JPH0541281Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案はハロゲンランプを熱源とした電気調理
器に関する。

（従来の技術） 従来考えられているこの種ハロゲンランプを熱
源とする電気調理器は、ハロゲンランプの周囲及
び底部を断熱材で覆い上面をガラス製のトツププ
レートで覆つて密閉された加熱ユニツトを構成
し、この加熱ユニツトのトツププレート上に置い
た鍋を加熱するものであるが、ハロゲンランプか
ら放射される熱の内トツププレートを透過するも
のは直ちに鍋を加熱することになるが、トツププ
レート及び周囲の断熱材で反射した熱は加熱ユニ
ツト内の空気を加熱し伝熱でトツププレートを介
して鍋に与えられる。そして、このものは熱効率
を高くするために加熱ユニツトの断熱材とトツプ
プレートとが密着されて密閉されているためにハ
ロゲンランプに連続通電すると加熱ユニツト内の
空気の温度が次第に上昇して、ハロゲンランプの
バルブを構成する石英ガラスの耐熱限界温度を越
えてしまう。

（考案が解決しようとする問題点） そこで、従来のものは、加熱ユニツト内の温度
を検知するセンサを設けて所定温度に達した時に
ハロゲンランプへの通電を断つようにしていた。
しかしながら、このようにハロゲンランプへの通
電を断つとハロゲンランプからの放射熱が無くな
るので、鍋の加熱速度が低下してしまう欠点があ
つた。

従つて、本考案の目的は、ハロゲンランプへの
連続通電を可能にして被加熱物を急速に加熱調理
できる電気調理器を提供するにある。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案はハロゲンランプを熱源とし、その熱源
の周囲と底部を断熱材で囲み且つ上部をガラス製
のトツププレートで覆つて加熱ユニツトを構成
し、前記トツププレート上に置いた被加熱物を加
熱調理するものにおいて、前記加熱ユニツト内の
熱気の温度が所定温度となつた時に作動して該加
熱ユニツト内の熱気を外部に放出させるフアン装
置を設けたことを特徴とするものである。

（作用） 上記した手段によれば、加熱ユニツト内の温度
を過度に上昇させることなくハロゲンランプに連
続通電できるから、被加熱物を急速に加熱調理で
きる。

（実施例） 以下本考案の一実施例について図面を参照して
説明する。１は扁平な箱状の器体で、上面に耐熱
ガラス製のトツププレート２が設けられ、また、
後述するハロゲンランプの入力を制御する操作釦
３及び入力の状態を示すインジケータ４が設けら
れている。そして、器体１の外周部には通気孔５
が複数個設けられている。器体１内に配設された
加熱ユニツト６は周囲及び底面が断熱材で形成さ
れた支持枠７に４個の熱源としてハロゲンランプ
８を設けたもので、支持枠７の上端をトツププレ
ート２に密着させている。支持枠７の中央部には
加熱ユニツト６内の温度を検出するためのセンサ
９が設けられている。１０は加熱ユニツト６に連
通するように器体１内に配設されたフアンケース
で、内部にモータ１１によつて駆動されるフアン
１２からなるフアン装置１３が配設されている。
フアンケース１０の側面には通気孔５を介して器
体１の外部からの空気を吸入するための吸気口１
４が設けられ、また、フアンケース１０と加熱ユ
ニツト６との間にはフアン１２の風圧で開放され
る送風ダンパ１５が上端を支持片１０ａに回動可
能に支持して設けられている。そして、加熱ユニ
ツト６の支持枠７には、ハロゲンランプ８を挟ん
で送風ダンパ１５の反対側に位置させて外方に開
放する排気ダンパ１６が上端を支持片７ａに支持
して設けられている。

一方、第４図に示す電気回路において、１７は
操作釦３によつて操作される電源スイツチであ
り、１８はセンサ９からの検出信号を受けてモー
タ１１を通断電するリレースイツチ１９を制御す
る制御回路である。

次に上記構成の作用について説明する。被加熱
物として調理物を入れた鍋をトツププレート２上
に載置して、操作釦３の操作で電源スイツチ１７
をオンさせるとハロゲンランプ８が通電されて、
第５図に示す放射分布の熱線を放射し、その熱線
は第６図に示すような透過特性を持つトツププレ
ート２を約65％が透過して鍋底を加熱する。トツ
ププレート２で反射したり或いは支持枠７の内面
で反射した残りの約35％の熱線は加熱ユニツト６
内の空気に吸収されることにより該加熱ユニツト
６内の空気温度は上昇し、この加熱された空気は
トツププレート２を加熱しそれが鍋に伝達されて
その鍋を加熱する。さて、加熱ユニツト６内の空
気が徐々に加熱されてハロゲンランプ８のバルブ
材料である石英ガラスの耐熱温度850°に近い温度
例えば800℃になつたことをセンサ９が検知する
と、制御回路１８によつてリレースイツチ１９が
オン作動されてモータ１１が通電されることによ
りフアン装置１３のフアン１２の運転が開始され
る。すると、外部の空気が通気孔５及び吸気口１
４を介してフアンケース１０内に吸入され、その
吸入された空気がフアン１２の送風圧で送風ダン
パ１５を開放させて加熱ユニツト６内に送風さ
れ、更にフアン１２の送風圧で排気ダンパ１６が
開放されることにより加熱ユニツト６内の高温の
空気が外部に放出され、その加熱ユニツト６内の
空気温度は徐々に低下する。この場合でもハロゲ
ンランプ８から放射されてトツププレート２を透
過する熱線は鍋に到達するから、加熱速度の若干
の低下は生ずるがハロゲンランプ８を断電した場
合よりも遥かに多くの熱が鍋底に与えられ鍋が引
続いて加熱される。フアン装置１３の作用によつ
て加熱ユニツト６内の温度が例えば700℃に低下
するとそれがセンサ９によつて検知されて制御回
路１８がリレースイツチ１９をオフ復帰させるか
ら、フアン装置１３の作動が停止される。そし
て、以上の動作が繰返し行なわれて加熱ユニツト
６内の空気温度が所定温度を越えないように制御
される。

上記した実施例ではフアン装置１３の運転をコ
ントロールするようにして加熱ユニツト６内の温
度が過度に上昇しないようにし、これによつてハ
ロゲンランプ８を連続通電可能にしているから、
フアン装置１３が作動した時には若干の加熱速度
の低下を生ずるがハロゲンランプを断電するよう
にした従来考えられている構成に比べるとその加
熱速度は充分に高いものであり、従つて被加熱物
としての鍋を急速に加熱することができる。

［考案の効果］ 本考案は以上の説明から明らかなように、ハロ
ゲンランプを熱源とし、その熱源の周囲と底部を
断熱材で囲み且つ上部をガラス製のトツププレー
トで覆つて加熱ユニツトを構成し、前記トツププ
レート上に置いた被加熱物を加熱調理するものに
おいて、前記加熱ユニツト内の熱気の温度が所定
温度となつた時に作動して該加熱ユニツト内の熱
気を外部に放出させるフアン装置を設けたことを
特徴とするものであるから、ハロゲンランプへの
連続通電を可能にして被加熱物を急速に加熱調理
できるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は縦断面図、第２図は全体の斜視図、第３図は要
部の斜視図、第４図は電気回路図、第５図はハロ
ゲンランプの発光波長の特性図、第６図はトツプ
プレートの透過波長の特性図である。 図面中、２はトツププレート、６は加熱ユニツ
ト、８はハロゲンランプ、９はセンサ、１１はモ
ータ、１２はフアン、１３はフアン装置、１５は
送風ダンパ、１６排気はダンパ、１８は制御回路
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハロゲンランプを熱源とし、その熱源の周囲と
   底部を断熱材で囲み且つ上部をガラス製のトツプ
   プレートで覆つて加熱ユニツトを構成し、前記ト
   ツププレート上に置いた被加熱物を加熱調理する
   ものにおいて、前記加熱ユニツト内の熱気の温度
   が所定温度となつた時に作動して該加熱ユニツト
   内の熱気を外部に放出させるフアン装置とを具備
   してなる電気調理器。