JPH1067897A - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JPH1067897A JPH1067897A JP16075597A JP16075597A JPH1067897A JP H1067897 A JPH1067897 A JP H1067897A JP 16075597 A JP16075597 A JP 16075597A JP 16075597 A JP16075597 A JP 16075597A JP H1067897 A JPH1067897 A JP H1067897A
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Abstract
ク、局所的偏肉などの発生が少なく、かつガスバリヤー
性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体組成物
を得ること。 【解決手段】 エチレン含有率20〜70モル%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミド樹
脂(B)および下記式(1)を満足する疎水性可塑剤
(C)からなり、(A)と(B)の合計100重量部に
対して(A)を55〜97重量部、(B)を3〜45重
量部かつ(C)を0.1〜30重量部含有する樹脂組成
物。 15≦{CH(A)}1/2+SP(C)≦22 (1) {上記式(1)において、CH(A)はエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(A)のエチレン含有率(モル
%)を、SP(C)は疎水性可塑剤(C)の溶解性パラ
メーター(Fedorsの式から算出)を示す。}
Description
れ、加熱延伸操作時にクラック、局所的偏肉などの発生
が少なく、かつガスバリヤー性に優れたエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(以下、EVOHと記す)組成物
に関する。
(以下、EVOHとする。)は、今日、食品等の包装用
フィルムとして、特に酸素、臭気、フレイバ−等に対す
るバリア−性が必要な食品分野において、その有効性が
認められている。しかし、EVOH単体ではタフネスに
欠け、また水蒸気に対する有効なバリア性を示さない等
の欠点がある。
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、
ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂層と、無
水マレイン酸変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などで代表される各種接着性樹脂層とEVO
Hを積層してなる多層構造体の形で用いられるのが一般
的である。しかし、EVOHは延展性、加工性等に乏し
いため、各種方法で製造したEVOH多層構造体(フィ
ルム、シート、パリソンなど)を加熱延伸等により二次
加工した場合に、EVOH層に小さなボイド、クラッ
ク、ムラ、局所偏肉などが発生し、その結果、成形され
たフィルムあるいは容器の酸素バリア性が大幅に低下す
る。また、外観も不良となり、食品等のフィルム、容器
として使用に耐えない状況であった。
肉、加工肉を包装する際に、熱収縮性のフィルムを用い
るシュリンク包装が一般的に採用されるが、このような
包装袋に使用されるフィルムは、加熱によって充分に熱
収縮する特性を有する事が必要である。熱収縮後のフィ
ルムが内容物にタイトに密着していないと、フィルムの
余りがシワとなり、見栄えが悪いばかりでなく、シワの
部分がピンホールの原因となりやすい。従って、タイト
な密着性を得るためには、熱収縮前の延伸フィルムが高
倍率で延伸されることが重要である。また、熱収縮行程
の熱により内容物の品質が低下しやすい生肉のような食
品を包装する際には、低温での熱収縮特性が要求されて
いる。低温での熱収縮特性を得るためには、熱収縮前の
フィルムが低温で延伸されることが重要である。従っ
て、理想的なシュリンクフィルムとしては、低温で、か
つ高倍率の延伸が可能であることが特に重要である。
60〜200℃に加熱し、これを圧縮空気を用いる圧空
成形、または真空を用いる真空成形、あるいは真空圧空
成形法で金型状に熱成形して得られる熱成形容器におい
ては、EVOHを使用した場合、容器のコーナー部が極
端に薄くなったり、EVOH層に小さなボイド、クラッ
ク、偏肉が発生することがある。
ィルムをスキンパック包装機に通し、60〜200℃に
昇温後金型で熱成形し、ただちに真空下、内容物(生
肉、加工畜肉など)を置いた基材フィルム、シート、ト
レイ上にかぶせ、周囲を密封した後、大気圧にもどし、
収縮させ、内容物と周囲のフィルムとを密着させる操作
手順が一般的に採用されている。しかしながら、EVO
Hを使用したスキンパック包装容器は、スジ、シワが発
生しやすく、外観の悪化が生じ、かつシワの部分に生じ
るピンホールが内容物の品質低下をもたらす。
ルムや容器に、高ガスバリヤー性を有する塩化ビニリデ
ン樹脂あるいはEVOH樹脂を用いたものが一部使用さ
れている。塩化ビニリデン樹脂については、延伸性およ
びガスバリア性には優れているが、焼却時に塩素系ガス
が発生するため、環境問題の点から塩化ビニリデンを含
まないフィルムの開発が望まれている。一方、塩素を含
まないガスバリヤー性樹脂であるEVOH樹脂を使用し
たフィルム、容器は既に開発されているが、塩化ビニリ
デン含有フィルム、容器に比べて、高倍率での延伸性に
劣るという欠点を有している。
々の方法が提案されている。例えば、EVOHに各種可
塑剤の添加(特開昭53−88067、特開昭61−2
83644、特開平6−340785)、ポリアミド系
樹脂のブレンド(特開昭52−141785、特開昭5
8−154755、特開昭58−36412)等が検討
されてはいるが、いずれの場合も、下記の点で十分満足
すべきものではないことが判明した。
は、加熱延伸特性を充分改善するためには、EVOH1
00重量部に対して、多価アルコール系可塑剤を10〜
20重量部添加する必要があり、ガスバリアー性の大巾
な低下、EVOH層と接着剤層との層間接着強度の低下
などの多くの問題があり、使用に耐えない。一方、ポリ
アミド系樹脂の添加系においては、見掛け上良好な容器
が得られるが、特に加熱延伸成形時に微少なクラックあ
るいは不均一な厚み分布に起因するためと考えられるガ
スバリアー性のバラツキあるいは低下が見られることが
あり、ガスバリアー性容器としての信頼性の点で問題が
あった。
伸性を改善するために、EVOH樹脂層とPA樹脂を積
層する方法もあるが、その方法でも延伸性は必ずしも満
足するものではない。
開平6−270346号には、EVOHに疎水性可塑剤
を含有してなる組成物が、また、特開平5−20086
5号には、エチレン含有率および/またはケン化度の異
なる二種類以上のEVOHブレンド物に疎水性可塑剤を
含有してなる組成物が、優れた延伸性を有するとの記載
がある。しかしながら、これらの組成物は、後述する比
較例5、6および9からも明らかなように、延伸性、熱
収縮性およびガスバリア性のすべてにおいて、なお充分
とはいえない。また、上記公報中に、発明の目的を阻害
しない範囲内でEVOHにポリアミド樹脂等をブレンド
しても良いとの記載はされてはいるが、その添加目的お
よび添加量についての明確な記述はない。
ガスバリヤー性を有し、且つより優れた延伸性を示すフ
ィルム、容器の提供が望まれている。しかして、本発明
の目的は、加熱延伸性に優れ、加熱延伸操作時にクラッ
ク、局所的偏肉などの発生が少なく、かつガスバリヤー
性に優れたEVOH組成物を得ることにある。
有率20〜70モル%のエチレン−ビニルアルコール共
重合体(A)、ポリアミド樹脂(B)および下記式
(1)を満足する疎水性可塑剤(C)からなり、(A)
と(B)の合計100重量部に対して(A)を55〜9
7重量部、(B)を3〜45重量部かつ(C)を0.1
〜30重量部含有する樹脂組成物を提供することによっ
て達成される。 15≦{CH(A)}1/2+SP(C)≦22 (1) {上記式(1)において、CH(A)はエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(A)のエチレン含有率(モル
%)を、SP(C)は疎水性可塑剤(C)の溶解性パラ
メーター(Fedorsの式から算出)を示す。}
2基の数とNHCO基の数の比(CH2/NHCO)が下
記式(2)を満足すること、特にナイロン6/12であ
ることが好適である。 4≦CH2/NHCO≦8 (2) また、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)がリ
ン酸化合物をリン酸根換算で5〜500ppm含有する
こと、あるいはアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金
属塩を金属イオン換算で10〜500ppm含有するこ
とも好適である。
脂等をEVOHにブレンドした樹脂組成物層、接着性樹
脂層、熱可塑性樹脂層を配してなる各種多層フィルムお
よびシートを作製した。得られた多層フィルムを加熱、
延伸した二軸延伸フィルムについて、外観、ガスバリア
ー性および熱収縮率の評価を行った。また、多層フィル
ムおよびシートを熱成形して得られた熱成形容器の評価
も行った。
多価アルコール系可塑剤を5〜20重量%添加した組成
物は加熱延伸性の改善が認められるものの、ガスバリア
ー性、特に高湿度下(相対湿度90%RH以上)でのガ
スバリアー性が大巾に悪化し、実用上問題である。一
方、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等に常用される疎
水性可塑剤をEVOHに添加した場合、加熱延伸性の改
善があまり大きくなく、添加率を大きくする必要がある
ため、ガスバリアー性の面で問題であった。一方、EV
OHにポリアミドをブレンドする方法では、加熱延伸特
性を充分に改善するために、EVOHに対してポリアミ
ドを多量にブレンドする必要があり、ガスバリアー性が
大巾に低下するという問題があった。
くべき事に、特定の溶解性パラメーター(以下、SP値
と記す)を有する疎水性可塑剤とポリアミド樹脂の特定
量をEVOHに溶融混練添加した樹脂組成物を採用した
場合に、ガスバリアー性の低下が少なく、かつ延伸性の
大巾な改善が可能である事を見出した。この顕著な改善
効果の原因は定かではないが、後述する特定の疎水性可
塑剤とポリアミド樹脂のブレンドによる相乗効果によっ
て、延伸性が改善され、かつEVOHのガスバリアー性
悪化を最小限に押さえられたものと推定される。
P値が大きい方がEVOHの可塑化に大きく貢献するも
のの、ガスバリア性の悪化が大きい。一方、SP値が小
さい方がガスバリアー性悪化の度合いが小さいものの、
可塑化による延伸性の改良効果が小さい。ここでいう溶
解性パラメーターとは、「Polymer Engin
eering and Science」(Vol.1
4、No.2、1974)第147〜154頁に記載さ
れたFedors式から算出された値である。
ン−ビニルエステル共重合体のけん化物であり、エチレ
ン含有率の下限値は20モル%であり、好適には25モ
ル%、より好適には30モル%、さらに好適には35モ
ル%、最適には40モル%である。またエチレン含有率
の上限値は70モル%であり、好適には60モル%、さ
らに好適には55モル%、最適には50モル%である。
さらにビニルエステル成分のけん化度は好適には85%
以上、より好適には90%以上、最適には95%以上の
ものが使用できる。エチレン含有率が20モル%未満で
は溶融成形性および熱安定性が悪く、一方70モル%を
越える場合は、ガスバリア−性が不足する。また、けん
化度が85%未満ではガスバリア−性および熱安定性が
悪くなる。
その用いられる用途によっても差異が生じるものであ
る。例えば、本発明の樹脂組成物の好適な用途の一つで
ある熱収縮性フィルムに用いる場合においては、高度な
延伸性、収縮性を要求されるとともに高湿度下でのガス
バリア性をも要求されるので、比較的高いエチレン含有
率、すなわち40〜55モル%の範囲が好適な範囲とし
て挙げられる。また別の好適な用途である熱成形用フィ
ルムあるいはシートに用いる場合においては、それほど
の高度な延伸性は要求されないものの、低湿度下での高
度なガスバリア性が要求される観点から、むしろ比較的
低いエチレン含有率、すなわち30〜50モル%の範囲
が好適な範囲として挙げられる。
るビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表的なものと
してあげられるが、その他の脂肪酸ビニルエステル(プ
ロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)も使用でき
る。また、EVOHに共重合成分としてビニルシラン化
合物0.0002〜0.2モル%を含有することもでき
る。ここで、ビニルシラン系化合物としては、たとえ
ば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、
γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシラン等が挙げ
られる。なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシランが好適に用いられる。さらに、本発
明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量体、例え
ば、プロピレン、ブチレン、不飽和カルボン酸またはそ
のエステル{(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
エステルなど}、N−ビニルピロリドンなどを共重合す
ることもできる。
のリン酸化合物を添加することにより、加熱延伸性を向
上することができる。リン酸化合物の添加量は、リン酸
根換算で好ましくは5〜500ppm、より好ましくは
10〜300ppm、さらに好ましくは20〜200p
pmである。なお、ここでいうリン酸化合物とはH3P
O4、H2PO4 -、HPO4 2-、PO4 3-を含む化合物をい
い、具体的にはリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン
酸一水素二ナトリウムなどが挙げられる。また、EVO
H(A)中に適量のアルカリ金属塩あるいはアルカリ土
類金属塩を添加しても、加熱延伸性を向上することがで
きる。アルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩の添
加量は、金属イオン換算で好ましくは10〜500pp
m、より好ましくは20〜400ppm、さらに好まし
くは30〜400ppmである。アルカリ金属塩あるい
はアルカリ土類金属塩としては、特に限定されるもので
はないが、ナトリウム塩(リン酸一水素二ナトリウム、
亜硫酸水素ナトリウム等)、カリウム塩(リン酸二水素
カリウム、酢酸カリウム等)、カルシウム塩(酢酸カル
シウム、亜硫酸水素ナトリウム等)などが挙げられる。
さらに、単独での添加に比べて、リン酸化合物とアルカ
リ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩を併用することに
より、さらに加熱延伸性が向上する。
ルトインデックス(MI)(190℃、2160g荷重
下)は0.1〜50g/10min.、より好適には
0.5〜20g/10min.である。但し、融点が1
90℃付近あるいは190℃を越えるものは2160g
荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフ
で絶対温度の逆数を横軸、MIを縦軸対数としてプロッ
トし、190℃に外挿した値で表す。
は、アミド基を有する重合体であって、例えば、ポリカ
プロアミド(ナイロン−6)、ポリウンデカンアミド
(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン
−12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−
6,6)、ポリヘキサメチレンセバサミド(ナイロン−
6,12)のごとき脂肪族ナイロン単独重合体;カプロ
ラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−6/
12)、カプロラクタム/アミノウンデカン酸共重合体
(ナイロン−6/11)、カプロラクタム/ω−アミノ
ノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタ
ム/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン−6
/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンアジパミ
ド/ヘキサメチレンセバサミド共重合体(ナイロン−6
/6,6/6,12)のごとき脂肪族ナイロン共重合
体;アジピン酸とメタキシリレンジアミンとの重合体、
あるいはヘキサメチレンジアミンとm,p−フタル酸と
の共重合体のごとき半芳香族ナイロンが挙げられる。こ
れらのポリアミド系樹脂は、それぞれ単独で用いること
もできるし、2種以上を混合して用いることもできる。
また、EVOHの延伸性改良の点から、これらのポリア
ミド樹脂(B)のうち、カプロアミド成分を含むポリア
ミド(例えば、ナイロン−6,12、ナイロン−6/1
2、ナイロン−6/6,6等)あるいは半芳香族ナイロ
ンが好ましく、さらには、カプロアミド成分を含むポリ
アミドが好ましく、最適には、ナイロン−6/12が好
ましい。
NHCO基の数の比(CH2/NHCO)は、下記式
(2)を満足することが好ましく、4未満ではブレンド
組成物の熱安定性が悪化することがあり、8を越えると
延伸性が悪化することがある。 4≦CH2/NHCO≦8 (2) また下記式(2’)を満足することがより好適である。 4.5≦CH2/NHCO≦7.5 (2’)
るポリアミド樹脂(B)の含有量は、3〜45重量部で
あることが重要であり、3重量部未満あるいは45重量
部を越える場合は、後述する比較例3、4および10か
らも明らかなように、延伸性およびガスバリア性をすべ
て満足するものとはならない。(B)の含有量の下限値
は3重量部、好適には5重量部、さらに好適には10重
量部、最適には15重量部であり、また(B)の含有量
の上限値は45重量部、好適には35重量部、さらに好
適には30重量部、最適には25重量部である。
さらに、下記式(1)で表される条件を満たすことが重
要である。 15≦{CH(A)}1/2+SP(C)≦22 (1) 上記式(1)において、CH(A)はEVOH(A)の
エチレン含有率(モル%)を、SP(C)は疎水性可塑
剤(C)の溶解性パラメーターを示す。
SP(C)が15未満の場合、EVOHと疎水性可塑剤
(C)との相溶性が悪化し、疎水性可塑剤(C)の相分
離によると考えられる樹脂組成物の不透明化あるいは押
出成形性不良等の異常が発生しやすく、また22を越え
る場合、EVOHを含む樹脂組成物のガスバリアー性が
悪化し、好ましくない。このことは後述する比較例7お
よび8からも充分裏付けられる。本発明においては、疎
水性可塑剤(C)は下記式(1′)で表される条件を満
たすことがより好適である。 15.5≦{CH(A)}1/2+SP(C)≦20.5 (1′) 本発明において、エチレン含有率、ケン化度、MIなど
の異なる2種以上のEVOHを混合して用いることもで
きるが、この場合のエチレン含有率は、その平均エチレ
ン含有率で表される。
香族エステル、脂肪族エステル、リン酸エステル、およ
びそれらのエポキシ化合物などが挙げられる。芳香族エ
ステルとしては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、ジヘプチルフタレート、ビス(2−エチルヘキ
シル)フタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ブチ
ルラウリルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ブ
チルココナッツアルキルフタレート、ジトリデシルフタ
レート、ジラウリルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、オクチルデカノイルフ
タレート、ジメチルグリコールフタレート、エチルフタ
リルエチレングリコレート、メチルフタリルエチレング
リコレート、ブチルフタリルブチレングリコレート、ジ
ノニルフタレート、ジヘプチルフタレート、オクチルデ
シルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジカプリル
フタレート、ビス(3,5,5−トリメチルヘキシル)
フタレート、イソオクチルイソデシルフタレート、ビス
(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)フタレー
ト、ヘンゾフェノールなどが挙げられる。
(2価、3価あるいはそれ以上の多価アルコール)と高
級脂肪酸(炭素数8以上、好適には8〜30の高級脂肪
酸)とのモノエステル、ジエステル、あるいはそれ以上
の多価エステルが好適なものとして挙げられる。たとえ
ばステアリン酸エステルとしてはグリセリンモノステア
レート、グリセリンモノ12−ヒドロキシステアレー
ト、グリセリンジステアレート、ジグリセリンモノステ
アレート、テトラグリセリンモノステアレート;ラウリ
ン酸エステルとしてはグリセリンモノラウレート、ジグ
リセリンモノラウレート、テトラグリセリンモノラウレ
ートなどが例示される。それ以外の脂肪族エステルとし
てはポリプロピレンアジペート、ジイソデシルアジペー
ト、ビス(2−メチルヘキシル)アジペート、ジカプリ
ルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデ
シルアジペート、イソオクチルイソデシルアジペート、
ジブチルフマレート、ジオクチルフマレート、トリエチ
ルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリブ
チルシトレート、アセチルトリブチルシトレートなどが
あげられる。
ォスフェート、フェニルジクレジルフォスフェート、キ
シレニルジクレジルフォスフェート、クレジルジキシレ
ニルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、ト
リブチルフォスフェート、トリクロルエチルフォスフェ
ート、トリオクチルフォスフェート、トリブチルフォス
フェート、トリクロルエチルフォスフェート、トリオク
チルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、アリ
ールアルキルフォスフェートなどがあげられる。
エポキシステアレート、オクチルエポキシステアレー
ト、エポキシブチルオレエート、エポキシ化オレイン酸
ブチル、エポキシ化ダイズ油、エポキシ化アマニ油、エ
ポキシ化アルキルオイル、エポキシ化アルキルオイルア
ルコールエステルなどが挙げられる。
上の化合物をブレンドして使用しても良い。また、疎水
性可塑剤(C)としては、前記した化合物の中で、特に
芳香族エステル、脂肪族エステル、エポキシ系化合物が
好ましい。好適な芳香族エステルとしては、例えばブチ
ルベンジルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチル
フタレート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、
ジヘプチルフタレート、ベンゾフェノール等が挙げられ
る。好適なエポキシ化化合物としては、エポキシ化ダイ
ズ油、エポキシ化アマニ油等が挙げられる。また、好適
な脂肪族エステルとしては、例えばステアリン酸エステ
ルとしてグリセリンモノステアレート、グリセリンモノ
12−ヒドロキシステアレート、ジグリセリンモノステ
アレート、テトラグリセリンモノステアレート、ラウリ
ン酸エステルとしてグリセリンモノラウレート、ジグリ
セリンモノラウレート、テトラグリセリンモノラウレー
ト等が挙げられる。
る疎水性可塑剤(C)の含有量の下限値は0.1重量
部、好適には1重量部、さらに好適には2重量部、最適
には3重量部であり、また、含有量の上限値は30重量
部、好適には20重量部、さらに好適には15重量部、
最適には10重量部である。
よび疎水性可塑剤(C)をブレンドする方法に関して
は、特に限定されるものではないが、まず最初、ポリア
ミド樹脂(B)と疎水性可塑剤(C)をドライブレンド
し、そのまま溶融混合−冷却−ペレット化した後、EV
OH樹脂にドライブレンドし、バンバリーミキサー、単
軸、または二軸スクリュー押出機などでペレット化、乾
燥する方法、あるいはEVOH樹脂、ポリアミド樹脂
(B)、疎水性可塑剤(C)の三者を同時にドライブレ
ンドした後、溶融混合−冷却−ペレット化、乾燥する方
法等があげられる。ブレンドが不均一であったり、また
ブレンドペレット化操作時にゲル、ブツの発生、混入が
あると加熱延伸時にEVOH組成物層の破れ、クラッ
ク、ムラが発生する可能性が大きい。従って、ブレンド
ペレット化操作時混練度の高い押出機を使用し、ホッパ
ー口を窒素シールし、低温で押出する事が望ましい。
(B)および疎水性可塑剤(C)からなる樹脂組成物の
メルトインデックス(MI)(190℃、2160g荷
重下)の下限値は、好適には0.1g/10min.、
より好適には0.5g/10min.、 最適には1g
/10min.であり、また、MIの上限値は、好適に
は20g/10min.、より好適には15g/10m
in.、 最適には10g/10min.である。但
し、融点が190℃付近あるいは190℃を越えるもの
は2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、
片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MIを縦軸対数
としてプロットし、190℃に外挿した値で表す。
安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー
等)、他の樹脂などを本発明の目的が阻害されない範囲
で使用しても良い。特に、ゲル発生防止対策として、ハ
イドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、
ヒンダードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の
金属塩(たとえば、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸マグネシウムなど)の一種、または、二種以上を
0.01〜1重量%添加する事は好適である。
(B)および疎水性可塑剤(C)からなる樹脂組成物
は、多層構造体の一層として好適に用いられる。該組成
物層と積層される層の熱可塑性樹脂としては、高密度、
中密度、あるいは低密度のポリエチレン、酢酸ビニル、
アクリル酸エステル、あるいはブテン、ヘキセンなどの
α−オレフィン類を共重合したポリエチレン、ポリ酢酸
ビニル系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリプロピレンホモ
ポリマー、あるいは、エチレン、ブテン、ヘキセンなど
のα−オレフィン類を共重合したポリプロピレン、上述
のポリオレフィンに無水マレイン酸等をグラフトなどに
より反応させた変性ポリオレフィンなどが挙げられる。
特に熱可塑性樹脂層がポリオレフィン樹脂層である場合
は、この層を電子線等により架橋すること、あるいは押
出成形時に化学架橋剤を添加し化学架橋することによ
り、延伸性がより改善される場合がある。また、その他
の熱可塑性樹脂として、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂などが挙げられる。
層の間に接着性樹脂層を設けることもでき、不飽和カル
ボン酸またはその無水物(無水マレイン酸など)をオレ
フィン系重合体または共重合体{例えば、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン
(ULDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など}にグ
ラフトしたものが好適に用いられる。
明の樹脂組成物層と熱可塑性樹脂層とを接着性樹脂を介
して押出ラミネート法、ドライラミネート法、共押出ラ
ミネート法、共押出シート成形法、共押出パイプ成形
法、共射出成形法、溶液コート法などにより積層する方
法が挙げられる。
に限定されるものではないが、成形性およびコスト等を
考慮した場合、全層厚みに対する本発明の樹脂組成物層
の厚み比は2〜20%が好適である。多層構造体の構成
としては、熱可塑性樹脂層/樹脂組成物層/熱可塑性樹
脂層、樹脂組成物層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層、
熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/樹脂組成物層/接着性
樹脂層/熱可塑性樹脂層が代表的なものとして挙げられ
る。両外層に熱可塑性樹脂層を設ける場合は、異なった
種類のものでもよいし、同じものでもよい。さらに、成
形時に発生するトリムなどのスクラップからなる回収樹
脂層を別途設けても良いし、回収樹脂を熱可塑性樹脂層
にブレンドしてもよい。
多層構造体をテンター方式、圧空力などにより、フィル
ム、容器状に成形する操作を意味し、二軸延伸(同時ま
たは遂次)あるいは一軸延伸のいずれでも採用できる。
加熱操作は延伸と同時に行なってもよいし、延伸前に行
っても良いが、多層構造体を加熱延伸に必要な温度に所
定の時間放置し、多層構造体が熱的にほぼ均一になるよ
うにする方法であればよく、操業性も考慮して種々のヒ
ーターで均一に加熱する方法が好ましい。また、延伸倍
率、延伸速度は目的に応じて適宜選択できる。
脂組成物層の含水率は0.01〜10重量%の範囲内か
ら選ばれ、該樹脂組成物層に発泡が発生しない範囲で含
水率が高いほうが好適である。
造体を熱収縮性フィルムに使用する場合について説明す
る。一般的に、熱収縮性フィルム製造時の延伸ムラが、
熱収縮後のシワの発生を引き起こし、さらにはそのシワ
がピンホールを発生させると考えられている。本発明の
樹脂組成物を用いて熱収縮性フィルムを製造する場合に
は、前記したような欠点は見られず、延伸性、熱収縮性
およびガスバリア性のすべての点で優れており、特に加
熱延伸時の局部的な延伸ムラ、あるいは熱収縮後のシワ
などの発生がない。
収縮性、特に、低温(70〜85℃)での熱収縮性に優
れており、80℃熱水中に一分間浸漬した時の面積収縮
率は10%以上、好適には20%以上、さらには25%
以上、好適には30%以上、最適には40%以上であ
る。面積収縮率が10%未満では包装品の表面にフィル
ムのしわが発生し、内容物と包装フィルムとの密着性が
低下し、商品の外観が劣るばかりでなく、そのシワがピ
ンホールの発生原因となりやすい。特に、30%以上の
もの、さらには40%以上のものは生肉包装用の熱収縮
性フィルムとして特に優れている。
造体を熱成形用シートあるいはフィルムに使用する場合
について説明する。熱成形用フィルムあるいはシートを
真空圧空成形法等で金型状に熱成形して容器を得る場
合、EVOHを使用した容器ではコーナー部が極端に薄
くなったり、EVOH層に小さなボイド、クラック、偏
肉、ムラなどが発生することがある。本発明の樹脂組成
物を用いて熱成形容器を製造する場合には、そのような
欠点は見られず、延伸性およびガスバリア性の点で優れ
ている。
構造体をスキンパック包装に使用する場合について説明
する。内容物を置いた基材上でスキンパックフィルムを
収縮させ、内容物と周囲のフィルムとを密着させる操作
に置いて、スジ、シワの発生による外観の悪化、またシ
ワに起因するピンホールの発生が内容物の品質低下をも
たらすことがある。本発明の樹脂組成物を用いてスキン
パック包装する場合、前記したような欠点は見られず、
内容物との密着性およびガスバリア性の点で優れている
包装容器が得られる。
が、本発明は、これによりなんら限定されるものではな
い。実施例中、EVOH樹脂中の微量成分の分析につい
ては、以下の要領で行った。
(PO4 3-)含量として得た。試料とする乾燥済みEV
OH10gを0.01規定の塩酸水溶液に50mlに投
入し、95℃で6時間撹拌した。撹拌後の水溶液をイオ
ンクロマトグラフィーを用いて定量分析し、リン酸イオ
ン含量を得た。カラムは、(株)横川電機製のCIS−
A23を使用し、溶離液は2.5mMの炭酸ナトリウム
と1.0mMの炭酸水素ナトリウムを含む水溶液とし
た。なお、定量に際してはリン酸水溶液で作製した検量
線を用いた。
リ土類金属イオン含量 アルカリ金属イオンあるいはアルカリ土類金属イオン含
量の測定は、以下の方法で行った。試料とする乾燥済み
EVOH10gを0.01規定の塩酸水溶液に50ml
に投入し、95℃で6時間撹拌した。撹拌後の水溶液を
イオンクロマトグラフィーを用いて定量分析し、アルカ
リ金属イオンあるいはアルカリ土類金属イオン含量を得
た。カラムは、(株)横川電機製のCIS−C25を使
用し、溶離液は5.0mMの酒石酸水溶液と1.0mM
の2,6−ピリジンジカルボン酸水溶液の混合液とし
た。なお、定量に際しては各種金属の塩酸塩水溶液(例
えば、NaCl)で作製した検量線を用いた。
換算で80ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチレン
含有率48モル%、ケン化度99.7%、MI6.4g
/10min.(190℃、2160g荷重下)のEV
OH(A)85重量部、ナイロン6/12{共重合比率
50/50(重量比)、EMS製「グリロンCF6
S」}(B)15重量部、およびテトラグリセリンモノ
ラウレート(TGML、阪本薬品製「SYグリスターM
L−300」、SP値12)(C)4重量部を二軸スク
リュータイプ、ベント式40φ押出機に入れ、窒素の存
在下、200℃で押出しペレット化を行った。得られた
ペレットのMI(190℃、2160g荷重下)は7.
5g/10min.であった。
層共押出装置を用いて、多層シート(アイオノマー樹脂
層/接着性樹脂層/EVOH組成物層/接着性樹脂層/
アイオノマー樹脂層)を作製した。シートの構成は、両
最外層のアイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル
製「ハイミラン1652」)層が各250μ、また接着
性樹脂(三井石油化学製「アドマーNF500」)層が
各30μ、さらにEVOH組成物層が90μである。
機にかけ、60℃で4×4倍の延伸倍率において同時二
軸延伸を行った。延伸後のフィルム外観を以下の評価基
準により評価したところ、ムラおよび局部的偏肉はな
く、評価はAであった。ここで用いた評価基準は、A;
ムラおよび局部的偏肉なし、B;微少なムラはあるが局
部的偏肉なし、C;微少なムラおよび微少な局部的偏肉
あり、D;大きなムラおよび大きな局部的偏肉あり、
E;フィルムが破れた、というものである。なお、E評
価となった場合には、その後の熱収縮試験およびガスバ
リア性測定は行っていない。また、延伸後のフィルムを
20℃、100%RHで5日間調湿した5枚のサンプル
を使用して、モダンコントロール社製10/50型にて
酸素透過率を測定した。その結果、測定値にバラツキは
なく、80cc/ m2・day・atmと良好なガスバ
リアー性を示した。
中に1分間浸漬したときの熱収縮性を評価した所、51
%の面積収縮率を示した。ここでいう面積収縮率とは、
収縮前のフィルムの面積をX、収縮後のフィルムの面積
をYとしたときに、{(X−Y)/X}×100(%)
として得られる数値である。また、上記延伸後のフィル
ムを2枚に折り畳み、2方向(両サイド)をヒートシー
ルして袋を作成し、生肉を投入した後、真空下で投入口
をヒートシールした。引き続いてこの真空包装袋を80
℃の温水に10秒間浸漬し、フィルムを熱収縮させた。
その結果、生肉に密着したフィルムには微少なシワもな
く良好な外観を示し、評価はAであった。ここで用いた
評価基準は、A;シワなし、B;微少なシワあり、C;
大きなシワあり、というものである。以上の組成物の組
成およびフィルムの各種評価結果については、表1にま
とめて示した。
以外は実施例1と同様にして組成物ペレットを作成し、
得られたペレットを用いて実施例1と同様の方法にてフ
ィルムを作成した。組成物の組成およびフィルムの各種
評価結果については、表1にまとめて示した。 実施例2 (A);リン酸根換算で3ppmのリン酸とナトリウム
イオン換算で120ppmの酢酸ナトリウムを含有する
エチレン含有率48モル%、ケン化度99.7%、MI
6.4g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:85重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:15重量部 (C);実施例1と同じTGML:4重量部 実施例3 (A);リン酸根換算で80ppmのリン酸とナトリウ
ムイオン換算で5ppmの酢酸ナトリウムを含有するエ
チレン含有率48モル%、ケン化度99.7%、MI
6.4g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:85重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:15重量部 (C);実施例1と同じTGML:4重量部 実施例4 (A);リン酸根換算で3ppmのリン酸とナトリウム
イオン換算で5ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチ
レン含有率48モル%、ケン化度99.7%、MI6.
4g/10min.(190℃、2160g荷重下)の
EVOH:85重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:15重量部 (C);実施例1と同じTGML:4重量部 実施例5 (A);実施例1と同じEVOH:80重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:20重量部 (C);グリセリンモノラウレート(GML、理研ビタ
ミン製「ポエムM−300」、SP値10.9):5重
量部 実施例6 (A);実施例1と同じEVOH:85重量部 (B);ナイロン6{東レ製「アミランCM10
0」}:15重量部 (C);実施例1と同じTGML:4重量部 実施例7 (A);リン酸根換算で90ppmのリン酸とナトリウ
ムイオン換算で80ppmの酢酸ナトリウムを含有する
エチレン含有率44モル%、ケン化度99.7%、MI
5.5g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:80重量部 (B);ナイロン6/12{共重合比率90/10(重
量比)、EMS製「グリロンCR−9」}:20重量部 (C);実施例5と同じGML:5重量部 実施例8 (A);リン酸根換算で90ppmのリン酸とナトリウ
ムイオン換算で80ppmの酢酸ナトリウムを含有する
エチレン含有率38モル%、ケン化度99.7%、MI
1.6g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:70重量部 (B);実施例6と同じナイロン6:30重量部 (C);グリセリンモノステアレート(GMS、日本油
脂製「モノグリD」、SP値10.3):5重量部
以外は実施例1と同様にして組成物ペレットを作成し、
得られたペレットを用いて実施例1と同様の方法にてフ
ィルムを作成した。ここで、組成物の組成およびフィル
ムの各種評価結果については、表1にまとめて示した。 比較例1 (A);実施例1と同じEVOH:100重量部 (B);使用せず (C);使用せず 比較例2 (A);実施例7と同じEVOH:80重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:20重量部 (C);使用せず 比較例3 (A);実施例1と同じEVOH:98重量部 (B);実施例6と同じナイロン6:2重量部 (C);ジエチルフタレート(DEP、協和発酵製、S
P値11.1):5重量部 比較例4 (A);実施例7と同じEVOH:50重量部 (B);実施例6と同じナイロン6:50重量部 (C);実施例5と同じGML:5重量部 比較例5 (A);実施例1と同じEVOH80重量部と、リン酸
根換算で90ppmのリン酸とナトリウムイオン換算で
80ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチレン含有率
44モル%、ケン化度96.5%、MI4.4g/10
min.(190℃、2160g荷重下)のEVOH2
0重量部との混合物:100重量部。平均エチレン含有
率47.2モル%。 (B);使用せず (C);実施例8と同じGMS:5重量部 比較例6 (A);実施例1と同じEVOH50重量部と、リン酸
根換算で90ppmのリン酸とナトリウムイオン換算で
80ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチレン含有率
44モル%、ケン化度96.5%、MI4.4g/10
min.(190℃、2160g荷重下)のEVOH5
0重量部との混合物:100重量部。平均エチレン含有
率46モル%。 (B);使用せず (C);実施例8と同じGMS:5重量部 比較例7 (A);実施例1と同じEVOH:80重量部 (B);実施例1と同じナイロン6/12:20重量部 (C);グリセリン(GLR、日本油脂製、SP値1
6.4):5重量部 比較例8 (A);リン酸根換算で90ppmのリン酸とナトリウ
ムイオン換算で80ppmの酢酸ナトリウムを含有する
エチレン含有率32モル%、ケン化度99.7%、MI
1.4g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:80重量部 (B);実施例7と同じナイロン6/12:20重量部 (C);グリセリントリステアレート(GTS、理研ビ
タミン製「リケマールS−95」、SP値9.1):5
重量部 比較例9 (A);実施例8と同じEVOH:100重量部 (B);使用せず (C);比較例3と同じDEP:5重量部 比較例10 (A);実施例5と同じ異種EVOH配合物:98重量
部 (B);実施例6と同じナイロン6:2重量部 (C);実施例5と同じGMS:5重量部
換算で130ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチレ
ン含有率32モル%、鹸化度99.7%、メルトインデ
ックス1.3g/10min.(MI=190℃、21
60g荷重)のEVOH(A)85重量%、ナイロン6
/12{共重合比率90/10(重量比)、EMS製
「グリロンCR−9」)(B)15重量%に対し、グリ
セリンモノラウレート(GML、理研ビタミン製「ポエ
ムM−300」、SP値10.9)(C)4重量部を二
軸スクリュータイプ、ベント式40φ押出機に入れ、窒
素の存在下、220℃で押出しペレット化を行った。得
られたペレットのMI(190℃、2160g荷重下)
は1.5g/10min.であった。
層共押出装置を用いて、多層フィルム(ナイロン6樹脂
層/接着性樹脂層/EVOH組成物層/接着性樹脂層/
LLDPE樹脂層)を作製した。フィルムの構成は、最
外層のナイロン6樹脂層(宇部興産製「宇部ナイロン1
022B」)が10μ、接着性樹脂層(三井石油化学製
「アドマーNF500」)が各10μ、EVOH組成物
層が20μ、最内層のLLDPE樹脂層(三井石油化学
製、「ウルトゼックス3520L」)が60μである。
得られた多層フィルムを20℃、65%RHの雰囲気で
2週間調湿し、モコン社製10/50型にて酸素透過率
を測定した。その結果、0.6cc/m2・day・a
tmと良好なガスバリアー性を示した。得られた多層フ
ィルムを熱成形機(ムルチバック社製R530)にて、
金型温度100℃にて2秒間加熱し、金型形状(タテ:
130mm、ヨコ:110mm、深さ:60mmの直方
体形状)に圧縮空気(気圧5kgf/cm2)を用いて
成形し、熱成形容器を得た。得られた熱成形容器の外観
を以下の評価基準により評価したところ、ムラおよび局
部的偏肉はなくムラおよび局部的偏肉の評価はAであっ
た。ここで用いた評価基準は、A;ムラおよび局部的偏
肉なし、B;微少なムラはあるが局部的偏肉なし、C;
微少なムラおよび微少な局部的偏肉あり、D;大きなム
ラおよび大きな局部的偏肉あり、というものである。ま
た透明性も良好で、透明性の評価もAであった。透明性
の評価基準は、A;透明性良好、B;透明性不良、C;
白化が顕著、というものである。
出装置を用いて、多層シート(ポリプロピレン樹脂層/
接着性樹脂層/EVOH組成物層/接着性樹脂層/ポリ
プロピレン樹脂層)を作製した。シートの構成は、最内
外層のポリプロピレン樹脂層(三菱化学製「ノーブレン
MAー6」)が500μ、また接着性樹脂層(三井石油
化学製「アドマーQF500」)が各50μ、さらに、
EVOH組成物層が50μである。得られた多層シート
を遠赤外線ヒーターで加熱し、シート表面温度160
℃、圧空圧力7kg/cm2の条件下で、金型(直径7
5mm、深さ75mm)とプラグ(直径45mm、深さ
65mm)を使用し、真空圧空成形した。得られた熱成
形容器外観を以下の評価基準により評価したところムラ
もクラックもなく、ムラ、クラックともに評価はAであ
った。ここで用いた評価基準はムラについては、A;ム
ラなし、B;微少なムラあり、C;中程度のムラあり、
D;大きなムラあり、というものであり、クラックにつ
いては、A;クラックなし、B;微少なクラックあり、
C;中程度のクラックあり、D;大きなクラックあり、
というものである。
出装置を用いて、多層フィルム(EVA樹脂層/接着性
樹脂層/EVOH組成物層/接着性樹脂層/EVA樹脂
層)を作製した。フィルムの構成は、最内外層のEVA
樹脂層(三井・デュポンポリケミカル製「エバフレック
スP2505P」)が40μ、接着性樹脂層(三井石油
化学製「アドマーVF600」)が各10μ、EVOH
組成物層が10μである。こうして得られた多層フィル
ムを熱盤で加熱し、スキンパック包装機(ムルチバック
社製)にかけて、ずらしベーコンをパックした。その結
果、包装フィルムの外観を以下の評価基準により評価し
たところ、折れジワ、内容物のつぶれもなく、折れジ
ワ、内容物のつぶれともに評価はAであった。ここで用
いた評価基準は折れジワについては、A;折れジワな
し、B;微少な折れジワあり、C;中程度の折れジワあ
り、D;大きな折れジワあり、というものであり、内容
物のつぶれについては、A;内容物のつぶれなし、B;
微少な内容物のつぶれあり、C;中程度の内容物のつぶ
れあり、D;大きな内容物のつぶれあり、というもので
ある。以上記載した樹脂組成物の組成等については表2
に、またフィルム、シートの評価結果については表3に
示した。
以外は実施例9と同様にして組成物ペレットを作成し、
得られたペレットを用いて実施例9と同様の方法にてフ
ィルム、シートを作成し、各種評価に供した。ここで、
樹脂組成物の組成等については表2に、フィルム、シー
トの評価結果については、表3にまとめて示した。な
お、実施例12では熱成形シートの試験を行わなかっ
た。 実施例10 (A);リン酸根換算で7ppmのリン酸とナトリウム
イオン換算で8ppmの酢酸ナトリウムを含有するエチ
レン含有率32モル%、ケン化度99.7%、MI6.
4g/10min.(190℃、2160g荷重下)の
EVOH:85重量部 (B);実施例9と同じナイロン6/12:15重量部 (C);実施例9と同じGML:4重量部 実施例11 (A);実施例9と同じEVOH:80重量部 (B);実施例9と同じナイロン6/12:20重量部 (C);実施例9と同じGML:4重量部 実施例12 (A);実施例9と同じEVOH:70重量部 (B);実施例9と同じナイロン6/12:30重量部 (C);ジエチルフタレート(DEP、協和発酵製、S
P値11.1):5重量部 実施例13 (A);リン酸根換算で70ppmのリン酸とナトリウ
ムイオン換算で130ppmの酢酸ナトリウムを含有す
るエチレン含有率44モル%、ケン化度99.7%、M
I5.5g/10min.(190℃、2160g荷重
下)のEVOH:85重量部 (B);ナイロン6/12{共重合比率50/50(重
量比)、EMS製「グリロンCF6S」}:15重量部 (C);テトラグリセリンモノラウレート(TGML、
阪本薬品製「SYグリスターML−300」、SP値1
2):4重量部 実施例14 (A);実施例13と同じEVOH:85重量部 (B);ナイロン6{東レ製「アミランCM10
0」}:15重量部 (C);実施例13と同じTGML:4重量部 実施例15 (A);実施例13と同じEVOH:70重量部 (B);実施例14と同じナイロン6:30重量部 (C);実施例12と同じDEP:5重量部
以外は実施例9と同様にして組成物ペレットを作成し、
得られたペレットを用いて実施例9と同様の方法にてフ
ィルム、シートを作成し、各種評価に供した。ここで、
樹脂組成物の組成等については表2に、フィルム、シー
トの評価結果については、表3にまとめて示した。な
お、比較例15では熱成形シートの試験を行わず、比較
例12および13では熱成形シートの試験およびスキン
パック試験を行わなかった。 比較例11 (A);実施例9と同じEVOH:100重量部 (B);使用せず (C);使用せず 比較例12 (A);実施例9と同じEVOH:80重量部 (B);実施例9と同じナイロン6/12:20重量部 (C);使用せず 比較例13 (A);実施例9と同じEVOH:80重量部 (B);実施例13と同じナイロン6/12:20重量
部 (C);グリセリントリステアレート(GTS、理研ビ
タミン製「リケマールS−95」、SP値9.1):5
重量部 比較例14 (A);実施例13と同じEVOH:100重量部 (B);使用せず (C);使用せず 比較例15 (A);実施例13と同じEVOH:80重量部 (B);実施例9と同じナイロン6/12:20重量部 (C);グリセリン(GLR、日本油脂製、SP値1
6.4):5重量部
れ、加熱延伸操作時にクラック、局所的偏肉などの発生
が少なく、かつガスバリヤー性に優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 エチレン含有率20〜70モル%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミド樹
脂(B)および下記式(1)を満足する疎水性可塑剤
(C)からなり、(A)と(B)の合計100重量部に
対して(A)を55〜97重量部、(B)を3〜45重
量部かつ(C)を0.1〜30重量部含有する樹脂組成
物。 15≦{CH(A)}1/2+SP(C)≦22 (1) {上記式(1)において、CH(A)はエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(A)のエチレン含有率(モル
%)を、SP(C)は疎水性可塑剤(C)の溶解性パラ
メーター(Fedorsの式から算出)を示す。} - 【請求項2】 ポリアミド樹脂(B)中のCH2基の数
とNHCO基の数の比(CH2/NHCO)が下記式
(2)を満足する請求項1記載の樹脂組成物。 4≦CH2/NHCO≦8 (2) - 【請求項3】 ポリアミド樹脂(B)がナイロン6/1
2である請求項1または2に記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)がリン酸化合物をリン酸根換算で5〜500pp
m含有する請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組
成物。 - 【請求項5】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)がアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩を
金属イオン換算で10〜500ppm含有する請求項1
ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
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JP15792796 | 1996-06-19 | ||
JP16075597A JPH1067897A (ja) | 1996-06-19 | 1997-06-18 | 樹脂組成物 |
Publications (1)
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JPH1067897A true JPH1067897A (ja) | 1998-03-10 |
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JP16075597A Pending JPH1067897A (ja) | 1996-06-19 | 1997-06-18 | 樹脂組成物 |
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JP (1) | JPH1067897A (ja) |
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