JPH1063043A

JPH1063043A - デジタル画像形成装置

Info

Publication number: JPH1063043A
Application number: JP8238648A
Authority: JP
Inventors: Eiji Hanada; 栄治花田; Nobuhiro Mishima; 信広三縞; Kazuhiro Ueda; 和弘上田; Munehiro Nakatani; 宗弘中谷
Original assignee: Minolta Co Ltd
Current assignee: Minolta Co Ltd
Priority date: 1996-08-22
Filing date: 1996-08-22
Publication date: 1998-03-06

Abstract

(57)【要約】【課題】原稿搬送装置により搬送される原稿シ−トの
傾きを検出し、紙詰まりの発生や原稿シ−トの損傷を未
然に防止する画像記録装置を提供する。【解決手段】原稿台上に搬送された原稿を走査し、得
られた画像信号から原稿エツジの座標値を求め、原稿エ
ツジの主走査方向（Ｙ軸方向）座標値の最小値Ｙmin が
走査領域の限界値Ｙ0 の外か、最大値Ｙmax が走査領域
の限界値Ｙ500 の外かを判断する。原稿エツジの主走査
方向座標値の最小値又は最大値が走査領域の限界値を越
えている場合は原稿エツジが原稿搬送装置の通紙領域を
はみ出していると判断し、原稿シ−トの搬送を禁止して
紙詰まりの発生や原稿シ−トの損傷を未然に防止する。
原稿エツジが通紙領域をはみ出していない場合でも所定
の許容角度を越えて傾斜している場合は原稿シ−トの搬
送を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル画像形
成装置に関し、特に原稿画像の基準方向に対する傾斜を
検出し、検出された傾斜の状態によつては原稿搬送手段
による原稿の排出動作を禁止するように制御するデジタ
ル画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、多数
枚の原稿を効率よく処理するため、自動原稿搬送装置を
原稿台上に設置して原稿シ−トを原稿台上に自動的に給
送し、また、読み取りの終了した原稿シ−トを回収する
ことが行われている。この場合、原稿シ−トが傾いて原
稿台上に搬送されると、記録紙上に形成された画像も傾
いて見苦しいため、原稿シ−トの先端、或いは後端を原
稿スケ−ルに突き当てて原稿シ−トの傾きを修正するな
どの手段が講ぜられている。

【０００３】デジタル画像形成装置では、原稿シ−トか
ら画像を読取り、一旦画像メモリに格納した上で画像形
成装置に出力するように構成されているから、画像メモ
リに格納された画像デ−タから画像領域を決定すると共
に、基準方向に対する傾きを検出し、画像の傾きを補正
して出力するもの（特開平４−３２９７５５号公報参
照）や、画像が基準方向に対して傾いている場合に、画
像の傾きを補正するか否かを自動的に判断するもの（特
開平４−２７１３３７号公報参照）などが提案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、画像形成装
置に自動原稿搬送装置を設置し、原稿シ−トを原稿台上
の所定位置に給送する場合、原稿シ−トが傾いて原稿搬
送装置の通紙領域外にはみ出す場合がある。このよう
に、原稿シ−トが通紙領域外にはみ出すと原稿シ−トを
原稿台上から排出する過程で紙詰まりが生じて次の原稿
シ−トの搬送ができなくなるばかりでなく、原稿シ−ト
を損傷するという不都合が発生する。

【０００５】また、原稿シ−トが通紙領域の外にはみ出
さないにしても所定の角度以上傾いた場合には、記録紙
上に形成された画像も傾いて見苦しいばかりでなく、原
稿シ−トを原稿台上から排出する過程で通紙領域の外に
はみ出すおそれがあり、先の場合と同じく紙詰まりが生
じるほか、原稿シ−トを損傷するおそれがある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、原稿画像を走査して画像信号を発生させ
る画像信号発生手段と、前記画像信号に基づく画像情報
を格納する画像情報記憶手段と、前記画像情報記憶手段
に格納された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形
成する画像形成手段と、制御手段とを備えたデジタル画
像形成装置において、原稿を原稿台上に搬送し、また走
査の終了した原稿台上の原稿を排出する原稿搬送手段
と、画像情報記憶手段に格納された画像情報に基づいて
原稿画像の基準方向に対する傾斜を検出する原稿画像傾
斜検出手段とを備え、前記制御手段は、前記原稿画像傾
斜検出手段で検出された原稿画像の基準方向に対する傾
斜が所定の許容範囲を越えたとき、原稿搬送手段による
原稿の排出動作を禁止するように制御することを特徴と
するものである。

【０００７】そして、前記制御手段は、原稿搬送手段に
よる原稿の排出動作を禁止した後に原稿搬送手段から排
出の禁止された原稿の撤去動作が検出されたときは、画
像形成動作の再開を許容するように制御する。

【０００８】また、前記画像信号発生手段は、原稿シ−
トのエツジを示す情報に基づいて原稿画像の領域を決定
する。また、前記制御手段は、前記画像信号発生手段に
より決定された原稿画像領域が走査領域からはみ出して
いると判断されたとき、または決定された原稿画像領域
が走査領域からはみ出していないが基準方向に対する所
定の許容角度を越えて傾斜していると判断されたときに
は、原稿搬送手段による原稿の排出動作を禁止するよう
に制御する。

【０００９】

【発明の実施の形態】自動原稿搬送装置により原稿台上
に搬送された原稿をスキヤナで走査して原稿画像を読取
り、得られた画像信号から原稿エツジの座標値を求め、
原稿エツジの主走査方向（Ｙ軸方向）座標値の最小値Ｙ
min が走査領域の限界値Ｙ0 の外にあるか、或いは座標
値の最大値Ｙmax が走査領域の限界値Ｙ500 の外にある
か否かを判断する。

【００１０】原稿エツジの主走査方向（Ｙ軸方向）座標
値の最小値Ｙmin が走査領域の限界値Ｙ0 の外、或いは
最大値Ｙmax が走査領域の限界値Ｙ500 の外にあるとき
（原稿画像の基準方向に対する傾斜が所定の許容範囲を
越えたとき）は、原稿シ−トが傾いて原稿エツジが原稿
搬送装置の通紙領域外にはみ出しているものと判断し、
自動原稿搬送装置による原稿の排出動作を禁止するよう
に制御する。

【００１１】また、原稿エツジが原稿搬送装置の通紙領
域外にはみ出していない場合でも、原稿エツジの座標値
から原稿画像の傾斜角を演算し、傾斜角が所定の許容角
度を越えている場合も自動原稿搬送装置による原稿の排
出動作を禁止するように制御する。これにより自動原稿
搬送装置の紙詰まりや原稿の損傷を回避することができ
る。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しつつ
説明する。

【００１３】［複写機の構成の概要］図１はこの発明を
適用したデジタル複写機の構成の概略を示す断面図であ
る。複写機１は、大きく画像読取部ＩＲとプリンタ部
Ｐ、複写機本体に設けられた操作パネルＯＰ、及び自動
原稿搬送装置５００から構成される。

【００１４】画像読取部ＩＲは、原稿台上に置かれた原
稿の画像を読取り、原稿の各画素に対応した画像デ−タ
を作成するもので、原稿の画像を読取り画像信号に変換
する走査系１０、走査系１０から出力される画像信号を
処理する画像処理ユニツト２０、画像処理ユニツト２０
から出力される画像デ−タを回転処理してプリンタに出
力する回転制御ユニツト３０から構成される。

【００１５】プリンタ部Ｐは、画像デ−タに基づいて記
録紙上に画像を形成するもので、画像読取部ＩＲの回転
制御ユニツト３０から出力される画像デ−タに基づいて
レ−ザ発振器６１を駆動する印字処理ユニツト４０、レ
−ザ発振器６１から放射されるレ−ザ光を感光体ドラム
７１に結像させるレ−ザ光学系６０、感光体ドラム７１
上に形成された画像潜像を現像し、記録紙に転写、定着
処理する作像系７０から構成される。

【００１６】自動原稿搬送装置５００は、複写機１の原
稿台１９上に設置され、原稿シ−トの原稿台上への給送
と回収及び必要に応じて原稿シ−トの表裏の反転を行う
ものである。

【００１７】画像読取部ＩＲの構成と動作の概略を説明
する。走査系１０は、露光ランプ１２と第１ミラ−１３
ａからなる第１スキヤナ１１、第２ミラ−１３ｂ、第３
ミラ−１３ｃからなる第２スキヤナ１４を備え、図示し
ないモ−タにより矢印ａ方向（副走査方向）に移動して
原稿を副走査する。１７はラインセンサで、主走査方向
（紙面に垂直方向）に配列された多数のＣＣＤから構成
され、主走査方向の画像を読み取る。即ち、第１及び第
２スキヤナ１１、１４及び投影レンズ１５を経て投影さ
れた原稿画像はラインセンサ１７上に結像され、ライン
センサ１７からは原稿画像の各画素に対応した画像信号
が出力される。なお、センサＳＥ３は第１スキヤナ１１
がホ−ムポジションにあることを検出するセンサであ
る。

【００１８】ラインセンサ１７から出力された画像信号
は、画像処理ユニツト２０において画像濃度の調整その
他の必要な補正処理がされた後、回転制御ユニツト３０
において一旦メモリに記憶され、回転処理された上でプ
リント部Ｐへ出力される。回転処理の必要がないときは
そのままプリント部Ｐへ出力される。

【００１９】プリンタ部Ｐの構成と動作の概略を説明す
る。印字処理ユニツト４０は回転制御ユニツト３０から
出力された画像デ−タに基づいてレ−ザ発振器６１から
放射されるレ−ザ光を変調する。画像デ−タに基づいて
変調されたレ−ザ光は、ポリゴンミラ−６２、ｆ／θレ
ンズ６３、ミラ−６４ａ、６４ｂを経て感光体ドラム７
１上に投影され、画像潜像を形成する。

【００２０】感光体ドラム７１の周囲には帯電チヤ−ジ
ヤ７２、現像器７３、転写チヤ−ジヤ７４、分離チヤ−
ジヤ７５、クリ−ナ７６、イレ−サランプ７７などが配
置されており、周知の電子写真方式の処理により感光体
ドラム７１上の画像潜像はトナ−により現像される。

【００２１】給紙カセツト８１ａ、８１ｂに収納されて
いる記録紙ＣＰは回転駆動される給紙ロ−ラ８２ａ、８
２ｂにより給紙され、図示しない搬送ロ−ラにより搬送
されてその先端がタイミングロ−ラ８４のニツプ部に当
接した待機位置で一旦停止する。なお、ＳＥ１、ＳＥ２
は給紙カセツト８１ａ、８１ｂに収納されている記録紙
ＣＰのサイズを検出するセンサである。

【００２２】上に形成されたトナ−像は転写位置に移動
するが、このタイミングに合わせてタイミングロ−ラ８
４が回転を開始し、待機位置で待機していた記録紙ＣＰ
は転写チヤ−ジヤ７４のある転写位置へ搬送される。転
写位置では転写チヤ−ジヤ７４の作用により感光体ドラ
ム７１上に形成されたトナ−像が記録紙ＣＰに転写され
る。記録紙ＣＰは分離チヤ−ジヤ７５の作用により感光
体ドラム７１から離れ、搬送ベルト８５により搬送され
る。トナ−像は定着ロ−ラ８６において加熱加圧され、
記録紙ＣＰ上に定着処理される。なお、感光体ドラム、
給紙ロ−ラ、搬送ベルト、定着ロ−ラなどは図示しない
モ−タにより駆動される。

【００２３】［自動原稿搬送装置の構成］自動原稿搬送
装置５００の構成と動作の概略を説明する。自動原稿搬
送装置５００は原稿給紙トレイ５１０、原稿搬送ベルト
５０６、反転ロ−ラ５０７、原稿排紙部５１１、原稿台
１９上の搬送方向先端側（図１では左端側）に配置され
た原稿スケ−ル５１２ａ及び原稿台１９上の搬送方向後
端側（図１では右端側）に配置された原稿スケ−ル５１
２ｂなどから構成される。なお、原稿スケ−ル５１２ａ
と５１２ｂは、原稿シ−トの傾きを補正するとき原稿シ
−トを突き当てるために使用されるもので、原稿スケ−
ル５１２ａと５１２ｂのいずれか一方が使用される。

【００２４】原稿シ−トの搬送は、後述する操作パネル
ＯＰから入力される片面原稿か両面原稿か（第２実施例
ではステツプモ−ドも含まれる）を指定する原稿モ−
ド、及び原稿シ−トが標準の厚みの紙よりも薄い薄紙か
或いは異なるサイズの原稿シ−トを混載（薄紙を含む場
合もある）するかを指定する原稿シ−トモ−ドにより搬
送の仕方が異なる。原稿シ−トモ−ドとして薄紙モ−
ド、混載モ−ドを指定しない場合は通常モ−ドが設定さ
れる。

【００２５】以下、原稿シ−トの搬送について説明す
る。いずれの原稿モ−ド及び原稿シ−トモ−ドが選択さ
れた場合も、１枚又は複数枚の原稿シ−トを読み取るべ
き画像面を上にして原稿給紙トレイ５１０の上に置き、
トレイ５１０の横幅規制板５１３を原稿シ−トの幅に合
わせる。センサＳＥ５４により原稿シ−トがトレイ上に
あることが検出される。給紙動作が開始されると、最下
部の原稿シ−トから給紙ロ−ラ５０１により給紙され、
捌きロ−ラ５０２と捌きパツド５０３により捌かれ、１
枚づつ給紙される。原稿シ−トは、中間ロ−ラ５０４を
通りレジストセンサＳＥ５１及び幅サイズセンサＳＥ５
３により原稿シ−トのサイズが検出された後、レジスト
ロ−ラ５０５により斜め搬送が修正される。

【００２６】この後、通常モ−ドでは、原稿シ−トはレ
ジストロ−ラ５０５と原稿搬送ベルト５０６により原稿
台１９上を搬送され、原稿シ−トの後端が原稿シ−トの
搬送方向後端側に配置された原稿スケ−ル５１２ｂを通
過した直後に、原稿搬送ベルト５０６は僅かに逆転し、
レジストロ−ラ５０５と原稿搬送ベルト５０６は停止す
る。

【００２７】これにより、原稿シ−トの後端（図１では
右端）は原稿スケ−ル５１２ｂに当接し（以下の説明で
は突き当て処理という）、原稿シ−トは原稿台１９上の
正確な読取位置に設定される。このとき、次の原稿シ−
トの先端はレジストロ−ラ５０５に達しており、搬送時
間を短縮するように動作する。

【００２８】また、原稿シ−トの搬送方向の先側に配置
された原稿スケ−ル５１２ａに原稿シ−トの先端を当接
させる場合（突き当て処理）は、原稿シ−トの先端が原
稿スケ−ル５１２ａに達したときレジストロ−ラ５０５
と原稿搬送ベルト５０６が停止し、原稿シ−トの先端が
原稿スケ−ル５１２ａに当接し、原稿シ−トは原稿台１
９上の正確な読取位置に設定される。

【００２９】原稿シ−トが原稿台１９上の読取位置に設
定されると、走査系１０による原稿の読み取り走査が開
始される。読み取りが終了すると、原稿シ−トは原稿搬
送ベルト５０６により図１で左方向に搬送される。原稿
モ−ドとして片面原稿が選択されている場合は切換爪５
０８が排紙側へ切換えられているので、原稿シ−トは反
転ロ−ラ５０７の上を通過して原稿排紙部５１１に排紙
される。

【００３０】原稿モ−ドとして両面原稿が選択されてい
る場合は、原稿シ−ト第１面の読取りが終了すると、原
稿搬送ベルト５０６により図１で左方向に搬送される。
この場合、切換爪５０８が反転側へ切換えられているの
で、原稿シ−トは反転ロ−ラ５０７により搬送方向が反
転され、原稿台１９上に搬送され、先と同様に読取り位
置に設定される。原稿シ−ト第２面の読取りが終了する
と、切換爪５０８が排紙側へ切換えられるので、原稿シ
−トは反転ロ−ラ５０７の上を通過して原稿排紙部５１
１に排紙される。

【００３１】原稿シ−トモ−ドとして薄紙モ−ド、混載
モ−ドなどが選択された場合は、通常モ−ドと異なり原
稿シ−トの後端が原稿スケ−ル５１２ｂを通過した直後
の原稿搬送ベルト５０６の反転は行なわれず、原稿シ−
トは原稿スケ−ル５１２ｂから少し離れた位置に設定さ
れる。

【００３２】これは、薄紙モ−ドでは原稿シ−トが薄い
ために、原稿シ−トを原稿スケ−ル５１２ａ（又は５１
２ｂ）に当接させると当接部分が折れたり湾曲したりし
て正確な位置に設定できないためであり、また、混載モ
−ドでは原稿シ−トに薄いシ−トが混在している場合が
あるため、薄紙モ−ドの場合と同じく原稿シ−トを原稿
スケ−ル５１２ａ（又は５１２ｂ）に当接させる方法で
は正確な位置に設定できないためである。

【００３３】薄紙モ−ドや混載モ−ドなどの場合は、読
み取つた画像信号を電気的に処理して記録すべき画像を
記録紙の所定位置に記録する処理を行うから、原稿台１
９上の原稿シ−トの位置にずれがあつても支障はない。
これについては、後で詳細に説明する。

【００３４】原稿搬送ベルト５０６の原稿台１９側の面
は、ラインセンサの分光感度の低いオレンジ色（橙色）
に着色されている。これにより、露光ランプの光が原稿
搬送ベルト５０６で反射してラインセンサに入射しても
感度が低いので、読み取る原稿の画像に影響を与えな
い。

【００３５】［操作パネルの構成］図２は操作パネルＯ
Ｐの正面図である。操作パネルＯＰには、液晶タツチパ
ネル９１、原稿のペ−ジ番号順や複写枚数などの置数、
複写倍率などを入力するテンキ−９２、置数などを標準
値に戻すクリヤキ−９３、パネルリセツトキ−９４、ス
トツプキ−９５、スタ−トキ−９６、原稿シ−トモ−ド
として薄紙の場合に選択する薄紙モ−ドキ−９０、薄紙
モ−ドの選択を表示する薄紙モ−ド表示部９０ａ、異な
るサイズの原稿シ−トや薄紙の原稿シ−トを混載して給
送する場合に選択する混載モ−ドキ−９９、混載モ−ド
の選択を表示する混載モ−ド表示部９９ａが設けられて
いる。

【００３６】さらに操作パネルＯＰには、コピ−モ−ド
としてコピ−片面モ−ド、片面２in１モ−ド、片面４in
１モ−ドのいずれかを選択するコピ−モ−ド設定キ−９
７、選択設定されたコピ−モ−ドを表示するコピ−モ−
ド表示部９７ａ、９７ｂ、９７ｃ、原稿モ−ドとして原
稿片面モ−ド、原稿両面モ−ドのいずれかを選択する原
稿モ−ド設定キ−９８、選択設定された原稿モ−ドを表
示する原稿モ−ド表示部９８ａ、９８ｂが設けられてい
る。

【００３７】液晶タツチパネル９１は、露光レベル、複
写倍率、記録紙サイズなど複写機の動作状態、ジヤムの
発生、サ−ビスマンコ−ルの発生、記録紙切れ（エンプ
テイ）の発生など複写機の異常状態、その他の情報の表
示するほか、記録濃度、複写倍率、記録紙の自動選択モ
−ドの指定を入力することができる。

【００３８】このほか、液晶タツチパネル９１には、原
稿が一定角度以上傾いたために原稿搬送装置が停止した
場合、その他装置の状態を複写機使用者に知らせるメツ
セ−ジを表示する機能を備えている。

【００３９】［制御系の構成］図３は、制御系の全体構
成を説明するブロツク図である。制御系はＣＰＵ１０１
Ｐを備えた主制御部１０１と、これに信号線により接続
されたＣＰＵ１０２Ｐを備えた画像読取制御部１０２、
ＣＰＵ１０３Ｐを備えた回転制御ユニツト制御部１０
３、ＣＰＵ１０４Ｐを備えたプリンタ制御部１０４、Ｃ
ＰＵ１０５Ｐを備えた原稿搬送部１０５、及び操作パネ
ルＯＰから構成される。

【００４０】図４は、画像読取制御部１０２から回転制
御ユニツト制御部１０３に出力される信号の種類、及び
回転制御ユニツト制御部１０３とプリンタ制御部１０４
の間で交換される信号の種類を示すものである。画像読
取制御部１０２から回転制御ユニツト制御部１０３に
は、ペ−ジ有効領域信号ＶＤ−ＩＲ、ライン有効領域信
号ＨＤ−ＩＲ、同期信号ＳＹＮＣＫ−ＩＲ、及び有効画
像デ−タ（１画素８ビツト）ＶＩＥＤＯ（0 〜7)−ＩＲ
が出力され、回転制御ユニツト制御部１０３とプリンタ
制御部１０４の間ではペ−ジデ−タ転送開始要求信号Ｉ
ＤＲＥＱ、ペ−ジデ−タＶＤ−ＰＲ、１ライン開始基準
信号ＬＳＹＮＣ、ラインデ−タＨＤ−ＰＲ、同期信号Ｓ
ＹＮＣＫ−ＰＲ、及び有効画像デ−タ（１画素８ビツ
ト）ＶＩＥＤＯ（0 〜7)−ＰＲが交換される。

【００４１】また、図５は画像読取制御部１０２から回
転制御ユニツト制御部１０３へ出力される信号ＶＤ−Ｉ
Ｒ、ＨＤ−ＩＲ、ＳＹＮＣＫ−ＩＲ、及びＶＩＥＤＯ
（0 〜7)−ＩＲのタイミングを示すタイミングチヤ−ト
で、ペ−ジ有効領域信号ＶＤ−ＩＲ、ライン有効領域信
号ＨＤ−ＩＲがアクテイブである“Ｌ”の間、同期信号
ＳＹＮＣＫ−ＩＲに同期して有効画像デ−タＶＩＥＤＯ
（0 〜7)−ＩＲが転送される。

【００４２】図６は回転制御ユニツト制御部１０３とプ
リンタ制御部１０４の間の信号ＩＤＲＥＱ、ＶＤ−Ｐ
Ｒ、ＬＳＹＮＣ、ＨＤ−ＰＲ、ＳＹＮＣＫ−ＰＲ、及び
ＶＩＥＤＯ（0 〜7)−ＰＲのタイミングを示すタイミン
グチヤ−トで、これ等のペ−ジデ−タ転送開始要求信号
ＩＤＲＥＱ、１ライン開始基準信号ＬＳＹＮＣに同期し
て、回転制御ユニツト制御部１０３から画像信号が転送
される。ペ−ジデ−タＶＤ−ＰＲ、ラインデ−タＨＤ−
ＰＲが共にアクテイブである“Ｌ”の間、同期信号ＳＹ
ＮＣＫ−ＰＲに同期して有効画像デ−タＶＩＥＤＯ（0
〜7)−ＰＲが転送される。

【００４３】図７は回転制御ユニツト制御部１０３の構
成の詳細を示すブロツク図で、画像読取制御部１０２か
ら転送された画像デ−タは、入力ペ−ジメモリ１０３ａ
へ一時記憶されると共に、原稿エツジ検出部１１１に入
力される。原稿エツジ検出部１１１に入力された画像デ
−タは座標デ−タ発生部１１２において処理されて原稿
エツジの座標値が決定され、スタツクメモリ１１３に格
納される。

【００４４】入力ペ−ジメモリ１０３ａに一時記憶され
た画像デ−タは２次元座標で管理される。回転処理部１
０３ｂは、入力ペ−ジメモリ１０３ａに一時記憶された
画像デ−タを、スタツクメモリ１１３に格納された原稿
エツジの座標デ−タに基づいて所定の回転処理を実行
し、出力ペ−ジメモリ１０３ｃに一時記憶させる。

【００４５】なお、画像デ−タの入出力、コマンドの設
定、処理などは主制御部１０１のＣＰＵで実行される。

【００４６】図８は、原稿エツジ検出部１１１の回路構
成を示すブロツク図で、画像読取制御部１０２から転送
された画像デ−タＶＩＥＤＯ（0 〜7)−ＩＲと、参照デ
−タＲｅｆ（原稿の地肌の濃度及び原稿搬送ベルト若し
くは原稿台に何も無い状態での検出濃度）とはコンパレ
−タ１１１ａで比較され、２値デ−タに変換される。画
像デ−タを参照デ−タと比較することにより確実に原稿
の有無を判断することができる。

【００４７】変換された２値デ−タは、シフトレジスタ
１１１ｂにおいて８ビツトの画素単位でノイズの除去が
され、最終的に原稿の無→有エツジ（＋ＥＤＧＥ）及び
有→無エツジ（−ＥＤＧＥ）を検出し、１ショツトパル
スの検出信号が出力される。これらの動作は、同期信号
ＳＹＮＣＫ−ＩＲとライン有効領域信号ＨＤ−ＩＲによ
つて動作タイミングが制御される。

【００４８】図９は、座標デ−タ発生部１１２の回路構
成を示すブロツク図で、Ｘ軸カウンタ１１２ａにライン
有効領域信号ＨＤ−ＩＲ（ＣＬＫ、クロツク）とペ−ジ
有効領域信号ＶＤ−ＩＲ（ＣＬＥＡＲ、クリヤ）とを入
力し、副走査方向のＸ軸座標信号を発生させる。

【００４９】また、Ｙ軸カウンタ１１２ｂに同期信号Ｓ
ＹＮＣＫ−ＩＲ（ＣＬＫ、クロツク）とライン有効領域
信号ＨＤ−ＩＲ（ＣＬＥＡＲ、クリヤ）を入力し、主走
査方向のＹ軸座標信号を発生させる。

【００５０】＋ＥＤＧＥ信号により主走査方向のＹ軸座
標信号をラツチ１１２ｃに一旦ラツチした後、加算器１
１２ｄで１６を減算する。

【００５１】アドレスカウンタ１１２ｅに−ＥＤＧＥ信
号（ＣＬＫ、クロツク）とペ−ジ有効領域信号ＶＤ−Ｉ
Ｒ（ＣＬＥＡＲ、クリヤ）を入力してアドレス信号を発
生させ、−ＥＤＧＥ信号を書き込み指令信号として、上
記アドレス信号で指定されたアドレスに、副走査方向の
Ｘ軸座標信号及び加算器１１２ｄから出力されたＹ軸座
標信号をスタツクメモリ１１３に格納する。

【００５２】アドレスは−ＥＤＧＥ信号により順次更新
され、ペ−ジ有効領域信号ＶＤ−ＩＲによりクリヤされ
る。

【００５３】図１０は、回転処理部１０３ｂの詳細を示
すブロツク図で、画像の回転処理はアフイン変換処理部
１０３ｓにより実行される。アフイン変換処理とは座標
間の幾何学的変換手法で、ｘ−ｙ座標系のデ−タ（画像
デ−タ）をｕ−ｖ座標系に変換し、平行移動、拡大、縮
小、回転などの変換処理を行うものであつて、一般的に
は以下の式（１）により表されるものである。

【００５４】

【数１】この実施例では、画像の平行移動及び回転処理を行うも
のであるから、まず、入力ペ−ジメモリ１０３ａ内の画
像処理対象領域の４隅の４点座標をｘ−ｙ座標系により
設定し、また画像の回転処理をするときの回転座標の原
点の座標をｘ−ｙ座標系により指定し、回転角度θを指
定して回転処理する。次に、編集処理して、回転処理さ
れた画像の回転座標の原点をｕ−ｖ座標系で割り付け
る。図１１の（ａ）は上記画像処理対象領域のｘ−ｙ座
標系での設定、同（ｂ）は上記回転処理、同（ｃ）は上
記編集処理を説明する図である。

【００５５】この処理は、以下の式（２）で表わすこと
ができる。

【００５６】

【数２】ｕ−ｖ座標系で回転処理された画像の原点（回転座標の
原点）は座標値（Ｕ0、Ｖ0 ）で、また、画像回転及び
編集処理された新たな画像の最大値（原点から一番離れ
た点）は座標値（Ｕmax 、Ｖmax ）で表わすことができ
る。

【００５７】アフイン変換処理された座標（Ｕ、Ｖ）は
整数とはならないのが普通であるため、編集処理された
新たな画像の濃度は補間処理部１０３ｔ（図１０参照）
において原画像の濃度デ−タｆ（Ｘｎ、Ｙｎ）を用いて
補間処理する。手法としては、最近傍法、線形補間法、
３次元スプライン補間法などが提案されているが、ここ
では詳細な説明を省く。

【００５８】補間された画像デ−タは濃度デ−タｆ
（Ｕ、Ｖ）と共に出力ペ−ジメモリ１０３ｃへ２次元の
ｕ−ｖ座標に従つて格納され、プリントタイミングに応
じてライン単位で出力される。

【００５９】図１２は、出力ペ−ジメモリ１０３ｃにお
けるペ−パサイズの設定、イレ−ス領域の設定、画像信
号の出力の許容などの入出力信号を示すものである。ま
た、図１３はペ−パサイズの設定を示すもので、ペ−パ
サイズ座標（Ｕ0 、Ｖ0 ）（Ｕp 、Ｖp ）を対角線とす
る矩形領域が画像デ−タ出力領域として指定される。ま
た、画像デ−タ出力領域をイレ−スするときは、イレ−
ス領域座標（Ｕe0、Ｖe0）（Ｕel、Ｖel）を対角線とす
る矩形領域がイレ−ス領域として指定され、プリントの
際白地となる。なお、ここではＵ、Ｖ座標でＶ軸方向が
主走査方向、Ｕ軸方向が副走査方向である。

【００６０】［制御系の動作］まず、原稿シ−トモ−ド
として薄紙モ−ドが指定された場合の制御系の動作につ
いて説明する。操作パネルのキ−９０が操作されて薄紙
モ−ドが指定され、自動原稿搬送装置で原稿シ−トＯＲ
（白地部分）が原稿台上に給紙された状態を図１４に示
す。薄紙モ−ドでは、原稿シ−トＯＲは原稿スケ−ル５
１２ｂから少し離れた位置に設定される。図１４は原稿
シ−トＯＲが傾いて搬送されているが、搬送路を外れて
いない状態を示している。

【００６１】図１５は図１４に示す状態に搬送された原
稿の走査を説明する図で、スキヤナはＸ方向（副走査方
向）に移動しながら原稿シ−トＯＲをＹ方向（主走査方
向）に走査する。画像信号はライン単位で出力され、入
力ペ−ジメモリ１０３ａに格納される。

【００６２】同時に原稿エツジの検出をする。即ち、図
１５に示すように各走査ラインにおいて原稿シ−トＯＲ
を検出した白点部ａが＋ＥＤＧＥとして検出され、各走
査ラインにおいて原稿シ−トＯＲからの離脱を検出した
黒点部ｂが−ＥＤＧＥとして検出され、走査ライン番号
（Ｘｎ）と、走査ライン始点から白点部ａまでの距離に
相当する＋ＥＤＧＥのカウント値（ＹＷｍ）、及び走査
ライン始点から黒点部ｂまでの距離に相当する−ＥＤＧ
Ｅのカウント値（ＹＢｍ）が、１組の原稿エツジ検出信
号としてスタツクメモリ１１３に格納される。

【００６３】図１６は原稿シ−トＯＲが傾いて搬送さ
れ、原稿シ−トの一部が搬送路の外、即ち走査領域の外
にはみ出した状態を示している。

【００６４】この場合、原稿エツジの検出は、図１７に
示すように、各走査ラインにおいて原稿シ−トＯＲを検
出した白点部ａが＋ＥＤＧＥとして検出されるほか、原
稿シ−トが走査ラインの始点をはみ出した部分は、走査
ラインの始点である白点部ｃが原稿エツジの＋ＥＤＧＥ
として検出される。各走査ラインにおいて原稿シ−トＯ
Ｒからの離脱を検出した黒点部ｂが−ＥＤＧＥとして検
出される点は先に説明した通りである。

【００６５】したがつて、図１７に示すような場合は、
走査ライン番号（Ｘｎ）と、走査ライン始点から白点部
ａまでの距離に相当する＋ＥＤＧＥのカウント値（ＹＷ
ｍ）、原稿シ−トが走査ラインの始点をはみ出した部分
については走査ラインの始点（白点部ｃと一致）から原
稿エツジの＋ＥＤＧＥまでの距離（走査ラインの始点と
白点部ｃ、及び原稿エツジの＋ＥＤＧＥは一致し、＋Ｅ
ＤＧＥまでの距離は零となる）に相当する＋ＥＤＧＥの
カウント値（ＹＷｍ）、及び走査ライン始点から黒点部
ｂまでの距離に相当する−ＥＤＧＥのカウント値（ＹＢ
ｍ）が、１組の原稿エツジ検出信号としてスタツクメモ
リ１１３に格納される。

【００６６】なお、走査領域の外にはみ出した部分の原
稿エツジは、走査領域の内部にある原稿シ−トの３つの
隅の座標値から演算により求める。これについては後で
図２５乃至図２８を参照して説明する。

【００６７】回転制御ユニツト制御部１０３は、先に説
明したようにスタツクメモリ１１３に格納された各走査
ライン毎の原稿エツジ検出信号に基づいて、処理すべき
画像領域の４隅の４点の座標をｘ−ｙ座標で決定し、画
像回転、編集処理を行う。

【００６８】次に、混載モ−ドの場合の制御系の動作に
ついて説明する。操作パネルのキ−９９が操作されて混
載モ−ドが指定された場合は、薄紙モ−ドの場合と同じ
く自動原稿搬送装置で原稿シ−トが搬送され、原稿シ−
トＯＲの端部は原稿スケ−ル５１２ｂから少し離れた位
置に設定される。原稿シ−トＯＲの走査、原稿エツジの
検出、画像回転、編集処理も薄紙モ−ドの場合と同じに
処理される。

【００６９】なお、原稿シ−トＯＲの長手方向が搬送方
向に向けて置かれた原稿シ−トの場合も、薄紙モ−ドの
場合と同様に原稿端部が原稿スケ−ル５１２ｂから少し
離れた位置に設定される。原稿シ−トＯＲの走査、原稿
エツジの検出、画像回転、編集処理も薄紙モ−ドの場合
と同じに処理される。原稿シ−トＯＲが搬送方向に長い
シ−トか否かは、自動原稿搬送装置による搬送の際、原
稿シ−トＯＲの先端及び後端を検出し、その検出結果か
ら判定することができる。

【００７０】原稿シ−トモ−ドが指定されない場合、即
ち通常モ−ドの場合は、自動原稿搬送装置で搬送された
原稿シ−トＯＲの後端が原稿スケ−ル５１２ｂを通過し
た直後、搬送ベルトを逆転させ、原稿シ−トＯＲの後端
を原稿スケ−ル５１２ｂに当接させて原稿位置を設定す
るから、薄紙モ−ドの場合などのように原稿エツジの検
出や画像回転、編集処理は行わない。

【００７１】図１８及び図１９は、制御系の動作全般の
概略を説明するフロ−チヤ−トである。まず、制御シス
テムの初期化を行い、操作パネルからの各種入力の処
理、自動原稿搬送装置による原稿シ−トの給送、及び原
稿台上での搬送処理を行う（ステツプ＃１１、＃１２、
＃１３、＃１４）。原稿を走査して画像デ−タ入力処理
を入力終了まで繰り返し、画像デ−タの入力を終了する
（ステツプ＃１５、＃１６）。

【００７２】処理すべき画像領域を指定する領域アドレ
スの発生処理（後述するように、ここでは原稿エツジが
搬送路の外にはみ出した状態にあるか否かの判別処理を
含む）を行い（ステツプ＃１７）、更に原稿シ−トが傾
いて搬送されて原稿エツジが搬送路の外にはみ出しては
いないが、傾き角度θが所定の許容回転角を越えている
か否かを判別する回転角エラ−判別処理を行う（ステツ
プ＃１８）。さらに、画像の回転、編集処理を行い（ス
テツプ＃１９）、画像デ−タを出力し（ステツプ＃２
０）、画像デ−タに基づいて記録紙へ画像を形成するコ
ピ−処理をおこなう（ステツプ＃２１）。

【００７３】図１９のフロ−チヤ−トに移る。原稿エツ
ジが搬送路の外にはみ出した状態にあるか、或いは原稿
エツジが搬送路の外にはみ出していなくとも原稿シ−ト
の傾き角度θが所定の許容回転角を越えている状態（以
下、この両者を原稿エラ−という）を示すエラ−フラグ
ＥＦが０か否かを判定し（ステツプ＃２２）、ＥＦ＝
０、即ち原稿エラ−が発生していない場合は、原稿シ−
トの排紙処理を行い（ステツプ＃２３）、次の原稿シ−
トがあるか否かを判定する（ステツプ＃２４）。次の原
稿シ−トがある場合はステツプ＃１３に戻り、次の原稿
シ−トの給紙処理に移る。次の原稿シ−トがない場合は
ステツプ＃１２に戻る。

【００７４】ステツプ＃２２の判定でエラ−フラグＥＦ
≠０、即ち原稿エラ−であれば、その旨の警告を表示す
る表示処理１を行い（ステツプ＃２５）、原稿台の原稿
押さえが開閉されたか否かを判定し（ステツプ＃２
６）、原稿押さえの開閉完了を待つ。これは、原稿エラ
−の発生、即ち原稿エツジが搬送路外にはみ出している
場合や、原稿エツジが搬送路の外にはみ出していなくと
も傾き角度θが所定の許容回転角を越えている状態で
は、その原稿シ−トを取り除き、自動原稿搬送装置にセ
ツトし直す必要があり、このセツトし直しの完了を原稿
台の原稿押さえの開閉により判断するからである。

【００７５】原稿押さえの開閉完了の場合は、エラ−フ
ラグＥＦを０にリセツトするエラ−解除処理を行い（ス
テツプ＃２７）、次の原稿シ−トがあるか否かを判定す
る（ステツプ＃２８）。次の原稿シ−トがある場合はエ
ラ−の解除がされ、処理の再開が可能である旨の表示処
理２を行い（ステツプ＃２９）、ステツプ＃１２に戻
り、次の原稿シ−トの給紙処理に移る。また、ステツプ
＃２８の判定で次の原稿シ−トがない場合もステツプ＃
１２に戻る。

【００７６】自動原稿搬送装置において、原稿シ−トの
先出し制御（自動原稿搬送装置に複数枚の原稿シ−トが
セツトされている場合、走査位置に搬送された原稿に続
いて次の原稿シ−トも原稿台の途中まで搬送し、処理時
間を短縮する制御）が行われる場合は、ステツプ＃１８
のエラ−判別処理が終了するまでは次の原稿シ−トの搬
送は行わない。

【００７７】図２０は、図１８のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃１７として示した画像領域を定義する領域アドレ
ス発生処理の詳細を示すフロ−チヤ−トである。この領
域アドレス発生処理では、原稿シ−トが走査領域の外に
はみ出した状態にあるか否かの判定処理も行うように構
成されている。

【００７８】まず、スタツクメモリ１１３に格納されて
いる原稿エツジ検出信号を読出し、走査ライン番号（Ｘ
ｎ）と＋ＥＤＧＥのカウント値（ＹＷｍ）、及び走査ラ
イン番号（Ｘｎ）と−ＥＤＧＥのカウント値（ＹＢｍ）
に分解する（ステツプ＃１０１）。

【００７９】次にＸ軸方向の最小値Ｘmin を示す座標値
（Ｘmin 、Ｙ1 ）、Ｘ軸方向の最大値Ｘmax を示す座標
値（Ｘmax 、Ｙ2 ）、及びＹ軸方向の最小値Ｙmin を示
す座標値（Ｘ1 、Ｙmin ）、Ｙ軸方向の最大値Ｙmax を
示す座標値（Ｘ2 、Ｙmax ）を定義する（ステツプ＃１
０２〜＃１０５）。この処理で決定された画像領域のア
ドレスは、図２１、図２３のようになる。

【００８０】なお、原稿シ−トが傾いて、原稿エツジが
走査ラインの始点側で走査領域の外にはみ出している場
合には、先に図１７で説明したように走査ラインの始点
である白点部ｃから原稿エツジの＋ＥＤＧＥまでの距離
が零となり、はみ出していることがわかる。また原稿エ
ツジが走査ラインの終点側で走査領域の外にはみ出して
いる場合も、走査ライン始点から黒点部ｂまでの距離が
走査ラインの幅に等しく一定となるので、はみ出してい
ることがわかる。

【００８１】この実施例では、Ｙ軸方向の走査領域は座
標値Ｙ0 からＹ500 までとしてＹ軸方向の走査領域を決
めてあるから、原稿エツジの座標値Ｙmin が走査領域の
限界領域Ｙ0 をはみ出している場合は、図２５、図２６
に示すように、ΔＸb ＝Ｘ2 −Ｘmin 、ΔＹb ＝Ｙmax
−Ｙ1 であるから、Ｘ1 ＝Ｘmax −ΔＸb 、Ｙmin ＝
Ｙ2 −ΔＹb と表すことができ、走査領域の外にはみ
出しているＹ軸方向の原稿エツジ先端の座標値（Ｘ1 、
Ｙmin ）を演算決定することができる。

【００８２】また、原稿エツジの座標値Ｙmax が走査領
域の限界領域Ｙ500 をはみ出している場合は、図２７、
図２８に示すように、ΔＸa ＝Ｘ1 −Ｘmin 、ΔＹa ＝
Ｙ1 −Ｙmin であるから、Ｘ2 ＝Ｘmax −ΔＸa 、Ｙ
max ＝Ｙ2 ＋ΔＹa と表すことができ、走査領域の外
にはみ出しているＹ軸方向の原稿エツジ先端の座標値
（Ｘ2 、Ｙmax ）を演算決定することができる。

【００８３】先に説明したステツプ＃１０４、＃１０５
の処理は、上記した原稿エツジの座標値が走査領域の限
界領域をはみ出した場合の演算処理も含まれる。

【００８４】原稿シ−トが傾いて、原稿エツジが走査領
域の外にはみ出しているか否かを判別する。即ち、原稿
エツジのＹ軸方向の座標値の最小値Ｙmin がＹ0 以下で
あるか（Ｙmin ≦Ｙ0 ）か否かを判定し（ステツプ＃１
０６）、Ｙmin がＹ0 以下である場合は、原稿エツジの
Ｙ軸方向の最小値が走査領域の外にはみ出していること
を示すから、エラ−フラグＥＦを１にセツトし（ステツ
プ＃１０８）、主ル−チンに戻る。

【００８５】また、ステツプ＃１０６の判定でＹmin ≦
Ｙ0 でない場合は、さらに原稿エツジのＹ軸方向の座標
値の最大値Ｙmax がＹ500 以上であるか（Ｙmax ≧Ｙ50
0 ）か否かを判定し（ステツプ＃１０７）、Ｙmax がＹ
500 以上の場合は、原稿エツジのＹ軸方向の最大値が走
査領域の外にはみ出していることを示すから、エラ−フ
ラグＥＦを１にセツトし（ステツプ＃１０８）、主ル−
チンに戻る。

【００８６】ステツプ＃１０７の判定でＹmax がＹ500
以下であれば、原稿エツジのＹ軸方向の座標値の最小値
及び最大値がいずれも、走査領域の外にはみ出していな
いことを示すから、直ちに主ル−チンに戻る。

【００８７】図２９は、図１８のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃１８として示した、原稿シ−トの傾き角度θが所
定の許容回転角を越えているか否かを判別する回転角エ
ラ−判別処理の詳細を示すフロ−チヤ−トである。

【００８８】まず、原稿エツジのＹ軸方向の座標値Ｙ1
とＹmin が一致しているか否かを判定する（ステツプ＃
１４１）。これは、原稿シ−トが傾いていない場合はＹ
1 とＹmin が一致するから、Ｙ1 ≠Ｙmin のとき、原稿
シ−トが傾いていると判定することができる。原稿シ−
トが傾いている場合は、その傾き角θを以下の式により
演算する（ステツプ＃１４２）。

【００８９】 θ＝ｔａｎ^-1｛（Ｙ2 −Ｙmin ）／（Ｘmax −Ｘ1 ）｝傾き角θが予め設定されている所定値αより小さいか否
かを判定し（ステツプ＃１４３）、θ＜αの場合は、原
稿シ−トの傾きが小さく、処理の際に障害の発生するお
それがないので、直ちに主ル−チンに戻る。

【００９０】またθ＞αの場合は、原稿シ−トの傾きが
大きく処理の際に障害が発生するので、原稿エラ−の発
生を示すエラ−フラグＥＦを１にセツトし、（ステツプ
＃１４４）、主ル−チンに戻る。テツプ＃１４１の判定
でＹ1 ≠Ｙmin でない場合は、原稿シ−トが傾いていな
い判定されるから、直ちに主ル−チンに戻る。

【００９１】図３０は、図１８のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃１９として示した編集処理（画像回転を含む）の
詳細を示すフロ−チヤ−トである。

【００９２】図２０のフロ−チヤ−トで説明した領域ア
ドレス発生処理により決定された原稿領域（Ｘmin 、Ｙ
1 ）、（Ｘmax 、Ｙ2 ）、（Ｘ1 、Ｙmin ）、（Ｘ2 、
Ｙmax ）を変換領域座標として設定する（ステツプ＃２
０１）。次に、特定の２つの座標間距離を比較し、原稿
の傾きの方向を決定し（ステツプ＃２０２）、回転座標
変換及び回転角度を設定する（ステツプ＃２０３〜＃２
０６）。

【００９３】即ち、２つの座標間距離がＸ1 −Ｘmin ＞
Ｙ1 −Ｙmin の場合には、回転座標の原点（ｘ、ｙ）及
び回転角度θを、以下のように設定する（ステツプ＃２
０３、＃２０４）。回転方向は反時計方向となる。

【００９４】ｘ＝（Ｘ−Ｘmin ）ｙ＝（Ｙ−Ｙ1 ） θ＝ｔａｎ^-1｛（Ｙmax −Ｙ1 ）／（Ｘ2 −Ｘmin ）｝２つの座標間距離がＸ1 −Ｘmin ＜Ｙ1 −Ｙmin の場合
には、回転座標の原点（ｘ、ｙ）及び回転角度θを、以
下のように設定する（ステツプ＃２０５、＃２０６）。
回転方向は時計方向となる。

【００９５】ｘ＝（Ｘ−Ｘ1 ）ｙ＝（Ｙ−Ｙmin ） θ＝−ｔａｎ^-1｛（Ｙ1 −Ｙmin ）／（Ｘ1 −Ｘmin
）｝以上の条件に従うことにより、４５°以下の小さい補正
角度で、補正の基準となる原稿周辺の位置、基準座標の
位置が統一される。

【００９６】画像編集のための原点の座標（Ｕ0 、Ｖ0
）を回転座標の原点に設定し（ステツプ＃２０７）、
準備完了を待つて回転処理を実行し（ステツプ＃２０
８、＃２０９）、主ル−チンに戻る。

【００９７】図２１、図２３に示した画像領域を、上記
したステツプ＃２０７の処理で新たな座標で示せば、そ
れぞれ図２２、図２４に示した通りとなる。

【００９８】図３１は、図１８のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃２０として示した画像デ−タ出力処理の詳細を示
すフロ−チヤ−トである。まず、ペ−パ−サイズを示す
座標（Ｕp 、ＶP ）を設定する（ステツプ＃２８１）。
イレ−ス領域が設定されているか否か判定し（ステツプ
＃２８２）、イレ−ス領域が設定されている場合はイレ
−ス領域の対角線上の２点の座標（Ｕe0、Ｖe0）、（Ｕ
e1、Ｖe1）を設定し（ステツプ＃２８３）、イレ−ス領
域の設定終了を待ち（ステツプ＃２８４）、準備完了を
待つて出力イネ−ブル（出力可）の状態を設定し（ステ
ツプ＃２８５、＃２８６）、主ル−チンに戻る。ステツ
プ＃２８２の判定でイレ−ス領域が設定されていない場
合は、直ちにステツプ＃２８５の処理に移る。

【００９９】図３２は、図１９のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃２５として示した表示処理１の詳細を示すフロ−
チヤ−トである。即ち、操作パネルＯＰ（図２参照）の
液晶タツチパネル９１上に、原稿が傾きすぎたためにＡ
ＤＦを停止させたこと。原稿を取り除き、再セツトする
ように指示する警告表示を行う（ステツプ＃３０１）。
図３５に、液晶タツチパネル９１上の表示の一例を示
す。

【０１００】図３３は、図１９のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃２９として示した表示処理２の詳細を示すフロ−
チヤ−トである。即ち、操作パネルＯＰの液晶タツチパ
ネル９１上に、複写動作の再開を指示する表示を行う
（ステツプ＃３２１）。図３６に、液晶タツチパネル９
１上の表示の一例を示す。

【０１０１】図３４は、図１９のフロ−チヤ−トでステ
ツプ＃２７として示したエラ−解除処理の詳細を示すフ
ロ−チヤ−トである。即ち、エラ−の発生を示すエラ−
フラグＥＦを０にリセツトする（ステツプ＃３４１）。

【０１０２】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、原稿搬送手段で原稿台上に搬送された原稿を走査
し、画像情報記憶手段に格納された画像情報に基づいて
原稿シ−トのエツジを示す原稿画像領域を決定する。そ
して、決定された原稿画像領域の基準方向に対する傾斜
を検出し、所定の許容範囲を越えたときは、原稿シ−ト
が原稿搬送手段の通紙領域（走査領域）をはみ出したも
のとして原稿搬送手段による原稿の搬送を禁止するもの
であるから、原稿シ−トが原稿搬送手段の通紙領域をは
み出したまま搬送されることによる紙詰まりの発生や、
原稿シ−トの損傷を未然に防止することができる。

【０１０３】また、決定された原稿画像領域の基準方向
に対する傾斜が所定の許容範囲を越えていない場合でも
所定の許容角度を越えて傾斜していると判断された場合
は、原稿搬送手段による原稿の搬送を禁止するから、記
録紙上に画像が傾いた見苦しい画像の形成を未然に防止
することができる。また、搬送途中で原稿シ−トがさら
に傾き、原稿搬送手段の通紙領域をはみ出して搬送され
て紙詰まりが発生したり、原稿シ−トを損傷するおそれ
を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を適用するに適したデジタル複写機の
構成の概略を示す断面図。

【図２】操作パネルの正面図。

【図３】制御系の全体構成を説明するブロツク図。

【図４】画像読取制御部と回転制御ユニツト制御部の間
の信号の種類、回転制御ユニツト制御部とプリンタ制御
部の間の信号の種類を説明する図。

【図５】画像読取制御部と回転制御ユニツト制御部の間
の信号のタイミングを説明する図。

【図６】回転制御ユニツト制御部とプリンタ制御部の間
の信号のタイミングを説明する図。

【図７】回転制御ユニツト制御部の構成の詳細を示すブ
ロツク図。

【図８】原稿エツジ検出部の回路構成を示すブロツク
図。

【図９】座標デ−タ発生部の回路構成を示すブロツク
図。

【図１０】回転処理部の構成の詳細を示すブロツク図。

【図１１】画像領域と座標系の関係を説明する図。

【図１２】出力ペ−ジメモリにおけるペ−パサイズ、イ
レ−ス領域などの入出力信号を説明する図。

【図１３】ペ−パサイズの設定、イレ−ス領域の設定を
説明する図。

【図１４】原稿台上の原稿シ−トを説明する図。

【図１５】原稿シ−トの走査と原稿エツジの検出を説明
する図。

【図１６】原稿台上の原稿シ−トが走査範囲を外れて傾
いた状態を説明する図。

【図１７】傾いた原稿シ−トの走査と原稿エツジの検出
を説明する図。

【図１８】制御系の動作全般の概略を説明するフロ−チ
ヤ−ト（その１）。

【図１９】制御系の動作全般の概略を説明するフロ−チ
ヤ−ト（その２）。

【図２０】領域アドレス発生処理の詳細を説明するフロ
−チヤ−ト。

【図２１】原稿領域のアドレスを説明する図（その
１）。

【図２２】新たな座標系による原稿領域のアドレスを説
明する図（その１）。

【図２３】原稿領域のアドレスを説明する図（その
２）。

【図２４】新たな座標系による原稿領域のアドレスを説
明する図（その２）。

【図２５】原稿エツジが走査領域をはみ出している場合
の原稿エツジ先端座標の決定手法を説明する図（その
１）。

【図２６】原稿エツジが走査領域をはみ出している場合
の原稿エツジ先端座標の決定手法を説明する図（その
２）。

【図２７】原稿エツジが走査領域をはみ出している場合
の原稿エツジ先端座標の決定手法を説明する図（その
３）。

【図２８】原稿エツジが走査領域をはみ出している場合
の原稿エツジ先端座標の決定手法を説明する図（その
４）。

【図２９】回転角エラ−判別処理の詳細を説明するフロ
−チヤ−ト。

【図３０】編集処理の詳細を説明するフロ−チヤ−ト。

【図３１】画像デ−タの出力処理の詳細を説明するフロ
−チヤ−ト。

【図３２】表示処理１の詳細を説明するフロ−チヤ−
ト。

【図３３】表示処理２の詳細を説明するフロ−チヤ−
ト。

【図３４】エラ−解除処理の詳細を説明するフロ−チヤ
−ト。

【図３５】操作パネルの表示例を説明する図（その
１）。

【図３６】操作パネルの表示例を説明する図（その
２）。

【符号の説明】

ＩＲ画像読取部Ｐプリンタ部ＯＰ操作パネル５００自動原稿搬送装置１０走査系２０画像処理ユニツト３０回転制御ユニツト４０印字処理ユニツト６０レ−ザ光学系７０作像系

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者上田和弘大阪府大阪市中央区安土町二丁目３番13号大阪国際ビルミノルタ株式会社内 (72)発明者中谷宗弘大阪府大阪市中央区安土町二丁目３番13号大阪国際ビルミノルタ株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】原稿画像を走査して画像信号を発生させ
る画像信号発生手段と、前記画像信号に基づく画像情報
を格納する画像情報記憶手段と、前記画像情報記憶手段
に格納された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形
成する画像形成手段と、制御手段とを備えたデジタル画
像形成装置において、原稿を原稿台上に搬送し、また走査の終了した原稿台上
の原稿を排出する原稿搬送手段と、画像情報記憶手段に格納された画像情報に基づいて原稿
画像の基準方向に対する傾斜を検出する原稿画像傾斜検
出手段とを備え、前記制御手段は、前記原稿画像傾斜検出手段で検出され
た原稿画像の基準方向に対する傾斜が所定の許容範囲を
越えたとき、原稿搬送手段による原稿の排出動作を禁止
するように制御することを特徴とするデジタル画像形成
装置。
【請求項２】前記制御手段は、原稿搬送手段による原
稿の排出動作を禁止した後に原稿搬送手段から排出の禁
止された原稿の撤去動作が検出されたときは、画像形成
動作の再開を許容するように制御することを特徴とする
請求項１記載のデジタル画像形成装置。
【請求項３】前記画像信号発生手段は、原稿シ−トの
エツジを示す情報に基づいて原稿画像の領域を決定する
ことを特徴とする請求項１記載のデジタル画像形成装
置。
【請求項４】前記制御手段は、前記画像信号発生手段
により決定された原稿画像領域が走査領域からはみ出し
ていると判断されたとき、原稿搬送手段による原稿の排
出動作を禁止することを特徴とする請求項３記載のデジ
タル画像形成装置。
【請求項５】前記制御手段は、前記画像信号発生手段
により決定された原稿画像領域が走査領域からはみ出し
ていないが基準方向に対する所定の許容角度を越えて傾
斜していると判断されたとき原稿搬送手段による原稿の
排出動作を禁止することを特徴とする請求項３記載のデ
ジタル画像形成装置。