JP2005273715A - エンジンの軸受装置 - Google Patents

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友幸 岩田
Takahiro Saito
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Abstract

【課題】コンロッド小端部油孔から常時ピストンの熱負荷に応じた油量のエンジンオイルを噴射しピストンを冷却するようにしたエンジンの軸受装置を提供する。
【解決手段】エンジン本体にクランクシャフト1のジャーナル1aを軸支しオイルが供給される油路3cを有するメインベアリング3、一端がジャーナルの直径方向に貫通され油路3cに連通する油孔11に連通し他端がクランクピン2の外周面に開口するクランクシャフト油孔12、コンロッド大端部4aにクランクピン2を軸支しクランクシャフト油孔と連通可能な油孔5aが設けられたコンロッドベアリング5、一端がコンロッドベアリングの油孔に開口し他端が小端部4b先端に開口してコンロッドジェット13cをなすコンロッド油孔13、コンロッドベアリングの内周面に周方向に設けられ両端が油孔の両側に連通しピストンの熱負荷に関連した油量のオイルをコンロッド油孔に供給する油溝5b、5cを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンロッド小端部のコンロッドジェットからピストンの熱負荷に関連した油量のエンジンオイルを常時噴射させてピストンを冷却するようにしたエンジンの軸受装置に関する。
エンジンの軸受装置として、エンジン本体に設けられてクランクシャフトのジャーナルを軸支しエンジン本体のオイルギャラリからエンジンオイルが供給される油路を設けられたメインベアリングと、前記ジャーナルの直径方向に貫通されて前記メインベアリングの油路と連通する油孔と、一端が前記貫通孔に連通し、他端がクランクピンの外周面に開口するクランクシャフト油孔と、コンロッドの大端部に装着されて前記クランクピンを軸支し周方向に沿って前記クランクシャフト油孔と連通可能な油孔が設けられたコンロッドベアリングと、前記コンロッドの内部に設けられ一端が前記コンロッドベアリングの油孔に開口し、他端が小端部内周面に開口すると共に該小端部の先端(上端)に開口してコンロッドジェットを形成するコンロッド油孔とを備えた構成のものがある。
オイルポンプから吐出されたエンジンオイルの一部は、エンジン本体のオイルギャラリからメインベアリングの油路、クランクシャフトのジャーナルの油孔、クランクシャフト油孔を通してコンロッドベアリングに供給されてクランクピンとの間を潤滑すると共にコンロッドベアリングの油孔、コンロッド油孔を通してコンロッドブッシュに供給されてピストンピンとの間を潤滑し、更に小端部先端のコンロッドジェットから噴油されてピストンの裏面を冷却するようになっている。
エンジンの軸受装置としては、コンロッドベアリングの内周面に周方向に延びる微小断面の環状溝を軸方向に多数隣接させて形成し、コンロッドベアリングとクランクピンとの間に生じる負圧を低く抑えてキャビテーションを生じ難くし、コンロッドベアリングがエロージョンにより損傷されるのを抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−19682号公報
上記構成のエンジンの軸受装置においてエンジンオイルは、常時コンロッド大端部のコンロッドベアリングまでは供給されている。しかし、コンロッド小端部まで給油されるのは、クランクシャフト油孔とコンロッドベアリングの油孔が連通している間のみであり、間欠給油である。従って、コンロッド油孔にエンジンオイルが給油されている間のみコンロッドジェットから噴油されてピストンが冷却される。即ち、ピストンは、間欠的に冷却される。
ところで、近年、エンジンの高出力化によりピストンの熱負荷も増してきており、前述した間欠給油によるピストンの冷却では、油量不足によりピストンの温度を充分に下げることが困難である。また、大量のエンジンオイルの噴油は、油圧系統の油圧の低下を招くこととなり好ましくない。コンロッドジェットから常時噴油する油圧システムも考えられるが、この場合潤滑系統の油圧の低下を防ぐためオイルポンプの能力を増強する必要があり、エンジンの補機駆動損失馬力の増大による燃費の悪化を来す。また、特許文献1に記載されているエンジンの軸受装置は、コンロッド軸受がエロージョンにより損傷するのを防止するものであり、ピストンを冷却する構成とはなっていない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、コンロッド小端部のコンロッドジェットから常時ピストンの熱負荷に関連した油量のエンジンオイルを噴射させてオイルポンプの能力を増大することなくピストンを冷却するようにしたエンジンの軸受装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明によれば、エンジン本体にクランクシャフトのジャーナルを軸支すると共にエンジンオイルが供給される油路を有するメインベアリングと、一端が前記ジャーナルの直径方向に貫通されて前記油路に連通する油孔に連通し、他端がクランクピンの外周面に開口するクランクシャフト油孔と、コンロッドの大端部に装着されて前記クランクピンを軸支し前記クランクシャフト油孔と連通可能な油孔が設けられたコンロッドベアリングと、一端が前記コンロッドベアリングの油孔に開口し、他端が小端部先端に開口してコンロッドジェットをなすコンロッド油孔とを備え、前記コンロッドジェットから前記エンジンオイルを噴油してピストンを冷却するエンジンの軸受装置において、前記コンロッドベアリングの内周面に周方向に沿って全周に亘り設けられ、両端が前記コンロッドベアリングの油孔の両側に連通し、前記コンロッド油孔に前記ピストンの熱負荷に応じた油量のエンジンオイルを供給する油溝を備えた構成としている。
エンジンオイルは、エンジン本体のオイルギャラリからメインベアリング、クランクシャフトのジャーナルの油孔、クランクシャフト油孔を通してコンロッドベアリングまで常時供給されている。コンロッドベアリングの油孔がクランクシャフト油路と連通している範囲では、前記エンジンオイルがクランクシャフト油孔からコンロッド油孔に供給され、小端部先端のコンロッドジェットから噴油されてピストンの裏面を冷却する。クランクシャフトの回転に伴いコンロッドベアリングの油孔がクランクシャフト油路と一致しない範囲になると、前記クランクシャフト油孔のエンジンオイルは、油溝を通って油孔に至りコンロッド油孔に供給され、コンロッドジェットから噴油されて前記ピストンを冷却する。これにより、クランクピンが一周する間常時コンロッドジェットから前記ピストンの裏面にエンジンオイルを噴油して前記ピストンを冷却する。
請求項2の発明では、請求項1記載のエンジンの軸受装置において、前記コンロッドベアリングの油孔は、ピストンの熱負荷の高い領域に設けられ、前記油溝は、前記ピストンの熱負荷の低い領域に設けられ、且つ断面積が前記油孔の面積よりも小さく設定されている構成としている。
燃焼によりピストン上死点から下死点までのピストンの熱負荷が最も高い領域では、コンロッドベアリングの油孔がクランクシャフト油路と連通してコンロッド油孔にエンジンオイルが充分に確保されて多量のコンロッドジェット噴油量が得られ、前記ピストンを良好に冷却する。クランクシャフトの回転に伴いピストンの熱負荷の低い領域になると、クランクシャフト油孔のエンジンオイルは、油溝を通って油孔に至りコンロッドジェットから噴射される。油溝は、油孔よりも小さい断面積とされていることで通路抵抗が増大し、コンロッド油孔に供給されるエンジンオイルの油量が抑制される。即ち、ピストンの熱負荷が高い領域付近以外では、コンロッド油孔に供給するエンジンオイルの油量を減らしてコンロッドジェット噴油量を低減する。
請求項3の発明では、請求項1又は2記載のエンジンの軸受装置において、前記油溝は、断面積が前記クランクシャフトのクランク角に応じて異なる複数段階の油溝から成る構成としている。
油溝の断面積をクランクシャフトのクランク角即ち、熱負荷状況に応じて複数段階に設定することで、ピストンの熱負荷に関連して細かな油量調整が可能となり、コンロッドジェット噴油量を必要分だけに抑えることができる。
請求項4の発明では、請求項2記載のエンジンの軸受装置において、前記熱負荷の高い領域は、前記ピストンの上死点から下死点の間としている。
ピストンの上死点から下死点の間は、燃焼によりピストンの熱負荷が最も高い領域であり、この領域付近でコンロッドジェットから多量のエンジンオイルを噴油してピストンを良好に冷却する。
請求項1の発明によれば、コンロッド小端部のコンロッドジェットから常時エンジンオイルを噴油することで、ピストンを良好に冷却することができる。
請求項2の発明によれば、ピストンの熱負荷状況に応じてコンロッドジェット噴油量を可変とすることができ、上死点直後の熱負荷の高い領域では多油量とし、熱負荷の低い領域では少油量とすることができる。これにより、潤滑油系統の油圧の低下を防ぎ、ピストンの冷却と潤滑性能の両立を図ることが可能となる。
請求項3の発明によれば、油溝の断面積をクランクシャフトのクランク角に応じて複数段階に設定することで、ピストンの熱負荷に関連して細かな油量調整が可能となり、コンロッドジェット噴油量を必要分だけに抑えることができ、オイルポンプの能力を抑えることができる。これに伴いエンジンの補機駆動損失馬力を抑えることが可能となり、省燃費にも寄与する。更に、必要以上にオイルポンプの能力を増やすことがないので、オイルポンプ単体としても小型・軽量・安価にすることが可能である。
請求項4の発明によれば、上死点直後の燃焼によりピストンの熱負荷の最も高い領域ではコンロッドジェット噴油量を多油量とし、熱負荷の低い領域では少油量とすることで、効率よくピストンを冷却することができる。
以下、本発明の実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明に係るエンジンの軸受装置のクランクシャフトとコンロッドの要部断面図である。図においてクランクシャフト1のジャーナル1aは、不図示のエンジン本体としてのクランクケースに設けられているメインベアリング3に軸支されており、該クランクシャフト1のクランクピン2にはコンロッド4の大端部4aがコンロッドベアリング5を介して軸支されている。コンロッド4の小端部4bにはコンロッドブッシュを介してピストンピン、ピストン(何れも図示せず)が支持されている。
図1に示すようにメインベアリング3は、半割滑り軸受で上下2つに分かれた半円筒形のアッパメインベアリング3Aとロアメインベアリング3Bとから成り、アッパメインベアリング3Aには中央近傍に油路を構成する油孔3aが設けられ、内周面の中央に周方向に沿って油孔3aの両側に連通する油溝3bが設けられている。この油溝3bは、アッパメインベアリング3Aの両端面に開口されている。即ち、油溝3bは、メインベアリング3の内周面の半周に亘り設けられている。このメインベアリング3は、前記クランクケースに装着された状態において油孔3aが前記クランクケースのオイルギャラリに常時連通される。
クランクシャフト1のジャーナル1aにはアッパメインベアリング3Aの油孔3aと油溝3bから成る油路3cと連通可能に直径方向に油孔としての貫通孔11が穿設されており、ジャーナル1aとクランクピン2との間には、一端が貫通孔11に開口し、他端がクランクピン2の外周面略中央に開口するクランクシャフト油孔12が設けられている。そして、貫通孔11は、クランクシャフト1が回転することによって一方の開口部が交互にアッパメインベアリング3Aの油路3cに連通する連続してエンジンオイルが供給されるようになる。
コンロッド4の大端部4aに装着されているコンロッドベアリング5は、半割滑り軸受で上下2つに分割された半円筒形のアッパコンロッドベアリング5Aとロアコンロッドベアリング5Bとから成り、アッパコンロッドベアリング5Aには図2及び図3に示すように幅方向中央に周方向に沿って油孔5aと油溝5bが連通して設けられている。油孔5aは、周方向に長い長孔とされ、クランクシャフト油孔12の開口端12aと連通可能とされている。油溝5bは、アッパコンロッドベアリング5Aの内周面に設けられており、油孔5aの両側から周方向に沿って延出されて当該アッパコンロッドベアリング5Aの両端面に開口している。油溝5bは、油孔5aの幅よりも幅狭とされ、その断面積が油孔5aの面積よりも小さく設定されている。
図4及び図5に示すようにロアコンロッドベアリング5Bの内周面には、アッパコンロッドベアリング5Aの油溝5bと対応して幅方向中央に周方向に沿って油溝5bと同じ溝幅及び深さ(同じ断面積)の油溝5cが設けられており、両端が当該ロアコンロッドベアリング5Bの両端面に開口している。これらの油溝5bと油溝5cは、図1に示すようにアッパコンロッドベアリング5Aとロアコンロッドベアリング5Bとが大端部4aに装着されてクランクピン2を軸支しときに連通される。これにより、油孔5aと油溝5bと5cが連通されてコンロッドベアリング5の内面全周に亘り連続した油路が形成される。
アッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aは、ピストンの熱負荷の高い領域においてクランクシャフト油孔12と連通可能な位置に設けられており、不図示のピストンが上死点から下死点までの間の燃焼により最も熱負荷が高い領域付近に設けられている。また、油溝5b、5cは、前記ピストンの熱負荷の高い領域以外の領域に設けられている。
図1に戻り、コンロッド4の内部には一端13aが大端部4aの軸孔4cの内周面に開口してアッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aに連通し、他端13bが小端部4bの軸孔4dの内周面に開口し更に先端(上端)4eに開口するコンロッド油孔13が設けられている。コンロッド油孔13の小端部4bの先端4eに開口する開口端13cは、前記ピストンの裏面にエンジンオイルを噴油(噴射)して冷却するコンロッドジェット(以下「コンロッドジェット13c」という)とされる。コンロッドベアリング5は、コンロッド4の大端部4aに装着された図1に示す状態において当該大端部4aに固定され、アッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aとコンロッド油孔13aとが常時連通される。
以下に作用を説明する。
図1に示すようにエンジンオイルは、矢印のように前記クランクケースのオイルギャラリからアッパメインベアリング3Aの油孔3aから油溝3bに供給され、クランクシャフト1のジャーナル1aとメインベアリング3との間を潤滑すると共に、貫通孔11、クランクシャフト油孔12を通してコンロッドベアリング5の油孔5a、油溝5b、5cに供給される。クランクピン2とコンロッドベアリング5との間は、このオイルにより潤滑される。そして、前記エンジンオイルは、コンロッド大端部4aのコンロッドベアリング5まで常時供給されている。
前記ピストンは、圧縮された燃料が燃焼して上死点から下死点まで下降する間の最も熱負荷が高い領域付近においてアッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aがクランクシャフト油孔12と連通し、この範囲では前記エンジンオイルがクランクシャフト油孔12からコンロッド油孔13に供給され、小端部4bの先端のコンロッドジェット13cから矢印のように噴射されて前記ピストンの裏面を冷却する。アッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aがクランクシャフト油孔12と一致している範囲では、コンロッド油孔13にエンジンオイルが充分に確保されているので多量のコンロッドジェット噴油量が得られ、熱負荷が最も高い上死点から下死点までの間における前記ピストンを良好に冷却することができる。
クランクシャフト1の回転に伴いアッパコンロッドベアリング5Aの油孔5aがクランクシャフト油孔12と一致しない範囲になると、クランクシャフト油孔12からの前記エンジンオイルは、コンロッドベアリング5の油溝5b、5cを通って油孔5aに至り、コンロッド油孔13に供給される。油溝5b、5cは、油孔5aよりも小さい断面積とされていることで通路抵抗が増大し、コンロッド油孔13に供給されるエンジンオイルの油量が抑制される。即ち、ピストンの熱負荷が最も高い領域付近以外ではコンロッド油孔13に供給するエンジンオイルの油量を減らしてコンロッドジェット噴油量を低減する。これにより、クランクシャフト1が360°回転する間中常時コンロッドジェット13cからエンジンオイルを噴油することが可能となり、ピストンを効率よく冷却することができる。
図6は、コンロッド5のロアコンロッドベアリングの他の実施例を示す。半円筒形のロアコンロッドベアリング5Cは、幅方向中央に周方向に沿って油溝5d、5e、5dが連通して設けられている。両側の油溝5dは、両端面に開口し、アッパコンロッドベアリング5Aの油溝5bと同じ幅及び深さ(同じ断面積)とされている。中央の油溝5eは、油溝5dよりも幅狭の形状とされており、油溝5dの断面積よりも小さい断面積に設定されている。即ち、ロアコンロッドベアリング5Cは、油溝の断面積を2段階に設定したものである。この油溝5eは、ピストンの最も熱負荷の低い領域例えば、下死点付近の領域に設定されている。
そして、前記アッパコンロッドベアリング5Aとロアコンロッドベアリング5Cとを組み合わせて使用した場合、クランクシャフト1が360°回転する間にコンロッドジェット噴油量を3段階で変化させることができる。即ち、コンロッドジェット噴油量は、コンロッドベアリング5の油孔5aがクランクシャフト油孔12と一致している範囲では最大となり、油溝5b、5dと一致している範囲では中程度となり、油溝5eと一致している範囲では最小となる。
図7は、コンロッドジェット噴油量と油圧との関係の一例を示し、コンロッドベアリング5の油孔5aがクランクシャフト油孔12と一致している場合には曲線Iで示すようにコンロッドジェット噴油量が最大となり、油溝5b、5c、又は5dがクランクシャフト油孔12と一致している場合には曲線IIで示すように中程度となり、油溝5eがクランクシャフト油孔12と一致している場合には曲線IIIで示すように最小となる。また、コンロッドジェット噴油量は、油圧を変えることで調整することができる。
このように、ピストンの熱負荷状況(クランク角度)に応じてコンロッドジェット噴油量を可変とすることで、燃焼により上死点直後のピストンの熱負荷の最も高い領域ではコンロッドジェット噴油を多油量とし、熱負荷の低い領域ではコンロッドジェット噴油を少油量とすることができ、油圧の低下を防ぎ、ピストンの冷却とエンジン全体の潤滑性能の両立を図ることが可能となる。
更に、コンロッドベアリングの油溝の断面積を必要に応じて複数段階に設定することでクランク角度に応じて即ち、ピストンの熱負荷に関連して細かな油量調整が可能となり、コンロッドジェット噴油量を必要分だけに抑えることができる。これにより、オイルポンプの能力を抑えることができ、これに伴いエンジンの補機駆動損失馬力を抑えることが可能となり、省燃費にも寄与する。更に、必要以上にオイルポンプの能力を増やすことがないのでオイルポンプも小型・軽量化が図られと共に安価にすることが可能である。
本発明に係るエンジンの軸受装置の実施形態を示すクランクシャフトとコンロッドの要部断面図である。 図1のコンロッドベアリングのアッパコンロッドベアリングの平面図である。 図2の矢線III−III方向断面図である。 図1に示すコンロッドベアリングのロアコンロッドベアリングの平面図である。 図4の矢線V−V方向断面図である。 図1のコンロッドベアリングのロアベアリングの他の実施例を示す平面図である。 本発明に係るコンロッドベアリングを適用した場合のコンロッドジェット噴油量と油圧との関係の一例を示す特性図である。
符号の説明
1 クランクシャフト
1a ジャーナル
2 クランクピン
3 メインベアリング
3a 油孔
3b 油溝
4 コンロッド
4a 大端部
4b 小端部
5 コンロッドベアリング
5A アッパコンロッドベアリング
5B、5C ロアコンロッドベアリング
5a 油孔
5b、5c、5d、5e 油溝
11 貫通孔(油孔)
12 クランクシャフト油孔
13 コンロッド油孔
13c コンロッドジェット

Claims (4)

  1. エンジン本体にクランクシャフトのジャーナルを軸支すると共にエンジンオイルが供給される油路を有するメインベアリングと、一端が前記ジャーナルの直径方向に貫通されて前記油路に連通する油孔に連通し、他端がクランクピンの外周面に開口するクランクシャフト油孔と、コンロッドの大端部に装着されて前記クランクピンを軸支し前記クランクシャフト油孔と連通可能な油孔が設けられたコンロッドベアリングと、一端が前記コンロッドベアリングの油孔に開口し、他端が小端部先端に開口してコンロッドジェットをなすコンロッド油孔とを備え、前記コンロッドジェットから前記エンジンオイルを噴油してピストンを冷却するエンジンの軸受装置において、
    前記コンロッドベアリングの内周面に周方向に沿って全周に亘り設けられ、両端が前記コンロッドベアリングの油孔の両側に連通し、前記コンロッド油孔に前記ピストンの熱負荷に応じた油量のエンジンオイルを供給する油溝を備えたことを特徴とするエンジンの軸受装置。
  2. 前記コンロッドベアリングの油孔は、前記ピストンの熱負荷の高い領域に設けられ、前記油溝は、前記ピストンの熱負荷の低い領域に設けられ且つ断面積が前記油孔の面積よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載のエンジンの軸受装置。
  3. 前記油溝は、断面積が前記クランクシャフトのクランク角に応じて異なる複数段階の油溝から成ることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの軸受装置。
  4. 前記熱負荷の高い領域は、前記ピストンの上死点から下死点の間である請求項2記載のエンジンの軸受装置。
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