外断熱構造を採用した時の壁の水平
断面図。
【符号の説明】
20 建物(気密住宅) 23 床 24 壁枠組み 25 屋根枠組み 30 内装材 31,46 ボード 50a 第1の縦胴縁 50b 第1の通気用垂木 51a,51b,51c,53 断熱材 52a,52b 内側通気層 54a 第2の縦胴縁 54b 第2の通気用垂木 55a,55c 外装材 55b 屋根材 56a,56b 外側通気層 62 床下空間 63 スペーサ 64 通気通路 80 当木 81 気密シーリングテープ 91 通気水切り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/62 - 1/99 E04B 2/56 - 2/70 E04B 1/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上縁部より所定長さ低い位置からその下方
    域の外周面を断熱材で覆った基礎と該基礎の上方の土台
    との間に通気通路を形成し、壁を構成する基本材の壁枠
    組みの室外側に取付けたボードの外側に、間隔を置いて
    配置した第1の縦胴縁を介在させつつ張設して前記通気
    通路と連通する内側通気層を形成する断熱材の下端面
    を、前記基礎の下方域の外周面を覆う断熱材の上面まで
    下方に延出させて前記基礎の外周面を覆った前記断熱材
    の上面に突き当てるとともに、この下方に延出させた
    熱材の延出部と基礎との間に当木を介装し、前記内側通
    気層を形成する断熱材の外側に、間隔を置いて配置した
    第2の縦胴縁を介在させつつ面方向に張設して外側通気
    層を形成する外装材及び前記第2の縦胴縁を、前記当木
    の外方まで下方に延出させたことを特徴とする枠組工法
    による建物の土台廻り構造。
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