JPH1057239A - マイクロ波吸収発熱性の調理容器 - Google Patents
マイクロ波吸収発熱性の調理容器Info
- Publication number
- JPH1057239A JPH1057239A JP8241371A JP24137196A JPH1057239A JP H1057239 A JPH1057239 A JP H1057239A JP 8241371 A JP8241371 A JP 8241371A JP 24137196 A JP24137196 A JP 24137196A JP H1057239 A JPH1057239 A JP H1057239A
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- JP
- Japan
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- microwave
- paste
- microwave absorbing
- cooking vessel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、マイクロ波吸収発熱体層を強固に
被覆せしめ、常に好適な発熱特性を保持することが出来
るマイクロ波吸収発熱性の調理容器を提供するものであ
る。 【解決手段】 マイクロ波が透過自在とされた調理容器
基材2の外表面に金属硼化物よりなるマイクロ波吸収発
熱体層3が形成されると共に、該マイクロ波吸収発熱体
層3の外表面には金属酸化物などよりなる無機質の被覆
層4が形成された構成よりなる。
被覆せしめ、常に好適な発熱特性を保持することが出来
るマイクロ波吸収発熱性の調理容器を提供するものであ
る。 【解決手段】 マイクロ波が透過自在とされた調理容器
基材2の外表面に金属硼化物よりなるマイクロ波吸収発
熱体層3が形成されると共に、該マイクロ波吸収発熱体
層3の外表面には金属酸化物などよりなる無機質の被覆
層4が形成された構成よりなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被調理物の焼き焦
げや汚れに汚損されることなく常に好適な発熱特性を得
ることが出来るマイクロ波吸収発熱性の調理容器に関す
る。
げや汚れに汚損されることなく常に好適な発熱特性を得
ることが出来るマイクロ波吸収発熱性の調理容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術、および発明が解決しようとする課題】従
来より、一般に電子レンジによって被調理物を加熱調理
するさいには、被調理物に焼き焦げを生じず、これが電
子レンジによる調理の特色とされていた。しかしなが
ら、その反面、被調理物が焼魚、ステ−キ、ピザパイ、
焼きギョウザ等である場合には、むしろ若干の焼き焦げ
を生じせしめる方が食感、視感、臭感が良く、食欲をそ
そり好ましいものである。
来より、一般に電子レンジによって被調理物を加熱調理
するさいには、被調理物に焼き焦げを生じず、これが電
子レンジによる調理の特色とされていた。しかしなが
ら、その反面、被調理物が焼魚、ステ−キ、ピザパイ、
焼きギョウザ等である場合には、むしろ若干の焼き焦げ
を生じせしめる方が食感、視感、臭感が良く、食欲をそ
そり好ましいものである。
【0003】このため、マイクロ波が透過自在とされた
調理容器基材の外表面中央部などにアルミニウム、酸化
スズ、酸化アンチモン、フェライト、チタン酸バリウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムなど
の金属および金属酸化物、あるいは炭化珪素などよりな
るマイクロ波吸収発熱体層を形成せしめたものが提案さ
れている。そして、上述の如く構成された調理容器は、
マイクロ波吸収発熱体層部分にマイクロ波が照射される
と、該マイクロ波吸収発熱体層に渦電流が生じ、同時に
ジュ−ル熱が生じる。また、マイクロ波照射により、該
マイクロ波吸収発熱体層に配向分極が生じ、その分極運
動による双極子回転からくる分子内摩擦熱が生じる。そ
して、これらの熱エネルギ−が調理容器に吸収され、約
2〜3分で該調理容器の表面温度が200〜300℃と
なって被調理物をほどよく焼き焦がすものとされてい
る。
調理容器基材の外表面中央部などにアルミニウム、酸化
スズ、酸化アンチモン、フェライト、チタン酸バリウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムなど
の金属および金属酸化物、あるいは炭化珪素などよりな
るマイクロ波吸収発熱体層を形成せしめたものが提案さ
れている。そして、上述の如く構成された調理容器は、
マイクロ波吸収発熱体層部分にマイクロ波が照射される
と、該マイクロ波吸収発熱体層に渦電流が生じ、同時に
ジュ−ル熱が生じる。また、マイクロ波照射により、該
マイクロ波吸収発熱体層に配向分極が生じ、その分極運
動による双極子回転からくる分子内摩擦熱が生じる。そ
して、これらの熱エネルギ−が調理容器に吸収され、約
2〜3分で該調理容器の表面温度が200〜300℃と
なって被調理物をほどよく焼き焦がすものとされてい
る。
【0004】しかしながら、上述の如く構成された従来
例は、マイクロ波吸収発熱体層が常に露出状態にあるた
め、被調理物の焼き焦げ、調味料等に起因する酸やアル
カリによる汚損、あるいは、洗浄時における損傷や剥離
のみならず、洗剤中の酸やアルカリにより非常に汚損さ
れやすい欠点を具有するものである。
例は、マイクロ波吸収発熱体層が常に露出状態にあるた
め、被調理物の焼き焦げ、調味料等に起因する酸やアル
カリによる汚損、あるいは、洗浄時における損傷や剥離
のみならず、洗剤中の酸やアルカリにより非常に汚損さ
れやすい欠点を具有するものである。
【0005】このため、かかる従来の問題点を解決する
ものとして、マイクロ波吸収発熱体層の外表面にフッ素
樹脂やポリシロキサン樹脂等の耐熱性樹脂と無機顔料と
よりなる被膜を形成せしめたものが提案されている(特
開平2−209109号公報参照)。
ものとして、マイクロ波吸収発熱体層の外表面にフッ素
樹脂やポリシロキサン樹脂等の耐熱性樹脂と無機顔料と
よりなる被膜を形成せしめたものが提案されている(特
開平2−209109号公報参照)。
【0006】しかしながら、かかる従来例は、マイクロ
波吸収発熱体層の外表面に耐熱性樹脂被膜を単に物理的
に接着せしめたにすぎないのみならず、調理容器基材の
材質原料たるガラスやセラミックスへの濡れ性が悪いた
め接着不良となりやすく、このため、調理容器の洗浄時
には磨き粉や金たわし等の使用により耐熱性樹脂被膜を
非常に損傷しやすいものである。そして、かかる耐熱性
樹脂被膜に損傷を生じた場合には、マイクロ波の照射時
に不意の部分集中過熱を生起して燃焼し、場合によって
は有毒ガスを発生するおそれがあるものである。
波吸収発熱体層の外表面に耐熱性樹脂被膜を単に物理的
に接着せしめたにすぎないのみならず、調理容器基材の
材質原料たるガラスやセラミックスへの濡れ性が悪いた
め接着不良となりやすく、このため、調理容器の洗浄時
には磨き粉や金たわし等の使用により耐熱性樹脂被膜を
非常に損傷しやすいものである。そして、かかる耐熱性
樹脂被膜に損傷を生じた場合には、マイクロ波の照射時
に不意の部分集中過熱を生起して燃焼し、場合によって
は有毒ガスを発生するおそれがあるものである。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点を解決し、
マイクロ波吸収発熱体層を強固に被覆せしめ、常に好適
な発熱特性を保持することが出来るマイクロ波吸収発熱
性の調理容器を提供しようとするものである。
マイクロ波吸収発熱体層を強固に被覆せしめ、常に好適
な発熱特性を保持することが出来るマイクロ波吸収発熱
性の調理容器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、マイク
ロ波が透過自在とされた調理容器基材の外表面にマイク
ロ波吸収発熱体層が形成されると共に、該マイクロ波吸
収発熱体層の外表面には無機質の被覆層が形成されてな
ることを特徴とする、マイクロ波吸収発熱性の調理容器
を要旨とするものである。
ロ波が透過自在とされた調理容器基材の外表面にマイク
ロ波吸収発熱体層が形成されると共に、該マイクロ波吸
収発熱体層の外表面には無機質の被覆層が形成されてな
ることを特徴とする、マイクロ波吸収発熱性の調理容器
を要旨とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかるマイクロ波が透過
自在とされた調理容器基材の形状としては、トレ−状や
皿状など公知の調理容器形状に形成せしめることが出来
る。そして、かかる調理容器基材の材質原料としては、
耐熱ガラス、結晶化ガラス、セラミックスなど公知のも
のを採択使用する。
自在とされた調理容器基材の形状としては、トレ−状や
皿状など公知の調理容器形状に形成せしめることが出来
る。そして、かかる調理容器基材の材質原料としては、
耐熱ガラス、結晶化ガラス、セラミックスなど公知のも
のを採択使用する。
【0010】また、マイクロ波吸収発熱体層の材質原料
としては、高融点、高耐酸性、高耐アルカリ性など物理
的・化学的に安定した金属硼化物を使用する。かかる金
属硼化物の好適な一例としてMn2B、Cr2B、Fe2
B、NbB、NiB、TiB2、ZrB2などを挙ること
ができ、これらを単独で、あるいは数種を適宜配合して
使用するとよい。そして、マイクロ波吸収発熱体層を形
成せしめるさいには、粉末状とされたかかる金属硼化物
を水性、あるいは油性の溶媒などに分散させてスラリ−
状やペ−スト状に調製せしめ、例えば、スプレ−吹き、
ディッピング、スクリ−ン印刷など公知の方法により調
理容器基材の一部、または全面に均一に付着せしめたの
ち、1000℃以上の高温下に熱処理して焼付けること
により所要厚さのマイクロ波吸収発熱体層を形成せしめ
る。かかるマイクロ波吸収発熱体層の材質原料として物
理的・化学的に非常に安定した金属硼化物を使用するた
め、後述する無機質の被覆層に対して非常に安定してお
り、被覆層の焼成時においてもその成分が変質すること
なく常に安定した発熱特性を保持し得るものである。
としては、高融点、高耐酸性、高耐アルカリ性など物理
的・化学的に安定した金属硼化物を使用する。かかる金
属硼化物の好適な一例としてMn2B、Cr2B、Fe2
B、NbB、NiB、TiB2、ZrB2などを挙ること
ができ、これらを単独で、あるいは数種を適宜配合して
使用するとよい。そして、マイクロ波吸収発熱体層を形
成せしめるさいには、粉末状とされたかかる金属硼化物
を水性、あるいは油性の溶媒などに分散させてスラリ−
状やペ−スト状に調製せしめ、例えば、スプレ−吹き、
ディッピング、スクリ−ン印刷など公知の方法により調
理容器基材の一部、または全面に均一に付着せしめたの
ち、1000℃以上の高温下に熱処理して焼付けること
により所要厚さのマイクロ波吸収発熱体層を形成せしめ
る。かかるマイクロ波吸収発熱体層の材質原料として物
理的・化学的に非常に安定した金属硼化物を使用するた
め、後述する無機質の被覆層に対して非常に安定してお
り、被覆層の焼成時においてもその成分が変質すること
なく常に安定した発熱特性を保持し得るものである。
【0011】被覆層の材質原料としては、主として金属
酸化物を使用する。かかる金属酸化物の好適な一例とし
て珪砂、カオリン、粘土、酸化アルミニウム、ケイ酸鉛
フリット、あるいはケイ酸ジルコニウムフリットなどを
挙げることが出来る。これらの金属酸化物を単独で、あ
るいは数種を適宜配合して使用するとよい。また、炭酸
化物やフッ化物など焼成後に金属酸化物を生成せしめる
ものであれば適宜配合してもよい。そして、かかる被覆
層を形成せしめるさいには、粉末状とされた金属酸化物
など所要の無機物を溶媒に分散させてスラリ−状やペ−
スト状に調製せしめ、スプレ−吹きなど公知の方法によ
りマイクロ波吸収発熱体層の全面にわたって均一に付着
せしめたのち、800℃以上の高温下に熱処理して焼付
けることにより結晶体、あるいはガラス質の被覆層を形
成せしめる。かかる無機質の被覆層をマイクロ波吸収発
熱体層の全面にわたって形成せしめることにより、被調
理物の焦げ付きなどによりマイクロ波吸収発熱体層が汚
損されるおそれは全くなく、また、被覆層自体は非常に
強固であり、洗浄のさいに損傷や剥離を生じるおそれは
ないのみならず、化学的・物理的にも極めて安定であ
り、被調理物中の調味料や洗剤などに含まれる酸・アル
カリに侵されることなく長期の使用に充分耐えることが
出来るものである。
酸化物を使用する。かかる金属酸化物の好適な一例とし
て珪砂、カオリン、粘土、酸化アルミニウム、ケイ酸鉛
フリット、あるいはケイ酸ジルコニウムフリットなどを
挙げることが出来る。これらの金属酸化物を単独で、あ
るいは数種を適宜配合して使用するとよい。また、炭酸
化物やフッ化物など焼成後に金属酸化物を生成せしめる
ものであれば適宜配合してもよい。そして、かかる被覆
層を形成せしめるさいには、粉末状とされた金属酸化物
など所要の無機物を溶媒に分散させてスラリ−状やペ−
スト状に調製せしめ、スプレ−吹きなど公知の方法によ
りマイクロ波吸収発熱体層の全面にわたって均一に付着
せしめたのち、800℃以上の高温下に熱処理して焼付
けることにより結晶体、あるいはガラス質の被覆層を形
成せしめる。かかる無機質の被覆層をマイクロ波吸収発
熱体層の全面にわたって形成せしめることにより、被調
理物の焦げ付きなどによりマイクロ波吸収発熱体層が汚
損されるおそれは全くなく、また、被覆層自体は非常に
強固であり、洗浄のさいに損傷や剥離を生じるおそれは
ないのみならず、化学的・物理的にも極めて安定であ
り、被調理物中の調味料や洗剤などに含まれる酸・アル
カリに侵されることなく長期の使用に充分耐えることが
出来るものである。
【0012】なお、上記のマイクロ波吸収発熱体層およ
び被覆層は各々別工程でもって形成せしめてもよく、ま
た、調製金属硼化物を調理容器基材に付着せしめたの
ち、その外表面に調製無機材を付着せしめ、一括して加
熱処理することにより形成せしめてもよいものである。
更に、マイクロ波吸収発熱体層および被覆層は、調理容
器基材の少くとも上下面の一方にのみ形成せしめてもよ
いものである。
び被覆層は各々別工程でもって形成せしめてもよく、ま
た、調製金属硼化物を調理容器基材に付着せしめたの
ち、その外表面に調製無機材を付着せしめ、一括して加
熱処理することにより形成せしめてもよいものである。
更に、マイクロ波吸収発熱体層および被覆層は、調理容
器基材の少くとも上下面の一方にのみ形成せしめてもよ
いものである。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。 実施例1〜2 ムライト系陶磁器セラミックスを用い、施釉層のあるト
レ−状の調理容器基材2を形成した。次いで、表1に示
す金属硼化物材料100重量部とケイ酸鉛フリット10
重量部と溶剤40重量部とを混練りしてペ−ストを調製
せしめ、該ペ−ストを調理容器基材2の上下面にスクリ
−ン印刷手段でもって均一の厚さに付着して乾燥せし
め、1000℃の高温下に焼成してマイクロ波吸収発熱
体層3を形成した。次いで、ケイ酸鉛フリット90重量
部と酸化亜鉛5重量部とケイ酸ジルコニウム5重量部と
溶剤50重量部とを混練りしてペ−ストを調製せしめ、
該ペ−ストをスクリ−ン印刷手段によりマイクロ波吸収
発熱体層3の外表面全面に均一の厚さに付着して乾燥せ
しめ、これを800℃の高温下に焼成して無機質の被覆
層4を形成し、マイクロ波吸収発熱性の調理容器1を形
成した(図1参照)。
する。 実施例1〜2 ムライト系陶磁器セラミックスを用い、施釉層のあるト
レ−状の調理容器基材2を形成した。次いで、表1に示
す金属硼化物材料100重量部とケイ酸鉛フリット10
重量部と溶剤40重量部とを混練りしてペ−ストを調製
せしめ、該ペ−ストを調理容器基材2の上下面にスクリ
−ン印刷手段でもって均一の厚さに付着して乾燥せし
め、1000℃の高温下に焼成してマイクロ波吸収発熱
体層3を形成した。次いで、ケイ酸鉛フリット90重量
部と酸化亜鉛5重量部とケイ酸ジルコニウム5重量部と
溶剤50重量部とを混練りしてペ−ストを調製せしめ、
該ペ−ストをスクリ−ン印刷手段によりマイクロ波吸収
発熱体層3の外表面全面に均一の厚さに付着して乾燥せ
しめ、これを800℃の高温下に焼成して無機質の被覆
層4を形成し、マイクロ波吸収発熱性の調理容器1を形
成した(図1参照)。
【0014】
【表1】
【0015】比較例1〜2 実施例1〜2と同じ調理容器基材を用い、その上下面に
表1に示す金属酸化物を実施例1〜2と同様の方法によ
り付着せしめたのち、1000℃下に加熱処理せしめ、
マイクロ波吸収発熱体層を形成した。次いで、該マイク
ロ波吸収発熱体層の外表面全面に耐熱性フッ素樹脂のプ
ライマ−をスプレ−塗付せしめたのち、耐熱性フッ素樹
脂100重量部と酸化アルミニウム50重量部と溶剤6
0重量部とからなる塗付液をプライマ−上に均一の厚さ
にスプレ−塗付して乾燥せしめ、これを400℃下に加
熱処理して樹脂質の被覆層を形成し、マイクロ波吸収発
熱性の調理容器を生成した。
表1に示す金属酸化物を実施例1〜2と同様の方法によ
り付着せしめたのち、1000℃下に加熱処理せしめ、
マイクロ波吸収発熱体層を形成した。次いで、該マイク
ロ波吸収発熱体層の外表面全面に耐熱性フッ素樹脂のプ
ライマ−をスプレ−塗付せしめたのち、耐熱性フッ素樹
脂100重量部と酸化アルミニウム50重量部と溶剤6
0重量部とからなる塗付液をプライマ−上に均一の厚さ
にスプレ−塗付して乾燥せしめ、これを400℃下に加
熱処理して樹脂質の被覆層を形成し、マイクロ波吸収発
熱性の調理容器を生成した。
【0016】参考例1〜3 実施例1〜2と同じ調理容器基材を用い、その上下面に
表2に示すマイクロ波吸収発熱物質によりマイクロ波吸
収発熱体層を形成し、マイクロ波吸収発熱性の調理容器
を生成した。
表2に示すマイクロ波吸収発熱物質によりマイクロ波吸
収発熱体層を形成し、マイクロ波吸収発熱性の調理容器
を生成した。
【0017】
【表2】
【0018】次に、実施例1〜2、及び比較例1〜2の
被覆層4全面に醤油とソ−スを1:1の割合で調製した
調味液を塗付し、市販の電子レンジ(内寸法300×3
00×200)内にセットし、発振周波数2450MH
z、出力600Wのマイクロ波を3分間照射せしめ、調
味液を被覆層4上に焼き焦がせた。しかるのち、この焼
き焦げを金たわし、研磨材入り洗剤を用いて除去せし
め、被覆層4の状態を観察した。その結果を表1に併せ
て示す。表1から明らかな通り、実施例1〜2の被覆層
4には傷やめくれ等を生じることなく使用前と同じ状態
を呈しているのに対し、比較例1〜2には傷やめくれ等
の損傷が生じ、実施例1〜2の被覆層4が非常に強固で
あることが理解できる。
被覆層4全面に醤油とソ−スを1:1の割合で調製した
調味液を塗付し、市販の電子レンジ(内寸法300×3
00×200)内にセットし、発振周波数2450MH
z、出力600Wのマイクロ波を3分間照射せしめ、調
味液を被覆層4上に焼き焦がせた。しかるのち、この焼
き焦げを金たわし、研磨材入り洗剤を用いて除去せし
め、被覆層4の状態を観察した。その結果を表1に併せ
て示す。表1から明らかな通り、実施例1〜2の被覆層
4には傷やめくれ等を生じることなく使用前と同じ状態
を呈しているのに対し、比較例1〜2には傷やめくれ等
の損傷が生じ、実施例1〜2の被覆層4が非常に強固で
あることが理解できる。
【0019】更に、実施例1〜2、比較例1〜2、及び
参考例1〜3を市販の電子レンジ(内寸法300×30
0×200)内にセットし、発振周波数2450MH
z、出力600Wのマイクロ波を照射せしめ、経時変化
による表面温度の推移を測定した。その結果を表2に併
せて示す。表2から明らかな通り、実施例1〜2は参考
例1〜2とほぼ同じスピ−ドで昇温しているのに対し、
比較例1〜2は参考例1および3に比して昇温スピ−ド
が非常に遅いことが解る。かかる事実から、実施例1〜
2は常に好適な発熱特性を有することが理解できるもの
である。
参考例1〜3を市販の電子レンジ(内寸法300×30
0×200)内にセットし、発振周波数2450MH
z、出力600Wのマイクロ波を照射せしめ、経時変化
による表面温度の推移を測定した。その結果を表2に併
せて示す。表2から明らかな通り、実施例1〜2は参考
例1〜2とほぼ同じスピ−ドで昇温しているのに対し、
比較例1〜2は参考例1および3に比して昇温スピ−ド
が非常に遅いことが解る。かかる事実から、実施例1〜
2は常に好適な発熱特性を有することが理解できるもの
である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば以上の次第で、マイクロ
波が透過自在とされた調理容器基材の外表面にマイクロ
波吸収発熱体層が形成されると共に、該マイクロ波吸収
発熱体層の外表面には無機質の被覆層が形成されている
から、被覆層は非常に強固であり、被調理物の焦げ付き
や汚れ等に汚損されることなく常に好適な発熱特性を保
持することが出来るものである。
波が透過自在とされた調理容器基材の外表面にマイクロ
波吸収発熱体層が形成されると共に、該マイクロ波吸収
発熱体層の外表面には無機質の被覆層が形成されている
から、被覆層は非常に強固であり、被調理物の焦げ付き
や汚れ等に汚損されることなく常に好適な発熱特性を保
持することが出来るものである。
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図である。
1 調理容器 2 調理容器基材 3 マイクロ波吸収発熱体層 4 被覆層
Claims (3)
- 【請求項1】マイクロ波が透過自在とされた調理容器基
材の外表面にマイクロ波吸収発熱体層が形成されると共
に、該マイクロ波吸収発熱体層の外表面には無機質の被
覆層が形成されてなることを特徴とする、マイクロ波吸
収発熱性の調理容器。 - 【請求項2】マイクロ波吸収発熱体層の材質原料が金属
硼化物であることを特徴とする、請求項1記載のマイク
ロ波吸収発熱性の調理容器。 - 【請求項3】被覆層の材質原料が主として金属酸化物で
あることを特徴とする、請求項1及び2記載のマイクロ
波吸収発熱性の調理容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8241371A JPH1057239A (ja) | 1996-08-24 | 1996-08-24 | マイクロ波吸収発熱性の調理容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8241371A JPH1057239A (ja) | 1996-08-24 | 1996-08-24 | マイクロ波吸収発熱性の調理容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1057239A true JPH1057239A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17073297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8241371A Pending JPH1057239A (ja) | 1996-08-24 | 1996-08-24 | マイクロ波吸収発熱性の調理容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1057239A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011024997A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-02-10 | Panasonic Corp | 調理器具、およびマイクロ波加熱装置 |
JP2019527811A (ja) * | 2016-08-03 | 2019-10-03 | ショット ジェムトロン コーポレイションSCHOTT Gemtron Corporation | 電磁放射を吸収しかつ熱放射を放出する誘電的にコーティングされたガラス基板を有するオーブン |
-
1996
- 1996-08-24 JP JP8241371A patent/JPH1057239A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011024997A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-02-10 | Panasonic Corp | 調理器具、およびマイクロ波加熱装置 |
JP2019527811A (ja) * | 2016-08-03 | 2019-10-03 | ショット ジェムトロン コーポレイションSCHOTT Gemtron Corporation | 電磁放射を吸収しかつ熱放射を放出する誘電的にコーティングされたガラス基板を有するオーブン |
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