JPH105593A - 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法

Info

Publication number
JPH105593A
JPH105593A JP8166970A JP16697096A JPH105593A JP H105593 A JPH105593 A JP H105593A JP 8166970 A JP8166970 A JP 8166970A JP 16697096 A JP16697096 A JP 16697096A JP H105593 A JPH105593 A JP H105593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
copper
reaction
halogen
halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8166970A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Takahashi
郁夫 高橋
Hidetaka Kojima
秀隆 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP8166970A priority Critical patent/JPH105593A/ja
Publication of JPH105593A publication Critical patent/JPH105593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高活性、高選択率で、長時間にわたって触媒
の活性低下が少なく、しかも腐食性化合物の生成を抑制
した炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用
いた炭酸エステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 第一成分としてハロゲン化銅、第二成分
としてハロゲンを含まない銅塩を担体に担持することに
より得られた炭酸エステル合成用触媒、その触媒の存在
下に、アルコール、一酸化炭素及び酸素を反応させ、
又、炭酸エステル合成反応に使用後、ハロゲンまたはハ
ロゲン化水素と接触させることによって触媒を再生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルコールの酸化カ
ルボニル化による炭酸エステルの製造に用いられる触媒
とその再生方法及びそれを用いた炭酸エステルの製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸エステルはガソリンの添加剤、有機
溶剤としてまた各種カーボネート類、カーバメート類、
ウレタン類、医薬、農薬等の精密化学品の製造における
ホスゲンに代わる反応剤として有用な化合物である。
【0003】炭酸ジエステルの製造方法として、従来、
アルコールとホスゲンとを反応させる方法が工業的に行
われている。しかし、この方法は、毒性の高いホスゲン
を工業的に使用する必要があり、また、アルコールとホ
スゲンとの反応により腐食性の強い塩化水素が多量に副
生する。
【0004】そこで、ホスゲンを使用することなく、触
媒の存在下、アルコールと一酸化炭素と酸素を反応さ
せ、炭酸エステルを製造する方法が提案されている。前
記触媒はパラジウム化合物を主触媒とするパラジウム系
触媒と、銅化合物を主触媒とする銅系触媒に大別され
る。
【0005】パラジウム系触媒を用いた反応については
特公昭61-8816 号公報及び特公昭61-43338号公報に開示
されており、パラジウム化合物を主触媒とし、銅化合物
とアルカリ金属化合物とを組み合わせて使用している。
また、銅系触媒を用いた反応については、特公昭56-802
0 号公報に開示しており、ハロゲン化銅等が触媒として
用いられている。そしてこれらの方法では何れも加圧下
液相で反応が行われている。
【0006】しかし、上記公報に記載のパラジウム系、
銅系の触媒が溶解した反応液は、何れも強い腐食性を有
するため、グラスライニング、ホーローライニング等の
耐食保護膜を施した耐圧容器を使用する必要がある。加
圧用の耐食ライニングを施した容器の大きさには、作成
上の限界があるために炭酸エステルを多量に生産するこ
とが困難である。
【0007】一方、このような液相反応に伴う腐食問題
を回避するため、反応を固体触媒を用いて気相で行なう
方法が提案されている。例えば国際出願公開WO87-076
01号公報には塩化第二銅を含浸法により担体に担持した
固体触媒を用いて気相で反応を行なう方法が開示されて
いる。
【0008】しかし、この方法では反応中に塩素が触媒
から脱離するため、触媒が劣化しやすいと言う問題点を
生じる。即ち、アルコールと一酸化炭素と酸素とから炭
酸エステルが生成する反応はレドックス反応であるた
め、銅の原子価が1価、2価間を移動すると考えられて
おり、触媒に塩化第二銅を用いると塩素や塩化メチルが
系外に多量に放出され易くなる。また、副生する水が塩
化銅と反応してアタカマイト(Cu2(OH)3Cl)が生成し、過
剰の塩素が系外に脱離すると共に触媒が劣化し、アルコ
ールの転化率、一酸化炭素の選択率が低いという欠点を
有する。しかも、この方法では触媒から脱離した塩素に
より装置が腐食されるので耐食性の高い反応装置を必要
とする。
【0009】このように、従来の炭酸エステル合成用触
媒では液相法、気相法の何れの場合においても装置の腐
食、触媒の劣化、反応成績の低下が生じ、工業的に炭酸
エステルを製造することが困難である。
【0010】これらの問題点を解決すべく特開平5-2081
37ではハロゲン化銅とアルカリ金属、アルカリ土類金属
水酸化物を担体に担持し、気相で反応を行う方法が開示
されているが、担体中にアルカリ金属、アルカリ土類金
属ハロゲン化物として残存し、腐食性のある塩素化合物
供給源を存在させることになる。また担体中からこの塩
素化合物を取り除くには水洗を充分に行う必要があり煩
雑である。
【0011】上記の欠点を解決するため、本出願人は特
開平6-218284、特開平7-313880においてハロゲンを含有
しない銅塩を担体に担持した触媒の製造法及びその触媒
存在下で炭酸エステルを製造する方法を提案した。これ
により、高活性、高選択率で腐食性を抑えた炭酸ジエス
テルの製造を可能とした。しかし、活性、選択率、触媒
寿命のさらなる向上が望まれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は炭酸エステル
の合成触媒として高活性、高選択率で、長時間にわたっ
て触媒の活性低下が少なく、しかも腐食性化合物の生成
を抑制した触媒、その再生方法及び炭酸エステルの製造
方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意検討した結果、第一成分としてハロ
ゲン化銅と第二成分としてハロゲンを含まない銅塩を担
体に担持することにより得られたものであることを特徴
とする炭酸エステル合成用触媒を用いて、アルコールと
一酸化炭素と酸素とを気相反応条件下で反応させると装
置の腐食が起こり難く、高収率、高選択率で炭酸エステ
ルを製造でき、長時間安定した触媒活性を示し、使用し
た触媒はハロゲンまたはハロゲン化水素含有ガスと接触
させることで再生することができることを見いだし、本
発明を完成した。
【0014】すなわち、本発明は第一成分としてハロゲ
ン化銅と第二成分としてハロゲンを含まない銅塩を担体
に担持することにより得られたものであることを特徴と
する炭酸エステル合成用触媒を提供する。
【0015】本発明は第一成分としてハロゲン化銅と第
二成分としてハロゲンを含まない銅塩を担体に担持する
ことで形成された触媒を炭酸エステル合成反応に使用
後、ハロゲンまたはハロゲン化水素と接触させることを
特徴とする炭酸エステル合成用触媒の再生方法を提供す
る。
【0016】本発明はアルコール、一酸化炭素及び酸素
を前記炭酸エステル用合成触媒の存在下、気相反応条件
下で反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方
法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明における、ハロゲン化銅と
しては1価、2価の銅のハロゲン化物が挙げられ、塩化
第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化
第一銅、ヨウ化第二銅が挙げられる。これらは単独で
も、組み合わせても用いることができる。これらの内ハ
ロゲン化第二銅が好ましく、特に塩化第二銅が好まし
い。またハロゲン化銅は金属銅原子を担体中に担持しハ
ロゲン化処理したものや、金属銅原子とハロゲン化第二
銅を担持し処理したもの等を用いてもよく、由来を問わ
ない。 前記ハロゲンを含まない銅塩は弱酸の銅塩、強
酸の銅塩、酸化銅及び水酸化銅等を挙げることができ
る。
【0018】弱酸はハロゲンを含有しないものならばよ
く、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン
酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、ト
ルイル酸、サリチル酸、フタル酸、ニコチン酸等のカル
ボン酸、フェノール、カテコール等のフェノール類、ホ
ウ酸、炭酸、ケイ酸、リン酸等の無機の弱酸、アルミン
酸、バナジン酸、モリブデン酸、タングステン酸等の金
属オキソ酸などが挙げられる。強酸は硝酸、硫酸等を挙
げることができる。
【0019】これらの銅化合物の銅の原子価は特に限定
されないが、1価または2価、なかでも2価であるもの
が好ましい。上記銅化合物は一種または二種以上混合し
て用いることができる。
【0020】前記第二成分の銅塩の量は第一成分のハロ
ゲン化銅に対してハロゲン/銅モル比で表すと0.1 〜1.
9 、好ましくは0.2 〜1.5 、さらに好ましくは0.2 〜1.
2 程度になるように添加する。触媒担体中のハロゲン/
銅のモル比と活性種を形成しているハロゲン/銅のモル
比とはほぼ一致している。
【0021】さらに本発明の触媒は触媒成分を活性炭、
アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、マグネシア、チタ
ニア、バナジア、ジルコニア、イオン交換樹脂(ポリビ
ニルピリジン系、スルホン酸樹脂)等の適当な担体に担
持した触媒であってもよい。
【0022】前記担体の比表面積は、特に制限されない
が、通常10m2/g 以上、好ましくは100-3000m2/g 程度
である。
【0023】前記担体としては特に活性炭が好ましい。
活性炭の比表面積は、例えば、500m2 /g 以上、好まし
くは700 〜3000m2/g 、さらに好ましくは900 〜3000m2
/g程度である。また、活性炭の平均細孔径は特に制限
されないが、好ましくは10〜100 オングストローム、さ
らに好ましくは10〜50オングストローム程度である。
【0024】担持触媒の場合の触媒成分の担持量は、C
u/担体として、通常0.5 〜60重量%、好ましくは1 〜
40重量%程度、さらに好ましくは担体の飽和吸着量程
度、例えば活性炭の場合には2 〜20重量%程度である。
【0025】担持触媒は慣用の方法により調整できる。
特に、触媒成分の前駆体、触媒成分が高分散で担体に担
持される方法で調整されるのが好ましい。担持は1段あ
るいは多段で行ってもよい。
【0026】例えば塩化第二銅や酢酸銅のような水やア
ルコールの溶媒に可溶な触媒成分を担体に担持する場合
には触媒成分を溶媒に溶解させ、担体に吸着担持するこ
とができる。また、ホウ酸銅、水酸化銅、リン酸銅など
の難溶性の触媒成分を担持する場合には前記触媒の前駆
体となりうる二種以上の可溶性の化合物、例えば硫酸銅
とホウ酸またはホウ酸ナトリウム、硫酸銅と水酸化ナト
リウム、硝酸銅とリン酸ナトリウム等を組み合わせて、
順次、担体に吸着、含浸させることで担持させることが
できる。触媒成分が複数の場合はそれらを同時に担持し
てもよく、また順次担持してもよい。又、さらには、空
気雰囲気下、あるいは不活性ガスを流通させながら、8
0〜400℃で熱処理を施してもよい。
【0027】本発明の触媒は第一成分としてハロゲン化
銅、第二成分としてハロゲンを含まない銅塩を担体に担
持することで形成されたものであるため炭酸エステル合
成に用いた場合、高活性で反応選択性が高く、安定性に
優れ、腐食性ガスの発生を抑制することができ、装置を
腐食すること無く、炭酸ジエステルを高い収率、選択率
で長時間安定して製造することができる。また、使用後
の触媒は容易に再生することができ、経済性に優れてい
る。
【0028】本発明の炭酸エステルの製造方法では上記
の触媒の存在下、気相、液相いずれの反応条件下でも実
施できるが、特に、気相反応条件下にアルコールと一酸
化炭素と酸素を反応させるのが好ましい。
【0029】前記アルコールとしては、例えば、メタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1ーブタノール等の飽和脂肪族アルコール類、アリ
ルアルコール等の不飽和脂肪族アルコール類、シクロヘ
キサノール等の脂環式アルコール類、ベンジルアルコー
ル等の芳香族アルコール類、フェノール類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが含
まれる。特にメタノール、エタノール等の一価のアルコ
ールが好ましい。これらは単独で用いても組み合わせて
用いてもよい。
【0030】反応成分である一酸化炭素及び酸素はそれ
らの高純度ガスのみならず、窒素、アルゴン、ヘリウ
ム、二酸化炭素等の本反応に対して不活性なガスで希釈
されたものを用いてもよい。酸素源として空気を使用で
きる。また、反応で副生する二酸化炭素をリサイクルす
ることもできる。
【0031】反応条件としては反応温度は、通常50〜20
0 ℃程度、好ましくは80〜150 ℃である。反応圧力は、
通常、常圧〜50気圧程度、好ましくは2 〜10気圧であ
る。また、原料ガスの空時速度は10〜100000/h程度であ
る。反応系に供給するガス組成は、アルコールと一酸化
炭素と酸素の総量に対して、通常、アルコール濃度1 〜
20容量%、一酸化炭素濃度60〜95容量%程度である。酸
素のガス中の含量はアルコール及び一酸化炭素の残余を
構成し、通常0.5 〜28容量%、好ましくは1 〜15容量%
程度である。
【0032】上記反応は固定床、流動床、噴流床方式等
反応方式に限定されない。
【0033】炭酸エステルの合成に用いられて活性、選
択率が低下した触媒はハロゲンまたはハロゲン化水素を
含有するガスと接触させることで再生することができ
る。再生に際しては不活性ガス叉は還元性ガスの雰囲気
下にて行なうのが好ましい。不活性ガスとしては窒素、
アルゴン、ヘリウム等が挙げられる。還元性ガスとして
は水素や一酸化炭素等が用いられる。ハロゲンとして
は、塩素、フッ素、臭素等が用いられ、ハロゲン化水素
としてはフッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水
素、あるいはそれらの水溶液が用いられる。不活性ガス
又は還元性ガスの雰囲気下で行なう場合、ガス中のハロ
ゲン、ハロゲン化水素の量としては0.1 〜10%程度が好
ましい。通常活性の低下した触媒を不活性ガス流通下で
所定の温度まで昇温し、次いで不活性ガスまたは還元性
ガスの流通下、所定の温度にてハロゲンまたはハロゲン
化水素を所定の時間接触させることにより再生を行なう
ことができる。ハロゲンまたはハロゲン化水素を接触さ
せる処理温度は100 〜300 ℃、好ましくは100 〜200 ℃
である。処理時間は0.5 時間以上、通常は0.5 〜6 時間
程度でよい。
【0034】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のでない。
【0035】
【実施例1】塩化第二銅無水物 2.5g と硝酸銅3水和物
10.6gをメタノール100ml に溶解させた溶液を、あらか
じめ150 ℃、10Torrで1 時間脱気処理した活性炭(武田
薬品工業(株)製、白鷺C2X(平均細孔径17オンク゛ストロー
ム ))40g に加え、30℃で2時間撹拌、含浸担持した。
含浸担持後の活性炭から液相部を濾別した後、窒素雰囲
気下130 ℃で18時間乾燥し、さらに240 ℃で6 時間焼成
処理を行なったものを触媒とした。Cuの含有量は4.3w
t%(Cu含有量(wt%) =Cu重量/担体重量×100)
であった。また塩素/銅のモル比=0.59であった。
【0036】内径27mm、長さ450mm のステンレス製の反
応管に層長35mmとなるように充填し、反応温度140 ℃に
設定した後、CO/O2/メタノール=82/2/16
(容量比)からなる混合ガスを空間速度(SV)が50
0/hとなるように4 時間流通した。反応管内のゲージ
圧力7Kg /cm2 に保持した。反応管出口から流出した反
応生成ガスを-70 ℃に冷却して凝縮させ、ガスクロマト
グラフィーにより分析した。非凝縮ガスもガスクロマト
グラフィーにて分析した。
【0037】その結果、ジメチルカーボネート(DM
C)が触媒1L当たり2.1 モル/hの生成速度で生成
し、メタノール転化率は17%であり、その選択率はメタ
ノール基準で98% であった。
【0038】
【実施例2】塩化第二銅無水物 4.2g と硝酸銅3水和物
7.6g を用いる以外は実施例1と同様に触媒を調整(C
u含有率=4.7 %、塩素/銅のモル比=1.0 )した。D
MC合成反応を行なった結果、DMCは触媒1L当たり
1.8 モル/hの生成速度で生成し、メタノール転化率は
15%であり、その選択率はメタノール基準で97% であっ
た。
【0039】
【実施例3】塩化第二銅無水物 3.8g と硝酸銅3水和物
15.9gを用い、メタノール120ml に溶解させる以外は実
施例1と同様に触媒を調整(Cu含有率=8.0 %、塩素
/銅のモル比=0.4 )した。DMC合成反応を行なった
結果、DMCは触媒1L当たり1.5 モル/hの生成速度
で生成し、メタノール転化率は11%であり、その選択率
はメタノール基準で98% であった。
【0040】
【実施例4】硝酸銅3水和物の代わりに炭酸第二銅(C
uCO・Cu(OH)・HO)を9.6g 用い、塩
化第二銅無水物 3.8g とをメタノール100ml に溶解させ
る以外は実施例1と同様に触媒を調整(Cu含有率=7.
8 %、塩素/銅のモル比=0.83)した。DMC合成反応
を行なった結果、DMCは触媒1L当たり1.9 モル/h
の生成速度で生成し、メタノール転化率は16%であり、
その選択率はメタノール基準で97% であった。
【0041】
【実施例5】硝酸銅3水和物の代わりに酢酸銅を14.0g
と塩化第二銅無水物3.9gをメタノール100ml に溶解させ
る以外は実施例1と同様に触媒を調整(Cu含有率=6.
8 %、塩素/銅のモル比=0.6 )した。DMC合成反応
を行なった結果、DMCは触媒1L当たり2.2 モル/h
の生成速度で生成し、メタノール転化率は20%であり、
その選択率はメタノール基準で97% であった。
【0042】
【実施例6】塩化第二銅無水物 2.6g と硝酸銅3水和物
11.6gをメタノール100ml に溶解させた溶液を、あらか
じめ150 ℃、10Torrで1 時間脱気処理した活性炭(武田
薬品工業(株)製、白鷺C2X(平均細孔径17オンク゛ストロー
ム ))40g に加え、30℃で4時間撹拌、含浸担持した。
含浸担持後の活性炭から液相部を濾別した後、窒素雰囲
気下130 ℃で18時間乾燥し、さらに240 ℃で6 時間焼成
処理を行なったものを触媒とした。Cuの含有量は4.9w
t%(Cu含有量(wt%) =Cu重量/担体重量×100)
であった。また塩素/銅のモル比=0.59であった。
【0043】内径27mm、長さ450mm のステンレス製の反
応管に層長35mmとなるように充填し、反応温度130 ℃に
設定した後、CO/O2/メタノール=100/3/2
0(容量比)からなる混合ガスを空間速度(SV)が9
00/hとなるように80時間流通した。反応管内のゲー
ジ圧力7Kg /cm2 に保持した。反応管出口から流出した
反応生成ガスを-70 ℃に冷却して凝縮させ、ガスクロマ
トグラフィーにより分析した。非凝縮ガスもガスクロマ
トグラフィーにて分析した。
【0044】その結果、ジメチルカーボネート(DM
C)が反応開始2 時間後には触媒1L当たり2.8 モル/
hの生成速度で生成し、メタノール転化率は23%であっ
た。その選択率はメタノール基準で98% であった。反応
開始から80時間後には触媒1L当たり2.1 モル/hの生
成速度で生成し、メタノール転化率は17%であった。そ
の選択率はメタノール基準で98% であった。
【0045】
【実施例7】(触媒の再生) 実施例6で初期活性の70%まで低下した触媒を窒素ガ
ス流通下120 ℃まで昇温し次に5%の塩化水素を含む窒
素ガスを触媒1Lに対して100L/hr 流通させて120 ℃で
3時間処理した。その結果、この再生触媒を用いて実施
例6と同様にしてDMCの合成反応を行なったところ、
反応開始2時間後に触媒1L当たり2.8モル/hの生成
速度で生成し、メタノール転化率は23%であり、実施例
6の結果を再現できた。
【0046】
【実施例8】(触媒の再生) 実施例6と同じ反応で初期活性の70%まで低下した触
媒を窒素ガス流通下140 ℃まで昇温し次に5%の塩素を
含む窒素ガスを触媒1Lに対して200L/hr 流通させて12
0 ℃で3時間処理した。その結果、この再生触媒を用い
て実施例6と同様にしてDMCの合成反応を行なったと
ころ、反応開始2時間後に触媒1L当たり2.8 モル/h
の生成速度で生成し、メタノール転化率は23%であり、
実施例6の結果を再現できた。
【0047】
【比較例1】硝酸銅3水和物のみを11.6g を用い、メタ
ノール100ml に溶解させる以外は実施例1と同様に触媒
を調整(Cu含有率=5.1 %)した。DMC合成反応を
行なった結果、DMCは触媒1L当たり0.6 モル/hの
生成速度で生成し、メタノール転化率は5.1 %であり、
その選択率はメタノール基準で86% であった。
【0048】
【比較例2】炭酸第二銅(CuCO・Cu(OH)
・HO)のみを11.3g 用い、メタノール100ml に溶解
させる以外は実施例1と同様に触媒を調整(Cu含有率
=5.1 %)した。DMC合成反応を行なった結果、DM
Cは触媒1L当たり0.4 モル/hの生成速度で生成し、
メタノール転化率は3.8 %であり、その選択率はメタノ
ール基準で82% であった。
【0049】
【発明の効果】 本発明の炭酸エステル合成用触媒は高
活性で反応選択率が高く、安定性に優れると共に腐食性
のガスの生成を極めて少量に抑えることができるため装
置材料として高級材料を必要としない。また触媒を容易
に再生できるため繰り返し使用でき経済性に優れてい
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一成分としてハロゲン化銅、第二成分
    としてハロゲンを含まない銅塩を担体に担持することに
    より得られたものであることを特徴とする炭酸エステル
    合成用触媒。
  2. 【請求項2】 担体が活性炭である請求項1記載の炭酸
    エステル合成用触媒。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銅がハロゲン化第2銅である
    請求項1記載の炭酸エステル合成用触媒。
  4. 【請求項4】 ハロゲンを含まない銅塩が弱酸の銅塩と
    強酸の銅塩及び水酸化銅である請求項1記載の炭酸エス
    テル合成用触媒。
  5. 【請求項5】 第一成分としてハロゲン化銅、第二成分
    としてハロゲンを含まない銅塩を担体に担持することに
    より得られた触媒を炭酸エステル合成反応に使用後、ハ
    ロゲンまたはハロゲン化水素と接触させることを特徴と
    する炭酸エステル合成用触媒の再生方法。
  6. 【請求項6】 アルコール、一酸化炭素及び酸素を請求
    項1〜4の何れかの項に記載の触媒の存在下、気相反応
    条件下で反応させることを特徴とする炭酸エステルの製
    造方法。
JP8166970A 1996-06-27 1996-06-27 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法 Pending JPH105593A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166970A JPH105593A (ja) 1996-06-27 1996-06-27 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166970A JPH105593A (ja) 1996-06-27 1996-06-27 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH105593A true JPH105593A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15840999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8166970A Pending JPH105593A (ja) 1996-06-27 1996-06-27 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH105593A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5162563A (en) Process for preparing a diester of carboxylic acid
JPH06218284A (ja) 炭酸ジエステル合成用触媒及びこれを用いた炭酸ジエステルの製造方法
JP2937292B2 (ja) 炭酸ジメチルの連続製造方法
JPH105593A (ja) 炭酸エステル合成用触媒、その再生法及びそれを用いた炭酸エステルの製造方法
EP0528498B1 (en) Catalysts used for producing carbonic acid esters and methods of producing carbonic acid esters using the same
JPS58134040A (ja) 酢酸、アセトアルデヒド及びエタノ−ルの製造法
KR100272062B1 (ko) 탄산 디에스테르의 제조방법
JP3204576B2 (ja) 炭酸ジエステルの製造方法
JP2870738B2 (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JP5464145B2 (ja) 非対称鎖状カーボネートの製造方法
JP3538675B2 (ja) 炭酸エステル製造用触媒、その再生法ならびに炭酸エステルの製造法
JPH10130206A (ja) 炭酸ジエステルの製造方法
JPH0825961B2 (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH0829256B2 (ja) 炭酸エステル製造用触媒
JPH0710352B2 (ja) 炭酸エステル製造用触媒、その再生法ならびに炭酸エステルの製造法
JP3088868B2 (ja) 炭酸ジエステルの製造方法
JP3229657B2 (ja) 固体触媒の調製法及びそれを用いた炭酸エステルの製造法
JP3206340B2 (ja) 炭酸ジメチルの連続的製造方法
JPH0910591A (ja) 炭酸ジエステル製造用触媒およびこれを用いる炭酸ジエステルの製造方法
JP2962454B2 (ja) 炭酸ジメチルの連続製造法
JPH0852357A (ja) 炭酸ジエステル合成用触媒およびそれを用いた炭酸ジエステルの製造方法
JP2549799B2 (ja) 炭酸ジエステル製造用触媒およびこれを用いる炭酸ジエステルの製造方法
JP3206338B2 (ja) 炭酸ジメチルの連続的製造法
JPS6147819B2 (ja)
JPH06184055A (ja) 炭酸ジエステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060606