JPH06263449A - 非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層 - Google Patents
非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層Info
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- JPH06263449A JPH06263449A JP7892193A JP7892193A JPH06263449A JP H06263449 A JPH06263449 A JP H06263449A JP 7892193 A JP7892193 A JP 7892193A JP 7892193 A JP7892193 A JP 7892193A JP H06263449 A JPH06263449 A JP H06263449A
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Abstract
た磁気記録媒体用非磁性下地層を提供する。 【構成】 水酸化アルカリ水溶液と炭酸アルカリ水溶液
とを第一鉄塩水溶液と反応させて得られた鉄含有沈澱物
を含む懸濁液に酸素含有ガスを通気してMn化合物の存
在下において酸化反応を行なうことにより製造した平均
長軸径が0.03〜0.5μm、軸比が2〜15の粒子
であって、且つ、当該粒子の集合体がL*値30.0〜
0、a* 値6.0〜0、b* 値 10.0〜−1.7で
示される色彩を呈するゲータイト構造を有する含水酸化
鉄粒子からなる非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末を用い
て光透過率が改善された磁気記録媒体用非磁性下地層を
得る。
Description
あって、且つ、黒褐色の色彩を呈するゲータイト構造を
有する含水酸化鉄粒子からなる非磁性黒褐色含水酸化鉄
粒子粉末及びその製造法に関し、更に、前記含水酸化鉄
粒子粉末又は該含水酸化鉄粒子粉末を加熱脱水して得ら
れたヘマタイト構造を有する非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉
末を用いた光透過率が改善された磁気記録媒体用下地層
に関するものである。
再生用機器の長時間記録化、小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に対す
る高性能化、即ち、高密度記録化、低ノイズ化の要求が
益々強まっている。
高画質化に対する要求は益々強まっており、従来のビデ
オテープに比べ、記録されるキャリアー信号の周波数が
益々高くなって、短波長領域に移行しており、その結
果、磁気テープの表面からの磁化深度が著しく浅くなっ
ている。
性、殊に、S/N比を向上させる為の努力がなされてお
り、この事実は、例えば、株式会社総合技術センター発
行「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」(1982
年)第74頁の「‥‥記録再生の特性において、電磁変
換特性の面、即ちノイズ低減、S/N比、感度、周波数
特性の向上、並びに出力変動の低減等の高密度記録ため
の要因を克服するために課せられる磁性塗膜層の設計上
の大きな課題は、(1)磁性粒子の均一分散並びに磁場
配向性の向上、(2)塗膜中の磁性粒子の高充填率化、
(3)表面平滑性に優れ、厚みむらがないという点であ
る。‥‥」なる記載及び同第312頁の「‥‥塗布型テ
ープにおける高密度記録のための条件は、短波長信号に
対して、低ノイズで高出力特性を保持できることである
が、その為には保磁力Hcと残留磁化Brが‥‥共に大
きいことと塗布膜の厚みがより薄いことが必要である。
‥‥」なる記載の通りである。
の問題が生じている。第一に、磁気記録層の平滑化と厚
みむらの問題であり、磁気記録層を平滑で厚みむらがな
いものとするためには、ベースフィルムの表面もまた平
滑でなければならない。この事実は、例えば、工学情報
センター出版部発行「磁気テープ−ヘッド走行系の摩擦
摩耗発生要因とトラブル対策−総合技術資料集(−以
下、総合技術資料集という−)」(昭和62年)第18
0及び181頁の「‥‥硬化後の磁性層表面粗さは、ベ
ースの表面粗さ(バック面粗さ)に強く依存し両者はほ
ぼ比例関係にあり、‥‥磁性層はベースの上に塗布され
ているからベースの表面を平滑にすればするほど均一で
大きなヘッド出力が得られS/Nが向上する。‥‥」な
る記載の通りである。
膜化と同様に薄膜化が進んでおり、その結果、ベースフ
ィルムの強度が問題となってきている。この事実は、例
えば、前出「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」第
77頁の「‥‥高密度記録化が今の磁気テープに課せら
れた大きなテーマであるが、このことは、テープの長さ
を短くしてカセットを小型化していく上でも、また長時
間記録に対しても重要となってくる。このためにはフィ
ルムベースの厚さを減らすことが必要な訳である。‥‥
このように薄くなるにつれてテープのスティフネスが急
激に減少してしまうためレコーダーでのスムーズな走行
がむずかしくなる。ビデオテープの薄型化にともない長
手方向、幅方向両方向に渡ってのこのスティフネスの向
上が大いに望まれている。‥‥」なる記載の通りであ
る。
の薄膜化とによって光透過率が大きくなるという問題で
ある。即ち、磁気テープ、特にビデオテープ等の磁気記
録媒体の走行の停止は、磁気記録媒体の光透過率の大き
い部分をビデオデッキによって検知することにより行わ
れている。磁気記録媒体の薄膜化や磁気記録層中に分散
されている磁性粒子粉末の超微粒子化に伴って磁気記録
層全体の光透過率が大きくなるとビデオデッキによる検
知が困難となる為、磁気記録層にカーボンブラック等を
添加して光透過率を改善する(小さくする)ことが行わ
れており、現行のビデオテープにおいては磁気記録層へ
のカーボンブラック等の添加が必須となっている。
中に分散させてなる下層を少なくとも一層設けてなる磁
気記録媒体に関する先行技術として特開昭63−187
418号公報及び特開平4−167225号公報等が挙
げられる。
層の薄膜化によって光透過率が大きくなるという問題を
解決するためには、磁気記録層にカーボンブラック等の
添加が必須となっている。
加は、高密度記録化を阻害するばかりでなく、薄膜化を
も阻害しており、磁気テープの表面からの磁化深度を浅
くして、磁気テープの薄膜化をより進めるためには、磁
気記録層に磁性粒子粉末以外の非磁性粒子粉末を添加す
ることは望ましくない。
公報に記載された方法においては、非磁性支持体上に非
磁性粉末を結合剤中に分散させてなる下層を少なくとも
一層設けることにより、光透過率を改善するとともに表
面性の悪化や電磁変換特性を劣化させる等の問題を解決
したとされている。
が記載されており、また、粒子径としても非常に広い範
囲の粒状または針状の粒子粉末が使用できるとされてい
る。
に鉄化合物に注目して検討したところ、α酸化鉄(α−
Fe2 O3 )を用いた場合には、光透過率を充分小さく
することができず、前掲特開平4−167225号公報
の実施例に開示されている針状α−FeOOHを用いた
場合にも、光透過率を充分小さくすることができなかっ
た。
うとする)ならば、用いる非磁性粒子粉末の色彩が褐色
乃至黒色を呈している方がよいが、当該粒子の集合体と
してのL* 値、a* 値、b* 値をJIS−Z−8729
(以下、同じ)により示すとα−FeOOHの色彩はL
* 値が62〜45程度、a* 値が20〜10程度、b*
値が55〜20程度の黄褐色でであり、α−Fe2 O3
の色彩はL* 値が50〜35程度、a* 値が50〜25
程度、b* 値が30〜17程度の赤褐色である。従っ
て、α−FeOOHやα−Fe2 O3 を磁気記録媒体用
下地層として用いる場合には、α−FeOOHやα−F
e2 O3 の色彩が褐色乃至黒色を呈するようにする必要
がある。
3−17288号公報に開示された技術手段により得ら
れることが知られている。同公報の「‥‥ドイツ特許第
881562号には、鉄塩をマンガン塩の存在で塩基性
の剤で沈澱させ、この際場合により鉄(II)の一部を
空気を吹込んで鉄(III)に酸化させ、この場合マン
ガン含有量のために褐色乃至黒色の顔料が得られること
は提案されている。得られた顔料は同様に単一の相を形
成しない。‥‥」なる記載及び「‥‥得られた顔料混捏
物を‥‥約600−約800℃の温度で灼熱処理‥‥す
ることにより単一のヘマタイト構造を有する温度安定性
のマンガン含有酸化鉄顔料の製法を見出した。‥‥」な
る記載の通り、単一の相を形成していない顔料混捏物を
灼熱処理することにより単一のヘマタイト構造を有する
マンガン含有酸化鉄顔料を得ることが記載されている。
鉄化合物が得られる技術手段としては、α−FeOOH
を生成する際にMn化合物を添加する方法が考えられ
る。その方法として特開昭49−14400号公報、特
開昭49−15699号公報、特開昭49−69104
号公報、特開昭52−134858号公報、特開昭56
−104720号公報、特開昭56−109827号公
報、特開昭57−22121号公報、特開昭57−34
027号公報及び特開昭61−9505号公報等の各公
報が挙げられる。
る場合には、前出特公昭43−17288号公報に記載
されている通り、単一の相を形成していないものであ
り、前出特開昭56−104720号公報や特開昭56
−109827号公報に記載されている通り、黄色を呈
したα−FeOOHである。
の表面平滑性と強度とを向上させるためには、前出「総
合技術資料集」第339頁の「‥‥針状のγ−Fe2 O
3 のような棒状とみなされる顔料粒子はコーティングす
るときにせん断力がかかる塗り方をすると、支持体に平
行に配列する。‥‥支持体に平行な棒状粒子は垂直な場
合よりも隠ぺい力や光沢が大きく、光や気体の透過性は
少ない。なお、この顔料の配列の差は塗膜の力学的性質
にも影響を及ぼし、支持体に水平なほど引張り強さは大
きく伸びは小さくなる。‥‥」なる記載の通り、針状や
紡錘状を呈した粒子のような軸比(長軸径/短軸径−以
下同じ−)を有する粒子は塗布時に配向させることがで
き、配向させた軸比を有する粒子は光透過率が小さくな
り、表面平滑性と強度とが向上することが知られてい
る。
粒子であって、しかも、褐色乃至黒色の色彩を呈するゲ
ータイト構造を有する含水酸化鉄粒子粉末を得、該含水
酸化鉄粒子粉末、又は、必要により、該含水酸化鉄粒子
粉末を加熱脱水して得られる褐色乃至黒色の色彩を呈す
るヘマタイト構造を有する酸化鉄粒子粉末を用いて光透
過率が改善され、しかも、表面平滑性と強度とが優れて
いる磁気記録媒体用非磁性下地層を提供することを技術
的課題とする。
りの本発明によって達成できる。
0.5μm、軸比が2〜15の粒子であって、且つ、当
該粒子の集合体がL* 値30.0〜0、a* 値6.0〜
0、b* 値10.0〜−1.7で示される色彩を呈する
ゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子からなる非磁性
黒褐色含水酸化鉄粒子粉末、アルカリ水溶液と第一鉄塩
水溶液とを反応させて得られた鉄含有沈澱物を含む懸濁
液に酸素含有ガスを通気して酸化反応を行うことにより
ゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子粉末を製造する
方法において、前記アルカリ水溶液は水酸化アルカリ水
溶液と炭酸アルカリ水溶液との両アルカリ水溶液を併用
し、炭酸アルカリ水溶液を水酸化アルカリ水溶液及び前
記鉄含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかの液中に添加す
るとともに、当該炭酸アルカリ水溶液の添加量を当該水
酸化アルカリ水溶液1モル(但し、添加するMn化合物
の中和分を除いた量である。)に対して0.4〜20.
0モルの範囲とし、しかも、前記両アルカリ水溶液の総
和量を前記第一鉄塩水溶液中のFe2+に対して1.0当
量(但し、前記Mn化合物の中和分を除いた量であ
る。)を越える量とし、更に、前記第一鉄塩水溶液、前
記水酸化アルカリ水溶液、前記酸素含有ガスを通気して
酸化反応する以前の鉄含有沈澱物を含む懸濁液及び酸素
含有ガスを通気して酸化反応することによる酸化率が5
0%未満である鉄含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかの
液中に、あらかじめ前記第一鉄塩水溶液中のFe2+に対
しMn換算で1〜50原子%の範囲の量のMn化合物を
存在させておくことからなる前記非磁性黒褐色含水酸化
鉄粒子粉末の製造法、非磁性支持体上に形成される非磁
性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む塗膜組成物からなる磁
気記録媒体用非磁性下地層において、前記非磁性粒子粉
末が前記非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末であることか
らなる磁気記録媒体用非磁性下地層及び、非磁性支持体
上に形成される非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む塗
膜組成物からなる磁気記録媒体用非磁性下地層におい
て、前記非磁性粒子粉末が前記非磁性黒褐色含水酸化鉄
粒子粉末を270〜800℃の温度範囲で加熱脱水して
得られたヘマタイト構造を有する非磁性黒褐色酸化鉄粒
子粉末であることからなる磁気記録媒体用非磁性下地層
である。
いて述べる。
としては、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を挙
げることができる。
水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水
溶液等を挙げることができる。
溶液としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水
溶液、炭酸アンモニウム水溶液等を挙げることができ
る。
と炭酸アルカリ水溶液との両アルカリ水溶液を併用し、
当該炭酸アルカリ水溶液は、酸化反応に先立ち、当該水
酸化アルカリ水溶液及び前記鉄含有沈澱物を含む懸濁液
のいずれかの液中に添加すればよい。酸化反応途中で添
加した場合には、生成粒子に針状粒子や粒状粒子などが
混在して単一の相でなくなる。
該水酸化アルカリ水溶液1モル(但し、添加するMn化
合物の中和分を除いた量である。)に対して0.4〜2
0.0モルの範囲である。0.4モル未満の場合には、
生成粒子に粒状粒子などが混在して単一の相でなくなる
ことがある。20.0モルを越える場合には、黒褐色の
ゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子が生成しない。
第一鉄塩水溶液中のFe2+に対して1.0当量(但し、
添加するMn化合物の中和分を除いた量である。)を越
える量である。1.0当量以下の場合には、黒褐色のゲ
ータイト構造を有する含水酸化鉄粒子が生成しないこと
がある。好ましくは1.0当量を越え5.0当量以下で
ある。5.0当量を越える場合にも生成することはでき
るが、高価なアルカリ水溶液の使用量が多くなると経済
的ではない。
FeCO3 を含む懸濁液を酸化反応する場合のpH値は
7〜11の範囲とされており、本発明においてもpH値
は前記範囲であればよく、pH値が7未満の場合には、
黒褐色のゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子が生成
しないことがある。pH値が11を越える場合には、粒
状粒子などが混在して単一の相でなくなる。
ては、可溶性のMn塩であれば良く、例えば、硫酸マン
ガン、塩化マンガン等を挙げることができる。
のFe2+に対しMn換算で1〜50原子%である。1原
子%未満場合には、黒褐色のゲータイト構造を有する含
水酸化鉄粒子が生成しないことがある。50原子%を越
える場合には、生成粒子に粒状粒子等が混在して単一相
でなくなることがある。
液、水酸化アルカリ水溶液、酸素含有ガスを通気して酸
化反応する以前の鉄含有沈澱物を含む懸濁液及び酸素含
有ガスを通気して酸化反応することによる酸化率が50
%未満である鉄含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかの液
中である。酸素含有ガスを通気して酸化反応することに
よる酸化率が50%を越える場合には、生成粒子に粒状
粒子等が混在して単一相でなくなることがある。
塩を添加して攪拌・溶解するか、または、別途溶解した
水溶液を添加・混合すればよい。
溶液を用いるFeCO3 を含む懸濁液を酸化反応する場
合に行われているのと同様に、鉄含有沈澱物を含む懸濁
液を非酸化性雰囲気下で熟成させてもよい。熟成を行な
うことにより得られる含水酸化鉄粒子の軸比を大きくす
ることができる。熟成は、非酸化性雰囲気下の前記懸濁
液を、通常40〜80℃の温度範囲で行なうのが好適で
ある。40℃未満の場合には、十分な熟成効果が得られ
難いので軸比が小さくなり、80℃を越える場合には、
粒状マグネタイトが混在してくることがある。
間の範囲である。30分間未満の場合には、十分に軸比
を大きくすることができない。300分間を越えてもよ
いが、必要以上に長時間とする意味がない。
反応容器内に不活性ガス(N2 ガスなど)又は還元性ガ
ス(H2 ガスなど)を通気すればよい。
常、含水酸化鉄粒子が生成する80℃以下の温度で行な
えばよい。80℃を越える場合には、紡錘状を呈したゲ
ータイト構造を有する含水酸化鉄粒子中に粒状マグネタ
イト粒子が混在してくることがある。
酸素含有ガス(例えば、空気)を液中に通気することに
より行い、必要により機械的操作による攪拌を伴っても
よい。
末は、平均長軸径が0.03〜0.5μm、軸比が2〜
15の粒子であって、且つ、当該粒子の集合体がL* 値
30.0〜0、a* 値6.0〜0、b* 値10.0〜−
1.7で示される色彩を呈するゲータイト構造を有する
非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末である。
は、結合剤樹脂中における分散が困難となる為に好まし
くない。平均長軸径が0.5μmを越える場合には、粒
子サイズが大きすぎる為、表面平滑性を害するので好ま
しくない。
が得られ難くなる為に好ましくない。軸比は大きい程よ
いが、本発明の場合には15程度である。
の場合には、光透過率が大きくなるので好ましくない。
また、a* 値が6.0を越える場合及び0未満の場合に
は、光透過率が大きくなるので好ましくない。また、b
* 値が10.0を越える場合及び−1.7未満の場合に
は、光透過率が大きくなるので好ましくない。
非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末を270〜800℃の
温度範囲で加熱脱水してヘマタイト構造を有する非磁性
黒褐色酸化鉄粒子粉末とすることもできる。270℃未
満の場合には、加熱脱水が十分でなくヘマタイト構造を
有する黒褐色酸化鉄粒子にならない。800℃を越える
場合には、赤褐色酸化鉄粒子となり光透過率が大きくな
るので好ましくない。
含水酸化鉄粒子を270〜500℃の温度範囲で脱水す
るか、必要により、更に350〜800℃の温度範囲で
加熱処理により焼きなましをしてヘマタイト構造を有す
る非磁性黒褐色酸化鉄粒子を得るのが好ましい。350
〜800℃の温度範囲で加熱処理により焼きなましをす
るのは、脱水されて得られた当該黒褐色酸化鉄粒子の粒
子表面に生じている空孔を焼きなましにより、粒子の極
表面を溶融させて空孔をふさいで平滑な表面状態とさせ
ることが好ましいからである。
粒子間の焼結を防止する為に、あらかじめ当該黒褐色含
水酸化鉄粒子の表面にP、Si、Al、B、Zr、Sb
等の焼結防止剤を被覆しておいてもよい。
含水酸化鉄粒子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末を
磁気記録媒体用下地層とする前に、各粒子粉末に通常用
いられるAl、Si、Ti、Mn、Ni、Zn、Zr、
Sn、Sbから選ばれる化合物の1種又は2種以上を用
いて被覆することもできる。
用いられるAl、Si、Ti、Zr等の金属のカップリ
ング剤やリン酸エステル等の通常用いられる有機化合物
により被覆処理を行なうこともできる。
子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末を磁気記録媒体
用下地層とする前に、各粒子粉末に通常行なわれる脱気
・圧密処理などの処理を施すこともできる。
黒褐色含水酸化鉄粒子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子
粉末を下地層としての結合剤樹脂中に分散させる場合
に、当該各粒子粉末の粒子表面に前記各処理を施すこと
により結合剤樹脂とのなじみがよくなり、より容易に所
望の分散度が得られ易くなる為である。
ては、現在、磁気記録媒体の製造にあたって汎用されて
いる塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、塩
化ビニル酢酸ビニルマレイン酸ウレタンエラストマー、
ブタジエンアクリロニトリル共重合体、ポリビニルブチ
ラール、ニトロセルロース等セルロース誘導体、ポリエ
ステル樹脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイソシアネートポリマ
ー、電子線硬化型アクリルウレタン樹脂等とその混合物
等を挙げることができる。尚、各結合剤樹脂には−O
H、−COOH、−SO3 M、−OPO2 M2 、−NH
2 等の極性基(但し、MはH、Na、Kである。)が含
まれていてもよい。
は、非磁性支持体上に本発明により得られた非磁性黒褐
色含水酸化鉄粒子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末
と結合剤樹脂とを含む塗膜組成物を塗布し塗膜を形成す
ることにより得られる。尚、非磁性下地層に、通常の磁
気記録媒体の製造に用いられる潤滑剤、研磨剤、帯電防
止剤等を添加しても支障はない。
体に汎用されているポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリイミド等の合成樹脂フィルムおよびアルミニウム、
ステンレス等金属の箔や板および各種の紙を使用するこ
とができる。
物を塗布して乾燥させた後の下地層の塗膜厚さは、1〜
10μmの範囲である。1μm未満の場合には、ベース
フィルムの表面粗さを改善することができないばかり
か、強度も不十分である。10μmを越えてもよいが、
薄膜の磁気記録媒体を得るためには10μm以下とする
必要があり、好ましくは2〜4μmの範囲である。
上に、磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む塗膜組成物を
塗布し磁気記録層を形成することにより磁気記録媒体と
することができる。
剤、研磨剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
は、マグヘマイト粒子粉末、マグネタイト粒子粉末、マ
グヘマイトとマグネタイトとの中間酸化物であるベルト
ライド化合物粒子粉末等の磁性酸化鉄粒子粉末、これら
の磁性酸化鉄粒子粉末にFe以外のCo、Al、Ni、
P、Zn、Si、B等の異種元素を含有させた粒子若し
くはこれら磁性酸化鉄粒子にCo等を被着させた粒子、
鉄を主成分とする金属磁性粒子、鉄以外のCo、Al、
Ni、P、Zn、Si、B等を含有する鉄合金磁性粒
子、板状Baフェライト粒子粉末並びにこれに保磁力低
減剤である2価金属(Co、Ni、Zn等)と4価金属
(Ti、Sn、Zr等)とを含有させた板状複合フェラ
イト粒子粉末等のいずれも用いることができる。また、
磁性粒子粉末は、針状、紡錘状、立方状、板状等のいず
れであってもよい。
下地層を形成するのに用いたものを用いることができ
る。
通りである。
の通り、鉄塩をマンガン塩の存在下で塩基性剤で沈澱さ
せて空気を吹き込んで酸化反応を行なった場合には、得
られる粒子が単一の相を形成していないのは、例えば、
塩基性剤を水酸化アルカリ水溶液のみとした場合の後出
比較例1の図5に示す電子顕微鏡写真(×30000)
から針状粒子、不定形粒子及び粒状粒子の三つの相が存
在していることからもわかる。
とした場合には、後出比較例2に示す通り、得られた粒
子粉末が黄褐色を呈しており、目的とする黒褐色の粒子
粉末は得られない。
溶液を併用した場合には、後出実施例1の図1に示すX
線回折においてゲータイト構造であることを示すととも
に図2に示す電子顕微鏡写真(×30000)において
紡錘状を呈した粒子のみの単一の相であることが確認で
きる。
ないが、本発明における水酸化アルカリ水溶液と炭酸ア
ルカリ水溶液とを併用したことにより、添加したMn化
合物は水酸化アルカリ水溶液により黒褐色となり、ま
た、炭酸アルカリ水溶液によりMn化合物が生成された
ゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子中に固溶された
ために単一の相となったものと考えている。
色含水酸化鉄粒子を得る場合には、Mn化合物の添加
は、Mn化合物と水酸化アルカリ水溶液とをまず反応さ
せるために、水酸化アルカリ水溶液が存在している前記
各溶液中にMn化合物を添加する必要があり、次いで、
炭酸アルカリ水溶液によって当該含水酸化鉄粒子中に固
溶させる反応とすることにより本発明が完成させること
ができたものと考えている。
た結果、通常のゲータイト粒子粉末の色彩はL* 値が6
2〜45程度、a* 値が20〜10程度、b* 値が55
〜20程度の黄褐色であるのに対し、本発明のゲータイ
ト構造を有する含水酸化鉄粒子粉末はL* 値が30.0
〜0、a* 値が6.0〜0、b* 値が10.0〜−1.
7の黒褐色を呈している。
水して得られるヘマタイト粒子粉末の色彩はL* 値が5
0〜35程度、a* 値が50〜25程度、b* 値が30
〜17程度の赤褐色であるのに対し、本発明のヘマタイ
ト構造を有する酸化鉄粒子粉末はL* 値が30.0〜
0、a* 値が6.0〜0、b* 値が10.0〜−1.7
の黒褐色を呈している。
水酸化鉄粒子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末を磁
気記録媒体用下地層として用いた場合には、光透過率が
改善され、しかも、表面平滑性、強度、電気抵抗などに
も優れている。
が表面平滑性と強度とが優れているのは、前述の通り、
紡錘状を呈した粒子は塗布時に配向させることができ、
配向させた紡錘状を呈した粒子は透過率が小さくなり、
表面平滑性と強度とを向上させることができたためと考
えている。
の「‥‥磁性粉粒子の分散性が悪いと、表面の平滑性も
悪くなるが、配向性にも影響して磁気特性を低下させ
る。‥‥」なる記載の通り、粒子粉末の分散性が問題と
なっている。
紡錘状を呈しているため、粒子が丸みを帯びており、従
って、粒子同士が密着し難く、1個1個ばらばらとなり
やすく分散性に優れた粒子粉末である。その上、軸比が
2〜15の紡錘状を呈した粒子であるから塗布工程によ
り容易に配向して表面平滑性と強度とが得られたものと
考えている。
化鉄粒子粉末又は非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末には、不
定形粒子や粒状粒子が含まれていない紡錘状を呈した粒
子のみの単一の相であるから、磁気記録媒体用下地層と
する場合に配向し易く、所望の表面平滑性と強度とが得
られたものと考えている。
磁性下地層は、表面平滑性と強度とが優れているので、
その表面に磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む塗膜組成
物を塗布して磁気記録媒体とした場合において光透過率
が小さく、平滑で厚みむらのない薄膜の磁気記録層が得
られる。
説明する。
子の平均長軸径、平均短軸径、軸比は、いずれも電子顕
微鏡写真から測定した数値の平均値で示した。また、比
表面積はBET法により測定した値で示した。Mn量及
び各元素量は蛍光X線分析により測定した。
0mm、厚さ3mmのリングに15トン/cm2 で圧縮
成形した後、多光源分光測色計MSC−IS−2D(ス
ガ試験機(株)製)により測定した。
D」((株)島津製作所製)を用いて塗膜の45°光沢
を測定して求めた。表面粗度Raは、「Surfcom
−575A」(東京精密(株)製)を用いて塗布膜の中
心線平均粗さを測定した。
津製作所製)を用いて塗膜のヤング率を測定して求め
た。ヤング率は市販ビデオテープ「AV T−120
(JVC製)」との相対値で表した。相対値が高いほど
良好であることを示す。
計UV−2100」(スガ試験機(株)製)を用いて測
定した線吸収係数で示した。線吸収係数は次式で定義さ
れ、値が大きい程、光を透しにくいことを示す。 線吸収係数(μm-1)=ln(1/t)/FT t:λ=900nmにおける光透過率(−) FT:測定に用いたフィルムの塗膜組成物層の厚み(μ
m) 尚、線吸収係数が1.2以上(膜厚4.0μm)であれ
ば、VHS規格で定められている光透過率0.8%以下
を満足させることができる。
3S−15」(東英工業(株)製)を使用し、外部磁場
10KOeまでかけて測定した。
5l及び2.5mol/lのNa2 CO3 水溶液21.
3l(NaOHに対し1.2モルに該当する)を添加
(NaOH及びNa2 CO3 の総和量は、Mn化合物中
和分を除いた量のFeに対し2.5倍当量に該当す
る。)した後、1025gの硫酸マンガン(第一鉄塩水
溶液中のFe2+に対し20原子%に該当する。)を溶解
・混合した1.35mol/lの硫酸第一鉄水溶液2
2.2l(反応Fe2+濃度は0.6mol/lに該当す
る。)を添加・混合し、温度50℃において鉄含有沈澱
物を含む懸濁液とした。
50℃において毎分100lの空気を5.0時間通気し
て黒褐色沈澱粒子を生成させた。尚、空気通気中のpH
は8.0〜11.0であった。
洗、乾燥、粉砕した。得られた黒褐色粒子粉末は、図1
に示すX線回折結果から明らかな通りゲータイト構造を
有しており、図2に示す電子顕微鏡写真(×3000
0)から明らかな通り、平均長軸径が0.30μm、軸
比7の紡錘状を呈した粒子のみからなる単一の相であっ
て、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであっ
た。また、Mn含有量は、Feに対しMn換算で20原
子%であり、L* 値が22.9、a* 値が1.0、b*
値が−0.24の色彩を呈する非磁性黒褐色粒子粉末で
あった。尚、飽和磁化値σsは0.1emu/g以下で
あった。
水溶液の種類、濃度、使用量、水酸化アルカリに対する
モル比(混合割合)及び添加時期、両アルカリ水溶液
(Mn化合物中和分を除いた量)のFeに対する当量比
(アルカリ総和量)、第一鉄塩水溶液の種類、濃度及び
使用量、反応濃度、Mn化合物の種類、添加量及び添加
時期、熟成の有無並びに反応温度を種々変化させた以外
は実施例1と同様にしてゲータイト構造を有する含水酸
化鉄粒子粉末を得た。この時の主要製造条件及び諸特性
を表1及び表2に示す。
粒子粉末1.5kgを40lの水に分散して懸濁液と
し、当該懸濁液に3号水ガラス21ml(当該粒子粉末
に対しSi換算で0.58重量%に該当する。)を添加
した後、1.0mol/lのH2 SO4 水溶液を加え、
pH6.5とし、30分間混合・攪拌した。混合・攪拌
した後、常法により濾過、水洗、乾燥してSiで被覆さ
れたゲータイト構造を有する含水酸化鉄粒子粉末を得
た。
0kgを一端開放型レトルト容器中に投入し、回転駆動
させながら空気中、300℃で60分間加熱脱水し、更
に550℃で60分間焼きなまし処理を行い黒褐色粒子
粉末を得た。
果ヘマタイト構造を有しており、図3に示す電子顕微鏡
写真(×30000)から明らかな通り、平均長軸径が
0.23μm、軸比5.5の紡錘状を呈した粒子のみか
らなる単一の相であって、Mn含有量は、Feに対しM
n換算で20原子%であり、L* 値が22.0、a*値
が1.7、b* 値が−0.14の色彩を呈する非磁性黒
褐色酸化鉄粒子粉末であった。
ランナー型粉砕機(サンドミル:(株)松本鋳造鉄工所
製)で乾式粉砕し、更に、当該粉砕物を水中に攪拌・混
合し、ラインミル型粉砕機(ホモミックラインミル:特
殊機工業(株)製)により湿式粉砕を行い酸化鉄粒子を
含む懸濁液を得た。
硫酸アルミニウム水溶液140ml(当該粒子粉末に対
しAl換算で1.8重量%に該当する。)を添加した
後、1.0mol/lのNaOH水溶液を加え、pH
6.0とし、30分間混合・攪拌した。
洗、乾燥し、次いで、エッジランナー型粉砕機(サンド
ミル:(株)松本鋳造鉄工所製)により圧密処理をし
た。
子の平均長軸径が0.23μm、軸比5.5の紡錘状を
呈した粒子のみからなる単一の相であり、粒度が均斉で
樹枝状粒子が混在しないものであった。また、Mn含有
量は、Feに対しMn換算で20原子%であり、L* 値
が22.9、a* 値が1.0、b* 値が−0.2の色彩
を呈する非磁性黒褐色粒子粉末であった。尚、飽和磁化
値σsは0.1emu/g以下であった。
び添加量並びに脱水・焼きなまし処理後の被覆化合物の
種類、添加量及び処理pHを種々変化させた以外は、実
施例7と同様にして酸化鉄粒子を生成させた。
び表4に示す。
ず、当該含水酸化鉄粒子粉末と結合剤樹脂、溶剤とを混
合し、固形分率75重量%でプラストミルを用いて30
分間混練した。しかる後、所定量の混練物を取り出し、
ガラス瓶にガラスビーズ及び溶剤とともに添加し、ペイ
ントコンディショナーで6時間混合・分散を行った。
通りである。 含水酸化鉄粒子粉末 100重量部 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10重量部 カルボキシル基を有するポリウレタン樹脂 10重量部 シクロヘキサノン 40.9重量部 メチルエチルケトン 102.2重量部 トルエン 61.3重量部
エチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを
用いて55μmの厚さに塗布し、次いで、乾燥させるこ
とによりシート状試料片を得た。
光沢は110%、表面粗度は30.6nm、線吸収係数
は0.88μm-1であった。
粉末及び酸化鉄粒子粉末を用いて実施例15と同様にし
て磁気記録媒体用非磁性下地層を得た。
にCo被着型磁性酸化鉄粒子粉末(平均長軸径0.25
μm、平均短軸径0.037μm、Hc850Oe、σ
s81.3emu/g、Co含有量4.52%、Fe2+
16.5%)を用いて、まず、磁性粒子粉末と結合剤樹
脂と、溶剤とを混合し、固形分率76重量%でプラスト
ミルを用いて30分間混練した。しかる後、所定量の混
練物を取り出し、ガラス瓶にガラスビーズ及び溶剤とと
もに添加し、ペイントコンディショナーで6時間混合・
分散を行った。
え、さらに、15分間混合・分散した。塗膜組成物の組
成は下記の通りであった。 Co被着型磁性酸化鉄粒子粉末 100重量部 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10重量部 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10重量部 研磨剤 10重量部 潤滑剤 2.5重量部 硬化剤 5重量部 シクロヘキサノン 52.2重量部 メチルエチルケトン 130.5重量部 トルエン 78.3重量部
エチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを
用いて15μmの厚さに塗布し、次いで、乾燥させるこ
とによりシート状試料片を得た。得られたシート試料片
にカレンダー処理を行った後、60℃で24時間硬化反
応して0.5インチ幅にスリットして磁気テープを得
た。
角型比は0.90、光沢は140%、表面粗度Raは1
2.2nm、ヤング率は121、線吸収係数は1.31
であった。
れた磁気記録媒体用非磁性下地層を用いて磁性粒子粉末
を参考例1のCo被着型磁性酸化鉄粒子粉末及び金属磁
性粒子粉末(平均長軸径0.13μm、平均短軸径0.
017μm、Hc1560e、σs128.9emu/
g、BET比表面積52.9m2 /g、Co含有量5.
9%、Al含有量1.1%、B含有量1.0%)として
参考例1と同様にして磁気記録媒体を得た。
錘状を呈した適当な軸比で黒褐色の色彩を呈するゲータ
イト構造を有する非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末又
は、必要により、該含水酸化鉄粒子粉末を加熱脱水して
得られた黒褐色の色彩を呈するヘマタイト構造を有する
酸化鉄粒子粉末であるから光透過率が小さく、しかも、
表面平滑性、強度、電気抵抗などにも優れている磁気記
録媒体用下地層を提供することができる。
は前出実施例に示した通り、ベースフィルムとしての強
度と表面性に優れているので、前出参考例に示した通
り、磁気記録媒体とした場合において光透過率が小さ
く、平滑で厚みむらのない薄膜の磁気記録層が得られ
る。
いる含水酸化鉄粒子粉末のX線回折図である。
いる含水酸化鉄粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真(×30000)である。
いる酸化鉄粒子粉末のX線回折図である。
いる酸化鉄粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(×30000)である。
す電子顕微鏡写真(×30000)である。
いる含水酸化鉄粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真(×30000)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均長軸径が0.03〜0.5μm、軸
比(長軸径/短軸径)が2〜15の粒子であって、且
つ、当該粒子の集合体がL* 値30.0〜0、a* 値
6.0〜0、b* 値10.0〜−1.7(但し、L
* 値、a* 値、b* 値はJIS−Z−8729による値
である。)で示される色彩を呈するゲータイト構造を有
する含水酸化鉄粒子からなる非磁性黒褐色含水酸化鉄粒
子粉末。 - 【請求項2】 アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反
応させて得られた鉄含有沈澱物を含む懸濁液に酸素含有
ガスを通気して酸化反応を行うことによりゲータイト構
造を有する含水酸化鉄粒子粉末を製造する方法におい
て、 前記アルカリ水溶液は水酸化アルカリ水溶液と炭酸アル
カリ水溶液との両アルカリ水溶液を併用し、炭酸アルカ
リ水溶液を水酸化アルカリ水溶液及び前記鉄含有沈澱物
を含む懸濁液のいずれかの液中に添加するとともに、当
該炭酸アルカリ水溶液の添加量を当該水酸化アルカリ水
溶液1モル(但し、添加するMn化合物の中和分を除い
た量である。)に対して0.4〜20.0モルの範囲と
し、しかも、前記両アルカリ水溶液の総和量を前記第一
鉄塩水溶液中のFe2+に対して1.0当量(但し、前記
Mn化合物の中和分を除いた量である。)を越える量と
し、 更に、前記第一鉄塩水溶液、前記水酸化アルカリ水溶
液、前記酸素含有ガスを通気して酸化反応する以前の鉄
含有沈澱物を含む懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸
化反応することによる酸化率が50%未満である鉄含有
沈澱物を含む懸濁液のいずれかの液中に、あらかじめ前
記第一鉄塩水溶液中のFe2+に対しMn換算で1〜50
原子%の範囲の量のMn化合物を存在させておくことを
特徴とする請求項1記載の非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子
粉末の製造法。 - 【請求項3】 非磁性支持体上に形成される非磁性粒子
粉末と結合剤樹脂とを含む塗膜組成物からなる磁気記録
媒体用非磁性下地層において、前記非磁性粒子粉末が請
求項1記載の非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末であるこ
とを特徴とする磁気記録媒体用非磁性下地層。 - 【請求項4】 非磁性支持体上に形成される非磁性粒子
粉末と結合剤樹脂とを含む塗膜組成物からなる磁気記録
媒体用非磁性下地層において、前記非磁性粒子粉末が請
求項1記載の非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末を270
〜800℃の温度範囲で加熱脱水して得られたヘマタイ
ト構造を有する非磁性黒褐色酸化鉄粒子粉末であること
を特徴とする磁気記録媒体用非磁性下地層。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5078921A JP3047668B2 (ja) | 1993-03-13 | 1993-03-13 | 非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層 |
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---|---|---|---|
JP5078921A JP3047668B2 (ja) | 1993-03-13 | 1993-03-13 | 非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263449A true JPH06263449A (ja) | 1994-09-20 |
JP3047668B2 JP3047668B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=13675328
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5078921A Expired - Lifetime JP3047668B2 (ja) | 1993-03-13 | 1993-03-13 | 非磁性黒褐色含水酸化鉄粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3047668B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997034830A1 (fr) * | 1996-03-21 | 1997-09-25 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement |
JP2005225731A (ja) * | 2004-02-13 | 2005-08-25 | Toda Kogyo Corp | 鉄系黒色粒子粉末及び該鉄系黒色粒子粉末を含有する黒色トナー |
-
1993
- 1993-03-13 JP JP5078921A patent/JP3047668B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1997034830A1 (fr) * | 1996-03-21 | 1997-09-25 | Dowa Mining Co., Ltd. | Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement |
US6040043A (en) * | 1996-03-21 | 2000-03-21 | Dowa Mining Co., Ltd. | Particles for lower layer of coating type magnetic recording medium |
US6171692B1 (en) | 1996-03-21 | 2001-01-09 | Dowa Mining Co., Ltd. | Particle for lower layer of coating type magnetic recording medium |
JP2005225731A (ja) * | 2004-02-13 | 2005-08-25 | Toda Kogyo Corp | 鉄系黒色粒子粉末及び該鉄系黒色粒子粉末を含有する黒色トナー |
JP4534125B2 (ja) * | 2004-02-13 | 2010-09-01 | 戸田工業株式会社 | 鉄系黒色粒子粉末及び該鉄系黒色粒子粉末を含有する黒色トナー |
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