JPH1054236A - 内燃機関のピストン油冷却装置 - Google Patents

内燃機関のピストン油冷却装置

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JPH1054236A
JPH1054236A JP21386096A JP21386096A JPH1054236A JP H1054236 A JPH1054236 A JP H1054236A JP 21386096 A JP21386096 A JP 21386096A JP 21386096 A JP21386096 A JP 21386096A JP H1054236 A JPH1054236 A JP H1054236A
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JP
Japan
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oil
connecting rod
piston
small end
crankshaft
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JP21386096A
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English (en)
Inventor
Tateshi Shimizu
立志 清水
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は冷却効率を上げることがができなかっ
たピストン裏側の周囲までも冷却でき、冷却性能を向上
できかつコンロッド小端部の強制潤滑も合わせてできる
内燃機関のピストン油冷却装置を提供する。 【解決手段】 4サイクル内燃機関において、コンロッ
ド小端部14bには、環状のオイル噴射部材56が前記
オイル通路36に連通して固定され、前記オイル噴射部
材36には、ピストン10内周面部に向けてオイルを噴
射する複数の噴射孔56が形成されていて、ピストン1
0内周面を十分にオイルを吹き当てて冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4サイクル内燃機
関のピストン油冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のピストン上部は高温の
燃焼ガスにさらされる部品であり、高負荷運転時におけ
る焼き付きを防止するために、水冷却装置や、油冷却装
置が採用されている。油冷却装置の従来技術には、コン
ロッド大端部やコンロッド大端部に隣接するクランク軸
受け部に油噴射穴を形成し、この油噴射穴からピストン
裏面部に油を噴射しているものがある(第1の従来技
術)(実開昭58−142313号参照)。
【0003】また、コンロッドの小端部にオイル通路を
形成し、高負荷時に温度上昇するピストン冠部裏面に冷
却ボアを形成しこのボア内に空気を送り込むと共に、コ
ンロッド小端部に油溜まりケーシングを設置して、その
ケーシングのノズルからオイルを噴射させて前記ボア内
に送り込むものがある(第2の従来技術)(特開昭62
−41919号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の従来技術では、コンロッド大端部や隣接するクラン
ク軸受け部からオイルを噴出するため、ピストン裏面部
までの距離が遠くなって、しかも、冷却を行いたい該裏
面部の近くでオイルを噴射しないため、オイルの当たり
が確実性に欠けるので冷却能力が低いものであった。
【0005】また、前記第2の従来技術は、コンロッド
小端部に油溜まりケーシングを設置しかつ、ピストンに
空気通路およびボアを形成するので該小端部の油通路お
よびピストン内部形状が複雑で加工が難しいものであっ
た。また、ピストン冠部(ピストントップ部)にオイル
を吹き当てており、ピストンスカート部を冷却するのが
不十分であった。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたものであって、従来冷却効率を上げることが
ができなかったピストン裏側の周囲までも冷却できるよ
うにして、内燃機関の冷却性能を向上すると共にコンロ
ッド小端部の強制潤滑も合わせてできる内燃機関のピス
トン油冷却装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため次の構成を有する。請求項1の発明は、気筒
内のピストンがコンロッドによりクランク軸に連結され
ている4サイクルの内燃機関において、クランク軸に摺
接するコンロッド大端部からコンロッド内部を介してコ
ンロッド小端部には、オイル通路が形成されていて、コ
ンロッド小端部には、環状のオイル噴射部材が前記オイ
ル通路に連通して固定され、前記オイル噴射部材には、
ピストンに向けてオイルを噴射する複数の孔が形成され
ていることを特徴とする内燃機関のピストン油冷却装置
である。
【0008】請求項1の発明においては、クランク軸に
摺接するコンロッド大端部からコンロッド内部を介して
コンロッド小端部には、オイル通路が形成されているの
で、小端部の潤滑が十分にできる。また、コンロッド小
端部には、環状のオイル噴射部材が前記オイル通路に連
通して固定され、前記オイル噴射部材には、ピストンに
向けてオイルを噴射する複数の孔が形成されているの
で、その孔からのオイルの噴出でピストンの上部および
側部の裏面部にオイルを当てて十分に冷却することがで
きる。すなわちオイルはコンロッド小端部の潤滑油とな
ると共に冷却油としてもその機能を充当にはたすように
なる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1〜図3は本発明の実施
形態に係る内燃機関のピストン油冷却装置の説明図であ
り、図1はピストン10からクランク軸12にかけての
内燃機関断面図、図2(a)〜(d)はコンロッド(コ
ネクティングロッド)14およびオイル噴射部56を説
明する図、図3(a)〜(b)はオイル噴射部56の説
明図である。
【0010】図1に示すように、内燃機関は4サイクル
のものであって、左右割で左右から合わせて締着固定さ
れたクランクケース18の左右壁部にクランク軸12の
左右軸部12cがベアリング20を介して回動可能に支
持されており、クランケース18の上部に締着されるシ
リンダーブロック(気筒;図示省略)内をピストン10
が往復動する。このピストン10は、コンロッド14に
よりクランク軸12に連結されている。
【0011】すなわち、ピストン10にその軸直角方向
にピストンピン10aがピストンボス10bに嵌入され
ており、ピストン10の外周面部全周を凹ませた3つの
リング溝にはそれぞれピストンリング(上からファース
トリング、セカンドリング、オイルリング)10cが嵌
め込まれている。また、クランク軸12の間隔を置いた
ウエブ12b,12bの展開方向一側であってそれぞれ
対向する位置には、クランクピン嵌め込み孔12dが形
成され、そこにクランクピン12aが嵌入して設けられ
る。そして、コンロッド14は、その大端部14aがウ
エブ12b,12b間に位置して前記クランクピン12
aに回転自在に嵌まることによりクランク軸12に連結
されている。また、コンロッド14の小端部14bは、
ピストンピン10aに回転自在が嵌まって、ピストン1
0に連結されている。
【0012】なお、クランク軸12のウエブ12b,1
2bの両側部から右、左に軸部12c,12cが延びて
おり、該軸部12cにおいてウエブ12b.12bに隣
接する位置がクランクケース18にベアリング20,2
0を介して軸支される。また、クランク軸12の軸部1
2cの一方側端部(図1で右側端部)には、カムチェー
ンドライブギア24とプライマリドライブギア26とが
設けられており、他方側端部(図1で左側端部)には、
バランサードライブスプロケットギア28とマグネトー
30が設けられている。また、図1中符号32はバラン
サードリブンスプロケットギア、32aはバランサー
軸、32bはバランサー、34はカムチェーン室、35
はバルブである。
【0013】図1または図2に詳細に示すように、前記
コンロッド14には、その内部に長さ方向全長にわたっ
てオイル通路36が形成されており、オイル通路36の
大端部14a側の一端部36aは前記クランク軸12に
連結されるコンロッド大端部14a内周部に開放してク
ランクピン12aに臨み、かつ、小端部14b側の他端
部36bはコンロッド小端部14b内周部に開放してピ
ストンピン10aに臨む。
【0014】コンロッド小端部14bの内周面には全周
にわたってオイル溝38が形成されており、このオイル
溝38には前記オイル通路36他端部36bが位置しか
つ開放すると共に前記小端部14b上端部(コンロッド
アーム部14cの反対側端)に貫通するオイル孔40一
端が位置しかつ開放する。
【0015】ピストンピン10aは中空円柱形状であっ
てピストン10に嵌入しており、その外周面にコンロッ
ド小端部14bが摺接していて、前記オイル溝38はピ
ストンピン10a外周面にオイルを供給しつつ該外周面
とでオイルの通路を形成している。
【0016】一方、クランク軸12のクランクピン12
aは中空になっていて、その軸方向中央部と一端部(図
1では右側端部)とに中空内周部12aiから外周面部
12aoにわたるオイル孔42aと、42bとがそれぞ
れ穿設されている。
【0017】コンロッド大端部14aは内周面には、コ
ンロッドアーム部14c側半周または全周にわたってオ
イル溝44が形成されており、このオイル溝44には前
記オイル通路36一端部36aが位置しており、メタル
ベアリング46を介して、クランクピン12aに摺接す
る。メタルベアリング46には前記クランクピン10の
オイル孔42aと前記オイル溝44を繋ぐ孔46aが穿
設されている。
【0018】クランク軸12には、前記一方側軸部12
cにその端部からウエブ12b途中位置まで直線状に穿
設された部分48aと該部分48aに対してほぼ45°
の角度でウエブ12b中を通りクランクピン嵌め込み孔
12d内周面部に至るまで形成され部分48bからなる
オイル通路部48を有する。
【0019】前記クランク軸12の一方側端部12cは
外側からクランクケースカバー50被り、クランクケー
スカバー50の内部面と前記一方側端部12cはシール
52されたがオイルギャラリー54になっており、この
オイルギャラリー54には、図示しないオイルポンプか
らエンジンオイルが圧送されるようになっている。
【0020】ここで、コンロッド小端部14bの上端部
には、ピストン22の内周面部にオイルを吹き当てるオ
イル噴射部材56が前記オイル孔40に連通して固定さ
れている。すなわち、オイル噴射部材56は、図3に詳
細に示すように、円環状に形成された管材の環状本体部
56aと、上端部が本体部56a内に連通して固定され
下端部が前記オイル孔40に連通して小端部14bに螺
着あるいは嵌着されている中空支持部56bとを有して
いる。前記環状本体部56aにはピストン10の内周面
部に向けてオイルを噴射するオイル噴射孔56cが適宜
の複数個および位置に形成されている。前記オイル噴射
孔56cはピストン10の低部、ピストンピンボス部お
よび/またはスカート部内周面部に向けてオイルを噴射
するように形成されている。また、オイル噴射部材56
の形状、各部寸法、穴の数等はピストン10の形状等に
より適宜に設計、構成できる。
【0021】実施形態のピストン油冷却装置では、図示
しないオイルポンプにより圧送されてきてオイルギャラ
リー54内に入ったオイル(潤滑油と兼用)は、クラン
ク軸12の軸部12c、ウェブ12bのオイル通路48
(48a,48b)を通ってクランクピン12aの外周
面部12aoに送られる。そして、クランクピン12a
では、端部オイル孔42bからクランクピン12a内
(12ai)に前記圧送オイルが入り中央部オイル孔4
2aからメタルベアリング46の孔46aを通ってコン
ロッド大端部14aのオイル溝44を介してオイル通路
36に入る。該オイル通路36中の圧送オイルは、コン
ロッド小端部14bのオイル溝38を介して、オイル噴
射部材56の中空支持部56bを通って本体部56a内
に入る。これにより、オイル噴射部材56は、噴射孔5
6cからピストン10内周面部およびピンボス10bに
向けてオイルを噴射する。
【0022】また、クランク軸12のクランクピン12
aに摺接するコンロッド大端部14aからコンロッド内
部を介してコンロッド小端部14bには、オイル通路3
6が形成されており、十分にオイルが供給されるので、
該小端部14bの潤滑が十分にできる。
【0023】また、コンロッド小端部14bには、環状
のオイル噴射部材56が前記オイル通路36に連通して
固定され、前記オイル噴射部材56には、ピストン10
内周面部およびピンボス10bに向けてオイルを噴射す
る複数の噴射孔56cが形成されているので、その噴射
孔56cからの冷却オイル(内燃機関潤滑油と兼用)の
噴出でピストン10の上部および側部の裏面部の適切な
箇所にオイルを当てて十分に冷却することができる。し
たがって、ピストン10の側部の積極的な冷却ができる
ので、ピストンリング10cの温度を下げ、ブローバイ
ガスの低減、オイル消費低減、ピストンの耐久性向上が
可能になる。
【0024】なお、前記実施の形態では、オイル噴射部
材56は円形の環状部材から本体部56aが形成されて
いたが、円形に限定されず、楕円矩形等いずれでもよ
く、ピストンの形状などにより適宜の形状に形成でき
る。また、噴射孔56cの数もピストンの形状、所望の
冷却性能などにより適宜個数に設定できる。また、コン
ロッド大端部のオイル溝44は半周または全周にわたっ
ていたが、メタルベアリングの孔46aに応じて適宜箇
所に形成してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、従来
冷却効率を上げることができなかったピストン裏側の周
囲の下部、ピンボス部、スカート部等までをも冷却で
き、冷却性能を向上できかつコンロッド小端部の強制潤
滑も合わせてできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る内燃機関のピストン油
冷却装置の説明図であって、ピストンからクランク軸に
かけての内燃機関の断面説明図である。
【図2】コンロッドおよびオイル噴射部を説明する図
で、(a)はコンロッド側面視図、(b)はコンロッド
正面視半断面図、(c)は(a)のC−C線に沿う断面
視図、(d)は(a)の矢印D方向視図である。
【図3】(a)はオイル噴射部材の上面図、(b)はピ
ストンとオイル噴射部の縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 ピストン 12 クランク軸 12a クランクピン 14 コンロッド 14a 大端部 14b 小端部 36 オイル通路 38 小端部のオイル溝 40 オイル孔 44 大端部のオイル溝 48 オイル通路部 54 オイルギャラリー 56 オイル噴射部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒内のピストンがコンロッドによりク
    ランク軸に連結されている4サイクルの内燃機関におい
    て、 クランク軸に摺接するコンロッド大端部からコンロッド
    内部を介してコンロッド小端部には、オイル通路が形成
    されていて、 コンロッド小端部には、環状のオイル噴射部材が前記オ
    イル通路に連通して固定され、 前記オイル噴射部材には、ピストンに向けてオイルを噴
    射する複数の孔が形成されていることを特徴とする内燃
    機関のピストン油冷却装置。
JP21386096A 1996-08-13 1996-08-13 内燃機関のピストン油冷却装置 Pending JPH1054236A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19930417C2 (de) * 1998-09-12 2002-11-14 Honda Motor Co Ltd Kurbelwellenlagerung für einen Viertaktmotor
CN114257021A (zh) * 2021-12-24 2022-03-29 臻驱科技(上海)有限公司 一种驱动电机的冷却油环及驱动电机

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DE19930417C2 (de) * 1998-09-12 2002-11-14 Honda Motor Co Ltd Kurbelwellenlagerung für einen Viertaktmotor
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