JP2000283008A - 二サイクルエンジンの燃料噴射装置 - Google Patents
二サイクルエンジンの燃料噴射装置Info
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- JP2000283008A JP2000283008A JP11093411A JP9341199A JP2000283008A JP 2000283008 A JP2000283008 A JP 2000283008A JP 11093411 A JP11093411 A JP 11093411A JP 9341199 A JP9341199 A JP 9341199A JP 2000283008 A JP2000283008 A JP 2000283008A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】エンジンレスポンスを向上させると共に、吸気
と燃料の撹拌状態を良くして、燃焼効率を向上させ得る
二サイクルエンジンの燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 クランクホイール３を収容したクランク
室４には、クランクホイール３の外側の上部一側には吸
気孔５を突設して、燃料噴射弁１７は、吸気孔５の下面
内端にシリンダー１１の下端とクランクホイール１３の
外周の間に噴射方向をむけてネジ込んで取り付ける。
と燃料の撹拌状態を良くして、燃焼効率を向上させ得る
二サイクルエンジンの燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 クランクホイール３を収容したクランク
室４には、クランクホイール３の外側の上部一側には吸
気孔５を突設して、燃料噴射弁１７は、吸気孔５の下面
内端にシリンダー１１の下端とクランクホイール１３の
外周の間に噴射方向をむけてネジ込んで取り付ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、雪上車、水上バイ
ク、船外機などの二サイクルエンジンにおいて、運転者
のスロットル操作に対するエンジンのレスポンスをよく
するようにした二サイクルエンジンの燃料噴射装置に関
する。
ク、船外機などの二サイクルエンジンにおいて、運転者
のスロットル操作に対するエンジンのレスポンスをよく
するようにした二サイクルエンジンの燃料噴射装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】二サイクルエンジンは、クランク室内
で、ピストンの下降によって、吸気を一時圧縮し、一時
圧縮した吸気を、クランク室とシリンダーの下部を連結
した掃気孔を通してシリンダー下部に送る。この際に
は、ピストン上昇によって、シリンダー内で吸気を二次
圧縮して点火燃焼させて、シリンダー下部の排気孔から
排気を放出する。
で、ピストンの下降によって、吸気を一時圧縮し、一時
圧縮した吸気を、クランク室とシリンダーの下部を連結
した掃気孔を通してシリンダー下部に送る。この際に
は、ピストン上昇によって、シリンダー内で吸気を二次
圧縮して点火燃焼させて、シリンダー下部の排気孔から
排気を放出する。
【０００３】そして、前記エンジンには、前記の吸気
に、オイルポンプを用いて微量ずつの潤滑オイルを混入
すると共にスロットルバルブ開度による吸気量に合わせ
た燃料噴射量を燃料噴射弁によって混入して、吸気ガス
にするようにしたものがある。
に、オイルポンプを用いて微量ずつの潤滑オイルを混入
すると共にスロットルバルブ開度による吸気量に合わせ
た燃料噴射量を燃料噴射弁によって混入して、吸気ガス
にするようにしたものがある。
【０００４】例えば、図３に示すものは、エンジンの吸
気孔ＡにインテークパイプＢを介してスロットルボディ
ーＣを連結し、スロットルボディーＣの後部に燃料噴射
弁Ｄを取り付けている。スロットルボディーＣの中央部
にはバタフライタイプのスロットルバルブが設けてあっ
て、スロットルバルブの開閉により吸気量をコントロー
ルし、吸気量に見合った燃料量を燃料噴射弁Ｄから噴射
して、吸気に燃料を混合した吸気ガスをエンジンのクラ
ンク室Ｅ内に供給している。
気孔ＡにインテークパイプＢを介してスロットルボディ
ーＣを連結し、スロットルボディーＣの後部に燃料噴射
弁Ｄを取り付けている。スロットルボディーＣの中央部
にはバタフライタイプのスロットルバルブが設けてあっ
て、スロットルバルブの開閉により吸気量をコントロー
ルし、吸気量に見合った燃料量を燃料噴射弁Ｄから噴射
して、吸気に燃料を混合した吸気ガスをエンジンのクラ
ンク室Ｅ内に供給している。
【０００５】また、吸気孔ＡとインテークパイプＢとの
間には、Ｖ型にクランク室Ｅ側に突出させたリード弁が
取り付けられており、ピストンの上昇工程で、クランク
室内が負圧になるときにリード弁が開いて、クランク室
内に吸気ガスが吸入されるようになっている。
間には、Ｖ型にクランク室Ｅ側に突出させたリード弁が
取り付けられており、ピストンの上昇工程で、クランク
室内が負圧になるときにリード弁が開いて、クランク室
内に吸気ガスが吸入されるようになっている。
【０００６】また、特開平１０−１２２０８７号公報お
よび、特開平９−６８０６８号公報に示されたように、
エンジンの掃気孔に燃料噴射弁を取付け、掃気孔を流れ
る一時圧縮された吸気に燃料を混入するようにしたもの
もある。
よび、特開平９−６８０６８号公報に示されたように、
エンジンの掃気孔に燃料噴射弁を取付け、掃気孔を流れ
る一時圧縮された吸気に燃料を混入するようにしたもの
もある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スロッ
トルボディーＣに燃料噴射弁Ｄを取り付けたものは、燃
料噴射弁Ｄから噴射された燃料が、吸気孔Ａからクラン
ク室、掃気孔を経てシリンダー下側に流入して、二次圧
縮によってシリンダー上部の点火位置に達することにな
っているので、吸気ガスの流通経路が長くなり易く、エ
ンジンレスポンスが鈍くなる場合がある。
トルボディーＣに燃料噴射弁Ｄを取り付けたものは、燃
料噴射弁Ｄから噴射された燃料が、吸気孔Ａからクラン
ク室、掃気孔を経てシリンダー下側に流入して、二次圧
縮によってシリンダー上部の点火位置に達することにな
っているので、吸気ガスの流通経路が長くなり易く、エ
ンジンレスポンスが鈍くなる場合がある。
【０００８】また、普通、掃気孔は複数設けられるもの
であり、燃料噴射弁を掃気孔に取り付けたものは、吸気
に燃料が混入されながシリンダー内に入る。しかしなが
ら、前記複数の掃気孔のうちで燃料噴射弁が取り付けら
れない掃気孔を通った吸気は、シリンダー燃焼室内に入
って初めて燃料が混合されることになる。このため、吸
気と燃料が十分に撹拌されないうちに点火されて燃焼効
率を悪くする不都合がある。
であり、燃料噴射弁を掃気孔に取り付けたものは、吸気
に燃料が混入されながシリンダー内に入る。しかしなが
ら、前記複数の掃気孔のうちで燃料噴射弁が取り付けら
れない掃気孔を通った吸気は、シリンダー燃焼室内に入
って初めて燃料が混合されることになる。このため、吸
気と燃料が十分に撹拌されないうちに点火されて燃焼効
率を悪くする不都合がある。
【０００９】本発明は、前記の問題点を解消するためな
されたものであって、エンジンレスポンスを向上させる
と共に、吸気と燃料の撹拌状態を良くして、燃焼効率を
向上させ得る二サイクルエンジンの燃料噴射装置を提供
することを目的とする。
されたものであって、エンジンレスポンスを向上させる
と共に、吸気と燃料の撹拌状態を良くして、燃焼効率を
向上させ得る二サイクルエンジンの燃料噴射装置を提供
することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次の構成を有する。本発明は、クランク
ホイール外側を取り囲むクランク室の上部一側に突設さ
せて吸気孔を設けた二サイクルエンジンにおいて、前記
吸気孔の周壁部のリードバルブ下流側に、クランク室に
噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けたことを特徴とする
二サイクルエンジンの燃料噴射装置である。本発明は、
前記吸気孔の周壁部の下面内端に、シリンダーの下端部
とクランクホイール外周の間に燃料噴射方向を向けた燃
料噴射弁を設けたものとし得る。本発明は、前記吸気孔
の周壁部の上面内端にクランクホイールに燃料噴射方向
を向けて燃料噴射弁を設けたものとし得る。
達成するため、次の構成を有する。本発明は、クランク
ホイール外側を取り囲むクランク室の上部一側に突設さ
せて吸気孔を設けた二サイクルエンジンにおいて、前記
吸気孔の周壁部のリードバルブ下流側に、クランク室に
噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けたことを特徴とする
二サイクルエンジンの燃料噴射装置である。本発明は、
前記吸気孔の周壁部の下面内端に、シリンダーの下端部
とクランクホイール外周の間に燃料噴射方向を向けた燃
料噴射弁を設けたものとし得る。本発明は、前記吸気孔
の周壁部の上面内端にクランクホイールに燃料噴射方向
を向けて燃料噴射弁を設けたものとし得る。
【００１１】本発明によれば、燃料は燃料噴射弁がリー
ド弁の下流に設けられて、燃料がクランク室内に向けて
噴射されるので、スロットルボディーに燃料噴射弁を設
けたエンジンに比較して、シリンダーに達する経路が短
く、エンジンのレスポンスの良いものになる。そして、
掃気孔に燃料噴射弁を設けたものに比較して、吸気は、
クランク室内で一時圧縮されるときに、吸気と燃料が良
く撹拌できるので、燃焼効率が向上する。
ド弁の下流に設けられて、燃料がクランク室内に向けて
噴射されるので、スロットルボディーに燃料噴射弁を設
けたエンジンに比較して、シリンダーに達する経路が短
く、エンジンのレスポンスの良いものになる。そして、
掃気孔に燃料噴射弁を設けたものに比較して、吸気は、
クランク室内で一時圧縮されるときに、吸気と燃料が良
く撹拌できるので、燃焼効率が向上する。
【００１２】特に、シリンダーの下端部とクランクホイ
ール（クランクウェブとも称する）外周の間に燃料噴射
方向を向けた燃料噴射弁を設けたので、ピストンの裏面
によく燃料が当たって、燃料がピストンと熱交換するの
で、ピストンの冷却を助けると共に燃料温度を上昇させ
て燃料の気化を助長できる。
ール（クランクウェブとも称する）外周の間に燃料噴射
方向を向けた燃料噴射弁を設けたので、ピストンの裏面
によく燃料が当たって、燃料がピストンと熱交換するの
で、ピストンの冷却を助けると共に燃料温度を上昇させ
て燃料の気化を助長できる。
【００１３】また、前記吸気孔の周壁部の上面内端にク
ランクホイールに燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁を設
けたものは、噴射燃料が主としてクランクホイールの間
に入り、クランクホイールと当たる量も少なく、クラン
ク室の下部まで十分に燃料が入り、クランクホイールの
回転で撹拌を良好にし、気化しやすくできる。また、潤
滑油の混入した燃料をウェブに吹きかけるので、クラン
クシャフトの潤滑を十分でき、クランクピンベアリング
の冷却も行える。
ランクホイールに燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁を設
けたものは、噴射燃料が主としてクランクホイールの間
に入り、クランクホイールと当たる量も少なく、クラン
ク室の下部まで十分に燃料が入り、クランクホイールの
回転で撹拌を良好にし、気化しやすくできる。また、潤
滑油の混入した燃料をウェブに吹きかけるので、クラン
クシャフトの潤滑を十分でき、クランクピンベアリング
の冷却も行える。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。図１は、実施形態１にかかる
エンジンの説明図である。図１に示すように、クランク
ケース１は、上下に分割された半体同士を合せ面１Ａを
介して上下から合わせて締着固定する構造のものであ
り、クランク軸（クランクシャフト）２を回転自在に軸
支する。クランクホイール３を収容したクランク室４に
は、クランクホイール３の外側の上部一側には吸気孔５
を突設する。
施形態を詳細に説明する。図１は、実施形態１にかかる
エンジンの説明図である。図１に示すように、クランク
ケース１は、上下に分割された半体同士を合せ面１Ａを
介して上下から合わせて締着固定する構造のものであ
り、クランク軸（クランクシャフト）２を回転自在に軸
支する。クランクホイール３を収容したクランク室４に
は、クランクホイール３の外側の上部一側には吸気孔５
を突設する。
【００１５】吸気孔５の上流側先端には、内側にＶ字形
状に突設するリード弁６を挟んで、インテークパイプ７
の一端を連結している。インテークパイプ７の中央部に
は、内側にバタフライタイプの回転するスロットル弁８
を設けたスロットルボディー９を連結する。また、イン
テークパイプ７には、スロットル弁８の下流部にオイル
ポンプによって潤滑オイルを微量ずつ注入するオイルノ
ズル１０が突出して配置している。
状に突設するリード弁６を挟んで、インテークパイプ７
の一端を連結している。インテークパイプ７の中央部に
は、内側にバタフライタイプの回転するスロットル弁８
を設けたスロットルボディー９を連結する。また、イン
テークパイプ７には、スロットル弁８の下流部にオイル
ポンプによって潤滑オイルを微量ずつ注入するオイルノ
ズル１０が突出して配置している。
【００１６】クランク室４の上側には、シリンダー１１
の下端を嵌め合わせて締着する。シリンダー１１には、
複数の掃気孔１２をシリンダーの内側とクランク室内を
連通させるように形成しており、吸気孔５の反対側には
排気孔１３の開口が形成されている。また、シリンダー
１１内には、ピストン１４を所定ストローク摺動して往
復動できるように挿入し、シリンダー１１の上面には、
ドーム状の燃焼室１１Ａを形成したシリンダーヘッド１
５を重ねて締着し、中央のネジ孔１６に点火栓（スパー
クプラグ）を締め付けて固定している。燃料噴射弁１７
は、吸気孔５の周壁部の下面内端にシリンダー１１の下
端とクランクホイール３の外周の間に噴射方向を向けて
取り付ける。ピストン１４とクランクホイール３はコン
ロッド１８で連結されてクランク運動するようになって
おり、このコンロッド１８の小端部１８ａと大端部１８
ｂはピストンピン１４ａとクランクピン２ａの間にニー
ドルベアリングなどからなるベアリング１９が介装され
て抵抗なく作動できるようになっている。そして、コン
ロッド１８の大端部１８ｂの上下にはベアリング１９お
よびクランクピン２ａに潤滑油（および燃料）を流すた
めの切り欠き（スリット、溝など）２０が形成されてい
る。また、図示しないが、コンロッド１８には、下半分
には、潤滑用の溝が形成されている。前記燃料噴射弁１
７の燃料噴射方向は、上記のようにシリンダー１１の下
端とクランクホイール３の外周の間であるので、潤滑油
の混合された燃料はコンロッド１８の下半分と、クラン
クホイール３の外周部に噴射のたびに当たり、前記潤滑
用の切り欠き２０からベアリング１９とクランクピン２
ａに流れて十分かつ常時に潤滑かつ冷却がされるように
している。なお、コンロッド１８の小端部１８ａにも潤
滑用の切り欠き２０が形成され、クランク室内に噴射さ
れて霧状になっている混合燃料がベアリングおよびクラ
ンクピンに良好に流れて十分潤滑できるようにしてい
る。
の下端を嵌め合わせて締着する。シリンダー１１には、
複数の掃気孔１２をシリンダーの内側とクランク室内を
連通させるように形成しており、吸気孔５の反対側には
排気孔１３の開口が形成されている。また、シリンダー
１１内には、ピストン１４を所定ストローク摺動して往
復動できるように挿入し、シリンダー１１の上面には、
ドーム状の燃焼室１１Ａを形成したシリンダーヘッド１
５を重ねて締着し、中央のネジ孔１６に点火栓（スパー
クプラグ）を締め付けて固定している。燃料噴射弁１７
は、吸気孔５の周壁部の下面内端にシリンダー１１の下
端とクランクホイール３の外周の間に噴射方向を向けて
取り付ける。ピストン１４とクランクホイール３はコン
ロッド１８で連結されてクランク運動するようになって
おり、このコンロッド１８の小端部１８ａと大端部１８
ｂはピストンピン１４ａとクランクピン２ａの間にニー
ドルベアリングなどからなるベアリング１９が介装され
て抵抗なく作動できるようになっている。そして、コン
ロッド１８の大端部１８ｂの上下にはベアリング１９お
よびクランクピン２ａに潤滑油（および燃料）を流すた
めの切り欠き（スリット、溝など）２０が形成されてい
る。また、図示しないが、コンロッド１８には、下半分
には、潤滑用の溝が形成されている。前記燃料噴射弁１
７の燃料噴射方向は、上記のようにシリンダー１１の下
端とクランクホイール３の外周の間であるので、潤滑油
の混合された燃料はコンロッド１８の下半分と、クラン
クホイール３の外周部に噴射のたびに当たり、前記潤滑
用の切り欠き２０からベアリング１９とクランクピン２
ａに流れて十分かつ常時に潤滑かつ冷却がされるように
している。なお、コンロッド１８の小端部１８ａにも潤
滑用の切り欠き２０が形成され、クランク室内に噴射さ
れて霧状になっている混合燃料がベアリングおよびクラ
ンクピンに良好に流れて十分潤滑できるようにしてい
る。
【００１７】図２は、実施形態２にかかる二サイクルエ
ンジンの説明図であり、吸気孔５の周壁部の上面内端に
クランクホイール３に燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁
１７を取り付けたものである。その他は、図１に示した
エンジンと同様であり、同一の符号を付して、その説明
を略する。
ンジンの説明図であり、吸気孔５の周壁部の上面内端に
クランクホイール３に燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁
１７を取り付けたものである。その他は、図１に示した
エンジンと同様であり、同一の符号を付して、その説明
を略する。
【００１８】上記の実施形態のエンジンにおいては、ス
ロットル弁８で流量を規制された吸気は、ピストン１４
が上昇工程で、クランク室４内が負圧になるときに、リ
ード弁６が開いて、クランク室４内に吸入される。その
際、吸気には、オイルノズル１０から微量の潤滑オイル
が混入され、燃料噴射弁１７から燃料が噴射されて混入
する。そして、ピストン１４が下降するのに伴って、前
記燃料と潤滑オイルの混入した吸気は一次圧縮されなが
ら撹拌して吸気ガス２となる。その後、ピストン１４が
下死点近くになると、まず、排気孔１３が開いて燃焼し
た後のガスが放出され、次いで、掃気孔１２が開いて燃
焼後のガスを排気孔１３に追い出しながらクランク室４
内の吸気ガスがシリンダー１１内に流入する。ピストン
１４が上昇工程に移ると、掃気孔１２と排気孔１３が閉
じ、さらにピストン１４の上昇に伴って吸気ガスは二次
圧縮されて、点火されて燃焼する。
ロットル弁８で流量を規制された吸気は、ピストン１４
が上昇工程で、クランク室４内が負圧になるときに、リ
ード弁６が開いて、クランク室４内に吸入される。その
際、吸気には、オイルノズル１０から微量の潤滑オイル
が混入され、燃料噴射弁１７から燃料が噴射されて混入
する。そして、ピストン１４が下降するのに伴って、前
記燃料と潤滑オイルの混入した吸気は一次圧縮されなが
ら撹拌して吸気ガス２となる。その後、ピストン１４が
下死点近くになると、まず、排気孔１３が開いて燃焼し
た後のガスが放出され、次いで、掃気孔１２が開いて燃
焼後のガスを排気孔１３に追い出しながらクランク室４
内の吸気ガスがシリンダー１１内に流入する。ピストン
１４が上昇工程に移ると、掃気孔１２と排気孔１３が閉
じ、さらにピストン１４の上昇に伴って吸気ガスは二次
圧縮されて、点火されて燃焼する。
【００１９】前記エンジンにおいては、燃料は燃料噴射
弁１７がリード弁６の下流に設けられて、燃料がクラン
ク室４内に向けて噴射されるので、スロットルボディー
に燃料噴射弁を設けたエンジンに比較して、燃料がシリ
ンダー１１に達する経路が短く、エンジンのレスポンス
の良いものになる。そして、掃気孔に燃料噴射弁を設け
たものに比較して、吸気は、クランク室４内で一時圧縮
されるときに、吸気と燃料が良く撹拌できるので、燃焼
効率が向上する。
弁１７がリード弁６の下流に設けられて、燃料がクラン
ク室４内に向けて噴射されるので、スロットルボディー
に燃料噴射弁を設けたエンジンに比較して、燃料がシリ
ンダー１１に達する経路が短く、エンジンのレスポンス
の良いものになる。そして、掃気孔に燃料噴射弁を設け
たものに比較して、吸気は、クランク室４内で一時圧縮
されるときに、吸気と燃料が良く撹拌できるので、燃焼
効率が向上する。
【００２０】特に、実施形態１では、シリンダー１１の
下端部とクランクホイール（クランクウェブとも称す
る）３外周の間に燃料噴射方向を向けた燃料噴射弁１７
を設けたので、ピストン１４の裏面によく燃料が当たっ
て、燃料がピストン１４と熱交換するので、ピストン１
４の冷却を助けると共に燃料温度を上昇させて燃料の気
化を助長できる。また、コンロッドの小端部１８ａと大
端部１８ｂとにも十分に燃料がかかり、冷却および潤滑
を十分できる。
下端部とクランクホイール（クランクウェブとも称す
る）３外周の間に燃料噴射方向を向けた燃料噴射弁１７
を設けたので、ピストン１４の裏面によく燃料が当たっ
て、燃料がピストン１４と熱交換するので、ピストン１
４の冷却を助けると共に燃料温度を上昇させて燃料の気
化を助長できる。また、コンロッドの小端部１８ａと大
端部１８ｂとにも十分に燃料がかかり、冷却および潤滑
を十分できる。
【００２１】また、実施形態２のように、前記吸気孔１
２の周壁部の上面内端にクランクホイール３に燃料噴射
方向を向けて燃料噴射弁１７を設けたものは、噴射燃料
が主としてクランクホイールの間に入り、クランクホイ
ール３と当たる量も少なく、クランク室の下部まで十分
に燃料が入り、クランクホイール３の回転で撹拌を良好
にし、気化しやすくできる。また、潤滑油の混入した燃
料をウェブに吹きかけるので、クランクホイール３およ
びクランクシャフト２の冷却を十分でき、クランクピン
ベアリングの冷却も十分できる。
２の周壁部の上面内端にクランクホイール３に燃料噴射
方向を向けて燃料噴射弁１７を設けたものは、噴射燃料
が主としてクランクホイールの間に入り、クランクホイ
ール３と当たる量も少なく、クランク室の下部まで十分
に燃料が入り、クランクホイール３の回転で撹拌を良好
にし、気化しやすくできる。また、潤滑油の混入した燃
料をウェブに吹きかけるので、クランクホイール３およ
びクランクシャフト２の冷却を十分でき、クランクピン
ベアリングの冷却も十分できる。
【００２２】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、燃
料は燃料噴射弁がリード弁の下流に設けられて、燃料が
クランク室内に向けて噴射されるので、スロットルボデ
ィーに燃料噴射弁を設けたエンジンに比較して、シリン
ダーに達する経路が短く、エンジンのレスポンスの良い
ものになる。そして、掃気孔に燃料噴射弁を設けたもの
に比較して、吸気は、クランク室内で一時圧縮されると
きに、吸気と燃料が良く撹拌できるので、燃焼効率が向
上する。特に、シリンダーの下端部とクランクホイール
の外周の間に燃料噴射方向を向けた燃料噴射弁を設けた
ので、ピストンの裏面によく燃料が当たって、燃料がピ
ストンと熱交換するので、ピストンの冷却を助けると共
に燃料温度を上昇させて燃料の気化を助長できる。ま
た、前記吸気孔の周壁部の上面内端にクランクホイール
に燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けたものは、噴
射燃料が主としてクランクホイールの間に入り、クラン
クホイールと当たる量も少なく、クランク室の下部まで
十分に燃料が入り、クランクホイールの回転で撹拌を良
好にし、気化しやすくできる。また、潤滑油の混入した
燃料をウェブに吹きかけるので、クランクシャフトの潤
滑を十分できる。
料は燃料噴射弁がリード弁の下流に設けられて、燃料が
クランク室内に向けて噴射されるので、スロットルボデ
ィーに燃料噴射弁を設けたエンジンに比較して、シリン
ダーに達する経路が短く、エンジンのレスポンスの良い
ものになる。そして、掃気孔に燃料噴射弁を設けたもの
に比較して、吸気は、クランク室内で一時圧縮されると
きに、吸気と燃料が良く撹拌できるので、燃焼効率が向
上する。特に、シリンダーの下端部とクランクホイール
の外周の間に燃料噴射方向を向けた燃料噴射弁を設けた
ので、ピストンの裏面によく燃料が当たって、燃料がピ
ストンと熱交換するので、ピストンの冷却を助けると共
に燃料温度を上昇させて燃料の気化を助長できる。ま
た、前記吸気孔の周壁部の上面内端にクランクホイール
に燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けたものは、噴
射燃料が主としてクランクホイールの間に入り、クラン
クホイールと当たる量も少なく、クランク室の下部まで
十分に燃料が入り、クランクホイールの回転で撹拌を良
好にし、気化しやすくできる。また、潤滑油の混入した
燃料をウェブに吹きかけるので、クランクシャフトの潤
滑を十分できる。
【図１】本発明の実施形態１に係る二サイクルエンジン
の燃料噴射装置の説明図である。
の燃料噴射装置の説明図である。
【図２】実施形態２に係る二サイクルエンジンの燃料噴
射装置の説明図である。
射装置の説明図である。
【図３】従来のエンジンの説明図である。
１ クランクケース ２ クランク軸 ３ クランクホイール ４ 吸気孔 ５ リード弁 １１ シリンダー １２ 掃気孔 １４ ピストン １５ シリンダーヘッド １７ 燃料噴射弁
Claims (3)
- 【請求項１】 クランクホイール外側を取り囲むクラン
ク室の上部一側に突設させて吸気孔を設けた二サイクル
エンジンにおいて、 前記吸気孔の周壁部のリードバルブ下流側に、クランク
室に噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けたことを特徴と
する二サイクルエンジンの燃料噴射装置。 - 【請求項２】 前記吸気孔の周壁部の下面内端に、シリ
ンダーの下端部とクランクホイール外周の間に燃料噴射
方向を向けた燃料噴射弁を設けたことを特徴とする請求
項１に記載の二サイクルエンジンの燃料噴射装置。 - 【請求項３】 前記吸気孔の周壁部の上面内端にクラン
クホイールに燃料噴射方向を向けて燃料噴射弁を設けた
ことを特徴とする請求項１に記載の二サイクルエンジン
の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11093411A JP2000283008A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 二サイクルエンジンの燃料噴射装置 |
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| JP11093411A JP2000283008A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 二サイクルエンジンの燃料噴射装置 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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|---|---|
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Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2016094839A (ja) * | 2014-11-12 | 2016-05-26 | 本田技研工業株式会社 | ユニフロー２ストロークエンジン |
| WO2021177010A1 (ja) * | 2020-03-02 | 2021-09-10 | 株式会社やまびこ | ２サイクル内燃エンジン及びエンジン作業機 |
| US11149676B2 (en) | 2017-02-13 | 2021-10-19 | Ktm Ag | Two-stroke internal combustion engine |
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-
1999
- 1999-03-31 JP JP11093411A patent/JP2000283008A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| WO2006007614A1 (de) * | 2004-07-21 | 2006-01-26 | Roland Kirchberger | Zweitakt-verbrennungsmotor |
| AT501986A1 (de) * | 2004-07-21 | 2006-12-15 | Kirchberger Roland Dipl Ing Dr | Zweitakt-verbrennungsmotor |
| US7574985B2 (en) | 2004-07-21 | 2009-08-18 | Roland Kirchberger | Two-stroke internal combustion engine |
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| US11795871B2 (en) | 2020-03-02 | 2023-10-24 | Yamabiko Corporation | Two-stroke internal combustion engine and engine working machine |
| WO2023176435A1 (ja) * | 2022-03-18 | 2023-09-21 | 株式会社丸山製作所 | ２サイクルエンジン |
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