JPH0742254A - 枠組工法による建物の断熱・気密方法 - Google Patents
枠組工法による建物の断熱・気密方法Info
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- JPH0742254A JPH0742254A JP18629993A JP18629993A JPH0742254A JP H0742254 A JPH0742254 A JP H0742254A JP 18629993 A JP18629993 A JP 18629993A JP 18629993 A JP18629993 A JP 18629993A JP H0742254 A JPH0742254 A JP H0742254A
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- heat insulating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 枠組工法の有する施工上の簡便さ及び簡易耐
火性の確保といった利点を生かし、しかも外断熱を採用
して躯体をその外側から断熱材で隙間なくすっぽり包み
込むとともに、内側通気層と外側通気層とを設けて、結
露の発生を確実に防止できるようにする。 【構成】 基本材からなる枠組み24,25の室外側に
ボード31,46を取り付けて構築した躯体の外側を、
面方向に張り巡らせた断熱材51a,51bと外装材5
5a,55bとの2重の壁で、且つ前記断熱材51a,
51bを挟んでこの両側に内側通気層52a,52bと
外側通気層55a,55bとを互いに分離した状態で設
けつつ気密的に包囲することを特徴とする。
火性の確保といった利点を生かし、しかも外断熱を採用
して躯体をその外側から断熱材で隙間なくすっぽり包み
込むとともに、内側通気層と外側通気層とを設けて、結
露の発生を確実に防止できるようにする。 【構成】 基本材からなる枠組み24,25の室外側に
ボード31,46を取り付けて構築した躯体の外側を、
面方向に張り巡らせた断熱材51a,51bと外装材5
5a,55bとの2重の壁で、且つ前記断熱材51a,
51bを挟んでこの両側に内側通気層52a,52bと
外側通気層55a,55bとを互いに分離した状態で設
けつつ気密的に包囲することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2”×4”(ツーバイ
フォー)工法で代表される枠組工法によって構築された
躯体の周囲を、断熱材で気密的に包囲することによって
建物の断熱性及び気密性を向上させた枠組工法による建
物の断熱・気密方法に関する。
フォー)工法で代表される枠組工法によって構築された
躯体の周囲を、断熱材で気密的に包囲することによって
建物の断熱性及び気密性を向上させた枠組工法による建
物の断熱・気密方法に関する。
【0002】
【従来の技術】枠組工法、例えば、2”×4”工法は、
公称断面が2インチ×4インチ(実断面は乾燥材で3.
8cm×8.9cm)の基本材で枠組みを作り、この枠
組みに合板等の各種ボードを釘で打ち付けた壁を、床
(プラットホーム)の上に積み上げて行く工法で、施工
が比較的簡便で、簡易耐火構造物となるといった利点を
有する。
公称断面が2インチ×4インチ(実断面は乾燥材で3.
8cm×8.9cm)の基本材で枠組みを作り、この枠
組みに合板等の各種ボードを釘で打ち付けた壁を、床
(プラットホーム)の上に積み上げて行く工法で、施工
が比較的簡便で、簡易耐火構造物となるといった利点を
有する。
【0003】従来、この種の枠組工法において、建築物
の周囲を断熱材で包括的に囲撓した、いわゆる高気密・
高断熱住宅とする場合、この断熱・気密方法としては、
一般に内断熱が採用されていた。
の周囲を断熱材で包括的に囲撓した、いわゆる高気密・
高断熱住宅とする場合、この断熱・気密方法としては、
一般に内断熱が採用されていた。
【0004】即ち、例えば壁体の場合、図9に示すよう
に、水平方向に延びる上枠1と下枠2との間に複数の竪
枠(柱及び間柱)3を上下方向に掛け渡して基本材から
なる壁枠組み4を作り、この枠組み4の室外側に、合板
や構造用合板等のボード5を釘で打ち付けて取付けると
ともに、上枠1、下枠2及び一対の竪枠3で囲まれた領
域にボード5の裏面側から断熱材6を取付けることが一
般に行われていた。
に、水平方向に延びる上枠1と下枠2との間に複数の竪
枠(柱及び間柱)3を上下方向に掛け渡して基本材から
なる壁枠組み4を作り、この枠組み4の室外側に、合板
や構造用合板等のボード5を釘で打ち付けて取付けると
ともに、上枠1、下枠2及び一対の竪枠3で囲まれた領
域にボード5の裏面側から断熱材6を取付けることが一
般に行われていた。
【0005】ここに、防湿性の向上を図るために、前記
断熱材6として、室内側の表面に防湿層を設けたものを
使用するか、または温度差が著しい地域においては、同
図に示しように、断熱材6の室内側に、例えば0.1m
m以上の防湿フィルム等の防湿層7を個別に設けること
が行われていた。
断熱材6として、室内側の表面に防湿層を設けたものを
使用するか、または温度差が著しい地域においては、同
図に示しように、断熱材6の室内側に、例えば0.1m
m以上の防湿フィルム等の防湿層7を個別に設けること
が行われていた。
【0006】なお、図示しないが、屋根体においてもほ
ぼ同様に構成されていたり、断熱材を天井内に入れる方
法が採られていた。
ぼ同様に構成されていたり、断熱材を天井内に入れる方
法が採られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように、断熱・気密方法として内断熱を採用した
場合、断熱材は複数に分割されているため、躯体を隙間
なくすっぽりと包み込んで、室内外を完全に遮断するこ
とがでないばかりでなく、コンセント周りや配管周り等
での隙間の発生、或いは工事中での引っ掻き等による防
湿層の破れ等によって、十分な防湿を図ることが困難
で、このため、特に外壁のボードの内側に結露が発生し
て、ボードや枠材の腐蝕に繋がってしまい、これが枠組
工法の最大の欠点となっていた。
来例のように、断熱・気密方法として内断熱を採用した
場合、断熱材は複数に分割されているため、躯体を隙間
なくすっぽりと包み込んで、室内外を完全に遮断するこ
とがでないばかりでなく、コンセント周りや配管周り等
での隙間の発生、或いは工事中での引っ掻き等による防
湿層の破れ等によって、十分な防湿を図ることが困難
で、このため、特に外壁のボードの内側に結露が発生し
て、ボードや枠材の腐蝕に繋がってしまい、これが枠組
工法の最大の欠点となっていた。
【0008】ここに、この欠点を防止するには、一般の
従来軸組工法で広く行われているように、柱及び間柱
(竪枠)の室外側に断熱材を配置した外断熱を採用する
とともに、この断熱材を挟んでこの両側に内側通気層と
外側通気層を設けることが考えられる。
従来軸組工法で広く行われているように、柱及び間柱
(竪枠)の室外側に断熱材を配置した外断熱を採用する
とともに、この断熱材を挟んでこの両側に内側通気層と
外側通気層を設けることが考えられる。
【0009】即ち、図10に示すように、壁枠組み4の
竪枠3を挟んでこの室外側に断熱材6を、室内側に内装
材8をそれぞれ面方向に沿って張設して、断熱材6と内
装材8との間に内側通気層9を形成するとともに、断熱
材6の外側に所定間隔離間させて通気用スペーサとして
の縦胴縁10を取付け、この縦胴縁10の外側に外装材
11を面方向に張設して、断熱材6と外装材11との間
に外側通気層12を形成することが考えられる。
竪枠3を挟んでこの室外側に断熱材6を、室内側に内装
材8をそれぞれ面方向に沿って張設して、断熱材6と内
装材8との間に内側通気層9を形成するとともに、断熱
材6の外側に所定間隔離間させて通気用スペーサとして
の縦胴縁10を取付け、この縦胴縁10の外側に外装材
11を面方向に張設して、断熱材6と外装材11との間
に外側通気層12を形成することが考えられる。
【0010】しかしながら、断熱材6と内装材8との間
に内側通気層9を形成しようとすると、壁枠組み4の互
いに隣接する竪枠3,3の間には、図9に示すように、
これを補強するための転び止め13及びファイアストッ
プ(図示せず)が内側通気層9を塞ぐように配置されて
いるため、この転び止め13及びファイアストップの内
部に上下に連通する通気孔を設ける必要があるばかりで
なく、平板状に床材を敷き並べた床(プラットホーム)
の上に壁枠組み4を積み上げて行く際、この壁枠組み4
には、内側通気層9を塞ぐ位置に下枠1と上枠2があ
り、しかも根太(側根太及び端根太)との関係で、下枠
1及び上枠2に通気孔を設けることができず、通気性を
確保するためには、例えば枠を延ばして、延ばした部分
に穴を開けるといったかなり面倒な作業が必要となる。
に内側通気層9を形成しようとすると、壁枠組み4の互
いに隣接する竪枠3,3の間には、図9に示すように、
これを補強するための転び止め13及びファイアストッ
プ(図示せず)が内側通気層9を塞ぐように配置されて
いるため、この転び止め13及びファイアストップの内
部に上下に連通する通気孔を設ける必要があるばかりで
なく、平板状に床材を敷き並べた床(プラットホーム)
の上に壁枠組み4を積み上げて行く際、この壁枠組み4
には、内側通気層9を塞ぐ位置に下枠1と上枠2があ
り、しかも根太(側根太及び端根太)との関係で、下枠
1及び上枠2に通気孔を設けることができず、通気性を
確保するためには、例えば枠を延ばして、延ばした部分
に穴を開けるといったかなり面倒な作業が必要となる。
【0011】つまり、枠組工法においては、外断熱方式
を採用し、断熱材6と内装材8との間に内側通気層9を
設けることが困難で、ここに内側通気層9を設けようと
すると施工がかなり複雑となってしまうばかりでなく、
転び止め13及びファイアストップに通気孔を設ける
と、簡易耐火性が確保できなくなって、枠組工法の利点
が全く失われてしまう。
を採用し、断熱材6と内装材8との間に内側通気層9を
設けることが困難で、ここに内側通気層9を設けようと
すると施工がかなり複雑となってしまうばかりでなく、
転び止め13及びファイアストップに通気孔を設ける
と、簡易耐火性が確保できなくなって、枠組工法の利点
が全く失われてしまう。
【0012】本発明は上記に鑑み、枠組工法の有する施
工上の簡便さ及び簡易耐火性の確保といった利点を生か
し、しかも外断熱を採用して躯体をその外側から断熱材
で隙間なくすっぽり包み込むとともに、内側通気層と外
側通気層とを設けて、結露の発生を確実に防止できるよ
うにしたものを提供することを目的とする。
工上の簡便さ及び簡易耐火性の確保といった利点を生か
し、しかも外断熱を採用して躯体をその外側から断熱材
で隙間なくすっぽり包み込むとともに、内側通気層と外
側通気層とを設けて、結露の発生を確実に防止できるよ
うにしたものを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る枠組工法による建物の断熱・気密方法
は、基本材からなる枠組みの室外側にボードを取り付け
て構築した躯体の外側を、面方向に張り巡らせた断熱材
と外装材との2重の壁で、且つ前記断熱材を挟んでこの
両側に内側通気層と外側通気層とを互いに分離した状態
で設けつつ気密的に包囲することを特徴とするものであ
る。
め、本発明に係る枠組工法による建物の断熱・気密方法
は、基本材からなる枠組みの室外側にボードを取り付け
て構築した躯体の外側を、面方向に張り巡らせた断熱材
と外装材との2重の壁で、且つ前記断熱材を挟んでこの
両側に内側通気層と外側通気層とを互いに分離した状態
で設けつつ気密的に包囲することを特徴とするものであ
る。
【0014】
【作用】上記のようにした本発明によれば、通常の枠組
工法によって構築した躯体の外側を、断熱材と外装材の
2重の壁で隙間なくすっぽりと包み込んで室内外を完全
に区分して厚さ寒さを遮断し、しかも断熱材を挟んでこ
の両側に内側通気層と外側通気層とを互いに分離した状
態で設けることによって、結露の発生を防止することが
できる。
工法によって構築した躯体の外側を、断熱材と外装材の
2重の壁で隙間なくすっぽりと包み込んで室内外を完全
に区分して厚さ寒さを遮断し、しかも断熱材を挟んでこ
の両側に内側通気層と外側通気層とを互いに分離した状
態で設けることによって、結露の発生を防止することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図8を参照
して説明する。同図において、本実施例に係る建物(気
密住宅)20は、基礎21の上に敷設された土台22の
上に、プラットホーム工法によって構造用合板等のボー
ドが平板状に貼付けられて床23が構成され、この床2
3の周囲に、外壁を構成する壁枠組み24が2段に立設
され、この上段の壁枠組み24の上に屋根を構成する屋
根枠組み25が架設されている。
して説明する。同図において、本実施例に係る建物(気
密住宅)20は、基礎21の上に敷設された土台22の
上に、プラットホーム工法によって構造用合板等のボー
ドが平板状に貼付けられて床23が構成され、この床2
3の周囲に、外壁を構成する壁枠組み24が2段に立設
され、この上段の壁枠組み24の上に屋根を構成する屋
根枠組み25が架設されている。
【0016】前記壁枠組み24は、2”×4”工法にお
いては、公称断面が2インチ×4インチの基本材からな
る上枠26と下枠27との間に、上下方向に延びる同じ
く基本材からなる複数の竪枠(柱及び間柱)28を掛け
渡すとともに、互いに隣接する竪枠28,28の間に補
強用の転び止めを配置し、更に必要に応じて筋違(図示
せず)を襷状に掛け渡すことによって構成されている。
いては、公称断面が2インチ×4インチの基本材からな
る上枠26と下枠27との間に、上下方向に延びる同じ
く基本材からなる複数の竪枠(柱及び間柱)28を掛け
渡すとともに、互いに隣接する竪枠28,28の間に補
強用の転び止めを配置し、更に必要に応じて筋違(図示
せず)を襷状に掛け渡すことによって構成されている。
【0017】そして、この壁枠組み24の室内側には、
内装材30が面方向に張設されているとともに、室外側
には、合板や構造用合板等からなるボード31が面方向
に張設されている。
内装材30が面方向に張設されているとともに、室外側
には、合板や構造用合板等からなるボード31が面方向
に張設されている。
【0018】ここに、1階と2階とは、面方向に張り巡
らせた天井材32と2階床33とによって仕切られてお
り、上段に位置する壁枠組み24は、この2階床33の
周囲に立設されている。
らせた天井材32と2階床33とによって仕切られてお
り、上段に位置する壁枠組み24は、この2階床33の
周囲に立設されている。
【0019】なお、このボード31としては、前記合板
や構造用合板の他に、シージンボードやOSB(Orient
ed Strand Board)等が挙げられ、これは以下同様であ
る。一方、屋根枠組み25は、基本材からなる棟木40
と鼻隠し41との間に、同じく基本材からなる複数の垂
木42を掛け渡すとともに、棟木40を中心として左右
に延びる各垂木42を天井根太43で山形に連結するこ
とによって主に構成されている。
や構造用合板の他に、シージンボードやOSB(Orient
ed Strand Board)等が挙げられ、これは以下同様であ
る。一方、屋根枠組み25は、基本材からなる棟木40
と鼻隠し41との間に、同じく基本材からなる複数の垂
木42を掛け渡すとともに、棟木40を中心として左右
に延びる各垂木42を天井根太43で山形に連結するこ
とによって主に構成されている。
【0020】なお、互いに隣接する垂木42,42の間
には、前記壁枠組み24と同様に、転び止めが配置され
ている。そして、前記天井根太43の下面には、天井材
45が面方向に貼り付けられているとともに、屋根枠組
み25の室外側、即ち垂木42の上面には、合板や構造
用合板からなるボード46が面方向に張設されている。
には、前記壁枠組み24と同様に、転び止めが配置され
ている。そして、前記天井根太43の下面には、天井材
45が面方向に貼り付けられているとともに、屋根枠組
み25の室外側、即ち垂木42の上面には、合板や構造
用合板からなるボード46が面方向に張設されている。
【0021】ここに、前記壁枠組み24同士及び壁枠組
み24と屋根枠組み25とは、頭つなぎ48を介して連
結され、この壁枠組み24と屋根枠組み25とを連結す
る頭つなぎ48の上方に位置するボード46には、通気
用の通気孔46aが設けられている。
み24と屋根枠組み25とは、頭つなぎ48を介して連
結され、この壁枠組み24と屋根枠組み25とを連結す
る頭つなぎ48の上方に位置するボード46には、通気
用の通気孔46aが設けられている。
【0022】このようにして、通常の枠組工法による躯
体が構築されており、このように躯体を構築することに
より、施工上の簡便さと簡易耐火性の確保といった枠組
工法の利点をそのまま保持することができる。
体が構築されており、このように躯体を構築することに
より、施工上の簡便さと簡易耐火性の確保といった枠組
工法の利点をそのまま保持することができる。
【0023】そして、前記躯体は、その外側に張り巡ら
した断熱材と外装材からなる2重の壁で隙間なくすっぽ
りと包み込まれて、外断熱による断熱・気密処理が施さ
れている。
した断熱材と外装材からなる2重の壁で隙間なくすっぽ
りと包み込まれて、外断熱による断熱・気密処理が施さ
れている。
【0024】即ち、前記壁枠組み24のボード31の表
面には、外壁のほぼ全高にわたって上下方向に延びる第
1の通気用スペーサとしての縦胴縁50aが所定の間隔
を置いて配置・固定され、この第1の縦胴縁50aに当
接して断熱材51aが面方向に張設されている。これに
よって、ボード31と断熱材51aとの間に、第1の縦
胴縁50aの厚さに見合った内側通気層52aが形成さ
れている。
面には、外壁のほぼ全高にわたって上下方向に延びる第
1の通気用スペーサとしての縦胴縁50aが所定の間隔
を置いて配置・固定され、この第1の縦胴縁50aに当
接して断熱材51aが面方向に張設されている。これに
よって、ボード31と断熱材51aとの間に、第1の縦
胴縁50aの厚さに見合った内側通気層52aが形成さ
れている。
【0025】このように、ボード31の外側を断熱材5
1aで覆った外断熱を採用することによって、ボード3
1の内側での冬季の結露を防止し、しかも、ボード31
と断熱材51aとの間に内側通気層52aを設けて、夏
季の室内の熱だまりを排出するとともに、排湿、排熱機
能を果たすようになっている。
1aで覆った外断熱を採用することによって、ボード3
1の内側での冬季の結露を防止し、しかも、ボード31
と断熱材51aとの間に内側通気層52aを設けて、夏
季の室内の熱だまりを排出するとともに、排湿、排熱機
能を果たすようになっている。
【0026】ここに、前記基礎21には、床下開閉ダン
パ60を介して開閉自在な床下換気口61が形成され、
この床下換気口61を介して床下空間62が外部に選択
的に連通し、更に、例えば基礎21と土台22との間に
スペーサ63を介在させることによって形成される開口
部等を介して前記内側通気層52aと床下空間62とが
常時連通するよう構成されている。更に、この内側通気
層52aの内部を流れた空気は、前記ボード46に設け
た通気孔46aから該ボード46の上方に達するように
なっている。
パ60を介して開閉自在な床下換気口61が形成され、
この床下換気口61を介して床下空間62が外部に選択
的に連通し、更に、例えば基礎21と土台22との間に
スペーサ63を介在させることによって形成される開口
部等を介して前記内側通気層52aと床下空間62とが
常時連通するよう構成されている。更に、この内側通気
層52aの内部を流れた空気は、前記ボード46に設け
た通気孔46aから該ボード46の上方に達するように
なっている。
【0027】なお、前記断熱材51aとしては、合成樹
脂発泡断熱材が好ましく、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡
させて得られた独立微細構造の発泡板が好ましい。中で
も、高度の剛性と断熱性及び透湿抵抗の高いポリスチレ
ンの押し出し発泡板やポリウレタンのボードを用いるの
が効果的であり、このことは、以下同様である。
脂発泡断熱材が好ましく、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡
させて得られた独立微細構造の発泡板が好ましい。中で
も、高度の剛性と断熱性及び透湿抵抗の高いポリスチレ
ンの押し出し発泡板やポリウレタンのボードを用いるの
が効果的であり、このことは、以下同様である。
【0028】更に、前記断熱材51aには、この断熱材
51aと同じ材質からなり、室外側表面に多数の円筒状
突起を設けた第2の断熱材53が気密シーリングテープ
等を介して気密的に貼付けられており、この第2の断熱
材53の表面の前記第1の縦胴縁50aに対応する位置
に、第2の通気用スペーサとしての縦胴縁54aが配置
・固定されている。
51aと同じ材質からなり、室外側表面に多数の円筒状
突起を設けた第2の断熱材53が気密シーリングテープ
等を介して気密的に貼付けられており、この第2の断熱
材53の表面の前記第1の縦胴縁50aに対応する位置
に、第2の通気用スペーサとしての縦胴縁54aが配置
・固定されている。
【0029】このように、第2の断熱材53を設けたの
は、2重断熱構造として断熱・密封効果の向上を図ると
ともに、下記の外装材55aが弛んだり、うねってしま
うことを防止するためである。
は、2重断熱構造として断熱・密封効果の向上を図ると
ともに、下記の外装材55aが弛んだり、うねってしま
うことを防止するためである。
【0030】そして、前記第2の縦胴縁54aに当接し
て、外装材55aが面方向に張設され、これによって、
前記断熱材51aと外装材55aとの間に外側通気層5
6aが形成されている。
て、外装材55aが面方向に張設され、これによって、
前記断熱材51aと外装材55aとの間に外側通気層5
6aが形成されている。
【0031】この外装材55aとしては、モルタル壁、
サイディング壁、コンクリート壁等が例示されるが、そ
の他の壁材であって良い。前記外側通気層56aは、そ
の上下両端で大気に常時開放し、これによって、排湿及
び排熱効果を果たすようなれている。
サイディング壁、コンクリート壁等が例示されるが、そ
の他の壁材であって良い。前記外側通気層56aは、そ
の上下両端で大気に常時開放し、これによって、排湿及
び排熱効果を果たすようなれている。
【0032】一方、前記屋根枠組み25の室外側におい
ても、前記壁枠組み24の室外側とほぼ同様な外断熱処
理が施されている。即ち、前記屋根枠組み25のボード
46の表面には、そのほぼ全幅にわたって棟から軒先に
沿って延びる第1の通気用スペーサとしての通気用垂木
50bが所定の間隔を置いて配置・固定され、この第1
の通気用垂木50bに当接して断熱材51bが面方向に
張設されている。これによって、ボード46と断熱材5
1bとの間に、第1の通気用垂木50bの厚さに見合っ
た、前記壁枠組み24の外方に設けた内側通気層52a
と同様な作用をする内側通気層52bが形成されてい
る。
ても、前記壁枠組み24の室外側とほぼ同様な外断熱処
理が施されている。即ち、前記屋根枠組み25のボード
46の表面には、そのほぼ全幅にわたって棟から軒先に
沿って延びる第1の通気用スペーサとしての通気用垂木
50bが所定の間隔を置いて配置・固定され、この第1
の通気用垂木50bに当接して断熱材51bが面方向に
張設されている。これによって、ボード46と断熱材5
1bとの間に、第1の通気用垂木50bの厚さに見合っ
た、前記壁枠組み24の外方に設けた内側通気層52a
と同様な作用をする内側通気層52bが形成されてい
る。
【0033】ここに、前記壁枠組み24の外側に設けら
れた内側通気層52aの上端は、屋根裏空間70に常時
開放するとともに、前記ボード46に設けた通気孔46
aを介して両内側通気層52a,52bが互いに連通
し、更に棟開閉ダンパ71を介して開閉自在な棟換気口
72が棟に立設したダンパ小屋73に形成されて、この
棟換気口72を介して屋根裏空間70及び内側通気層5
2bが選択的に外部に開放するよう構成されている。
れた内側通気層52aの上端は、屋根裏空間70に常時
開放するとともに、前記ボード46に設けた通気孔46
aを介して両内側通気層52a,52bが互いに連通
し、更に棟開閉ダンパ71を介して開閉自在な棟換気口
72が棟に立設したダンパ小屋73に形成されて、この
棟換気口72を介して屋根裏空間70及び内側通気層5
2bが選択的に外部に開放するよう構成されている。
【0034】更に、前記断熱材51bの上面の前記第1
の通気用垂木50bに対応する位置の一部には、第2の
通気用スペーサとしての通気用垂木54bが配置・固定
されているとともに、この第2の通気用垂木54aに当
接して、外装材としての屋根材55bが面方向に張設さ
れ、これによって、前記断熱材51bと屋根材(外装
材)55bとの間に外側通気層56bが形成されてい
る。
の通気用垂木50bに対応する位置の一部には、第2の
通気用スペーサとしての通気用垂木54bが配置・固定
されているとともに、この第2の通気用垂木54aに当
接して、外装材としての屋根材55bが面方向に張設さ
れ、これによって、前記断熱材51bと屋根材(外装
材)55bとの間に外側通気層56bが形成されてい
る。
【0035】この屋根材55bとしては、かわら屋根
材、ストレート屋根材、金属板平ぶき屋根材等が例示さ
れるが、その他の屋根材であっても良い。そして、前記
外側通気層56bは、棟側及び軒先側で常時外部に開放
して、排湿及び排熱効果を果たすようになっている。
材、ストレート屋根材、金属板平ぶき屋根材等が例示さ
れるが、その他の屋根材であっても良い。そして、前記
外側通気層56bは、棟側及び軒先側で常時外部に開放
して、排湿及び排熱効果を果たすようになっている。
【0036】このように、枠組工法によって、壁枠組み
24及び屋根枠組み25の室外側にそれぞれボード3
1,46を取り付けることによって構築した躯体の外側
を、断熱材51a,51bと外装材55a,55bの2
重の壁で隙間なくすっぽりと包み込み、しかもこの断熱
材51a,51bを挟んでこの両側に、内側通気層52
a,52bと外側通気層56a,56bとを互いに分離
した状態で設けることによって、結露の発生を防止する
とともに、室内の温熱環境を良くすることができる。
24及び屋根枠組み25の室外側にそれぞれボード3
1,46を取り付けることによって構築した躯体の外側
を、断熱材51a,51bと外装材55a,55bの2
重の壁で隙間なくすっぽりと包み込み、しかもこの断熱
材51a,51bを挟んでこの両側に、内側通気層52
a,52bと外側通気層56a,56bとを互いに分離
した状態で設けることによって、結露の発生を防止する
とともに、室内の温熱環境を良くすることができる。
【0037】即ち、この内側通気層52a,52bと外
側通気層56a,56bは、夏季及び冬季の気象条件に
より、循環、排湿及び排温の作用を果たし、夏には室内
の熱だまりを排出し、冬には室内の温度差を減らすこと
ができる。
側通気層56a,56bは、夏季及び冬季の気象条件に
より、循環、排湿及び排温の作用を果たし、夏には室内
の熱だまりを排出し、冬には室内の温度差を減らすこと
ができる。
【0038】上記実施例においては、先ず、プラットフ
ォーム工法によって、土台22の上に構造用合板等を平
面状に貼って床23を形成する。そして、この床23の
上に1階用の壁枠組み24を立設し、2階床33を形成
した後、2階用壁枠組み24を立設して屋根枠組み25
を架設し、これと平行して、または枠組み完成後、壁枠
組み24に内装材30及びボード31を、屋根枠組み2
5においても、これに天井材45及びボード46をそれ
ぞれ貼付け、更には天井材32,45等を貼付けて躯体
を構築する。
ォーム工法によって、土台22の上に構造用合板等を平
面状に貼って床23を形成する。そして、この床23の
上に1階用の壁枠組み24を立設し、2階床33を形成
した後、2階用壁枠組み24を立設して屋根枠組み25
を架設し、これと平行して、または枠組み完成後、壁枠
組み24に内装材30及びボード31を、屋根枠組み2
5においても、これに天井材45及びボード46をそれ
ぞれ貼付け、更には天井材32,45等を貼付けて躯体
を構築する。
【0039】しかる後、ボード31,46の室外側表面
に、第1の通気用スペーサ50a,50b、断熱材51
a,51b、第2の通気用スペーサ54a,54b及び
外装材55a,55bを順次設けることにより、断熱材
51a,51b及び外装材55a,55bの2重の壁に
よって建築物の周囲を包括的に囲撓し、しかもこの断熱
材51a,51bを挟んでこの両側に、内側通気層52
a,52bと外側通気層56a,56bとを設けること
ができる。
に、第1の通気用スペーサ50a,50b、断熱材51
a,51b、第2の通気用スペーサ54a,54b及び
外装材55a,55bを順次設けることにより、断熱材
51a,51b及び外装材55a,55bの2重の壁に
よって建築物の周囲を包括的に囲撓し、しかもこの断熱
材51a,51bを挟んでこの両側に、内側通気層52
a,52bと外側通気層56a,56bとを設けること
ができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は上記のような構成であるので、
施工が比較的簡便で、簡易防火構造を確保できるいった
枠組工法の有する利点を保有したまま、外断熱を採用し
て躯体をその外側から断熱材と外装材の2重の壁で隙間
なくすっぽり包み込んで、室内外を完全に区分して、厚
さ寒さを遮断することができる。しかもこの断熱材を挟
んでこの両側に内側通気層と外側通気層を設けることに
よって、結露を防止して耐久性を向上させるとともに、
室内の温熱環境を良くすることができるといった効果が
ある。
施工が比較的簡便で、簡易防火構造を確保できるいった
枠組工法の有する利点を保有したまま、外断熱を採用し
て躯体をその外側から断熱材と外装材の2重の壁で隙間
なくすっぽり包み込んで、室内外を完全に区分して、厚
さ寒さを遮断することができる。しかもこの断熱材を挟
んでこの両側に内側通気層と外側通気層を設けることに
よって、結露を防止して耐久性を向上させるとともに、
室内の温熱環境を良くすることができるといった効果が
ある。
【図1】本発明の一実施例を示す建物の概略断面図。
【図2】同じく、基礎と壁との連結部の縦断面図。
【図3】同じく、床下換気口付近の縦断面図。
【図4】同じく、1階と2階との繋ぎ部の壁の縦断面
図。
図。
【図5】同じく、壁の水平断面図。
【図6】同じく、壁と屋根との連結部の縦断面図。
【図7】同じく、屋根の棟部の縦断面図。
【図8】同じく、屋根の水平断面図。
【図9】従来例を示す壁枠組みの斜視図。
【図10】同じく、外断熱構造を採用した時の壁の水平
断面図。
断面図。
20 建物(気密住宅) 23 床 24 壁枠組み 25 屋根枠組み 30 内装材 31,46 ボード 50a 第1の通気用スペーサ(縦胴縁) 50b 第1の通気用スペーサ(通気用垂木) 51a,51b,53 断熱材 52a,52b 内側通気層 54a 第2の通気用スペーサ(縦胴縁) 54b 第2の通気用スペーサ(通気用垂木) 55a 外装材 55b 外装材(屋根材) 56a,56b 外側通気層
Claims (1)
- 【請求項1】基本材からなる枠組みの室外側にボードを
取り付けて構築した躯体の外側を、面方向に張り巡らせ
た断熱材と外装材との2重の壁で、且つ前記断熱材を挟
んでこの両側に内側通気層と外側通気層とを互いに分離
した状態で設けつつ気密的に包囲することを特徴とする
枠組工法による建物の断熱・気密方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18629993A JPH0742254A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 枠組工法による建物の断熱・気密方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18629993A JPH0742254A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 枠組工法による建物の断熱・気密方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0742254A true JPH0742254A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=16185897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18629993A Pending JPH0742254A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 枠組工法による建物の断熱・気密方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742254A (ja) |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP18629993A patent/JPH0742254A/ja active Pending
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