JP2720672B2 - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP2720672B2
JP2720672B2 JP32549591A JP32549591A JP2720672B2 JP 2720672 B2 JP2720672 B2 JP 2720672B2 JP 32549591 A JP32549591 A JP 32549591A JP 32549591 A JP32549591 A JP 32549591A JP 2720672 B2 JP2720672 B2 JP 2720672B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱臭、排煙浄化機能を備
えたオーブンやグリルや電子レンジなどに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、調理中に発生する煙やニオイ
を浄化する目的で排気風路に酸化触媒を取り付けるオー
ブンレンジが普及している。分子構造的に可燃物である
煙やニオイは触媒によって燃焼と同等の化学反応をおこ
し最終的に水と二酸化炭素に分解される。こういった触
媒の浄化能力は触媒の温度に強く支配される。図4に示
す触媒の例のように調理器に用いられる多くの触媒は2
50℃程度から本格的に活性化をはじめ、これ以上の温
度帯で煙やニオイを高い率で分解・浄化する。
【0003】図5は触媒8を実装した従来のオーブンレ
ンジである。食品は受け皿4の上に設置された食品載置
台5とともに加熱室6内部に収納される。受け皿4は加
熱室6の底面に設置され、食品は加熱室6天面に設置さ
れたヒーター1と食品の下方に設置されたヒーター2に
よって上下両面を加熱される。
【0004】加熱室6内部で発生した煙やニオイは、排
気風路7の途中に設置されたフィルター状の触媒8によ
って酸化・分解されて器体外に排出される。また、触媒
8よりも風上には排気加熱用のヒーター3が設置されて
いる。これは加熱室6の温度上昇だけでは触媒8が充分
活性化しないため、排気風路7内部の気体及び触媒8を
直接加熱して触媒反応の活性化を高めるものである。
【0005】次にこの構成で魚をグリル調理した例を示
す。図6(a)は調理にともなって加熱室6内部に充満
する煙の量を表した図であり、調理の進行に応じて煙の
量が増加する。調理初期に煙の量が多いのは前回の調理
でヒーター2に付着した異物がヒーター2の発熱で発煙
したものである。調理に必要な加熱制御を図5(b)に
示した。調理を開始するとまずヒーター2がonして魚
の下面を加熱調理する。続いてヒーター1がonして調
理終了。ヒーター3は調理開始より調理終了までonし
続け触媒8の温度を上昇させる。
【0006】この調理での触媒8の温度を図5(c)に
示す。前述のとおり充分な浄化率を得るためには触媒8
の温度を250℃以上に保つことが必要であるが、調理
開始後しばらくはこの条件を満たせないことが分かる。
そのため図5(d)に示すように調理開始後にこの例で
は時間にすれば3分間程度は充分な浄化性能が得られ
ず、器体外に煙が排出された結果になっている。
【0007】このような家庭用加熱調理器は一般に交流
電源100V15Aの屋内ブレーカー使用を前提に設計
され、この容量の限度からいくらか余裕をみて機器の最
大消費電力を1.35kW程度に抑えている。上下両面加
熱を効率よく行うためにはヒーターの強い輻射熱が必要
になるが、輻射熱はヒーターの消費電力で定まるヒータ
ー表面温度に比例する。そのためヒーター類の合計消費
電力を1.3kWとすれば、ヒーター1・ヒーター2各々
を1.3kWとし交互に加熱することが望ましい。
【0008】しかし、この例のように触媒8加熱用に2
00W程度のヒーター3が必要な場合、食品加熱には
1.1kWしか使用出来ず、ヒーター1とヒーター2の輻
射熱が減少し加熱が困難になる。ただし、ヒーター2に
よる食品下面の加熱は食品とヒーター2との距離関係が
食品載置台5によって規制され、加熱ムラのない距離ま
で食品とヒーター2を近接させれば充分な輻射が得られ
る。一方、食品上面の加熱はやはり困難である。仮に食
品の厚みが一定であれば輻射を強く当てる意味でヒータ
ー1と食品を近接できるが、実際の食品の厚みは多様で
ありこの距離を小さくしても解決策にはならない。例え
ば図5の構成ではヒーター1・ヒーター2と食品の距離
がほぼ等しく、両面均一に加熱できるが、もっと身の薄
い食品であれば上面の加熱が困難になる。
【0009】また、煙やニオイの弊害は器体外への排出
時以外にも存在する。この実施例のように魚の下面を加
熱してから上面を加熱すると上面調理時に魚から滴下し
た油がヒーター2に付着する。この調理中には問題ない
が例えば次回にトーストを焼いた場合、ヒーター2に付
着していた油が加熱され煙が庫内に充満しトーストに魚
のニオイがつくといった弊害が起きる。この問題を解決
するために上面加熱時にはヒーター2を移動させてヒー
ター2への異物の付着を防止する調理器が考案されてい
る。ここでヒーター2を移動させる目的は電子レンジな
どでヒーター2非使用時の庫内容積の有効利用をも兼ね
たものであり、電子レンジ機能を持たないグリル専用器
等では容積の問題がなく、複雑な移動機構の付加はあま
り有益ではない。
【0010】しかしながら、この従来例のグリル専用器
でも有効容積は食品載置台5の食品載置面からヒーター
1までの空間である。載置面からヒーター2までの距離
は加熱ムラを低減するためある程度必要であるが、ヒー
ター2から受け皿4まではユーザーにとってデッドスペ
ースとなる。極力この空間を縮小すべきであるが、ヒー
ター2と受け皿4の距離を小さくすると受け皿4に溜ま
ったドリップがヒーター2に熱せられて発煙や発火する
おそれがあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように触媒8を用
いて煙やニオイを浄化する機能をもった加熱調理器で、
単純にヒーター1やヒーター2やヒーター3をONさせ
るのでは、触媒8の温度が充分上昇し活性化する前に食
品から煙やニオイが多量に発生し、浄化されずに器体外
に排出されるといった課題があった。そこで本発明の第
一の目的は、触媒の活性化を高め、調理中全般において
器体外に排出される煙やニオイを著しく低減する加熱調
理器を提供することである。
【0012】第二の目的は機器の最大消費電力の限度内
で触媒の温度を確保しながら、厚さの異なる調理物を適
度な輻射熱で両面加熱する加熱調理器を提供することで
ある。
【0013】第三の目的は、食品を上下両面からはさん
で加熱するヒーター構成において、下方のヒーターに付
着した異物が次回の加熱調理時に発煙しない加熱調理器
の提供である。
【0014】第四の目的は食品の下面を加熱するヒータ
ーと加熱室底面に置かれた受け皿との間のデッドスペー
スを縮小しながらも底面や底面に設置された受け皿から
発煙や発火を起こさない加熱調理器の提供である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)そこで前記第一の目的を達成するために本発明
は、食品を載置する載置台と、内部に食品を入れ加熱す
る加熱室と、加熱室の天面から食品を加熱する第一のヒ
ーターと、下方から食品を加熱する第二のヒーターと、
加熱室に結合され加熱室から外部に気体を排出する排気
風路と、排気風路に結合され排気風路を通過する気体を
加熱する第三のヒーターと、排気風路に結合され排出さ
れる気体を酸化分解する触媒を具備した構造において、
加熱調理時に第一のヒーターおよび第二のヒーターが作
動するよりも一定時間前の時点から第三のヒーターを作
動させるものである。
【0016】(2)前記第一の目的を達成するためにま
た、本発明は(1)記述の構造において、加熱室あるい
は排気風路に温度検出手段を設置し、加熱調理時に第三
のヒーターを作動させた後、温度検出値が所定の値に達
するまで第一のヒーターおよび第二のヒーターを作動さ
せないものである。
【0017】(3)前記第二の目的を達成するために、
本発明は食品を載置する載置台と、内部に食品を入れ加
熱する加熱室と、加熱室の天面から食品を加熱する第一
のヒーターと、下方から食品を加熱する第二のヒーター
と、加熱室に結合され加熱室から外部に気体を排出する
排気風路と、排気風路に結合され排気風路を通過する気
体を加熱する第三のヒーターと、排気風路に結合され排
出される気体を酸化分解する触媒を具備した構造におい
て、前記第一のヒーターの近傍に触媒を設置し、かつ前
記第一のヒーターは第二のヒーターあるいは第三のヒー
ターと異なる時点で作動する構成とした。
【0018】(4)前記第三の目的を達成するために、
本発明は食品を載置する載置台と、内部に食品を入れ加
熱する加熱室と、加熱室の天面から食品を加熱する第一
のヒーターと、下方から食品を加熱する第二のヒーター
と、加熱室に結合され加熱室から外部に気体を排出する
排気風路と、排気風路に結合され排気風路を通過する気
体を加熱する第三のヒーターと、排気風路に結合され排
出される気体を酸化分解する触媒を具備した構造におい
て、第一のヒーターが第二のヒーターあるいは第三のヒ
ーターと同時に作動せず、且つ調理途中から調理終了ま
での所定の時間、第二のヒーターを作動させるものであ
る。
【0019】(5)前記第四の目的を達成するために、
本発明は食品を載置する載置台と、内部に食品を入れ加
熱する加熱室と、加熱室の天面から食品を加熱する第一
のヒーターと、下方から食品を加熱する第二のヒーター
と、送風手段を設け、送風手段の風によって加熱室の外
郭底面を風冷するものである。
【0020】
【作用】本発明の加熱調理器は、加熱室内部の載置台に
食品を載置し、加熱室の天面に位置する第一のヒーター
で食品の上面を加熱し、食品の下方から第二のヒーター
で加熱する。さらに加熱室に結合され加熱室から外部に
気体を排出する排気風路と、排気風路に結合され排気風
路を通過する気体を加熱する第三のヒーターと、排気風
路に結合され排出される気体を酸化分解する触媒を備え
た構造になっており、第三のヒーターの熱が触媒に伝達
されて触媒の活性化が促進される。
【0021】加熱調理時に第一のヒーターおよび第二の
ヒーターが作動するよりも一定時間前の時点から第三の
ヒーターが作動するため、触媒が活性化する前に煙やニ
オイが発生することがない。
【0022】また、加熱室あるいは排気風路に温度検出
手段を設置することにより触媒の活性化の度合いを推定
できる。よって加熱調理時に第三のヒーターを作動させ
た後、触媒が所定の活性を示す温度検出値まで待って第
一のヒーターおよび第二のヒーターを作動させるため、
触媒が活性化する前に煙やニオイが発生することがな
い。
【0023】また、第一のヒーターを触媒の近傍に取付
けたため、このヒーターの影響で触媒が加熱されるた
め、第三のヒーターを作動させない時でも触媒の活性は
低下しない。したがって、第一のヒーターと第三のヒー
ターが同時に作動しないように設計することにより、第
三のヒーターが作動しない時、そのヒーターの電力分を
第一のヒーターに付与し、第一のヒーターの出力を高く
して動作させることができる。
【0024】調理途中から調理終了までの所定の時間、
第二のヒーターを作動させることで、調理中に食品から
滴下したドリップなどの異物が第二のヒーター表面に付
着していてもこの時間中にヒーター表面で加熱され焼き
切られる。
【0025】また、送風手段を設けて加熱室外郭底面に
風を送る構成とした。そのため、デッドスペース縮小を
図って第二のヒーターから加熱室底面あるいは底面に載
置された受け皿との距離を小さくしても、加熱室の外郭
底面の風冷により底面や受け皿に溜まったドリップが高
温になって発煙や発火することがない。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1はその側面断面図、図2はその外観斜
視図である。食品は食品載置台10に載置され、受け皿
9とともに加熱室14の底面に設置される。食品は加熱
室14天面に設置された第一のヒーター11と食品の下
方に設置された第二のヒーター12によって上下両面を
加熱される。
【0027】加熱室14内部で発生した煙やニオイは、
排気風路15の途中に設置されたフィルター状の触媒1
6によって酸化分解されて器体外に排出される。また、
触媒16よりも風上には排気・触媒加熱用の第三のヒー
ター13が設置されている。
【0028】次にこの構成で魚をグリル調理した例を示
す。ユーザーは加熱室14に魚を収納した後、前面に位
置するドア18を閉じる。調理時間を操作パネル19で
設定し、更に調理開始を指示する。
【0029】ヒーター類の制御を図3(b)に示した。
これらの制御はあらかじめプログラムされたマイクロコ
ンピューターによって実行される。調理を開始するとま
ず200Wの第三のヒーター13がonして排気風路1
5の気体と触媒16の加熱を開始する。約3分で触媒1
6の温度が活性が高まる250℃に近づくため調理開始
より3分間は第三のヒーター13のみの通電とし、3分
経過後からは第二のヒーター12がonして魚の下面を
加熱する。この時、第二のヒーターと第三のヒーターと
は共にonの状態にある。
【0030】調理初期に触媒16のみを加熱する時間を
この実施例では3分間に定めたが、業務用の調理器など
繰り返し調理が頻繁に行われる機種においては調理が終
了して触媒16や加熱室14内部の気体がまだ熱い状態
では、調理開始まで3分間待たなくても触媒は活性化す
るのでその時点で調理ができるように制御をするように
する必要がある。
【0031】図1に示すように加熱室14上部には加熱
室14内部の温度を検出するサーミスタ20が取り付け
られている。これは本来、加熱室14の温度制御に用い
るものであるが、調理開始時にこの検出温度が高ければ
触媒が前回の余熱でまだ活性化していることを表す。従
って、加熱室14の温度と触媒16の温度の相関をあら
かじめ求めておけば検出値から触媒温度が推定でき、調
理開始からサーミスタ20の検出値が所定の値に達する
までの期間だけ、触媒16の専用加熱を行えば良い。
【0032】また、この実施例では加熱室温度制御用の
サーミスタ20を利用したが、加熱室14内部を温度制
御する必要がなかったり、使用可能温度範囲の狭い触媒
を実装した機種などでは、むしろ触媒に近い位置として
排気風路15にサーミスタを設置することが望ましい。
そうすることによって更に正確に触媒の温度を推定する
ことができる。
【0033】前述のようにヒーターの合計消費電力は約
1.3kWであるので、本実施例は前記第三のヒーターを
0.2kW、第二のヒーターを1.1kWとした。
【0034】続いて第一のヒーター11がonとなり、
魚の上面を加熱する。本実施例では下記理由により第一
のヒーターの消費電力を1.3kWとした。したがって第
一のヒーター11がonの時第二および第三のヒーター
はoffとなる。このため触媒16の温度は低下する
が、これを防ぐために、第一のヒーター11の取付け位
置を触媒16の近傍とした。これにより第一のヒーター
11の熱が触媒16に伝熱され図3(c)に示すように
触媒16の活性化温度を保持することができた。したが
って、第一のヒーターの消費電力を1.3kWとしても問
題はない。
【0035】また、食品の下表面と第二のヒーター12
の距離は食品の種類・形状にかかわらず食品載置台10
の載置面で規制される。したがって、加熱ムラが生じな
い程度まで第二のヒーター12を食品に近づけ、効率よ
く食品を加熱することができる。
【0036】一方、第一のヒーター11と食品との関係
は、第一のヒーター11と食品載置面との距離が同じで
あっても、食品の高さが、その種類や大きさにより異な
るため、食品の上面と第一のヒーター11との距離は異
なってくる。最悪の場合その距離が近すぎて、食品表面
が焦げ過ぎてしまう場合がある。したがって、第一のヒ
ーター11と食品載置面との距離はある程度はなしてお
く必要がある。このため、加熱効率は低下し調理時間が
長くなる。これを防ぐためにはヒーターの出力を増大す
る必要がある。
【0037】本実施例では前記理由により、第一のヒー
ター11の出力を1.3kWとし、第二のヒーターの出力
を1.1kWとし夫々別々に出力するようにした。そして
前述のように、第二のヒーター12がonの時、第三の
ヒーター13が0.2kW出力し触媒の活性が低下しない
ようにした。このようにすることにより、食品の上下共
バランスよく調理することができる。
【0038】例えば本実施例の構成により身の薄い魚で
も、身の厚い魚でも適度に焦げ目を有し、おいしく焼く
ことができる。
【0039】また、図3(b)では第一のヒーター11
および第二のヒーター12を連続出力した場合を示した
が、食品の種類・形状・大きさにより断続出力としても
よい。
【0040】さらに本実施例では設定された調理時間よ
り所定の時間だけ前になれば、第二のヒーター12と第
三のヒーター13が再び通電される。この時第一のヒー
ター11はoffとなる。具体的には1分間であるがこ
の通電によって上面加熱中に第二のヒーター12表面に
蓄積したドリップ等の異物が加熱され焼き切られる。異
物の焼き切り時にも当然発煙するが、触媒の温度が上昇
して充分活性化しているため酸化分解されてから器体外
部に排出される。このように調理で付着した異物は、こ
の調理中に処理されるため、次回の調理で発煙、発臭す
ることがないようにした。
【0041】図3(a)はこの調理にともなって加熱室
14内部に充満した煙の量を表した図であり、調理の進
行に応じて煙の量が徐々に増加している。図3(c)に
示す触媒16の温度は、加熱室14内部に煙が充満する
時点には既に活性化する温度250℃に達しており充分
な浄化率を得ている。結果として器体外に排出された煙
の量を図3(d)に表したが、調理全般において高率で
煙を浄化していることが分かる。
【0042】この実施例はグリル専用器であり食品の載
置面から受け皿9まではデッドスペースである。この空
間を縮小すると受け皿9に溜まったドリップが第二のヒ
ーター12によって熱せられ発煙や発火の恐れがあった
が、図1と図2に示すような、器体本体の後方に設けた
冷却ファン17の風の流れでこれを解決した。
【0043】冷却ファン17は器体外部より室温の空気
を吸収し、加熱室14の外郭底面に風を送る。底面の内
側つまり加熱室14内部に直接風を通すと、加熱される
べき食品自身の温度が下がって調理に悪影響を与える
が、この構成では問題はない。加熱室の底面を通過した
風は器体本体の側面に設けられた冷却風排気口から排出
される。
【0044】受け皿9は常に風冷される加熱室14底面
の上に載置されるため、熱伝導によって冷却され受け皿
9に溜まったドリップが異常に加熱されて発煙したり発
火したりすることがない。そのため食品載置面から受け
皿9までのデッドスペースを極力縮小することが可能と
なった。
【0045】
【発明の効果】以上のように請求項1の加熱調理器にお
いては、以下の効果が得られる。
【0046】加熱室の天面に位置する第一のヒーターで
食品の上面を加熱し、食品の下面を下方から第二のヒー
ターで加熱する。さらに加熱室に結合され加熱室から外
部に気体を排出する排気風路と、排気風路に結合され排
気風路を通過する気体を加熱する第三のヒーターと、排
気風路に結合され排出される気体を酸化分解する触媒を
備えた構造になっており、第三のヒーターの熱が触媒に
伝達されて触媒の活性化が促進される。加熱調理時に第
一のヒーターおよび第二のヒーターが作動するよりも一
定時間前の時点から第三のヒーターが作動するため、触
媒の温度が上昇し触媒が活性化する前に煙やニオイが発
生することがない。
【0047】また、請求項2の加熱調理器においては以
下の効果が得られる。加熱室あるいは排気風路に温度検
出手段を設置することにより触媒の活性化の度合いを推
定できる。よって加熱調理時に第三のヒーターを作動さ
せた後、触媒が所定の活性を示す温度検出値まで待って
第一のヒーターおよび第二のヒーターを作動させるた
め、触媒が活性化する前に煙やニオイが発生することが
ない。
【0048】また、請求項3の加熱調理器においては以
下の効果が得られる。載置台に載置された食品の下面は
第二のヒーターとの距離が一定しており加熱ムラがない
程度までヒーターを近づけ低出力で加熱し、食品の上面
は食品の厚みによって第一のヒーターとの距離が異なっ
てくるため、食品載置面とヒーターとの距離をはなし高
出力で加熱するので、食品の上下面ともバランスよく加
熱することができる。
【0049】さらに、第一のヒーターと触媒との距離を
短かくしたので、第一のヒーター発熱時にはその熱が触
媒に伝達され、第三のヒーターを発熱させなくとも触媒
が活性化する温度が確保される。
【0050】また、請求項4の加熱調理器においては以
下の効果が得られる。調理途中から調理終了までの所定
の時間、第二のヒーターを作動させることで、調理中に
食品から滴下したドリップなどの異物が第二のヒーター
に付着していてもこの時間中にヒーター表面で加熱され
焼き切られる。
【0051】また、請求項5の加熱調理器においては、
以下の効果が得られる。デッドスペース縮小を図って第
二のヒーターから加熱室底面あるいは底面に載置された
受け皿との距離を小さくしても、加熱室の底面外側の風
冷により底面や受け皿に溜まったドリップが高温になっ
て発煙や発火することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における加熱調理器の側面断
面図
【図2】本発明の一実施例における加熱調理器の外観斜
視図
【図3】本発明の一実施例におけるグリル調理のタイミ
ングチャート
【図4】加熱調理器に用いられる酸化触媒の一例の特性
【図5】従来例における加熱調理器の側面断面図
【図6】従来例におけるグリル調理のタイミングチャー
【符号の説明】
10 食品載置台 11 第一のヒーター 12 第二のヒーター 13 第三のヒーター 14 加熱室 15 排気風路 16 触媒

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食品を載置する載置台と、内部に食品を入
    れ加熱調理する加熱室と、加熱室の天面に位置して上方
    から食品を加熱する第一のヒーターと、加熱室の内部か
    つ食品の下方に位置して下方から食品を加熱する第二の
    ヒーターと、加熱室に結合され加熱室から外部に気体を
    排出する排気風路と、排気風路に結合され排気風路を通
    過する気体を加熱する第三のヒーターと、排気風路に結
    合され排出される気体を酸化分解する触媒とを具備した
    構造において、加熱調理時に前記第一のヒーターおよび
    前記第二のヒーターが作動するよりも一定時間前の時点
    から前記第三のヒーターが作動する加熱調理器。
  2. 【請求項2】前記加熱室あるいは前記排気風路に温度検
    出手段を設置し、加熱調理時に前記第三のヒーターを作
    動させた後、温度検出値が所定の値に達するまで前記第
    一のヒーターおよび前記第二のヒーターを作動させない
    構成とした請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】食品を載置する載置台と、内部に食品を入
    れ加熱調理する加熱室と、加熱室の天面に位置して上方
    から食品を加熱する第一のヒーターと、加熱室の内部か
    つ食品の下方に位置して下方から食品を加熱する第二の
    ヒーターと、加熱室に結合され加熱室から外部に気体を
    排出する排気風路と、排気風路に結合され排気風路を通
    過する気体を加熱する第三のヒーターと、排気風路に結
    合され排出される気体を酸化分解する触媒とを具備した
    構造において、前記第一のヒーターの近傍に触媒を設置
    し、かつ前記第一のヒーターは第二のヒーターあるいは
    第三のヒーターと異なる時点で作動する構成とした加熱
    調理器。
  4. 【請求項4】食品を載置する載置台と、内部に食品を入
    れ加熱調理する加熱室と、加熱室の天面に位置して上方
    から食品を加熱する第一のヒーターと、加熱室の内部か
    つ食品の下方に位置して下方から食品を加熱する第二の
    ヒーターと、加熱室に結合され加熱室から外部に気体を
    排出する排気風路と、排気風路に結合され排気風路を通
    過する気体を加熱する第三のヒーターと、排気風路に結
    合され排出される気体を酸化分解する触媒とを具備した
    構造において、前記第一のヒーターが第二のヒーターあ
    るいは第三のヒーターと同時に作動せず、且つ調理途中
    から調理終了までの所定の時間、前記第二のヒーターを
    作動させる請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】食品を載置する載置台と、内部に食品を入
    れ加熱調理する加熱室と、加熱室の天面に位置して上方
    から食品を加熱する第一のヒーターと、加熱室の内部か
    つ食品の下方に位置して下方から食品を加熱する第二の
    ヒーターと、前記加熱室の外郭底面を風冷する送風手段
    とを具備した加熱調理器。
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