JP2851224B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JP2851224B2
JP2851224B2 JP11961993A JP11961993A JP2851224B2 JP 2851224 B2 JP2851224 B2 JP 2851224B2 JP 11961993 A JP11961993 A JP 11961993A JP 11961993 A JP11961993 A JP 11961993A JP 2851224 B2 JP2851224 B2 JP 2851224B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
lamp heater
rice cooker
heat
cooker according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11961993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06327552A (ja
Inventor
順一 小林
裕二 渥美
秀竹 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11961993A priority Critical patent/JP2851224B2/ja
Publication of JPH06327552A publication Critical patent/JPH06327552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2851224B2 publication Critical patent/JP2851224B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲンランプヒータ
等のランプヒータを加熱源とした炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気炊飯器においては、従来より、シー
ズヒータを加熱源としたものが一般に供されている。し
かしながら、シーズヒータは自己熱容量が大きく高温に
なるまでに時間がかかるため、炊飯時間が長くなり、ま
た、鍋収容部の底部にシーズヒータがむきだしで配設さ
れているため、煮汁がこぼれたときなどの掃除がしにく
いといった欠点があった。
【0003】これに対し、近年では、図10に示すよう
な電磁誘導加熱を応用した炊飯器が供されてきている。
このものは、本体1内に、磁束を通過させる材料例えば
耐熱性樹脂からなる円形容器状の内枠2を配設し、この
内枠2の底部に底部誘導コイル3を設けると共に、内枠
2の下部周囲部に側部誘導コイル4を設けて構成されて
いる。また、誘導コイル3,4の外側には、磁束の漏れ
を防止するための防磁フェライト5が配設されている。
【0004】そして、前記内枠2内には、例えばステン
レス材とアルミ材とを接合した板材をプレス成形して形
成された鍋6が収容され、前記誘導コイル3,4の誘導
加熱を受けることにより、鍋6自体が発熱し炊飯を行う
ようになっている。このような誘導加熱方式では、シー
ズヒータを用いたものに比べて、温度分布が良好でおい
しい御飯が炊ける、加熱時の温度の立上りが早い、掃除
性が良いなどの利点を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような誘導加熱方式の炊飯器では、鍋6に高価な材料
を使用しなければならず、また、高周波を得るための発
振回路が必要となるなど、製品が非常に高価になってし
まう不具合がある。また、誘導コイル3,4に生ずる銅
損等のエネルギーロスが大きく、加熱効率が低いという
欠点もあった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、加熱開始時の温度の立上りが早くまた
掃除性が良好であると共に、加熱効率が高く、しかも安
価に済ませ得る炊飯器を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の炊飯器は、本体
に筒状の内枠及びその内枠の底部を塞ぐガラス板を配
設して構成され上部が蓋により開閉される鍋収容部と、
この鍋収容部に設けられ鍋の側壁の温度を検出する温度
センサと、前記ガラス板の下面側に設けられたヒータ収
容室と、このヒータ収容室内に設けられた加熱源として
のランプヒータと、このランプヒータの下部に設けられ
上面が反射面とされた遮熱体とを具備するところに特徴
を有する(請求項1の発明)。この場合、前記遮熱体
を、断熱材から構成することもできる(請求項2の発
明)。さらには、前記ランプヒータと遮熱体との間に、
別体の反射板を設けることもできる(請求項3の発
明)。
【0008】また、内枠を、その下部の内径が上部の内
径に比べて大となるように構成し、内枠の下部内周部と
鍋の下部外周部との間に光が反射する空間を形成するこ
とができる(請求項4の発明)。そして、ガラス板及び
ヒータカバーを内枠に固着してヒータ収容室を構成する
と共に、前記ヒータカバーに、ランプヒータを浅底容器
状の断熱材に収容してなるヒータユニットを、弾性体に
より上方に付勢されて前記ガラス板に圧接した状態で支
持するように構成しても良い(請求項5の発明)。
【0009】そして、ランプヒータを、鍋の底面外周部
に対応して、両端部が近接したほぼ円環状に形成すれば
より効果的である(請求項6の発明)。この場合、遮熱
の上部に、ランプヒータの両端部間部分に位置して、
それらランプヒータの両端部に向く傾斜状反射面を有す
る反射体を設けることができ(請求項7の発明)、さら
には、その反射体を、前記遮熱体に一体的に形成するこ
ともできる(請求項8の発明)。
【0010】また、遮熱体に、ランプヒータの外周部を
囲むように位置して、上部ほど径大となるテーパー状の
反射面を有するリング状反射体を設けることもできる
請求項9の発明)。
【0011】さらには、ランプヒータの通電開始初期に
おいては、ランプヒータへの入力電力を小とし、一定時
間経過後に入力電力を大とする制御を行うようにすれば
効果的である(請求項10の発明)。
【0012】
【作用】本発明の請求項1の炊飯器によれば、速熱性を
有するランプヒータを加熱源としたので、加熱開始時の
温度の立上りが早く、また、誘導加熱を採用した場合に
比べて、加熱効率が高く、安価に済ませることができ
る。そして、鍋収容部の底部をガラス板から構成すると
共に、そのガラス板の下面側に該鍋収容部とは独立して
ヒータ収容室を設けたので、ランプヒータの保護を図り
ながら該ランプヒータからの光(熱線)をガラス板を通
して鍋に直接的に照射することができ、これと共に、鍋
収容部において煮汁がこぼれた際などの掃除を容易に行
うことができる。このとき、ランプヒータの下部に、遮
熱体が設けられているので、ランプヒータの下方に位置
する部分が高温となることを防止することができ、しか
も遮熱体の上面が反射面とされているので、ランプヒー
タから下方に向けて照射された熱線が反射して上方の鍋
の加熱に供されるようになる。さらに、温度センサを鍋
の側壁の温度を検出する構成とすると共に、ランプヒー
タは独立したヒータ収容室内に設けられているので、ラ
ンプヒータ近傍の雰囲気温度が温度センサの検出に悪影
響を及ぼすことを抑制することができる。また、その
熱体を、断熱材から構成すれば(請求項2の発明)、比
較的簡単な構成で遮熱効果を高いものとすることができ
る。さらには、前記ランプヒータと遮熱体との間に、
体の反射板を設けるようにすれば(請求項3の発明)、
ランプヒータから下方に向けて照射された熱線反射
効果のより高い反射板により反射させて上方の鍋の加熱
に供することができるようになる。
【0013】また、内枠を、その下部の内径が上部の内
径に比べて大となるように構成し、内枠の下部内周部と
鍋の下部外周部との間に光が反射する空間を形成するよ
うにすれば(請求項4の発明)、鍋は、内枠内周部にお
ける反射光による輻射熱によって下部側面側からも加熱
されるようになり、加熱効率をより向上させると共に、
炊飯に適した温度分布を得ることができるようになる。
【0014】さらに、ガラス板及びヒータカバーを内枠
に固着してヒータ収容室を構成すると共に、前記ヒータ
カバーに、ランプヒータを浅底容器状の断熱材に収容し
てなるヒータユニットを、弾性体により上方に付勢され
て前記ガラス板に圧接した状態で支持するように構成す
れば(請求項5の発明)、ガラス板及びヒータカバーの
本体への組付けが容易になると共に、ヒータユニットを
常にガラス板に圧接させることができ、ヒータユニット
の熱が外部に逃げにくくなって効率的に鍋を加熱するこ
とができる。
【0015】そして、ランプヒータを、鍋の底面外周部
に対応して、両端部が近接したほぼ円環状に形成すれば
請求項6の発明)、鍋の底面のうち外周側が強く加熱
されるようになり、鍋内の水の対流を、外側で上昇,中
央側で下降という炊飯に適したものとすることができ
る。この場合、遮熱体の上部に、ランプヒータの両端部
間部分に位置して、それらランプヒータの両端部に向く
傾斜状反射面を有する反射体を設ければ(請求項7の発
明)、反射体からの反射光により、ランプヒータの両端
部間の部分における加熱を補うことができる。さらに
、その反射体を、前記遮熱体に一体的に形成すれば
請求項8の発明)、反射体を別体に設ける場合に比較
して部品数の削減、構成の簡単化を図ることができる。
【0016】また、前記遮熱体に、ランプヒータの外周
部を囲むように位置して、上部ほど径大となるテーパー
状の反射面を有するリング状反射体を設けるようにすれ
ば(請求項9の発明)、ランプヒータから外側に照射さ
れた熱線が上方に反射され、より一層効率的な加熱がで
きる。
【0017】さらには、ランプヒータの通電開始初期に
おいては、ランプヒータへの入力電力を小とし、一定時
間経過後に入力電力を大とする制御を行うようにすれば
請求項10の発明)、ラッシュ電流を抑えることがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について、図1
乃至図7を参照して説明する。尚、本実施例は、請求項
1,2,4,5,6,7,8,10に対応するものであ
る。まず、図1乃至図5を参照して、本実施例に係る炊
飯器11の構成について述べる。
【0019】図1は炊飯器11の全体構成を示し、ここ
で、本体12の外殻は、外枠13と底ケース14とか
ら、全体として丸みを帯びた矩形容器状に構成されてい
る。そして、この本体12の上面部には、蓋15がヒン
ジ16を介して回動可能に設けられている。また、外枠
13のうち、本体12の前面から上面にかけての斜面部
分13aには、各種の操作キーやLCDからなる表示部
を有する操作ユニット17が設けられている。
【0020】そして、前記本体12内には、鍋18が出
し入れ可能に収容される鍋収容部19が設けられる。こ
こで、前記鍋18は、例えばアルミ材料よりなり、上面
が開放した円形容器状をなしている。前記鍋収容部19
は、この場合、全体として上下両面が開放した円筒状を
なす内枠20に、この内枠20の底部を塞ぐように平板
なガラス板21を配設して構成される。鍋18が鍋収容
部19に収容された状態では、鍋18の底面が、ガラス
板21の上面に密着状態に載置されるようになってい
る。
【0021】前記内枠20は、この場合、亜鉛及びアル
ミのほぼ同量比合金によりめっきされた鉄板から構成さ
れ、その表面が高い光反射率とされている。そして、内
枠20は、前記鍋18よりも若干径大な上部内枠20a
と、その上部内枠20aよりもやや径大な下部内枠20
bとを結合して成り、これにより、下部の内径が上部の
内径に比べて大となるように構成され、内枠20の下部
内周部(下部内枠20b)と鍋18の下部外周部との間
に光が反射する空間が形成されるようになっている。
【0022】この内枠20は、その上端部に設けられた
フランジ部20cにより、前記外枠13に固着されてい
る。さらに、前記フランジ部20cには、前記鍋18の
鍋収容部19への収容状態で、その鍋18の上端部外周
と内枠20との間をシールするシール材22が設けられ
ている。また、前記上部内枠20aの外周部には、御飯
の保温用の胴ヒータ23が設けられ、前記下部内枠20
bには、前記鍋18の外周面に当接して鍋18の温度を
検出するための上温度センサ24及び下温度センサ25
が設けられている。
【0023】そして、前記内枠20の下端部のフランジ
部20dには、前記ガラス板21が固着されると共に、
ヒータユニット26を支持するヒータカバー27が固着
されるようになっている。前記ガラス板21は、高強
度,高耐熱衝撃性を有し熱線の透過性の高い結晶化ガラ
スよりなり、前記フランジ部20dに下方から宛がわれ
るようにして固着されている。このとき、図2にも示す
ように、ガラス板21の外周部のフランジ部20dに宛
がわれる部分には、熱伝達の抵抗となる複数個の透孔2
1aが形成されている。また、ガラス板21の上面と内
枠20の下端内周面との間には、高耐熱性を有するリン
グ状のシール材28が設けられている。
【0024】さて、前記ヒータユニット26について、
図2乃至図4も参照して述べる。このヒータユニット2
6は、この場合、全体として浅底円形容器状をなす遮熱
体たる断熱材29内に、ハロゲンランプヒータ30を収
容して構成されている。前記断熱材29は、セラミック
材料よりなり、その表面(上面)がある程度光を反射す
るように仕上げられている。従って、この断熱材29の
表面が反射面とされているのである。また、断熱材29
は、別体に形成された底部29aとリング状の周壁部2
9bとから構成され、前記内枠20(下部内枠20b)
とほぼ同等の径に構成されている。
【0025】前記ハロゲンランプヒータ30は、図3に
示すように、前記鍋18の底面外周部に対応して、両端
部が近接したほぼ円環状に形成され、その両端部が、底
部29aと周壁部29bとの間に挟まれるようにして断
熱材29に支持されている。両端の端子部30a,30
aは断熱材29の外側に位置されている。尚、本実施例
では、ハロゲンランプヒータ30としては、AC100
Vで1200W定格のものを使用している。
【0026】そして、本実施例においては、前記断熱材
29(底部29a)の上面部に、前記ハロゲンランプヒ
ータ30の中心部分に位置して、円錐状凸部31が一体
に形成されていると共に、図3及び図4に示すように、
ハロゲンランプヒータ30の両端部間に位置して、それ
らハロゲンランプヒータ30の両端部に向く(図3及び
図4で左右に向く)傾斜状反射面を有する反射体として
傾斜凸部32が一体に形成されている。
【0027】また、図1及び図2に示すように、前記断
熱材29の下面側には、断熱材29よりもやや径大なヒ
ータ取付板33が、若干の隙間(空気層)を存するよう
に固着されている。以上のように構成されたヒータユニ
ット26は、前記ヒータカバー27内に収容された状態
で支持されている。
【0028】即ち、ヒータカバー27は、ヒータユニッ
ト26よりもひと回り大きい容器状をなし、図1に示す
ように、前記ヒータ取付板33の下面に設けられた3個
の棒状のガイド部材34(1個のみ図示)が、ヒータカ
バー27の底面に形成された穴に上下動自在に挿通され
ると共に、それらガイド部材34の外周囲に、弾性体た
るコイルばね35が設けられている。これにて、ヒータ
ユニット26は、ヒータカバー27内に、上方に付勢さ
れた状態に支持されているのである。
【0029】そして、前記ヒータカバー27の上端部
が、前記内枠20下端のフランジ部20dに固着される
ことにより、ガラス板21の下面側にヒータ収容室が設
けられ、前記ハロゲンランプヒータ30は、下部に断熱
材29を配置した状態でガラス板21の下面側に配設さ
る。また、このとき、ヒータユニット26(断熱材2
9)の上端が、コイルばね35の付勢力により、ガラス
板21の下面に圧接するようになっている。
【0030】尚、ヒータカバー27の下面側には、断熱
板36が空気層を存するように設けられている。これに
て、前記断熱材29並びにその断熱板36及び空気層な
どから遮熱部が構成されているのである。また、図1に
示すように、本体12(外枠13)内の前面側には、マ
イコン等からなる制御部37(図5参照)などを有する
制御ユニット38が設けられ、本体12(外枠13)内
の背面側には、図示しない電源コードを収容するための
コードリール部39が設けられている。さらには、前記
蓋15の下面部には、露付き防止等のための蓋ヒータ4
0が設けられている。
【0031】図5は、上記構成の炊飯器11の電気的構
成を概略的に示すものである。即ち、炊飯器11は電源
コードを介して電源41(AC100V)に接続され、
前記ハロゲンランプヒータ30には、交流電流がサイリ
スタ等の電力制御素子42を介して与えられるようにな
っている。
【0032】一方、マイコン等からなる制御部37に
は、使用者の前記操作ユニット17の操作キーの操作に
よる設定信号が入力されると共に、前記上温度センサ2
4及び下温度センサ25の検出信号がA/D変換部43
を介して入力されるようになっている。この場合、上温
度センサ24により、鍋18内の水の沸騰が検知され、
下温度センサ25により、ひたし温度や炊き上げ完了が
検知されるようになっている。制御部37は、それら入
力信号に基づき、制御プログラムに従って、前記表示部
の所要の表示を行うと共に、位相角可変部44を介して
前記電力制御素子42をオン,オフ制御し、ハロゲンラ
ンプヒータ30への通電制御を行うようになっている。
【0033】この場合、後の作用説明にて述べるよう
に、制御部37は、ハロゲンランプヒータ30の冷時か
らの通電開始初期においては、位相制御によりハロゲン
ランプヒータ30への入力電力を小とし、一定時間経過
後に入力電力を大(100%通電)とする制御を行うよ
うに構成されている。尚、制御部37等の回路用のDC
電源は、DC電源部45を介して与えられるようになっ
ている。また、前記胴ヒータ23や蓋ヒータ40も制御
部37により制御されるようになっている。
【0034】次に、上記構成の作用について、図6及び
図7も参照して述べる。例えば白米の炊飯を行いたい場
合には、使用者は、所要量の米及び水を入れた鍋18を
鍋収容部19内に収容し、操作キーを操作して、メニュ
ー(白米,炊込み,おかゆ等)や火加減(強め,普通,
弱め等)を選択すると共に、炊飯動作のスタートの指示
あるいは炊上り時刻の予約設定を行う。
【0035】ここで、図6のフローチャートに示すよう
に、炊飯動作がスタートされると、ハロゲンランプヒー
タ30に通電が開始されるのであるが、まず、タイマT
がスタートされ(ステップS1)、位相制御により、例
えば位相角140°で電力制御素子42がオンされるよ
うになる(ステップS2)。これにて、図7に示すよう
に、電源電圧の波形(a)に対し、通電開始初期におけ
るハロゲンランプヒータ30に流れる電流波形は(b)
のように小電流となる。小電流であっても、ハロゲンラ
ンプヒータ30のフィラメントは瞬時に加熱されるよう
になる。
【0036】そして、タイマTの値が予め設定された所
定時間T0 (例えば5ms)に至ると(ステップS3に
てYes)、位相角0°で電力制御素子42がオンされ
るようになり(ステップS4)、図7(c)に示すよう
に、ハロゲンランプヒータ30には100%通電がなさ
れるようになる。その後は、通常の炊飯動作が実行され
るのである。これにより、ラッシュ電流が抑えられ、ブ
レーカーが動作する等の不具合を未然に防止することが
できるのである。また、ステップS2の制御は、数Hz
のオーダーで終了するので、速熱性が損なわれることも
ない。
【0037】ハロゲンランプヒータ30は、100%通
電により、フィラメントの温度が2000°Kを越え、
波長が赤外線領域の1000nmをピークとする分布を
有する光を出力する。この光が、ガラス板21を透過し
て鍋18に照射されて鍋18を加熱し、また、ハロゲン
ランプヒータ30自体の発熱による熱も、ガラス板21
を介して鍋18に伝導される。光による輻射熱は、通電
開始直後から鍋18に伝えられるため、加熱時の温度の
立上りが早いものとなる。
【0038】そして、ハロゲンランプヒータ30からの
光は、図2に矢印Aで示すように、内枠20の下部内周
部と鍋18の下部外周部との間の空間において、高反射
率を有する内枠20の内面にて反射し、鍋18は、光に
よる輻射熱によって下部側面側からも加熱されるように
なり下方から包み込むように加熱されるようになる。こ
れに加え、ハロゲンランプヒータ30は、鍋18の底面
外周部に対応した円環状に形成されているので、鍋18
の底面のうち外周側が強く加熱されるようになり、図1
に矢印Bで示すように、昔からのかまど炊きの如く、鍋
18内の水の対流を、外側で上昇,中央側で下降という
炊飯に適したものとすることができ、御飯をおいしく炊
き上げることができるようになるのである。
【0039】また、断熱材29の上面中央部に、円錐状
凸部31を一体的に形成したので、円錐状凸部31にお
ける反射光(図2に矢印Cで示す)により、ハロゲンラ
ンプヒータ30からやや離れた鍋18の中央側における
加熱を補うことができ、これと共に、断熱材29に、ハ
ロゲンランプヒータ30の両端部間部分に位置して傾斜
凸部32を一体的に形成したので、傾斜凸部32におけ
る反射光により、ハロゲンランプヒータ30の両端部間
の部分における加熱を補うことができる。そして、ハロ
ゲンランプヒータ30は断熱材29により下部及び側方
を囲まれ、また断熱材29がガラス板21に密着してい
るので、ハロゲンランプヒータ30の熱を下方や側方に
逃がすことが極力防止され、しかも、鍋18の上端部外
周と内枠20との間にシール材22を設けたので、鍋1
8の側方から上部に熱が逃げることも防止することがで
きる。
【0040】さらには、ヒータ取付板33、ヒータカバ
ー27、断熱板36等を設けヒータユニット26の外側
において空気層を形成したこと等により、ヒータユニッ
ト26からの下方及び側方への熱遮蔽が十分に行われ、
外枠13の内部や底ケース14等を高温に晒すことがな
くなる。また、鍋収容部19の底部をガラス板21に
構成したので、鍋18から煮汁等がこぼれた際など、容
易に拭き取ることができ、掃除が極めて容易となり、し
かも、シール材28により、煮汁等が外部に漏れる心配
もない。
【0041】このように本実施例によれば、ハロゲンラ
ンプヒータ30を加熱源としたので、従来のシーズヒー
タを用いたものと異なり、加熱開始時の温度の立上りが
早くまた掃除性が良好となる。誘導加熱を利用した図1
0に示したもの比べて、複雑な発振回路や高価な誘導コ
イル3,4や鍋6を使用することもないので、大幅なコ
ストダウンを図ることができ、しかも、誘導コイル3,
4の銅損等もなく、十分な加熱効率を得ることができる
ものである。
【0042】さらに、特に本実施例では、ヒータユニッ
ト26や内枠20等に各種の工夫を施したので、加熱効
率をより一層向上させることができ、使い勝手にも優
れ、また、鍋18の温度分布も良好となっておいしい御
飯を炊き上げることが可能となったのである。
【0043】図8は、本発明の第2の実施例を示すもの
であり、上記第1の実施例と異なる点は、ヒータユニッ
ト51の構成にある。即ち、ヒータユニット51は、全
体として浅底円形容器状をなす断熱材52に、リング状
のハロゲンランプヒータ30を支持して構成されている
のであるが、断熱材52の上面部には、上記円錐状凸部
31に代えて、別体の反射板として円錐状反射体53が
設けられ、さらに、断熱材52の内周壁部には、ハロゲ
ンランプヒータ30の外周を囲むように位置して、上部
ほど径大となるテーパー状の反射面を有するリング状反
射体54が設けられている。これら円錐状反射体53及
びリング状反射体54は、例えばクロムめっきを施して
なるステンレス板から構成され、耐熱性が高く、光の反
射率も高いものとなっている。
【0044】かかる構成によれば、上記第1の実施例と
同様に、円錐状反射体53における反射光により、ハロ
ゲンランプヒータ30からやや離れた鍋18の中央側に
おける加熱を補うことができ、これに加えて、ハロゲン
ランプヒータ30から側方(外周方向)に出力された光
が、リング状反射体54により上方に向けて反射される
ので、より一層加熱効率を高めることができるものであ
る。
【0045】図9は、本発明の第3の実施例を示すもの
である。本実施例のヒータユニット61においては、リ
ング状のハロゲンランプヒータ30と、浅底円形容器状
をなす断熱材62との間に、例えばクロムめっきを施し
たステンレス板からなる反射板63を設けるようにして
いる。
【0046】そして、この反射板63には、中央部に位
置して上記円錐状反射体53に相当する円錐状凸部63
aが一体的形成されていると共に、外周部に位置して
上記リング状反射体54に相当するテーパー状斜面部6
3bが一体的に形成されている。かかる構成において
も、反射板63による反射光によって、一層の加熱効率
の向上や温度分布の適切化を図ることができるものであ
る。
【0047】尚、図示はしないが、断熱材の上面部に、
上記第1実施例における傾斜凸部32に代えて、ハロゲ
ンランプヒータ30の両端部に向く傾斜状反射面を有す
る金属板製の山形反射体を別体に設けるようにしても良
い。また、遮熱部を、断熱材29を用いずに空気層等か
ら構成するようにしても良く、さらには、鍋を、ガラス
板からやや浮上がるように支持する構成としても良い。
その他、直管状のハロゲンランプヒータを用いるように
しても良いなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得るものである。
【0048】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、次のような優れた効果を得ることができるも
のである。即ち、請求項1の炊飯器によれば、速熱性を
有するランプヒータを加熱源としたので、加熱開始時の
温度の立上りが早く、また、誘導加熱を採用した場合に
比べて、加熱効率が高く、安価に済ませることができ
る。そして、鍋収容部の底部をガラス板から構成すると
共に、そのガラス板の下面側に該鍋収容部とは独立して
ヒータ収容室を設けたので、ランプヒータの保護を図り
ながらも該ランプヒータからの光(熱線)を鍋に直接的
に照射することができ、これと共に、鍋収容部において
煮汁がこぼれた際などの掃除を容易に行うことができ、
掃除性が良好となる。また、ランプヒータの下部に設け
られた遮熱体により、ランプヒータの下方部分が高温と
なることを防止することができ、しかもランプヒータか
ら下方に向けて照射された熱線を遮熱体の上面の反射面
にて反射させて上方の鍋の加熱に供することができる。
さらに、温度センサを鍋の側壁の温度を検出するように
構成すると共に、ランプヒータを鍋収容部とは独立した
ヒータ収容室内に設けたので、ランプヒータ近傍の雰囲
気温度が温度センサに対して悪影響を及ぼすことを抑制
することができ、鍋の温度検知を正確に行うことができ
るものである。
【0049】請求項2の炊飯器によれば、遮熱体を断熱
材から構成したので、比較的簡単な構成で遮熱効果
いものとすることができる。さらには、請求項3の炊飯
器によれば、ランプヒータと遮熱体との間に、別体の
射板を設けるようにしたので、加熱効率をより向上させ
ることができる。請求項4の炊飯器によれば、内枠の下
部内周部と鍋の下部外周部との間に光が反射する空間を
形成するようにしたので、加熱効率をより向上させると
共に、炊飯に適した温度分布を得ることができる。
【0050】さらに、請求項5の炊飯器によれば、ガラ
ス板及びヒータカバーを内枠に固着してヒータ収容室を
構成すると共に、前記ヒータカバーに、ランプヒータを
浅底容器状の断熱材に収容してなるヒータユニットを、
弾性体により上方に付勢されて前記ガラス板に圧接した
状態で支持するように構成したので、ガラス板及びヒー
タカバーの本体への組付けが容易になると共に、ヒータ
ユニットの熱が外部に逃げにくくなり、加熱効率を向上
することができる。
【0051】そして、請求項6の炊飯器によれば、ラン
プヒータを、鍋の底面外周部に対応したほぼ円環状に形
成したので、鍋内の水の対流を、炊飯に適したものとす
ることができ、御飯をおいしく炊き上げることができ
る。この場合、請求項7の炊飯器によれば、ランプヒー
タの下部の遮熱体に、傾斜状反射面を有する反射体を設
けたので、ランプヒータの両端部間の部分における加熱
を補うことができ、この場合、請求項8の炊飯器によれ
ば、反射体を遮熱体に一体的に形成したので、構成の簡
単化を図ることができる。
【0052】また、請求項9の炊飯器によれば、遮熱体
に、ランプヒータの外周部を囲むように位置して、上部
ほど径大となるテーパー状の反射面を有するリング状反
射体を設けるようにしたので、ランプヒータから外側に
照射された熱線が上方に反射され、より一層効率的な加
熱ができる。
【0053】さらには、請求項10の炊飯器によれば、
ランプヒータの通電開始初期においては、ランプヒータ
への入力電力を小とし、一定時間経過後に入力電力を大
とする制御を行うようにしたので、ラッシュ電流を抑え
ることができ、ラッシュ電流に起因する不具合を解消す
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、全体の縦
断側面図
【図2】要部の縦断側面図
【図3】ヒータユニットの平面図
【図4】図3のIV−IV線に沿うヒータユニットの縦断面
【図5】電気的構成を示すブロック図
【図6】通電開始初期における制御手順を示すフローチ
ャート
【図7】ハロゲンランプヒータに流れる電流波形を示す
【図8】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図9】本発明の第3の実施例を示すヒータユニットの
縦断側面図
【図10】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、11は炊飯器、12は本体、13は外枠、17
は操作ユニット、18は鍋、19は鍋収容部、20は内
枠、20aは上部内枠、20bは下部内枠、20c,2
0dはフランジ部、21はガラス板、21aは透孔、2
2はシール材、26,51,61はヒータユニット、2
7はヒータカバー、29,52,62は断熱材、30は
ハロゲンランプヒータ(ランプヒータ)、31は円錐
凸部、32は傾斜凸部、35はコイルばね(弾性体)、
37は制御部、42は電力制御素子、53は円錐状反射
体、54はリング状反射体、63は反射板を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−68331(JP,A) 特開 平3−151916(JP,A) 特開 平4−341785(JP,A) 実開 平3−27429(JP,U) 実開 平1−123106(JP,U) 実開 平3−88423(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 27/00 H05B 3/74

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に筒状の内枠及びその内枠の底部
    を塞ぐガラス板を配設して構成され上部が蓋により開閉
    される鍋収容部と、この鍋収容部に設けられ鍋の側壁の
    温度を検出する温度センサと、前記ガラス板の下面側に
    設けられたヒータ収容室と、このヒータ収容室内に設け
    られた加熱源としてのランプヒータと、このランプヒー
    タの下部に設けられ上面が反射面とされた遮熱体とを具
    備してなる炊飯器。
  2. 【請求項2】 遮熱体は、断熱材から構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】 ランプヒータと遮熱体との間に、別体の
    反射板を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    炊飯器。
  4. 【請求項4】 内枠は、その下部の内径が上部の内径に
    比べて大となるように構成され、内枠の下部内周部と鍋
    の下部外周部との間に光が反射する空間が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の
    炊飯器。
  5. 【請求項5】 内枠に、ガラス板及びヒータカバーが固
    着されてヒータ収容室が構成されると共に、前記ヒータ
    カバーには、ランプヒータを浅底容器状の断熱材に収容
    してなるヒータユニットが、弾性体により上方に付勢さ
    れて前記ガラス板に圧接した状態で支持されていること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の炊飯
    器。
  6. 【請求項6】 ランプヒータは、鍋の底面外周部に対応
    して、両端部が近接したほぼ円環状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の炊飯
    器。
  7. 【請求項7】 遮熱体の上部に、ランプヒータの両端部
    間部分に位置して、それらランプヒータの両端部に向く
    傾斜状反射面を有する反射体を設けたことを特徴とする
    請求項記載の炊飯器。
  8. 【請求項8】 射体は、遮熱体に一体的に形成されて
    いることを特徴とする請求項記載の炊飯器。
  9. 【請求項9】 遮熱体に、ランプヒータの外周部を囲む
    ように位置して、上部ほど径大となるテーパー状の反射
    面を有するリング状反射体を設けたことを特徴とする請
    求項6乃至8のいずれかに記載の炊飯器。
  10. 【請求項10】 ランプヒータの通電開始初期において
    は、ランプヒータへの入力電力を小とし、一定時間経過
    後に入力電力を大とする制御を行うことを特徴とする請
    求項1乃至のいずれかに記載の炊飯器。
JP11961993A 1993-05-21 1993-05-21 炊飯器 Expired - Fee Related JP2851224B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11961993A JP2851224B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11961993A JP2851224B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 炊飯器

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8121975A Division JP2883575B2 (ja) 1996-05-16 1996-05-16 炊飯器
JP8121977A Division JP2883577B2 (ja) 1996-05-16 1996-05-16 炊飯器
JP8121976A Division JP2883576B2 (ja) 1996-05-16 1996-05-16 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06327552A JPH06327552A (ja) 1994-11-29
JP2851224B2 true JP2851224B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=14765920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11961993A Expired - Fee Related JP2851224B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2851224B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106325122B (zh) * 2015-07-10 2019-03-12 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电磁加热烹饪器及其煮粥时的烹饪控制方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06327552A (ja) 1994-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05326126A (ja) 電磁誘導加熱調理器
JP4982282B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010033981A (ja) 誘導加熱調理器
JP3091789B2 (ja) 電気炊飯器
JP2851224B2 (ja) 炊飯器
JP2883576B2 (ja) 炊飯器
JP2988050B2 (ja) 電気炊飯器
JP2883577B2 (ja) 炊飯器
JP2883575B2 (ja) 炊飯器
JP2799112B2 (ja) 炊飯器
JP2000126028A (ja) 電気炊飯器
JP2000002425A (ja) 加熱調理器
JP3840778B2 (ja) 誘導加熱調理器用の調理容器
JPH10155649A (ja) 電気炊飯器
JP3218589B2 (ja) 電磁誘導加熱式調理器
JPH09252942A (ja) 炊飯器
JP3022338B2 (ja) 電気炊飯器
JPH04122319A (ja) 誘導加熱炊飯器
JPS62144620A (ja) 電気調理器
JPH09140562A (ja) Ihジャー炊飯器
JP3301933B2 (ja) 誘導加熱炊飯機
KR100556803B1 (ko) 가정용 전기 쿡탑
JP2000041834A (ja) 電磁誘導加熱式炊飯器
JPH0638868A (ja) 電磁炊飯ジャー
KR100199256B1 (ko) 전기밥통

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees