JPH1052361A - 炊飯器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本体１内壁をなす容器状の保護枠２と、この
保護枠２に収納される内鍋３と、この内鍋３の上部開口
を覆うふた６と、保護枠２底面に取り付けられた主加熱
手段４とを備えた炊飯器において、ふた６の内鍋３対向
面に耐熱ガラス７、光加熱手段９及び反射板８を設け、
主加熱手段４と光加熱手段９とで被調理物を入れた内鍋
３を上下から加熱する炊飯器。 【効果】 内鍋底部からの加熱に加え、上部から効率的
に加熱するので、内鍋内部の米と水を上下の温度差を少
なくして温度上昇させ、上部までふっくらと美味しく炊
飯出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ふたからの加熱効率を
向上させ、内鍋内の温度上昇を均一化し美味しく炊飯す
る炊飯器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の、ふたにも加熱手段を備えた炊飯
器として図３及び図４に示すような構造のもの（例え
ば、特開平７−１６１４５号公報参照）が知られてい
る。

【０００３】図において、１は炊飯器の本体であり、本
体１内部には容器状の保護枠２が取り付けられ、保護枠
２には水と米を入れて炊飯を行う内鍋３が着脱自在に収
納され、保護枠２の底面には炊飯時及び保温時に内鍋３
を誘導加熱する誘導加熱装置でなる主加熱手段４が取り
付けられ、本体１内にはインバーター回路装置５が設け
られ、保護枠２及び内鍋３の上面開口部を覆うように本
体１に開閉自在にふた６が取り付けられ、ふた６の内鍋
３対向面に放熱板１１と保温用の電熱ヒーター１２が取
り付けられ、保護枠２側面上部に保温用の電熱ヒーター
１３が取り付けられており、本体１には前記インバータ
ー回路装置５と保温用の電熱ヒーター１２、１３への通
電を制御し、炊飯の進行に伴い適切な火加減を行う制御
部１０が取り付けられている。

【０００４】内鍋３に水と米を入れて主加熱手段４にて
内鍋３下部から加熱し炊飯を行い、電熱ヒーター１２、
１３にて内鍋３上面及び側面から補助加熱を行う。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来の技術で
は、ふた６からの加熱はふた６の内鍋３対向面を保温用
の電熱ヒーター１２で加熱し、この熱を空気輻射で内鍋
３内の米と水に伝えるもので、直接接触していないた
め、熱伝導効率の悪いものであった。この結果主加熱手
段４による内鍋３下部からの加熱だけでは内鍋３上部ま
で熱が伝わりにくく、上部の米が硬くなるという問題が
あった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためになされたものであり、本体内壁をなす容
器状の保護枠と、この保護枠に収納される内鍋と、この
内鍋の上部開口を覆うふたと、保護枠底面に取り付けら
れた主加熱手段とを備えた炊飯器において、ふたの内鍋
対向面に光加熱手段を設け、主加熱手段と光加熱手段と
で被調理物を入れた内鍋を上下から加熱するものとし
た。さらに、光加熱手段の加熱効率を高めるため、光加
熱手段の内鍋対向側を光の透過性の高い耐熱ガラスで構
成し、光加熱手段の耐熱ガラスの反対側には光の反射率
の高い反射板を設けたものである。

【０００７】

【作用】上述のような構成にしたことにより、ふたに設
けた光加熱手段、例えばハロゲンヒーターから発せられ
る光は反射板で反射され、内鍋側の耐熱ガラスを透過す
るため電気ストーブの赤外線のごとく、手をかざせば熱
いほどの熱線を光として放射し、内鍋内上部の水や米、
あるいは内鍋側面上部に到達させ、効率よく熱に変換さ
れる。この結果、主加熱手段が内鍋底部から加熱するの
に加え、光加熱手段が内鍋上部の水や米を直接加熱し、
あるいは内鍋側面上部から間接加熱し、内鍋内部の水や
米の上下の温度差を少なくして温度上昇させる。これに
より上部までふっくらと美味にご飯を炊きあげることが
できる。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。図１は本発明の一実施例を示す炊飯器の側面
断面図であり、図２は同じく加熱の様子を模式的に表し
た側面断面図である。

【０００９】図において、１は炊飯器の本体であり、本
体１内部には容器状の保護枠２が取り付けられ、保護枠
２には水と米を入れて炊飯を行う内鍋３が着脱自在に収
納され、保護枠２の底面には炊飯時及び保温時に内鍋３
を誘導加熱する誘導加熱装置でなる主加熱手段４が取り
付けられ、本体１内にはインバーター回路装置５が設け
られ、保護枠２及び内鍋３の上面開口部を覆うように本
体１に開閉自在にふた６が取り付けられている。

【００１０】ふた６の内鍋３対向面には光の透過性の高
い耐熱ガラス７が取り付けられ、耐熱ガラス７上方ふた
６の内部には光の反射率の高い反射板８が取り付けら
れ、耐熱ガラス７と反射板８の間には光加熱手段である
ハロゲンヒーター９が取り付けられている。本体１には
前記インバーター回路装置５とハロゲンヒーター９への
通電を制御し、炊飯の進行に伴い適切な火加減を行う制
御部１０が取り付けられている。

【００１１】次に上記のように構成した本実施例の動作
を説明する。内鍋３内に洗った米と水を入れ、保護枠２
に挿入し、ふた６を閉める。次に制御部１０の炊飯スイ
ッチ（図示せず）を操作すると、制御部１０から発する
信号により、インバーター回路装置５が作動し誘導加熱
装置４へ通電され、内鍋３が誘導加熱により発熱すると
同時に、制御部１０によりハロゲンヒーター９への通電
が開始され、炊飯がスタートする。

【００１２】ハロゲンヒーター９は赤い光を発し、この
光は直接又は反射板８に反射されて耐熱ガラスを透過
し、内鍋３内部へと到達する。内鍋３内部はこの光によ
って真っ赤に照らしだされると同時に、到達した光は内
鍋３上部側面を加熱する。これにより内鍋３上部側面に
触れている上部の米と水が加熱される。また、内鍋３上
部の水面に到達した光は直接上部の水を加熱する。これ
により効果的に内鍋３上部が加熱され、底部からの誘導
加熱に加えて、内鍋３内部が均一に温度上昇する。即
ち、従来の底部のみ、もしくは上部からの電熱ヒーター
による加熱に比べ、上部の温度上昇が早くなる。

【００１３】炊飯は加熱されることにより米が水を吸
い、次第に内鍋３の内部の水が無くなり水面が下がって
いく。このため内鍋３底部の米は炊飯開始から終了間際
まで水に浸っているが、内鍋３内上部の米は水面が下が
ることにより、炊飯途中からは水が周囲に無くなる。こ
のため、いかに炊飯初期に上部を加熱し、下部より先に
米に水を吸わせるかが大事であり、これが上手く出来る
と、均一な上部までふっくらとした美味な炊き上がりと
なる。この一実施例では光加熱手段即ちハロゲンヒータ
ー９により上部を効率良く加熱出来るので、上部まで美
味に仕上げることが出来る。

【００１４】なお、制御部１０に組み込んだ火加減プロ
グラムによって、炊飯の進行にともない上部の光加熱手
段９だけで加熱したり、又は両者から同時に加熱した
り、切り替える制御を行うと、より効果的に前記均一加
熱の目的を達することが出来る。また、これらの制御を
行うためにふた６内部に温度センサーを組み込み、温度
によって制御することも効果的である。加えてふた６内
部に断熱材を設けてふた６外観面の異常温度上昇を防い
だり、温度ヒューズを設けて光加熱手段９の異常時に通
電を停止する等の処置も安全上有効である。

【００１５】

【発明の効果】本発明の炊飯器は、ふたの内鍋対向面に
光加熱手段を設け、主加熱手段と光加熱手段とで被調理
物を入れた内鍋を上下から加熱し、さらに、光加熱手段
の内鍋対向面側を耐熱ガラスで構成し、光加熱手段の耐
熱ガラスの反対側には反射板を設けたので、特に従来の
電熱ヒーターによる加熱よりも強く上から加熱すること
ができるので、内鍋内部の米と水を上下の温度差を少な
くして温度上昇させ、上部までふっくらと美味しく炊飯
出来る炊飯器が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す炊飯器の側面断面図で
ある。

【図２】同じく加熱の様子を模式的に表した側面断面図
である。

【図３】従来例を示す炊飯器の側面断面図である。

【図４】同じく加熱の様子を模式的に表した側面断面図
である。

【符号の説明】

３ 内鍋 ４ 誘導加熱装置（主加熱手段） ６ ふた ７ 耐熱ガラス ８ 反射板 ９ ハロゲンヒーター（光加熱手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体と、本体内壁をなす容器状の保護枠
   と、この保護枠に収納される内鍋と、この内鍋の上部開
   口を覆うふたと、保護枠底面に取り付けられた主加熱手
   段とを備えた炊飯器において、前記ふた（６）の内鍋
   （３）対向面に光加熱手段（９）を設け、主加熱手段
   （４）と光加熱手段（９）とで被調理物を入れた内鍋
   （３）を上下から加熱するものとなし、さらに光加熱手
   段(９)の内鍋対向面側を光の透過性の高い耐熱ガラス
   （７）で構成し、光加熱手段(９)の耐熱ガラス(７)の反
   対側には光の反射率の高い反射板(８)を設けたことを特
   徴とする炊飯器。