JP3903139B2 - 塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 - Google Patents

塗布型磁気記録媒体の下層用粉末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,重層構造の塗布型磁気記録媒体に用いられる下層用粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
結合剤樹脂(バインダー)に磁性粉を分散含有させた塗膜を支持体上に塗布することによって支持体上に磁性層を形成するいわゆる塗布型磁気記録媒体において,低ノイズで高出力特性を得るために該磁性層の厚みをより薄くすることが望まれ,このために,該磁性層と支持体の間に,非磁性粉末を結合剤樹脂中に分散含有させた非磁性層の塗膜(本明細書では下層と呼ぶ)を形成する重層構造の塗布型磁気記録媒体が提案されている。
【0003】
この下層を形成するための非磁性粉末としては,球状酸化チタン粉末または酸化鉄粉末がこれまでに提案されている。例えば特開平6−215360号公報には,かような重層構造の磁気記録媒体において,下層を形成する非磁性粉として針状のヘマタイト(α−Fe23 ),球状のヘマタイト(α−Fe23 ),Co−γ−Fe23 または針状TiO2や球状TiO2 を用いた場合の特性値が示されている。同じく特開平6−139553号公報,特開平7−282443号公報,特開平7−326037号公報および特開平7−334835号公報には, 下層を形成する非磁性粉として針状のα−Fe23 を用いた場合の特性値が示されている。同じく特開平7−78331号公報, 特開平7−105530号公報および特開平7−182649号公報には下層を形成する非磁性粉として主としてCo−γ−Fe23を,更にはα−Fe23 を用いた場合の特性値が示されている。そして,これら公報中には,具体的に特性値が示された前記の酸化鉄粉末以外の他の物質からなる粉末も下層用非磁性粉として使用が可能であるとして,多数の物質名が例示され,そのうちにはオキシ水酸化鉄も含まれている。
他方, 特開平4−167225号公報には, 下層の非磁性層の厚みが上層の磁性層の厚みよりも薄い点で特殊な重層構造のものであるが,下層の非磁性層を形成する粉末としてオキシ水酸化鉄粉末を使用した場合のテープの耐傷つき性, スティフネスおよびヘッド当り性が評価されている。しかし,特開平6−60362号公報は,このようなオキシ水酸化鉄はバインダーに対する分散性が悪いので下層用粉末として使用不可能であると述べられ, 針状のα−Fe23 の使用を推奨している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これまでのところ,重層構造の磁気記録媒体において,オキシ水酸化鉄を下層用粉体として使用した実績はない。前記の公報類にもオキシ水酸化鉄(FeOOH)を下層用粉末とした場合の具体例は,特開平4−167225号公報以外には,示されていない。特開平6−60362号公報が教えるように,特開平4−167225号公報のようにオキシ水酸化鉄を使用した場合には,バインダーに対する分散性が悪いので実際には使用できないというのが常識であった。
このように,どのようなオキシ水酸化鉄であれば磁気記録媒体用の下層用粉末として意図する機能が発揮されるかは未知の部分が多い。一方,オキシ水酸化鉄は一般にFe(OH)2の懸濁液を酸化する方法で製造されるが,良く知られているように,この酸化の条件がわずかに変動しても生成相が異なり,性状や形態の異なるものとなる。したがって,公知のオキシ水酸化鉄のあらゆるものが前記の下層粉に適した性質を具備すると言う訳のものでもない。
【0005】
本発明は,オキシ水酸化鉄粉を下層用粉体に適用する場合に,その粉体の化学的・物理的性質や形状特性がどのように磁気記録媒体の表面平滑性,強度,磁気特性更には耐候性等に影響を与えるかを明らかにし,重層構造磁気記録媒体の特性向上に寄与することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,平均長軸長が0.01〜0.5μm,平均短軸長が0.01〜0.05μmの実質的に枝分かれのない針状粒子であって,長軸と直角方向に切断した短軸断面が長い方の幅と短い方の幅をもち,この長幅と短幅の短軸断面比が長軸方向にほぼ一様に1以上となっている平針状粒子からなり,且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下である塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末を提供する。
【0007】
本発明に従う平針状粒子は,好ましくは0.1〜30重量%のAlおよび/またはSiを含有したオキシ水酸化鉄からなり,当該粉末の比表面積が10〜300m2/g,タップ密度が0.4g/cm3以上であり,大気中での分解温度が210℃以上である。
【0008】
実質的に枝分かれがなく且つ平針状の本発明に従うオキシ水酸化鉄粉末を製造するには,第二鉄塩水溶液に,Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ,その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない,次いで生成した沈澱を固液分離するという方法で製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
支持体と磁性層との間に,非磁性粉末を分散させた非磁性層(下層)を設ける本来の目的は,磁性層の厚みを薄くして短い記録波長領域での出力を確保し,また優れた電磁変換特性例えば消去特性やオーバーライト特性を改良することにある。このためには磁性層自身にもそれなりの特性が要求されるが,下層の非磁性層側の役割としては,表面凹凸の少ない滑らかな薄い磁性層をその上に塗布できること,すなわち,非磁性層自体が表面平滑性に優れること,磁気記録媒体の強度に寄与すること,そして上層の磁性層の磁気特性を充分に引出し得ることが主として挙げられる。
【0010】
下層用粉末として使用されたことのある球状酸化チタンでは,テープ化した場合に強度が針状のものに比べて充分ではなくかつ微粒子化も困難である。また針状の酸化鉄(ヘマタイト)については,その製法上,粒子間焼結を免れることができないので,表面平滑性が十分得られないという問題が付随する。
【0011】
オキシ水酸化鉄を結合剤樹脂に分散させた塗膜を形成する場合,表面平滑性や強度等は,使用する結合剤樹脂にもよるが,オキシ水酸化鉄の物理・化学的性質や寸法・形状に大きく影響を受ける。前記の下層の役割,すなわち表面平滑性,強度および磁性層の特性改善を果たすことができる下層用オキシ水酸化鉄粉としては,平均長軸長が0.01〜0.5μm,平均短軸長が0.01〜0.05μmの実質的に枝分かれのない針状粒子であって,長軸と直角方向に切断した短軸断面が長い方の幅と短い方の幅をもち,この長幅と短幅の短軸断面比が長軸方向にほぼ一様に1以上となっている平針状粒子からなり,且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉であるのがよい。
【0012】
さらに,下層が有すべき前記の役割は,枝分かれのない平均長軸長0.01〜0.5μmの平針状粒子からなるオキシ水酸化鉄粉であって,0.1〜30重量%のAlおよび/またはSiを含有し且つ100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下のオキシ水酸化鉄粉によって,より有利に果たすことができる。
【0013】
前記の役割は,枝分かれのない平均長軸長0.01〜0.5μmの平針状粒子からなるオキシ水酸化鉄粉であって,0.1〜30重量%のAlおよび/またはSiを含有し,比表面積が10〜300m2/g,好ましくは40〜300m2/g,さらに好ましくは40〜150m2/g,タップ密度が0.3〜1.2g/cm3,好ましくは0.4〜1.2g/cm3,そして100℃で放出するH2Oの量が0.1〜2.0重量%のオキシ水酸化鉄粉によって,より有利に果たすことができる。
【0014】
さらに前記の役割は,枝分かれのない平均長軸長0.01〜0.5μmの平針状粒子からなるオキシ水酸化鉄粉であって,0.1〜30重量%のAlおよび/またはSiを含有し,比表面積が10〜300m2/g,タップ密度が0.4g/cm3以上,大気中での分解温度が210℃以上好ましくは215℃以上,そして100℃で放出するH2Oの量が0.1〜2.0重量%のオキシ水酸化鉄粉によって,より有利に果たすことができる。
【0015】
本発明に従うオキシ水酸化鉄粉は,前記に加えて,さらに次の特性を有するものが好ましい。
〔真比重〕 3.0〜6.0g/cm3 が望ましく,より好ましくは3.5〜4.3g/cm3 である。本発明に従う平針状の粉体において,このような真比重を有し,真比重に対するタップ密度が高いと,テープ化工程中でカレンダーをかけたときに塗膜中で粉が圧密し易くなり,このことがテープ表面平滑性の向上に有利に作用する。
〔結晶粒径〕(結晶子) 10〜200オングストローム,好ましくは50〜150オングストロームである。
【0016】
粒子サイズは,要するところ,平均長軸長0.01〜0.5μm,平均短軸長0.01〜0.05μm,平均軸比1〜30であって,長軸と直角方向に切断した短軸断面が長軸方向にほぼ一様に1以上となっている平針状粒子からなっているのが望ましく,結晶粒径は10〜200オングストロームが望ましいが,このような微粒子では,特に前記の短軸断面比と最も短い軸の長さ(最短軸長)がテープ表面平滑性に作用し,この短軸断面比が大きく且つ最短軸長が短いことにより表面平滑性が向上する。この短軸断面比と最短軸長は結晶粒径と比表面積に反映されている。
【0017】
ここで,“平針状”とは,長手方向の長さ(長軸長)とそれと直交する短手方向の最大長さ(短軸長)との比(長軸/短軸)が好ましくは2以上の針状であって,長軸と直角方向に切断した短軸断面が長い方の幅と短い方の幅をもち,この長幅と短幅の短軸断面比が長軸方向にほぼ一様に1より大きく,好ましくは1.5以上となっている偏平な針状を意味する。
【0018】
図1はこの平針状の形状を図解的に示したものである。図示のように,長手方向の最大長さL(長軸長)とこれと直交する短手方向の最大長さS(短軸長)をもつ針状体1において,長軸と直角方向に切断した短軸断面2が長幅WL と短幅WS をもつ偏平な形をしている。たとえて言えば,幅がWL で,厚みがWS の平板(短冊状)に似た形状を有している。ただし,短軸断面2の偏平形状は長方形に限らず,図2のようにカプセル状,図3のように楕円状,図4のように多角形状,図5のように変形円状等の様々な形をしていてもよく,要するところ,WL / WS の比が長軸方向に一様に(捻じれるようなことはなくの意味)1より大きく,好ましくは1.5以上であればよい。また,本発明の平針状オキシ水酸化鉄粒子は実質的に枝分かれは有しない。
【0019】
このような平均長軸長が0.01〜0.50μm,軸比が2以上の平針状オキシ水酸化鉄粉は後記の実施例に示すように,表面平滑性の良好な非磁性層,ひいては,表面平滑性の優れた磁性層をその上に形成できる。
【0020】
また,オキシ水酸化鉄粉末の表面処理状態およびpHも塗料化に際しての分散性に影響するので,表面平滑性に影響を与える。これらの好ましい範囲は次のとおりであり,この範囲に調整することが望ましい。
〔ステリアン酸吸着量〕 0.1〜3.0mg/m2
〔樹脂吸着量〕 0.5〜4.0mg/m2
〔pH〕 粉体 pHは6〜11である。この pH調整によって塗料化時の分散性が良好となり,表面平滑性の向上に有効に作用する。
【0021】
本発明に従う下層用粉末は以下のようなオキシ水酸化鉄粉の製法によって得られる。例えば,第二鉄塩水溶液に,Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ,その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない,生成した沈殿を固液分離する。この方法により,非結晶な物質を含まないオキシ水酸化鉄粉が得られる。また,この方法によれば,他の常法,例えば第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化アルカリ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄コロイドを含む懸濁液をpH11以上にて80℃以下の温度で酸素含有ガスを通気して酸化反応を行なう方法や,或いは第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得られる懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化反応を行なう方法に比べて,枝分かれがなく且つ短軸断面が偏平な平針状のオキシ水酸化鉄粉が得られる。さらに,この方法は針状酸化鉄(ヘマタイト)の粉体を製造する方法に比べても,高温度での処理工程がないので粒子間焼結の問題が起きない点で有利である。
【0022】
図6〜8は,本発明に従うオキシ水酸化鉄粉について,同一試料の同一部分を試料台を傾けながら同一倍率で撮影した透過型電子顕微鏡写真(倍率:300000倍)である。すなわち,図6は試料台を−45o傾けたもの,図7は試料台を水平(0o)としたもの,図8は試料台を45o傾けて同一試料部分を撮影したものである。試料台を傾けることは,各粒子を異なる角度から見たものに相当するから,短軸方向の厚みの変化すなわち長幅と短幅の短軸断面比を観測することができる。例えば,写真6〜8のほぼ中央に見えるやや右肩上がりの独立した粒子は,その最大短軸長が傾斜角−45o (図6)では0.0458μm,0o(図7)では0.0456μm,45o(図8)では0.0271μmであり,この粒子の最大長幅は図6と図7の間の或る傾斜角をもつところに存在することが推定できる。このようにして,傾斜角度を参考にしながら最大短幅と最大長幅を100個の粒子について計測し,その平均最大長幅を平均最大短幅で割って短軸断面比を求めると,本例のオキシ水酸化鉄は短軸断面比が平均で1.7の平針状粒子である。
【0023】
また,図6〜8図は殆んどの粒子は枝分かれを有していないことを示している。この試料について,小さな枝分かれをしたものを数えると,その枝分かれをもつ粒子は1000個中僅かに3個であり,実質的に枝分かれがないことが確認された。
【0024】
このように各粒子が実質的に枝分かれがなく且つ平針状であることは,この粉体を下層用粉末としたとき,表面平滑性とテープ強度に寄与することになる。すなわち,枝分かれがないことは塗布時に粒子が詰まり易くなるから表面が平滑になり且つテープ強度も向上する。そして,平針状であることは塗布時に粒子が重なったときに幅広の面ができ易くなるから表面が平滑になる。要するところ,支持体面と垂直方向の成分が少なく且つテープ長手方向に密に配向されるので表面平滑性とテープ強度が向上する。
【0025】
特に,このオキシ水酸化鉄が長軸長0.5μm以下の微細な平針状粒子であり且つ高充填性の粉体であると,これを樹脂バインダーに分散させて支持体に塗布すると極めて良好な表面平滑性を示す。長軸長0.5μm以下の微細な平針状粒子は他の下層材料のものと比べると短軸長が非常に細く針状比が高いという特徴があり,このために塗布時にテープ長手方向に良好に配向され,表面平滑性に加えてテープ強度も向上する。
【0026】
さらに,オキシ水酸化鉄に適量のAlを含有させると耐熱性および保存安定性を増すことができる。Alの含有量が0.1〜30重量%であれば,テープ化の際の乾燥工程における昇温時にもオキシ水酸化鉄粉体が変質せず安定で存在できる。Alの含有量が0.1重量%未満ではAl含有による効果は不充分である。Alの含有量が30重量%より多いと粉体の比表面積が大きくなって分散性が悪くなる。ここで,Alの含有量とは,Alが化合物として含有されている場合にはその化合物の量ではなく,Al元素の含有量を言う。
【0027】
オキシ水酸化鉄にAlを含有させるのには,Al2(SO4)3, Al(NO3)3, AlCl3 などの水可溶塩,更にはNaAlO2(アルミン酸ナトリウム)などの水可溶性アルミン酸などの化合物を使用することができる。これらのAl化合物を用いてAlをオキシ水酸化鉄粒子の表面に“被着”させるには,例えばこれらのAl化合物をアルカリ水溶液中に溶解させ,この溶液中に該オキシ水酸化鉄を分散させた後,炭酸ガスを吹き込むか酸を添加し中和させることによって行なうことができ,これによって結晶質または非晶質なAl23・nH2O(含水酸化アルミニウム)としてAlは粒子表面に被着される。他方,Alをオキシ水酸化鉄の粒子内に“固溶”(含浸)させるには,FeCl3 やFe2(SO4)3 等の第二鉄塩の水溶液をNaOH, Na2CO3 , NH4OH等の中和剤で中和した後に熟成してα−FeOOH,γ−FeOOHを生成させる反応系に,上記の水可溶性のAl塩やアルミン酸塩を添加すればよい。
【0028】
また,本発明に従う粉末はSi化合物等の他元素を用いてその粒子表面性をコントロールしてもよい。Siを含有させる場合には,0.1〜30重量%の範囲とする。Siをオキシ水酸化鉄粒子に含有させるには,例えばα−FeOOHを含む懸濁液にSiを含む水溶液例えばケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウム,或いは水懸濁液例えばコロイダルシリカの懸濁液,若しくは3号水ガラスを添加し,pHを9以下にする方法で行うことができる。AlとSiを含有させる場合には,両者の合計量で0.1〜30重量%の範囲とするのがよい。ここで,Siの含有量とは,Siが化合物として含まれている場合でも,Si化合物の量ではなく,Si元素の含有量を言う。
【0029】
オキシ水酸化鉄を大気中で加熱したさいの分解温度はオキシ水酸化鉄中のAl含有量によって変化することがわかった。粉体の分解温度が高いことはカレンダー処理時の気泡発生を未然に回避できるという有利な効果を奏する。磁気テープ作製時のカレンダー処理では塗膜温度が50〜150℃となるのが普通であり,条件によっては瞬間的にしろこれより高くなることもあり得る。そのさい,オキシ水酸化鉄が分解すると塗膜中に気泡が発生し,下層の表面が凹凸になり,ひいては磁性層の表面が凹凸になると共に,気泡が発生した磁気テープは不良品となる。したがってカレンダー処理時の気泡発生の危険性を回避できる点で,本発明のオキシ水酸化鉄粉末は磁気テープ用の下層粉に適する。
図9にオキシ水酸化鉄中のAl含有量(重量%)を変えた場合(被着量を変化させた場合)の分解開始温度と分解終了温度を示した。これらの分解温度はJIS K 7120に準じて示差熱分析計で測定したものである。図9中に示した星印を結ぶ曲線は各測定値のプロットから演繹されたものである。この曲線に見られるように,オキシ水酸化鉄の分解開始温度と分解終了温度はいずれもAl含有量の増加とともに高くなることがわかる。分解開始温度曲線の代表値を挙げると下記のとおりである。なお,同じAl量を含有する場合でも,粒子中に固溶(含浸)した状態の方が,粒子表面に被着したものよりも分解開始温度が高くなることがわかった。
【0030】
Figure 0003903139
【0031】
下層用として用いる本発明の粉末は,100℃で放出するH2Oの量が0.1重量%以上2.0重量%以下である必要がある。100℃で放出する水とは,この粉末を大気圧下で100℃に維持したときに放出する全水分量を意味し,換言すれば,樹脂バイイダーに配合するさいの常温状態において,適量の水を含むが過剰の水を含まないことを意味する。この100℃で放出する水分量の測定はカールフイッシャー法による水分測定の原理を用いて計測できる。
100℃で放出する水分量が0.1重量%未満の粉末では,樹脂バインダーに配合するときに良好に分散できず,塗料中に密度差が発生するようになり,このために,厚みが均等な非磁性層の下層の形成が困難となることがわかった。他方,100℃で放出する水分量が2.0重量%を越えた場合にも,良好に分散される部分と分散されない部分が発生し,この場合にも塗料中に密度差が発生し,同様に均等な非磁性層の下層の形成が困難となり,3重量%を越えればもはやテープ化ができなくなる。100℃で放出する水分量が0.1〜2.0重量%である粉末は,次のような処理操作によって得ることができる。すなわち,粉末製造の終わりの段階において,ろ過および水洗して得られたケーキを所定の温度で乾燥したあと,水蒸気をキャリヤガス例えば窒素ガスや乾き空気に所定濃度で且つ一定温度で同伴させながら該ケーキに通気し,所定の時間その接触を保つという方法で意図する水分量に調整することができる。
【0032】
重層構造の磁気記録媒体において,本発明に従うオキシ水酸化鉄粉を用いた下層を形成する場合,上層の磁性層を構成する磁性粉末としては特に限定されるものではないが,下層粉と同様の平針状の金属磁性粒子からなる磁性粉末を用いるのがよい。その代表例を挙げると,次のような含有成分と寸法・形状を有するものが好ましい。
【0033】
すなわち,
Co:5超え〜50at.%,
Al:0.1〜30at.%,
希土類元素(Yを含む):0.1〜10at.%,
周期律表第1a族元素(Li,Na,K等):0.05重量%以下,
周期律表第2a族元素(Mg,Ca,Sr,Ba):0〜0.1重量%以下
を含有した鉄を主体とする強磁性粉末であって,
平均長軸長:0.01〜0.40μm,
X線結晶粒径(Dx):50〜250オングストローム
であり,且つ,長軸と直角方向に切断した短軸断面が長い方の幅と短い方の幅をもち,この長幅と短幅の短軸断面比が長軸方向にほぼ一様に1より大きく,好ましくは1.5以上となっている平針状粒子からなり,飽和磁化率(σs)とX線結晶粒径(Dx)の比(σs /Dx)が0.7以上の強磁性粉末を用いて上層の磁性層を構成するのがよい。
【0034】
この強磁性粉末は,100℃で放出するH2Oの量が2重量%以下,300℃で放出するH2Oの量が4重量%以下,真密度が5.55g/cm3以上,比表面積がBET法で30〜70m2/g,飽和磁化率(σs)が100〜200 emu/g,保磁力が1200〜3000(Oe) ,さらに,60℃で相対湿度90%の雰囲気下で1週間放置後飽和磁化率(σs)の低下率が15%以下であることができる。
【0035】
このような強磁性粉末は,その含有成分と寸法・形状が前記のような関係を有することから,高密度記録に適した磁性層を形成できる。すなわち,平均長軸長が0.01〜0.40μmといった微粒子であって且つその形状が平針状である
という寸法・形状特性と,特定の含有成分量との組合せによって,形状維持特性と磁気特性が両立した磁性層を形成でき,しかも,本発明に従う平針状オキシ水酸化鉄からなる下層が表面平滑性に優れる点から上層も表面平滑性に優れ且つ十分なテープ強度を有するから,磁性層の厚みを薄くすることが可能となり,従来品のものにない高性能の磁気記録媒体を製造できる。
【0036】
重層構造の磁気記録媒体を形成するために,下層および上層を塗布する支持体としては,ポリエチレンテレフタラート,ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類,ポリオレフィン類,セルローストリアセテート,ポリカーボネイト,ポリアミド,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスルフォン・アラミド,芳香族ポリアミド,等の公知のフィルムが使用できる。
【0037】
【実施例】
先ず,各例に示した特性値の測定について説明する。
【0038】
平均長軸長,平均短軸長および軸比は,いずれも108000倍の電子顕微鏡写真から測定した100個の粒子の平均値で示した。
【0039】
短軸断面比は,電子顕微鏡写真を撮るときに,試料台を傾けながら同一試料部分を複数撮影し,その傾斜角度を参考にしながら,最大短幅と最大長幅を100個の粒子について計測し,その平均最大長幅を平均最大短幅で割って求めた。
【0040】
結晶粒径(表1ではDxで示す)は,X線回析装置を用いて得られたプロファイルから(110)面に相当するピークの半価幅を求め,これをシェラーの式に代入して算出した。
【0041】
比表面積(同BET)はBET法で測定し,ステアリン酸吸着量(同STA) は,試料粉末をステアリン酸2%のMEK溶液に分散させた後,遠心分離機により試料粉末を沈ませ,上澄み液の濃度を求めることにより比表面積当りの吸着量として算出した。樹脂吸着量(同樹脂)はポリウレタン樹脂の2%MIBK溶液を使用し,ステアリン酸吸着量と同様の方法で算出した。粉体pH(同pH)はJIS K5101により,またタップ密度(同TAP)はJIS K5101により測定した。
【0042】
粉体の水分量は,カールフイッシャー法により100℃(または300℃)での重量変化から求めた。また,分解温度も示差熱データから分解開始温度と終了温度を求めた。
【0043】
表面平滑性は,株式会社小坂研究所製の3次元微細形状測定機(ET−30HK)を用いて,テープの下地層表面のRa(粗度)を測定することにより評価した。
【0044】
〔実施例1〕
0.5mol のFe3+水溶液に,Fe3+に対し1.1当量の水酸化ナトリウム水溶液を,液温10℃に保って攪拌しながら添加し,水酸化第二鉄の沈殿を得た。
次いで,この沈殿物を含む懸濁液を40℃に保持し12時間熟成してα−FeOOHを含む懸濁液を得た。このα−FeOOHの懸濁液に,α−FeOOHに対してAlが1.0wt.%,Siが0.5wt.%となるように,アルミン酸ナトリウムと水ガラス水溶液を添加し,pH9以下にして,AlとSiを被着させた。その後,懸濁液を通常の方法で濾過し,その粉体を水洗し,乾燥し,得られた乾燥粉を,2vol.%の水蒸気を含有する60℃の窒素ガス流の中に30分間保持して,水分量を調整した。
【0045】
得られた粉体は,平均長軸長0.10μm,平均軸比5.8,短軸断面比1.5の平針状の粒子からなり,この粉末の比表面積はBET90m2/gのものであった。この粉末を以下の組成で塗料化した。
オキシ水酸化鉄 100重量部
ポリウレタン樹脂 20重量部
メチルエチルケトン 165重量部
シクロヘキサノン 65重量部
トルエン 165重量部
ステアリン酸 1重量部
アセチルアセトン 1重量部
【0046】
遠心ボールミルで1時間分散させて得た上記組成の塗料を,ポリエチレンテレフタラートからなるベースフィルム上に,アプリケーターを用いて,目標厚みが約3μmとなるように塗布して非磁性の下層を形成した。用いたオキシ水酸化鉄粉末の諸特性値と得られた下層の性質を表1に示した。
【0047】
〔実施例2〕
水酸化第二鉄の沈殿を含む懸濁液を50℃に保持して12時間熟成した以外は実施例1を繰り返し,平均長軸長0.15μm,平均軸比6.3,短軸断面比1.8の平針状の粒子からなる比表面積はBET75m2/gの平針状のオキシ水酸化鉄粉末を得た。この粉末を実施例1と同様にして非磁性下層を作製した。表1にこの粉末の諸特性値と得られた下層の性質を併記した。
【0048】
〔実施例3〕
0.5mol のFe3+水溶液に,Al/Feの原子比が0.033となる量のアルミン酸ナトリウムを加え,Fe3+に対し1.1当量の水酸化ナトリウム水溶液を,液温10℃に保って攪拌しながら添加し,水酸化第二鉄の沈殿を得た。次いで,この沈殿物を含む懸濁液を40℃に保持し12時間熟成して,粒子中にAlが固溶(含浸)したα−FeOOHを得た。このα−FeOOHの懸濁液に,α−FeOOHに対してSiが0.5wt.%となるように水ガラス水溶液を添加し,pH9以下にしてSiを被着させた。その後,懸濁液を通常の方法で濾過し,その粉体を水洗し,乾燥し,得られた乾燥粉を,2vol.%の水蒸気を含有する60℃の窒素ガス流の中に30分間保持して,水分量を調整した。
【0049】
得られた粉末は,平均長軸長0.10μm,平均軸比5.8,短軸断面比1.6の平針状の粒子からなり,比表面積はBET95m2/gであった。この粉末を実施例1と同様にして非磁性下層を作製した。表1にこの粉末の諸特性値と得られた下層の性質を併記した。
【0050】
〔比較例1〕
NaCO3 を0.625mol 含む水溶液とNaOHを0.45mol 含む水溶液の混合溶液に,Fe2+を0.5mol 含む水溶液を加えて40℃に保持して90分熟成した後,40℃において空気を通気してα−FeOOHを得た。次に,このα−FeOOHを含む懸濁液に,α−FeOOHに対しAlが1.0wt.%,Siが0.5wt.%となるようにアルミン酸ナトリウム水溶液,水ガラス水溶液を添加し,pH9以下にして,AlとSiを被着させた。その後,この懸濁液を通常の方法で濾過し,その粉体を水洗し,乾燥し,さらに水分量を調整した。
【0051】
得られた粒子は,長軸長0.10μm,軸比5.0,短軸断面比1.0の短軸断面がほぼ円形の円針状の粒子であった。この粉末を実施例1と同様にして非磁性下層を作製した。表1にこの粉末の諸特性値と得られた下層の性質を併記した。
【0052】
【表1】
Figure 0003903139
【0053】
表1の結果に見られるように,本発明に従うオキシ水酸化鉄粉末を用いた下地層は比較例のものに比べて粗度が小さく表面平滑性に優れ且つ十分な強度を有することがわかる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明に従う塗布型磁気記録媒体の下層用粉末は,表面平滑性と強度に優れた非磁性層を構成することができ,これにより高密度記録に適した重層構造の磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平針状粒子の形状を説明するための概念図である。
【図2】本発明の平針状粒子の短軸断面の他の形状例を示す図である。
【図3】本発明の平針状粒子の短軸断面の他の形状例を示す図である。
【図4】本発明の平針状粒子の短軸断面の他の形状例を示す図である。
【図5】本発明の平針状粒子の短軸断面の他の形状例を示す図である。
【図6】本発明に従う平針状オキシ水酸化鉄からなる下層用粉体の個々の粒子の形状を写した電子顕微鏡写真(倍率300000倍)である。
【図7】図6と同じ試料の同じ部分を試料台の角度を変えて移した電子顕微鏡写真である。
【図8】図6〜7と同じ試料の同じ部分を試料台の角度を変えて移した電子顕微鏡写真である。
【図9】オキシ水酸化鉄中のAl含有量とオキシ水酸化鉄の分解温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 平針状粒子
2 短軸断面

Claims (14)

  1. 平均長軸長が0.01〜0.5μm、平均短軸長が0.01〜0.05μmの針状粒子であって、長軸と直角方向に切断した短軸断面が長い方の幅と短い方の幅をもち、この長幅と短幅の短軸断面比が長軸方向にほぼ一様に1より大きく結晶粒径が50〜150オングストロームであって粉体pHが6〜11であるオキシ水酸化鉄からなる平針状粒子からなり、且つ100℃で放出するH2Oの量が0.1〜2.0重量%である塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  2. 平針状粒子は枝分かれを実質上有せず且つその粉末の比表面積が10〜300m2/gである請求項1に記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  3. 0.1〜30重量%のAlを含有する請求項1または2に記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  4. 0.1〜30重量%のSiを含有する請求項1または2に記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  5. AlおよびSiを合計で0.1〜30重量%含有する請求項1または2に記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  6. タップ密度が0.4g/cm3以上である請求項1〜5のいずれかに記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  7. 大気中での分解温度が210℃以上である請求項1〜6のいずれかに記載の塗布型磁気記録媒体用の下層用粉末。
  8. 第二鉄塩水溶液に、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項1に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  9. 第二鉄塩水溶液に、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない次いで水可溶性Al化合物を添加し、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項3に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  10. 第二鉄塩水溶液に水可溶性Al化合物を加え、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項3に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  11. 第二鉄塩水溶液に、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない次いでSi含有水溶液を添加し、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項4に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  12. 第二鉄塩水溶液に、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない次いで水可溶性Al化合物とSi含有水溶液を添加し、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項5に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  13. 第二鉄塩水溶液に水可溶性Al化合物を加え、Fe3+に対して1.0〜3.5当量の水酸化アルカリ水溶液を加えて水酸化第二鉄コロイドを含む懸濁液を10〜90℃で生成させ、その後2〜20時間熟成した後加水分解を行ない次いでSi含有水溶液を添加し、生成した沈殿を固液分離することからなる請求項5に記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法。
  14. 前記の懸濁液生成反応は液温を一定温度に保って行なう請求項8〜13のいずれかに記載のオキシ水酸化鉄粉の製造法
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