JPH1053421A - 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 - Google Patents
塗布型磁気記録媒体の下層用粉末Info
- Publication number
- JPH1053421A JPH1053421A JP22074696A JP22074696A JPH1053421A JP H1053421 A JPH1053421 A JP H1053421A JP 22074696 A JP22074696 A JP 22074696A JP 22074696 A JP22074696 A JP 22074696A JP H1053421 A JPH1053421 A JP H1053421A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lower layer
- powder
- weight
- major axis
- axis length
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compounds Of Iron (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
層)を設ける塗布型磁気記録媒体の表面平滑性,強度,
磁気特性および耐候性等を改善する下層用粉末を得る。 【解決手段】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり且つ100℃で放出するH2Oの量が2重
量%以下のオキシ水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒
体用の下層用粉末。
Description
磁気記録媒体に用いられる下層用粉末に関するものであ
る。
散含有させた塗膜を支持体上に塗布することによって支
持体上に磁性層を形成するいわゆる塗布型磁気記録媒体
において,低ノイズで高出力特性を得るために該磁性層
の厚みをより薄くすることが望まれ,このために,該磁
性層と支持体の間に,非磁性粉末を結合剤樹脂中に分散
含有させた非磁性層の塗膜(本明細書では下層と呼ぶ)
を形成する重層構造の塗布型磁気記録媒体が提案されて
いる。
末としては,球状酸化チタン粉末または針状酸化鉄粉末
が主に使用されている。また,このような下層をもつ磁
気記録媒体については,例えば特開昭63−18741
8号公報,特開平4−167225号公報,特開平6−
60362号公報,特開平6−131653号公報に記
載されたようなものがある。また,特開平4−1672
25号公報,特開平6−139553号公報,特開平6
−215360号公報,特開平7−78331号公報,
特開平7−105530号公報,特開平7−18264
9号公報,特開平7−282443号公報,特開平7−
326037号公報,特開平7−334835号公報等
には,かような重層構造の磁気記録媒体において,下層
を形成する非磁性粉として針状のヘマタイト等を用いた
場合の特性値が示されており,針状の非磁性粉として
は,開示された実施例の他にもオキシ水酸化鉄等も使用
可能であるとの教示もなされている。
気記録媒体において,オキシ水酸化鉄を下層用粉体とし
て使用した実績はなく,前記の公報にもオキシ水酸化鉄
(FeOOH)を下層用粉末とした場合の具体例は示さ
れていない。したがって,どのようなオキシ水酸化鉄で
あれば,磁気記録媒体用の下層用粉末として意図する機
能が発揮されるかは未知の部分が多い。一方,オキシ水
酸化鉄は一般にFe(OH)2の懸濁液を酸化する方法で
製造されるが,良く知られているように,この酸化の条
件がわずかに変動しても生成相が異なり,性状や形態の
異なるものとなる。したがって,公知のオキシ水酸化鉄
のあらゆるものが前記の下層粉に適した性質を具備する
と言う訳のものでもない。
に適用する場合に,その粉体の化学的・物理的性質や形
状特性がどのように磁気記録媒体の表面平滑性,強度,
磁気特性更には耐候性等に影響を与えるかを明らかに
し,重層構造磁気記録媒体の特性向上に寄与することを
課題とする。
軸長0.01〜0.5μmの針状粒子からなり且つ10
0℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸
化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末を提
供する。さらに,本発明によれば,枝分かれ方向が二次
元方向に偏りをもつ平均長軸長0.01〜0.5μmの
針状粒子からなり且つ100℃で放出するH2Oの量が
2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記
録媒体用の下層用粉末を提供する。
粉末を分散させた非磁性層(下層)を設ける本来の目的
は,磁性層の厚みを薄くして短い記録波長領域での出力
を確保し,また優れた電磁変換特性例えば消去特性やオ
ーバーライト特性を改良することにある。このためには
磁性層自身にもそれなりの特性が要求されるが,下層の
非磁性層側の役割としては,表面凹凸の少ない滑らかな
薄い磁性層をその上に塗布できること,すなわち,非磁
性層自体が表面平滑性に優れること,磁気記録媒体の強
度に寄与すること,そして上層の磁性層の磁気特性を充
分に引出し得ることが主として挙げられる。
状酸化チタンでは,テープ化した場合に強度が針状のも
のに比べて充分ではなくかつ微粒子化も困難である。ま
た針状の酸化鉄(ヘマタイト)については,その製法
上,粒子間焼結を免れることができないので,表面平滑
性が十分得られないという問題が付随する。
塗膜を形成する場合,表面平滑性や強度等は,使用する
結合剤樹脂にもよるが,オキシ水酸化鉄の物理・化学的
性質や寸法・形状に大きく影響を受ける。前記の下層の
役割,すなわち表面平滑性,強度および磁性層の特性改
善を果たすことができる下層用オキシ水酸化鉄粉として
は,平均長軸長0.01〜0.5μmの針状粒子からな
り且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下の
オキシ水酸化鉄粉であるのがよい。
分かれ方向が二次元方向に偏りをもつ平均長軸長0.0
1〜0.5μmの針状粒子からなり且つ100℃で放出
するH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉によ
って,より有利に果たすことができる。
5μmの針状粒子からなり,0.1〜30重量%のAl
を含有し且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%
以下のオキシ水酸化鉄粉によっても,より有利に果たす
ことができる。
5μmの針状粒子からなり,0.1〜30重量%のSi
を含有し且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%
以下のオキシ水酸化鉄粉によっても,より有利に果たす
ことができる。
5μmの針状粒子からなり,AlとSiを合計で0.1
〜30重量%含有し且つ100℃で放出するH2Oの量
が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉によっても,より有
利に果たすことができる。
5μmの針状粒子からなり,タップ密度が0.4以上で
且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオ
キシ水酸化鉄粉によっても,より有利に果たすことがて
きる。
〜0.5μmの針状粒子からなり,0.1〜30重量%
のAlを含有し且つ大気中での分解温度が210℃以
上,好ましくは215℃以上で100℃で放出するH2
Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉によっても,
より有利に果たすことができる。本発明に従うオキシ水
酸化鉄粉は,前記に加えて,さらに次の特性を有するも
のが好ましい。
0〜300m2/gの範囲であればよく,望ましくは40m2
/g以上,さらに好ましくは40〜150m2/gである。 〔タップ密度〕 0.3〜0.8g/cm3 ,好ましくは0.
40g/cm3 以上のものがよい。 〔圧縮密度〕 0.5〜3.0g/cm3, 好ましくは1.0
〜2.0g/cm3 である。 〔真比重〕 3.0〜6.0g/cm3 が望ましく,より好ま
しくは3.5〜4.3g/cm3 である。このように真比重に
対する圧縮密度とタップ密度が高いと,テープ化工程中
でカレンダーをかけたときに塗膜中で粉が圧密し易くな
り,このことがテープ表面平滑性の向上に有利に作用す
る。 〔結晶粒径〕(結晶子) 10〜200オングストロー
ム,好ましくは50〜150オングストロームである。
0.01〜0.5μm,平均短軸長0.01〜0.05
μm,平均軸比1〜30が望ましく,比表面積は10〜
300m2/gが望ましく,結晶粒径は10〜200A
が望ましいが,このような微粒子では,特に最も短い軸
の長さ(最短軸長)がテープ表面平滑性に作用し,最短
軸長が短いことにより表面平滑性が向上する。最短軸長
は結晶粒径と比表面積に反映されている。
料化に際しての分散性に影響するので,表面平滑性に影
響を与える。これらの好ましい範囲は次のとおりであ
り,この範囲に調整することが望ましい。 〔ステリアン酸吸着量〕 0.1〜3.0mg/m2。 〔樹脂吸着量〕 0.5〜4.0mg/m2。 〔pH〕 粉体 pHは6〜11,好ましくは8〜10,
更に好ましくは8.0〜9.5である。この pH調整に
よって塗料化時の分散性が良好となり,表面平滑性の向
上に有効に作用する。
水酸化鉄粉末の製法によって得られる。例えば第一鉄塩
水溶液に当量以上の水酸化アルカリ水溶液を加えて得ら
れる水酸化第一鉄コロイドを含む懸濁液をpH11以上
にて80℃以下の温度で酸素含有ガスを通気して酸化反
応を行い,乾燥後調湿することによって生成させる方
法,または第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反
応させて得られる懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化
反応を行い,乾燥後調湿することによって生成させる方
法等が挙げられる。このような方法によっ得られるオキ
シ水酸化鉄粉は,針状酸化鉄(ヘマタイト)粉を製造す
る場合に比べると,高温度での処理工程がないので粒子
間焼結の問題は起きない。
8重量%,比表面積(BET)=65m2/gの本発明に従
うオキシ水酸化鉄粉のTEM(透過型電子顕微鏡)写真
である。図1に見られるように,各粒子は枝分かれを有
しているが,その枝分かれ方向は紙面と平行な方向に偏
っている。このことは3個以上の枝分かれをもつもので
も,その枝分かれ角度がほぼ一定の角度に見えることか
ら伺い知れる。紙面と垂直な方向の成分が多いならば枝
分かれ角度はよりシャープに見える筈だからである。こ
のように各粒子について,複数の枝分かれをもっても,
各粒子の枝分かれ方向が或る一面の二次元方向に偏って
いることは,この粒子からなる粉体を下層用粉末とした
とき,表面平滑性に寄与することになる。塗布したとき
に,支持体面と垂直方向の枝分かれ成分が少ないからで
ある。そして,枝分かれを有することは互いに絡み合う
からテープ強度向上にも寄与する。
れを樹脂バイダーに分散させて支持体に塗布すると極め
て良好な表面平滑性を示す。図1にも見られるように,
このような微細なオキシ水酸化鉄の針状粒子は短軸長が
非常に細くて針状比が高いという特徴があり,このため
に塗布時にテープ長手方向に良好に配向され(枝分かれ
方向もこの方向に配向され),表面平滑性に加えてテー
プ強度も向上する。
有させると耐熱性および保存安定性を増すことができ
る。Alの含有量が0.1〜30重量%であれば,テー
プ化の際の乾燥工程における昇温時にもオキシ水酸化鉄
粉体が変質せず安定で存在できる。Alの含有量が0.
1重量%未満ではAlの含有による効果は不充分であ
る。Alの含有量が30重量%より多いと粉体の比表面
積が大きくなって分散性が悪くなる。ここで,Alの含
有量とは,Alが化合物として含有されている場合には
その化合物の量ではなく,Al元素の含有量を言う。ま
たAlの含有は,オキシ水酸化鉄中に固溶していてもよ
いし,オキシ水酸化鉄の表面に被着していてもよい。
は,Al2(SO4)3, Al(NO3)3,AlCl3 などの
水可溶塩,更にはNaAlO2(アルミン酸ナトリウ
ム)などの水可溶性アルミン酸などの化合物を使用する
ことができる。これらのAl化合物を用いてAlをオキ
シ水酸化鉄粒子の表面に“被着”させるには, 例えばこ
れらのAl化合物をアルカリ水溶液中に溶解させ,この
溶液中に該オキシ水酸化鉄を分散させた後,炭酸ガスを
吹き込むか酸を添加し中和させることによって行うこと
ができ,結晶質ないし非晶質なAl2O3・nH2O(含
水酸化アルミニウム)としてAlは粒子表面に被着され
る。一方,Alをオキシ水酸化鉄粒子に“固溶”させる
には,FeSO4 やFeCl2 等の第一鉄塩の水溶液を
NaOH,Na2CO3,NH4OH等の中和剤で中和し
た後に空気等により酸化してα−FeOOH,γ−Fe
OOH等を生成させる反応系に, 上記の水可溶性のAl
塩やアルミン酸塩を添加すればよい。
他元素を用いてその粒子表面性をコントロールしてもよ
い。Siを含有させる場合には,0.1〜30重量%の
範囲とする。AlとSiを含有させる場合には,両者の
合計量で0.1〜30重量%の範囲とするのがよい。こ
こで,Siの含有量とは,Siが化合物として含まれて
いる場合でも,Si化合物の量ではなく,Si元素の含
有量を言う。
分解温度はオキシ水酸化鉄中のAl含有量によって変化
することがわかった。図2にオキシ水酸化鉄中のAl含
有量(重量%)を変えた場合の分解開始温度と分解終了
温度を示した。これらの分解温度はJIS K 712
0に準じて示差熱分析計で測定したものである。図2中
に示した星印を結ぶ曲線は各測定値のプロットから演繹
されたものである。この曲線に見られるように,オキシ
水酸化鉄の分解開始温度と分解開始温度はいずれもAl
含有量の増加とともに高くなることがわかる。各曲線の
代表値を挙げると下記のとおりである。
性に影響を与える。100℃に保持したときに放出する
水分量が2重量%以下であることが必要で,好ましくは
100℃で放出される水分量が1.5重量%以下であ
る。100℃で放出される水分量が2重量%より多い場
合には,結合剤樹脂への分散が不十分となり,塗布して
もテープ化が困難となる。この水分量はカールフイッシ
ャー法による水分測定の原理を用いて計測できる。その
一例を下記に示した。
に従うオキシ水酸化鉄粉を用いた下層を形成する場合,
上層の磁性層としては,次の成分組成をもつ針状のメタ
ル粉を用いて構成するのがよい。
含む), をFe中に含有し,100℃で放出するH2Oの量が2
重量%以下または300℃で放出するH2Oの量が4.
0重量%以下である針状の強磁性金属粉。
は,Li,Na,K等が挙げられ,これらが複合して含
有する場合にもその総量を0.05重量%以下とする。
周期律表第2a族元素の例としては,Mg,Ca,S
r,Ba等が挙げられ,これらが複合して含有する場合
にもその総量を0.1重量%以下とする。また希土類元
素としては,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,T
b,Dy,Gd等が挙げられ,これらが複合して含有す
る場合にもその総量を0.1〜10at.%とする。これら
の元素が化合物として含有されている場合にも,化合物
の量ではなく化合物中の当該元素の含有量を言う。
物性は次のとおりである。 〔長軸長〕:0.01〜0.4μm 〔比表面積〕:BET法で30〜70m2/g 〔結晶粒径〕:50〜250オングストローム 〔保磁力Hc〕:1200〜3000(Oe) 〔飽和磁束密度σS 〕:100〜200(emu/g)
キシ水酸化鉄または酸化鉄に所定量のAlを含有させ,
これを加熱還元する方法が好適である。この加熱還元に
供するオキシ水酸化鉄ないし酸化鉄を主体として含む化
合物粉末としてはα−FeOOH,γ−FeOOH,α
−Fe2O3,γ−Fe2O3,Fe3O4及びこれらの中間
型に相当するものの他,これらにNi,Cr,Mn,Z
n等の金属成分を含有したものが好適なものとして挙げ
られ,針状性の良いものが好ましい。そのさい,Alを
含有させるのに使用できるAl化合物としては,Al2
(SO4)3,Al(NO3)3,AlCl3等の水可溶
塩,さらにはNaAlO2などの水可溶性アルミン酸な
どが挙げられる。これらのAl化合物を被還元物の粒子
表面に被着させるには,通常これらのAl化合物をアル
カリ水溶液中に溶解させ,この溶液中に被還元物粉末を
分散させた後,炭酸ガスを吹き込むか酸を添加して中和
することによって行われ,結晶質ないし非晶質なAl2
O3・nH2O(含水酸化アルミニウム)として粒子表面
に被着される。またAlを該被還元物の粒子に固溶させ
る方法でも良い。
HにAlを固溶させるには,FeSO4,FeCl2等の
第1鉄塩を主成分とした水溶液をNaOH,Na2C
O3,NH4OH等の中和剤で中和した後に空気等により
酸化してα−FeOOH,γ−FeOOH等を生成させ
る反応系に上記の水可溶性のAl塩やアルミン酸塩を添
加すればよい。さらにCoを含むα−Fe2O3にAlを
固溶させるにはFe2(SO4)3,FeCl3等の第2鉄
塩の水溶液とNaOH,KOH等の中和剤を使用し,水
熱合成法によりα−Fe2O3を合成する反応系に上記の
水可溶性のAl塩やアルミン酸塩を添加すればよい。
有オキシ水酸化鉄ないし酸化鉄を加熱してAlをAl2
O3として固定し,このものを,Y(希土類元素を含
む)を含有させる工程の原料として使用するのが良い。
このときオキシ水酸化鉄は脱水反応により酸化鉄に変成
されている。Yを含有する液中に原料粒子を分散させて
アルカリを添加して水酸化物の形で析出させる方法,Y
元素化合物含有液中に原料粒子を分散させ水分を蒸発さ
せる方法等がある。
Y(希土類元素を含む)を含有させた酸化鉄の粉末は,
還元性雰囲気中で加熱することにより還元され鉄を主成
分とするCoとAlとY(希土類元素を含む)を含有す
る金属磁性粉となる。
有量は0.1〜10原子%,好ましくは0.2〜5原子%
が良い。0.1原子%未満ではY(希土類元素)の効果
が小さくて焼結しやすくなり,10原子%を超えるとY
(希土類元素)の酸化物の量が多くなって飽和磁化が小
さくなり,上層用の金属磁性粉として不適当なものとな
る。
原子%,好ましくは1〜20原子%であるのが良い。
0.1原子%未満では,焼結しやすくなり,30原子%
を超えると飽和磁化が小さくなってしまう。
族元素を0.05重量%以下及び第2a族元素を0.1
重量%以下とするには,原料として周期律表第1a族及
び第2a族元素を含まないもの或いは出来るだけ含有量
の低いものを使用することに加え,オキシ水酸化鉄,酸
化鉄,金属磁性粉の各化合物の段階で十分な洗浄を行っ
て除去することが好ましい。洗浄する場合,工程が進む
につれて上記元素は粒子表面に偏析してくるようになる
ので洗浄効率は良くなる。また洗浄水に温水や酸を加え
pHを下げた洗浄水を用いれば更に効率よく除去するこ
とができる。
テープ化のときに樹脂との相溶性が悪くなって分散でき
なかったり,磁気塗料化しても塗膜強度の低いものとな
る。またこの元素が可溶性であるために,テープを或る
時間保持したときにテープ表面に析出して結晶性の化合
物となり,この化合物がドロップアウトの増大等の原因
となりテープ保存安定性を低下させる。また第2a族元
素が0.1重量%を超えると樹脂との相溶性が悪くなる
と共に塗膜強度も低くなり,極端に多くなると第1a族
元素と同様にテープ保存安定性も悪くなる。
検出(放出)される量が2.0重量%以下,好ましくは
1.5重量%以下で,300℃で検出(放出)される量
が4.0重量%,好ましくは3.0重量%以下であるの
が良い。金属磁性粉が保有する水分量により塗料の粘度
が変化し,バイダー吸着量も変化するが,100℃で検
出される水分量が2.0重量%を超えると,または30
0℃で検出される水分量が4.0重量%を超えると,下
層の上に重層塗布するさいに,分散不十分となってテー
プ化が困難となる。
μmが適当で,好ましくは0.4〜0.2μmが良い。
0.01μm未満では磁性粉が超常磁性となり電磁変換
特性が著しく低下し,0.4μmを超えると磁性粉が多
磁区となり電磁変換特性が低下する。
70m2/gが適当で,好ましくは40〜60m2/gが
良い。30m2/g未満ではテープ化時の樹脂との相溶
性が悪くなって電磁変換特性が低下する。70m2/g
を超えるとテープ化時に分散不良を起こしてやはり電磁
変換特性が低下する。
ストロームが適当で,好ましくは100〜200オング
ストロームであるのが良い。50オングストロム未満で
は磁性粉が超常磁性となり電磁変換特性が著しく低下す
る。250オングストロームを超えるとノイズが増大し
て電磁変換特性が低下する。
ほど高密度記録に適するが,ヘッドの性能に合わせて1
200〜3000(Oe)にコントロールされ,好まし
くは1600〜2600(Oe)である。飽和磁束密度
σS は高いほど高出力となるが,耐酸化性やノイズ等と
の兼ね合いから120〜180emu/g程度が好まし
い。
に,下層および上層を塗布する支持体としては,ポリエ
チレンテレフタラート,ポリエチレンナフタレート等の
ポリエステル類,ポリオレフィン類,セルローストリア
セテート,ポリカーボネイト,ポリアミド,ポリイミ
ド,ポリアミドイミド,ポリスルフォン・アラミド,芳
香族ポリアミド,等の公知のフィルムが使用できる。
施例〔下層例1〜20〕および下層比較例1〜8と,
(2) 表2〜3に示したように,本発明に従う下層用粉末
を用いた下層に金属磁性粉を用いた上層を塗布して構成
した磁気記録媒体の実施例〔媒体例1〜15〕および媒
体比較例1〜13について,以下に説明する。
いて説明する。
長(同dで示す)および軸比(同I/dで示す)は,1
08000倍(下層用粉末の場合)または174000
倍(上層の金属磁性粉の場合)の電子顕微鏡写真から測
定した100個の粒子の平均値で示した。結晶粒径すな
わち結晶子(同Dx)は,X線回析装置を用いて得られ
たプロファイルから(110)面に相当するピークの半
価幅を求め,これをシェラーの式に代入して算出した。
た。ステアリン酸吸着量(同STAまたはSt.吸着量)
は,試料粉末をステアリン酸2%のMEK溶液に分散さ
せた後,遠心分離機により試料粉末を沈ませ,上澄み液
の濃度を求めることにより比表面積当りの吸着量として
算出した。樹脂吸着量(同樹脂)はポリウレタン樹脂の
2%MIBK溶液を使用し,ステアリン酸吸着量と同様
の方法で算出した。
した。真比重は溶媒としてトルエンを使用し液浸法で測
定した。圧縮密度(同CD)は試料を80kgf/cm
2で圧縮したときの密度である。タップ密度(同TA
P)はJIS K5101により測定した。
より100℃(または300℃)での重量変化から求め
た。また,分解温度も示差熱データから分解開始温度と
終了温度を求めた。水分量による粘性の変化は,塗料に
分散させたときの該塗料の粘度をE型粘度計により求め
た。
次元微細形状測定機(ET−30HK)を用いて,テー
プの下地層表面のRa(粗度)を測定することにより評
価した。
雰囲気下で1週間放置後のσsおよびBmの低下率
(%), 耐候試験後の析出物の有無:60℃で90RHの雰囲気
下で1週間放置後のテープ表面を顕微鏡観察したときの
析出物の有無, を示している。電磁変換特性の測定はHi8デッキを用
いて行った。
0〕および下層比較例1〜8
意する。 オキシ水酸化鉄 100重量部 (本例では長軸長=0.15μm,100℃の水分量=
1重量%) ポリウレタン樹脂 20重量部 メチルエチルケトン 165重量部 シクロヘキサノン 65重量部 トルエン 165重量部 ステアリン酸 1重量部 アセチルアセトン 1重量部 遠心ボールミルで1時間分散させて得た上記組成の塗料
を,ポリエチレンテレフタラートからなるベースフィル
ム上に,アプリケーターを用いて,目標厚みが約3μm
となるように塗布して非磁性の下層を形成した。用いた
オキシ水酸化鉄粉末の諸特性値と得られた下層の性質を
表1に示した(以下の例および比較例についても同じく
表1に併記した)。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=0.2重量%被着のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=1.0重量%被着のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=2.5重量%被着のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=5.0重量%被着のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=30.0重量%被着のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=1.0重量%固溶のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=2.5重量%固溶のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
る長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長=
0.15μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸化鉄
に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とした。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.15μm,Al=10.0重量%固溶のオキシ水酸
化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.15μm,Al=20.0重量%固溶のオキシ水酸
化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.10μmのオキシ水酸化鉄に変え,他の条件は下
層例1と同一にして下層とした。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.30μmのオキシ水酸化鉄に変え,他の条件は下
層例1と同一にして下層とした。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.05μm,Al=5.0重量%被着のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.10μm,Al=5.0重量%被着のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.30μm,Al=5.0重量%被着のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.05μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.10μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.30μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸化
鉄に変え,水分量を(A)0.5重量%,(B)1.0重
量%および(C)2.0%と3水準で変化させたものを
下層とした。
する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長
=0.50μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸化
鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.15μmのα−Fe2O3に変え,他の条件は下
層例1と実質的に同一として下層とした。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,平均
径=0.035μmの酸化チタンに変え,他の条件は下
層例1と実質的に同一にして下層とした。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.15μm,Al=35.0重量%被着のオキシ水
酸化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層と
した。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.15μm,Al=35.0重量%固溶のオキシ水
酸化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層と
した。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.005μmのオキシ水酸化鉄に変え,他の条件
は下層例1と同一にして下層とした。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.60μmのオキシ水酸化鉄に変え,他の条件は
下層例1と同一にして下層とした。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.60μm,Al=5.0重量%被着のオキシ水酸
化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
成する長軸長=0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸
長=0.60μm,Al=5.0重量%固溶のオキシ水酸
化鉄に変え,他の条件は下層例1と同一にして下層とし
た。
うオキシ水酸化鉄粉末を用いた下地層は比較例のものに
比べて粗度が小さく表面平滑性に優れた且つ十分な強度
を有することがわかる。
および媒体比較例1〜13
1.0重量%) ポリウレタン樹脂 20重量部 メチルエチルケトン 165重量部 シクロヘキサノン 65重量部 トルエン 165重量部 ステアリン酸 1重量部 アセチルアセトン 1重量部 遠心ボールミルで1時間分散させて得た上記組成の塗料
を,ポリエチレンテレフタレートからなるベースフィル
ム上にアプリケーターを用いて塗布して下層を形成し
た。用いたオキシ水酸化鉄粉末の諸特性値と得られた下
層の性質を表2に示す(下記の例及び比較例も表2に併
記する)。
る。 金属磁性粉 100重量部 (本例では,金属Fe中に,Co:30at.%,Al:1
0at.%,Y:4at.%,Na:0.002wt%,Ca:0.
004wt%を含有する) ポリウレタン樹脂 30重量部 メチルエチルケトン 190重量部 シクロヘキサノン 80重量部 トルエン 110重量部 ステアリンブチル 1重量部 アセチルアセトン 1重量部 α−アルミナ 3重量部 カーボンブラック 2重量部 遠心ボールミルで1時間分散させて得たこの組成の上層
用塗料を,前記の下層の上にアプリケーターを用いて塗
布してシート状試料を形成,これをさらにカレンダー処
理を行った後8mm幅にスリットし磁気テープを得た。
用いた金属磁性粉末の諸特性値と,得られた磁気テープ
の性質を表2〜表3に示した(下記の例及び比較例も表
2〜表3に併記する)。
軸長0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長0.30μ
mのオキシ水酸化鉄に変え,他の条件は媒体例1と同一
にして磁気テープを得た。
属磁性粉のCo量,Y量および長軸長を,Co:10a
t.%,Y:2at.%,長軸長:0.095μmの金属磁性粉
に変え,他の条件は媒体例1と同一にして磁気テープを
得た。
軸長0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長0.30μ
m,Al:5重量%被着のオキシ水酸化鉄に変え,他の
条件は媒体例1と同一にして磁気テープを得た。
軸長0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長0.30μ
m,Al:5重量%固溶のオキシ水酸化鉄に変え,他の
条件は媒体例1と同一にして磁気テープを得た。
属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をCo:
30at.%,Al:8at.%,Y:3at.%,長軸長:0.0
8μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一にして
磁気テープを得た。
軸長0.15μmのオキシ水酸化鉄を,長軸長0.10μ
m,Al:5重量%固溶のオキシ水酸化鉄に変え,他の
条件は媒体例1と同一にして磁気テープを得た。
属磁性粉のY量をLa:4at.%のものに変え,他の条件
は媒体例5と同一にして磁気テープを得た。
属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をCo:
10at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長:0.
08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一にし
て磁気テープを得た。
金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:20at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長:
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:40at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長:
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:50at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長:
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
金属磁性粉のCo量,Al量,Y量,Na量,Ca量お
よび長軸長をCo:30at.%,Al:10at.%,Y:4
at.%,Na:0.006重量%,Ca:0.12重量%,
長軸長:0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例
5と同一にして磁気テープを得た。
キシ水酸化鉄を,長軸長:0.30μm,Si:2.5重
量%含有のものに変え,他の条件は媒体例1と同一にし
て磁気テープを得た。
オキシ水酸化鉄を,長軸長:0.30μm,Al:5重
量%固溶,Si:2.5重量%含有のものに変え,他の
条件は媒体例1と同一にして磁気テープを得た。
るオキシ水酸化鉄を,長軸長が0.15μmのα−Fe2
O3に変え,他の条件は媒体例1のものと実質的に同一
にして磁気テープを得た。
るのオキシ水酸化鉄を,平均粒径が0.035μmの酸
化チタンに変え,他の条件は媒体例1のものと実質的に
同一にして磁気テープを得た。
るオキシ水酸化鉄を,長軸長:0.30μm,Al:3
5重量%固溶のものに変え,他の条件は媒体例1と同一
にして磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:3at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長0.
08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一にし
て磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:55at.%,Al:10at.%,Y:4at.%,長軸長
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:30at.%,Al:0at.%,Y:4at.%,長軸長0.
08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一にし
て磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:30at.%,Al:35at.%,Y:4at.%,長軸長
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:30at.%,Al:10at.%,Y:0at.%,長軸長
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
る金属磁性粉のCo量,Al量,Y量および長軸長をC
o:30at.%,Al:10at.%,Y:15at.%,長軸長
0.08μmのものに変え,他の条件は媒体例5と同一
にして磁気テープを得た。
する金属磁性粉のCo量,Al量,Y量,Na量,Ca
量および長軸長をCo:30at.%,Al:10at.%,
Y:4at.%,Na:0.16重量%,Ca:0.12重量
%,長軸長:0.08μmのものに変え,他の条件は媒
体例5と同一にして磁気テープを得た。
するオキシ水酸化鉄を,長軸長:0.30μm,Al:
5重量%固溶,Si:35重量%含有のものに変え,他
の条件は媒体例1と同一にして磁気テープを得た。
を構成する金属磁性粉の水分量を,100℃で3.5重
量%,300℃で5.5重量%のものに変え,他の条件
は媒体比較例11と同一にして磁気テープを得た。
を構成するオキシ水酸化鉄の水分量を,100℃で3.
5重量%のものに変え,たの条件は媒体比較例11と同
一にして磁気テープを得た。
鉄からなる下層用粉体を用いた重層構造の磁気記録媒体
は,強度,表面粗度,磁気変換特性,耐候性がともに優
れたものとなることがわかる。また,上層の金属磁性粉
としては,可溶成分となる周期律表第1a族及び第2a
族元素のNa,Caの多いものは分散しにくくかつ分散
されてもテープ耐久性が低く60℃,90RHで1週間
保存したものはテープの表面を観察すると結晶が析出し
保存安定性の悪いものとなった。そして,金属磁性粉に
Co,Y,Al量を共存させた場合には一層磁気特性が
向上し,本発明に従う下層を用いるとこの磁気特性を有
利に引き出せることがわかる。
末は,重層構造の塗布型磁気記録媒体の高品質化,具体
的には表面平滑性,強度,磁気特性,耐候性等の向上に
寄与するところが大きいので,電磁変換特性の良好な高
密度磁気記録媒体を得ることができる。
用粉体の個々の粒子の形状(枝分かれ状態)を写した電
子顕微鏡写真である。
鉄の分解温度との関係を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり且つ100℃で放出するH2Oの量が2重
量%以下のオキシ水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒
体用の下層用粉末。 - 【請求項2】 枝分かれ方向が二次元方向に偏りをもつ
平均長軸長0.01〜0.5μmの針状粒子からなり且
つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキ
シ水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒体用の下層用粉
末。 - 【請求項3】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり,0.1〜30重量%のAlを含有し且つ
100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ
水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒体用の下層用粉
末。 - 【請求項4】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり,0.1〜30重量%のSiを含有し且つ
100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ
水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒体用の下層用粉
末。 - 【請求項5】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり,AlとSiを合計で0.1〜30重量%
含有し且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以
下のオキシ水酸化鉄粉からなる塗布型磁気記録媒体用の
下層用粉末。 - 【請求項6】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり,タップ密度が0.4以上で且つ100℃
で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄
粉からなる塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。 - 【請求項7】 平均長軸長0.01〜0.5μmの針状
粒子からなり,0.1〜30重量%のAlを含有し且つ
大気中での分解温度が210℃以上で100℃で放出す
るH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉からな
る塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22074696A JP4139873B2 (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 |
US08/952,438 US6040043A (en) | 1996-03-21 | 1997-03-21 | Particles for lower layer of coating type magnetic recording medium |
EP97907409A EP0842901A4 (en) | 1996-03-21 | 1997-03-21 | PARTICLES FOR LOWERING A COATING OF A MAGNETIC RECORDING MEDIUM |
PCT/JP1997/000927 WO1997034830A1 (fr) | 1996-03-21 | 1997-03-21 | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement |
US09/501,993 US6171692B1 (en) | 1996-03-21 | 2000-02-11 | Particle for lower layer of coating type magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22074696A JP4139873B2 (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1053421A true JPH1053421A (ja) | 1998-02-24 |
JP4139873B2 JP4139873B2 (ja) | 2008-08-27 |
Family
ID=16755895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22074696A Expired - Fee Related JP4139873B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-08-05 | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4139873B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000038181A1 (fr) * | 1998-12-18 | 2000-06-29 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre de sous-couche pour support d'enregistrement magnetique de type revetement et procede de production |
WO2003088218A1 (fr) * | 2002-04-03 | 2003-10-23 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type enrobage |
WO2003088219A1 (fr) * | 2002-04-03 | 2003-10-23 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement et support d'enregistrement magnetique contenant ladite poudre |
KR100606586B1 (ko) * | 1998-12-18 | 2006-08-01 | 도와 마이닝 가부시끼가이샤 | 도포형 자기 기록 매체의 하부층용 분말 및 그 제조방법 |
JP2007194666A (ja) * | 2007-04-09 | 2007-08-02 | Dowa Holdings Co Ltd | 強磁性金属粉末製造用の先駆物質 |
-
1996
- 1996-08-05 JP JP22074696A patent/JP4139873B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000038181A1 (fr) * | 1998-12-18 | 2000-06-29 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre de sous-couche pour support d'enregistrement magnetique de type revetement et procede de production |
US6440545B1 (en) | 1998-12-18 | 2002-08-27 | Dowa Mining Co., Ltd. | Powder for use in lower layer of coating type magnetic recording medium |
KR100606586B1 (ko) * | 1998-12-18 | 2006-08-01 | 도와 마이닝 가부시끼가이샤 | 도포형 자기 기록 매체의 하부층용 분말 및 그 제조방법 |
WO2003088218A1 (fr) * | 2002-04-03 | 2003-10-23 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type enrobage |
WO2003088219A1 (fr) * | 2002-04-03 | 2003-10-23 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement et support d'enregistrement magnetique contenant ladite poudre |
US7238438B2 (en) | 2002-04-03 | 2007-07-03 | Dowa Mining Co., Ltd. | Powder for underlayer of coating-type magnetic recording medium |
US7357997B2 (en) | 2002-04-03 | 2008-04-15 | Dowa Electronics Materials Co., Ltd. | Powder for underlayer of coating-type magnetic recording medium and magnetic recording medium comprising the same |
JP2007194666A (ja) * | 2007-04-09 | 2007-08-02 | Dowa Holdings Co Ltd | 強磁性金属粉末製造用の先駆物質 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4139873B2 (ja) | 2008-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3886969B2 (ja) | 磁気記録媒体および磁気記録カートリッジ | |
JP5058889B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
US5645652A (en) | Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same | |
JP4534059B2 (ja) | 窒化鉄系磁性粉末およびその製造法 | |
JPH1069629A (ja) | 重層構造の塗布型磁気記録媒体 | |
JP4139873B2 (ja) | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 | |
JP3903139B2 (ja) | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 | |
JP4182232B2 (ja) | 強磁性粉末 | |
US7074281B2 (en) | Magnetic powder for magnetic recording | |
US6171692B1 (en) | Particle for lower layer of coating type magnetic recording medium | |
JP4009701B2 (ja) | オキシ水酸化鉄及びこれを用いた重層構造の塗布型磁気記録媒体 | |
JP4203560B2 (ja) | 重層構造の塗布型磁気記録媒体 | |
US5041307A (en) | Process for producing magnetic iron oxide particles for magnetic recording | |
US5989516A (en) | Spindle-shaped geothite particles | |
JPH11251122A (ja) | 磁性粉製造用先駆物質およびこれから得た強磁性金属粉末 | |
JPH09255341A (ja) | 塗布型磁気記録媒体の下地層用粉末 | |
JP2008181916A (ja) | 磁性粉末、磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体 | |
JPH1025115A (ja) | 酸化鉄系磁性粉末及びこれを用いた磁気記録媒体 | |
JP2965606B2 (ja) | 金属磁性粉末の製造方法 | |
JP4268628B2 (ja) | 磁気記録媒体および磁気記録カートリッジ | |
JP3661733B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2002146404A (ja) | 複合金属磁性粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JPH06263449A (ja) | 非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層 | |
JPH10312531A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH11339252A (ja) | 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末およびこれを用いた磁気記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070814 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071015 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080422 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080513 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20080513 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080514 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080514 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130620 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |