JP2522754Y2 - ピストンと連接棒の連結構造 - Google Patents

ピストンと連接棒の連結構造

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JP2522754Y2
JP2522754Y2 JP4903991U JP4903991U JP2522754Y2 JP 2522754 Y2 JP2522754 Y2 JP 2522754Y2 JP 4903991 U JP4903991 U JP 4903991U JP 4903991 U JP4903991 U JP 4903991U JP 2522754 Y2 JP2522754 Y2 JP 2522754Y2
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JP
Japan
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oil
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piston
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receiving plate
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重昭 堀内
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は内燃機関におけるピスト
ンと連接棒の連結構造、特に連結部の潤滑性を改善し
た、ピストンと連接棒の連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に特願平2-417474号により
ピストン冠部の下面に備えた球面突部を、連接棒の先端
に備えた椀状の受板に支持し、受板の下面の球面突部を
スカート部に固定した環状の押えに支持してなる、ピス
トンと連接棒の連結構造を出願した。
【0003】上述のピストンと連接棒の連結構造は、従
来のピストンピンによる連結構造に比べて、連接棒の揺
動中心がピストン冠部の上面付近へ偏倚され、揺動中心
の偏倚分だけクランク軸の腕と連接棒とを長くすれば、
シリンダ本体の長さや連接棒の最大傾角を変更しない
で、ピストンのストロークを増大し、排気量の増加によ
る機関の出力増大が可能となる。
【0004】ところが、上述のピストンと連接棒の連結
構造では、シリンダ本体の下端部に配設した油ジエツト
からの油を、ピストン冠部に設けた燃焼室の周壁を囲む
環状空洞へ貫流させて冷却した後に、ピストン冠部の下
面の球面突部と連接棒の先端に受板との当接部ないし連
結部へ流入させて潤滑している。連結部の摺動面へ供給
される油は加圧されていず、ピストンの下降行程では慣
性により相対的に上方へ移動するので、爆発荷重を受け
る球面突部と受板との摺動面へ油が浸入し難く、また油
が摺動面へ浸入しても、高温で油の粘度が低くなつてい
るので、安定した油膜を形成し難い状況にあり、球面突
部と受板とに金属接触が生じると焼付く恐れがある。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】本考案の目的は上述
の問題に鑑み、ピストンと連接棒との連結部の摺動面に
有効な油膜を形成するために、温度が低く、粘度が高
く、高圧の油を供給する、ピストンと連接棒の連結構造
を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本考案の構成はピストン冠部に環状空洞により囲
まれる下方突部を形成し、該下方突部の平坦な下面に貫
通路を中心に有する摺動体を当接し、摺動体の下面に形
成した球面突部を、連接棒の先端に形成した椀状の受板
に当接し、受板の下面をピストンスカート部に支持した
環状の押えに当接し、シリンダ本体に配設した油ジエツ
トから環状空洞へ油を導く通路を押えに設け、油ポンプ
から摺動体の貫通路へ油を導く通路をクランク軸と連接
棒の内部に設けたものである。
【0007】
【作用】本考案によれば、機関により駆動される油ポン
プから、クランク軸と連接棒の内部に設けた通路を経て
受板と球面突部との摺動面へ、温度が低く粘度が高い油
が圧送される。したがつて、温度が低く粘度が高い油に
より安定した油膜が、燃焼室の熱と爆発荷重を受ける受
板と球面突部との摺動面に生じ、金属接触による焼付き
を防止する。
【0008】油圧ポンプから温度の低い油が摺動面へ圧
送されるので、摺動面の温度上昇が押えられ、受板と球
面突部の熱膨張が緩和され、また熱膨張により摺動面の
隙間が変化しても、常にほぼ一定量の油が摺動面へ供給
される。
【0009】
【考案の実施例】図1は本考案によるピストンと連接棒
の連結構造を示す正面断面図である。デイーゼル機関用
のピストン2はピストン冠部5の上面にくぼみを設けて
燃焼室4を形成され、周壁にピストンリングを装着する
複数の環状溝を備えられる。ピストン2の下半部は円筒
形のスカート部23を形成する。ピストン冠部5は燃焼
室4の周壁を冷却するための環状空洞6により区画され
る下方突部の平坦な下面5aに、摺動体12を摺動可能
に当接される。下面5aに係止したボール11の下半部
は摺動体12の上面12aの孔へ突出し、摺動体12の
過大な摺動を制限する。
【0010】環状空洞6は前述の下方突部に外嵌した仕
切板8により冷却室を区画される。仕切板8は周方向反
対側に入口9(図において右側)と出口10とを備え
る。環状空洞6の断面は周方向に一様ではなく、入口9
で狭く、出口10で広くなつている。摺動体12は中心
に貫通路14を設けられ、貫通路14の下端は円錐状に
広くなつている。摺動体12の上面12aに潤滑油を保
留する環状溝13が設けられ、環状溝13から下方へ延
びる複数の通路15が設けられる。摺動体12は下面に
球面突部12bを形成され、球面突部12bに子午線方
向に延びる溝12cを設けられる。
【0011】連接棒34は先端に椀状の受板31を一体
に形成され、受板31の上面の球面凹部31aは摺動体
12の球面突部12bを支持する。球面凹部31aに係
止したボール32の上半部が前述の溝12cへ係合さ
れ、連接棒34は図において左右にのみ揺動可能とされ
る。受板31の下面は球面突部31bを構成する。球面
突部31bは環状の押え19に形成した球面凹部19a
へ摺動可能に支持される。押え19の上半部に補強のた
めのスリーブ18が嵌合される。スリーブ18の上端縁
は径内方へ突出され、押え19の上端面に重ね合され、
かつ適当な手段により押え19に結合される。スリーブ
18の外周面に係止したボール17の左半部が、スカー
ト部23の内周面に設けた軸方向溝へ係合され、押え1
9はピストン2に対し回転を阻止される。
【0012】スカート部23の内周面に設けたねじ孔へ
保持筒22が螺合され、保持筒22の中間部に設けた段
部22aに押え19の下端面が支持される。保持筒22
の緩みはスカート部23の環状溝に係止した止め輪24
により抑えられる。上述の構成から明らかなように、連
接棒34の受板31は、ピストン冠部5の下面に備えた
摺動体12と、スカート部23に支持した押え19との
間に挟まれ、機関の運転に伴つて図において左右に揺動
する。
【0013】環状空洞6へ油を貫流させるために、押え
19とスリーブ18に入口通路20と出口通路21か設
けられる。入口通路20の下端は円錐状に広くなつてい
て、シリンダ本体の下端部に配設した油ジエツト25に
対向される。入口通路20の上端は仕切板8の入口9へ
向けられる。
【0014】油ジエツト25から噴出された油は、押え
19の入口通路20、仕切板8の入口9を経て環状空洞
6へ入り、ここで二手に別れて燃焼室4の周壁を冷却
し、出口10から仕切板8の下側の環状空洞16へ溜
る。環状空洞16の一部の油は押え19の球面凹部19
aと受板31の球面突部31bとの間を潤滑し、スカー
ト部23へ流下する。環状空洞16の残余の油は出口通
路21からスカート部23を経て機関のクランク室へ流
下する。
【0015】本考案によれば、ピストン2と連接棒34
との連結部を潤滑するために、図示してない機関により
駆動される油ポンプの吐出口がクランク軸、クランク
腕、クランクピンの内部にそれぞれ設けた通路と連接棒
34の内部に設けた通路33とを経て受板31の中心へ
連通される。
【0016】油ポンプから連接棒34の通路33へ供給
される油は、環状空洞6を貫流した油よりも温度が低く
粘度が高くなつており、受板31の球面凹部31aと摺
動体12の球面突部12bとの間を潤滑して環状空洞1
6へ流れ、環状空洞6を冷却した油と一緒になる。同時
に、通路33の油は貫通路14を経て摺動体12の上面
12aとピストン冠部5の下面5aとの間を潤滑し、環
状溝13へ溜る。環状溝13の一部の油は摺動体12の
上面12aとピストン冠部5の下面5aとの間を潤滑
し、環状空洞16へ流れる。環状溝13の残部の油は通
路15を経て、受板31の球面凹部31aと摺動体12
の球面突部12bとの間を潤滑する。
【0017】油ポンプから連接棒34の通路33へ供給
される油は、温度が低く粘度が高いので、連結部の摺動
面、即ち受板31の球面凹部31aと摺動体12の球面
突部12bとの摺動面や、摺動体12の上面12aとピ
ストン冠部5の下面5aとの摺動面に、それぞれ安定し
た油膜を形成する。
【0018】
【考案の効果】本考案は上述のように、ピストン冠部に
環状空洞により囲まれる下方突部を形成し、該下方突部
の平坦な下面に貫通路を中心に有する摺動体を当接し、
摺動体の下面に形成した球面突部を、連接棒の先端に形
成した椀状の受板に当接し、受板の下面をピストンスカ
ート部に支持した環状の押えに当接し、シリンダ本体に
配設した油ジエツトから環状空洞へ油を導く通路を押え
に設け、油ポンプから摺動体の貫通路へ油を導く通路を
クランク軸と連接棒の内部に設けたものであるから、油
ポンプから温度が低く粘度が高い油が、クランク軸と連
接棒の内部通路を経て、受板と球面突部との摺動面へ供
給され、安定した油膜が形成されるので、金属接触によ
る焼付きを防止できる。
【0019】油圧ポンプから温度の低い油が摺動面へ圧
送されるので、摺動面の温度上昇が押えられ、受板と球
面突部の熱膨張が緩和され、また熱膨張により摺動面の
隙間が変化しても、常にほぼ一定量の油が摺動面へ供給
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るピストンと連接棒の連結構造を示
す正面断面図である。
【符号の説明】
4:燃焼室 5:ピストン冠部 5a:下面 6:環状
空洞 12:摺動体 12b:球面突部 14:貫通路
19:押え 23:スカート部 25:油ジエツト
31:受板 33:通路 34:連接棒

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン冠部に環状空洞により囲まれる下
    方突部を形成し、該下方突部の平坦な下面に貫通路を中
    心に有する摺動体を当接し、摺動体の下面に形成した球
    面突部を、連接棒の先端に形成した椀状の受板に当接
    し、受板の下面をピストンスカート部に支持した環状の
    押えに当接し、シリンダ本体に配設した油ジエツトから
    環状空洞へ油を導く通路を押えに設け、油ポンプから摺
    動体の貫通路へ油を導く通路をクランク軸と連接棒の内
    部に設けたことを特徴とする、ピストンと連接棒の連結
    構造。
JP4903991U 1991-05-30 1991-05-30 ピストンと連接棒の連結構造 Expired - Lifetime JP2522754Y2 (ja)

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JPH04133062U JPH04133062U (ja) 1992-12-10
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