JP2001241426A - コンロッドの潤滑構造 - Google Patents

コンロッドの潤滑構造

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JP2001241426A
JP2001241426A JP2000055612A JP2000055612A JP2001241426A JP 2001241426 A JP2001241426 A JP 2001241426A JP 2000055612 A JP2000055612 A JP 2000055612A JP 2000055612 A JP2000055612 A JP 2000055612A JP 2001241426 A JP2001241426 A JP 2001241426A
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piston
oil
connecting rod
pin
small end
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Hideki Miyamoto
秀樹 宮本
Masahiko Kubo
雅彦 久保
Takayuki Inoue
孝幸 井上
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンピンと小端部との軸支部に十分な量
のオイル供給を行え、同軸支部の焼き付きを確実に防止
できるコンロッドの潤滑構造を提供することにある。 【解決手段】 頂部17に凹部20が形成されると共
に、頂部17の裏面が凹部20を表裏反転した形状と略
対応した凸形状である凸形状部24に形成されたピスト
ン11と、ピストン11に小端部33を軸支するコンロ
ッド16とを有し、ピストン11が下死点BDC近傍に
位置する際に、頂部17の裏面の凸形状部24の周縁を
指向するよう、小端部33に軸支部潤滑用の油穴35、
36を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に用いら
れるコンロッドの潤滑構造に関し、特に、ピストンピン
に相対変位可能に結合されるコンロッドの潤滑構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関はピストンに支持されるピスト
ンピンとクランクシャフトのクランクピン部とをコンロ
ッドを用いて互いに連結し、ピストンが受けるピストン
中心線方向の押圧力をクランクシャフトの回転力に変換
して回転伝達系に伝えている。
【0003】ここで用いるピストンはその裏面側に左右
一対の軸受部を介してピストンピンを枢支し、そのピス
トンピンの中央部にコンロッド小端部を軸支している。
ピストンピンの中央部とコンロッド小端部との軸支部
は、互いが圧入結合されたプレスフィット結合構造や、
互いが相対回転可能に結合されるフルフロート結合構造
を採るものが知られている。なお、フルフロート結合構
造には、ピストンピンの中央部にコンロッドの小端部を
直接軸支するものと、ピストンピンの中央部にコンロッ
ドの小端部を軸受メタルから成るブッシュを介し軸支す
るものとがあるが、上記フルフロート結合構造の場合、ピ
ストンの上下方向の駆動に伴いコンロッド小端部とピス
トンピン、又はコンロッド小端部に圧入されたブッシュ
とピストンピンとが互いに摺動するため、摺動部に十分
な量のオイルを供給することで、潤滑性及び冷却性を確
保し焼き付きを防止する必要がある。
【0004】そこで、実用新案登録第2553073号
公報にはピストンを冷却するためにピストン内部に形成
した空洞部から、ピストン背面に流出したオイルをピス
トン下死点付近で、コンロッド小端部に設けたオイル穴
が達する位置の上方に案内するガイド溝を設けて、ピス
トンを冷却するために噴射したオイルをピストンピンの
摺動部に効果的に案内する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の場合ではピストン内に空洞部を形成する必要がある
ため、ピストンの加工が複雑となり製造行程が煩雑化す
るといった問題がある。本発明は上述の課題を解決する
ものであって、比較的簡単な構成でコンロッド小端部と
ピストンピン、又はコンロッド小端部とブッシュとの摺
動部に十分な量のオイル供給を行え、同軸支部の焼き付
きを確実に防止することのできるコンロッドの潤滑構造
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、頂部に凹部が形成されると共
に、前記頂部の裏面が前記凹部を表裏反転した形状と略
対応した凸形状に形成されたピストンと、前記ピストン
に小端部を軸支するコンロッドとを有し、前記ピストン
が下死点近傍に位置する際に、前記裏面の凸形状部の周
縁を指向するよう、前記小端部に前記軸支部潤滑用の油
穴を設けている。このように、ピストンが下死点近傍に
位置する際に、裏面の凸形状部の周縁を指向するよう、
コンロッドの小端部に軸支部潤滑用の油穴を設けたの
で、ピストンが下死点より上昇に転じた際に、頂部の裏
面の凸形状部の周縁に生じている油溜りのオイルがピス
トンに対して下方に分散状態で飛散し、特に、オイルの
粘性と凸形状部の働きにより油穴の方向へ流動方向を偏
らせ、容易に流入できる。このため、比較的簡単な構成
でピストン下降時にピストン裏面の凸形状部の周縁に一
時的に滞在するオイルをピストン上昇時に効率よくコン
ロッドの油穴に供給することができ、ピストンピンとコ
ンロッドの小端部との軸支部に十分な量のオイル供給を
行え、同軸支部の焼き付きを確実に防止し、耐久性を向
上できる。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載のコンロ
ッドの潤滑構造において、前記ピストンが下死点近傍に
位置する際に、前記裏面の凸形状部の周縁に油溜りを形
成可能な裏面側凹部を形成している。この場合、ピスト
ンが下死点近傍に位置する際に、裏面側凹部にオイルを
一時的に滞留させ、確実に油溜りを形成でき、ピストン
上昇時に裏面側凹部のオイルをコンロッドの油穴に効率
よく十分に供給でき、軸支部の焼き付きを確実に防止
し、耐久性を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態とし
てのコンロッドの潤滑構造を採用した筒内噴射型内燃機
関(以下単にエンジン1と記す)の要部を示した。この
エンジン1は直列4気筒(紙面垂直方向に配備される)
で、各気筒は同一構成部材を用いているため、ここでは
図示する第1気筒に関して主に説明する。エンジン1は
シリンダヘッド2と、その下側のシリンダブロック3及
びクランクケース4とをこの順に重ねて一体化し、エン
ジン本体外郭の主要部を形成している。
【0009】シリンダヘッド2は燃焼室7と対向する内
壁8を備え、内壁8は楔状凹部として形成される。内壁
8の内、左側部位には図示しない吸気弁で開閉される吸
気ポート5の開口端が形成され、上方に延出形成され
る。内壁8の右側部位には図示しない排気弁で開閉され
る排気ポート6の開口端が形成され、右側方に延出形成
される。シリンダブロック3はその一部を成すシリンダ
ライナー9を備え、シリンダライナー9と同部に嵌挿し
たピストン11とシリンダヘッド2の内壁8とで容積可
変の燃焼室7を形成する。更に、シリンダライナー9の
下部とクランクケース4及び図示しないオイルパンとで
クランク室13が形成され、クランク室13にピストン
11の往復動を回転運動に変換するコンロッド16及び
図示しないクランクシャフトが配備される。
【0010】図1乃至図4に示すように、ピストン11
はアルミニウム合金製であり、燃焼室7と対向する頂部
17と、頂部17の周縁より筒状に延出し、シリンダラ
イナー9に対向するスカート部18と、このスカート部
18及び頂部17の裏面F2(下面)の周縁側に一体結
合された一対のピンボス部19(図3参照)とを備え
る。頂部17はその表面F1(上面)に凹部20及び凸
部21が形成される。凹部20及び凸部21は上方に延
設されている吸気ポート5を経て降下流動してきた吸気
をスムーズに反転し、逆タンブル流TFとして流動させ
るべく形成される。凸部21はその上面が楔状凹部を成
す内壁8に略一定隙間を介し一様に対向するような楔状
突部として形成される。頂部17の表面F1にはピスト
ン中心線Lより吸気ポート5との対向面側に偏らせて凹
部20が形成され、排気ポート6との対向面側に傾斜壁
面22が形成される。
【0011】図4に示すように、頂部17はその外周壁
に上方より3つのリング溝mを形成され、これらにトッ
プリング25とセカンドリング26とオイルリング27
とがこの順に嵌着され、これらにより燃焼室7の気密性
を確保している。オイルリング27のリング溝mにはそ
の周方向に点在するよう、複数箇所にオイル戻し穴28
(図1,図4参照)が形成されている。図2に示すよう
に、オイル戻し穴28はピストン11の上死点TDCか
らの降下中に、オイルリング27がシリンダライナー9
より掻き取ったオイルをピストン11の内側空間eに流
入させるようにしている。
【0012】図1、図4に示すように、頂部17はその
裏面F2の中央部に凸形状部24を形成している。凸形
状部24は表面F1の凹部20を表裏反転した形状と略
対応した形状を成し、ここでは一対のピンボス部19の
方向に伸びるかまぼこ形状に形成されている。頂部17
の裏面F2には、凸形状部24の周縁の2箇所に下向き
凹部A1、A2が形成されている。各下向き凹部A1、
A2は、図2に示すように、ピストン11の降下作動時
に、シリンダライナー9より掻き採られ、オイル戻し穴
28を通過して内側空間eに流動したオイルや、後述の
オイルジェット30から飛散してくるオイルを一時的に
滞留させる油溜りを形成できる。
【0013】図3に示すように、一対のピンボス部19
はピストンピン29を相対回転可能に嵌着し、同ピンの
左右端は各ピンボス部19の内壁の凹溝に嵌着されるク
リップピン31で抜け止めされている。ピストンピン2
9の中間部はコンロッド16の小端部33を相対回転可
能に軸支する。更に、小端部33のピン穴34とピスト
ンピン29との摺接面は隙間ばめに形成され、ピンボス
部19の各ピン穴34’,34’とピストンピン29と
の摺接面は冷態時においても打音発生を抑えるべく中間
ばめの状態に形成される。なお、この部位がピストンピ
ン29と小端部33との軸支部aを構成する。ここでの
小端部33はその外径を小さく形成すべくブッシュレス
のフルフロート結合構造を採っており、これにより凸形
状部24と小端部33との隙間t(図4参照)を確保
し、相互の干渉を防いでいる。図1に示すように、コン
ロッド16の小端部33には軸支部潤滑用の2つの油穴
35、36が形成される。これら油穴35、36はそれ
らの内側開口を小端部33のピン穴34とピストンピン
29との軸支部aの摺接面に対向させ、同部にオイルを
供給可能に形成されている。
【0014】ここで、左右の油穴35、36の外側開口
は、ピストン中心線Lの直交方向において、左右の下向
き凹部A1、A2に対して常にオフセットされた位置に
ある。例えば、図2に示すように、ピストン11が上死
点TDCより45°の降下時には、各下向き凹部A1、
A2と各油穴35、36とはオフセット量α1.α2だ
けのずれを生じている。しかし、図1に示すように、こ
こで左側の油穴35はその外側開口をピストン11が下
死点BDCに位置する際に、左側の斜め上方の下向き凹
部A1を指向するよう形成される。同じく、図1で右側
の油穴36はその外側開口をピストン13が下死点BD
Cに位置する際に右側の斜め上方の下向き凹部A2を指
向するよう形成されている。
【0015】図1に示すように、コンロッド16の大端
部37は図示しないクランクシャフトのピン部38に軸
支される。ピン部38の外周部には油路39の一端が開
口するように形成され、油路39にはエンジン駆動時に
図示しない油圧源から圧油が供給されている。大端部3
7の内周面には油路39と常時対向する図示しない環状
油溝が形成され、同環状油溝の一部にはオイルジェット
30が連結して形成される。オイルジェット30はその
油吹き出し方向を略シリンダライナー9側に向けて形成
され、特に、図示しないクランクシャフト側が中心点O
回りに回転してコンロッド16の中心線L1がピストン
中心線Lに略一致する前後近傍の回転域においては潤滑
及び冷却用のオイルをピストン11及びシリンダライナ
ー9側に確実に噴射できる。
【0016】このようなコンロッドの潤滑構造を備えた
エンジン1は、その駆動時に燃焼室7の燃焼ガスからピ
ストン11が押圧力を受け、そのピストン11の上下動
をコンロッド16を用い図示しないクランクシャフトの
回転力に変換し、図示しない回転伝達系に伝える。この
ようなエンジン駆動時において、オイルジェット30よ
り噴射されたオイルはピストン11やシリンダライナー
9の内壁に飛散して各摺動部を潤滑及び冷却し、その上
で自重により図示しないオイルパン側に還流する。特
に、図2に示すように、エンジン駆動時にピストン11
が上死点TDC側より下死点BDC側に降下作動する
際、オイルジェット30より噴射されたオイル及びオイ
ルリング27がシリンダライナー9より掻き取ったオイ
ルがピストン11の内側空間e側に流動し、下向き凹部
A1、A2に一時的に滞留し、両部に油溜りを形成す
る。
【0017】更に、圧縮行程や排気行程でピストン11
が下死点BDCから上昇に転じた際には、図1に示すよ
うに、下向き凹部A1、A2に滞留していた比較的多量
のオイルがピストン11に対して相対的に下方に分散状
態で飛散することとなる。
【0018】この際、下死点BDC近傍において、小端
部33の左右の油穴35、36が油溜りを形成している
各下向き凹部A1、A2を指向する位置にあることよ
り、飛散したオイルが各油穴35、36に容易に流入で
きる。特に、油溜りを形成している下向き凹部A1、A
2のオイルは降下と共にその粘性で凸形状部24の表面
に付着する習性により斜め下方に偏って流動し易く、即
ち、図1に示すように、粘性で各流動方向f1,f2を
各油穴35、36側に偏らせ、各油穴35、36に容易
に流入できる。各油穴35、36に流入したオイルはコ
ンロッド16の小端部33のピン穴34とピストンピン
29との軸支部aの摺接面に達し、同部を十分潤滑及び
冷却し、更に、一部のオイルはピンボス部19とピスト
ンピン29との摺接面にも流入し、その上で図示しない
オイルパン側に流下することとなる。
【0019】このようにピストン11が下死点BDCよ
り上昇に転じた際に、左右の下向き凹部A1、A2に滞
留していた比較的多量のオイルが下方に分散状態で飛散
し、特に、オイルの粘性と凸形状部24の働きで凸形状
部24側にその流動方向f1,f2を偏らせる。このた
め、本実施形態例では元々存在する裏面の形状をそのま
ま利用できるため、特別な加工は必要なく、簡単な構成
でこれら2つの油穴35、36へのオイルの流入量を十
分に確保でき、ピストンピン29と小端部33との軸支
部aに十分な量のオイル供給を行え、同軸支部の焼き付
きを確実に防止でき、耐久性を向上させることができ
る。図1のコンロッドの潤滑構造は筒内噴射型のエンジ
ン1に装着されていたが、これに限定されるものではな
く、ピストンの頂部が凹部を設けたその他の各種エンジ
ンにも適用でき,その一例を図5(a),(b)に示し
た。
【0020】図5(a),(b)には、図示しないディ
ーゼルエンジンのピストン11aとコンロッド16aの
結合部を示す。ピストン11aはその表面F1に図示し
ない燃料噴射弁よりの燃料噴射を受けるキャビティーで
ある円形凹部41を形成し、裏面F2に略円筒状のスカ
ート部18aと、一対のピンボス部19aと、円形凹部
41を表裏反転した形状と略対応した形状であるドーム
状の凸形状部42を形成している。一対のピンボス部1
9aにはピストンピン29が枢支され、ここに軸支され
るコンロッド16aの小端部33aには2つの油穴35
a、36aが形成される。各油穴35a、36aは,図
5(a)に示すように、ピストン11aが下死点近傍に
位置する際(図5(a)に示す状態)において、凸形状
部42の周縁を指向するよう、即ち、凸形状部42の周
縁とスカート部18aの間に位置する左右の湾曲凹部4
3、44(図5(b)参照)を指向するよう形成され
る。この場合も、ピストン11aが下死点に降下する際
に、湾曲凹部43、44にオイルを滞留させ、下死点B
DCより上昇に転じた際に、湾曲凹部43、44のオイ
ルを下方に分散状態で飛散させる。特に、その粘性で凸
形状部42の表面に付着する習性により、斜め下方であ
るf3,f4方向に流動し、即ち、オイルがその粘性で
各油穴35a、36aの方向に偏って降下し、各油穴3
5a、36aに容易に流入できる。この場合も、比較的
簡単な構成でピストンピン29と小端部33aの軸支部
aに十分な量のオイル供給を行え、耐久性を向上させる
ことができる。
【0021】尚、ピストン11が下死点BDCより上昇
に転じた際に、左右の下向き凹部A1,A2や左右の湾
曲凹部43、44に滞留していた比較的多量のオイル
は、凸形状部24、42の接戦方向に飛散しやすいた
め、好ましくは油穴35、36、35a、36aの外側
開口の指向方向を上記凸形状部24、42に接する方向
に設定すれば、より効率よくピストンピン29と小端部
33、33aにオイルを供給できる。又、上記本実施形
態例ではブッシュレスのフルフロート結合構造を用いた
コンロッドの冷却構造について説明したが、コンロッド
小端部にブッシュが圧入されているフルフロート結合構
造でも同様の作用効果を有することは言うまでもなく、
この場合、ピストンピンとブッシュとが摺動するため、
油穴はブッシュを貫通してピストンピンに達するように
設けられる。尚、本実施形態例では、直列4気筒のエン
ジンを用いて説明したが、これに限定されるものではな
く、V型エンジンや水平対向エンジン等、その他の形態
のエンジンでも同様の作用効果を有するものである。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ピスト
ンが下死点近傍に位置する状態より上昇に転じた際に、
ピストン頂部の裏面の凸形状部の周縁に生じている油溜
りのオイルが下方に分散状態で飛散し、特に、オイルの
粘性と凸形状部の働きにより油穴に流動方向を偏らせ、
容易に流入できるので、比較的簡単な構成でピストン下
降時にピストン裏面の凸形状部の周縁に一時的に滞在す
るオイルをピストン上昇時に効率よくコンロッドの油穴
に供給することができ、ピストンピンと小端部との軸支
部に十分な量のオイル供給を行え、同軸支部の焼き付き
を確実に防止し、耐久性を向上できる。
【0023】請求項2に記載の発明によれば、ピストン
が下死点近傍に位置する際に、裏面側凹部にオイルを一
時的に滞留させ、確実に油溜りを形成でき、ピストン上
昇時に裏面側凹部のオイルをコンロッドの油穴に効率よ
く十分に供給でき、軸支部の焼き付きを確実に防止し、
耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるコンロッドの潤滑構
造を適用したエンジンのピストン下死点近傍での要部断
面図である。
【図2】図1のエンジンのピストン部分が上死点より所
定量降下した際の切欠断面図である。
【図3】図1のX−X断面図である。
【図4】図3のY−Y線断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態であるコンロッドの潤滑
構造を適用したエンジンのピストンとコンロッド結合部
を示し、(a)はシリンダ中心線方向の縦断面図、
(b)はシリンダ中心線との直交面方向の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 11 ピストン 16 コンロッド 17 頂部 20 凹部 24 凸形状部 33 小端部 35,36 油穴 BDC 下死点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 3/26 F02F 3/26 C F16J 1/08 F16J 1/08 F16N 9/04 F16N 9/04 (72)発明者 久保 雅彦 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 井上 孝幸 東京都大田区下丸子四丁目21番1号・三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G013 BA01 BA03 BA04 BC03 BD31 BD32 CA06 3J033 AA04 AA05 BB03 CD10 3J044 AA12 BC02 BC17 CA04 DA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】頂部に凹部が形成されると共に、前記頂部
    の裏面が前記凹部を表裏反転した形状と略対応した凸形
    状に形成されたピストンと、 前記ピストンに小端部を軸支するコンロッドとを有し、 前記ピストンが下死点近傍に位置する際に、前記裏面の
    凸形状部の周縁を指向するよう、前記小端部に前記軸支
    部潤滑用の油穴を設けたことを特徴とするコンロッドの
    潤滑構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載のコンロッドの潤滑構造にお
    いて、 前記ピストンが下死点近傍に位置する際に、前記裏面の
    凸形状部の周縁に油溜りを形成可能な裏面側凹部を形成
    したことを特徴とする。
JP2000055612A 2000-03-01 2000-03-01 コンロッドの潤滑構造 Pending JP2001241426A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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