JPH1067264A - 自動車用シートクッションのチルトロック機構 - Google Patents

自動車用シートクッションのチルトロック機構

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JPH1067264A
JPH1067264A JP24560596A JP24560596A JPH1067264A JP H1067264 A JPH1067264 A JP H1067264A JP 24560596 A JP24560596 A JP 24560596A JP 24560596 A JP24560596 A JP 24560596A JP H1067264 A JPH1067264 A JP H1067264A
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seat cushion
locked
pulley
locking
portions
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Masaaki Toyama
雅章 遠山
Tetsuro Komai
哲朗 駒井
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Daihatsu Motor Co Ltd
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FUJI SHEET KK
Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートクッションの後部を所定の高さにロッ
クさせようとして、係止部に対し被係止部を係脱動作さ
せる場合におけるこの被係止部の係脱動作時のストロー
クをある程度大きくしたとしても、シートクッションへ
の乗り心地が良好に保たれるようにする。 【解決手段】 フロアパネル7に係止部29を設ける。
シートクッション9の後部を所定の高さにしたとき、上
記各係止部29に対しばね37の付勢力で係脱自在に係
止される左右一対の被係止部34を同上シートクッショ
ン9に設ける。上記ばね37の付勢力に抗して上記係止
を解除可能とさせる操作手段40を設ける。この操作手
段40が、上記シートクッション9の下面に沿って設け
られる一対のケーブル手段41,41を備える。これら
各ケーブル手段41,41の各一端部44を上記各被係
止部34に連結させ、各他端部45に操作部48を取り
付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロアパネルの上
面側に設けたシートクッションの後部を上下に揺動自在
とし、上記シートクッションの後部を、所定の高さでロ
ック可能とすることにより、上記シートクッションの上
面が水平面に対して採る角度を可変とする自動車用シー
トクッションのチルトロック機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記自動車用シートクッションのチルト
ロック機構には、従来、次のように構成されたものがあ
る。
【0003】即ち、自動車の車室フロアを構成するフロ
アパネルの上面側にシートクッションが設けられ、この
シートクッションはその後部が上下に揺動自在となるよ
う上記フロアパネルに枢支されている。上記フロアパネ
ルに係止部が設けられる一方、上記シートクッションの
後部を所定の高さにしたとき上記各係止部に係脱自在に
係止される左右一対の被係止部が同上シートクッション
に設けられている。また、上記各係止部に対しそれぞれ
上記被係止部を係止させる方向にこれら被係止部を付勢
するばねが設けられ、これらばねの付勢力に抗して上記
係止を解除可能とさせる操作手段が設けられている。
【0004】上記操作手段は、シートクッションの下面
に沿って設けられる一対のリンクと、上記シートクッシ
ョンの下面側に回動自在に支承されるクランクとを備え
ている。上記両リンクの各一端部が上記各被係止部に連
結される一方、各他端部が上記クランクに連結され、こ
のクランクに操作部が取り付けられている。
【0005】そして、上記シートクッションの後部を揺
動させて所望の高さにしたとき、そこで、上記被係止部
を係止部に係止させれば、上記シートクッションの後部
が上記した所望の高さでロックされ、これにより、上記
シートクッションの上面が、水平面に対し所望角度にで
きることとされている。
【0006】一方、乗員等の操作者が上記操作部を操作
して、上記ばねの付勢力に抗し上記クランクを回動させ
れば、これに上記各リンクを介して上記被係止部が連動
し、各係止部への係止が解除させられる。これにより、
再び上記シートクッションの後部を所望の高さにまで揺
動させることができることとされている。
【0007】上記の場合、係止部への被係止部の係脱動
作をより確実にさせるため、上記被係止部の係脱動作時
のストロークはある程度大きくされており、つまり、上
記クランクの回動中心から、このクランクに対する上記
リンクの他端部の連結点に至る「第1長さ」を長くさせ
ることにより、上記ストロークが大きくされている。
【0008】また、上記操作部への操作で、ばねの付勢
力に抗してクランクを回動させ、もって、係止部に対す
る被係止部の係止状態を解除させるとき、上記操作が軽
快にできるようにするため、同上クランクの回動中心か
ら、このクランクに対する上記操作部の連結点に至る
「第2長さ」は、上記「第1長さ」より十分長くされ、
つまり、レバー比が大きくされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに、「第1長さ」や「第2長さ」を長くすると、その
分、クランクが大形になるが、上記フロアパネルの上面
からシートクッションの下面に至る間の空間は、通常、
狭いものである。このため、上記した大形のクランクを
上記シートクッションの下面側に配置させるときには、
上記シートクッションの一部の厚さを薄くさせて下上記
クランクの配置のための空間を設ける必要が生じてくる
が、これでは、上記シートクッションへの座り心地が低
下するという問題がある。
【0010】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、シートクッションの後部を所定の高さに
ロックさせようとして、係止部に対し被係止部を係脱動
作させる場合におけるこの被係止部の係脱動作時のスト
ロークをある程度大きくしたとしても、シートクッショ
ンへの乗り心地が良好に保たれるようにすることを課題
とする。
【0011】また、ばねの付勢力に抗して上記係止部に
対する被係止部の係止状態を解除させようとして、操作
部を操作する場合におけるこの操作が軽快にできるよう
にしたとしても、上記と同じように、シートクッション
への乗り心地が良好に保たれるようにすることを課題と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の自動車用シートクッションのチルトロック機
構は、次の如くである。
【0013】請求項1の発明は、車室フロア6を構成す
るフロアパネル7の上面側にシートクッション9を設
け、このシートクッション9をその後部が上下に揺動自
在となるよう上記フロアパネル7に枢支させ、上記フロ
アパネル7に係止部29を設ける一方、上記シートクッ
ション9の後部を所定の高さにしたとき上記各係止部2
9に係脱自在に係止される左右一対の被係止部34を同
上シートクッション9に設け、上記各係止部29に対し
それぞれ上記被係止部34を係止させる方向にこれら被
係止部34を付勢するばね37を設け、これらばね37
の付勢力に抗して上記係止を解除可能とさせる操作手段
40を設けた場合において、
【0014】上記操作手段40が、上記シートクッショ
ン9の下面に沿って設けられる一対のケーブル手段4
1,41を備え、これら各ケーブル手段41,41の各
一端部44を上記各被係止部34に連結させる一方、各
他端部45に操作部48を取り付けたものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記シートクッション9の下面に沿って移動可能な
滑車56を設け、この滑車56をその軸心54回りに回
転自在に支承させると共にこの滑車56と共に移動する
滑車フレーム58を設け、この滑車フレーム58に上記
両ケーブル手段41,41の各他端部45を連結させ、
上記滑車56に可撓性長尺体67を巻き掛け、この長尺
体67の一端部68を上記シートクッション9に連結さ
せる一方、同上長尺体67の他端部70に上記操作部4
8を取り付けたものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項2の発明に加え
て、上記滑車56の軸方向における中央部に両ケーブル
手段41,41の各他端部45をそれぞれ位置させたも
のである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0018】図2、3において、符号1は2ボックスタ
イプの自動車で、矢印Frはその前方を示し、下記する
左右とは上記前方に向っての車幅方向をいうものとす
る。
【0019】上記自動車1の車体2の内部が車室3であ
り、この車室3の前部が操縦室、中途部が客室4、後部
が荷室5となっている。
【0020】上記車室3の下部は車室フロア6で形成さ
れ、この車室フロア6は板金製のフロアパネル7を有し
ている。上記客室4にはシート8が設けられ、このシー
ト8は上記フロアパネル7の上面側に設けられるシート
クッション9と、このシートクッション9の後部に対応
して立設されるシートバック10とを有している。
【0021】上記シートクッション9の後部の高さを可
変にすると共に、同上シートクッション9の上面が水平
面に対して採る傾斜角を可変とし、所望の高さと傾斜角
で、上記シートクッション9を上記フロアパネル7側に
ロック可能とさせるチルトロック機構13が設けられて
いる。また、上記シートバック10を上下に回動自在と
なるよう上記フロアパネル7側に枢支させると共に、所
望の回動姿勢で上記フロアパネル7側にロック可能とさ
せるシートバックリクライニング機構14が設けられて
いる。
【0022】上記荷室5におけるフロアパネル7の上面
側に物入れ空間16が形成され、この物入れ空間16を
その上方から開閉自在に閉じる一対の前、後デッキボー
ド17,18が設けられている。これら前、後デッキボ
ード17,18の互いの対向縁部がそれぞれ上記フロア
パネル7に枢支手段19により枢支され、このシートバ
ック10を中心として、上記前デッキボード17の前部
が上下に回動自在とされ、かつ、上記後デッキボード1
8の後部が上下に回動自在とされている。
【0023】上記前、後デッキボード17,18の各表
面に跨るようにこれら表面にカーペット21が敷設され
ている。また、上記前デッキボード17の裏面にクッシ
ョン22が取り付けられ、このクッション22は上記物
入れ空間16に収納されている。
【0024】上記前、後デッキボード17,18を上方
に回動させれば、上記物入れ空間16が上方に向って開
放され、この物入れ空間16に対し工具等の小物が出し
入れ可能とされている。
【0025】図2、3中矢印Aと、二点鎖線とで示すよ
うに、上記前デッキボード17と共にクッション22を
上記後デッキボード18の表面に向って回動させると、
上記カーペット21が折り畳まれ、これが上記前デッキ
ボード17と後デッキボード18との間に挟み付けられ
て、これら前、後デッキボード17,18が重ね合わさ
れ、この際、上記クッション22の上面はほぼ水平にな
ることとされている。
【0026】上記状態から、同上図中矢印Bと、二点鎖
線とで示すように、上記シートバックリクライニング機
構14への操作によって、上記シート8のシートバック
10を後下方に回動させ、その上面をほぼ水平姿勢にさ
せ、更に、同上図中矢印Cと、二点鎖線とで示すよう
に、上記シート8のシートクッション9の後部を高くさ
せて、その上面をほぼ水平にさせると、上記シートクッ
ション9、シートバック10、およびクッション22の
各上面が互いに連続するほぼ平坦な面となって、これが
ベッド等として利用可能とされる。
【0027】図1、2、4〜8により、上記シートクッ
ション9のチルトロック機構13につき、詳しく説明す
る。なお、これらシートクッション9とチルトロック機
構13とはほぼ左右対称形とされている。
【0028】上記シートクッション9は、パイプを折り
曲げて成形したシートフレーム25と、このシートフレ
ーム25を全体的に覆うように設けられ弾性パッドで構
成されるシートクッション本体26とで構成されてい
る。
【0029】上記シートクッション9の後部が上下に揺
動自在となるよう同上シートクッション9の前部におけ
るシートフレーム25が上記フロアパネル7に左右一対
の枢支具27により枢支されている。
【0030】上記シートクッション9の後部の両側部に
対応して、上記フロアパネル7に左右一対の係止部2
9,29が設けられている。これら各係止部29は上記
フロアパネル7に突設された係止板30と、この係止板
30に形成された一対の上、下係止孔31,32とで構
成されている。
【0031】上記シートクッション9の後部を上下に揺
動させて所定高さにしたとき、上記各係止部29に係脱
自在に係止される左右一対の被係止部34,34が同上
シートクッション9の後部に設けられている。これら各
被係止部34は、上記シートクッション9の各側部のシ
ートフレーム25に固着されたブラケット35と、この
ブラケット35に、左右に延びる軸方向に移動自在とな
るよう支承される被係止軸36と、この被係止軸36を
上記上、下係止孔31,32に係止させる方向に付勢す
るばね37と、上記ブラケット35に固着されこのブラ
ケット35と上記被係止軸36との間に介設される筒状
のカラー38とで構成されている。
【0032】各図中実線で示すように、シートクッショ
ン9の後部を低くさせ、上記被係止軸36を上記下係止
孔32に係脱自在に係合させると、上記シートクッショ
ン9の後部が低いままで上記フロアパネル7側にロック
される。この場合、シートクッション9の上面は、水平
面に対し後下がり状となって、通常の着座可能な姿勢と
される。
【0033】一方、図2、5中二点鎖線で示すように、
シートクッション9の後部を高くさせ、上記被係止軸3
6を上記上係止孔31に係脱自在に係合させると、上記
シートクッション9の後部が高いままで上記フロアパネ
ル7側にロックされる。この場合、シートクッション9
の上面はほぼ水平となって、前記したように、ベッド等
に利用される。
【0034】上記ばね37の付勢力に抗して上記係止部
29への被係止部34の係止を解除可能とさせる操作手
段40が設けられている。
【0035】上記操作手段40は、上記シートクッショ
ン9の下面に沿って設けられる左右一対のケーブル手段
41,41を有している。これら各ケーブル手段41
は、上記シートクッション9のシートフレーム25等の
固定側部材に固着されるチューブ状のアウターケーシン
グ42と、このアウターケーシング42にその長手方向
に摺動自在に嵌入されるインナーケーブル43とで構成
され、これらアウターケーシング42とインナーケーブ
ル43とは所望の湾曲形状となるよう一体的に折り曲げ
可能とされている。
【0036】上記各インナーケーブル43の各一端部4
4は、上記各被係止部34の被係止軸36に連結され、
各他端部45には上記シートクッション9の下面側に設
けられた動滑車47を介してベルト状の操作部48が取
り付けられ、つまり、上記各他端部45に対し間接的に
上記操作部48が取り付けられこの操作部48には、乗
員等の操作者による操作力が入力可能とされている。上
記シートクッション9の左右方向の中央部で、シートク
ッション本体26の後部には上下方向に貫通する孔49
が形成され、上記操作部48は上記孔49を貫通して、
シートクッション9の上面側にまで延出している。
【0037】図1、2、4、6〜8において、上記シー
トクッション9の左右方向の中央部で、このシートクッ
ション9の下面に沿って前後方向に延び上記シートフレ
ーム25に固着される板金製の固定フレーム51が設け
られ、この固定フレーム51は横断面がハット形をなし
ている。上記固定フレーム51の両側壁にはそれぞれ前
後に延びる案内長孔52が形成されている。
【0038】上記動滑車47は、軸心54が左右に延び
る支軸55を有している。この支軸55の軸方向の中央
部に樹脂製の滑車56が上記軸心54回りに遊転自在と
なるよう外嵌されて支承されている。上記支軸55の各
端部は上記各案内長孔52に嵌入されて前後方向に摺動
自在に案内され、これにより、上記滑車56はシートク
ッション9の下面に沿って前後に移動可能とされてい
る。
【0039】上記滑車56をその軸心54回りに回転自
在に支承させると共に、この滑車56と共に前後に移動
する滑車フレーム58が設けられている。この滑車フレ
ーム58は平面視でほぼコの字形状をなし、この滑車フ
レーム58の各端部には上記軸心54上で、上記支軸5
5を嵌入させる支承孔59が形成されている。
【0040】上記支軸55は上記支承孔59,59に嵌
入されて滑車フレーム58に支持されており、上記支軸
55を介し、前記したように滑車フレーム58に上記滑
車56が回転自在に支承されている。また、上記支軸5
5の軸方向の中央部に対し、上記滑車56と滑車フレー
ム58とを位置決めする左右一対のスナップリング6
0,60が設けられ、これら各スナップリング60は上
記支軸55に着脱自在に取り付けられている。
【0041】上記滑車フレーム58には上下一対の連結
孔61,61が形成されている。これら各連結孔61に
上記各インナーケーブル43の他端部45が嵌入され、
かつ、これら各他端部45の嵌入端に球状の抜け止め体
62が取り付けられている。上記連結孔61から上記各
インナーケーブル43の他端部45が抜け出ることは上
記抜け止め体62によって防止され、これにより、上記
各インナーケーブル43の他端部45が上記滑車フレー
ム58に連結されている。この場合、上記滑車56の軸
方向における中央部に上記両インナーケーブル43,4
3の各他端部45,45がそれぞれ位置させられてい
る。
【0042】上記各支承孔59から連結孔61に連なる
案内切り欠き63が上記滑車フレーム58に形成され、
上記支承孔59に抜け止め体62を挿抜自在に嵌入させ
ることと、各インナーケーブル43の他端部45を上記
案内切り欠き63に沿って上記支承孔59側から連結孔
61に向って摺動させることにより、上記滑車フレーム
58に各インナーケーブル43の他端部45が着脱自在
に連結されるようになっている。また、上記各インナー
ケーブル43の他端部45を上記連結孔61に嵌入した
状態に保つためのばね製の位置決め体64が、上記滑車
フレーム58に着脱自在に取り付けられている。
【0043】上記滑車56には、ベルト状の可撓性長尺
体67が巻き掛けられている。この長尺体67は側面視
で横向きのほぼU字状に折り曲げられ、その底部が上記
滑車56に外嵌させられている。上記長尺体67の一端
部68は、上記固定フレーム51に締結具69により連
結され、つまり、上記固定フレーム51を介してシート
クッション9に連結されている。一方、上記長尺体67
の他端部70に上記操作部48が取り付けられている。
【0044】次に、上記シートクッション9を所望高さ
にしてロックさせるときの手順につき、説明する。
【0045】図1、2、4、5中実線図示は、各被係止
部34の被係止軸36が各係止部29の下係止孔32に
ばね37の付勢力で嵌入され、上記シートクッション9
の後部が低い位置でロックされた状態を示し、この状態
から、上記ばね37の付勢力に抗し、操作部48を上方
に引くよう操作すると、これに長尺体67、滑車56、
滑車フレーム58、各ケーブル手段41のインナーケー
ブル43、および各被係止軸36が連動し、これら各被
係止軸36が所定のストロークSだけ移動することによ
り、上記各下係止孔32から抜け出て、係止部29への
被係止部34の係止が解除される(図4、5中一点鎖
線)。
【0046】上記の場合、滑車56、滑車フレーム5
8、および長尺体67は動滑車47を構成しているた
め、上記操作部48への操作力は、上記被係止部34と
操作部48との間に上記した動滑車47を介在させた
分、小さくて済み、図例では、各ばね37の付勢力の約
半分で済み、よって、係止部29に対する被係止部34
の係止状態を解除させるときの操作が軽快にできる。
【0047】上記状態から、図2、5中矢印Cで示すよ
うに、上記シートクッション9の後部を上方に揺動させ
て所定の高さに位置させると共に、ここで、上記操作部
48への操作を解除させると、上記ばね37の付勢力に
より、上記各被係止部34の被係止軸36が上記各係止
部29の上係止孔31に嵌入して、上記シートクッショ
ン9の後部が高い位置でロックされる(図2、5中二点
鎖線)。
【0048】図6の平面視で、上記操作部48を操作し
たときの操作力Fは、上記長尺体67を介して上記滑車
56の軸方向の中央部に与えられ、かつ、上記操作力F
の方向は、上記滑車56の軸心54にほぼ直交する。
【0049】ここで、前記したように、滑車56の軸方
向における中央部に両ケーブル手段41,41の各イン
ナーケーブル43,43の各他端部45,45がそれぞ
れ位置しており、このため、上記操作力Fの仮想延長線
上に上記各他端部45,45が位置することとなる。よ
って、上記操作部48を操作したときの操作力Fと、こ
れに対抗して、上記各他端部45,45に生じる各反力
とが、上記滑車56に対し偶力を与えるということは抑
制される。
【0050】この結果、上記滑車56はその軸心54が
上記操作力Fに直交する状態を保つことから、この操作
力Fで上記滑車56は上記軸心54回りに円滑に回転し
て、その操作力Fを上記各インナーケーブル43,43
を介し被係止部34の被係止軸36に伝えることとな
り、このため、上記操作部48への操作で、ばね37の
付勢力に抗して係止部29に対する被係止部34の係止
状態を解除させるとき、上記操作は、より確実に軽快に
できることとなる。
【0051】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0052】請求項1の発明は、車室フロアを構成する
フロアパネルの上面側にシートクッションを設け、この
シートクッションをその後部が上下に揺動自在となるよ
う上記フロアパネルに枢支させ、上記フロアパネルに係
止部を設ける一方、上記シートクッションの後部を所定
の高さにしたとき上記各係止部に係脱自在に係止される
左右一対の被係止部を同上シートクッションに設け、上
記各係止部に対しそれぞれ上記被係止部を係止させる方
向にこれら被係止部を付勢するばねを設け、これらばね
の付勢力に抗して上記係止を解除可能とさせる操作手段
を設けた自動車用シートクッションのチルトロック機構
において、
【0053】上記操作手段が、上記シートクッションの
下面に沿って設けられる一対のケーブル手段を備え、こ
れら各ケーブル手段の各一端部を上記各被係止部に連結
させる一方、各他端部に操作部を取り付けてあり、次の
効果がある。
【0054】即ち、ケーブル手段は、その径寸法が小さ
いものであると共に、所望の湾曲形状となるよう、自由
に折り曲げた状態で使用できるものであり、このため、
フロアパネルの上面からシートクッションの下面に至る
空間が狭くても、上記各ケーブル手段の配置は上記空間
を利用して容易にできる。
【0055】しかも、上記係止部に対する被係止部の係
脱動作をより確実にさせるために、上記被係止部の係脱
動作時のストロークをある程度大きくさせる場合、上記
操作部と被係止部とを連結させるケーブル手段は単にそ
の長手方向に向ってより大きいストロークで往復動する
ことになるだけのため、このようなケーブル手段を配置
させるための空間は上下方向で小さい寸法のもので足り
る。
【0056】よって、ケーブル手段を配置させる空間の
確保のためや、被係止部の係脱動作時のストロークをあ
る程度大きくさせる空間の確保のために、上記シートク
ッションの一部の厚さを薄くさせるという必要はなく、
つまり、上記シートクッションの各部の厚さは所望の寸
法のままに維持できて、このシートクッションに対する
座り心地は良好に保たれる。
【0057】請求項2の発明は、上記シートクッション
の下面に沿って移動可能な滑車を設け、この滑車をその
軸心回りに回転自在に支承させると共にこの滑車と共に
移動する滑車フレームを設け、この滑車フレームに上記
両ケーブル手段の各他端部を連結させ、上記滑車に可撓
性長尺体を巻き掛け、この長尺体の一端部を上記シート
クッションに連結させる一方、同上長尺体の他端部に上
記操作部を取り付けてある。
【0058】即ち、上記滑車、滑車フレーム、および長
尺体は動滑車を構成しており、この動滑車を介して、上
記両ケーブル手段の各他端部に操作部が取り付けられる
こととなる。
【0059】このため、上記操作部への操作力は、上記
動滑車を介在させた分、小さくて済み、よって、上記操
作部への操作で、ばねの付勢力に抗して係止部に対する
被係止部の係止状態を解除させるとき、上記操作は軽快
にできることとなる。
【0060】そして、上記操作部への操作に伴い、滑車
と滑車フレームが移動するとき、前記したように、これ
らはシートクッションの下面に沿って移動するようにな
っているため、これら滑車と滑車フレームを配置させる
ための空間は、上下方向で小さい寸法のもので足りる。
【0061】よって、上記したように動滑車を設けるこ
とにより、上記操作が軽快にできるようにした場合で
も、この動滑車を構成する滑車と滑車フレームを配置さ
せる空間の確保のために、上記シートクッションの一部
の厚さを薄くさせるという必要はなく、請求項1の発明
の効果と同じく、シートクッションに対する座り心地は
良好に保たれる。
【0062】請求項3の発明は、上記滑車の軸方向にお
ける中央部に両ケーブル手段の各他端部をそれぞれ位置
させてあり、次の効果がある。
【0063】即ち、上記操作部を操作したときの操作力
は、上記長尺体を介して上記滑車の軸方向の中央部に与
えられ、かつ、上記操作力の方向は、上記滑車の軸心に
ほぼ直交する。
【0064】ここで、上記したように、滑車の軸方向に
おける中央部に両ケーブル手段の各他端部をそれぞれ位
置させてあり、このため、上記操作力の仮想延長線上に
上記両ケーブル手段の各他端部が位置することとなる。
よって、上記操作部を操作したときの操作力と、これに
対抗して、上記両ケーブル手段の各他端部に生じる各反
力とが、上記滑車に対し偶力を与えるということは抑制
される。
【0065】この結果、上記滑車はその軸心が上記操作
力に直交する状態を保つことから、この操作力で上記滑
車は上記軸心回りに円滑に回転して、その操作力を上記
各ケーブル手段を介し被係止部に伝えることとなり、こ
のため、上記操作部への操作で、ばねの付勢力に抗して
係止部に対する被係止部の係止状態を解除させるとき、
上記操作は、より確実に軽快にできることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートクッションの平面部分破断図である。
【図2】自動車の後部側面断面図である。
【図3】自動車の後部斜視図である。
【図4】図1の部分拡大図である。
【図5】図4の5‐5線矢視部分断面図である。
【図6】図1の部分拡大図である。
【図7】図6の7‐7線矢視断面図である。
【図8】動滑車の斜視図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 3 車室 6 車体フロア 7 フロアパネル 8 シート 9 シートクッション 13 チルトロック機構 29 係止部 34 被係止部 37 ばね 40 操作手段 41 ケーブル手段 42 アウターケーシング 43 インナーケーブル 44 一端部 45 他端部 47 動滑車 48 操作部 54 軸心 56 滑車 58 滑車フレーム 67 長尺体 68 一端部 70 他端部 S ストローク F 操作力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室フロアを構成するフロアパネルの上
    面側にシートクッションを設け、このシートクッション
    をその後部が上下に揺動自在となるよう上記フロアパネ
    ルに枢支させ、上記フロアパネルに係止部を設ける一
    方、上記シートクッションの後部を所定の高さにしたと
    き上記各係止部に係脱自在に係止される左右一対の被係
    止部を同上シートクッションに設け、上記各係止部に対
    しそれぞれ上記被係止部を係止させる方向にこれら被係
    止部を付勢するばねを設け、これらばねの付勢力に抗し
    て上記係止を解除可能とさせる操作手段を設けた自動車
    用シートクッションのチルトロック機構において、 上記操作手段が、上記シートクッションの下面に沿って
    設けられる一対のケーブル手段を備え、これら各ケーブ
    ル手段の各一端部を上記各被係止部に連結させる一方、
    各他端部に操作部を取り付けた自動車用シートクッショ
    ンのチルトロック機構。
  2. 【請求項2】 上記シートクッションの下面に沿って移
    動可能な滑車を設け、この滑車をその軸心回りに回転自
    在に支承させると共にこの滑車と共に移動する滑車フレ
    ームを設け、この滑車フレームに上記両ケーブル手段の
    各他端部を連結させ、上記滑車に可撓性長尺体を巻き掛
    け、この長尺体の一端部を上記シートクッションに連結
    させる一方、同上長尺体の他端部に上記操作部を取り付
    けた請求項1に記載の自動車用シートクッションのチル
    トロック機構。
  3. 【請求項3】 上記滑車の軸方向における中央部に両ケ
    ーブル手段の各他端部をそれぞれ位置させた請求項2に
    記載の自動車用シートクッションのチルトロック機構。
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