JP2006328994A - 2サイクル内燃エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 内部冷却式ピストンを使った方式の2サイクル内燃エンジンにおける掃気ガスの吹き抜けを低減する。
【解決手段】 内部冷却式ピストン2は、仕切り壁18によってピストン内掃気通路19が形成され、各ピストン内掃気通路19の下端入口20は下方に向けて開放されており、ピストン内掃気通路19の下端入口20はピストンピンボス部16によって開口面積が絞り込まれている。ピストン2の動作に伴って開閉されるシリンダ内掃気通路14には、狭い下端入口20からピストン内掃気通路19を通じて混合気が供給され、これによりシリンダ内掃気通路14から燃焼室10に吐出される新気の流速が高められ、掃気効率が向上される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、2サイクル内燃エンジンに関し、より詳しくは携帯型作業機に適用される比較的小排気量のエンジンに関する。
小型2サイクル内燃エンジンは、吸気、圧縮、膨張、排気の全ての行程がピストンバルブ方式により制御され、排気行程では、燃料と潤滑油とを含む混合気を使った掃気が行われる。すなわち、新気としての混合気は先ずクランク室内に導入され、このクランク室内の新気はピストンの下降動作(膨張行程)によって圧縮され、次いで、排気行程が行われるときにクランク室内で圧縮された新気を燃焼室に導入しながら掃気が行われる。
掃気のやり方として、シリンダ内壁に形成された掃気通路を通じてクランク室内の新気を燃焼室に直接導入させる方法と、特許文献1、2に見られるように、ピストン周面に形成した開口を経由させる方法とが知られており、この開口を備えたピストンは「内部冷却式ピストン」と呼ばれている。
ところで、世界的な関心事である環境問題により、自動車やオートバイなどの排気ガスに限らず、背負い式の農薬散布機やチェーンソーなどに用いられる小排気量の2サイクル内燃エンジンが排出する排気ガスにも規制が加えられるようになっている。この問題に関連して、特許文献3は、排気行程で掃気作用に用いられた混合気の一部が燃焼に供せられることなく燃焼室から外部へ排出されてしまう、いわゆる、吹き抜け現象を低減することのできる2サイクル内燃エンジンを提案している。具体的には、特許文献3は、シリンダ内壁に形成された掃気通路の入口を絞る、つまり、クランク室と燃焼室との間を連通する掃気通路がクランク室に臨む入口の開口面積を、掃気通路の通路断面積よりも小さくすることを提案している。
実開昭57−33232号公報 特開昭60−1359号公報 特開2002−227652号公報
本発明の目的は、内部冷却式ピストンを使った方式の2サイクル内燃エンジンを前提として、掃気ガスの吹き抜けを低減することのできる2サイクル内燃エンジンを提供することにある。
かかる技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
シリンダ内掃気通路を備えたシリンダに嵌装されたピストンの周面にピストン開口を備え、クランク室に導入した混合気を前記ピストンの下降動作で圧縮した後に、前記圧縮した混合気を前記ピストン開口から前記シリンダ内掃気通路を通じて燃焼室に供給することにより、該燃焼室内の排気ガスを排気ポートに押し出して前記燃焼室を掃気する2サイクル内燃エンジンであって、
前記ピストン開口の開口面積が前記シリンダ内掃気通路の通路断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする2サイクル内燃エンジンを提供することにより達成される。
従来の内部冷却式ピストンを用いたエンジンでは、ピストンの周面に形成されたピストン開口からシリンダ内掃気通路を通じて混合気が燃焼室に供給され、これにより掃気が行われるが、本発明の第1の観点によれば、前記ピストン開口の開口面積を前記シリンダ内掃気通路の通路断面積よりも小さく設定することにより、前記シリンダ内掃気通路から前記燃焼室に吐出される新気の速度を高めることができ、これにより燃焼室内の排気ガスの掃気を効率的に実行させることができる。
また、本発明の第2の観点によれば、
シリンダ内掃気通路を備えたシリンダに嵌装されたピストンの周面にピストン開口を備え、クランク室に導入した混合気を前記ピストンの下降動作で圧縮した後に、前記圧縮した混合気を前記ピストン開口から前記シリンダ内掃気通路を通じて燃焼室に供給することにより、該燃焼室内の排気ガスを排気ポートに押し出して前記燃焼室を掃気する2サイクル内燃エンジンであって、
前記ピストンの内部に設けた仕切り壁により前記ピストン開口に通じるピストン内掃気通路が形成され、該ピストン内掃気通路が前記クランク室に連通していることを特徴とする2サイクル内燃エンジンを提供することにより達成される。
すなわち、従来の内部冷却式ピストンエンジンでは、ピストンの内空部の全領域がピストン内掃気通路として利用され、このピストン内掃気通路から前記ピストン開口、前記シリンダ内掃気通路を通じて燃焼室に混合気を供給して掃気を行うようになっていたが、本発明にあっては、前記ピストン内掃気通路の実効的な通路断面積が狭められ、この狭められたピストン内掃気通路を経由して前記クランク室内の混合気が前記燃焼室に供給され、これにより掃気が行われる。したがって、前記狭められたピストン内掃気通路を通過させることで、前記シリンダ内掃気通路から前記燃焼室へ吐出される新気の速度を高めることができ、これにより、燃焼室内の排気ガスの掃気を効率的に実行させることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記クランク室内の混合気が前記ピストン内掃気通路に流入する入口が狭められており、これにより、前記クランク室から前記ピストン内掃気通路に流入する過程で、混合気に含まれる燃料と空気との混合を促進して燃焼効率を向上させることができ、また、混合気が潤滑油を含む場合には、潤滑油の分離を促進することができるため、過剰な潤滑油が前記燃焼室に供給されることに伴う排気ガスの汚染を防止することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、また、前記シリンダ内掃気通路から前記燃焼室に吐出される混合気が前記排気ポートから離れる方向に差し向けられる。これにより、シュニューレ(反転式)掃気を実行させて掃気効率を高めつつ、「掃気ガスの吹き抜け」を抑制することができる。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図1は、実施例の2サイクル内燃エンジンをクランクシャフトを横断する面で断面した縦断面図であり、これに関連して、図2は、クランクシャフトに沿って断面した縦断面図である。図示のエンジン1は、単気筒空冷2サイクルガソリンエンジンであり、ピストン2を嵌挿されたシリンダ3を有し、該シリンダ3の下端にクランクケース4が連結されて、該クランクケース4によってクランクシャフト5を収容するクランク室6が形成されている。前記ピストン2の往復上下動作は、コンロッド7を介して連結された前記クランクシャフト5によって、回転運動に変換される。
前記ピストン2の上方に画成される燃焼室10は、その頂部10aが半球状のスキッシュドーム形状を備え、該頂部10aに臨んでねじ穴11に螺入されて点火プラグ(図示せず)が配設されている。前記シリンダ3には、前記クランクシャフト5の軸線方向と直交する方向に互いに対向して上下段違いに配置された吸気ポート12、排気ポート13が形成されている。また、前記シリンダ3には、前記クランクシャフト5の軸線方向に互いに対向して配置された左右一対の内壁無しのシリンダ内掃気通路14、14(図1及び3では、作図上の理由から、他方の掃気ポートは図面に現れていない)が形成されている。
図3は、前記ピストン2が下死点に位置した状態を示す、図1に対応する図であるが、この図3から理解できるように、前記排気ポート13は、前記ピストン2が下死点に位置した状態では全開状態になる。前記排気ポート13は、その上端縁13aが前記シリンダ内掃気通路14の上端縁14aよりも若干上方に位置しており(図3のΔH)、前記ピストン2が下降動作して排気が始まった若干後に、前記シリンダ内掃気通路14から、前記クランク室6内の前記ピストン2の下降動作により圧縮された混合気Mが、前記燃焼室10に導入されるように設計されている。前記シリンダ内掃気通路14の上端縁14aは、水平方向から上向きに傾斜した傾斜ラインで構成され、これにより、前記ピストン2が下降動作して前記シリンダ内掃気通路14を開いた初期段階では、前記ピストン2の頂面2aによって規定される前記シリンダ内掃気通路14の実質的な開口面積が徐々に拡大するように設計されている。
前記2サイクル内燃エンジン1は、従来と同様に、前記吸気ポート12を通じて潤滑油を含む混合気(新気)Mが前記クランク室6に導入され、該クランク室6に導入された新気Mは、膨張行程の前記ピストン2の下降動作によって圧縮される。そして、前記ピストン2が更に下降すると、先ず前記排気ポート13が開かれて排気行程が開始され、次いで、前記クランク室6内で圧縮された前記新気Mが、前記シリンダ内掃気通路14を通じて前記燃焼室10に導入され、これにより前記燃焼室10内の掃気が行われる。前記ピストン2は内部冷却式ピストンであり、該内部冷却式ピストン2を介して前記クランク室6内の新気Mが前記シリンダ内掃気通路14に供給される。
前記内部冷却式ピストン2はアルミニウム合金製であり、図4に示すように、前記燃焼室10を画成する頂面2aと、該頂面2aから垂下する円筒状の周面2bと、を有し、該周面2bには、その上端部にピストンリング溝2cが形成され、また、前記周面2bの高さ方向中間部分に、ピストンピン孔2dが形成されている。前記ピストン2は、このピストンピン孔2dに挿通されるピストンピン2eを介して前記コンロッド7の上端部に連結される。
前記内部冷却式ピストン2は、従来と同様に、前記ピストンピン孔2dを取り囲んで前記周面2bに形成された矩形の開口15を有し、該開口15を通じて前記クランク室6内の新気Mが前記シリンダ内掃気通路14に供給される。すなわち、前記内部冷却式ピストン2の前記周面2bには、従来と同様に前記開口15を有し、このピストン開口15が前記シリンダ内掃気通路14に対向すると、前記ピストン開口15を通じて、前記クランク室6内の新気Mが、前記シリンダ内掃気通路14に供給される。
図5は、前記内部冷却式ピストン2の側面図、図6は、底面図、図7は、図5のVII−VII線に沿った断面図である。図5〜図7に示す如く、前記ピストン2の内部には、前記コンロッド7の上端部を受け入れる空間17(図6)を挟んで配置された平板状の一対の仕切り壁18、18を有し、該仕切り壁18の上端及び幅方向両側部は、前記ピストン2の内壁に一体に連結されている。また、前記仕切り壁18は、前記ピストンピン孔2dを構成する一対のピストンピンボス部16、16の内端に連結されている。図2から分かるように、前記仕切り壁18の幅方向中央部分の下端は、前記ピストンピンボス部16の下端と実質的に同じ高さ位置に設定されている。図6、図7から最も良く理解できるように、前記内部冷却式ピストン2は、その内部に、該ピストン2の天井壁から下方に向けて該ピストン2の軸線に沿って延びる二つの仕切り壁18、18及び前記ピストン開口15の左右内壁部15a、15bの各々によって、ピストン内掃気通路19、19が形成され、該各ピストン内掃気通路19の下端入口20、20は、下方に向けて開放されている。
上記の構成により、図8に模式的に示すように、排気行程の前記ピストン2の下降動作により、該ピストン2が頂面2aが前記シリンダ内掃気通路14の上端縁14aよりも下方に位置すると、前記シリンダ内掃気通路14が前記燃焼室10に連通され、これにより、前記クランク室6内の新気Mが、前記ピストン内掃気通路19、前記ピストン開口15、前記シリンダ内掃気通路14を通って、前記燃焼室10に吐出される。前記シリンダ内掃気通路14は、該シリンダ内掃気通路14から吐出される新気Mが略水平に前記吸気ポート12側に指向されるのが好ましい。これによれば、前記各シリンダ内掃気通路14から吐出された新気Mにより、シュニューレー(反転)掃気を行うことができる。すなわち、前記各シリンダ内掃気通路14から吐出された新気Mが、前記排気ポート13から離れた反対側のシリンダ壁面と衝突して流れ方向が反転し、この反転した新気Mの流れを使って、前記燃焼室10内の排気ガスEを効果的に前記排気ポート13に向けて押し出す、つまり前記燃焼室10の排気ガスEを効果的に掃気することができる。
ここに、前記内部冷却式ピストン2の前記ピストン開口15には、前記ピストン2の内部空間を仕切る前記仕切り壁18、前記左右内壁部15a、15b、前記下端入口20、20、及び前記ピストンピンボス部16によって、前記シリンダ内掃気通路14の通路断面積より狭められた前記ピストン内掃気通路19を通った新気Mが通過するため、該ピストン内掃気通路19を通る新気Mの燃料と空気との混合を促進しつつ流速を高めることができ、この流速を高めた新気Mが前記ピストン開口15を通じて前記シリンダ内掃気通路14から前記燃焼室10に吐出されるため、上述したシュニューレ掃気の効率を高めることができ、これにより、前記燃焼室10に流入した新気Mが燃焼に供されることなく排気ガスEと一緒に外部に排出される、いわゆる「掃気ガスの吹き抜け」を効果的に抑えることができる。
また、前記仕切り壁18によって区画された前記ピストン内掃気通路19には、前記ピストンピンボス部16が存在しているため、熱溜まりとなる該ピストンピンボス部16を、前記ピストン内掃気通路19を通過する新気Mによって効果的に冷却することができると共に、新気Mに含まれる燃料成分の気化を促進して燃焼効率を向上させることができる。更に、前記一対の仕切り壁18、18間の前記コンロッド収容空間17内に入り込んだ新気Mは、該コンロッド収容空間17に滞留して、新気Mに含まれる潤滑油によって前記コンロッド7との間の潤滑を促進すると共に、滞留する間に新気Mから潤滑油が適度に分離して、前記ピストン内掃気通路19に過剰に入ることなく前記クランク室6に還流されることから、混合気Mに含まれる潤滑油の含有量を低下させても十分な潤滑性能を維持することができると共に、過剰な潤滑油が前記燃焼室10に供給されることに伴う排気ガスEの汚染度の悪化を防止することができる。
特に、実施例では、前記仕切り壁18及び前記左右内壁部15a、15bによって仕切られた前記ピストン内掃気通路19が前記入口20と前記ボス部によって狭められているため、前記ピストン内掃気通路19を通過する新気Mの流速を一層高めて、上述した「掃気ガスの吹き抜け」を一層低減することができると共に、前記ピストン内掃気通路19に入る前に潤滑油の分離を促進することができるため、混合気の潤滑油含有量を一層低下させたとしても、十分な潤滑性能を維持することができると共に、潤滑油による排気ガスの汚染を一層低減することができる。
また、前記2サイクル内燃エンジン1を、例えば、チェーンソーに搭載した場合に、アイドル運転中にチェーンソーを斜め上に向けるなど前記エンジン1の姿勢が急激に大きく変化したとしても、前記クランク室6内に液状のまま滞留している新気が、前記ピストン内掃気通路19に一気に流入することを抑えることができるため、前記エンジン1が不測に停止するなどの不具合の発生を防止することができる。
また、前記2サイクル内燃エンジン1に採用した前記内部冷却式ピストン2は、該ピストン2の軸線に沿って延びる前記仕切り壁18によって前記ピストン開口15に通じる前記ピストン内掃気通路19が形成されているため、この仕切り壁18を備えた前記ピストン2を、従来の前記仕切り壁18無しのピストンと実質的に同じ工程で鋳造することができるので、従来と同様のコストで製造することができる。
排気量34ccの前記実施例エンジン1を実際に作り、該エンジンと、従来例として、前記仕切り壁18及び前記ピストン開口15無しのピストンを備えた同排気量の2サイクル内燃エンジンと、を対比実験した結果、従来と実質的に同じ又はそれ以上を出力を得ることができることを確認できたが、それだけでなく、図9に示すトータルHC及び図10に示す燃料消費量の双方とも、従来よりも優れた結果を得ることができた。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、従来例として前述した特許文献3に記載の2サイクル内燃エンジンのように、各シリンダ内掃気通路が2つの分割通路で構成されているエンジン(いわゆる4流掃気)に対しても、本発明を同様に適用することができる。また、前記内部空冷式ピストン1では、前記ピストン内掃気通路19を下方に向けて開放した形式を採用したが、前記仕切り壁18及び前記左右内壁部15a、15bによって形成された前記ピストン内掃気通路19の下端開口つまり前記ピストン内掃気通路19の入口20を塞ぐ又は該入口20を狭めると共に、前記仕切り壁18にも比較的小さな開口を単数又は複数設けることにより、前記クランク室6と前記ピストン内掃気通路19とを連通させるようにしてもよい。
上述した前記ピストン2の内部に設けた仕切り壁18によって前記ピストン内掃気通路19を形成する、また、これに加えて前記ピストン内掃気通路19の入口20を絞り込むなどにより、前記シリンダ内掃気通路14から前記燃焼室10に吐出される混合気Mの流速を高める、或いは、前記ピストン2の周面15bに開口する前記ピストン開口15の開口面積を絞り込むことにより、前記シリンダ内掃気通路14から前記燃焼室10に吐出される混合気の流速を高めたときに、前記燃焼室10に充填すべき混合気Mの量が不足するようであれば、前記シリンダ内掃気通路14の他に、前記クランク室6と前記燃焼室10とを直接的に連通させる通路断面積の小さいサブ掃気通路を付加的に設けてもよく、この場合には、該付加的なサブ掃気通路を、前記シリンダ内掃気通路14と同期して開閉させるのが好ましい。
本発明一実施例の2サイクル内燃エンジンを図示するものであり、クランクシャフトを横断する方向に切断した縦断面図である。 図1と同様に、実施例の2サイクル内燃エンジンを図示するものであり、クランクシャフトの軸線方向に切断した縦断面図である。 ピストンが下死点に到達した状態を示す、図1に対応した断面図である。 実施例の2サイクル内燃エンジンに採用した内部冷却式ピストンの斜視図である。 図4の内部冷却式ピストンの側面図である。 図4の内部冷却式ピストンの底面図である。 図5の矢印VII-VII線で切断した断面図である。 本発明による掃気の過程を説明するための図である。 実施例で採用した内部冷却式ピストンを備えた2サイクル内燃エンジンと従来例とを比較実験したTHCに関するデータを示す図である。 実施例で採用した内部冷却式ピストンを備えた2サイクル内燃エンジンと従来例とを比較実験した、燃料消費率に関するデータを示す図である。
符号の説明
1 2サイクル内燃エンジン
2 内部冷却式ピストン
2b 周面
3 シリンダ
6 クランク室
10 燃焼室
12 吸気ポート
13 排気ポート
14 シリンダ内掃気通路
15 ピストン開口
16 ボス部
18 仕切り壁
19 ピストン内掃気通路
20 ピストン内掃気通路の入口
M 混合気
E 排気ガス

Claims (7)

  1. シリンダ内掃気通路(14、14)を備えたシリンダ(3)に嵌装されたピストン(2)の周面(2b)にピストン開口(15、15)を備え、クランク室(6)に導入した混合気(M)を前記ピストン(2)の下降動作で圧縮した後に、前記圧縮した混合気(M)を前記ピストン開口(15、15)から前記シリンダ内掃気通路(14、14)を通じて燃焼室(10)に供給することにより、該燃焼室(10)内の排気ガス(E)を排気ポート(13)に押し出して前記燃焼室(10)を掃気する2サイクル内燃エンジン(1)であって、
    前記ピストン開口(15、15)の開口面積が前記シリンダ内掃気通路(14、14)の通路断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする2サイクル内燃エンジン。
  2. シリンダ内掃気通路(14、14)を備えたシリンダ(3)に嵌装されたピストン(2)の周面(2b)にピストン開口(15、15)を備え、クランク室(6)に導入した混合気(M)を前記ピストン(2)の下降動作で圧縮した後に、前期圧縮した混合気(M)を前記ピストン開口(15、15)から前記シリンダ内掃気通路(14、14)を通じて燃焼室(10)に供給することにより、該燃焼室(10)内の排気ガス(E)を排気ポート(13)に押し出して前記燃焼室(10)を掃気する2サイクル内燃エンジン(1)であって、
    前記ピストン(2)の内部に設けた仕切り壁(18、18)により前記ピストン開口(15、15)に通じるピストン内掃気通路(19、19)が形成され、該ピストン内掃気通路(19、19)が前記クランク室(6)に連通していることを特徴とする2サイクル内燃エンジン。
  3. 前記クランク室(6)内の混合気(M)が前記ピストン内掃気通路(19、19)に流入する入口(20、20、20、20)が狭められている、請求項2に記載の2サイクル内燃エンジン。
  4. 前記シリンダ内掃気通路(14、14)から前記燃焼室(10)に吐出される混合気(M)が前記排気ポート(13)から離れる方向に差し向けられる、請求項2又は3に記載の2サイクル内燃エンジン。
  5. 前記クランク室(6)に導入される混合気(M)が潤滑油を含んでいる、請求項3又は4に記載の2サイクル内燃エンジン。
  6. 前記仕切り壁(18、18)が前記ピストン(2)の軸線方向に沿って延び、前記ピストン内掃気通路(19、19)が下方に向けて開放されている、請求項2に記載の2サイクル内燃エンジン。
  7. 前記ピストン内掃気通路(19、19)の下方に向けて開放された入口(20、20、20、20)が、前記ピストン(2)のピストンピンボス部(16、16)によって狭められている、請求項6に記載の2サイクル内燃エンジン。
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