JPH1060076A - ポリアミドイミド樹脂、その製造方法及び塗料 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂、その製造方法及び塗料

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JPH1060076A
JPH1060076A JP8217642A JP21764296A JPH1060076A JP H1060076 A JPH1060076 A JP H1060076A JP 8217642 A JP8217642 A JP 8217642A JP 21764296 A JP21764296 A JP 21764296A JP H1060076 A JPH1060076 A JP H1060076A
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JP
Japan
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resin
polyamideimide resin
naphthalenediisocyanate
coating material
polyamide
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JP8217642A
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English (en)
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Seiichi Yotsuya
聖一 四家
Yuichi Osada
裕一 長田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性及び密着性に優れた塗膜を形成するこ
とができるポリアミドイミド樹脂、その製造方法及びこ
のポリアミドイミド樹脂を塗膜形成成分とする塗料を提
供する。 【解決手段】 1,5−ナフタレンジイソシアネートと
芳香族三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジフェ
ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて
得られるポリアミドイミド樹脂。このポリアミドイミド
樹脂は、1,5−ナフタレンジイソシアネートと芳香族
三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物とを、塩基性極性溶媒
中で反応させることによって得られ、反応終了後の溶液
状態のまま、又は溶媒で希釈して適当な粘度に調整して
塗料として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミドイミド
樹脂、その製造方法耐熱性樹脂組成物に関する。本発明
のポリアミドイミド樹脂は、耐熱性および密着性に優れ
た塗膜を形成することができ、各種基材の絶縁皮膜、保
護コートなどに好適である。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドイミド樹脂としては、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと無水トリメ
リット酸とを反応させて得られるものなどが知られてお
り、耐熱性、耐薬品性および耐溶剤性が優れているた
め、各種基材のコート剤としてエナメル線用ワニス、耐
熱塗料などに広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、自動車部品、食
品関係等の器具に用いられる耐熱保護塗料の分野では、
高級化に伴ない高耐熱化のニーズが高まり、さらに、高
温の300℃前後の条件でで熱劣化しても塗膜の密着性
が低下しない塗料が要求されている。前記従来のポリア
ミドイミド樹脂は耐熱性に優れるものの、上記のような
耐熱塗料に適用した場合、熱劣化後の密着性に問題があ
り、充分には対応できていない現状である。本発明は、
耐熱性及び密着性に優れた塗膜を形成することができる
ポリアミドイミド樹脂、その製造方法及びこのポリアミ
ドイミド樹脂を塗膜形成成分とする塗料を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、1,5−ナフ
タレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物及び
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物とを反応させて得られるポリアミドイミド
樹脂である。
【0005】本発明のポリアミドイミド樹脂は、1,5
−ナフタレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物
及び3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸二無水物とを、塩基性極性溶媒中で反応させる
ことによって得られる。特に前記耐熱塗料としては、得
られるポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,0
00〜50,000になるように反応を制御することが
肝要である。数平均分子量が10,000未満では、造
膜性が低く、50,000を超えると、塗装に適した粘
度の溶液を得ることが困難になる。得られたポリアミド
イミド樹脂の数平均分子量が、12,000〜20,0
00となるようにされるのがさらに好ましく、14,0
00〜18,000となるようにされるのが最も好まし
い。
【0006】本発明のポリアミドイミド樹脂は、反応終
了後の溶液状態のまま、又は溶媒で希釈して適当な粘度
に調整して塗料として用いられる。
【0007】
【発明の実施の形態】1,5−ナフタレンジイソシアネ
ートに加えて他のジイソシアネート成分、例えば、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、3,3’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、パラフェニレンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート等を併用してもよい。この場合、本
発明ポリアミドイミド樹脂の特性を損なわないように、
全ジイソシアネート成分の90当量%以下とするのが好
ましく、50当量%以下とするのがさらに好ましい。
【0008】芳香族三塩基酸無水物としては、トリメリ
ット酸無水物が使用される。3,3’,4,4’−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物の配合量は、
全酸成分の10〜90当量%とするのが好ましく、20
〜80当量%とするのがより好ましく、30〜70当量
%とするのが特に好ましい。3,3’,4,4’−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物の配合量がこ
の範囲よりも少ないと耐熱性が劣り、多いと最終的に得
られるポリアミドイミド樹脂の溶解性が低下し、ポリア
ミドイミド樹脂を溶媒に溶解して塗料として使用する場
合。経日とともに濁りが発生するなどの不具合を生ず
る。芳香族三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジ
フェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物に加えて、
ジカルボン酸、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、
アジピン酸等、他のテトラカルボン酸、例えば、ピロメ
リット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等を併用
してもよい。この場合も本発明のポリアミドイミド樹脂
の特性を損なわないように、全酸成分の50当量%以下
とするのが好ましい。
【0009】1,5−ナフタレンジイソシアネートと芳
香族三塩基酸無水物と3,3’,4,4’−ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸二無水物とは、塩基性極性溶
媒中で反応させる。用いられる塩基性極性溶媒として
は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド等が用いられるが、ポリアミ
ドイミド化反応を高温短時間に行うためにはN−メチル
−2−ピロリドンなどの高沸点溶媒を用いるのが好まし
い。また、使用量に特に制限はないが、ジイソシアネー
ト成分と酸成分の総量100重量部に対して100〜5
00重量部とするのが好ましい。
【0010】ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、
樹脂合成時に樹脂をサンプリングしてゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフ(GPC)〔標準ポリスチレン換
算〕によって測定し、目的の数平均分子量になるまで合
成を継続することにより管理できる。ポリアミドイミド
樹脂の合成条件は多様であり、一概に特定できないが、
通常120〜155℃の温度で行われ、空気中の水分の
影響を低減するため、チッ素などの雰囲気下で行うのが
好ましい。
【0011】本発明のポリアミドイミド樹脂は、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミ
ド等の極性溶媒、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水
素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類などの溶媒で希釈され、適当な粘度に調整して
用いられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0013】実施例1 1,5−ナフタレンジイソシアネート(住友バイエルウ
レタン株式会社製、商品名:ディスモジュール15を使
用)212.3g(1.01モル)、無水トリメリット
酸134.5g(0.70モル)、3,3’,4,4’
−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(新日
本理化株式会社製、商品名リカシッドDSDAを使用)
107.5g(0.30モル)及びN−メチル−2−ピ
ロリドン1060.0gを2リットルのフラスコに仕込
み、攪拌しながら約4時間で温度を135℃に上昇さ
せ、この温度で5時間保温してポリアミドイミド樹脂
(数平均分子量16,600)の溶液を得た。
【0014】実施例2 1,5−ナフタレンジイソシアネート(住友バイエルウ
レタン株式会社製、商品名:ディスモジュール15を使
用)171.5g(0.816モル)、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート51.5g(0.204
モル)、無水トリメリット酸96.1g(0.50モ
ル)3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸二無水物(新日本理化株式会社製、商品名リカ
シッドDSDAを使用)143.3g(0.40モ
ル)、ピロメリット酸二無水物21.8g(0.10モ
ル)及びN−メチル−2−ピロリドン983.1gを2
リットルのフラスコに仕込み、攪拌しながら約4時間で
温度を130℃に上昇させ、この温度で4時間保温して
ポリアミドイミド樹脂(数平均分子量17,200)の
溶液を得た。
【0015】比較例 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート257.
5(1.03モル)、無水トリメリット酸192.0g
(1.00モル)及びN−メチル−2−ピロリドン66
0gを2リットルのフラスコに仕込み、攪拌しながら約
3時間で温度を130℃に上昇し、この温度で4時間保
温してポリアミドイミド樹脂(平均分子量18,00
0)溶液を得た。
【0016】実施例1、2及び比較例で得られたポリア
ミドイミド樹脂溶液をステンレス鋼板(SUS430)
及び溶融アルミメッキ鋼板(アルスター)に塗布した
後、350℃で10分間焼付けて膜厚10μmの塗膜板
を作製し、初期及び300℃劣化後の密着性をJIS
K 5400に準じてクロスカット残率を測定した。そ
の結果を表1に示す。なお、300℃劣化の密着性と
は、300℃で所定時間保持後の密着性の意味であり、
表1における数値の単位は、%である。
【0017】
【表1】
【0018】表1から、実施例1、2で得られたポリア
ミドイミド樹脂溶液から得られた塗膜は、300℃で9
6時間保持後も密着性が劣化しないのに対して、比較例
のポリアミドイミド樹脂溶液から得られた塗膜は、初期
からステンレス鋼板(SUS430)及び溶融アルミメ
ッキ鋼板(アルスター)との密着性が劣ってることがわ
かる。
【0019】
【発明の効果】本発明になる耐熱性樹脂組成物によれ
ば、耐熱性及び密着性に優れた塗膜が作製でき、各種の
耐熱塗料用途中でも特に高耐熱用途に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,5−ナフタレンジイソシアネートと
    芳香族三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジフェ
    ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて
    得られるポリアミドイミド樹脂。
  2. 【請求項2】 1,5−ナフタレンジイソシアネートと
    芳香族三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジフェ
    ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物とを、塩基性極
    性溶媒中で数平均分子量が10,000〜50,000
    になるように反応させることを特徴とするポリアミドイ
    ミド樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 1,5−ナフタレンジイソシアネートと
    芳香族三塩基酸無水物及び3,3’,4,4’−ジフェ
    ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて
    得られるポリアミドイミド樹脂を塗膜形成成分とする塗
    料。
JP8217642A 1996-08-19 1996-08-19 ポリアミドイミド樹脂、その製造方法及び塗料 Pending JPH1060076A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005325329A (ja) * 2003-09-01 2005-11-24 Toyobo Co Ltd ポリアミドイミド樹脂、樹脂組成物及びそれを用いた金属張積層体
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